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JP4383472B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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JP4383472B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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本発明は、空気調和装置に係り、室内機の制御に関する。
一般に、圧縮機と室外熱交換器を有した室外機に、室内熱交換器と室内膨張弁を有した複数台の室内機を並列に接続した空気調和装置が知られている。
この種のものでは、いずれかの室内機が停止中にこの停止中の室内機に冷媒が寝込む場合がある。従来、この室内機の室内熱交換器に寝込んだ冷媒を、室外機に回収するために、停止中の室内機の停止時間を計測し、この停止時間が一定時間を経過した後に、停止中の室内機の室内膨張弁を所定開度開いて、この室内熱交換器に寝込んだ冷媒を室外機に回収させていた。
しかしながら、従来の構成では、室内熱交換器に寝込んだ冷媒を回収する一定時間経過前に、多量の冷媒が寝込んだ場合、室外機にガス欠が発生するという問題がある。
また、停止中の室内機の熱交換器の容量が大きい場合、ここに寝込んだ冷媒を、室内膨張弁を開いて室外機に一度に戻そうとすると、寝込んでいる冷媒量が多いので、液バック等の不具合が生じるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、一定以上に容量の大きい熱交換器に多量の冷媒が寝込むことを未然に防ぎ、ガス欠を防止し、安定した運転を維持できる空気調和装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、圧縮機と室外熱交換器と室外膨張弁とを有した1または複数台の室外機に、室内熱交換器と室内膨張弁とを有した複数台の室内機を並列に接続した空気調和装置において、前記1または複数台の室外機の少なくとも1つに設けられたガス欠の発生を予測する1又は複数の予測手段と、暖房運転時に、前記1または複数の予測手段の少なくとも1つでガス欠の発生が予測された場合であって、停止中の室内機が存在するときには、前記停止中の室内機の室内膨張弁を、所定の周期毎に、所定の開度単位で段階的に開閉させ、前記停止中の室内機の室内熱交換器に寝込んだ冷媒を回収する制御を行う制御手段と、前記停止中の室内機の室内膨張弁の状態に応じて、前記制御手段の前記所定の開度単位を調整する調整手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、予測手段によってガス欠が予測される場合には、制御手段によって室内膨張弁が所定の周期毎に、所定の開度単位で開閉されて冷媒の寝込みが解消されるとともに、調整手段によって室内膨張弁の開度単位が室内膨張弁の状態に応じて調整される。
これにより、冷媒の寝込みが解消されるとともに、液バックの発生が抑制される。
また、請求項2記載の発明は、前記調整手段は、前記停止中の室内機の室内膨張弁を閉じる場合の前記所定の開度単位が、開く場合の前記所定の開度単位よりも小さくなるように調整することを特徴とする。
この構成によれば、停止中の室内機の室内膨張弁を閉じる場合の所定の開度単位が、開く場合の所定の開度単位よりも小さくなるように調整される。これにより、配管内部の冷媒に対する抵抗の増加を抑えて、冷媒の寝込みを防止することができる。
また、請求項3記載の発明は、前記調整手段は、前記停止中の室内機の室内膨張弁を閉じる場合、前記室内膨張弁の開度が所定の開度よりも小さいときの前記所定の開度単位を、前記室内膨張弁の開度が所定の開度よりも大きいときの前記所定の開度単位よりも小さくなるように調整することを特徴とする。
この構成によれば、室内膨張弁を閉じる場合、室内膨張弁の開度が所定の開度よりも小さいときの所定の開度単位を、室内膨張弁の開度が所定の開度よりも大きいときの所定の開度単位よりも小さくなるように調整される。これにより、ガス欠の発生が予測されない場合であっても、冷媒が寝込むことを防止できる。
