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JP4385528B2 - 多気筒内燃機関の制御装置 - Google Patents
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JP4385528B2 - 多気筒内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多気筒内燃機関の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、多気筒エンジン等の内燃機関が搭載される自動車においては、同機関の燃費改善を意図して自走の可能性がないときに機関運転を自動的に停止する自動車が提案されている。ただし、自動車において自走の可能性がないとしても自動車に搭載されて内燃機関を駆動源とする各種車載機器に対し駆動要求がある場合には、これら車載機器を駆動可能な状態とするために内燃機関の運転が行われる。
【0003】
こうした車載機器の駆動のために行われる機関運転においても可能な限り燃費を改善すべく、例えば特開平9−9416号公報に記載にされるように、多数の気筒のうち一部の気筒のみを稼働させるとともに他の気筒を休止させることも考えられる。この場合、稼働気筒のみで燃料噴射が行われ、休止気筒では燃料噴射が行われないことから、休止気筒に対応する燃料量の分だけ燃費改善を図ることができるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように一部の気筒のみを稼働させて車載機器の駆動のための機関運転を行う場合、内燃機関を回転させる際の休止気筒の駆動抵抗が機関出力の低下につながり易くなる。また、こうした機関出力の低下を抑制すべく稼働気筒での燃料噴射量を増量すると、今度は燃費改善という効果が得られにくくなってしまう。
【0005】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、内燃機関において一部の気筒のみを稼働させる際、こうした機関運転による燃費改善という効果を最大限に引き出すことのできる多気筒内燃機関の制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、車両に原動機として搭載されるとともに車載機器の駆動源となる多気筒内燃機関の制御装置において、前記車載機器の駆動に必要な機関運転が得られるよう前記内燃機関の稼働気筒数を制御するとともに、同稼働気筒以外の気筒ではポンプロスの低減を行う制御手段を備え、前記車載機器は、前記内燃機関の吸気負圧を作動圧として蓄圧し同作動圧に基づき作動する負圧作動機器であって、前記制御手段は、前記作動圧が前記負圧作動機器を作動させるための要求レベルに達するのに必要な機関運転が得られるよう稼働気筒数を制御し、同稼働気筒以外の気筒ではポンプロスの低減を行うものとした
【0007】
上記の構成によれば、車載機器の駆動に必要な機関運転が得られるよう稼働気筒数を制御する際、稼働気筒以外の気筒(休止気筒)ではポンプロスが低減されて内燃機関の駆動抵抗が低減される。そのため、内燃機関の駆動抵抗による機関出力の低下を抑制すべく、稼働気筒で燃料噴射量を大幅に増量する必要はなくなり、この増量に伴い一部の気筒のみを稼働させて燃費を改善するという効果が得られにくくなるのを抑制することができる。
特に上記の構成によれば、必要最小限の気筒のみを稼働させて負圧作動機器の作動圧が要求レベルに達するのに必要な機関運転を得るようにすることができ、その稼働気筒のみで燃料噴射が行われることから燃費改善が図られるようになる。また、稼働気筒以外の気筒(休止気筒)ではポンプロスが低減されて内燃機関の駆動抵抗が低減されるため、この駆動抵抗に伴い燃費改善という効果が得られにくくなるのを抑制することができる。
【0008】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記内燃機関は、機関運転中での所定停止条件の成立に基づき機関運転が停止されるものであって、前記制御手段は、機関運転中での前記所定停止条件が成立したとき、前記車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されていることを条件に、前記内燃機関の稼働気筒数の制御及びポンプロスの低減を行うものとした。
【0009】
上記の構成によれば、所定停止条件の成立後において車載機器の駆動のために機関運転が継続されるとき、内燃機関の稼働気筒数が制御されるようになる。これにより、車載機器の駆動に必要な機関運転が必要最小限の気筒のみの稼働によって実行され、その稼働気筒のみで燃料噴射が行われることから燃費改善が図られるようになる。また、稼働気筒稼働気筒以外の気筒(休止気筒)ではポンプロスが低減されて内燃機関の駆動抵抗が低減されるため、この駆動抵抗に伴い燃費改善という効果が得られにくくなるのを抑制することができる。
【0010】
なお、上記所定停止条件としては、例えば車両の自走可能性がないときといった条件や、車両の運転者による内燃機関の停止操作が実行されたときといった条件が考えられる。
【0011】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明において、前記内燃機関は、機関運転中での所定自動停止条件の成立に基づき自動的に機関運転が停止されるものであって、前記制御手段は、機関運転中に前記所定自動停止条件が成立したとき、前記車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されていることを条件に、前記稼働気筒数の制御及び前記ポンプロスの低減を行うものとした。
【0012】
上記の構成によれば、所定自動停止条件の成立後において車載機器の駆動のために機関運転が継続されるとき、内燃機関の稼働気筒数が制御されるようになる。これにより、車載機器の駆動に必要な機関運転が必要最小限の気筒のみの稼働によって実行され、その稼働気筒のみで燃料噴射が行われることから燃費改善が図られるようになる。また、稼働気筒稼働気筒以外の気筒(休止気筒)ではポンプロスが低減されて内燃機関の駆動抵抗が低減されるため、この駆動抵抗に伴い燃費改善という効果が得られにくくなるのを抑制することができる。
