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JP4377838B2 - ペダル装置及びそれを備えた自動車 - Google Patents
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JP4377838B2 - ペダル装置及びそれを備えた自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、踏力に基づいて車両に車両出力あるいは車両出力指令を発生させるペダル装置及びそれを備えた自動車に関する。
従来から車両運動は運転者の操作する駆動力や制動力によって決定されており、運転者は一般的にペダルの踏み込みによって車両を運転している。そのため、ペダル装置の持つ、ペダル位置、ペダル反力、車両の駆動力、車両の制動力などの特性は、運転フィーリングや操作のしやすさ、疲れやすさなどを決定づける要因であった。
一方、従来のペダルはアクセルワイヤやマスタシリンダに機械的に連結されているため、ペダルの特性はその機構によって一意に決定されていた。しかし、近年、いわゆるバイワイヤと呼ばれる技術により、ペダル位置あるいは反力あるいは車両の駆動力や制動力の関係を任意に設定できるようになっており、そのペダル位置あるいは反力あるいは車両の駆動力や制動力の関係をどのように制御するかについて検討が重ねられている。例えば、踏み込み時のペダル位置のストロークを小さくし、下肢の動作が小さくてすむようにすることにより、ブレーキ操作を楽に行えるようにしたペダル装置の技術が知られている。
特開2000−142369号公報
ペダル位置のストロークが小さくなると、踏み込みに対するペダル位置の分解能が十分でなくなり、車両出力を踏力に基づいて決定する必要がある。しかし、ペダル位置の操作に比べて、踏力は微妙な加減が難しい。特に、同程度の車両出力を一定に保ち続けたり、微少な車両出力を徐々に変化させるような操作を行ったりする場合には、踏力に基づいて車両出力を出力すると、ペダル位置に基づいて車両出力を出力した場合に比べて、滑らかな車両運転が出来なかったり、操作しづらかったり、運転者に違和感を与えてしまったりする場合があった。また、踏力は車両の加減速による慣性力によっても変動するため、車両の走行状態によって操作のしやすさや操作感が変わってしまうという課題があった。そのため、運転者が意図した車両運動を違和感なく滑らかに実現出来る車両出力を踏力に基づいて出力するための方法が必要であった。
踏力と車両出力の関係にヒステリシスを設け、踏み動作あるいは放し動作における踏力に対する車両出力あるいは車両出力指令の関係の一部を直線(線形)あるいは折線を含んだ関係にすることにより、踏み込みに対して違和感のない車両操作を実現する。さらに、踏力に対する車両出力あるいは車両出力指令を車速によって変更することにより、走行状態に則した車両出力あるいは車両出力指令を出力する。また、踏力と車両出力あるいは車両出力指令の関係が異なる踏み動作と放し動作の他にも、保持動作を設け、保持動作における踏力に対する車両出力あるいは車両出力指令の感度を踏力の増減方向、車両情報、車両出力あるいは車両出力指令、あるいは踏力により変化させることにより、状況に応じて、好適な車両出力あるいは車両出力指令を出力する。
本発明によると、踏力に基づいて車両出力を出力するペダル装置あるいはそれを備えた自動車の実現において問題となる、踏力の変動特性を考慮した車両出力を出力することが出来、車両出力を同程度に保ち続ける場合や、車両出力を微小に変化させたい場合でも、踏力に基づいた違和感のない、操作性の良い車両出力を出力できる。
本発明は、踏力を検出する事が可能であり、ペダル装置と車両出力装置の間の機械的な接続を前提とせずに車両出力を出力出来るペダル装置を備えた自動車において、踏力に応じた車両出力あるいは車両出力指令を出力する。
図1は、本発明を構成するシステムの模式図である。また、図2は、本発明を構成するシステムのブロック図である。
1は運転者が車両を運転するために操作するペダル装置である。また、30、40、50、60、70、80は、車両の運動を変化させる車両出力装置である。図1、2による車両は、バイワイヤ技術による応用である。特に、車両出力装置30、40、50、60とペダル装置1の組み合わせは、ブレーキバイワイヤ技術による応用であり、ブレーキバイワイヤ技術におけるペダル装置1はブレーキペダルである。また、車両出力装置70、80のうち少なくとも一方とペダル装置1を組み合わせた場合のペダル装置1はアクセルペダルである。
ペダル装置と車両出力装置の間は、通信経路111を介して通信により情報が伝達される。すなわち、ペダル装置と車両出力装置の間は、機械的接続を前提とせず、電気的な信号のやりとりにより接続されている。また、ペダル装置への操作入力は電気的な信号として車両出力装置に伝えられ、車両出力装置は伝えられた信号情報に基づいて車両出力を行う。ペダル装置と車両出力装置は機械的接続を前提としないため、ペダル装置のペダル位置、ペダル反力の制御と、車両出力装置の車両出力の制御は独立して行うことが出来る。
ペダル装置1は、足で踏み込む作用点となるペダル3を備えている。運転者は、ペダル3を踏み込むことによってペダル装置1に踏力を与える。運転者がペダル装置に対して行った全ての入力(操作入力)には、少なくとも踏力が含まれる。ペダル装置1は、踏力に応じてペダル反力を発生させ、運転者にペダルの操作フィーリングを与える。ペダルの操作フィーリングは一般的に車両の運転フィーリングに大いに影響を与える。
ペダル装置1において、ペダル位置とペダル反力あるいは踏力の関係は、電気的な制御によって任意に設定することが出来る。ここで、ペダル位置はペダルの踏み込まれた量あるいは操作量に相当する。ペダル位置は、ペダルストロークあるいは単にストロークと言い換えても良い。踏力は運転者からペダル装置に加えられた力であり、一般的に足による踏み込みの力あるいは操作力に相当する。また、ペダル反力は運転者がペダルを操作しているときにペダル装置から運転者に加えられる力であり、操作反力に相当する。ペダル反力は単に反力と言い換えても良い。ペダル反力は踏力と対になる力であり、一般的に踏力と反対向きの力である。特に、ペダルが踏み込まれた状態で動いていないかあるいは、ペダルの運動が加速していないときは踏力とペダル反力は釣り合っており、ほぼ等価の力となる。従って、ペダル反力がある値にあるときは踏力も同じ値であると言うことが出来、その逆も言うことが出来る。
