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JP4381537B2 - ユニット式建物およびその組立方法 - Google Patents
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JP4381537B2 - ユニット式建物およびその組立方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直方体状の骨組みを有する複数の建物ユニットを上下左右に組み合わせて構成されるとともに、直方体の短辺に沿った隣り合う建物ユニットとの境界部分に界壁が設けられたユニット式建物およびその組立方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、工場で製造された建物ユニットを、建築現場で複数組み合わせて形成されるユニット式建物が利用されている。
建物ユニットは、通常、四隅に立設される柱と、これらの柱の上端間、下端間を相互に連結する天井梁、床梁とから構成され、長さの異なる長辺および短辺を備えた長方形状の平面形を有する直方体状の骨組みを有している。この骨組みには、床面材、壁面材、その他必要な設備部材が予め工場で取り付けられる。このようなユニット式建物によれば、予め建物ユニットに床面材等が取り付けられているので、建築現場において、揚重機等により建物ユニットを所定位置に配置することにより、ユニット式建物が短期間で形成されるので、建築現場における工期を大幅に短縮することができるという利点がある。
【0003】
このようなユニット式建物を、内部に複数の住戸が設けられる集合住宅として使用する場合、隣接する住戸の境界部分には、耐火性能を有する界壁が設けられている。
ここで、界壁は、四角形状の枠体に耐火面材を取り付けた界壁パネルを向かい合わせで設置することで形成されるものである(特開平8−177125号公報等参照)。このような界壁パネルは、工場で建物ユニットへの取付作業を行うことを前提として設計されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなユニット式建物では、建物ユニット間に界壁を形成する場合、工場で界壁パネル等を建物ユニットに組み付けてしまうと、当該建物ユニット同士を連結するために、柱や梁に設けられる接合部が界壁パネルで隠蔽されてしまうので、建築現場で建物ユニット同士を上下左右に接合する作業が煩雑になるという問題があり、現状では、工場で取付作業を行うことを前提とした界壁パネルを建築現場で取り付けている。このため、建築現場での界壁パネルの取付作業が煩雑となり、建築現場で容易に界壁を形成できる構造が要望されている。
【0005】
本発明の目的は、建築現場で界壁を容易に形成することが可能なユニット式建物およびその組立方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明は、図面を参照して説明すると、直方体状の骨組み11を有する複数の建物ユニット10, 20を上下左右に組み合わせて構成されるとともに、直方体の短辺に沿った隣り合う建物ユニット10A, 10B(20A, 20B)との境界部分に界壁33が設けられたユニット式建物1であって、前記骨組み11は、四隅に立設される柱12と、これらの柱12の上端間および下端間を相互に連結する天井梁13および床梁14とを備え、前記天井梁13B には、当該天井梁13B に固定されたブラケット16B と、このブラケット16B に固定された天井側下地材16A とを介して、前記界壁33を形成する壁面材33A が取り付けられ、上下に配置された建物ユニット10, 20のうち、上階建物ユニット20A, 20Bの床梁14B には、当該床梁14B に固定されたブラケット18B と、このブラケット18B に固定された床側下地材18A とが設けられ、前記界壁31〜33のうち、上階建物ユニット20と下階建物ユニット10とにまたがって設けられる天井裏界壁33は、当該天井裏界壁33を形成する壁面材33A が、上階建物ユニット20の床側下地材18A および下階建物ユニット10の天井側下地材16A に、架け渡された状態で取り付けられ、前記天井裏界壁33を形成する壁面材33Aの上端が、上階建物ユニット20A, 20Bの床梁14Bの上側に設けられる床面材17の下面に当接するとともに、前記天井裏界壁33を形成する壁面材33Aの下端が、下階建物ユニット10A, 10Bの天井梁13Bよりも下側に設けられる天井面材15, 15Bの上面に当接して設けられていることを特徴とする。