【0013】
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記制御手段は、機関停止中に前記車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されたとき、前記内燃機関を始動させて前記稼働気筒数の制御及び前記ポンプロスの低減を行うものとした。
【0014】
上記の構成によれば、機関停止中に車載機器の駆動のために内燃機関が始動されて機関運転が行われるとき、内燃機関の稼働気筒数が制御されるようになる。これにより、車載機器の駆動に必要な機関運転が必要最小限の気筒のみの稼働によって実行され、その稼働気筒のみで燃料噴射が行われることから燃費改善が図られるようになる。また、稼働気筒稼働気筒以外の気筒(休止気筒)ではポンプロスが低減されて内燃機関の駆動抵抗が低減されるため、この駆動抵抗に伴い燃費改善という効果が得られにくくなるのを抑制することができる。
【0015】
請求項5記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記内燃機関は、機関運転中での所定自動停止条件の成立に基づき自動的に機関運転が停止されるものであって、前記制御手段は、機関停止中に前記車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されたとき、前記内燃機関を始動させて前記稼働気筒数の制御及び前記ポンプロスの低減を行うものとした。
【0016】
上記の構成によれば、所定自動停止条件の成立に基づき内燃機関が自動的に停止した後、車載機器の駆動のために内燃機関が始動されて機関運転が行われるとき、内燃機関の稼働気筒数が制御されるようになる。これにより、車載機器の駆動に必要な機関運転が必要最小限の気筒のみの稼働によって実行され、その稼働気筒のみで燃料噴射が行われることから燃費改善が図られるようになる。また、稼働気筒稼働気筒以外の気筒(休止気筒)ではポンプロスが低減されて内燃機関の駆動抵抗が低減されるため、この駆動抵抗に伴い燃費改善という効果が得られにくくなるのを抑制することができる。
【0017】
請求項6記載の発明では、請求項4又は5記載の発明において、前記制御手段は、前記内燃機関の始動時に前記稼働気筒数の制御及び前記ポンプロスの低減を行うものとした。
【0018】
上記の構成によれば、内燃機関の始動時に稼働(始動)気筒以外の気筒(休止気筒)ではポンプロスが低減されることから、当該ポンプロスの低減が同機関の始動開始直後から行われ、これにより内燃機関の始動を早期に完了させることができるようになる。また、内燃機関の始動をモータ等の始動装置を駆動して同機関を強制回転させることにより行う場合には、上記のようにポンプロスを低減させることが可能になることから、始動装置を小型化することができるとともに、同装置により消費される機関始動のためのエネルギ(電力)を低減することもできる。
【0029】
請求項記載の発明では、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記制御手段は、前記作動圧が前記要求レベルに達していないことを条件に、前記稼働気筒数の制御及び前記ポンプロスの低減を行うものとした。
【0030】
上記の構成によれば、所定停止条件若しくは所定自動停止条件が成立したときや機関停止中において、負圧作動機器の作動圧が要求レベルに達していないことに基づき同作動圧を要求レベルに到達させるのに必要な機関運転を行うとき、稼働気筒数の制御に基づき一部の気筒のみが稼働するとともに、稼働気筒以外の気筒(休止気筒)でポンプロスが低減される。このように一部の気筒のみを稼働させることで燃費改善を図ることができるとともに、休止気筒でポンプロスを低減することにより内燃機関の駆動抵抗に伴い燃費改善という効果が得られにくくなるのを抑制することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をV型六気筒の火花点火式エンジンが搭載される自動車に適用した一実施形態について図1〜図5を参照して説明する。
【0040】
図1に示すように、自動車1に搭載されたエンジン11は、一番気筒#1〜三番気筒#3を有する第1バンク11aと、四番気筒#4〜六番気筒#6を有する第2バンク11bとを備えている。そして、エンジン11の出力軸であるクランクシャフト14は自動変速機4等を介して車輪5に連結され、自動車1はエンジン11が駆動されて車輪5が回転することにより走行する。この自動車1の車速は、自動変速機4の出力軸4aの回転に対応した信号を出力するスピードセンサ6からの検出信号に基づき求められる。また、車輪5の近傍には、ブレーキペダル28の踏み込みに基づき動作して自動車1の減速及び停止を行うブレーキ29が設けられている。そして、上記ブレーキペダル28の踏み込みの有無は、ブレーキスイッチ28aによって検出される。
【0041】
自動車1には、空調装置への冷媒の供給を行うコンプレッサ7、自動変速機4等の油圧機器に作動油を供給するためのオイルポンプ8、バッテリ9の充電を行うための発電機3、及びブレーキペダル28の踏込操作力を軽減するためのブレーキブースタ50(負圧作動機器)等の各種車載機器が搭載されている。これらオイルポンプ8、発電機3、及びブレーキブースタ50等の車載機器は、エンジン11を動力源としており、エンジン回転や吸気負圧に基づき作動されるようになっている。
【0042】