ペダル装置1はアクチュエータ4を備えており、アクチュエータ4は電気的に制御可能である。アクチュエータ4は例えば電動機、あるいはモータであり、アクチュエータ4に電力を供給するかあるいは電流を流すと、回転軸9周りに部材2が回転するか、あるいは回転方向の力が発生する。アクチュエータ4はアクチュエータ制御用センサ5を備えている。操作入力演算装置8はアクチュエータ制御用センサ5の情報に基づいてアクチュエータ4を制御し、ペダル位置、ペダル反力を任意に変更することが出来る。
また、操作入力演算装置8は、車両出力装置30、40、50、60、70、80に車両出力指令を伝達する。車両出力装置30、40、50、60、70、80は伝達された車両出力指令に基づいて車両出力を出力する。すなわち、通信を介して、操作入力に応じた車両出力が出力される。
また、ペダル装置1は踏力検出手段12を備えている。踏力検出手段12は操作力あるいは踏力を検出し、同時に操作反力あるいはペダル反力を検出する。ここで、踏力検出手段12は力を検出する手段であるため、操作力と操作反力を同じものとして検出する。
操作入力演算装置8は、踏力検出手段12によって検出された踏力に基づいてアクチュエータ4を制御し、ペダル位置あるいはペダル反力を変更する。また、操作入力演算装置8は、踏力検出手段12によって検出された操作情報に基づいて、車両出力指令を決定し、決定した車両出力指令を通信経路111を介して車両出力装置に伝達する。
踏力検出手段12は、踏力センサ6であってもよいし、直動力センサ7であってもよいし、回転トルクセンサ10であっても良い。センサ6は、運転者がペダルを踏み込む踏力あるいはペダルが運転者の足を押し返すペダル反力を検出することが出来る。また、センサ7は、ペダル3を踏み込んだときに部材2に働く力を検出することが出来る。センサ10は回転軸9に取り付けられ、回転軸9に発生するトルクを検出することが出来る。
センサ6、7、10は、力あるいはトルクを検出するためのセンサであり、一般的に構成部材の歪みを検出するセンサである。構成部材の歪みの検出は、例えば歪みゲージの抵抗変化を用いる方式であっても良いし、部材の変位量を光や磁気によって計測する方式であっても良い。踏力検出手段12にはセンサ6、7、10のうち少なくとも1つが含まれ、操作力あるいは踏力に相当する物理量を検出することが出来る。
操作入力演算装置8には、動作状態判断手段13が含まれている。動作状態判断手段13は踏力に基づいて、ペダルの動作状態を判断する。動作状態には踏み動作と、放し動作と、保持動作が含まれる。踏み動作はペダルにかけられた踏力が増している動作であり、運転者が明確に車両出力を大きくしようとする動作である。また、放し動作はペダルにかけられた踏力が減じている動作であり、運転者が明確に車両出力を小さくしようとする動作である。また、保持動作は踏み力がほぼ同じ大きさで保たれており、運転者が車両出力を一定のまま保とうとしている動作である。ただし、保持動作であってもある程度車両出力を増減させることにより微妙な車両操作を行う必要があり、保持動作における車両出力が必ずしも一定とは限らない。また、動作状態判断手段13は保持動作において、保持踏み動作と保持放し動作を判断する。保持踏み動作は保持動作において踏力が増加している場合であり、保持放し動作は保持動作において踏力が減少している場合である。
ここで、車両情報検出手段101は、車両情報を検出する。車両情報には、車輪速、車速などが含まれる。車両情報検出手段101は、車輪速センサ102あるいは車速センサ103を備えている。
ここで、車輪速センサ102は、車輪の回転速度を検出するセンサであり、車軸に取り付けた磁気回路を用いて車輪の回転数を検出する方式であったり、スリットを入れた円盤を車軸に取り付け、光によって車輪の回転数を検出する方式であったりしても良い。また、車速センサ103は、直接車両の速度を検出する方式でも良いし、車輪速センサ102で得られた車輪速を元に車速を求めて検出する方式でも良い。
ここで、車両情報検出手段101によって検出された車両情報は通信経路111を介してペダル装置1に伝達されても良いし、直接ペダル装置1に伝達されても良い。
ペダル装置1は伝達された車両情報に基づいて、車両出力指令を生成し、車両に車両出力を発生させても良い。
車両出力装置30、40、50、60は、電気的に制御可能な制動出力装置である。制動出力装置による車両出力は車両の減速度あるいは制動力であり、制動出力装置は伝達された車両出力指令に基づいて車両に制動力を発生させ、車両を減速させる。従って、制動出力装置へ伝達される車両出力指令は車両の減速度あるいは制動力であっても良い。
ここで、制動出力装置は例えばキャリパであり、ロータを押しつけるピストンの推力を電気的に制御可能な電動ブレーキであっても良い。制動出力装置が電動ブレーキである場合、電気的な力を発生させるアクチュエータを備えており、アクチュエータによって発生する力が減速器など機械的な構成を介してピストンの推力に変換される機構であり、ピストン推力を制御することによって車両の制動力を制御することが出来る機構であっても良い。
また、制動出力装置は例えばキャリパであり、ロータを押しつけるピストンの推力を油圧によって発生させ、油圧を電気的に制御可能な電動油圧ブレーキであっても良い。制動出力装置が電動油圧ブレーキである場合、電気的な力を発生させるアクチュエータを備えており、アクチュエータによって油圧を変化させることが出来る機構であり、油圧を制御することによって車両の制動力を制御することが出来る機構であっても良い。
従って、制動出力装置へ伝達される車両出力指令は電動ブレーキの推力で合っても良いし、あるいは電動油圧ブレーキの油圧であっても良い。
ここで、制動出力装置30の詳細について説明する。制動出力装置40、50、60は、制動出力装置30と基本的に同じ構造となっている。
例えば、制動出力装置30はキャリパ34の発生する制動力をアクチュエータ33で制御する。アクチュエータ33は車両出力演算装置32で制御される。制御出力装置の状態は、制動出力装置状態センサ35で検出することが出来る。車両出力装置演算装置32は、制御出力装置の状態に応じてアクチュエータ33を制御する。車両出力装置演算装置32は、必要に応じて制御出力装置の状態を、通信経路111を介してペダル装置1に伝達しても良い。制御出力装置の状態には、電動ブレーキで発生している推力あるいは電動油圧ブレーキで発生している油圧が含まれていても良い。
車両出力装置70、80は、電気的に制御可能な駆動出力装置である。駆動出力装置による車両出力は、車両の速度あるいは加速度あるいは駆動力である。駆動出力装置は伝達された車両出力指令に基づいて車両に駆動力を発生させ、車両を加速させる。従って、駆動出力装置へ伝達される車両出力指令は、車両の速度あるいは加速度あるいは駆動力であっても良い。
車両の駆動出力装置としては、一般的に70のようなエンジンの構成を取る事が多い。しかし、ハイブリッド車や電気自動車あるいは電動四駆車などでは駆動出力装置に80のような電動機の構成を用いたり、エンジンと電動機を組み合わせた構成を用いたりする。
