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JP4386728B2 - 多層可撓性フラップを有する吸気弁を用いるろ過フェイスマスク - Google Patents
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JP4386728B2 - 多層可撓性フラップを有する吸気弁を用いるろ過フェイスマスク - Google Patents

多層可撓性フラップを有する吸気弁を用いるろ過フェイスマスク Download PDF

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Description

本発明は、呼気弁または吸気弁の動的メカニカル要素として多層可撓性フラップを用いるろ過フェイスマスクに関する。
汚染環境での作業には、一般的に、含気汚染物質を吸気しないようろ過フェイスマスクが着用される。ろ過フェイスマスクは、通常、微粒子および/または気体状汚染物質を空気から除去することのできる繊維状または吸着剤ろ過体を有している。汚染環境でフェイスマスクを着用するときは、着用者は衛生が保たれていることは承知の上で快適さが得られているが、暖気、湿気、顔の周囲に蓄積される呼気により一時的に不快になる。顔面の不快感が増せば増すほど、着用者がマスクを外して、望ましくない条件緩和する機会が増える。
汚染された環境で着用者が顔面からマスクを外す可能性を減らすために、ろ過フェイスマスクのメーカーでは、マスク本体に呼気弁を取り付けて、暖かく湿った呼気がマスク内部から即時にパージできるようにしている。呼気を即時に除去するとマスク内部が冷たくなって、鼻および口に周囲の熱く湿った環境を排除するために、マスク着用者が顔面からマスクを取り外そうとしなくなるため、着用者の安全が得られる。
何年にもわたって、呼吸マスク製造業者は、マスクに「ボタン型」呼気弁を取り付けて、呼気をマスク内部からパージしてきた。ボタン型弁は、呼気をマスク内部から逃がす円形可撓性フラップを動的メカニカル要素として用いてきた。フラップは、中央ポストを通して弁シート中心に取り付けられている。ボタン型弁の例は特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4にある。呼気がでると、フラップの周囲部分が弁シートから持ち上がって、マスク内部から空気が逃げる。
ボタン型弁は、着用者の快適さを改善することを試みる点で革新的であるが、特許文献5に他の改善例が示されている。この特許に記載された弁は、放物線弁シートおよび矩形可撓性フラップを使用している。ボタン型弁のように、ブラウン弁もまた中心に取り付けられたフラップと、呼気中封止表面から持ち上がってマスク内部から呼気を逃がすフラップ端部とを有している。
ブラウンの開発後、呼気弁について他の改良がヤパンティッヒら(Japuntich et al.)により付与された。特許文献6および7を参照のこと。ヤパンティッヒら(Japuntich et al.)の弁は、片持ちばりのように中心を外して取り付けられていて、開弁に必要な呼気圧を最小としている。開弁圧が最小となると、開弁に必要な力が少なくなる。すなわち、着用者が呼吸時にマスク内部から呼気を排出するのにそんなに労力を要さない。
ヤパンティッヒら(Japuntich et al.)以降に導入されたその他の弁もまた、中心から外れて取り付けられた片持ちばりの可撓性フラップを用いている。特許文献8および9を参照のこと。この種の構造を有する弁は、「フラッパ型」呼気弁と呼ばれることがある。
公知の弁製品においては、上述した呼気弁と同様に、可撓性フラップは一体型構造を有していた。例えば、ブラウン(Braun)によって付与された特許文献5に記載された可撓性フラップは、純粋なゴムでできており、ヤパンティッヒら(Japuntich et al.)特許に記載されたフラップは架橋天然ゴム(例えば、架橋ポリソプレン)のようなエラストマー材料またはネオプレン、ブチルゴム、ニトリルゴムまたはシリコーンゴムのような合成エラストマーのみからできている。
公知の呼気弁製品は、マスク内部から呼気を排出するのを促すことによって着用者の快適性を改善するのには成功してきたが、異なる材料成分の多層からできた可撓性フラップを用いて、後述するような弁の性能ひいては着用者の快適さを改善する利点がさらに得られるような公知の弁製品はない。
米国特許第2,072,516号明細書 米国特許第2,230,770号明細書 米国特許第2,895,472号明細書 米国特許第4,630,604号明細書 米国特許第4,934,362号明細書 米国特許第5,325,892号明細書 米国特許第5,509,436号明細書 米国特許第5,687,767号明細書 米国特許第6,047,698号明細書
本発明は、短くまとめると、着用者の鼻および口を少なくとも覆うようにフィットして、着用時に内部気体空間を作るマスク本体(a)と、内部気体空間と流体連通している呼気弁(b)とを有する新規なろ過フェイスマスクを提供するものである。呼気弁は、(i)封止表面と呼気が通過して内部気体空間を残すオリフィスとを有する弁シートと、(ii)弁シートに装着されて、弁を閉位置にしたときに封止表面と接触し、かつフラップは呼気中に封止表面から離れて曲がって呼気がオリフィスを通過する可撓性フラップとを含む。可撓性フラップは、第1および第2の並置層を含み、少なくとも一方の層は他方の層より硬い、または弾性率が他方の層より大きい。
