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JP4377797B2 - 廃棄物固形化燃料用添加剤及び廃棄物固形化燃料 - Google Patents
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JP4377797B2 - 廃棄物固形化燃料用添加剤及び廃棄物固形化燃料 - Google Patents

廃棄物固形化燃料用添加剤及び廃棄物固形化燃料 Download PDF

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Description

本発明は、一般廃棄物又は産業廃棄物から製造される廃棄物固形化燃料に添加するための廃棄物固形化燃料用添加剤、並びに、この廃棄物固形化燃料が添加された廃棄物固形化燃料に関し、詳しくは、廃棄物固形化燃料の吸湿等による保存中の細菌や黴等の微生物の増殖を抑制して廃棄物固形化燃料の腐敗による可燃性ガスの発生を抑制することのできる廃棄物固形化燃料用添加剤、並びに、この廃棄物固形化燃料が添加された、腐敗による可燃性ガスの発生の少ない廃棄物固形化燃料に関するものである。
一般廃棄物又は産業廃棄物から製造される廃棄物固形化燃料の一般的な製造方法は、これら廃棄物の粉砕、選別、乾燥、成形の工程からなっている。この工程中、廃棄物固形化燃料用添加剤が、廃棄物固形化燃料の腐敗を防止する目的で、通常、乾燥工程によって廃棄物固形化燃料の水分を10質量%以下にした後に添加されている。この廃棄物固形化燃料用添加剤としては、殺菌性を有するアルカリ性無機物が広く使用されており、このような殺菌性を有するアルカリ性無機物としては、消石灰、生石灰等が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
近年、この廃棄物固形化燃料の保存タンクの大型化及び保存期間の長期化に伴って廃棄物固形化燃料の品質が劣化し、細菌や黴等の微生物による腐敗が報告されており、廃棄物固形化燃料用保存タンク内における可燃性ガスの発生、発熱及び温度上昇等の問題が発生している。これらの問題を防ぐために各種センサーの導入及び酸素遮断等の設備面の監視・防災強化が図られている。
特開平6−108075号公報 特開平6−88083号公報 特開平10−130672号公報
前述した従来の廃棄物固形化燃料用添加剤である消石灰や生石灰は、一般廃棄物又は産業廃棄物から廃棄物固形化燃料を製造する時点には殺菌性を示すが、本発明者等の実験によれば、一般廃棄物を原料とする、消石灰を2質量%添加した廃棄物固形化燃料の水分を10質量%以上にした場合には、細菌や黴等の増殖が活発になり、廃棄物固形化燃料の腐敗によって可燃性ガスの発生することが判っている。又、廃棄物固形化燃料の腐敗が更に進むと、廃棄物固形化燃料用保存タンク内における発熱及び温度上昇を防止することが難しくなり、廃棄物固形化燃料の発火又は火災の発生等の災害に繋がる可能性のあることも判っている。
これらの現象は、消石灰の添加量を増加させて殺菌性を高めることにより抑制されるが、消石灰の添加量を多くすると、廃棄物固形化燃料の保存中に腐敗臭を増加させるアンモニアの揮発量が多くなる等の問題が生ずる。又、前述した各種センサーの導入及び酸素遮断等の設備面の対策を講ずることにより、保存タンク内の発熱及び温度上昇等を或る程度は抑制することができるが、完全に防止することができないのみならず、かなりの設備費を必要とする。
このように、特別な設備を必要とせず且つアンモニア等の腐敗臭を増加させることなく、廃棄物固形化燃料の腐敗による可燃性ガスの発生、発熱及び温度上昇を確実に抑制することのできる廃棄物固形化燃料用添加剤が切望されているにも拘わらず、有効な廃棄物固形化燃料用添加剤は未だ開発されていないのが現状である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、一般廃棄物又は産業廃棄物から製造される廃棄物固形化燃料の吸湿等による保存中の細菌や黴等の微生物の増殖を抑制し、廃棄物固形化燃料の腐敗による可燃性ガスの発生を抑制することのできる廃棄物固形化燃料用添加剤を提供すると同時に、腐敗による可燃性ガスの発生の少ない廃棄物固形化燃料を提供することである。
本発明者等は、一般廃棄物又は産業廃棄物から製造される廃棄物固形化燃料の腐敗を抑制するための廃棄物固形化燃料用添加剤の研究を鋭意進めた結果、腐敗を防止するための添加剤として吸水性樹脂が有効であるとの知見を得た。又、吸水性樹脂にアルカリ性無機物を加えることで、更に腐敗防止の効果が高くなり、これらの廃棄物固形化燃料用添加剤を添加することで、廃棄物固形化燃料、特に一般廃棄物から製造される廃棄物固形化燃料の腐敗抑制に効果があり、メタンガス等の可燃性ガスの発生を抑制することができるとの知見を得た。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、第1の発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤は、吸水性樹脂及びアルカリ性無機物を含有し、前記アルカリ性無機物が、軽焼ドロマイト、消石灰、高炉スラグ微粉末、製鋼系スラグのなかから選ばれた少なくとも1種以上であることを特徴とするものである。
第2の発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤は、第1の発明において、前記吸水性樹脂の純水に対する吸水性能が、吸水性樹脂1g当たり100〜1,000gであることを特徴とするものである。