即ち、これら車載機器のうち、オイルポンプ8及び発電機3は、クランクシャフト14に連結され、エンジン11(クランクシャフト14)の回転によって駆動される。オイルポンプ8の駆動により自動変速機4に作動油が供給されると、この作動油の油圧によって自動変速機4が駆動可能な状態となる。また、発電機3の駆動によりバッテリ9の充電が行われ、同バッテリ9からヘッドランプ7等の各種電機機器に電力が供給されるにより当該電機機器が作動するようになる。従って、バッテリ9の充電が行われないときには、各種電機機器の消費電力に応じて次第にバッテリ残量が減少することになる。また、車載機器の一つであるブレーキブースタ50は、エンジン11の吸気負圧を作動圧として蓄圧し、その作動圧と大気圧との差圧に基づきブレーキペダル28の踏込操作力を低減すべく作動するものである。そして、ブレーキペダル28の踏み込みに基づきブレーキブースタ50が作動すると、それによって上記作動圧が大気圧側の値へと変化し、作動圧と大気圧との差圧が小さくなる。
【0043】
次に、エンジン11の内部構造について図2を参照して詳しく説明する。
図2に示すように、エンジン11においては、第1バンク11aにある各気筒#1〜#3(一番気筒#1のみ図示)、及び第2バンク11bにある各気筒#4〜#6(四番気筒#4のみ図示)に対応して、それぞれピストン12が設けられている。そして、これらピストン12の往復移動がコネクティングロッド13によってクランクシャフト14の回転へと変換される。
【0044】
一番気筒#1〜三番気筒#3(第1バンク11a)の燃焼室16には吸気通路32a及び排気通路33aが接続され、四番気筒#4〜六番気筒#6(第2バンク11b)の燃焼室16には吸気通路32b及び排気通路33bが接続されている。第1バンク11aにおける吸気通路32aと燃焼室16との間、及び排気通路33aと燃焼室16との間は、吸気バルブ19a及び排気バルブ20aの開閉駆動によって開閉される。また、第2バンク11bにおける吸気通路32bと燃焼室16との間、及び排気通路33bと燃焼室16との間は、吸気バルブ19b及び排気バルブ20bの開閉駆動によって開閉される。
【0045】
エンジン11において、第1バンク11aには吸気バルブ19a及び排気バルブ20aをエンジン11が燃焼運転を行うことのできる所定のタイミングで開閉する一方、両バルブ19a,20aを開弁状態に固定するためのアクチュエータ27aが設けられている。また、第2バンク11bには吸気バルブ19b及び排気バルブ20bをエンジン11が燃焼運転を行うことのできる所定のタイミングで開閉する一方、両バルブ19b,20bを開弁状態に固定するためのアクチュエータ27bが設けられている。これらアクチュエータ27a,27bの駆動により、吸気バルブ19a,19b及び排気バルブ20a,20bが開弁状態に固定されると、それぞれ第1及び第2バンク11a,11bでのポンプロスが低減されるようになる。
【0046】
上記吸気通路32a、32bにおいて、その上流部分にはエンジン11の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ23a,23bがそれぞれ設けられている。これらスロットルバルブ23a,23bの開度は、自動車1に設けられたアクセルペダル25の踏込操作に応じてスロットル用モータ24a,24bをそれぞれ駆動することによって調整される。即ち、アクセルペダル25の踏込操作に応じて変化するアクセル踏込量がアクセルポジションセンサ26によって検出され、この検出されるアクセル踏込量に応じてスロットル用モータ24a,24bが制御されることによりスロットルバルブ23a,23bの開度が調節される。これらスロットルバルブ23a,23bの開度が大きくなると、それぞれ第1及び第2バンク11a,11bでのポンプロスが低減されるようになる。
【0047】
吸気通路32a,32bにおけるスロットルバルブ23a,23bの下流側には、吸気通路32a,32b内の圧力(吸気圧)を検出するためのバキュームセンサ36a,36bがそれぞれ設けられている。更に、吸気通路32a,32bにおけるスロットルバルブ23a,23bよりも下流には負圧通路49を介して上記ブレーキブースタ50が接続されている。そして、吸気通路32a,32b内の負圧によってブレーキブースタ50内から負圧通路49を介して空気が吸引され、その空気の吸引によってブレーキブースタ50内に生じる負圧が作動圧として蓄圧される。この作動圧は圧力センサ50aによって検出される。そして、上記作動圧と大気圧との差圧に基づきブレーキブースタ50が作動されるようになる。
【0048】
また、第1及び第2バンク11a,11bにはそれぞれ、燃焼室16に向けて燃料を噴射供給して燃料と空気とからなる混合気を形成する燃料噴射弁40a,40bと、燃焼室16内の混合気に対して点火を行う点火プラグ41a,41bとが設けられている。この点火プラグ41a,41bによる点火時期はイグナイタ42a、42bによって制御される。そして、燃焼室16内の混合気を点火して燃焼させると、ピストン12が往復移動してクランクシャフト14が回転し、エンジン11が駆動されるようになる。また、燃焼室16内で燃焼した後の混合気は排気として排気通路33a,33bに送り出される。
【0049】
次に、エンジン11の制御装置の電気的構成を図3に基づき説明する。
この制御装置は、スロットル開度制御、燃料噴射制御、及び点火時期制御などエンジン11の運転制御を行う電子制御ユニット(以下、ECUという)92を備えている。このECU92は、ROM93、CPU94、RAM95及びバックアップRAM96等を備える算術論理演算回路として構成されている。
【0050】
ここで、ROM93は各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されたメモリであり、CPU94はROM93に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM95はCPU94での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM96はエンジン11の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。そして、ROM93、CPU94、RAM95及びバックアップRAM96は、バス97を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路98及び外部出力回路99と接続されている。