本発明者らは、多層可撓性フラップを単方向性流体弁に用いることにより、ろ過フェイスマスクの呼気弁に性能上の利点を与えることができることを知見した。特に、本発明者らは、より薄くより動的な可撓性フラップを用いると、少ない圧力降下で弁がより容易に開いて、暖かく湿った呼気を低い呼気圧でマスク内部から逃すことができることを知見した。従って、着用者は、大きな力を消耗することなく、大量の呼気を内部気体空間からより速くパージすることができ、マスク着用者の快適性が改善される。
本発明者らはまた、呼気弁用フラップのメーカーがより大きなプロセスウィンドウを使用可能とすることも知見した。フラッパ型呼気弁を製造する時、適正なビーム剛性がフラップに得られるよう、フラップ材料の厚さおよび剛性は慎重に制御される必要がある。そうでなければ、弁はフラップが弁の封止表面と接触する点で漏れる可能性がある。しかしながら、本発明の多層フラップを製造する時は、製造プロセス中にフラップ毎の可変性をそう密に制御する必要はない。というのは、フラップの一層によって、フラップに所望のビーム剛性を与えることができるためである。フラップ全体の厚さ公差を製造中にそう密に制御する必要はない。新規な呼気弁の構造および利点はまた、弁を通る流れが単方向で、かつ弁の圧力降下における改善が着用者にとって快適な吸気弁にも与えられる。
用語
本発明を説明するのに用いる用語には以下のような意味がある。
「清浄な空気」とは、ろ過して汚染物質を除去した、またはその他安全に呼吸できる大量の空気または酸素のことを意味する。
「閉位置」とは、可撓性フラップが封止表面と完全に接触している位置のことを意味する。
「汚染物質」とは、粒子および/または粒子(例えば、有機蒸気等)ではないが、空気中に懸濁しているその他物質のことを意味する。
「呼気」は、ろ過フェイスマスク着用者の呼気である。
「呼気流れ」とは、呼気中に呼気弁のオリフィスを通過する空気の流れのことを意味する。
「呼気弁」とは、流体をろ過フェイスマスクの内部気体空間から出すために開く弁のことを意味する。
「外部気体空間」とは、呼気弁を通過した後、呼気が入る周囲大気気体空間のことを意味する。
「ろ過フェイスマスク」とは、着用者の鼻および口を少なくとも覆って、清浄な空気を着用者に供給することのできる呼吸保護装置(ハーフおよびフルフェイスマスクおよびフードを含む)のことを意味する。
「可撓性フラップ」とは、可動流体から出される力に対応して曲がるまたは撓むことのできるシート状物品のことを意味する。ここで、可動性流体とは、呼気弁の場合には、呼気流れであり、吸気弁の場合には、吸気流れである。
「曲げ弾性率」とは、曲げモードで充填された材料についての応力対歪み比のことである。
「吸気ろ過要素」とは、ろ過フェイスマスクの着用者により吸気される前に空気が通過して、汚染物質および/または粒子をそこから除去可能な流体透過性構造のことを意味する。
「吸気流れ」とは、吸気中に吸気弁のオリフィスを通過する空気または酸素の流れのことを意味する。
「吸気弁」とは、流体をろ過フェイスマスクの内部気体空間へ入れるために開く弁のことを意味する。
「内部気体空間」とは、マスク本体と着用者の顔面の間の空間のことを意味する。
「並置」とは、並んで配置されていることを意味するが、必ずしも互いに接触している必要はない。
「マスク本体」とは、着用者の鼻および口を少なくとも覆うようにフィットして、外部気体空間から分離される内部気体空間を画定するのを補助する構造のことを意味する。
「弾性率」とは、試験片に軸荷重を加え、引張り試験機を用いて、負荷と変形を同時に測定することにより得られる応力/歪み曲線の直線部分についての応力対歪み比のことを意味する。
「弾性率比」とは、より可撓性の層を分子にした分数により表される、可撓性フラップを形成する材料についての弾性率値比のことを意味する。このように、好ましい実施形態において、好ましくは、弁シートと接触してより可撓性である第1の層の弾性率値は、分数の分子となり、分母は、第1の層に直接または他の層を介して並置された第2のより剛性な層の弾性率となる。
「粒子」とは、空気中に懸濁可能な液体および/または固体物質、例えば、病原体、バクテリア、ウィルス、粘液、唾液、血液等のことを意味する。
「封止表面」とは、弁を閉位置にしたときに可撓性フラップと接触する表面のことを意味する。
「硬い、または剛性である」とは、他の層により支持されずに片持ちばり自身により水平に支持され、重力に晒されたときに、撓みに耐える層の能力のことを意味する。より硬い層は、硬くない層よりも重力で容易に撓まない。
「単方向流体弁」とは、流体が他の方向はなしに、一方向に通過できる弁のことを意味する。
本発明によれば、着用者の快適性を改善し、同時に、汚染された環境で使用者がマスクを連続して着用できる新規なろ過フェイスマスクが提供される。本発明は、着用者の安全を改善し、個人用呼吸保護装置を着用する作業者等の長期の健康上の利点を与えるものである。
図1に、本発明に用いるろ過フェイスマスク10の一例を示す。ろ過フェイスマスク10は、呼気弁14が取り付けられたカップ形マスク本体12を有している。弁は、例えば、米国特許第6,125,849号(ウィリアムスら(Williams et al.)やWO第01/28634号(カランら(Curran et al.))に記載されているような好適な技術を用いてマスク本体に取り付けてもよい。呼気弁14は、マスク10内部の圧力増大に対応して開き、着用者が呼気したときに圧力が増大する。呼気弁14は、呼吸中および吸気中は閉じたままであるのが好ましい。
マスク本体12は、着用者の顔面に対して空間をあけて、着用者の鼻および口を覆うようにフィットして、着用者の顔面とマスク本体の内部表面との間に内部気体空間または空隙を作っている。マスク本体12は流体透過性で、呼気弁14がマスク本体12に取り付けられたところに開口部(図示せず)があり、マスク本体12を通過することなく、弁14を通して呼気が内部気体空間から出られる。マスク本体12の開口部の好ましい位置は、マスクを着用したときに着用者の口の直ぐ前となるところである。開口部および呼気弁14をこの位置に配置すると、マスク10着用者による呼気圧に対応してより容易に弁が開く。図1に示すタイプのマスク本体12については、マスク本体12の実質的に全ての露出面が吸気に対して流体透過性である。
