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JP4380981B2 - 中継装置 - Google Patents
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JP4380981B2 - 中継装置 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は中継装置、特に測定装置よりデータ処理装置に無線伝送中の測定データの指示機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
精密測定の分野では、例えば工場内で加工されるワーク等の品質管理のため、例えば工場内に分散したワーク等の測定対象の品質情報を集約し一元管理したいとの要望がある。この要望に応えるため、精密測定装置により得られた測定データはデータ処理装置に集約され蓄えられる。データ処理装置は蓄えられたデータの統計処理等を行うためデータ処理を行う。
【0003】
従来は測定装置とデータ処理装置間の接続は、ケーブルによる有線通信が一般的であったが、最近は無線通信装置による無線通信が注目されている。
精密測定装置に比較し測定結果の確かさがあまり重要視されない機器間の接続に用いられる無線通信技術であるが、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3等がある。
【0004】
ところで、精密測定装置としては、測定現場の基礎に固定された状態で測定を行う三次元測定装置、画像測定装置等の大型の精密測定機もあるが、工場内等の測定現場を測定者と共に移動しながら、工場内等の測定現場に分散しているワーク等の測定対象の測定を行うノギス、ハイトゲージ、マイクロメータ等の精密測定工具の台数が圧倒的に多い。
【0005】
このため、精密測定の分野で用いられる測定データ管理システムでは、特に測定現場での精密測定装置の機動性を高めることが非常に重要である。この要望に応えるため、中継装置を介して精密測定装置とデータ処理装置間を無線接続している。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−175872号公報
【特許文献2】
特開平10−73477号公報
【特許文献3】
特開平8−131616号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、精密測定の分野において、中継装置等の無線通信技術を採用する場合には、例えば特許文献1等において、機器間の接続に中継装置等の無線通信技術を用いる場合に比較し、無線伝送される測定データの信頼性を高める対策が必要となる。
ここで、その対策として、従来はデータが受信されたか否かの確認、各機器の接続状態が正常か否かの確認を行うことも考えられる。
【0008】
しかしながら、精密測定の分野の場合は、例えば特許文献1等の場合に比較し、高い測定の確かさが求められるのは勿論、後のデータ処理における測定データの分析おいても、同様に非常に高い確かさが要求される。
特に精密測定工具の場合は、その小型化に伴って、無線送信電力としては微弱なものが多く、特に機械加工現場のようにノイズとなる電磁波が多く発生する環境では、中継装置までの距離が数m程度であっても、確実にデータが送信されているか否かの判断が難しい。
【0009】
また、工場などにおいては、必ずしも照明設備などが十分ではないことが多く、狭く、暗い場所で測定を行わなければならない場合も多い。この場合には、精密測定工具に表示される測定値が読取りにくく、ワークの設計値に基づいて判断したい場合でも、正しい測定が行えているかどうかが非常にわかりにくい。
一般に機械加工の現場では、これらの測定結果に基づいてその後のワークの加工条件を変更することが多いので、正しい測定が行われなかったり、それが正しく中継装置を介してデータ処理装置へ送られなかった場合には、不良ワークを次々と製造する結果になり、大きな損失を蒙ることになる。
【0010】
このような点から、一般家庭などで用いられる小規模無線システムとは異なり、精密測定の分野で用いられる測定データ管理システムでは、高い信頼性あるいは確かさが要求される。
このため精密測定データの管理システムにおいて、中継装置等の無線通信技術を採用するのに、データが受信されたか否かの確認等の確認だけでは、伝送される測定データの信頼性を高める対策としては不十分であり、より一層の改善が望まれていた。
【0011】