【0051】
外部入力回路98には、スピードセンサ6、アクセルポジションセンサ26、ブレーキスイッチ28a、バキュームセンサ36a,36b、及び圧力センサ50a等が接続されている。一方、外部出力回路99には、スロットル用モータ24a,24b、アクチュエータ27a,27b、燃料噴射弁40a,40b、及びイグナイタ42a,42b等が接続されている。
【0052】
次に、エンジン11の燃費改善を図るべく自動車1において自走の可能性がないときにエンジン11を自動的に停止させる手順について、自動停止ルーチンを示す図4のフローチャートを参照して説明する。この自動停止ルーチンは、ECU92を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
【0053】
自動停止ルーチンにおいて、ECU92は、ステップS101の処理として、エンジン11の運転中であるか否かを判断する。そして、エンジン11の運転中でなければ自動停止ルーチンを一旦終了し、エンジン11の運転中であればステップS102に進む。従って、ステップS102以降の処理は、エンジン11が運転中であるときのみ実行されることとなる。
【0054】
ステップS102,S103の処理は、自動車1において自走の可能性があるか否かを判断するためのものである。ECU92は、ステップS102の処理でブレーキスイッチ28aからの検出信号に基づきブレーキペダル28の踏込中(ブレーキオン)であるか否かを判断し、ステップS103の処理でスピードセンサ6からの検出信号に基づき求められる車速SPDが「0」であるか否かを判断する。そして、ステップS102,S103のいずれかで否定判定がなされ、自動車1において自走の可能性がある旨判断されると、ECU92は、エンジン11を停止させずに自動停止ルーチンを一旦終了する。また、ステップS102,S103の両方で肯定判定がなされ、自動車1において自走の可能性がない旨判断されると、ステップS104に進む。
【0055】
ステップS104〜S107の処理は、発電機3及びブレーキブースタ50等の車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されているか否かを判断するためのものである。また、ステップS108以降の処理は、上記必要とされる機関運転に応じて同機関運転が得られるよう、以下の(1)〜(3)のようにエンジン11の稼働気筒数を制御するためのものである。
【0056】
(1)車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されていない場合には、ステップS108の処理により全気筒が稼働停止(休止)され、エンジン11の燃費改善が図られる。
【0057】
(2)車載機器の駆動に必要とされる機関運転が全部の気筒を稼働させる機関運転である場合には、ステップS102,S103の処理に基づき自動車1において自走の可能性がない旨判断されたとしても、エンジン11の停止が禁止されてステップS111の処理により全気筒が稼働される。これによって上記必要な機関運転が得られるようになる。
【0058】
(3)車載機器の駆動に必要とされる機関運転が一部の気筒のみを稼働させる機関運転である場合には、ステップS102,S103の処理に基づき自動車1において自走の可能性がない旨判断されたとしても、エンジン11の停止が禁止されてステップS109の処理により一方のバンクの各気筒のみが稼働される。これによって上記必要な機関運転が得られるようになる。また、このときには他方のバンクの各気筒が休止して燃料噴射が行われなくなるため、その分だけ燃費の改善が図られる。
【0059】
自動停止ルーチンにおけるステップS104,S105の処理は、バッテリ電圧等から求められるバッテリ残量に基づき、同バッテリ残量を所定レベルよりも大とするための発電機3の発電に必要な機関運転として、上記(1)〜(3)のいずれかの機関運転を選択するためのものである。
【0060】
即ち、ECU92は、ステップS104の処理でバッテリ残量が判定値Aよりも大きいか否かを判断し、ステップS105の処理でバッテリ残量が判定値B(B<A)よりも大きいか否かを判断する。なお、判定値Aはバッテリ9の充電が必要なバッテリ残量に対応した値であり、判定値Bはバッテリ9の充電が必要ではあるが同充電に全気筒を稼働させる機関運転は必要ないバッテリ残量に対応した値である。
【0061】
そして、ステップS104とステップS105とで共に否定判定がなされ、バッテリ残量が判定値B以下であってバッテリ9の充電には全気筒を稼働させる機関運転が必要である旨判断されると、ステップS111に進む。ECU92は、上記(2)の機関運転を行うためのステップS111の処理として、全部の気筒で燃料噴射及び点火が行われるよう燃料噴射弁40a,40b及びイグナイタ42a,42bを駆動制御する。こうして全気筒を稼働させる機関運転が実行されると、その機関運転により発電機3が駆動されてバッテリ9の充電が行われ、バッテリ残量が的確に判定値B以上にされる。そして、ステップS111の処理が実行された後、ECU92は、この自動停止ルーチンを一旦終了する。
【0062】
また、上記ステップS104で否定判定がなされた後に上記ステップS105で肯定判定がなされ、バッテリ残量が判定値Bよりも大であってバッテリ9の充電には一部の気筒のみを稼働させる機関運転で十分である旨判断されると、ステップS109に進む。ECU92は、上記(3)の機関運転を行うためのステップS109の処理として、一方のバンクの各気筒で燃料噴射及び点火が行われるよう燃料噴射弁40a,40b及びイグナイタ42a,42bを駆動制御する。こうして一方のバンクの各気筒のみを稼働させる機関運転が実行されると、その機関運転により発電機3が駆動されてバッテリ9の充電が行われ、バッテリ残量が判定値A(最低レベル)以上にされる。
【0063】