このような本発明によれば、工場で天井梁13B にブラケット16B を固定しておけば、このブラケット16B に天井側下地材16A を固定し、天井側下地材16A に壁面材33A を設けることで、界壁33が形成されるようになるので、界壁33を容易に形成することが可能となる。
また、このようにすれば、上階建物ユニット20の床側下地材18A と、下階建物ユニット10の天井側下地材16A とに壁面材33A を架け渡して設けることで、上階建物ユニット20と下階建物ユニット10との間に設けられる天井裏界壁33を容易に形成することが可能となる。
このため、建築現場で上階建物ユニット20と下階建物ユニット10とを連結した後に、天井裏界壁33の形成を行っても何ら問題が生じることがなく、ユニット式建物1に界壁30を形成しても、現場作業を著しく遅延させず、ユニット式建物1のメリットが損なわれない。
【0008】
また、前記ブラケット16B, 18Bが固定されている前記梁13B, 14Bは、断面コ字形の溝型鋼からなり、前記ブラケット16B, 18Bは、断面コ字形の短尺部材からなるとともに、前記梁13B, 14Bと互いの開口を向き合わせた状態で固定され、前記梁13B, 14Bおよび前記ブラケット16B, 18Bの間には、軟質耐火材40が充填されていることが望ましい。
ここで、軟質耐火材40としては、断熱性能、遮音性能および耐火性能に優れたロックウールが採用できる。
このようにすれば、断面コ字形の梁13B, 14Bの開口内部に軟質耐火材40を充填するにあたり、ブラケット16B, 18Bの間から軟質耐火材40を梁13B, 14Bの開口内部に押し込むことで、軟質耐火材40の充填作業が行え、しかも、ブラケット16B, 16Bが脱落止めとなって、軟質耐火材40が梁13B, 14Bの開口から脱落するのを防ぐので、軟質耐火材40の固定作業が不要となり、この点からも、界壁33の形成作業が容易となる。
しかも、梁13B, 14Bの開口内部を軟質耐火材40で塞ぐので、界壁33の組み立て作業を煩雑にすることなく、断熱性能、遮音性能および耐火性能を界壁33に確保させるのに貢献できる。
【0009】
さらに、前記下階建物ユニットにおける前記天井面材15の下面には、前記天井側下地材16A に沿って延びる第1下地材15A が設けられ、前記下階建物ユニットにおける前記床面材17の上面には、前記第1下地材15A と対向するとともに前記第1下地材15A に沿って延びる第2下地材17A が設けられ、前記界壁31〜33のうち、居室内に設けられる居室界壁32を形成する壁面材32A は、前記第1下地材15A および第2下地材17A に架け渡されて取り付けられ、前記天井裏界壁33を形成する壁面材33A と、前記居室界壁32を形成する壁面材32A とは、前記天井面材15を挟んで、その表面が互いに連続する位置に設けられていることが望ましい。
このようにすれば、天井面材15を挟んで天井裏界壁33と居室界壁32とが連続するようになり、隣り合う建物ユニット10A, 10Bの境界面全体に広がる界壁33, 32が容易に形成され、その耐火性能も充分確保されるようになる。しかも、天井裏界壁33の形成作業、天井の形成作業、および、居室界壁32の形成作業と、上方から順に作業を進められるので、上方の建物ユニット20との接合作業が完了し、天井面材15で天井部分の開口を塞いだ後に、居室界壁32の形成作業が行え、ユニット式建物1の組立作業の便宜が図られるようになる。
【0010】
また、前述の居室界壁32の裏面側には、軟質耐火材40(例えば、ロックウール40)が設けられていることが好ましい。
ここで、軟質耐火材40としては、断熱性能、遮音性能および耐火性能に優れたロックウール等が採用できる。
このようにすれば、隣接する住戸1A, 1Bを仕切る界壁30に、断熱性能、遮音性能および耐火性能を充分確保させることができるようになる。
【0011】
本発明の第2発明は、図面を参照して説明すると、四隅に立設される柱12と、これらの柱12の上端間および下端間を相互に連結する天井梁13および床梁14とを備えた直方体状の骨組み11を有する複数の建物ユニット10, 20を上下左右に組み合わせて構成されるとともに、直方体の短辺同士を隣接させて隣り合う建物ユニット10A, 10B(20A, 20B)の境界部分に界壁30が設けられたユニット式建物1の組立方法であって、下階建物ユニット10の前記天井梁13Bに固定されるブラケット16Bと、このブラケット16Bに固定される天井側下地材16Aとを設けるとともに、上階建物ユニット20の前記床梁14Bに固定されるブラケット18Bと、このブラケット18Bに固定される床側下地材18Aとを設けておき現場において、前記下階建物ユニット10の上側に前記上階建物ユニット20を載置してから、前記界壁31〜33のうちの前記上階建物ユニット20と前記下階建物ユニット10との間に設けられる天井裏界壁33を形成する壁面材33Aを、前記床側下地材18Aおよび前記天井側下地材16Aに架け渡した状態で取り付け、前記天井裏界壁33を形成する壁面材33Aを取り付けた後に、前記界壁33の周辺に設けられる天井面材15Bを取り付けてから、前記下階建物ユニット10の居室界壁32を形成する壁面材32Aを取り付けることを特徴とする。