また、請求項4記載の発明は、前記調整手段は、前記所定の開度単位が所定の上限値および下限値の範囲内に収まるように調整することを特徴とする。
この構成によれば、所定の開度単位が所定の上限値および所定の下限値の範囲内になるように調整される。これにより、弁の開度が急速に変化することを防止できる。
また、請求項5記載の発明は、前記調整手段は、前記1または複数の予測手段の全てにおいてガス欠が予測されていない場合には、前記室内膨張弁と、前記室外膨張弁の弁開度の差に基づいて、前記所定の開度単位を調整することを特徴する。
この構成によれば、ガス欠が予測されていない場合には、室内膨張弁と、室外膨張弁の弁開度の差に基づいて、所定の開度単位が調整される。これにより、室外膨張弁の弁開度が減少し、室外膨張弁の弁開度の絶対値が大きくなった状態で安定し、停止中の室内機へ不必要な冷媒が流れ込むことを防止できる。
暖房運転時に停止中の一定以上の容量を備える室内機の室内膨張弁の弁開度を開放する手段によって、当該室内熱交換器に冷媒が寝込むことを未然に防ぎ、ガス欠を防止することができるので、安定した運転が維持される。
仮に停止中の室内機の室内熱交換器に冷媒が寝込んだ場合であっても、冷媒を回収する際に、室内機の室内膨張弁の増加弁開度に上限値を設定したので、寝込んだ冷媒が一度に室外機に回収されることが無く、液バック等の不具合を防止でき、安定した運転維持が図れる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、1a、1bは室外機を示し、3a、3b、3cは室内機を示している。室外機1aは、ガスエンジン駆動による圧縮機5aと、逆止弁7aと、四方弁9aと、室外熱交換器13aと、室外膨脹弁17aと、リキッド弁19aと、バイパス弁21aと、アキュームレータ23aと、で構成されている。なお、11aは、暖房運転時に室外熱交換器13aから冷媒が流出される側の管路に設けられている室外熱交換器冷媒出口温度センサを示し、15aは、暖房運転時に室外熱交換器13aに冷媒が流入される側の管路に設けられている室外熱交換器冷媒入口温度センサを示し、25aは室外熱交換器13aのファンを示している。室外機1bについては、以下の構成を含めて、室外機1aと同じであるので、説明を省略する。
また、室内機3aは、室内熱交換器27aと、室内膨脹弁29aと、で構成されている。なお、31aは冷房運転時に室内熱交換器27aから冷媒が流出される側の管路に設けられている室内熱交換器冷媒出口温度センサを示し、33aは冷房運転時に室内熱交換器27aに冷媒が流入される側の管路に設けられている室内熱交換器冷媒入口温度センサを示している。室内機3b、3cについては、以下の構成を含めて、室内機3aと同じであるので、説明を省略する。この室内機3a、3b、3cからは、ガス管35及び液管37からなるユニット間配管が延び出し、このユニット間配管には、室外機1a、1bが並列に接続されている。
上記構成において、冷房運転時には、圧縮機5a、5bからの冷媒が、図1に点線矢印で示すように、逆止弁7a、7b、四方弁9a、9b、室外熱交換器13a、13b、室外膨脹弁17a、17bを経て液管37に流出し、それぞれの室内機3a、3b、3cに入り、室内膨脹弁29a、29b、29c、室内熱交換器27a、27b、27cの順に流れてガス管35に流出し、さらに四方弁9a、9b、アキュームレータ23a、23bを経て圧縮機5a、5bに戻される。
また、暖房運転時には、圧縮機5a、5bからの冷媒が、図1に実線矢印で示すように、逆止弁7a、7b、四方弁9a、9bを経てガス管35に流出し、それぞれの室内機3a、3b、3cに入り、室内熱交換器27a、27b、27c、室内膨脹弁29a、29b、29cの順に流れて液管37に流出し、さらに室外膨脹弁17a、17b、室外熱交換器13a、13b、四方弁9a、9b、並びにアキュームレータ23a、23bを経て圧縮機5a、5bに戻される。
又、各室外機1a、1bには、各室外機1a、1bを個別に制御する室外制御装置39a、39bが設けられており、各室内機3a、3b、3cには、各室内機3a、3b、3cを個別に制御する室内制御装置41a、41b、41cが設けられている。そして、これら室外機1a、1bと室内機3a、3b、3cとを統括して制御する集中制御装置43が設けられている。この集中制御装置43は、室外制御装置39a、39bと室内制御装置41a、41b、41cとを制御線を通じて監視し、制御信号の送受信を行っている。