アルミニウムのような金属の撓み性の極軟帯を有する鼻クリップ16をマスク本体12に与えると、フェイスマスクを着用者の鼻に対して所望通りフィットさせてフェイスマスクが保持されるよう成形することができる。好適な鼻クリップの一例は、米国特許第5,558,089号およびDes.第412,573号(カスティグリオン(Castiglione))にある。
マスク本体12は図1に示すような曲線の半球形を有することができる(米国特許第4,807,619号(ディラッドら(Dyrud et al.))も参照のこと)。あるいは所望のその他の形状であってもよい。例えば、マスク本体は、米国特許第4,827,924号(ヤパンティッヒ(Japuntich))に開示されたフェイスマスクのような構造を有するカップ形マスクとすることができる。マスクは、使用しないときは折り畳むことができ、着用時にはカップ形状の構造へと開くことのできる三つ折り構造としてもよい。米国特許第6,123,077号(ボストックら(Bostock et al.)および米国特許第Des.第431,647号(ヘンダーソンら(Henderson et al.)Des.第424,688号(ブライアントら(Bryant et al.)を参照のこと。本発明のフェイスマスクはまた、例えば、米国特許Des.第443,927号(チェン(Chen)に開示された平二つ折りマスクのような多くの他の構造をとることもできる。マスク本体は、流体透過性として、米国特許第5,062,421号(バーンスおよびライスチェル(Burns and Reischel)に示されるマスクのようにろ過カートリッジを取り付けることができる。さらに、マスク本体はまた、上述した負圧マスクに対するものとして正圧吸気で使用することもできる。正圧マスクの例は、米国特許第5,924,420号(グラニスら(Grannis et al.)および第4,790,306号(ブラウンら(Braun et al.)に示されている。ろ過フェイスマスクのマスク本体は、例えば、米国特許第5,035,239号および第4,971,052号に開示されているように着用者に清浄な空気を供給する自蔵式呼吸具に接続することもできる。マスク本体は、着用者の鼻と口(「ハーフマスク」と呼ぶ)だけでなく、目(「フルフェイスマスク」と呼ぶ)もカバーして、着用者の視野と着用者の呼吸器系を保護するように構成してもよい。例えば、米国特許第5,924,420号(ライシェルら(Reischel et al.))を参照のこと。マスク本体は着用者の顔面から離れていてもよいし、面一でも近接していてもよい。いずれの場合においても、吸気弁を通してマスク内部から出る前に呼気が通過する内部気体空間をマスクが画定する補助となる。マスク本体はまた、熱変色フィット表示シールを周囲に有していて、着用者に適切にフィットしているかどうかを示すようにすることもできる。例えば、米国特許第5,617,849号(シスプリンゲットら(Springett et al.))を参照のこと。
フェイスマスクを着用者の顔面にぴったりと保持するために、マスク本体はストラップ15のようなハーネス、タイストリングまたは着用者の顔面にマスクを支持するのに取り付けられるその他好適な手段を有することもできる。好適なマスクハーネスの例は米国特許第5,394,568号および第6,062,221号(ブロストロームら(Brostrom et al.)および米国特許第5,464,010号(バイラム(Byram)にある。
図2によれば、マスク本体12は内部成形層17および外側ろ過層18のように多層を有している。成形層17は、マスク本体12に構造およびろ過層18に支持体を与える。成形層17は、ろ過層18の内側/外側(または両側)に配置され、例えば、カップ形構成へと成形された熱ボンド可能なファイバーの不織ウェブから作成することができる。第4,807,619号(ダイラッドら(Dyrud et al.)および米国特許第4,536,440号(ベルグ(Berg))を参照のこと。多孔性層または米国特許第4,850,347号(スコフ(Skov))に開示された成形層のような可撓性プラスチックのオープンワーク「フィッシュネット」タイプの網から作成することもできる。成形層は、スコフ(Skov)または米国特許第5,307,796号(クロンザーら(Kronzer et al.))に記載されているような公知の手順に従って成形することができる。成形層17の主たる目的はマスクを構造に与え、ろ過層に支持を与えることであるが、成形層17はまた大きな粒子を捕捉するろ過体としても作用する。層17および18は併せて、吸気ろ過要素として操作される。
着用者が吸気すると、空気がマスク本体から引かれ、含気粒子がファイバー間、特にろ過層18のファイバー間の隙間にトラップできる。図2に示すマスクにおいて、ろ過層18はマスク本体12と一体化している。すなわち、マスク本体の一部を形成するが、ろ過カートリッジのように後にマスク本体に取り付けられる(または取り外される)品目ではない。