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は測定装置よりデータ処理装置に無線伝送される測定データの信頼性を向上することのできる中継装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者が前記精密測定において特徴的な課題について鋭意検討を行った結果、測定装置よりデータ処理装置に無線伝送中の測定データの中身を、測定データが中継機を通る時点で確認することにより、無線伝送中の測定データの信頼性を向上することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、前記目的を達成するために本発明にかかる中継装置は、測定装置とデータ処理装置の間に設けられ、定装置の無線送信部よりの測定データを含む信号をータ処理装置の受信部に転送する無線通信部を備えた中継装置において、中継装置の信号処理部を
備えることを特徴とする。
ここで、継装置の信号処理部は、継装置の無線通信部に受信され復調された測定装置よりのフラグ付き通信情報およびフラグ付き測定データからなる信号に対して、少なくとも重畳ノイズの除去およびノイズ電波の弁別の処理を行う。
そして、継装置の無線通信部が、継装置の信号処理部により処理された前記信号をデータ処理部へ発信する。
また、本発明にかかる中継装置は、中継装置の出力部を備える。
ここで、継装置の出力部は、継装置の無線通信部が継装置の信号処理部により処理された前記信号をータ処理装置へ発信する際、継装置の信号処理部により処理された前記信号に含まれる測定データを外部に出力する。
【0014】
ここで、測定データを外部に出力する、とは、一旦測定データが出力された後、新たな測定データが転送されるまで、以前の測定データが連続して出力され続ける場合も含んでいる。
また前記測定装置は、被測定物の測定を行う測定装置本体と、該測定装置本体により得られた測定データを含む信号を発信する無線送信部と、を備える。
前記データ処理装置は、前記測定装置の無線送信部よりの信号を受信する受信部と、該受信部よりの信号に含まれる前記測定データのデータ処理を行うデータ処理装置本体と、を備える。
【0015】
本発明の測定装置としては、例えばマイクロメータ、ノギス、ハイトゲージ、ダイヤルゲージ等の精密測定工具、三次元測定装置、画像測定装置等の大型の精密測定機等が一例として挙げられるが、特に可搬性に優れた精密測定工具を想定している。
本発明のデータ処理装置としては、例えばコンピュータ等が一例として挙げられる。
【0016】
ここにいう測定データを外部に出力するとは、例えばグラフ表示の場合は、グラフ表示に必要な軸、目盛り等も指示し、例えば数値表示の場合は、測定データに加えて、測定装置等の識別情報等であれば指示するものも含めていう。
ここにいう測定データは、測定装置より一定間隔で自動的に取込まれたもの、ユーザの指示により取込まれたものを含めていう。
【0017】
なお、本発明において、抽出部を備えることが好適である。
ここで、前記抽出部は、前記無線通信部から出力された信号から、前記測定データを抽出する。
また前記出力部は、前記抽出部により得られた測定データを外部に出力する。
【0018】
また本発明において、前記出力部は、前記抽出部により抽出された測定データを表示する表示器、該抽出部により抽出された測定データを印刷するプリンタの内の、少なくともいずれかを含むことが好適である。
また本発明において、前記出力部は、前記無線通信部から出力された信号に含まれる測定データを数値で出力することが好適である。
ここにいう数値で出力するとは、測定データを例えばデジタル表示すること等が一例として挙げられる。
【0019】
発明の信号処理としては、例えば測定装置よりの信号の異常有無のチェック、回復処理、データの妥当性の確認等が一例として挙げられる。
【0020】
さらに本発明において、前記測定データの確認結果を入力する入力手段をさらに備え、前記無線通信部は、前記入力手段へ入力された確認結果が転送可能である場合にのみ前記測定データを含む信号を前記データ処理装置に転送することが好適である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の好適な一実施形態について説明する。
図1には本発明の一実施形態にかかる中継装置を用いた測定データ管理システムの概略構成が示されている。
同図に示す測定データ管理システム10は、データ転送用中継機(中継装置)12と、精密測定装置(測定装置)14a,14bと、コンピュータ(データ処理装置)16a,16bを備える。中継機12を介して精密測定装置14a,14bと、コンピュータ16a,16bを無線通信で接続している。
【0022】
精密測定装置14a,14bは、例えば無線送信機能付きのノギス等よりなり、測定器本体(測定装置本体)18a,18bと、測定器本体18a,18bの出力側に接続されている無線送信器(無線送信部)20a,20bを備える。