このような本発明によれば、上階建物ユニット20の床側下地材18A と、下階建物ユニット10の天井側下地材16A に壁面材33A を架け渡して設けることで、上階建物ユニット20と下階建物ユニット10との間に設けられる天井裏界壁33を容易に形成することが可能となるので、建築現場で上階建物ユニット20と下階建物ユニット10とを接合した後に、天井裏界壁33の形成を行っても何ら問題が生じることがなく、ユニット式建物1に界壁30を形成しても、現場作業を著しく遅延させず、ユニット式建物1のメリットが損なわれない。
また、このようにすれば、上方の建物ユニット20との接合作業が完了し、接合部分を壁面材33A で覆った後、天井面材15B で天井部分の開口を塞ぐようになるので、ユニット式建物1の組立作業の便宜が図れるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係るユニット式建物1が示されている。
このユニット式建物1は、基礎2上に設置された下階建物ユニットである一階建物ユニット10と、一階建物ユニット10の上部に配置された上階建物ユニットである二階建物ユニット20と、二階建物ユニット20上に設けられた屋根3とを備えて構成されている。
このユニット式建物1は、内部に2つの住戸1A, 1Bが設けられた集合住宅とされている。つまり、ユニット式建物1は、一階建物ユニット10A 、二階建物ユニット20A および屋根3Aの二階建てで構成される住戸1Aと、一階建物ユニット10B 、二階建物ユニット20B および屋根3Bの二階建てで構成される住戸1Bとを備えて構成されている。
隣接する住戸1A, 1Bの境界部分、すなわち、建物ユニット10A, 10Bおよび建物ユニット20A, 20Bの各境界部分には、火災の延焼を防止するために耐火性能を備えた界壁30が設けられている。
【0014】
一階建物ユニット10および二階建物ユニット20は、図2に示されるように、四隅の柱12の上下端を天井梁13および床梁14で連結した直方体状の骨組み11を有している。
建物ユニット10, 20の天井梁13としては、長さの異なる長辺天井梁13A および短辺天井梁13B の二種類が設けられている。建物ユニット10, 20の床梁14としては、天井梁13と同様に、長さの異なる長辺床梁14A および短辺床梁14B の二種類が設けられている。
対向する一対の長辺天井梁13A の間には、天井を形成する天井面材15を支持するための天井小梁16が架け渡され、対向する一対の長辺床梁14A の間には、室内床を形成する床面材17を支持するための複数の床根太18が架け渡されている。
図1に戻って、ユニット式建物1は、建物ユニット10, 20がそれぞれ短辺側が接するように長辺方向に2列に配列されることで組み立てられている。
そして、建物ユニット10A, 10Bおよび建物ユニット20A, 20Bの各々は、直方体の骨組み11に設けられた短辺天井梁13B 同士および短辺床梁14B 同士を隣接させて隣り合い、これらの建物ユニット10A, 10Bおよび建物ユニット20A, 20Bの境界部分に界壁30が設けられている。
なお、柱12は、断面四角筒状の鋼管からなり、梁13,14は、断面コ字形状の溝型鋼からなっている。
【0015】
界壁30は、二階建物ユニット20の天井面材15の裏側から屋根3を形成する野地板3Cまでの屋根裏に設けられる屋根裏界壁31と、各建物ユニット10,20の居室となる内部に設けられる居室界壁32と、二階建物ユニット20と一階建物ユニット10との間に設けられる天井裏界壁33と、床下に設けられている床下界壁35とを連続させたものである。このうち、界壁31〜33の各々は、それぞれ界壁31〜33の大きさに応じた壁面材31A,31B,31C を備えている。
【0016】
このうち、天井裏界壁33は、図3ないし図5に示されるように、一階建物ユニット10A, 10Bの天井梁13B と、二階建物ユニット20A, 20Bの床梁14B とに架け渡された一対の壁面材33A を備えたものである。