ここで、駆動出力装置70の詳細について説明する。駆動出力装置70はエンジンであり、例えば、ガソリンあるいは軽油を燃料として車両を駆動する機構である。駆動出力装置70は、伝達された車両出力指令及び、駆動出力装置の状態に応じてアクチュエータ72あるいは点火プラグ73を制御し、エンジン71に車両出力を生成させる。駆動出力装置の状態は、駆動出力装置状態センサ75によって検出される。アクチュエータ72は車両出力演算装置74によって制御される。車両出力演算装置74は、必要に応じて駆動出力装置の状態を、通信経路111を介してペダル装置1に伝達しても良い。駆動出力装置の状態にはエンジン71の駆動力あるいは回転数が含まれていても良い。
ここで、駆動出力装置80の詳細について説明する。駆動出力装置80は例えば電動機であり、電力を供給したり電流を流したりする事によって車両出力を生成する。例えば、駆動出力装置80は、アクチュエータ83とアクチュエータを制御するためのセンサ85を備えており、車両出力演算装置84によって制御される。車両出力演算装置84は、必要に応じて駆動出力装置80の状態を、通信経路111を介してペダル装置1に伝達しても良い。
ここで、実際には車両出力指令と車両出力は必ずしも完全には一致しない場合がある。しかし、車両出力装置がどの程度忠実に車両出力指令通りの車両出力を出力することが出来るかは本発明における本質的な要因とならない。そのため、以下の説明では車両出力は車両出力指令と等しくなることを前提とする。すなわち、本発明において車両出力は、車両出力指令と置き換えても良く、踏力によって車両出力を出力することはすなわち踏力によって車両出力指令を出力すると同義である。さらに、図面による説明においても車両出力の軸は本質的に車両出力指令の軸と等価であり、車両出力の代わりに車両出力指令を用いても良い。
通信経路111は、ペダル装置と車両出力装置の間を接続している電気信号による情報経路であり、物理的には電線で構成されている。ペダル装置と車両出力装置は空間的に離れた場所に設置されている場合が多く、その間の情報は一般的に時分割多重通信方式の電気信号を用い、通信経路111を介してやりとりされる。通信経路111に用いられる電気信号の形式はシリアル通信でも良いし、CANやFlaxRay、LAN等の多重通信でも良い。
図3は、操作入力演算装置と車両出力演算装置と通信経路の構成を示している。図3(a)は通信経路が1つであり、車両出力装置151〜154を1つの車両出力演算装置150で制御している。例えば、ABS装置や横滑り防止装置のように油圧を制御する装置が1つだけであり各キャリパには油圧を伝達し、操作入力演算装置8との電気的な通信は1つの通信経路111を介して行うような構成であっても良い。
図3(b)は通信経路111が2つであり、車両出力装置156、157、159、160を複数の車両出力演算装置155、158で制御している。例えば、車両の前輪と後輪で別系統の油圧システムとなっている場合、油圧を制御する装置は2つとなり、ペダル装置との電気的な通信を行う経路も2つ必要となる。系統が2つになることにより、信頼性の向上を図ることが出来ると共に、系統別の車両出力を行うことで車両運動性能の向上を図ることが出来る。
図3(c)は通信経路111は1つであるが、車両出力装置165〜168をそれぞれ別の車両出力演算装置161〜164で制御している。例えば、車両の四輪全てに電動ブレーキを装着している場合、各輪に車両出力を制御する装置が備えられ、ペダル装置と通信を行っている場合が考えられる。車両の四輪全てが独立に車両出力を制御する事により、より高いレベルで車両運動性能の向上を図ることが出来る。
図3(d)は通信経路111が2つであり、車両出力装置173〜176をそれぞれ別の車両出力装置169〜172で制御している。例えば、車両の四輪全てに電動ブレーキを装着している場合、各輪に車両出力を制御する装置が備えられている場合に、前右輪と後左輪が同じ通信経路を介してペダル装置と通信を行い、前左輪と後右輪が同じ通信経路を介してペダル装置と通信を行う構成であっても良い。また、例えば、車両の四輪全てに電動ブレーキを装着している場合、各輪に車両出力を制御する装置が備えられている場合に、前二輪が同じ通信経路を介してペダル装置と通信を行い、後二輪が同じ通信経路を介してペダル装置と通信を行う構成であっても良い。通信経路が二重になることにより、片側の通信経路に障害や故障が発生した場合においても、もう片側の通信経路に属する車両出力装置が作動するため、車両全体としての信頼性の向上を図ることが出来る。
図4はペダル装置の応用を示す模式図である。図4(a)は回転軸401に対して操作入力部402が下になっている場合のペダル装置であり、図4(b)は回転軸404に対して操作入力部403が上になっている場合のペダル装置である。また、図4(c)は回転軸を持っておらず操作入力部405への操作入力に対してペダル装置が直動する場合であり、図4(d)は回転軸406とアクチュエータ407が別になっているペダル装置である。アクチュエータ407の回転出力は回転直動変換機構408により直動方向の出力に変換され部材409に作用する事によって、ペダル端410を移動させたり操作反力を発生させたりする。ここで、回転直動変換手段としては例えばウォームギアを用いてもよいし、ボールねじを用いてもよい。
また、図4(e)はアクチュエータ411が回転電動機ではなく、直動方向に変位したり力を出したりする場合のペダル装置である。アクチュエータ411の出力が部材412に作用することによって、ペダル位置を移動させたり操作反力を発生させたりする。アクチュエータ411は例えばソレノイドであっても良い。
ここで図5に一般的なペダル装置のペダル位置、ペダル反力あるいは踏力、および車両出力の関係を示す。ここで、一般的なペダル装置とは、油圧あるいはワイヤなどの機械的機構により、ペダル装置と車両出力装置が接続されており、操作入力が機械的機構により伝達されて車両出力が出力されることが前提となっているペダル装置である。または、機械的接続が前提でないペダル装置であって、機械的接続が前提であるペダル装置を模擬したペダル装置である。
一般的なペダル装置は、例えばペダルが踏み込まれペダル位置が大きくなるほどペダル反力が図5(a)のように大きくなる。また、ペダルを踏み込んでいる時のペダル位置に対するペダル反力の関係が例えば曲線501のようになるのに対して、ペダルを放しているときのペダル位置に対するペダル反力の関係は例えば曲線502のようになる。すなわち、ペダル反力は踏み動作の曲線501および放し動作の曲線502を持ち、方向によってペダル反力が異なり、ヒステリシス特性を持つ。