第3の発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤は、第1又は第2の発明において、前記吸水性樹脂と前記アルカリ性無機物との比率が、質量比で1/100〜2/1であることを特徴とするものである。
第4の発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤は、第1ないし第3の発明の何れかにおいて、前記吸水性樹脂の質量平均粒子径が1〜850μmであり、且つ前記アルカリ性無機物の質量平均粒子径が1〜300μmであることを特徴とするものである。
第5の発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤は、第1ないし第3の発明の何れかにおいて、前記アルカリ性無機物の粒子表面に前記吸水性樹脂を被服被覆したことを特徴とするものである。
第6の発明に係る廃棄物固形化燃料は、第1ないし第5の発明の何れか1つに記載の廃棄物固形化燃料用添加剤が添加されていることを特徴とするものである。
本発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤は、大量の水分を吸収することのできる吸水性樹脂を含有するので、細菌や黴等の微生物が増殖するのに必要な廃棄物固形化燃料の水分及び保存中に廃棄物固形化燃料の吸湿した水分は速やかに吸水性樹脂によって吸収され、廃棄物固形化燃料の保存中に長期間に渡って優れた腐敗防止効果が発揮される。更に、アルカリ性無機物を加えることで、アルカリ性無機物による殺菌効果が加わり、廃棄物固形化燃料の腐敗防止効果がより一層向上する。その結果、廃棄物固形化燃料の腐敗による可燃性ガスの発生が抑制され、廃棄物固形化燃料を安定した燃料として使用することが可能となり、廃棄物の有効活用が促進される等々、工業上有益な効果がもたらされる。
本発明に係る、腐敗防止の目的で廃棄物固形化燃料に添加される廃棄物固形化燃料用添加剤は、吸水性樹脂を必須成分として含有しており、そして、腐敗防止効果を高める観点から吸水性樹脂に加えて更にアルカリ性無機物を含有することが好ましい。アルカリ性無機物を併用して添加する場合、吸水性樹脂とアルカリ性無機物とを予め混合した廃棄物固形化燃料用添加剤として添加しても、又、吸水性樹脂とは別に、吸水性樹脂を含有する廃棄物固形化燃料用添加剤の添加の前後或いは同時に、アルカリ性無機物を単独で添加してもどちらでも構わない。但し、廃棄物固形化燃料用添加剤の腐敗防止効果を十分に発揮させるためには、何れの添加方法であっても廃棄物と添加した廃棄物固形化燃料用添加剤とを混合・攪拌して廃棄物固形化燃料用添加剤を均一に分散することが望ましい。本発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤は、吸水性樹脂を必須成分として含有する限り、その他に何を含有していてもよく、又、吸水性樹脂のみであってもよい。
本発明において使用することのできる吸水性樹脂としては、例えば下記の(1)〜(5)が挙げられる。
(1):デンプン又はセルロース等の多糖類(イ−1)及び/又は単糖類(イ−2)と、水溶性の単量体又は加水分解により水溶性となる単量体から選ばれる1種以上の単量体(ロ)と、架橋剤(ハ)とを、必須成分として重合させ、必要により加水分解を行うことにより得られる吸水性樹脂である。
多糖類(イ−1)としては、ショ糖、セルロース、CMC、デンプン等が挙げられ、単糖類(イ−2)としては、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、ジペンタエリスリトール、グルコース、フルクトース等が挙げられる。
単量体(ロ)としては、例えば、カルボキシル基を有するラジカル重合性水溶性単量体、スルホン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体、リン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体及びそれらの塩、或いは、水酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体、アミド基を有するラジカル重合性水溶性単量体、3級アミノ基を有するラジカル重合性水溶性単量体、及び第4級アンモニウム塩基を有するラジカル重合性水溶性単量体等が挙げられる。
カルボキシル基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、不飽和モノ又はポリ(2価〜6価)カルボン酸[(メタ)アクリル酸(これは「アクリル酸及び/又はメタアクリル酸」を意味し、以下同様の記載を用いる)、マレイン酸、マレイン酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル、フマル酸、フマル酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル、クロトン酸、ソルビン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル、イタコン酸グリコールモノアルキル(炭素数1〜9)エーテル、ケイ皮酸、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル等]及びそれらの無水物[無水マレイン酸等]等が挙げられる。
スルホン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、脂肪族又は芳香族ビニルスルホン酸[ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸等]、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、(メタ)アクリル酸スルホアルキル(炭素数1〜9)[(メタ)アクリル酸スルホエチル、(メタ)アクリル酸スルホプロピル等]、(メタ)アクリルアミドアルキル(炭素数1〜9)スルホン酸[2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等]等が挙げられる。