具体的に説明すると、一階建物ユニット10A, 10Bの天井梁13B には、断面コ字形の短尺部材である複数のブラケット16B が、開口を向かい合わせた状態で固定されている。これらのブラケット16B には、長尺部材としての天井側下地材16A が固定されている。
二階建物ユニット20A, 20Bの床梁14B には、断面コ字形の短尺部材である複数のブラケット18B が、開口を向かい合わせた状態で固定されている。これらのブラケット18B には、長尺部材としての床側下地材18A が固定されている。
天井裏界壁33を形成する壁面材33A は、二階建物ユニット20A, 20Bの床側下地材18A および一階建物ユニット10A, 10Bの天井側下地材16A に、架け渡された状態で取り付けられている。
ここで、天井梁13B およびブラケット16B 、ならびに、床梁14B およびブラケット18B のそれぞれの間には、断熱性能、遮音性能および耐火性能に優れ、かつ、柔軟性に富んだ軟質耐火材であるロックウール40が充填されている。
【0017】
壁面材33A の表面の天井側下地材16A と同じ高さレベルとなる位置には、天井面材15の端縁を支持するための天井野縁16C が取り付けられている。
ここで、一階建物ユニット10A, 10Bのうち、少なくとも一方(図では、建物ユニット10A )の天井面材15は、界壁33の周辺に設けられている一部分である天井面材15B が他と分離されている。
この天井面材15B は、界壁33に最も近い天井小梁16と、天井野縁16C との間に架け渡された状態で、天井小梁16および天井野縁16C に取り付けられている。
また、天井面材15の上面には、軟質耐火材であるロックウール40が敷き詰められている。
【0018】
居室界壁32は、天井側の第1下地材15A および床側の第2下地材17A に架け渡されて取り付けられている壁面材32A を備えたものである。
すなわち、天井面材15の下面には、天井側下地材16A に沿って延びる第1下地材15A が設けられ、床面材17の上面には、第1下地材15A と対向するとともに第1下地材16A に沿って延びる第2下地材17A が設けられ、居室界壁32を形成する壁面材32A は、第1下地材16A および第2下地材17A に架け渡されて取り付けられている。そして、天井裏界壁33を形成する壁面材33A と、居室界壁32を形成する壁面材32A とは、天井面材15を挟んで、その表面が互いに連続する位置に設けられている。
ここで、壁面材32A の裏面は、断熱性能、遮音性能および耐火性能に優れ、かつ、柔軟性に富んだ軟質耐火材であるロックウール40で覆われている。
また、壁面材32A の上端縁は、裏面側が凹んだ段付部32B となっており、この段付部32B には、天井面材15と壁面材32A との間の隙間を塞ぐ耐火材41が充填されている。
【0019】
床下界壁35は、床下空間を住戸1A, 1Bの境界線に沿って仕切るものであり、基礎2の立ち上がり部2Aと、壁面材35A とを相互に接続したものである。
すなわち、一階建物ユニット10A 、10B の隣り合う短辺床梁14B の各々には、ブラケット18B が設けられ、このブラケット18B には、床下界壁35の上半分を形成する壁面材35A が取り付けられている。
これらの短辺床梁14B は、基礎2の立ち上がり部2Aに支持され、これらの短辺床梁14B と立ち上がり部2Aとの間には、耐火目地材42が介装されている。そして、基礎2の立ち上がり部2Aが床下界壁35の下半分となっている。
また、床梁14B 同士の間、ならびに、床梁14B およびブラケット18Bのの間には、断熱性能、遮音性能および耐火性能に優れ、かつ、柔軟性に富んだ軟質耐火材であるロックウール40がそれぞれ充填され、床面材17の下面全面は、軟質耐火材であるロックウール40で覆われている。
【0020】
屋根裏界壁31は、図6に示されるように、小屋裏空間を住戸1A, 1Bの境界線に沿って仕切るものであり、二階建物ユニット20の天井面材15から屋根3の野地板3Cまで達する壁面材31A を備えている。
すなわち、二階建物ユニット20A, 20Bの天井梁13B には、一階建物ユニット10A, 10Bと同様に、断面コ字形の短尺部材である複数のブラケット16B が、開口を向かい合わせた状態で固定されている。これらのブラケット16B には、長尺部材としての天井側下地材16A が固定されている。
一方、屋根3の野地板3Cは、屋根3形成するための屋根パネル3Dの一部であり、屋根パネル3Dに設けられている下地フレーム3Eに支持されている。