ところで、上記のように一部の気筒のみを稼働させて車載機器の駆動のための機関運転を行う場合、エンジン11を回転させる際の休止気筒での駆動抵抗が機関出力の低下に繋がり易くなる。しかし、こうした機関出力の低下を抑制すべく稼働気筒での燃料噴射量を増量すると、今度は一部の気筒のみを稼働させることによる燃費改善という本来の効果が得られにくくなる。
【0064】
そこで本実施形態では、続くステップS110の処理により、各気筒が休止している他方のバンクにおいてポンプロスを低減(デコンプ)し、エンジン11の駆動抵抗を低減する。即ち、他方のバンクの各気筒に対応する吸気バルブ及び排気バルブが開弁状態に固定されるようアクチュエータを駆動制御するとともに、他方のバンクに対応するスロットルバルブが全開状態に固定されるようスロットル用モータを駆動制御する。こうして他方のバンクでのポンプロスを低減してエンジン11の駆動抵抗を低減することにより、一方のバンクの各気筒のみを稼働させて燃費を改善するという本来の効果が得られにくくなるのを抑制することができる。上記ステップS110の処理を実行した後、ECU92は、この自動停止ルーチンを一旦終了する。
【0065】
また、上記ステップS104の処理で肯定判定がなされ、バッテリ残量が判定値Aよりも大であってバッテリ9の充電が必要でない旨判断されると、ステップS106に進む。このステップS106の処理は、ヘッドランプ7等の各種電機機器の消費電力Wに基づき、同消費電力Wにみあった発電機3の発電に必要な機関運転として、上記(1)と(3)とのいずれの機関運転を実行するかを選択するためのものである。なお、上記消費電力Wは、実測することにより、若しくは各種電機機器の作動状態から推定することにより求めることができる。
【0066】
ECU92は、ステップS106の処理で消費電力Wが所定値b未満であるか否かを判断する。この所定値bは、発電機3の発電によるバッテリ9の充電が必要な消費電力に対応した値である。そして、ステップS106で否定判定がなされると、バッテリ9の充電(発電機3の発電)のために機関運転が必要である旨判断される。この場合、バッテリ残量が判定値A(最低レベル)以上となっており、上記発電機3の発電のためには一部の気筒のみを稼働させる機関運転で十分であることから、上記(3)の機関運転を行うためのステップS109の処理が実行される。また、その後にはポンプロスを低減するためのステップS110の処理が実行される。これにより、各種電気機器の消費電力Wにみあった発電機3の発電が行われるとともに、その発電のために運転されるエンジン11の駆動抵抗が低減されるようになる。
【0067】
一方、上記ステップS106の処理で肯定判定がなされ、消費電力Wが所定値b未満である旨判断されると、ステップS107に進む。このステップS107の処理では大気圧とブレーキブースタ50内の作動圧との差圧ΔPが用いられる。上記大気圧は機関停止時のバキュームセンサ36a,36bからの検出信号に基づき求められ、上記作動圧は圧力センサ50aからの検出信号に基づき求められる。ステップS107の処理では、大気圧とブレーキブースタ50内の作動圧との差圧ΔPに基づき、同差圧ΔP(作動圧)をブレーキブースタ50が作動可能な要求レベルに到達させるのに必要な機関運転として、上記(1)と(3)とのいずれの機関運転を実行するかを選択する。
【0068】
即ち、ECU92は、ステップS107の処理で、差圧ΔPが所定値aよりも大であるか否かを判断する。この所定値aは、ブレーキブースタ50を作動可能な差圧に対応した値である。そして、ステップS107で否定判定がなされると、差圧ΔP(作動圧)を要求レベルに到達させるために機関運転が必要である旨判断される。この場合、差圧ΔPを要求レベルまで変化させるのには一部の気筒のみを稼働させる機関運転で十分であり、上記(3)の機関運転を行うためのステップS109の処理が実行される。また、その後にはポンプロスを低減するためのステップS110の処理が実行される。これにより、差圧ΔP(作動圧)が要求レベルに到達するとともに、その到達のために運転されるエンジン11の駆動抵抗が低減されるようになる。なお、上記ステップS109の処理とステップS110の処理とを順次実行する代わりに、それら二つの処理を同時に行ってもよい。
【0069】
一方、上記ステップS107の処理で肯定判定がなされ、差圧ΔPが所定値aよりも大である旨判断されると、上記(1)の機関運転(エンジン停止)を行うためのステップS108の処理が実行される。上記(1)〜(3)の各機関運転のうち上記(1)の機関運転が選択されるのは、ステップS104,S106,S107で全て肯定判定がなされたとき、即ち発電機3やブレーキブースタ50等の各種車載機器を駆動するのに必要な機関運転が要求されていないときだけである。
【0070】
ECU92は、ステップS108の処理として、全気筒で燃料噴射及び点火が停止されるよう燃料噴射弁40a,40b及びイグナイタ42a,42bを駆動制御してエンジン11の運転を停止させる。その後、当該自動停止ルーチンを一旦終了する。このようにエンジン11の運転を自動的に停止することにより、エンジン11の燃費改善を図ることができるようになる。
【0071】
次に、上記のように停止したエンジン11を自動的に始動する手順について、自動始動ルーチンを示す図5のフローチャートを参照して説明する。この自動始動ルーチンは、ECU92を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
【0072】
自動始動ルーチンにおいて、ECU92は、ステップS201の処理として、エンジン11の停止中であるか否かを判断する。そして、エンジン11の停止中でなければ自動始動ルーチンを一旦終了し、エンジン11の停止中であればステップS202に進む。従って、ステップS202以降の処理は、エンジン11が停止中であるときのみ実行されることとなる。
【0073】