この実施の形態では、室内機3cの室内熱交換器27cの容量が、他の室内機3a、3bの室内熱交換器27a、27bの容量と比べて大きい。この実施の形態では、室内熱交換器27a、27bの容量は、14kWであり、室内熱交換器27cは、22.4kWである。
ところで、暖房運転時に、停止中の室内機3の室内熱膨張弁29は閉じられているので、従来、この停止中の室内機3の室内熱交換器27に冷媒が寝込む場合が生じていた。この寝込んだ冷媒を室外機1に回収する場合には、集中制御装置43又は各室内機3の室内制御装置41が停止中の室内機3の停止時間を計測しており、計測した停止時間が、一定時間経過すると、室内膨張弁29が開かれ、室内熱交換器27に寝込んだ冷媒が運転中の室外機1に回収されていた。ところが、停止中の室内機3の室内熱交換器27の中で、容量が大きいものが含まれている場合、この容量が大きい室内熱交換器27に冷媒が寝込むと運転中の室外機の冷媒流量が不足するガス欠状態になるという事態が生じ、さらに、この容量が大きい室内熱交換器27に、寝込んだ冷媒を回収する際に、寝込んだ冷媒を一度に室外機1に回収すると液バック等の不具合が発生し、運転が不安定になるという事態が生じていた。
このため、この実施の形態では、一定以上に容量が大きい室内熱交換器27に冷媒が寝込むことがないように、ガス欠を予測する手段を設け、ガス欠が予測された時点で、室内機3の室内膨張弁29を開放し、冷媒を運転中の室外機に戻す制御手段を備えている。また、仮に冷媒が寝込んでも、寝込んだ冷媒が一度に室外機1に回収され、液バック等の不具合が発生することがないように、室内膨張弁の弁開度の増加ステップ数の上限値を設定し、室内膨張弁29の室内熱交換器27の容量に応じて室内膨張弁29の弁開度を調整する制御が実施される。
この制御の対象になる室内機3は、停止中の室内機3のうちで室内熱交換器27の容量が一定以上に大きいものである。この実施の形態では、室内熱交換器27の容量が22.4kW以上のものを制御の対象とし、室内熱交換器27cが該当する。
この停止中の室内機3の室内膨張弁29の弁開度を調整する制御に先立って、集中制御装置43は、運転中の1台の室外機1の冷媒圧力、冷媒温度等のデータに基づいて装置全体を制御するために、このデータを取り込む室外機1を基準機として選択する。
この実施の形態では、最初に起動した室外機1が基準機に選択される。最初に起動する条件として、累積運転時間の少ないことや予め設定された優先運転順位に基づくことが考案されている。この実施の形態では、室外機1a、1bが共に運転されており、室外機1aが基準機として選択されている。
以下に、室内機3a、3bのうち少なくとも一方が運転され、室内機3cが停止中の場合における、室内機3cの室内膨張弁29cの弁開度を調整する制御について、図2のフローチャートを用いて詳述する。
まず、集中制御装置43は、運転中の室内機3が暖房運転であるかどうかを判断する(S1)。この室内膨張弁29cの弁開度を調整する制御は、暖房運転時において停止中の室内機3cの室内熱交換器27cに多量の冷媒が寝込むことを防止し、仮に冷媒が寝込んでも、寝込んだ冷媒を一度に回収することなく徐々に回収する制御なので、暖房運転であると判断されない場合には実施されない。
暖房運転であると判断された場合には、室外機1a、1bの室外制御装置39a、39bが個別に、室外熱交換器冷媒入口温度センサ15a、15bが検出する温度と、室外熱交換器冷媒出口温度センサ11a、11bが検出する温度と、の温度差を算出し、この温度差のデータに基づいて、各室外機1の冷媒流量が不足しているか否か(ガス欠か否か)を判断する。すなわち、この実施の形態では、室外制御装置39a、39bが、ガス欠か否かを予測する予測手段である。このガス欠しているか否かの判断となる温度差は、この実施の形態では、10℃である。実験の結果、冷媒流量の不足量に応じて、この温度差は10℃から22℃程度まで変化する。
冷媒流量が充足している場合、冷媒出入口の温度差は、実験の結果、2℃〜7℃程度であり、通常、冷媒流量が充足していると判断される温度差の設定値は0℃〜5℃であるので、温度差が10℃あれば、当該室外機1のガス欠の発生が予測されると判断できる。