測定器本体18a,18bは、ワーク(被測定物)を測定して寸法値等の測定データを得、無線送信器20a,20bは、少なくとも測定器本体18a,18bにより得られた測定データを含む信号を電波22a,22bに乗せて発信する。
【0023】
データ処理装置16a,16bは、無線受信器(受信部)24a,24bと、無線受信器24a,24bの出力側に接続されているコンピュータ本体(データ処理装置本体)26a,26bを備える。
無線受信器24a,24bは、例えばデータ通信カード等よりなり、精密測定装置14a,14bよりの信号が乗っている電波28a,28bを受信する。コンピュータ本体26a,26bは、無線受信器24a,24bよりの信号に含まれる測定データの統計処理等のデータ処理を行う。
【0024】
中継機12は、無線送受信器(無線通信部)30と、指示手段32の一例であるデータ処理部34と、数値表示器(出力部)36を備える。
測定器本体18a,18bにより得られた寸法値等の測定データを含む信号は、無線送信器20a,20bにより電波22a,22bに乗って発信される。無線送信器20a,20bよりの電波22a,22bは、中継機12を介してコンピュータ16a,16bの無線受信器24a,24bに伝送される。
【0025】
ここで、本実施形態においては、データ処理部34は、中継機12を通る信号から測定データを取出し、数値表示器36に出力している。
精密測定装置14a,14bにより得られた測定データは、コンピュータ本体26a,26bに取込まれる。コンピュータ本体26a,26bは、測定データから必要とする例えば統計処理等を行う。
【0026】
このように本実施形態においては、精密測定装置とコンピュータ間の接続に、無線送信、無線受信、中継機等の無線通信技術を採用した測定データ管理システム構成することにより、精密測定装置の機動性を向上させることができる。
【0027】
次に本発明での無線通信技術の採用理由について詳細に説明する。
すなわち、例えば特許文献1等に設けられる一般的な測定機能は、トイレ等のあくまでも付加機能である。例えば特許文献1等ではトイレの便器等という非常に狭い測定現場に測定装置を固定設置している。また特許文献1等に設けられる一般的な測定装置では、本来は測定器本体と表示器の一体化が望ましいが、トイレの便器等の設置場所、測定装置の固定設置等という設置方法の制限から、通常は測定器自体に測定結果の表示機能を設けることは困難である。このため特許文献1等の一般的な測定装置では、測定器本体により得られた測定結果を他の測定器の表示器に表示している。
【0028】
ここで、例えば特許文献1等に設けられる一般的な測定装置では、便器等の周囲を、付加機能である測定装置の配線によって見た目を損ないたくない等の要望がある。
この要望に応えるため例えば特許文献1等の一般的な測定装置では、測定器本体と、その他の機器との接続に、無線通信を採用している。
一方、本発明のような精密データの管理システムでは、一般的な機器で行われる配線の見た目をすっきりとさせるための無線化とは異なり、前述のように精密測定装置等の機動性を向上させたい、あるいは精密測定工具の微弱な無線送信電力を補完したいとの要望に応えるため、中継機等の無線通信技術を採用している。
【0029】
ところで、この精密測定装置14a、14bとしては、作業者が携行する精密測定工具(ノギス、マイクロメータなど)の他、測定機や工作機械のスピンドルなどの可動部に設置される小型測定器(小型表面粗さ測定器、小型真円度測定器、小型内径測定器など)がある。
精密測定工具は携行に便利なように小型軽量に設計されており、測定機能が必要とする消費電力は極めて少なく、測定データを無線送信するための送信電力も必要最低限に微弱化されている。これによって電池寿命の長時間化をはかるとともに、小型の電池を用いることを可能にしている。
【0030】
また、小型測定器についても、測定機や工作機械のスピンドルなどに交換可能に設置するために、ケーブルレスとされ、電池駆動によるものが多いが、この場合も、小型軽量化をはかるために、小型の電池が用いられ、送信電力は必要最低限に微弱化されている。
【0031】
このようなことから、これらの精密測定工具や小型測定器の無線送信電力は微弱であり、そのままでは安定してコンピュータ16a、16bへ測定データを送信することは難しいために、中継機12によって電波を中継し、電力増強をはかってコンピュータ16a、16bへ測定データを送信する。
ここで、精密測定装置14a、14bと中継機12との距離は必ずしも一定しておらず、数mから大型の工作機械に用いられる場合には数十mの距離に達することがあるので、中継機12で受信される電波の受信電力は大きく異なる場合がある。