また、一般的なペダル装置の車両出力も例えば図5(b)のようにペダル位置に応じて大きくなる。ペダルを踏み込んでいるときのペダル位置に対する車両出力の関係が例えば曲線503のようになるのに対して、ペダルを放しているときのペダル位置に対する車両出力の関係は例えば曲線504のようになる。
すなわち、車両出力も曲線503および曲線504によって実現されるためヒステリシス特性をもつ。ただし、ペダル位置に対する車両出力のヒステリシス特性はペダル位置に対するペダル反力のヒステリシス特性に比べて小さく、ペダル装置によっては曲線503と504がほぼ同じであることもある。また、ペダル装置によっては車両出力の曲線503および504は同じ曲線を用い、ペダル位置に対する車両出力にヒステリシスを持たせないようにすることも出来る。
ここで、図5のような特性をもつペダル装置のペダル操作における踏力とペダル位置と車両出力の一例を図6に示す。
図6(a)の曲線511が踏力を示し、図6(b)の曲線512がペダル位置を示し、図6(c)の曲線513が車両出力を示す。
一般的に踏力はペダル位置に比べて立ち上がり、立下りが早く、一定の踏力が継続することがあまりない。また、車両出力を変化させる場合、ペダル位置に比べて踏力の方がオーバシュートあるいはアンダシュートすることが多い。
例えば領域514において、ペダル位置512はペダル位置521まで踏み込まれ、そこでほとんど一定のペダル位置に保たれており、そのため、車両出力513も車両出力522でほとんど一定となる。しかし、踏力511は、領域514においてオーバシュートが発生しており、その後も一定の値に保たれない。
踏力が頻繁に変化してもペダル位置あるいは車両出力が一定に保たれるのは、ペダル反力や車両出力のヒステリシスによるものである。車両の運転操作において一定の車両出力を任意に保っておけるようにすることは、運転の操作性、快適性を高め、下肢疲労を軽減するという面からも有効であり、ペダル装置のもつヒステリシス特性はペダル装置において重要な要素である。
踏み込んだペダルをある程度放した状態で保持動作を行っている領域515においても踏力にはアンダシュートが発生し、常に上下に変動しているのに対して、ペダル位置や車両出力の変動はヒステリシスにより小さく抑えられている。
また、領域516においては、踏力をわざと大きく変動させることにより車両出力をある程度変動させている。これは、保持動作において運転者が車両出力を微妙に調整していることを示している。領域516のように保持動作において車両出力を変化させる場合、運転者は踏力を大雑把に変動させるが、ペダル位置や車両出力がヒステリシスを持つため、うまく車両出力を調整することが出来る。
ペダル装置1において、図5のような特性を用いたペダル装置を電気的に実現し、従来のペダル装置と同様な運転操作を行えるようにすることも可能である。しかし、車両出力装置と機械的な接続を前提としないペダル装置は、車両出力と独立してペダル位置やペダル反力を設定することが可能であり、例えば図7(a)のようにペダル反力にかかわらずペダル位置がほとんど変化しないようなペダル装置を構成することも可能である。ここで、ペダル位置がほとんど変化しないペダル装置は可動範囲が小さくてすむため、運転席下部のレイアウトの設計自由度が大幅に向上する。また、ストロークしないため足を伸ばさずに車両運転が出来るため、常に最適なドライビングポジションを保ちながら車両運転を行うことが出来る。さらに、ストロークがないため急激な踏み込みを行う際に速く足を動かす必要がなく、例えば急制動などが行いやすくなる。
ここで、ほとんどストロークしないペダル装置は例えばアクチュエータによってペダル位置を固定することによって実現され、理想的には図7(a)の反力531のように、ペダル位置に対するペダル反力が、ペダル反力軸に平行になるように制御される。しかし、アクチュエータの出力よりも大きな踏力が与えられた時には、例えば反力532のように踏力にしたがってわずかにストロークする構成としても良い。また、アクチュエータの応答性、制御性、構成部材の歪みなどにより、実際には反力533のようにわずかにペダル位置が変動することを許容しても良い。
ここで、図7(a)では踏力に対してペダル位置がほとんど変化しないため、車両出力は踏力に基づいて出力する(図7(b))。
ここで、図7(b)に基づいて踏力に対する車両出力を出力した場合の一例を図8に示す。
図7(b)にはヒステリシスが含まれていないため、図8の車両出力541は踏力511に応じて常に変動する。そのため、本来車両出力を一定に保つことが望まれる領域514、515でも、車両出力が一定に保たれておらず、微妙な車両出力の調整を行うことが望まれる領域516においても、大きな車両出力変動が発生している。
そこで、踏力に対する車輌出力に図9のようなヒステリシス特性を持たせる。ここで、ペダル位置に基づかない車両出力のヒステリシス特性は、踏み動作における踏力に対する車両出力の感度と放し動作における踏力に対する車両出力の感度を異なるものにすることで実現する。ここで、踏力に対する車両出力の感度とはある踏力でペダルを踏んだ場合にどのくらい車両出力が出力されるかと言う割合であり、同時に、踏力が変化した場合にどのくらい車両出力が変化するかという割合でもある。すなわち踏力に対する車両出力の感度とは踏力に対する車両出力の勾配と言い換えても良く、車両出力を踏力で微分したものであると言い換えても良い。
ここで、例えば、図5におけるペダル位置、ペダル反力(踏力)、車両出力の関係から、踏力と車両出力の関係を抽出すると、踏力に対する車両出力のヒステリシス特性は図9(a)のようになる。一般的に踏み動作における車両出力は、放し動作における車両出力よりも、踏力軸で大きく、車両出力軸で小さい曲線となる。すなわち、車両出力551は踏み動作であり、ペダルに対して加えた踏力を大きくしようとする時の車両出力である。また、車両出力552は放し動作であり、ペダルに対して加えた踏力を小さくしようとする時の車両出力である。踏み動作か放し動作かによって車両出力551と車両出力552のどちらを用いるかを変えることにより、ペダル位置が変化しなくても、車両出力にヒステリシス特性を持たせることが出来る。
しかし、図9(a)はペダル位置を基準にして車両を運転操作する場合の特性であるため、踏力を基準にして車両を運転操作する場合、図9(a)に基づいた関係を用いるのは望ましくない場合がある。例えば図9(a)の放し動作の車両出力552の中で踏力が小さい領域553においては、踏力に対する車両出力の勾配が極めて急激である。これは、踏力に対する車両出力の感度が高すぎ、この領域では車両出力を調節するために微小な踏力の操作が必要であることを意味する。一般的に踏力は変動が大きく、領域553におけるような感度(勾配)を持ったペダルによって、車両出力を任意に調節することは困難である場合がある。そのため、図9(a)を用いて車両出力を出力した場合、放し動作において運転者の意図に反して急激に車両出力が小さくなってしまう可能性がある。