室外機1のガス欠の発生が予測されると判断した室外機1a、1bの室外制御装置39a、39bは、個別に、冷媒出入口の温度差に応じて、室外膨張弁17a、17bの弁開度を調整する。
ここで、集中制御装置43は、室外膨張弁17a、17bの弁開度の変化を、制御線を通じて監視しており、この室外膨張弁17a、17bの弁開度の変化から室外機1のガス欠の発生が予測されたことを検知する。
集中制御装置43は、室外機1のガス欠の発生が予測されたことを検知すると、停止中の室内機3の室内熱交換器27に冷媒が寝込んでいると判断する。室内機3b、3cが停止中である場合、室内機3bに関しては、室内熱交換器27bの容量が一定容量よりも小さいので、従来の制御が実施される。この従来の制御は、集中制御装置43が室内機3bの停止時間を計測しており、この停止時間が一定時間経過をした場合、室内膨張弁29bの弁開度を大きくし、寝込んだ冷媒を運転中の室外機1に回収する。それに対し、室内機3cに関しては、室内熱交換器27cの容量が一定容量よりも大きいので、室内熱交換器27cの容量に応じて室内膨張弁29cの弁開度を調整する制御が実施される。
この室内膨張弁29cの弁開度は、以下に示す数1の演算式に基づいて室内膨張弁演算係数Xが演算され(S2)、この室内膨張弁演算係数Xに基づいて調整される。
Figure 0004383472
この室内膨張弁演算係数Xを、運転中の室外機1の室外制御装置39が一定時間毎に演算する。この実施の形態では、一定時間は30秒とした。
また、演算式数1において、V1は、室外膨張弁現在開度、V2は、室外膨張弁前回開度、V3は、室内機弁開度係数を示している。
各室内膨張弁29と各室外膨張弁17との弁開度はステップ数を増減させることで調整され、このV3は停止中室内膨張弁開度のステップ数の総和と、運転中室内機膨張弁開度のステップ数に定数を乗じたものの総和と、を集計したものである。
次に、この室内膨張弁演算係数Xが20より大きいかどうかが判断される(S3)。20より大きいと判断されない場合には、室内膨張弁演算係数Xが−20より小さいかどうかが判断される(S4)。
S3、S4において、室内膨張弁演算係数Xが20より大きくなく、−20より小さくない場合、つまり、室内膨張弁演算係数Xが−20<X<20の場合には、室外膨張弁17の弁開度が前回検出時(30秒前)の弁開度よりも増加していないことになり、停止中の室内機3cの室内膨張弁29cの弁開度を調整する制御は実行されない。
S3、S4において、室内膨張弁演算係数Xが20より大きく、又は−20より小さい場合には、停止中の室内機3cの室内膨張弁29cの弁開度を調整する制御が実行され、室内膨張弁開度修正基準量δSTEP_1が以下に示す演算式数2によって算出される。
Figure 0004383472
この演算式数2において、nは室内熱交換器27の容量が22.4kW以上のものを含む室内機3の台数を示している。
この室内膨張弁開度修正基準量δSTEP_1を、運転中の室外機1の室外制御装置39が一定時間毎に演算する。すなわち、室内膨張弁開度修正基準量δSTEP_1は、30秒毎に演算された室内膨張弁演算係数Xに基づいて演算される。運転中の室外機1は演算した室内膨張弁開度修正基準量δSTEP_1の値を、制御線を介して集中制御装置43に通信する。
集中制御装置43は、運転中の各室外機1から室内膨張弁開度修正基準量δSTEP_1を受信すると、基準機として選択した室外機1(室外機1a)からの室内膨張弁開度修正基準量δSTEP_1(以下、選択された室内膨張弁開度修正基準量δSTEP’とする。)に基づいて、各室内機3の室内膨張弁開度を調整する。
まず、集中制御装置43は、室内機3の運転番号を示すiに0を入力し(S6)、この運転番号iの小さい順に従って室内機3毎に、室内機3の室内熱交換器27の容量が22.4kWよりも大きいか否かを判断する(S7)。室内機(i)の室内熱交換器27の容量が、22.4kWよりも大きくない場合には、この室内機(i)の室内膨張弁29の弁開度は、従来通り、停止時間が一定時間経過後に一度に増加される。