【0032】
一方、機械加工の現場には各種の工作機械やその付属装置が設置されており、各種モータやソレノイドが発生する火花や電磁波がノイズとなって精密測定工具や小型測定器などの精密測定装置14a、14bへ混入して測定データと共に送信される。あるいは、ノイズ電磁波が中継機12に受信されて、精密測定装置14a、14bから送信された電波と混信を起こす。
このようなことから、中継機12が受信する精密測定装置14a、14bから送信された電波には、測定データにノイズが重畳されていたり、あるいはこれよりノイズ電波の方が強い場合もある。
従って、中継機12での重畳ノイズの除去、ノイズ電波の弁別などの信号処理機能が重要になる。
【0033】
これに対し、特許文献1等のように測定器に動性が要求されない機器、つまり測定現場がトイレの便器等というように非常に狭い範囲に限定されているうえに、測定器が便座等に固定設置されているものでは、無線伝送信号がノイズ等の影響を受ける程度が本発明に比較し非常に少ない。
このように測定器に動性が要求されない特許文献1等ではあまり重要視されない中継機での信号処理機能が、本発明のような精密測定データの管理システムでは、測定器の機動性が要求される分、外部よりの妨害等により電波が乱れやすいので、非常に重要である。
【0034】
一方、複数の精密測定装置が用いられている場合に、個別に専用の中継機12を設けて、個別の電波を受信して中継することも可能であるが、コスト上昇とシステムの複雑化は避けられない。このような場合、所定領域内で有効な中継機12を1台のみ設置し、この中継機12において複数の精密測定装置が送信する電波を受信可能にすることによって、中継機12の設置台数を削減することが可能となる。この場合、中継機12はデータ集約装置の機能を果たすことになる。
【0035】
次に本発明の中継機での測定データ表示機能の採用理由について説明する。
すなわち、精密測定データの管理システムで中継機等の無線通信機器を用いるには、測定データの無線転送時の信頼性を向上させることが非常に重要である。伝送される測定データの信頼性を高める対策として、精密測定データの無線伝送技術ではないが、一般的なコンピュータ同士のネットワークシステムでは、データを受信しているか否かの確認や機器間の接続が正常であるか否かの確認を、HUB等の中継機のランプの点灯等の確認で行っている。
【0036】
しかしながら、精密測定データの管理システムでは、コンピュータが測定器よりのデータを受信したが、その測定データの中身には前述した理由により誤差が乗っていることがあり、これは非常に深刻な問題である。このため精密測定データの管理システムにおける、測定データの無線転送時の信頼性の対策としては不十分である。
そこで、精密測定データの管理システムでは、測定データの無線転送時の信頼性を向上させるため、無線伝送中の測定データの中身の確認が非常に重要である。そして、その確認のタイミングは、測定データが中継機を通る時点、つまり中継機での信号処理後の信号の時点で行うことが非常に重要である。
【0037】
これによって、精密測定装置14a、14bから受信したデータがどのようなデータであるかの確認が可能となる。つまり、測定データから意図した測定が正常に行われたか(測定個所間違いや測定圧などの測定条件間違いなどがないかどうか)、測定データに重畳したノイズの除去は正常に行われたか、精密測定装置14a、14bから送信された電波は正常に受信されたか、などの確認を行うことができるので、間違いのない測定データをコンピュータ16a、16bへ送ることができる。
【0038】
また、中継機12がデータ集約装置の機能を果たしている場合(複数の精密測定装置の電波を受信して、コンピュータ16a、16bへ転送している場合)は、中継機12の表示器によって、各所の精密測定装置の測定結果を確認することができるので、作業性が向上する。
さらに、精密測定工具によって狭い場所、照明が十分ではない所で測定を行っており、その測定工具に設けられた表示器によって測定結果を確認することが難しい場合は、中継機12の表示器で測定データを確認することができるので、作業性が向上する。
【0039】
また、可動部に設置される小型測定器の場合においても、例えば回転する工作機械のスピンドルに設置された真円度測定器などの場合は、測定データの確認は難しいが、この中継機12の表示器によって、容易に測定データの確認ができる。
従って、特許文献1等で示された管理システムが、例えば個人認識結果と測定結果を測定器の表示部に表示し、確認後に測定結果が子ノードから親ノードを経由してセンタシステムに送られるのに比べて、本願発明は、中継機12の表示器で微弱電波から復調した測定データの確認が行えるので、測定データ中継の信頼性が格段に向上する。