図1に示すマスク10のような負圧ハーフマスク呼吸マスクにあるろ過材料は、帯電マイクロファイバー、特にメルトブローンマイクロファイバー(BMF)の交絡ウェブを含有していることが多い。マイクロファイバーの平均有効ファイバー直径は約20マイクロメートル(μm)以下、一般的に約1〜約15μm、さらに一般的に約3〜10μmである。有効ファイバー直径は、Davies,C.N.,「含気ダストおよび粒子の分離(The Separation of Airborne Dust and Particles)」機械工学協会(Institution of Mechanical Engineers)、ロンドン、議事録(Proceedings 1B)、1952年に記載されたようにして計算される。BMFウェブは、ヴェンテ(Wente,Van A)「極細熱可塑性繊維(Superfine Thermoplastic Fibers)」、工業技術化学(Industrial Engineering Chemistry)、第48冊、1342頁以降(1956年)または海軍研究試験所(Naval Research Laboratories,)、報告(Report)No.4364、1954年5月25日発行、ヴェンテ(Wente)Van A、ブーン(Boone)C.D.およびフルハーティ(Fluharty)E.L.「極細有機繊維の製造(Manufacture of Superfine Organic Fibers)」に記載された通りに形成することができる。ウェブに不規則に交絡すると、BMFウェブはマットして取り扱うのに十分な完全性を有することができる。例えば、米国特許第5,496,507号(アンガジヴァンドら(Angadjivand et al.)、米国特許第4,215,682号(クビキら(Kubik et al.)および米国特許第4,592,815号(ナカノ(Nakao)に記載された技術を用いて繊維状ウェブを帯電することができる。
マスク本体のろ過体として用いられる繊維状材料の例は、米国特許第5,706,804号(バウマンら(Baumann et al.)、米国特許第4,419,993号(パターソン(Peterson)、米国再発行特許Re第28,102号(メイヒュー)、米国特許第5,472,481号および第5,411,576号(ジョーンズら(Jones et al.)および米国特許第5,908,598号(ロウショーら(Rousseau et al.)に開示されている。ファイバーは、ポリプロピレンおよび/またはポリ−4−メチル−1−ペンテン(米国特許第4,874,399号(ジョーンズら(Jones et al.)および第6,057,256号(ダイラッドら(Dyrud et al.))のようなポリマーを含有していてもよく、フッ素原子および/またはその他添加剤も含有していてろ過性能を向上させてもよい。例えば、米国特許出願第09/109,497号、フッ素化エレクトレット(Fluorinated Electret)(PCT WO第00/01737号として公開)、および米国特許第5,025,052号および第5,099,026号(クレーターら(Crater et al.)および低レベルの抽出可能な炭化水素を有していて性能を改善させてもよい。例えば、米国特許第6,213,122号(ロウソーら(Rousseau et al.)を参照のこと。繊維状ウェブは、米国特許第4,874,399号(リードら(Reed et al.)および米国特許第6,238,466号および第6,068,799号(両者ともロウソーら(Rousseau et al.)に記載されているように油性ミスト抵抗性を増大させるようにして製造してもよい。
マスク本体12はまた、ろ過層18を摩耗力から保護し、ろ過層18および/または成形層17から緩んでくるファイバーを保持することのできる内側および/または外側カバーウェブ(図示せず)を含んでいてもよい。カバーウェブはまた、ろ過能を有していてもよい。ただし、ろ過層18とほぼ同じ程度までではなく、かつ/または着用者にとってマスクをより快適なものとさせる。カバーウェブは、例えば、ポリオレフィンやポリエステルを含有するスパンボンドファイバーのような不織繊維状材料から作成してもよい(例えば、米国特許第6,041,782号(アンガジュバンドら(Angadjivand et al.))、第4,807,619号(ダイラッドら(Dyrud et al.)および第4,536,440号(バーグ(Berg))を参照のこと)。
図3は、可撓性フラップ22を閉じて、フラップ保持表面25で弁シート20に片持ちばりにより支持されたときに、フラップが封止表面24に載った状態を示している。呼気中に内部気体空間の圧力が大きくなると、フラップ22は、その自由端26で封止表面24から持ち上がる。封止表面24は、側面から見ると、長手方向に凹部断面で曲がるように構成することができ、位置合わせせずに、フラップ保持表面25に対して相対配置すると、中立の状態、すなわち、着用者が吸気も呼気もしていないとき、封止表面に対してフラップにバイアスをかけたりプレスすることができる。封止表面24は、封止リッジ27の末端にあってもよい。フラップはまた、米国特許第5,687,767号、再発行Re第 (バワー(Bowers))に記載されているように、横方向に曲げることもできる。
ろ過フェイスマスク10の着用者が呼気すると、呼気は通常、マスク本体と呼気弁14の両方を通過する。マスク本体にあるフィルタ媒体および/または成形およびカバー層よりも、呼気弁14を高パーセンテージの呼気が通過すると、最も快適である。呼気が封止表面24から可撓性フラップ22を持ち上げることによって、呼気が弁14のオリフィス28を通して内部気体空間から排出される。フラップ22の固定部30と関連しているフラップ22の周囲または周辺端は、呼気中実質的に固定されたままであり、可撓性フラップ22の残りの自由周囲端は呼気中、弁シート20から持ち上がる。