そのため、図5に基づかず、踏力に対して車両出力を出力する方法を用いてもよい。例えば、図9(b)のように踏み動作の車両出力561と放し動作の車両出力562を直線で実現し、領域553のような急勾配にならないようにする方法がある。ここで、踏力に対する車両出力の感度は0.002G/N〜0.01G/N程度の範囲であるが、踏み動作の車両出力561と放し動作の車両出力562が交差しないようにする必要がある。
また、踏力が大きい時に、車両出力が大きくなり過ぎないように、例えば図9(c)のように、途中で踏力に対する車両出力の感度を変え、折線状の特性を用いることも出来る。さらに、直線と折線では特性が不連続で変化すると、運転者に違和感を与える要因となりうるため、直線と曲線を組み合わせて例えば図9(d)のような特性を用いて、車両出力を出力しても良い。
踏力と車両出力の関係は踏み動作および放し動作の場合で異なるものを用いるが、踏み動作から放し動作になる間、あるいは放し動作から踏み動作になる間における踏力と車両出力の関係も、踏み動作あるいは放し動作の場合と異なるものを用いる。
踏み動作から放し動作になる間、あるいは放し動作から踏み動作になる間は保持動作と言うことが出来る。
保持動作における踏力と車両出力の関係を以下に説明する。簡単化のため、以下の図では踏み動作と放し動作の車両出力は図9(b)のような直線で表現する。ただし、以下に説明する保持動作における踏力と車両出力の関係は、図9(a)〜(d)の全てに対して適用できる。
例えば図10(a)において、踏み動作の時の車両出力602と放し動作の時の車両出力603の間の領域601に、踏力と車両出力の関係がある場合、保持動作であると定義する。
ここで、ペダルが踏み動作であるか放し動作であるか保持動作であるかは、動作状態判断手段13によって判断する。
ここで、保持動作における踏力と車両出力の関係は例えば、図10(b)のように、踏力の変化に対して車両出力が一定に保たれていても良い。
図10(b)では例えば、踏力0から車両出力を大きくする時、踏力を大きくしていっても踏力617までは、車両出力は0のままであり、踏力617を超えると、車両出力602に従って車両出力を出力する。ここで、踏力を踏力611まで大きくした後踏力を小さくしたとすると、それまでの踏み動作の車両出力602ではなく、保持動作の車両出力613に基づいて車両出力を出力する。車両出力613は踏力軸に並行であるため、踏力が612を下回るまで、車両出力は踏力611の時と同じで一定に保たれる。ここで、踏力が612を下回ると、車両出力は車両出力603に基づいて出力される。さらに、踏力614まで踏力を減じた後、再び踏力を大きくした場合、車両出力は保持動作の車両出力616に従って出力される。車両出力616は踏力軸に並行であるため、踏力が615を上回るまで、車両出力は踏力614の時と同じで一定に保たれる。ここで、踏力が615を上回ると、車両出力は再び、車両出力602に基づいて出力される。
図11に、図10(b)に基づいて車両出力を出力した場合の一例を示す。図10(b)を用いることによって、踏力に対する車両出力にはヒステリシス特性が含まれる。そのため、車両出力621は領域514、515、516において一定の出力を保っている。すなわち、図10(b)を用いることによって、踏力を基準に車両出力を出力した場合でも、領域514、515のような保持動作において車両出力を一定に保つことが可能になり、操作性、快適性をもったペダル装置を実現することが出来る。
しかし、図10(b)のように保持動作における車両出力を一定に保った場合は、かなり大きな踏力の変化もヒステリシスに吸収されてしまう。そのため、例えば領域516のように、微妙な車両出力の調整を行っているような領域においても、車両出力が変化しない。
また、図10(b)では踏力612の様に保持動作と放し動作の切り替わりあるいは、踏力615の様に保持動作と踏み動作の切り替わりにおいて踏力に対する車両出力の勾配が急激に変化する。運転者のペダル装置への入力は踏力であるから車両出力の勾配が急激に変化すると、操作しにくかったり、運転者に違和感を与える原因となったりする。
そのため、例えば図12のように保持動作中でもわずかに車両出力に勾配をつけてもよい。勾配をつけることにより、保持動作中の踏力の変化に対する車両出力の感度を持たせ、また、保持動作と踏み動作あるいは放し動作の切り替え時の感度の急激な変化を緩和することが出来る。保持動作中の車両出力の勾配は、踏み動作における車両出力634と交差する点において、車両出力634の勾配よりも小さくなくてはならない。また、保持動作中の車両出力の勾配は、放し動作における車両出力635と交差する点において、車両出力635の勾配よりも小さくなくてはならない。
ここで、保持動作中の踏力に対する車両出力の勾配は例えば図12(a)の631〜633のように踏力の増減方向に関わらず同じ勾配であっても良い。
また、踏力の操作は足で行う関係上、踏み方向(踏力を増やす)の方がやりやすく、放し方向(踏力を減らす)の方が困難である。従って、比較的容易に操作しやすい踏力の増加方向の保持動作の車両出力の感度と、比較的操作しにくい踏力の減少方向の保持動作の車両出力の感度は別にする方が望ましい。そのため、例えば、図12(b)のように、同じ保持動作であっても踏力が増える動作(保持踏み動作)と、踏力が減る動作(保持放し動作)で踏力に対する車両出力の勾配を異なるものにする方法もある。ここで、車両出力643、644、645は保持踏み動作であり、車両出力641、642は保持放し動作である。図12(b)では保持踏み動作における感度を保持放し動作における感度よりも大きくするため、643、644、645は641、642よりも勾配が大きい。
ここで、図12を用いた場合の踏力と車両出力の一例を図13に示す。図13において、車両出力649は領域514、515においてほぼ同じ車両出力を維持しており、保持動作における一定の車両出力の出力が行われている。また、領域516では、保持動作においても踏力に応じて車両出力が変化しており、保持動作中においても車両出力の調整が可能であることを示している。
すなわち、図9あるいは図12のようなヒステリシス特性を持ち、図12のように保持動作中にも感度を持つ踏力と車両出力の関係を用いることにより、一般的なペダルに比べても十分に操作しやすい、快適な、踏力のみに基づいて車両出力を出力するペダル装置あるいはペダル装置を備えた自動車を実現することが出来る。