リン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル(炭素数1〜9)リン酸モノエステル[2−アクリロイルオキシエチル(メタ)ホスフェート、フェニル−2−アクリロイルロキシエチルホスフェート等]等が挙げられる。
カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基を含有するラジカル重合性水溶性単量体の塩としては、例えば、アルカリ金属塩[ナトリウム塩、カリウム塩等]、アルカリ土類金属塩[カルシウム塩、マグネシウム塩等]、アミン塩又はアンモニウム塩等が挙げられる。その他に、アミド基含有モノマー[例えば(メタ)アクリルアミド等]、3級アミノ基含有モノマー[例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等]、第4級アンモニウム塩基含有モノマー[例えば上記3級アミノ基含有モノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)等]、エポキシ基含有モノマー[例えばグリシジル(メタ)アクリレート等]、その他モノマー[4−ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロリドン等]等が挙げられる。
水酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、アルキル基の炭素数が2〜3個のヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(質量平均分子量(以下「Mw」と記す):100〜4,000)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mw:100〜4,000)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(Mw:100〜4,000)モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミド基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(炭素数1〜3)置換(メタ)アクリルアミド(N−メチルアクリルアミド、N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。
3級アミノ基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等があげられる。
第4級アンモニウム塩基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、上記3級アミノ基含有単量体の4級化物[メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの]等が挙げられる。
単量体(ロ)として使用可能なその他のラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、4−ビニルピジリン、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド等が挙げられる。
これらの単量体は、単独で使用してもよいし、必要であれば2種以上を併用使用してもよい。これらのうちで好ましいものは、水酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体、アミド基を有するラジカル重合性水溶性単量体、カルボキシル基を有するラジカル重合性水溶性単量体及びその塩であり、より好ましくはアミド基を有するラジカル重合性水溶性単量体、不飽和モノ又はポリカルボン酸及びその塩であり、特に好ましくはアミド基を有するラジカル重合性水溶性単量体、並びに、(メタ)アクリル酸及びその塩である。
架橋剤(ハ)としては、例えば、ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する架橋剤、ラジカル重合性不飽和基と反応性官能基とを有する架橋剤、反応性官能基を2個以上有する架橋剤等が挙げられる。
ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する化合物の具体例としては、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリン(ジ又はトリ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリロキシエタン及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル等が挙げられる。
多糖類(イ−1)、単糖類(イ−2)(以下、多糖類(イ−1)と単糖類(イ−2)とをまとめて「糖類(イ)」と記す)及び単量体(ロ)の官能基と反応し得る反応性官能基を少なくとも1個有し、且つ少なくとも1個のラジカル重合性不飽和基を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
又、糖類(イ)及び単量体(ロ)の官能基と反応し得る反応性官能基を2個以上有する化合物の具体例としては、多価アルコール[例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン等]、アルカノールアミン[例えば、ジエタノールアミン等]、及びポリアミン[例えば、ポリエチレンイミン等]等が挙げられる。