屋根パネル3Dは、図示しない屋根パネル用ブラケットおよび束により二階建物ユニット20A, 20Bの上に傾斜配置されている。
屋根パネル3Dの下地フレーム3Eには、調整材31B が固定され、この調整材31B には、屋根裏側下地材31C が固定されている。
屋根裏界壁31を形成する壁面材31A は、二階建物ユニット20A, 20Bの天井側下地材16A および屋根パネル3Dの屋根裏側下地材31C に、架け渡された状態で取り付けられている。
ここで、壁面材31A の裏面は、断熱性能、遮音性能および耐火性能に優れ、かつ、柔軟性に富んだ軟質耐火材であるロックウール40で覆われている。
【0021】
ここにおいて、ユニット式建物1の界壁30は、上述のような界壁31〜33,35により、地面から屋根3まで連続して形成され、隣接する住戸1A,1Bの延焼を相互に防止する耐火性能が確保されるようになっている。
まお、壁面材31A 〜33A および天井面材15,15Bは、いずれも二枚重ねの石膏ボードからなるものである。
また、耐火材41としては、吉野石膏株式会社製の商品名「ジプタイト」が採用でき、耐火目地材42としては、ニチアス株式会社製の商品名「リトフレックス」が採用できる。
【0022】
次に、本実施形態のユニット式建物1の組立手順について説明する。
まず、建物ユニット10A,10B,20A,20B および屋根パネル3Dを工場で製造する。この際、建物ユニット10A, 10Bの一方、および、建物ユニット20A, 20Bの一方、ここでは、建物ユニット10A および建物ユニット20A については、壁面材32A, 33A、第1下地材15A、天井面材15B 、天井野縁16C 、天井側下地材16A 、および、床側下地材18A 等を工場では取り付けないでおく。
次に、建築現場で建物ユニット10A,10B,20A,20B を上下に組み合わせ、一階建物ユニット10A, 10Bと、二階建物ユニット20A, 20Bとの接合作業が完了したら、天井側下地材16A および床側下地材18A を天井梁13B および床梁14B のブラケット16B, 18Bにそれぞれ取り付ける。
この後、建物ユニット10A のブラケット16B と、建物ユニット20A のブラケット18B とに壁面材33A を架け渡した状態で取り付ける。
続いて、壁面材33A の下端縁に沿って天井野縁16C を取り付けた後、天井面材15B を天井面に取り付ける。
天井面材15B が天井面に取り付けられたら、第1下地材15A を所定位置に取り付けた後、壁面材32A を第1下地材15A と第2下地材17A とに架け渡した状態で取り付ける。なお、ロックウール40は、必要な時期に所定の箇所にそれぞれ取り付けておく。
【0023】
界壁33,32の設置作業と前後して、屋根裏界壁31の設置作業を行う。
すなわち、建築現場で建物ユニット20A,20B の上に屋根パネル3Dを組み合わせて、小屋裏が完成したら、天井側下地材16A を建物ユニット20A の天井梁13B に設けておいたブラケット16B に取り付ける。
この後、建物ユニット20A のブラケット16B と、屋根パネル3Dの屋根裏側下地材31C とに壁面材31A を架け渡した状態で取り付ける。
続いて、壁面材31A の下端縁に沿って天井野縁16C を取り付けた後、天井面材15B を天井面に取り付ける。
天井面材15B が天井面に取り付けられたら、第1下地材15A を所定位置に取り付けた後、壁面材32A を第1下地材15A と第2下地材17A とに架け渡した状態で取り付ける。なお、居室や天井裏と同様に、ロックウール40は、必要な時期に所定の箇所にそれぞれ取り付けておく。
【0024】
このような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、二つの住戸1A, 1Bの境界部分に天井裏界壁33が設けられたユニット式建物1を構築するために、複数の建物ユニット10, 20を組み合わせるにあたり、工場で建物ユニット10, 20の天井梁13B にブラケット16B を固定しておき、このブラケット16B に天井側下地材16A を固定し、さらに、天井側下地材16A に壁面材33A を設けるようにしたので、建築現場おいて、建物ユニット10, 20の接合後に天井裏界壁33の形成が可能となり、建物ユニット10,20の接合作業を煩雑にすることがないうえ、建築現場でも界壁33を容易に行うことができる。
【0025】