室内機(i)の室内熱交換器27の容量が、22.4kWよりも大きい場合には、まず、室内機(i)が運転しているかどうかが判断される(S8)。室内機(i)が運転中の場合には、室内膨張弁29の弁開度は運転状況に応じて制御される。
室内機(i)が運転中でない場合には、選択された室内膨張弁開度修正基準量δSTEP’の値が0より小さいかどうかが判断される(S9)。
選択された室内膨張弁開度修正基準量δSTEP’の値が0より小さいかどうかを集中制御装置43が判断するのは、0より小さい場合は、基準機の室外膨張弁17の弁開度が前回(30秒前)より小さくなった場合、すなわち、基準機の室外制御装置39が、基準機のガス欠発生が予測されたもののガス欠でないと判断した場合であり、0より小さくない場合は、基準機の室外膨張弁17の弁開度が前回(30秒前)より大きくなった場合、すなわち、基準機の室外制御装置39が、基準機のガス欠発生が予測された且つガス欠であると判断した場合である。
選択された室内膨張弁開度修正基準量δSTEP’の値が0より小さいと判断された場合には、現在の室内膨張弁開度STEP(i)の値が350より小さいかどうかが判断される(S10)。
現在の室内膨張弁開度STEP(i)の値が350より小さいと判断されない場合には、室内膨張弁開度修正量係数Kを1.0とし(S11)、現在の室内膨張弁開度STEP(i)の値が350より小さいと判断された場合には、室内膨張弁開度修正量係数Kを0.5とし(S12)、選択された室内膨張弁開度修正基準量δSTEP’に室内膨張弁開度修正量係数Kを乗じ、室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)を算出する(S15)。
S9においてδSTEP’の値が負となり、ガス欠の発生が予測されたもののガス欠ではないと判断され、このδSTEP’の値が負である場合には、S15において算出された室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)は負となる。また、S10〜S12において、現在の室内膨張弁開度STEP(i)の値が350より小さいと判断されない場合には、室内膨張弁開度修正量係数Kが1.0であり、現在の室内膨張弁開度STEP(i)の値が350より小さいと判断された場合には、室内膨張弁開度修正量係数Kが0.5である。従って、ガス欠の発生が予測されたもののガス欠ではない場合には、制御対象となった室内機3の室内膨張弁29の現在の弁開度は、減少し、しかも現在の室内膨張弁開度STEP(i)の値が350より大きい場合にはその弁開度の減少量は大きく、現在の室内膨張弁開度STEP(i)の値が350より小さい場合にはその弁開度の減少量が小さくなる。すなわち、運転中の室外機1のガス欠の発生が予測されない場合であっても、予防的に冷媒流量の不足事態を防ぐために、停止中の室内機3の室内膨張弁29の弁開度を現在の弁開度に応じて増加させる。
S9にて、選択された室内膨張弁開度修正基準量δSTEP’の値が0より小さいと判断されない場合には、基準機の圧縮機吐出圧力センサ(図示せず)の値に基づいて以下に示す演算式数3によって演算される冷媒(この実施の形態では冷媒R22を使用している。)の飽和温度Tsと、当該室内機(i)の熱交換器27の暖房運転時の出口温度、すなわち熱交換器出口温度センサ33が検出した温度E1(i)との温度差が2℃より大きいかどうかが判断され(S13)、2℃より大きいと判断された場合には、この室内機(i)の室内熱交換器27には、冷媒が寝込んでいると判断され、室内膨張弁開度修正量係数Kを1.5とする(S14)。これにより、この室内機(i)の室内膨張弁29の室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)を大きくし、冷媒の回収を迅速に行うことが可能である。飽和温度Tsと熱交換器27の暖房運転時の出口温度E1(i)との温度差が2℃より大きいと判断されない場合には、室内膨張弁開度修正量係数Kを1.0とする(S11)。
Figure 0004383472