これらの架橋剤は2種類以上を併用してもよい。これらのうち好ましいものは、ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する共重合性の架橋剤であり、更に好ましくはN,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラアリロキシエタン、ペンタエリスルトールトリアリルエーテル、トリアリルアミンである。
上述した糖類(イ)と単量体(ロ)と架橋剤(ハ)とからなる吸水性樹脂の具体例としては、特開昭52−25886号公報、特公昭53−46199号公報、特公昭53−46200号公報及び特公昭55−21041号公報に記載されているものが挙げられる。
(2):上記糖類(イ)と単量体(ロ)とを重合させ、必要により加水分解を行うことにより得られる吸水性樹脂である。具体例としては、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、セルロース−アクリロニトリルグラフト重合物の加水分解物等が挙げられる。
(3):上記糖類(イ)の架橋物からなる吸水性樹脂である。具体例としては、カルボキシメチルセルロースの架橋物等が挙げられる。
(4):上記単量体(ロ)と架橋剤(ハ)との共重合体及び加水分解物からなる吸水性樹脂である。具体例としては、架橋されたポリアクリルアミドの部分加水分解物、架橋されたアクリル酸−アクリルアミド共重合体、架橋されたポリスルホン酸塩[架橋されたスルホン化ポリスチレン等]、架橋されたポリアクリル酸塩/ポリスルホン酸塩共重合体、ビニルエステル−不飽和カルボン酸共重合体ケン化物[特開昭52−14689号公報及び特開昭52−27455号公報に記載されているもの等]、架橋されたポリアクリル酸(塩)、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、架橋されたイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、架橋されたポリビニルピロリドン、及び架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
(5):その他の吸水性樹脂として、自己架橋性を有する上記単量体(ロ)の重合物[自己架橋型ポリアクリル酸塩等]、未架橋のポリマーを作成した後に上記架橋剤(ハ)を添加し、必要により加熱して得られる架橋体、アミド系ポリマー等の未架橋のポリマーを更に熱架橋させた架橋体等が挙げられる。
以上(1)〜(5)に例示した吸水性樹脂を2種以上併用してもよい。これらの吸水性樹脂のうち、好ましいものは、(1)、(4)、(5)であり、より好ましくは、架橋されたポリアクリルアミド系共重合体、架橋されたポリアクリル酸(塩)、架橋されたアクリル酸(塩)−アクリルアミド共重合体、でんぷんグラフトポリアクリル酸(塩)、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、及び架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアルコールである。
中和塩の形態の吸水性樹脂である場合の塩の種類及び中和度については特に限定はないが、塩の種類としては好ましくはアルカリ金属塩、より好ましくはナトリウム塩及びカリウム塩であり、酸基に対する中和度は好ましくは50〜90モル%、より好ましくは60〜80モル%である。
上記(1)、(4)として例示したものの場合、架橋剤の使用量は、水溶性単量体と架橋剤の合計質量に基づいて、好ましくは0.001〜5質量%であり、より好ましくは0.05〜2質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。架橋剤の量が0.001質量%以上であると、吸水性樹脂の吸水能力が大きくなる。一方、架橋剤の量が5質量%以下であると、架橋が強くなりすぎず、吸水能力も十分である。
吸水性樹脂の製造に当たり、重合方法については特に限定されず、水溶液重合法、逆相懸濁重合法、噴霧重合法、光開始重合法、放射線重合法等が例示される。好ましい重合方法は、逆相懸濁重合法である。より好ましい重合方法は、ラジカル重合開始剤を使用して水溶液重合する方法である。この場合のラジカル重合開始剤の種類と使用量、ラジカル重合条件についても特に限定はなく、通常と同様にできる。尚、これらの重合系に、必要により各種添加剤、連鎖移動剤(例えばチオール化合物等)等を添加しても差し支えない。重合後の乾燥方法は公知の方法でよく、例えば、水溶液重合の場合は、重合ゲルを細分化した後、透気乾燥(バンド乾燥等)や通気乾燥(循風乾燥等)、接触乾燥(ドラムドライヤー乾燥等)を行う方法、逆相懸濁重合の場合は、固液分離後、減圧乾燥や通気乾燥を行う方法等が例示される。
含水ゲルの乾燥温度は、通常、品温が150℃以下、好ましくは130℃以下で行う。150℃以上で長時間乾燥すると、乾燥が終了し水が無くなった段階で一部熱架橋が開始する場合がある。得られた乾燥物は、必要により粉砕して、粉末化する。粉砕方法は、公知の方法でよく、例えば、衝撃粉砕機(ピンミル、カッターミル、スキレルミル、ACMパルペライザー、遠心粉砕機等)や空気粉砕(ジェット粉砕機等)で行うことができる。
重合して得られる吸水性樹脂の含水ゲル状重合体を乾燥後、必要により粒度調整して得られる粒子の表面近傍を、カルボキシル基等の酸基及び/又はその塩基と反応しうる官能基を少なくとも2個有する架橋剤で表面架橋して吸水性樹脂とすることもできる。このような表面架橋型の吸水性樹脂は、常圧下だけでなく加圧下においても吸水性能と吸水速度に優れる。