また、上階建物ユニット20の床梁14B に、当該床梁14B に固定されたブラケット18B と、このブラケット18B に固定された床側下地材18A とを設け、この床側下地材18A と、下階建物ユニット10の天井側下地材16A とに架け渡された状態で壁面材33A を取り付けようにしたので、上階建物ユニット20と下階建物ユニット10との間に設けられる天井裏界壁33を一枚の壁面材33A で容易に形成することができ、建築現場で上階建物ユニット20と下階建物ユニット10とを連結した後に、天井裏界壁33の形成を行っても何ら問題が生じることがなく、ユニット式建物1に界壁30を形成しても、現場作業を著しく遅延させず、ユニット式建物1のメリットを損なうことがない。
【0026】
さらに、ブラケット16B, 18Bを断面コ字形の短尺部材とし、溝型鋼からなる梁13B, 14Bと互いの開口を向き合わせた状態でブラケット16B, 18Bを固定し、梁13B, 14Bおよびブラケット16B, 18Bの間に軟質耐火材40を充填するようにしたので、ブラケット16B, 18Bの間から軟質耐火材40を梁13B, 14Bの開口内部に押し込むことで、軟質耐火材40の充填作業が行え、しかも、ブラケット16B, 18Bが脱落止めとなって、軟質耐火材40が梁13B, 14Bの開口から脱落するのを防ぐので、軟質耐火材40の固定作業が不要となり、この点からも、界壁33の形成作業を容易に行うことができる。
しかも、梁13B, 14Bの開口内部を軟質耐火材40で塞ぐので、界壁33の組み立て作業を煩雑にすることなく、断熱性能、遮音性能および耐火性能を界壁33に確保させるのに貢献できる。
【0027】
また、天井裏界壁33を形成する壁面材33A の表面と、居室界壁32を形成する壁面材32A の表面とを天井面材15を挟んで互いに連続する位置に設けたので、隣り合う建物ユニット10A, 10Bの境界面全体に広がる界壁33, 32が容易に形成でき、その耐火性能も充分確保されるようになる。
しかも、天井裏界壁33の形成作業、天井の形成作業、および、居室界壁32の形成作業と、上方から順に作業を進められるので、上方の建物ユニット20との接合作業が完了し、天井面材15で天井部分の開口を塞いだ後に、居室界壁32の形成作業が行え、ユニット式建物1の組立作業の便宜を図ることができる。
【0028】
さらに、居室界壁32の裏面側にロックウール40を設け、隣接する住戸1A, 1Bを仕切る界壁30に、断熱性能、遮音性能および耐火性能が充分確保できるようにしたので、住戸1A, 1Bの一方から他方への火災の延焼を防止できるだけでなく、住戸1A, 1Bの間のプライバシーも確保することができる。
【0029】
また、建築現場で上階建物ユニット20と下階建物ユニット10との接合作業してから、壁面材33A を設置して天井裏界壁33を完成させた後、天井裏界壁33の周辺に設けられる天井面材15B を取り付けるようにしたので、建物ユニット10,20の接合作業は、開かれた空間で行えるようになり、当該作業の作業効率を向上できるうえ、接合部分を壁面材33A で覆った後、天井面材15B で天井部分の開口を塞ぐので、ユニット式建物1の内装の仕上げも優れた品質とすることができる。
【0030】
なお、本発明は前記一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、次の変形などをも含むものである。
すなわち、軟質耐火材としては、ロックウールに限らず、アスベスト等の耐火性能および遮音性能の良好なものでもよいが、前記実施形態のようにロックウールを採用すれば、作業者や居住者の健康を損なうことがない。
【0031】
また、天井裏界壁を形成する壁面材としては、上階建物ユニット側の床側下地材と、下階建物ユニット側の天井下地材とに架け渡して取り付けられるものに限らず、上階建物ユニット側の床側下地材および下階建物ユニット側の天井下地材の一方に取り付けられるものでもよい。
【0032】
さらに、前記実施形態では、天井側下地材16A および床側下地材18A を建築現場で取り付けるものとしたが、これらの天井側下地材16A および床側下地材18A は、工場で建物ユニット10,20に取り付けられるものとしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1に記載の発明によれば、工場で天井梁にブラケットを固定しておけば、このブラケットに天井側下地材を固定し、天井側下地材に壁面材を設けることで、界壁が形成されるようになるので、建築現場で界壁を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るユニット式建物を示す正面図である。
【図2】前記実施形態に係る建物ユニットの骨組みを示す斜視図である。
【図3】前記実施形態に係る天井裏界壁および居室界壁を示す断面図である。