ここで、保持動作において踏力の増減方向が変わらずそのまま踏み動作あるいは放し動作に切り替わった場合は、保持踏み動作か保持放し動作かに応じて踏力と車両出力の関係が決定する。しかし、保持動作において途中で踏力の増減方向が変わった場合は、図14のように車両出力が決定される。ここで車両出力651は踏み動作から保持動作になり、保持動作においては、保持放し動作であったものが踏力653において踏力の増減方向が変化し保持踏み動作になった場合である。また、車両出力652は放し動作から保持動作になり、保持動作においては、保持踏み動作であったものが、踏力654において踏力の増減方向が変化し保持放し動作になった場合である。
車両出力651のように、保持動作の途中で踏力の増減方向が変化した場合は、変化する前の増減方向の勾配あるいは感度をそのまま用いる。すなわち、保持動作における勾配あるいは感度は、踏み動作あるいは放し動作から保持動作になった時の踏力の増減方向に基づいて決定される。さらに、一般的に、放し動作から保持動作になった場合は、保持動作中の踏力の増減方向に関わらず保持踏み動作として車両出力の勾配あるいは感度を決定しても良いし、踏み動作から保持動作になった場合は保持動作中の踏力の増減方向に関わらず保持放し動作として車両出力の勾配あるいは感度を決定しても良い。保持動作中の踏力の増減方向が切り替わっても車両出力の勾配あるいは感度を変更しないのは、保持動作中に頻繁に踏力の増減方向が変化した場合、勾配の差による累積により、車両出力が異常に大きくなったり小さくなったりすることを防ぐためである。
また、車両出力の勾配は、図15のように途中から傾きが変化しても良い。図15(a)は、例えば保持踏み動作の途中までは車両出力663で車両出力が決定されていたものが、途中からは664の勾配で車両出力が決定されてもよい。また、例えば保持放し動作の途中までは車両出力661で車両出力が決定されていたものが途中からは662で車両出力が決定されてもよい。
図15(a)では車両出力661、663の勾配(感度)は0であったが、図15(b)の車両出力671、673のように、もともと感度を持っていた車両出力が、保持動作の途中でさらに感度を高めて車両出力672、674のように変化しても良い。
また、図15(a)は直線と折線で車両出力が決定されるが、図15(c)のように曲線を用いて車両出力を決定した場合、より滑らかで違和感のない車両出力を出力することが可能となる。
また、保持動作における踏力に対する車両出力の感度は、入力されている踏力や出力している車両出力によって、異ならせる事が出来る。例えば、車両出力や踏力が大きいときは、同程度の車両出力を維持しやすくし、車両出力や踏力が小さいときは、車両出力の調整を行いやすくすることにより、急加速や急減速などの操作を楽に行う事が出来る様になると共に、渋滞中の先行車への追従走行などでの操作性を向上させる事が出来る。
図16に車両出力あるいは踏力によって、保持動作における踏力に対する車両出力の感度を変更した場合の一例を示す。
図16(a)は、保持動作以外から保持動作になったときの車両出力あるいは踏力に応じて、保持動作における踏力に対する車両出力の感度が変化する場合を示している。
ここで、感度701、703、705は保持放し動作における踏力に対する車両出力の感度であり、感度702、704、706は保持踏み動作における踏力に対する車両出力の感度であるが、車両出力あるいは踏力が大きいほど小さな感度に設定されている。
また、図16(b)は、保持動作中でも踏力に対する車両出力の感度が変化する場合を示している。
ここで、感度711、713、715は保持放し動作における踏力に対する車両出力の感度であり、感度712、714、716は保持踏み動作における踏力に対する車両出力の感度であるが、車両出力あるいは踏力が大きいほど小さな感度に設定されており、また保持動作中でも感度が変化している。
さらに、保持動作における踏力に対する車両出力の感度を車両情報に応じて変更しても良い。例えば、車速が大きいときは感度を小さくし、車速が小さいときは感度を大きくすることによって、高速走行時の車両出力を維持し易くし、低速走行時の車両出力の調整を行いやすくすることが出来る。
図17に、車速に応じて感度を変化させる場合の、車速に対する感度の変化の一例を示す。一般的に保持踏み動作における感度の方が保持放し動作における感度よりも、感度を高くしたほうが車両を操作しやすい。そのため、例えば感度801は保持踏み動作における車速と感度の関係を示し、また、例えば感度802は保持放し動作における車速と感度の関係を示しているとしても良い。感度の設定は、対象とする車両の種類、踏み動作や放し動作における感度によって好適なものが異なる。また、図17のように車両出力や踏力に応じて変化する。
ここで、簡単な例とし図12(b)のように保持動作における感度が保持踏み動作と保持放し動作でそれぞれ一種類ずつしか設定されていない場合、例えば感度801が車速0km/hで0〜0.005G/N程度、50km/hで0.001〜0.006G/N程度であり、例えば感度802が車速0km/hで0〜0.004G/N程度、50km/hで0.001〜0.005G/N程度であるとしても良い。ただし、感度の変化はこれに限定するものではなく、例えば80〜120km/h程度から感度の変化を顕著にするように設定しても良いし、20km/h〜50km/h程度より小さい車速では同一の感度を用いるなどでもよい。
また、踏み動作あるいは放し動作における車両出力の感度を車速に応じて変更しても良い。簡単な例として図9(b)のように踏み動作と放し動作で感度がそれぞれ一種類ずつしか設定されていない場合、一般的に図18のように放し動作における感度812の方が踏み動作における感度811よりも高い。また低速であるほど感度が低く、高速であるほど感度が高い。感度の設定は、対象とする車両の種類、踏み動作や放し動作における感度によって好適なものが異なるが、例えば、20km/h〜50km/h程度より小さい車速では感度811は0.002〜0.005G/N、感度812は0.004〜0.008G/N程度であり、80〜120km/h程度より大きい車速では感度811は0.003〜0.006G/N、感度812は0.005〜0.01G/N程度になるように設定することも可能である。
踏み動作、放し動作、保持動作における感度をそれぞれ車速に応じて、変化させることにより、車両の走行状態に応じた車両出力を出力することが出来るため、操作しやすいペダル装置を実現することが出来る。車速に応じて感度が変わるペダル装置は、例えば加減速度による慣性力の影響による踏力の変化による操作性の悪化を抑制することが可能である。また、走行速度が大きいと大きな加減速度を必要とする場合があるが、車速に応じて感度を変えることにより必要な車両出力を出力することが出来る。
以上のような発明を適用することにより、ペダル位置に関わらず、踏力に基づいて車両出力を発生させ、運転者が操作しやすく、疲れにくいペダル装置を備えた自動車を実現することが出来る。