この表面架橋に使用する架橋剤としては、従来から使用されている公知の架橋剤が適用できる。具体的な例としては、1分子中にエポキシ基を2〜10個有するポリグリシジルエーテル化合物[エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリン−1,3−ジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール(重合度2〜100)ジグリシジルエーテル、ポリグリセロール(重合度2〜100)ポリグリシジルエーテル等]、2価〜20価のポリオール化合物[グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(重合度2〜100)等]、2価〜20価のポリアミン化合物[エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等]、分子量200〜500,000のポリアミン系樹脂[ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂等]、アルキレンカーボネイト[エチレンカーボネイト等]、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物、及び、ポリイミン化合物等が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、比較的低い温度で表面架橋を行わせることができるという点で、ポリグリシジルエーテル化合物、ポリアミン系樹脂及びアジリジン化合物である。
表面架橋における架橋剤の量は、架橋剤の種類、架橋させる条件、目標とする性能等により種々変化させることができるため特に限定はないが、吸水性樹脂に対して好ましくは0.001〜3質量%、より好ましくは0.01〜2質量%、特に好ましくは0.05〜1質量%である。架橋剤の量が0.001質量%未満では表面架橋を行わない吸水性樹脂と吸水性の面で大差はない。一方、3質量%を超えると吸水性が低下する傾向にあり好ましくない。
又、上記(5)における共重合体の熱架橋においては、目的の粒径に調整する前に、所定温度に加熱して熱架橋させた後、必要により粉砕を行って目的の粒径に粒度調整してもよいが、好ましくは、目的の粒径の粉末状或いは粒子状に粒度調整した後、所定温度に加熱して熱架橋させる。
加熱温度は、通常130〜230℃、好ましくは150〜210℃である。加熱温度が130℃未満では、加熱架橋が進行しないので好ましくない。一方、加熱温度が230℃を超えると、分解が生じ品質が低下するので好ましくない。加熱時間に関しては、達成したい架橋度によって種々異なるが、品温が目的の温度に達してから、通常1〜600分、好ましくは、5〜300分である。加熱時間が1分以内ではうまく熱架橋が起こらず、一方、加熱時間が600分を超えると、加熱する温度や重合体の組成にもよるが、一部分解が開始する場合がある。
上記のようにして得られる吸水性樹脂の形状については特に限定はなく、例えば、粉末(粒状、顆粒状、造粒状、パール状、リン片状等)、塊状、シート状等があるが、好ましくは粉末である。粉末であると表面積が大きく吸水性能が良好となる。粒子の質量平均粒径についても特に限定はないが、好ましくは1〜850μmであり、より好ましくは1〜500μmである。1μmより大きいと粉塵が起こりにくく取り扱いやすい。又、850μmより小さいとアルカリ性無機物のキャリア粉と混合しやすく吸水性樹脂の均一な散布や分散が可能となる。粒度分布については、好ましくは1〜1,000μmの範囲の粒子が95質量%以上となるように粉砕したものを用いる。ここで、質量平均粒径とは、吸水性樹脂の各粒度分布を横軸が粒径、縦軸が質量基準の含有量である対数確率紙にプロットし、全体の50質量%を占めるところの粒径を求める方法による。
吸水性樹脂の純水に対する吸水性能は、吸水性樹脂1g当たり10g〜1,000g(吸水性樹脂の質量に対して10倍〜1,000倍の質量の純水を吸水することのできる吸水能力)が好ましく、特に好ましくは吸水性樹脂1g当たり100g〜600g(以下「g/g」と記す)である。吸水性能が10〜1,000g/gであれば、固形化燃料の可燃性ガスの発生を十分に抑制することができる。
吸水性樹脂の添加量は、廃棄物固形化燃料用添加剤として吸水性樹脂のみを添加する場合には、一般廃棄物又は産業廃棄物から製造される廃棄物固形化燃料の質量に対し、好ましくは0.02質量%〜1.0質量%、より好ましくは0.1質量%〜0.5質量%である。添加量が0.02質量%以上であると固形燃料の水分吸収が十分となって腐敗防止の効果が発揮され、1.0質量%以下の添加量であると過剰な水分吸湿能にならない。又、アルカリ性無機物と併用する場合には、一般廃棄物又は産業廃棄物から製造される廃棄物固形化燃料の質量に対し、好ましくは0.01質量%〜0.5質量%、より好ましくは0.05質量%〜0.2質量%である。添加量が0.01質量%以上であると固形燃料の水分吸収が十分となり、アルカリ性無機物による殺菌効果が加わることで腐敗防止の効果が発揮され、0.5質量%以下の添加量であると過剰な水分吸湿能にならない。
一方、本発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤が含有することの好ましい成分であるアルカリ性無機物としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属が陽イオン成分の50%以上を占めるものであれば何でもよく、例えば、Ca(OH)2 (消石灰)、CaO(生石灰)、Mg(OH)2 、MgO、MgO・CaCO3 (軽焼ドロマイト)、NaOH、KOH等や、高炉スラグ微粉末、製鋼系スラグ、ポルトランドセメント、高炉セメント、早強セメント、Ca含有系ダストの粉砕物等が挙げられる。これらの内で好ましいものは、MgO・CaCO3 (軽焼ドロマイト)、Ca(OH)2 (消石灰)、高炉スラグ微粉末、製鋼系スラグである。