可撓性フラップ22は、固定部30で、フラップ保持表面25の弁シート20に固定されており、表面25はオリフィス28に対して中心から外れて配置されており、弁シート20にフラップ22を装着し配置するのを補助するためのピン32を有することができる。可撓性フラップ22は、音波溶接、接着剤、メカニカルクランプ等を用いて表面25に固定することができる。弁シート20はまた、基部に、弁シート20から横方向に伸張しているフランジ33も有しており、呼気弁14をマスク本体12に固定することのできる表面が与えられる。
図3に、封止表面24の閉位置および点線22aで示される開位置にある可撓性フラップ22を示す。流体は、矢印34により示される方向に弁14を通過する。弁14をろ過フェイスマスクに用いて呼気をマスク内部からパージした場合、流体流れ34は呼気流れを表す。弁14を吸気弁として用いた場合、流体流れ34は吸気流れを表す。オリフィス28を通過する流体は、可撓性フラップ22に力を与え、フラップ22の自由端26が封止表面24から持ち上がって弁14が開く。弁14を呼気弁として用いるとき、弁はフェイスマスク10に配置して、図1に示すようにマスク10を上に配置したときに可撓性フラップ24の自由端26が固定端の下に配置されるようにするのが好ましい。これによって、呼気が下方へ偏向されて、湿気によって着用者の眼鏡が曇るのを防ぐことができる。
図4は、取り付けられたフラップなしの弁シート20の正面図を示す。弁オリフィス28は、封止表面24から内側に放射状に配置されており、封止表面24そして最終的に弁14を安定化させる交差部材35を有することができる。交差部材35はまた、吸気中、フラップ22(図3)がオリフィス28へ逆転するのを防ぐこともできる。交差部材35についた湿気はフラップ22の開口を妨げる恐れがある。従って、フラップに対向している交差部材35の表面は、弁の開口を妨げないよう側面から見たときに、封止表面24下に僅かに凹みがあるのが好ましい。
封止表面24は、オリフィス28に外接する、またはこれを囲んで、汚染物質が通過するのを防ぐ。封止表面24および弁オリフィス28は、前から見たとき、実質的にいかなる形状にすることもできる。例えば、封止表面24およびオリフィス28は四角、矩形、円形、楕円形等であってもよい。封止表面24の形状は、オリフィス28の形状に対応している必要はない。この逆も当てはまる。例えば、オリフィス28が円形で、封止表面24が矩形であってもよい。しかしながら、封止表面24およびオリフィス28は、流体流れの方向に対して見たときに円形断面を有しているのが好ましい。
弁シート20は、一体型に成形される比較的軽量のプラスチックから作成されるのが好ましい。弁シート20は、射出成形技術により作成することができる。可撓性フラップ22と接触させる封止表面24は、良好な封止を確保するために実質的に均一で平滑に仕上げるのが好ましく、封止リッジの上部に配置してもよい。接触表面24の幅は、可撓性フラップ22で封止を形成できるだけ十分に広いが、凝結した湿気による接着力によって可撓性フラップ22が非常に開けにくくほど広くないのが好ましい。封止または接触表面の幅は、少なくとも0.2mm、好ましくは、約0.25mm〜0.5mmである。図1、3および4に示す弁14およびその弁シート20の詳細については、米国特許第5,509,436号および第5,325,892号(ヤパンティッヒら(Japuntich et al.)に記載されている。
図5に、呼気弁14’の他の実施形態を示す。図3に示す実施形態とは異なり、この呼気弁は、側面から見ると、フラップ保持表面25’と位置合わせされた平らな封止表面24’を有している。図5に示すフラップは、可撓性フラップ22にかかる機械的な力または内部応力により封止表面24’に対してプレスされない。フラップ22は、中立な条件下(すなわち、流体が弁を通過しない、あるいはフラップが何らかの外部力を受けないとき)で封止表面24’に向かってバイアスをかけられないため、フラップ22は呼気中、容易に開くことができる。本発明による多層可撓性フラップを用いるとき、フラップを封止表面24’と接触させてバイアスをかけたりプレスする必要はない。ただし、かかる構造が望ましい場合もある。可撓性フラップにより剛性の層を用いると、フラップ全体が剛性となり、重力がフラップにかかっても封止表面24’から大きく垂れることはない。図5に示す呼気弁14’によって、フラップ22がいかなる配向、例えば、着用者が床に向かって頭を下に下げても、封止表面に対してフラップにバイアスがかかることなく(または実質的にバイアスがかかることなく)、封止表面と良好に接触できるようになる。従って、本発明の多層フラップは、弁シートの封止表面にほとんど、または全くプレストレスがかかったりバイアスがかかったりすることなく、いかなる配向においても封止表面24’と気密型の接触をする。中立な条件下で弁封止中に封止表面に対して確実にプレスされるようにするために、フラップに事前に定義された大きな応力や力がないと、呼気中にフラップはより容易に開き、呼吸中に弁を操作するのに必要な力を減じることができる。
図6に、他の図面に示した呼気弁と共に用いるのに好適な弁カバー40を示す。弁カバー40は内部チャンバーを画定しており、そこで可撓性フラップが閉位置から開位置まで動く。弁カバー40は、可撓性フラップを損傷から守り、呼気が着用者の眼鏡から離れて下方へ向けるのを補助する。図示するように、弁カバー40は、複数の開口部42を有しており、これによって、呼気が弁カバーにより画定された内部チャンバーから出て行く。開口部42を通って内部チャンバーから出た空気は、着用者の眼鏡からは下方へと離れた外部気体空間へ入る。
本発明をフラッパ型の呼気弁を参照して説明してきたが、本発明は背景技術で上述したようなボタン型弁のような他の種類の弁に用いるのにも好適である。さらに、本発明は、吸気弁と組み合わせて用いるのにも好適である。呼気弁と同様に、吸気弁もまた単方向流体弁であり、外部気体空間と内部気体空間の間で流体を移動させる。しかしながら、呼気弁とは異なり、吸気弁だと、空気がマスク本体内部に入る。吸気弁によって、呼気中、空気を内部気体空間から内部気体空間へと移動させることができる。