次に、S15において、算出された室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)の値が、60より大きいかどうか判断される(S16)。室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)の値が、60より大きいと判断された場合には、室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)の値を60とし(S19)、室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)の値が、60より大きいと判断されない場合には、新たな室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)の値が、−30より小さいかどうか判断される(S17)。室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)の値が、−30より小さいと判断された場合には、室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)の値を−30とし(S18)、現在の室内膨張弁開度STEP(i)に室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)が加算され、当該室内機(i)の新たな室内膨張弁開度が求められる(S20)。
この後、室内膨張弁29の弁開度を新たな室内膨張弁開度に調整する際に、弁開度を減少させる場合には、弁開度を増加させる場合と比べて、弁を調整する時間を倍にした。このため、配管内部の冷媒に対する抵抗が多くならず再び冷媒が寝込みにくい。
そして、運転番号iに1加算して(S21)、他の室内機(i)の室内膨張弁29の弁開度の調整に移り、この運転番号に1加算された数が、室内機台数に等しくなったかどうかが判断され(S22)、運転番号に1加算された数が、室内機台数に等しくなるまで、他の室内機(i)の室内膨張弁29の弁開度の調整が繰り返し実行され、等しくなったと判断された場合には、この制御は終了する。
このS22が終了後、再びS1に戻り、空気調和装置のいずれかの室内機3が運転中には絶えず、繰り返し実行され、停止中の室内機3の室内熱交換器27に冷媒が寝込むことによって生じるガス欠の発生を防ぐことができる。
すなわち、この実施の形態では、室内機3cの室内熱交換器27cに冷媒が寝込んでしまった場合に、室内膨張弁29cの室内膨張弁開度修正量の増加分の上限値を60ステップにして弁開度を調整し、この室内膨張弁29cの弁の開放の制御が必要に応じて繰り返し実行されるので、寝込んだ冷媒が徐々に運転中の室外機1に回収される。
さらに、室外膨張弁17aの開度変化がなくなった場合、すなわちガス欠がなく安定運転時には、室外膨張弁17の弁開度の絶対値と室内膨張弁29の弁開度の絶対値との差に基づいて、室内膨張弁29の弁開度を調整する。この理由は、冷媒流量が十分な状態、つまりガス欠が完全に解消された状態では、室外膨張弁17の弁開度が減少し、室内膨張弁29の弁開度の絶対値が大きくなった状態のまま安定してしまうことを防止するためである。これによって停止中の室内機へ不必要な冷媒が流れ込むことを防止し、効率の悪い運転が回避される。
この実施の形態では以下の効果を奏す。
S7にて、室内熱交換器27の容量が一定以上(22.4kW)大きい室内熱交換器27を備える室内機3を選択し、S9にて、当該室内機3のうち停止中の室内機3が選択され、S10にて、停止中の室内機3の室内膨張弁29の現在弁開度を参考にしつつ、S15にて室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)を算出し、S16〜S19にて、この室内膨張弁開度修正量δSTEP(i)の値が−30<δSTEP(i)<60の場合にはそのまま、一定量(60ステップ)より大きい場合には、一律60とし、一定量(−30ステップ)より小さい場合には一律−30とし、S20にて、現在の室内膨張弁開度STEP(i)に加算しているので、一定以上に容量の大きい室内熱交換器27を備える室内機3の室内膨張弁開度の増加開度、減少開度にそれぞれ、上限値、下限値が設定され、なおかつ、空気調和装置が運転中には当該制御が繰り返し実行される。
このため、室内機3の室内膨張弁29の弁開度が徐々に調整され、一定以上に容量の大きい室内熱交換器27に多量の冷媒が寝込むことを未然に防ぐことができ、冷媒流量が不足するガス欠状態を防止することができる。