アルカリ性無機物の形状については特に限定はなく、例えば、吸水性樹脂と同様に粉末(粒状、顆粒状、造粒状、パール状、リン片状等)、塊状、シート状等があるが、好ましくは粉末である。粉末であると表面積が大きく固形化燃料の可燃性ガスの発生を十分に抑制できる。粒子の質量平均粒径についても特に限定はないが、好ましくは1〜300μmであり、より好ましくは1〜150μmである。粒径が1μm以上であると粉塵が起こりにくく取り扱いやすく、一方、300μm以下であると廃棄物固形化燃料への分散が良好となり十分な抑制効果が得られる。
アルカリ性無機物の添加量は、一般廃棄物又は産業廃棄物から製造される廃棄物固形化燃料の質量に対し、好ましくは0.2質量%〜2.0質量%、より好ましくは0.4質量%〜1.0質量%である。添加量が0.2質量%以上であると殺菌性の効果が期待できる。2.0質量%以下であると過剰添加とならない。特に消石灰の様にアルカリ度が強いと、廃棄物固形化燃料の保存中に腐敗臭を増加させるアンモニアの揮発量が多くなるが、2.0質量%以下であるならばアンモニアの発生を抑えることができる。又、吸水性樹脂の添加量とアルカリ性無機物の添加量との比率は、好ましくは質量比で1/100〜2/1であり、より好ましくは1/20〜1/1であり、特に好ましくは1/10〜1/2である。この比率が1/100〜2/1であれば、固形化燃料からの可燃性ガスの発生を十分に抑制することができる。
一般廃棄物又は産業廃棄物から廃棄物固形化燃料を製造する際に、これら廃棄物の粉砕したものに上記廃棄物固形化燃料用添加剤を添加し、添加後に成形する。アルカリ性無機物を併用せず、吸水性樹脂のみを使用する場合には、廃棄物と添加した吸水性樹脂とを混合して吸水性樹脂を均一に分散させることが望ましく、従って、高速回転翼等により混練する装置(例えば、ヘンシェルミキサー或いはアイリッヒミキサー)を用いて攪拌・混合することが好ましい。
吸水性樹脂とアルカリ性無機物とを併用する場合の添加方法は、吸水性樹脂とアルカリ性無機物とを各々直接廃棄物に投入して混合する方法と、吸水性樹脂とアルカリ性無機物とを混合機を用いて予め混合し、混合したものを添加する方法があり、吸水の効果を高める観点から予め混合したものを添加する方法が好ましい。吸水性樹脂とアルカリ性無機物とを予め混合する方法としては、例えば、ガラスビーカー、缶、プラスチックカップ等の適宜な容器中で、攪拌棒、へら等により人力で混練する方法、ダブルヘリカルリボン翼、ゲート翼等により混練する方法、プラネタリーミキサー、ビーズミル等により混練する方法がある。アルカリ性無機物の粒子表面に吸水性樹脂を被覆する場合には、高流動性混合機を用いて吸水性樹脂とアルカリ性無機物とを粉砕・混合する方法(例えば高速回転翼等により混練する、ヘンシェルミキサー或いはアイリッヒミキサーを用いる方法)を用いればよい。
廃棄物固形化燃料用添加剤の添加時期は、廃棄物固形化燃料が廃棄物の粉砕、選別、乾燥、成形の各工程によって製造される場合、選別工程以降で成形される前ならば何時でも構わないが、廃棄物固形化燃料の腐敗をより確実に防止する観点から、粉砕された廃棄物の乾燥工程後に添加することが好ましい。
廃棄物固形化燃料は、複雑な有機系の固形物や廃液を固化したものであり、炭水化物、タンパク質及び脂肪類等からなる。廃棄物固形化燃料の腐敗は、廃棄物固形化燃料中の炭水化物やタンパク質等が細菌や黴等の微生物によって分解されることで発生する。廃棄物固形化燃料が腐敗するとアンモニア、メタン等の腐敗臭や可燃性ガスが発生する。廃棄物固形化燃料の分解反応は好気性微生物によるものと嫌気性微生物によるものとに大別される。好気性微生物による分解反応では、炭水化物(Cm (H2 O)n )は酸素(O2 )と反応して二酸化炭素(CO2 )と水(H2 O)を生成し、タンパク質(Cxy2p )は酸素(O2 )と反応して難分解性物質(Cuvwq )と二酸化炭素(CO2 )と水(H2 O)とアンモニア(NH3 )を生成する。又、嫌気性微生物による分解反応では発酵を伴うため、炭水化物やタンパク質は、メタン(CH4 )と二酸化炭素を生成する。
これらの分解反応で細菌や黴等の微生物が増殖するには、炭水化物やタンパク質の栄養分の他に水分が必要とされている。本発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤に含有される吸水性樹脂は、廃棄物固形化燃料の水分及び保存中に廃棄物固形化燃料が吸湿した水分を吸収し、且つ一旦吸収した水分は吐き出さないため、細菌や黴等の微生物が利用できる水分の量が少なくなることで微生物の増殖を抑え、廃棄物固形化燃料の腐敗を抑制しアンモニアやメタンの発生を抑制する。
本発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤の作用を以下に説明する。吸水性樹脂は、吸水性樹脂の質量に対して10〜1,000倍の吸水性を有するので、細菌や黴等の微生物が増殖するのに必要な廃棄物固形化燃料の水分及び保存中に廃棄物固形化燃料が吸湿した水分を吸収し、細菌や黴等の微生物が利用できる水分の量を少なくすることができ、このため細菌や黴の働きが抑えられ、廃棄物固形化燃料の腐敗の抑制効果が得られる。又、吸水性樹脂に加えてアルカリ性無機物を含有する廃棄物固形化燃料用添加剤においては、アルカリ性無機物は、殺菌性を示し且つ廃棄物固形化燃料の水分及び保存中に廃棄物固形化燃料が吸湿した水分を緩やかに吸収するため、細菌や黴等の微生物が利用できる水分を少なくする働きがある。