ECU92は、ステップS202の処理として、自動車1において発進の可能性があるか否かを判断する。こうした判断は、ブレーキペダル28の踏み込みの有無や自動変速機4のシフトポジションがパーキングレンジ(Pレンジ)にあるか否か等に基づき行われる。そして、ブレーキペダル28の踏み込みが無いとき(ブレーキオフ)や自動変速機4がPレンジ以外にあるときには自動車1の発進可能性が有る旨判断され、ステップS203に進む。ECU92は、ステップS203の処理として、全部の気筒で燃料噴射及び点火が行われるよう燃料噴射弁40a,40b及びイグナイタ42a,42bを駆動制御した後、この自動始動ルーチンを一旦終了する。このようにエンジン11の各気筒を稼働させることで、エンジン11の運転が再開されて自動車1を発進させることが可能な状態になる。また、上記ステップS202において、ブレーキペダル28の踏み込みが有るとき(ブレーキオン)や自動変速機4がPレンジにあるときには自動車1の発進可能性がない旨判断され、ステップS204に進む。
【0074】
ステップS204〜S207の処理は、発電機3、ブレーキブースタ50、及びオイルポンプ8等の車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されているか否かを判断するためのものである。また、ステップS208以降の処理は、上記必要とされる機関運転がに応じて同機関運転が得られるよう、以下の(4)又は(5)のようにエンジン11の稼働気筒数を制御するためのものである。なお、いずれの車載機器を駆動するに際しても全部の気筒を稼働させる必要はなく、一部の気筒のみの稼働による機関運転で十分であることから、上記稼働気筒数の制御においては全気筒を稼働させた状態での機関運転を行わないようにしている。
【0075】
(4)車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されていない場合には、ステップS210の処理により全気筒が稼働停止(休止)した状態に維持され、エンジン11の燃費改善が図られる。
【0076】
(5)車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されている場合には、ステップS202で自動車1の発進可能性が無い旨判断されたとしても、エンジン11を始動させてステップS208の処理により一方のバンクの各気筒のみを稼働させる。これによって上記必要な機関運転が得られるようになる。また、このときには他方のバンクの各気筒が休止して燃料噴射が行われなくなるため、その分だけ燃費の改善が図られる。
【0077】
自動始動ルーチンにおけるステップS204の処理は、バッテリ残量に基づき、同バッテリ残量を最低レベル(判定値A)以上にするための発電機3の発電に必要な機関運転として、上記(5)の機関運転を行うか否かを判断するためのものである。
【0078】
即ち、ECU92は、ステップS204の処理でバッテリ残量が判定値A以下であるか否かを判断する。そして、バッテリ残量が判定値A以下であって、一部の気筒のみを稼働させた状態での機関運転が必要である旨判断されると、ステップS208に進む。ECU92は、上記(5)の機関運転を行うためのステップS208の処理として、一方のバンクの各気筒で燃料噴射及び点火が行われるよう燃料噴射弁40a,40b及びイグナイタ42a,42bを駆動制御する。こうして一方のバンクの各気筒のみを稼働させる機関運転が実行されると、その機関運転により発電機3が駆動されてバッテリ9の充電が行われ、バッテリ残量が判定値A(最低レベル)以上にされる。
【0079】
また、ECU92は、続くステップS209の処理により、各気筒が休止している他方のバンクにおいて各気筒でのポンプロスを低減(デコンプ)し、エンジン11の駆動抵抗を低減する。即ち、他方のバンクの各気筒に対応する吸気バルブ及び排気バルブが開弁状態に固定されるようアクチュエータを駆動制御するとともに、他方のバンクに対応するスロットルバルブが全開状態に固定されるようスロットル用モータを駆動制御する。こうして他方のバンクでのポンプロスを低減してエンジン11の駆動抵抗を低減することにより、一方のバンクの各気筒のみを稼働させて燃費を改善するという効果が得られにくくなるのを抑制することができる。上記ステップS209の処理を実行した後、ECU92は、この自動停止ルーチンを一旦終了する。
【0080】
また、上記ステップS204の処理で否定判定がなされ、バッテリ残量が判定値A以下でなくバッテリ9の充電が必要でない旨判断されると、ステップS205に進む。このステップS205の処理は、ヘッドランプ7等の各種電機機器の消費電力Wに基づき、同消費電力Wにみあった発電機3の発電に必要な機関運転として、上記(5)の機関運転を行うか否かを判断するためのものである。ECU92は、ステップS205の処理で消費電力Wが所定値b未満であるか否かを判断する。そして、消費電力Wが所定値b未満でなく、バッテリ9の充電(発電機3の発電)のために機関運転が必要である旨判断されると、上記(5)の機関運転を行うためのステップS208の処理が実行される。また、その後にはポンプロスを低減するためのステップS209の処理が実行される。これにより、各種電気機器の消費電力Wにみあった発電機3の発電が行われるとともに、その発電のために運転されるエンジン11の駆動抵抗が低減されるようになる。
【0081】
一方、上記ステップS205の処理で肯定判定がなされ、消費電力Wが所定値b未満である旨判断されると、ステップS206に進む。このステップS206の処理は、差圧ΔP(作動圧)をブレーキブースタ50が作動可能な要求レベルに到達させるのに必要な機関運転として、上記(5)の機関運転を行うか否かを判断するためのものである。ECU92は、ステップS206の処理で差圧ΔPが所定値aよりも大であるか否かを判断する。そして、差圧ΔPが所定値aよりも大でなく、差圧ΔPをブレーキブースタ50の作動可能な要求レベル(所定値a)に到達させるために機関運転が必要である旨判断されると、上記(5)の機関運転を行うためのステップS208の処理が実行される。また、その後にはポンプロスを低減するためのステップS209の処理が実行される。これにより、差圧ΔP(作動圧)が要求レベルに到達するとともに、その到達のために運転されるエンジン11の駆動抵抗が低減されるようになる。