【0040】
このような精密測定において特徴的な要望に応えるため、本発明の中継装置は、測定器よりの測定データをデータ処理装置へ転送中において、中継装置を通る信号から抽出した測定データを外部に出力する出力部を備えている。このために本実施形態においては、中継機12が図2に示されるように構成されている。
【0041】
すなわち、同図に示す中継機12は、指示手段32の一例であるデータ処理部34と、数値表示器(出力部)36を備える。
データ処理部34は、CPU40と、フラッシュメモリ等のメモリ42を備える。CPU40は、信号処理部44と、抽出部46を備える。データ処理部34は、復調器48と、変調器50を備える。
【0042】
そして、精密測定装置よりの電波22は、中継機12の無線送受信器30により受信される。無線送受信器30よりの電気信号は復調器48により復調されてデジタル化され、CPU40を介してメモリ42に記憶される。
信号処理部44は、メモリ42に記憶されている信号(受信データ)の信号処理を行う。この信号処理の内容としては、まず、パリティチェック、サイクリックリダンダンシイチェック(CRC)などによって、信号の各ビットの異常有無をチェックする。
【0043】
また、エラーチェックの方法として、精密測定装置14a、14bが同一情報を2回送信するものでは、この2回の送信結果が一致しているか否かによってエラーチェックを行う。異常が検出された場合は、可能ならば回復処理を行うが、回復不可能ならば、エラーを出力して、この受信データに関する後続の処理を停止する。
エラーが検出されなかった場合は、次にデータの妥当性の確認が行われる。これは、例えば、データが暗号化されている場合には、当該中継機12が保持している暗号キーによって正常に情報が復元できるかどうかが検証される。このような暗号化は、例えば近隣の競合メーカなどから情報を秘匿する上で、必要になる。
【0044】
また、当該中継機12で受信すべき電波であったか否かが検証される。これは、同一工場内であっても、複数の中継機12が設置されている場合に、それぞれの中継機12が担当すべき精密測定装置14a、14bから送信された電波であるか否かが検証され、所定領域外から送信された担当外の精密測定装置14a、14bから送信された電波との混信を防ぐ上で必要となる。なお、混信のおそれがなく、精密測定装置の機動性が必要な場合は、この検証処理は行わない。
これらの処理を行って、受信電波が所定領域内の当該中継機12が担当すべき精密測定装置14a、14bから送信されたものでないことが確認された場合は、この受信データに関する後続の処理を停止する。
【0045】
この後、受信データを抽出部46へ出力するとともに、再度、暗号化されて変調器50を介して無線送受信器30に送られ、この無線送受信器30により電波28に乗せてコンピュータ16a、16bに発信される。この無線送受信器30が精密測定装置14a、14bから受信する無線周波数と、コンピュータ16a、16bへ送信する無線周波数とは、同一ではない無線周波数帯を用いることが好ましいが、混信の可能性がない場合は、同一周波数であっても構わない。
この無線送受信器30によりコンピュータ16a、16bへ送信される電波28の送信電力は、精密測定装置14a、14bが送信する電力に比べて十分な電波強度で送信されるので、コンピュータ16a、16b側で受信した際にも、ノイズなどの影響を無視可能で、信頼性の高いデータ中継が行われる。
【0046】
この実施形態においては、信号処理部44の処理結果が正常な場合は、受信データを変調して直ちに電波28に乗せてコンピュータ16a、16bに発信しているが、以下に述べる抽出部46での処理を経て数値表示器36へ測定データを表示したのち、作業者の確認を得てから、電波28を発信するようにすることもできる。この場合、数値表示器36には入力手段としての確認ボタン(例えば、OK、NGなどのボタンなど)が設けられ、作業者がOKボタンを押した後、電波28を発信し、NGボタンが押された場合は、この受信データに関する後続の処理を停止する(図3参照)。
【0047】
ここで、本実施形態においては、信号処理部44により信号処理された信号を変調器50に送ると同時に、抽出部46は、データ処理部34を通る測定装置よりの信号から、測定データを取出し、これを数値表示器36に数値で表示している。数値表示器36の画面に寸法値等の測定データが例えば図3に示すようにデジタル表示される。
【0048】
同図に示す数値表示器の画面には、抽出部により抽出された測定データが、寸法値123.456として表示されている。またこの測定データを得た測定装置が測定装置14aであることを示すCh1も表示されている。