この吸水性樹脂とアルカリ性無機物とを併用することにより、相乗作用により上記効果は一層向上する。例えば、吸水性樹脂の粉末と、軽焼ドロマイト、消石灰及び高炉スラグ微粉末、製鋼系スラグ等のアルカリ性無機物の粉末の少なくとも1種以上とを、事前に混合処理することで、吸水性樹脂を均一に散布、分散させるためのキャリア粉の作用があり、この混合処理によって廃棄物固形化燃料に添加した時の吸水性樹脂粉末の分散性を高め、且つ廃棄物固形化燃料を製造した際に均一な吸水性と殺菌性を同時に作用させることになり、廃棄物固形化燃料の腐敗の抑制効果が一層向上する。
従って、吸水性樹脂及びアルカリ性無機物を含有する、本発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤を用いると、一般廃棄物又は産業廃棄物を原料とする廃棄物固形化燃料の製造時に、この添加剤が細菌や黴等の微生物が増殖するのに必要な該燃料中の水分を吸収し、更に水分と接触することで殺菌性効果があるアルカリ性を示すことで廃棄物固形化燃料の腐敗を抑制し、例えば該燃料の腐敗によるメタンガスの発生が抑制されることになる。更に、廃棄物固形化燃料の保存中においても、露結結露や吸湿による水分を本発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤が吸収し、廃棄物固形化燃料の腐敗によるメタンガスの発生が抑制される。
以下に、本発明例及び比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
先ず、本発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤を構成する吸水性樹脂を以下のようにして製造した。即ち、1リットルのビーカーにアクリル酸120gを入れ、これに48質量%の水酸化ナトリウム水溶液132g、水548g及び50質量%のアクリルアミド水溶液200gを添加し、添加後5℃に冷却した。この溶液を断熱重合槽に入れ、窒素を通じて溶液の溶存酸素量を0.1ppmとした後、35質量%の過酸化水素水0.0007g、L−アスコルビン酸0.00025g及び4,4’−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)0.125gを添加した。
添加して約30分経過した時点で重合が開始し、約5時間後に最高到達温度72℃に到達して重合が完結し、含水ゲル状の重合物が得られた。このゲル状の重合物をミートチョッパーで細分化した後、バンド乾燥機(透気乾燥機、井上金属株式会社製)を用いて100℃で1時間乾燥し、粉砕して粒径50〜500μmの未架橋の乾燥粉末を得た。この未架橋の乾燥粉末の固有粘度[η]の値は27.2であった。この未架橋の乾燥粉末100gをステンレスのバットに3mmの厚みで入れ、180℃の循風乾燥機で60分加熱して熱架橋させて吸水性樹脂(a1)を得た。吸水性樹脂(a1)の質量平均粒子径は230μm、純水に対する吸水性能は300g/gであった。
又、本発明に係る廃棄物固形化燃料用添加剤を構成する吸水性樹脂として市販の吸水性樹脂も使用した。使用した吸水性樹脂(a2)は、「架橋されたポリアクリル酸ソーダ系吸水性樹脂」(三洋化成工業株式会社製、品名:サンフレッシュST−573)であり、吸水性樹脂(a2)の質量平均粒子径は350μm、純水に対する吸水性能は500g/gであった。
ここで、吸水性樹脂の純水に対する吸水性能は以下の方法で測定した。即ち、250メッシュのナイロンネット製でサイズが10cm×20cm、ヒートシール幅が5mm以内のティーバッグと純水とを準備し、吸水性樹脂をJIS標準篩いでふるい分けして30〜100メッシュの粒径のものを採取し、これを測定用試料とした。この測定用試料0.20gをティーバッグへ投入し、それを純水中にティーバッグの底から約15cmまで浸した。1時間放置後にティーバッグを引き上げ、垂直に吊るして15分間水切りして質量(Ag)を測定した。測定用試料を入れない空ティーバッグを使用して同様の操作を行い質量(Bg)を測定した。測定を各3回行って平均し、「吸水性能(g/g)=(A−B)/0.2」の式から純水に対する吸水性能を計算した。
このようにして準備した吸水性樹脂(a1)及び吸水性樹脂(a2)と、軽焼ドロマイト、消石灰、高炉スラグ微粉末のうちの1種からなるアルカリ性無機物との混合物を廃棄物固形化燃料用添加剤とし、この廃棄物固形化燃料用添加剤の添加量及び廃棄物固形化燃料用添加剤の構成成分を変更して、一般廃棄物から製造される廃棄物固形化燃料に添加し、発生するガス量を調査する試験を合計13回(本発明例1〜13)実施した。又、吸水性樹脂(a1)のみを廃棄物固形化燃料用添加剤として使用する試験も1回(本発明例14)実施した。
本発明例1〜12は、次のようにして行った。先ず、一般廃棄物から金属類やガラス類を除去し、乾燥して50mm以下のものを95質量%にした300gの一般廃棄物(水分:約7質量%)に水を添加し、一般廃棄物の水分を35質量%に調整した。次に、吸水性樹脂(a1)又は吸水性樹脂(a2)の何れか1種と、軽焼ドロマイト、消石灰、高炉スラグ微粉末のうちの何れか1種との混合物からなる廃棄物固形化燃料用添加剤を、水分を35質量%に調整した一般廃棄物と共に20リットルのプラスチック製円筒容器に投入し、2軸ローラー上で約60rpmで1分間混合した。その後、この混合物を、内径10cmの円筒金型に装填し、蓋及び押し型をセットした上で、1軸圧縮装置を用いて一般的な廃棄物固形化燃料の嵩密度である0.5〜0.6g/cm3 になるように成形し、直径10cm、高さ6〜8cmの円柱状体試料とした。