また、本発明は、踏力に基づいて車両出力を出力するペダル装置における主に保持動作における踏力に対する車両出力の関係に適用される。ストロークしないかほとんどストロークしないペダルにおいては、ペダル位置が変化しないという構成上の理由により本発明が必然的に適用されるが、ストロークするペダルや、ペダル位置の変化を前提とするペダルであっても、踏力のみに基づいて車両出力を出力する場合においてはまったく同様に適用が可能である。
本発明は踏力に基づいて車両出力を出力するためのものであり、ペダル装置と車両出力装置が機械的に接続されていないか、車両出力の出力にペダル装置との機械的な接続が前提となっていないペダル装置に関するものである。
しかし、本発明の主たる効果を生じさせるためには、必ずしもペダル装置にアクチュエータを備えている必要はない。すなわち、機械的な構成によってペダル位置が拘束されているペダル装置においても同様に本発明の適用が可能である。
ここで、図19に本発明を適用可能な実施例2となるペダルの模式図を示す。図19(a)は、ペダル901が車両(運転席)基準面905に対して固定されており、ペダル位置が変化しないか、あるいは構造物の歪みやガタ分以上には変化しない。ここで、踏力はペダル901の表面に設置されたセンサ902によって検出しても良いし、ペダル901と構造物904の間あるいは構造物904に設置されたセンサ903を用いて検出しても良い。
また、図19(b)はペダル901と構造物904の間にバネ要素911あるいはダンパ要素912を持ち、ペダルの踏み込みに対してペダル反力を発生させ、基準面905に対して一定の軌道に拘束されたペダル位置のストロークを生じる構成になっている。
さらに図19(c)はペダル901がアーム923を備えておりアーム923と接続したロッド921により、ストロークシミュレータ922がペダル反力を発生させる機構である。ストロークシミュレータ922は油圧あるいは機械的なバネ要素、摺動要素により、ロッド921の運動に応じたペダル反力を発生させる。センサ924はロッド921に取り付けられており、踏力あるいはペダル反力を計測することが出来る。
図19(a)(b)(c)におけるペダル装置にはアクチュエータが備えられていないが、踏力検出手段として、踏力を検出できるセンサを備えている。センサにより検出した踏力あるいは踏力相当の力に基づいて車両出力を出力することにより、本発明を適用し、その主たる効果を発揮することが可能である。
以上説明したように、本発明によると、踏力に基づいて車両出力を出力する、運転者に違和感を与えない、操作しやすく、快適な運転操作を行うことが出来るペダル装置を備えた自動車を実現できる。
実施例1の構成の一例を示すシステムの模式図である。 実施例1の構成の一例を示すシステムのブロック図である。 操作入力演算装置と車両出力演算装置と通信経路の構成の一例を示す模式図である。 ペダル装置の応用を示す模式図である。 一般的なペダル特性の一例を示すグラフ図である。 一般的なペダルにおけるペダル位置とペダル反力と車両出力の特性の一例を示すグラフ図である。 ストロークしないかほとんどストロークしないペダル装置の特性の一例を示すグラフ図である。 踏力に基づいて車両出力を出力した場合における、踏力と車両出力の特性の一例を示すグラフ図である。 踏力と車両出力の関係の一例を示すグラフ図である。 踏力と車両出力の関係の一例を示すグラフ図である。 踏力に基づいて車両出力を出力した場合における、踏力と車両出力の特性の一例を示すグラフ図である。 踏力と車両出力の関係の一例を示すグラフ図である。 踏力に基づいて車両出力を出力した場合における、踏力と車両出力の特性の一例を示すグラフ図である。 踏力と車両出力の関係の一例を示すグラフ図である。 踏力と車両出力の関係の一例を示すグラフ図である。 踏力と車両出力の関係の一例を示すグラフ図である。 感度と車速の関係の一例を示すグラフ図である。 感度と車速の関係の一例を示すグラフ図である。 実施例2の構成の一例を示すシステムの模式図である。
符号の説明
1 ペダル装置
2 部材
3 ペダル
4 アクチュエータ
5 アクチュエータ制御用センサ
6 踏力センサ
7 直動力センサ
8 操作入力演算装置
9 回転軸
10 回転トルクセンサ
30 制動出力装置
40 制動出力装置
50 制動出力装置
60 制動出力装置
70 駆動出力装置
80 駆動出力装置

Claims (24)

  1. ペダルと、前記ペダルに対する踏力を検出する踏力検出手段とを備え、前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて車両出力装置に車両出力指令を出力する車両のペダル装置において、
    前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて、踏み動作か放し動作か保持動作かの動作状態を検出する動作状態判断手段を有し、
    踏み動作あるいは放し動作における踏力と車両出力指令の関係の少なくとも一部が直線(線形)あるいは折れ線で表されることを特徴とする車両のペダル装置。
  2. ペダルと、前記ペダルに対する踏力を検出する踏力検出手段とを備え、前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて車両出力装置に車両出力指令を出力する車両のペダル装置において、
    前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて、踏み動作か放し動作か保持動作かの動作状態を検出する動作状態判断手段を有し、保持動作における車両出力指令を踏力に関わらず一定に保つことを特徴とする車両のペダル装置。
  3. ペダルと、前記ペダルに対する踏力を検出する踏力検出手段とを備え、前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて車両出力装置に車両出力指令を出力する車両のペダル装置において、
    前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて、踏み動作か放し動作か保持動作かの動作状態を検出する動作状態判断手段を有し、保持動作における車両出力指令が踏力に対して変化することを特徴とする車両のペダル装置。
  4. ペダルと、前記ペダルに対する踏力を検出する踏力検出手段とを備え、前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて車両出力装置に車両出力指令を出力する車両のペダル装置において、
    前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて、踏み動作か放し動作か保持動作かの動作状態を検出する動作状態判断手段を有し、保持動作の途中までは車両出力指令を踏力にかかわらず一定に保ち、保持動作の途中からは車両出力指令が踏力に対して変化することを特徴とする車両のペダル装置。