吸気弁は、ろ過カートリッジの付いたろ過フェイスマスクと組み合わせて用いられる。弁はろ過カートリッジまたはマスク本体のいずれかの2番手である。いずれにしても、吸気弁は、空気がろ過またはその他安全に呼吸できるような下流の吸気流れに配置されるのが好ましい。吸気弁を有する市販のマスクとしては、3M社(3M Company)により販売されている5000(登録商標)および6000(登録商標)シリーズの呼吸マスクが挙げられる。吸気弁を用いるろ過フェイスマスクの特許されたものとしては、米国特許第5,062,421号(バーンズ、ライシェル(Burns and Reischel)、米国特許第6,216,693号(レコーら(Rekow et al.)および米国特許第5,924,420号ライシェルら(Reischel et al.)に開示されたものが挙げられる。(米国特許第6,158,429号、第6,055,983号および第5,579,761号も参照のこと。)吸気弁は、例えば、ボタン型弁の形態を採ることができるが、この代わりに、図1、3、4および5に示す弁のようなフラッパ型弁とすることもできる。これらの図面に示す弁を吸気弁として用いるには、可撓性フラップ22が、呼気中ではなく吸気中に封止表面24または24’から持ち上がるようにマスク本体に逆に取り付ける必要があるだけである。フラップ22は、吸気中ではなく呼気中に封止表面24、24’に対してプレスされる。本発明の吸気弁もまた、呼吸中に吸気弁を操作するのに必要な力を減じることによって、着用者の快適さを改善する。
上述した通り、本発明の流体バルブで用いるように構成された可撓性フラップは、流体弁の弁シートに取り付けるよう成形および適用されたシートを有している。可撓性フラップは、可動の気体状流れからの力に対応して動的に曲がって、力を取り除いたときに元の位置に容易に戻ることができる。シートは、第1および第2の並置層を有しており、少なくとも一方の層が他方の層より硬い、または他方より大きな弾性率を有している。
図7に、本発明による弁およびフェイスマスクに用いられる可撓性フラップ22の拡大断面を示す。多層フラップ構造が見られる。図示するように、フラップ22はそれぞれ第1および第2の並置層44および46を有している。層44および46は、互いにしっかりとボンドされて、層間に剪断抵抗を与えるのが好ましいが、個々の層は界面でボンドされる必要はない。層は互いに、例えば、重ね板ばねで浮いていてもよい。層44および46は、可撓性フラップの動作範囲にわたって弾性変形する材料で形成すればよい。弁に固定するとき、第1の層44は、弁を閉位置にしたときにシートの封止表面(24、24’、図1、3,4および5)に対向するフラップ22の側部に配置されるのが好ましい。フラップの第2の層46は、弁カバーの上部の内側表面に向かって封止表面から離れて(第1の層に対して)配置されるのが好ましい(図6)。第1および第2の層44、46は、異なる弾性率を示す材料から構築されるのが好ましい。
図8に、本発明による多層構造を有する可撓性フラップ22’の他の実施形態を示す。本実施形態において、可撓性フラップはそれぞれ第1、第2および第3の並置層44、46および44’を有している。第1および第3の層44および44’は、同じまたは非常に似た剛性および/または弾性率を有しており、第2の層は、上述したように、第1および第3の層とは異なる剛性および/または弾性率を有している。この多層構造は、中心の第2の層46に対して対称または実質的に対称に配置することができる。対称だとフラップがカールしたり、カールする傾向を防ぐことができるため、対称または実質的に対称のフラップが好ましい。
弾性率は、本発明による可撓性フラップを設計するのに重要である。上述した通り、「弾性率」とは、試験片に軸荷重を加え、負荷と変形を同時に測定することにより得られる応力/歪み曲線の直線部分についての応力対歪み比である。一般に、試験片には単軸で荷重を加えて、増分かまたは連続のいずれかで、負荷および歪みを測定する。本発明に用いる材料の弾性率は、標準ASTM試験を用いて得られる。弾性またはヤング率を求めるのに用いられるASTM試験は、標準条件下で分析すべき材料の種類または部類により定義される。構造材料の一般試験は、ASTM E111−97によりカバーされ、荷重または弾性挙動により即時に生成される歪みに比べて、クリープが無視できる構造材料に用いられる。プラスチックの引張り特性を求める標準試験方法はASTM D638−01に記載されており、非強化および強化プラスチックを評価するときに用いられる。加硫熱硬化性ゴムまたは熱可塑性エラストマーを本発明に用いるのに選択する場合には、これらの材料の引張り特性を評価するのに用いる手順をカバーしている標準試験方法ASTM D412−98aを用いる。ガラスまたはガラスセラミック材料を本発明のフラップの層に用いる場合には、標準試験方法ASTM C623−92を用いる。
曲げ弾性率は、可撓性フラップの層に用いる材料を定義するのに用いられる他の特性である。曲げ弾性率の比率は、弾性率の比率と同様、好ましくは同じである。プラスチックについては、曲げ弾性率は、標準試験ASTM D747−99に従って求められる。
弾性率値が固有材料特性および正確ではないが相対的な組成物特性に伝わるのを認識することが重要である。異なる部類の材料を異なる層に用いるときは、このことは特に当てはまる。これが起こると、試験方法は直接相対するものではなくても、重要な各層の弾性率値である。同じ部類の材料を各フラップ層に用いるときは、可能であれば、共通の試験方法を用いて材料の弾性率を評価する。異なる部類の材料を単一層に用いる場合には、当業者であれば、材料のその組み合わせにとって最適な試験を選択する必要がある。例えば、フラップ層がポリマー中にセラミック粉末を含有していて、プラスチック部分が層中で連続相であった場合には、プラスチック用のASTM試験が最も好適な試験方法であろう。