この円柱状体試料を10リットルのテドラバックに入れ、予め、バック内を吸引後、空気3リットルを注入し、密封し30℃で35日間保存した。35日間保存後のテドラバック中のメタンガス等の可燃性ガス濃度をポータブル可燃性ガス検出器(コスモス電機社製、XP−316A:測定範囲0〜5体積%)で測定した。アンモニアガス濃度は、ガス検知管(JIS−K0804、ガステック社製)で測定した。
本発明例13は、以下のようにして行った。本発明例13は軽焼ドロマイトの粒子表面に吸水性樹脂(a1)を被覆した試験である。先ず、吸水性樹脂(a1)300g及び軽焼ドロマイト粉末1500gを容量10リットルのヘンシェルミキサーに投入して周速40m/minで5分間混合し、軽焼ドロマイトの粒子表面に吸水性樹脂(a1)が被覆された廃棄物固形化燃料用添加剤を製造した。次に、一般廃棄物から金属類やガラス類を除去し、乾燥して50mm以下のものを95質量%にした300gの一般廃棄物(水分:約7質量%)に水を添加し、一般廃棄物中の水分を35質量%に調整した。その後、吸水性樹脂(a1)0.3gと軽焼ドロマイト1.5gとの混合物からなる廃棄物固形化燃料用添加剤1.8gを、水分を35質量%に調整した一般廃棄物と共に20リットルのプラスチック製円筒容器に投入し、2軸ローラー上で約60rpmで1分間混合した。その後、この混合物を本発明例1〜12と同一の成形条件で成形し、同一条件で保存した後にガス濃度測定を実施した。
本発明例14は、以下のようにして行った。本発明例14は吸水性樹脂(a1)のみを使用した試験である。先ず、一般廃棄物から金属類やガラス類を除去し、乾燥して50mm以下のものを95質量%にした300gの一般廃棄物(水分:約7質量%)に水を添加して一般廃棄物中の水分を35質量%に調整した。水分を35質量%に調整した一般廃棄物を容量10リットルのヘンシェルミキサーに投入し、周速40m/minで運転しながら吸水性樹脂(a1)0.3gを投入し、投入した後5分間混練した。その後、この混合物を本発明例1〜12と同一の成形条件で成形し、同一条件で保存した後にガス濃度測定を実施した。
又、比較のために、廃棄物固形化燃料用添加剤を添加しない試験(比較例1)、吸水性樹脂を添加せずに消石灰のみを添加した試験(比較例2)、及び、吸水性樹脂を添加せずに軽焼ドロマイト及び消石灰を添加した試験(比較例3)も実施した。比較例1〜3では、その他の条件は本発明例と同一にした。表1に、本発明例1〜14及び比較例1〜3における廃棄物固形化燃料用添加剤の添加量及び廃棄物固形化燃料用添加剤の構成成分を示し、表2に、35日間保存後のテドラバック中のメタンガス濃度及びアンモニアガス濃度の調査結果を示す。
Figure 0004377797
Figure 0004377797
表1及び表2に示すように、吸水性樹脂粉末と軽焼ドロマイトとを併用した本発明例1〜7では、廃棄物固形化燃料を入れたテドラバック内のメタンガス濃度は0.10体積%〜0.20体積%であり、何も添加していない比較例1におけるメタンガス濃度の2/9〜4/9に減少し、又、消石灰のみを添加した比較例2におけるメタンガス濃度の2/7〜4/7に減少した。又、本発明例1〜7では、腐敗臭を増加させるアンモニアの発生はなく、嫌気性の分解反応が抑制されたことで、廃棄物固形化燃料の腐敗によるメタンガスの発生が抑制されていることが確認できた。
吸水性樹脂粉末と消石灰とを併用した本発明例8〜10では、メタンガス濃度は0.10体積%〜0.20体積%であり、且つ腐敗臭を増加させるアンモニアの発生はなく、又、吸水性樹脂と高炉スラグ微粉末とを併用した本発明例11〜12では、メタンガス濃度は0.10体積%〜0.15体積%であり、且つ腐敗臭を増加させるアンモニアの発生はなかった。又、軽焼ドロマイト表面に吸水性樹脂を被覆した本発明例13では、メタンガス濃度が0.05体積%であり、腐敗臭を増加させるアンモニアの発生はなく、吸水性樹脂(a1)のみを使用した本発明例14では、メタンガス濃度が0.20体積%であり、腐敗臭を増加させるアンモニアの発生はなかった。このように、本発明例8〜14も、本発明例1〜7と同様、比較例に比べて大幅にメタンガスの発生を抑制できることが確認できた。

Claims (6)

  1. 吸水性樹脂及びアルカリ性無機物を含有し、前記アルカリ性無機物が、軽焼ドロマイト、消石灰、高炉スラグ微粉末、製鋼系スラグのなかから選ばれた少なくとも1種以上であることを特徴とする廃棄物固形化燃料用添加剤。
  2. 前記吸水性樹脂の純水に対する吸水性能が、吸水性樹脂1g当たり100〜1,000gであることを特徴とする、請求項1に記載の廃棄物固形化燃料用添加剤。
  3. 前記吸水性樹脂と前記アルカリ性無機物との比率が、質量比で1/100〜2/1であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の廃棄物固形化燃料用添加剤。
  4. 前記吸水性樹脂の質量平均粒子径が1〜850μmであり、且つ前記アルカリ性無機物の質量平均粒子径が1〜300μmであることを特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の廃棄物固形化燃料用添加剤。
  5. 前記アルカリ性無機物の粒子表面に前記吸水性樹脂を被覆したことを特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の廃棄物固形化燃料用添加剤。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1つに記載の廃棄物固形化燃料用添加剤が添加されていることを特徴とする廃棄物固形化燃料。
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