  5. 請求項3又は4記載のペダル装置において、保持動作において踏力が増加した場合(踏み保持動作)か保持動作において踏力が減少した場合(放し保持動作)かで踏力に対する車両出力指令の変化の勾配を変え、保持動作の途中で踏み方向が変わった場合は、踏み方向が変わる前の踏み方向に応じた踏力に対する車両出力指令の変化の勾配を維持することを特徴とする車両のペダル装置。
  6. 請求項3又は4記載のペダル装置において、踏み動作から保持動作になった場合と、放し動作から保持動作になった場合とで、保持動作における踏力に対する車両出力指令の変化の勾配を変えることを特徴とする車両のペダル装置。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項記載のペダル装置において、車両出力指令に応じて保持動作における踏力に対する車両出力指令の変化の勾配を変えることを特徴とする車両のペダル装置。
  8. 請求項3〜6のいずれか1項記載のペダル装置において、踏力に応じて保持動作における踏力に対する車両出力指令の変化の勾配を変えることを特徴とする車両のペダル装置。
  9. 請求項3〜7のいずれか1項記載のペダル装置において、車速に応じて保持動作における踏力に対する車両出力指令の変化の勾配を変えることを特徴とする車両のペダル装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載のペダル装置において、車速に応じて踏み動作あるいは放し動作における踏力に対する車両出力指令の変化の勾配を変えることを特徴とする車両のペダル装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載のペダル装置において、前記ペダルがストロークしないことを特徴とする車両のペダル装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項記載のペダル装置において、前記ペダルがアクセルペダルあるいはブレーキペダルであることを特徴とする車両のペダル装置。
  13. ペダルと、前記ペダルに対する踏力を検出する踏力検出手段と、車両出力を出力する車両出力装置とを備え、前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて車両出力あるいは車両出力指令を出力する自動車において、
    前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて、踏み動作か放し動作か保持動作かの動作状態を検出する動作状態判断手段を有し、
    踏み動作あるいは放し動作における踏力と車両出力あるいは車両出力指令の関係の少なくとも一部が直線(線形)あるいは折れ線で表されることを特徴とする自動車。
  14. ペダルと、前記ペダルに対する踏力を検出する踏力検出手段と、車両出力を出力する車両出力装置とを備え、前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて車両出力あるいは車両出力指令を出力する自動車において、
    前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて、踏み動作か放し動作か保持動作かの動作状態を検出する動作状態判断手段を有し、
    保持動作における車両出力あるいは車両出力指令を踏力に関わらず一定に保つことを特徴とする自動車。
  15. ペダルと、前記ペダルに対する踏力を検出する踏力検出手段と、車両出力を出力する車両出力装置とを備え、前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて車両出力あるいは車両出力指令を出力する自動車において、
    前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて、踏み動作か放し動作か保持動作かの動作状態を検出する動作状態判断手段を有し、保持動作における車両出力あるいは車両出力指令が踏力に対して変化することを特徴とする自動車。
  16. ペダルと、前記ペダルに対する踏力を検出する踏力検出手段と、車両出力を出力する車両出力装置とを備え、前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて車両出力あるいは車両出力指令を出力する自動車において、
    前記踏力検出手段が検出した踏力に基づいて、踏み動作か放し動作か保持動作かの動作状態を検出する動作状態判断手段を有し、保持動作の途中までは車両出力あるいは車両出力指令を踏力にかかわらず一定に保ち、保持動作の途中からは車両出力が踏力に対して変化することを特徴とする自動車。
  17. 請求項15又は16記載の自動車において、保持動作において踏力が増加した場合(踏み保持動作)か保持動作において踏力が減少した場合(放し保持動作)かで踏力に対する車両出力あるいは車両出力指令の変化の勾配を変え、保持動作の途中で踏み方向が変わった場合は、踏み方向が変わる前の踏み方向に応じた踏力に対する車両出力あるいは車両出力指令の変化の勾配を維持することを特徴とする自動車。
  18. 請求項15又は16記載の自動車において、踏み動作から保持動作になった場合と、放し動作から保持動作になった場合とで、保持動作における踏力に対する車両出力あるいは車両出力指令の変化の勾配を変えることを特徴とする自動車。
  19. 請求項15〜18のいずれか1項記載の自動車において、車両出力あるいは車両出力指令に応じて保持動作における踏力に対する車両出力あるいは車両出力指令の変化の勾配を変えることを特徴とする自動車。
  20. 請求項15〜19のいずれか1項記載の自動車において、踏力に応じて保持動作における踏力に対する車両出力あるいは車両出力指令の変化の勾配を変えることを特徴とする自動車。
  21. 請求項15〜19のいずれか1項記載の自動車において、車速に応じて保持動作における踏力に対する車両出力あるいは車両出力指令の変化の勾配を変えることを特徴とする自動車。
  22. 請求項13〜21のいずれか1項記載の自動車において、車速に応じて踏み動作あるいは放し動作における踏力に対する車両出力あるいは車両出力指令の変化の勾配を変えることを特徴とする自動車。
  23. 請求項13〜22のいずれか1項記載の自動車において、前記ペダルがストロークしないことを特徴とする自動車。
  24. 請求項13〜23のいずれか1項記載の自動車において、前記ペダルがアクセルペダルあるいはブレーキペダルであることを特徴とする自動車。
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