剛性、弾性率および曲げ弾性率を評価するとき、各フラップ層についてこれらのパラメータを評価するのは不可能であり、フラップそのものについてとなる。評価者は、各層の組成を確認して、剛性および弾性率についてのその組成を試験する必要がある。各層の相対的な剛性は、材料の層を再生し、一端で水平に支持することにより得られる。同じサイズおよび構造の材料の他の層も同じようにして支持される。各層の偏向量を測定する。弾性率の評価時に、応力歪み曲線の直線部分について応力対歪み比を求めることのできる適正な試験方法を選択する。
可撓性フラップの第2の層46は、好ましくは、第1の層の弾性率より大きな弾性率を有する材料から作成される。第1の層44の弾性率は約0.15〜10メガパスカル(MPa)、より好ましくは1〜7MPa、さらにより好ましくは2〜5MPaである。第2の層の弾性率は約2〜1.1×10MPa、より好ましくは約200〜11,000MPa、さらにより好ましくは約300〜5,000MPaである。第1の層と第2の層に弾性率比は、好ましくは1未満、より好ましくは、0.01未満、さらにより好ましくは0.001未満である。本発明に適用するのに有用な弾性率比の値は0.0000001と小さい。
構造体の材料層の数に関らず、可撓性フラップの全体の厚さは約10〜2000マイクロメートル(μm)、好ましくは約20〜700μm、より好ましくは約25〜600μmである。より可撓性であり、好ましくは、より柔らかい第1の層の厚さは約5〜700μm、好ましくは約10〜600μm、より好ましくは約12〜500μmである。より剛性の第2の層の厚さは約5〜100μm、好ましくは約10〜85μm、より好ましくは約15〜75μmである。第2のより剛性または弾性率の高い層は、より可撓性で弾性率の低い第1の層より薄く構成されるのが一般的である。第1の層は、適正な封止を封止表面に与えるのに十分な厚さであれば良いだけである。
弁シートに取り付けると、多層可撓性フラップは、低圧力降下の単方向流体弁を与える。圧力降下は、以下に規定する圧力降下試験に従って求めればよい。流量1分間85リットル(L/分)での弁の圧力降下は、約50パスカル(Pa)未満、40Pa未満、さらには30Pa未満である。10L/分の流量だと、多層可撓性フラップにより、本発明の単方向流体弁の圧力降下を30Pa未満、好ましくは25Pa未満、より好ましくは20Pa未満とすることができる。約5〜50Paの圧力降下は、本発明による多層可撓性フラップを用いて、10L/分および85L/分の流量で得られる。好ましい実施形態において、圧力降下は10L/分〜85L/分の流量で25Pa未満である。図5に示すような平らな弁シートを用いる場合には、10L/分での圧力降下は5Pa未満である。
図7および8に示す可撓性フラップは、AB、ABAまたはABA’構造を有するフラップを表している。本発明に用いるフラップはまたABC構造を有していてもよい。Bは剛性で大きな弾性率を有している層である。ABA構造にあるように、場合によっては、可撓性フラップが剛性のB層周囲で対称のときに最良の耐カール性が得られるが、B層がA層およびC層より剛性で大きな弾性率を有しているABC構造の可撓性フラップを用いるのが好ましい。しかしながら、C層は、所望であれば、B層より剛性にしてもよく、3層の中でも最も剛性として、AおよびB両層よりも大きな弾性率を有する材料を含んでいてもよい。A層およびC層は異なる材料から作成してもよく、互いに異なる弾性率を有していてもよい。例えば、A層はC層より高い弾性率を有していてもよい。この逆もあてはまる。多層フラップは、3、4または5層より大きく、10、20または100層まで有することが可能である。数千層ABABAB...AB、ABA’...BABA’BABA’またはABC...ABCABCの多層フラップも本発明に用いるのに有用である。
好ましい実施形態において、柔らかくより可撓性(剛性が少ない)で、好ましくは最低弾性率の層は、弁シートの封止表面と接触している可撓性フラップの部分に配置する。本発明者らは、より可撓性の層、好ましくは、低弾性率の層を用いると、中立の条件下、すなわち、着用者が呼気も吸気もしていないとき、可撓性フラップと封止表面の間に良好な封止がなされる、ということを知見した。従って、可撓性フラップの第1の層を封止表面に対向する可撓性フラップの側部に配置するばかりでなく、フラップが閉位置にあるときは第1の層が封止表面と直接接触するのが好ましい。
可撓性フラップの主たる層、すなわち、AB、ABA、ABA’またはABC層に加えて、本発明に従ってこれらの層間に追加の層を配置してもよい。例えば、異なる層を接合するのを補助するプライマー層を層間に存在させてもよい。さらに、保護コーティングを外側層に適用して湿気または耐候性の問題に対処してもよい。このように、低弾性率のより柔らかくより可撓性の層が封止表面と接触するのが好ましいが、フラップを載せたときに、第1の層と封止表面間に配置される上述した薄い層のようなその他の層があってもよい。しかしながら、かかる層の存在は、フラップの全体の機能に多少付随している。通常、かかる追加の層は、A、A’、BおよびC層と同じ位厚くはなく、実質的に薄く、例えば、主層のA、A’、BおよびCより80%〜99.9%薄い。