【図4】図3のIV−IV線における断面図である。
【図5】図3のV−V線における断面図である。
【図6】前記実施形態に係る屋根裏界壁を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ユニット式建物
10 下階建物ユニットである一階建物ユニット
11 骨組み
12 柱
13,13B 天井梁
14,14B 床梁
15 天井面材
15A 第1下地材
15B 界壁の周辺に設けられる天井面材
16A 天井側下地材
16B ブラケット
17 床面材
17A 第2下地材
18A 床側下地材
18B ブラケット
20 上階建物ユニットである二階建物ユニット
30 界壁
32 居室界壁
32A 壁面材
33 天井裏界壁
33A 壁面材
40 軟質耐火材としてのロックウール

Claims (5)

  1. 直方体状の骨組みを有する複数の建物ユニットを上下左右に組み合わせて構成されるとともに、直方体の短辺同士を隣接させて隣り合う建物ユニットとの境界部分に界壁が設けられたユニット式建物であって、
    前記骨組みは、四隅に立設される柱と、これらの柱の上端間および下端間を相互に連結する天井梁および床梁とを備え、
    前記天井梁には、当該天井梁に固定されたブラケットと、このブラケットに固定された天井側下地材とを介して、前記界壁を形成する壁面材が取り付けられ
    上下に配置された建物ユニットのうち、上階建物ユニットの床梁には、当該床梁に固定されたブラケットと、このブラケットに固定された床側下地材とが設けられ、
    前記界壁のうち、上階建物ユニットと下階建物ユニットとにまたがって設けられる天井裏界壁は、当該天井裏界壁を形成する壁面材が、上階建物ユニットの床側下地材および下階建物ユニットの天井側下地材に、架け渡された状態で取り付けられ
    前記天井裏界壁を形成する壁面材の上端が、上階建物ユニットの床梁の上側に設けられる床面材の下面に当接するとともに、前記天井裏界壁を形成する壁面材の下端が、下階建物ユニットの天井梁よりも下側に設けられる天井面材の上面に当接して設けられていることを特徴とするユニット式建物。
  2. 請求項1に記載のユニット式建物において、
    前記ブラケットが固定されている前記梁は、断面コ字形の溝型鋼からなり、前記ブラケットは、断面コ字形の短尺部材からなるとともに、前記梁と互いの開口を向き合わせた状態で固定され、前記梁および前記ブラケットの間には、軟質耐火材が充填されていることを特徴とするユニット式建物。
  3. 請求項1または請求項2に記載のユニット式建物において
    前記下階建物ユニットにおける前記天井面材の下面には、前記天井側下地材に沿って延びる第1下地材が設けられ、前記下階建物ユニットにおける前記床面材の上面には、前記第1下地材と対向するとともに前記第1下地材に沿って延びる第2下地材が設けられ、
    前記界壁のうち、居室内に設けられる居室界壁を形成する壁面材は、前記第1下地材および第2下地材に架け渡されて取り付けられ、
    前記天井裏界壁を形成する壁面材と、前記居室界壁を形成する壁面材とは、前記天井面材を挟んで、その表面が互いに連続する位置に設けられていることを特徴とするユニット式建物。
  4. 請求項3に記載のユニット式建物において、
    前記居室界壁の裏面側には、軟質耐火材が設けられていることを特徴とするユニット式建物。
  5. 四隅に立設される柱と、これらの柱の上端間および下端間を相互に連結する天井梁および床梁とを備えた直方体状の骨組みを有する複数の建物ユニットを上下左右に組み合わせて構成されるとともに、直方体の短辺同士を隣接させて隣り合う建物ユニットの境界部分に界壁が設けられたユニット式建物の組立方法であって、
    下階建物ユニットの前記天井梁に固定されるブラケットと、このブラケットに固定される天井側下地材とを設けるとともに、上階建物ユニットの前記床梁に固定されるブラケットと、このブラケットに固定される床側下地材とを設けておき
    現場において、前記下階建物ユニットの上側に前記上階建物ユニットを載置してから、前記界壁のうちの前記上階建物ユニットと前記下階建物ユニットとの間に設けられる天井裏界壁を形成する壁面材を、前記床側下地材および前記天井側下地材に架け渡した状態で取り付け
    前記天井裏界壁を形成する壁面材を取り付けた後に、前記界壁の周辺に設けられる天井面材を取り付けてから、前記下階建物ユニットの居室界壁を形成する壁面材を取り付けることを特徴とするユニット式建物の組立方法。
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