その下段には抽出部により抽出された測定データが、寸法値22.123として、その測定データを得た測定装置が測定装置14bであることを示すCh2と共に表示されている。
データの検証処理などにおいてエラーが検出された場合は、測定データの表示個所へ、例えばERRORなどとして表示される。
【0049】
この結果、本実施形態においては、数値表示器36にデジタル表示された寸法値等の測定データを測定者が測定現場で容易に読み取ることができるので、測定者による測定データの読み間違いが大幅に低減されると共に、微弱電波ではあっても、測定装置から送信された電波が正常に受信できたか否かの確認が行える。したがって、本実施形態においては、無線伝送中の測定データの中身の確認を、より容易に行うことができるので、測定データの無線伝送時の信頼性が向上される。
【0050】
<抽出タイミング>
このように本実施形態においては、測定現場での精密測定装置は外部からの妨害や雑音を受け易く、中継装置で受信した電波の信頼性の問題は深刻であり、中継機を通る信号よりの測定データを抽出するタイミングも非常に重要である。
そこで、本実施形態においては、中継機での受信電波の正常性が、無線伝送中の測定データの中身の確認に及ぼす影響を大幅に低減するため、指示手段は、信号処理部により信号処理された信号から、測定データを取出して数値表示器に指示している。
【0051】
この結果、測定データの中身の確認を、測定装置の時点、データ処理装置の時点で行うよりも、無線伝送中の測定データが中継機を通る時点で行うことにより、特に中継機での信号処理後の信号から測定データを取出して指示することにより、実際にコンピュータに届くであろう測定データの中身と実質的に同様の測定データの中身が確認できる。これにより測定装置よりコンピュータに無線伝送される測定データの中身の信頼性をより向上させることができる。
【0052】
<抽出方法>
ここで、中継機のデータ処理部が測定装置よりの信号に含まれる全データから、測定データの抽出を行っていたのでは、手間と時間等の負担が大きい。そこで、本発明においては、中継機が、中継機を通るデータの中より、通信関連のデータを除いて、精密測定装置によって得られた測定データのみを抽出し、これを数値で数値表示器に表示することが特に好ましい。このために本実施形態においては、精密測定装置の無線送信でのデータ作成方法と、中継機でのデータ抽出方法に工夫をしている。
【0053】
すなわち、データ作成方法の工夫として、精密測定装置の無線送信は、その無線送信より無線伝送されるデータを、通信情報部と測定結果部に分けて構成している。そして無線送信は、測定器本体によって得られた測定データを測定結果部に記憶している。また無線送信は、測定データを得た精密測定装置の情報である送信元識別情報、測定データの伝送相手のコンピュータの情報である伝送先識別情報等の通信情報を通信情報部に自動的に付加している。このようにして作成されるデータの一例を図4に示す。
【0054】
同図に示すデータ60は、通信情報部62と、測定結果部64を備える。
通信情報部62は、通信関連情報であることを示す通信用フラグ66が付いており、伝送先の識別情報68、つまり測定データの伝送先となるコンピュータの識別情報と、送信元の識別情報70、つまり測定データを得た測定装置の識別情報で構成されている。
測定結果部64は、測定結果であることを示す測定結果用フラグ72が付いており、測定装置により得られた測定データ74で構成されている。
【0055】
次にデータの抽出方法の工夫として、中継機が測定装置よりの測定データ74を含む信号から、測定データを抽出する際は、データ60から、測定結果用フラグ72を優先して検索し、測定結果部64の測定データ74を抽出することが特に好ましい。これにより漠然と通信データ等を含む全データを順次、検索して測定データを抽出するものに比較し、測定データを容易に抽出し、数値表示器に表示させることができる。特にデータ量が多い際には、測定データの抽出がより効率的に行える。
【0056】
また中継機は、測定データの伝送先の情報を得る際は、データ60から、通信用フラグ66を優先して検索し、伝送先識別情報68を抽出することが特に好ましい。これにより漠然と測定データを含む全データを順次、検索して伝送先識別情報68を抽出するものに比較し、伝送先識別情報68を容易に抽出することにより、測定データを無線伝送すべきコンピュータをスムースに識別し、抽出された伝送先識別情報68に基づいて、伝送すべき測定データを対応コンピュータに送信することができる。特に複数のコンピュータが、測定データ管理システムに接続している際には、対応コンピュータへのデータの無線伝送がよりスムースに行える。
【0057】