【0082】
また、上記ステップS206の処理で肯定判定がなされ、差圧ΔPが所定値aよりも大(要求レベルに到達)である旨判断されると、ステップS207に進む。このステップS207の処理は、自動変速機4の作動に用いられる油圧を同自動変速機4が作動可能な要求レベルに到達させるのに必要な機関運転として、上記(5)の機関運転を行うか否かを判断するためのものである。なお、上記油圧は、エンジン11の自動停止によるオイルポンプ8の停止後に徐々に低下するため、エンジン11の自動停止開始からの経過時間Tに基づき推測することができる。ECU92は、ステップS207の処理として、上記経過時間Tが自動変速機4を作動可能な油圧が維持できる所定経過時間Ts以下であるか否かを判断する。そして、経過時間Tが所定経過時間Ts以下(上記油圧が要求レベルよりも大)でなく、上記油圧を自動変速機4の作動可能な要求レベルに到達させるために機関運転が必要である旨判断されると、上記(5)の機関運転を行うためのステップS208の処理が実行される。また、その後にはポンプロスを低減するためのステップS209の処理が実行される。これにより、上記油圧が要求レベルに到達するとともに、その到達のために運転されるエンジン11の駆動抵抗が低減されるようになる。なお、上記ステップS208の処理とステップS209の処理とを順次実行する代わりに、それら二つの処理を同時に行ってもよい。
【0083】
一方、上記ステップS207の処理で肯定判定がなされ、経過時間Tが所定経過時間Ts以下(上記油圧が要求レベルよりも大)である旨判断されると、上記(4)の機関運転(エンジン停止)を行うためのステップS210の処理が実行される。上記(4)及び(5)の機関運転のうち上記(4)の機関運転が実行されるのは、ステップS205で否定判定がなされるとともにステップS205〜S207で全て全て肯定判定がなされたとき、即ち発電機3、ブレーキブースタ50、及びオイルポンプ8等の各種車載機器を駆動するのに必要な機関運転が要求されていないときだけである。
【0084】
ECU92は、ステップS210の処理として、全気筒での燃料噴射及び点火の停止が継続されるよう燃料噴射弁40a,40b及びイグナイタ42a,42bを制御し、その後に当該自動停止ルーチンを一旦終了する。このようにエンジン11の停止を継続することにより、エンジン11の燃費改善を図ることができるようになる。
【0085】
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)自動車1の自走可能性がないときやエンジン11の停止時に、発電機3、ブレーキブースタ50、及びオイルポンプ8等の車載機器の駆動に必要な機関運転が要求されると、その必要な機関運転が得られるよう稼働気筒数が制御される。これにより、車載機器の駆動に必要な機関運転が最小限の稼働気筒で実行され、その稼働気筒のみで燃料噴射が実行されることから燃費改善が図られるようになる。そして、上記のような稼働気筒数の制御によって一部の気筒(一方のバンクの各気筒)のみが稼働されるときには、他の気筒(他方のバンクの各気筒)ではポンプロスが低減されてエンジン11の駆動抵抗が低減される。そのため、このエンジン11の駆動抵抗に伴い、一部の気筒のみを稼働させることによる燃費改善という本来の効果が得られにくくなるのを抑制することができる。
【0086】
なお、本実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・自動車1の自走可能性がないときやエンジン11の停止時にあって、発電機3、ブレーキブースタ50、及びオイルポンプ8といった車載機器の駆動に必要な機関運転が要求されたとき、稼働気筒数の制御及びポンプロスの低減を行うようにしたが、本発明はこれに限定されない。即ち、この稼働気筒数の制御及びポンプロスの低減の実行条件として、上記以外の車載機器、例えば空調用のコンプレッサ7の駆動に必要な機関運転が要求されたときという条件を加えてもよい。なお、こうした機関運転が要求される状況としては、空調装置へのコンプレッサ7による冷媒の供給量が要求レベルに満たなくなるという状況、例えば空調装置が作動した状態で自動車1の車室内の温度が何らかの理由によって上昇する場合などがあげられる。
【0087】
・オイルポンプ8からの作動油が供給される油圧機器として自動変速機4を例示したが、その他の油圧機器としては、パワーステアリング装置、及び吸気バルブや排気バルブのバルブ特性制御装置などがあげられる。なお、上記自動変速機4としては、5段や6段などの多段式のものや無段階に変速比を変化させるこのできる無段変速機(いわゆるCVT)等を採用することができる。
【0088】
・エンジン11の吸気負圧を利用して作動する負圧作動機器としてブレーキブースタを例示したが、その他の負圧作動機器としては各種バルブ等を駆動するための負圧式アクチュエータや、吸気負圧を利用して作動するエンジンマウント等があげられる。
【0089】
・自動車1に搭載される車載電機機器としてヘッドランプ7を例示したが、その他の電機機器としては各種モータや車内電装品等があげられる。
・バッテリ9の充電行う発電機3を電動機としての機能を併せ持つモータジェネレータに代えてもよい。
【0090】
・稼働気筒数制御の制御に際して稼働する気筒の数を各バンク11a,11bに関係なく可変とするとともに、稼働していない気筒(休止気筒)に対応するアクチュエータを駆動制御して休止気筒でのポンプロスの低減を図ってもよい。この場合、休止気筒においてポンプロスを低減しつつ、稼働気筒数を一層細かく調整することができる。
【0091】
・エンジン11に吸気バルブや排気バルブのバルブタイミングを可変とするバルブタイミング可変装置が設けられる場合には、同装置によりバルブタイミングを変更して休止気筒でのポンプロスを低減するように制御してもよい。
【0092】