また、前回の室内膨張弁29の弁開度の調整から一定時間(30秒間)の間に多量の冷媒が室内熱交換器27に寝込んだ場合であっても、60ステップを上限として一度に室内膨張弁の弁開度が増加することがないので、当該室内機3の室内熱交換器27に寝込んだ冷媒が、一度に運転中の室外機1に回収されことがなく、液バック等の不具合を生じることが無く、安定した運転が維持される。
さらに、従来、ガスエンジン駆動による圧縮機5a、5bを備える空気調和装置において、室外機1の室外熱交換器13a、13bの容量を超える大容量の室内熱交換器27を備える室内機3を複数台接続して当該装置を構成することは、以下の理由により困難であった。その理由とは、室内機3の室内熱交換器27に寝込む冷媒量が多く、この寝込んだ冷媒を運転中の室外機1に回収する際に、液バック等の不具合が生じ、特にガスエンジンを駆動源に備える空気調和装置においては、電動機を駆動源に備えるものに比べ、制御対象となるパラメータが多く運転が不安定になりやすいことである。がしかし、本発明による一定以上に容量の大きい室内熱交換器27に多量の冷媒が寝込むことを未然に防ぐ制御が実施されることによって、一度に寝込んだ多量の冷媒が運転中の室外機1に戻ることが無く、液バック等の不具合が生じることがない。このため、室外機1の室外熱交換器13a、13bの容量を超える大容量の室内熱交換器27を備える室内機3を複数台接続して、ガスエンジンを駆動源に備える空気調和装置を構成することが可能となる。
本発明による空気調和装置の一実施例を示すブロック図である。 室内膨張弁の弁開度を調整するためのフローチャート図である。
符号の説明
1、1a、1b 室外機
3、3a、3b、3c 室内機
17、17a、17b 室外膨張弁
27、27a、27b 室内熱交換器
29、29a、29b 室内膨張弁
39、39a、39b 室外機制御装置
41、41a、41b、41c 室内機制御装置
43 集中制御装置

Claims (5)

  1. 圧縮機と室外熱交換器と室外膨張弁とを有した1または複数台の室外機に、室内熱交換器と室内膨張弁とを有した複数台の室内機を並列に接続した空気調和装置において、
    前記1または複数台の室外機の少なくとも1つに設けられたガス欠の発生を予測する1又は複数の予測手段と、
    暖房運転時に、前記1または複数の予測手段の少なくとも1つでガス欠の発生が予測された場合であって、停止中の室内機が存在するときには、前記停止中の室内機の室内膨張弁を、所定の周期毎に、所定の開度単位で段階的に開閉させ、前記停止中の室内機の室内熱交換器に寝込んだ冷媒を回収する制御を行う制御手段と、
    前記停止中の室内機の室内膨張弁の状態に応じて、前記制御手段の前記所定の開度単位を調整する調整手段と、
    を備えたことを特徴とする空気調和装置。
  2. 請求項1記載の空気調和装置において、
    前記調整手段は、前記停止中の室内機の室内膨張弁を閉じる場合の前記所定の開度単位が、開く場合の前記所定の開度単位よりも小さくなるように調整することを特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載の空気調和装置において、
    前記調整手段は、前記停止中の室内機の室内膨張弁を閉じる場合、前記室内膨張弁の開度が所定の開度よりも小さいときの前記所定の開度単位を、前記室内膨張弁の開度が前記所定の開度よりも大きいときの前記所定の開度単位よりも小さくなるように調整することを特徴とする空気調和装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の空気調和装置において、
    前記調整手段は、前記所定の開度単位が所定の上限値および所定の下限値の範囲内に収まるように調整することを特徴とする空気調和装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の空気調和装置において、
    前記調整手段は、前記1または複数の予測手段の全てにおいてガス欠が予測されていない場合には、前記室内膨張弁と、前記室外膨張弁の弁開度の差に基づいて、前記所定の開度単位を調整することを特徴とする空気調和装置。
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