以上のように本実施形態にかかる中継機によれば、測定現場において中継機をある範囲ごとに置くことにより、それぞれの測定者が、測定現場で測定データの中身を容易に確認することができると共に、きちんと伝送されたことを確認することができる。このような精密測定に絞った無線ネットワークにおいては、中継機を用いて測定データの中身を確認することにより、データの無線伝送時の測定データの中身の信頼性の向上を図ることができる。
また本実施形態においては、中継機の数値表示器で、セットアップの際のデータの確認もできるので、測定データ管理システムの構築の際の時間短縮化も図られる。
【0058】
さらに本実施形態においては、中継機に数値表示器を設置した最大の理由は、前述のように無線伝送中の測定データの中身の確認であるが、測定装置により得られた測定データの表示装置として用いることも可能である。すなわち測定者が2〜3人いて、中継機の使い勝手が悪い場合には、中継機を1人に1台ずつ与え、中継機を意識させることなく表示装置として使用させることも可能である。例えば測定装置のリモート表示装置としても使用可能である。測定装置に表示機能がない場合に、表示器あるいは表示器兼中継機として使用可能である。また測定装置の設置場所が狭所、暗所等で測定装置自体の表示が確認困難な場合であっても、測定者の手元の見やすい位置に中継機を設置すれば、表示器あるいは表示器兼中継機として使用可能である。
【0059】
なお、本実施形態においては、数値表示器に測定値をデジタル表示した例について説明したが、出力部としては、そのほか、例えば測定値を印刷するプリンタ、測定値を音声で読み上げる読み上げ器等を用いることも好適である。このような出力部を中継装置本体と一体型、ないし別体化とすることもできる。
【0060】
また本実施形態においては、出力部は、測定値の指示方法として、グラフ等を用いることもできるが、デジタル表示等の数値で指示することが、読み間違いが少ない、グラフィック表示等の複雑な表示機能を用いるものに比較し、表示器の構成を簡略化できることから、特に好ましい。
また本実施形態においては、中継機にデータが入力したときに、その旨を外部に通知する音の出力機能を、中継機に追加することも、使い勝手が良くなることから特に好ましい。
【0061】
また前記構成では、測定装置と中継機間の無線通信、および中継機とデータ処理装置間の無線通信方法としては、双方向通信、単方向の通信が一例として挙げられる。しかしながら、測定装置より中継装置に向けての単方向の通信、中継装置よりデータ処理装置に向けての単方向の通信を用いることが、双方向通信に比較し無線通信機器の構成を簡略化できることから、特に好ましい。
【0062】
この実施形態においては、精密測定装置14a、14bから中継機12への送信、中継機12からコンピュータ16a、16bへの送信はいずれも無線電波を用いる例を示したが、精密測定装置14a、14bから中継機12への送信には赤外線や超音波などによる無線通信を用いても良い。また、中継機12からコンピュータ16a、16bへの送信は、中継機12が主に固定される場合は、有線通信とすることによって、信号伝送の信頼性を更に向上させることもできる。この有線通信の伝送規格や伝送プロトコルは、一例としてイーサネットTM(ETHERNETTM)におけるTCP/IPを用いるものをはじめとして、各種のものを用いることができる。
【0063】
また、中継機12は必ずしも固定することを要せず、作業者が腰にベルトで固定して移動可能な、可搬性のあるものであっても良い。この場合、中継機用のバッテリーパックを同時に携行することで、中継機12として十分な送信電力を確保することができる。
さらに、無線通信の場合の変調方式については、振幅変調、周波数変調などをはじめとして、各種の変調方式を用いることができる。また、無線通信の伝送方式やプロトコルは各種のものを用いることができる。
【0064】
この実施形態においては、コンピュータ16a、16bが中継機12からの電波を受信する例を示したが、このコンピュータの台数は1台ないし複数台であってもよく、例えば、1台目を測定データ収集・蓄積用とし、2台目を製造工程を統計的に監視する監視用などとしても良い。また、これらの収集・蓄積データや監視結果を外部へ送出するコンピュータシステムがさらに追加された構成であってもよい。また、この監視結果に基づいて制御情報を生成して加工現場の各工作機械の加工条件等を修正する制御用コンピュータシステムがさらに追加された構成であってもよい。