・バルブタイミングを変更して休止気筒でのポンプロスを低減する場合には、稼働気筒により発生する振動を抑制するダンバとして休止気筒が機能するよう、休止気筒でのポンプロスの低減度合いをバルブタイミングの変更によって調整してもよい。この場合、バルブタイミングの変更による休止気筒でのポンプロスの低減は、同休止気筒でのポンピングにより稼働気筒に基づく振動が抑制されるレベルにとどめられる。
【0093】
・エンジン11を自動的に停止する条件に車速SPDが「0」であることを含むようにしたが、この条件の代わりに車速SPDが「0」に近い所定値以下であるという条件を含めてもよい。
【0094】
・自動車1の自走の可能性がないときに自動的に停止されるエンジン11に本発明を適用したが、こうした自動停止システムが採用されないエンジンに本発明を適用してもよい。この場合、例えば運転者がエンジンの停止操作をするなど所定停止条件が成立したときに、車載機器の駆動に必要な機関運転を得るための稼働気筒数の制御、及びそれ以外の気筒でのポンプロスの低減を行うことができる。
【0095】
・自動車1の自走可能性がないときや、エンジン11が停止・始動する過程で、稼働気筒数を制御及びポンプロスの低減を実施する場合について例示したが、自動車1の走行中(減速時、加速時、及び定常走行時等)において実施することもできる。
【0096】
・本発明をV型六気筒のエンジン11に適用する代わりに、V型八気筒や直列六気筒など他の形式のエンジンに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のエンジン制御装置が適用される自動車の駆動系を示す概略図。
【図2】同エンジンの内部構造を示す略図。
【図3】上記制御装置の電気的構成を示すブロック図。
【図4】上記エンジンを自動的に停止する手順を示すフローチャート。
【図5】上記エンジンを自動的に始動する手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…自動車、3…発電機、6…スピードセンサ、7…ヘッドランプ、8…オイルポンプ、9…バッテリ、11…エンジン、11a…第1バンク、11b…第2バンク、14…クランクシャフト、16…燃焼室、19a,19b…吸気バルブ、20a,20b…排気バルブ、23a,23b…スロットルバルブ、24a,24b…スロットル用モータ、25…アクセルペダル、26…アクセルポジションセンサ、27a,27b…アクチュエータ、28…ブレーキペダル、28a…ブレーキスイッチ、36a,36b…バキュームセンサ、40a,40b…燃料噴射弁、41a,41b…点火プラグ、42a,42b…イグナイタ、50…ブレーキブースタ、50a…圧力センサ、92…電子制御ユニット(ECU)。

Claims (7)

  1. 車両に原動機として搭載されるとともに車載機器の駆動源となる多気筒内燃機関の制御装置において、
    前記車載機器の駆動に必要な機関運転が得られるよう前記内燃機関の稼働気筒数を制御するとともに、同稼働気筒以外の気筒ではポンプロスの低減を行う制御手段を備え
    前記車載機器は、前記内燃機関の吸気負圧を作動圧として蓄圧し同作動圧に基づき作動する負圧作動機器であって、
    前記制御手段は、前記作動圧が前記負圧作動機器を作動させるための要求レベルに達するのに必要な機関運転が得られるよう稼働気筒数を制御し、同稼働気筒以外の気筒ではポンプロスの低減を行うものである
    ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関は、機関運転中での所定停止条件の成立に基づき機関運転が停止されるものであって、
    前記制御手段は、機関運転中での前記所定停止条件が成立したとき、前記車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されていることを条件に、前記内燃機関の稼働気筒数の制御及びポンプロスの低減を行うものである
    請求項1記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関は、機関運転中での所定自動停止条件の成立に基づき自動的に機関運転が停止されるものであって、
    前記制御手段は、機関運転中に前記所定自動停止条件が成立したとき、前記車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されていることを条件に、前記稼働気筒数の制御及び前記ポンプロスの低減を行うものである
    請求項1又は2記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、機関停止中に前記車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されたとき、前記内燃機関を始動させて前記稼働気筒数の制御及び前記ポンプロスの低減を行うものである
    請求項1〜3のいずれかに記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  5. 前記内燃機関は、機関運転中での所定自動停止条件の成立に基づき自動的に機関運転が停止されるものであって、
    前記制御手段は、機関停止中に前記車載機器の駆動に必要とされる機関運転が要求されたとき、前記内燃機関を始動させて前記稼働気筒数の制御及び前記ポンプロスの低減を行うものである
    請求項1〜3のいずれかに記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記内燃機関の始動時に前記稼働気筒数の制御及び前記ポンプロスの低減を行うものである
    請求項4又は5記載の多気筒内燃機関の制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記作動圧が前記要求レベルに達していないことを条件に、前記稼働気筒数の制御及び前記ポンプロスの低減を行うものである
    請求項1〜6のいずれかに記載の多気筒内燃機関の制御装置。
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