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかる中継装置によれば、その無線通信部に受信され復調された測定装置よりのフラグ付き通信情報およびフラグ付き測定データからなる信号に対して、少なくとも重畳ノイズの除去およびノイズ電波の弁別の処理を行う中継装置の信号処理部を備え、中継装置の無線通信部が信号処理部により処理された前記信号をデータ処理装置へ転送し、また、中継装置の無線通信部が信号処理部により処理された前記信号をデータ処理装置へ転送する際、信号処理部により処理された前記信号に含まれる測定データを外部に出力する中継装置の出力部を備えているので、測定装置よりデータ処理手段に無線伝送中の測定データの中身の確認が容易であり、無線伝送される測定データの信頼性を向上させることができる。
また本発明においては、中継装置の無線通信部を通る信号から測定データを抽出する抽出部と、抽出された測定データを外部に出力する出力部とを備えることにより、無線伝送中の測定データの中身を容易に確認することができる。
また本発明においては、出力部が測定データを表示するか、または印刷することにより、無線伝送中の測定データの中身の確認がより容易に行える
また本発明においては、出力部が無線通信部を通る信号に含まれる測定データを数値で出力することにより、無線伝送中の測定データの中身の確認がより容易に行える。
また本発明においては、中継装置の出力部に出力された測定データを確認した結果を入力する入力する入力手段を備えることにより、確認結果が転送可能な場合にのみ測定データを含む信号をデータ処理装置へ転送することができ、測定データの無線伝送時の信頼性が向上する
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる中継装置を用いた測定データ管理システムの概略構成の説明図である。
【図2】本実施形態にかかる中継装置の具体的な構成の説明図である。
【図3】本実施形態にかかる中継装置による測定データの指示例である。
【図4】測定装置より無線伝送されるデータの構造の説明図である。
【符号の説明】
12 中継機(中継装置)
14a,14b 精密測定装置(測定装置)
16a,16b コンピュータ(データ処理装置)
18a,18b 測定器本体(測定装置本体)
20a,20b 無線送信器(無線送信部)
24a,24b 無線受信器(受信部)
26a,26b コンピュータ本体(データ処理装置本体)
30 無線送受信器(無線通信部)
32 指示手段
34 データ処理部
36 数値表示器(出力部)
44 信号処理部
46 抽出部

Claims (5)

  1. 被測定物の測定を行う測定装置本体および該測定装置本体により得られた測定データを含む信号を発信する無線送信部を備えた測定装置と、該測定装置の無線送信部よりの信号を受信する無線受信部および該無線受信部よりの信号に含まれる前記測定データのデータ処理を行うデータ処理装置本体を備えたデータ処理装置の間に設けられ、前記測定装置の無線送信部よりの前記測定データを含む信号を前記データ処理装置の無線受信部に転送する無線通信部を備えた中継装置において、
    前記中継装置の無線通信部に受信され復調された前記測定装置よりのフラグ付き通信情報およびフラグ付き測定データからなる信号に対して、少なくとも重畳ノイズの除去およびノイズ電波の弁別の処理を行う中継装置の信号処理部を備え、
    前記中継装置の無線通信部が、前記中継装置の信号処理部により処理された前記信号を前記データ処理装置へ発信し、
    また、前記中継装置の無線通信部が前記中継装置の信号処理部により処理された前記信号を前記データ処理装置へ発信する際、前記中継装置の信号処理部により処理された前記信号に含まれる測定データを外部に出力する中継装置の出力部を備えたことを特徴とする中継装置。
  2. 請求項1記載の中継装置において、
    前記無線通信部から出力された信号から前記測定データを抽出する抽出部を備え、
    前記出力部は、前記抽出部により抽出された測定データを出力することを特徴とする中継装置。
  3. 請求項2記載の中継装置において、
    前記出力部は、前記抽出部により抽出された測定データを表示する表示器、該抽出部により抽出された測定データを印刷するプリンタの内の、少なくともいずれか含むことを特徴とする中継装置。
  4. 請求項2又は3記載の中継装置において、
    前記出力部は、前記無線通信部から出力された信号に含まれる測定データを数値で出力することを特徴とする中継装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の中継装置において、
    前記測定データの確認結果を入力する入力手段をさらに備え、前記無線通信部は、前記入力手段へ入力された確認結果が転送可能である場合にのみ前記測定データを含む信号を前記データ処理装置に転送することを特徴とする中継装置。
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