現在のところ、米国特許第5,325,892号および第5,509,436号(ヤパンティッヒら(Japuntich et al.)に記載された呼気弁は、ろ過フェイスマスクに用いる市販の呼気弁として優れたものと考えられている。しかしながら、本発明の弁は、漏れ率、弁開口部圧力降下および様々な流量での弁の圧力降下の性能基準を超えることができる。これらのパラメータは、後述の漏れ率試験および圧力降下試験を用いて測定される。
漏れ率は、中立条件下で閉じたままとなる弁の能力を測定するパラメータである。漏れ率試験を詳細に後述してあるが、空気圧差が1インチ水(249Pa)で弁を通過可能な空気の量を測定するものである。漏れ率は249Paの圧力で1分当たり0〜30立方センチメートル(cm/分)である。少ない数の方が封止が良好である。本発明のろ過フェイスマスクを用いると、30cm/分未満またはこれに等しい漏れ率が本発明によれば得られる。漏れ率は、好ましくは10cm/分未満、より好ましくは5cm/分未満である。本発明に従って作成した呼気弁は、約1〜10cm/分の漏れ率を示す。
弁開口部圧力降下は、弁封止表面からのフラップの初期持ち上がりへの抵抗性を測定するものである。このパラメータは、後述する圧力降下試験により求められる。後述する圧力降下試験に従って弁を試験したときの10L/分での弁開口部圧力降下は30Pa未満、好ましくは25Pa未満、より好ましくは20Pa未満である。後述する圧力降下試験に従って弁を試験したときの10L/分での弁開口部圧力降下は約5〜30Paである。
可撓性フラップの第1の層を作成する材料としては、可撓性フラップと弁シート間の良好な封止を促すようなものが例示される。これらの材料としては、熱硬化性および熱可塑性のエラストマーおよび熱可塑材/プラストマーが挙げられる。
熱可塑性エラストマーか架橋ゴムのいずれかであるエラストマーとしては、ポリイソプレン、ポリ(スチレン−ブタジエン)ゴム、ポリブタジエン、ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ニトリルゴム、ポリクロロプレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルフォネートポリエチレンゴム、ポリアクリレートエラストマー、エチレン−アクリルゴム、フッ素含有エラストマー、シリコーンゴム、ポリウレタン、エピクロロヒドリンゴム、酸化プロピレンゴム、ポリホスファゼンゴム、ラテックスゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーエラストマー、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー、超低密度ポリエチレンエラストマー、コポリエステルエーテルエラストマー、エチレンメチルアクリレートエラストマーエチレン酢酸ビニルエラストマーおよびポリアルファオレフィンエラストマーのようなゴム材料が挙げられる。これらの材料のブレンドまたは混合物も用いることができる。
フラップの第1(またはより可撓性の)層に用いられる市販のポリマー材料としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0004386728
与えられた材料についての応力−歪み曲線の平らな部分に最も適合するような伸びパーセンテージを選択した。
可撓性フラップの第2の剛性層を作成する材料としては、セラミクス、ダイアモンド、ガラス、ジルコニアのような高結晶性材料、ホウ素、黄銅、マグネシウム合金、ニッケル合金、ステンレス鋼、鋼、チタンおよびタングステンのような材料からの金属/ホイルが挙げられる。好適なポリマー材料としては、コポリエステルエーテル、エチレンメチルアクリレートポリマー、ポリウレタン、アクリロニトリル−ブタジエンスチレンポリマー、高密度ポリエチレン、高衝撃ポリスチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリカーボネート、液晶ポリマー、低密度ポリエチレン、メラミン、ナイロン、ポリアクリレート、ポリアミド−イミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエチレンナフタレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリオキシメチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデンおよびポリフッ化ビニリデンのような熱可塑材が挙げられる。リードのような天然セルロース材料、紙、およびぶな、杉、楓およびスプルーのような木材も有用である。より可撓性のA、A’層に有用であると記載したポリマーとのブレンドをはじめとする、これらの材料のブレンド、混合物およびこれらの組み合わせも用いられる。同じまたは同様のポリマー材料がA、A’およびB層のいずれにも用いてよいが、ポリマー材料に異なる処理を施す、またはその他の成分を含めて剛性を変えてもよい。
第2の剛性層について市販の材料としては以下のものが例示される。
Figure 0004386728
フラップの主層A、A’、B’およびCは全てポリマー材料からできているのが好ましい。本文書で用いる用語としての「ポリマー」とは、ポリマーを含有するものを意味し、規則または不規則配置の繰り返し単位を含有する分子である。ポリマーは天然または合成であってもよく、好ましくは有機である。
可撓性フラップがABC構造を有している場合には、可撓性フラップの第3またはC層は、A層に用いる材料とは実質的に異なるものであれば、第1の層に関して上述した材料を含む材料から作成してよい。本明細書において用いる「実質的」という用語は、層がA層とは大幅に異なる剛性を有していて、好ましくは、異なる弾性率を有していて、フラップが、例えば、ABAまたはABA’構造を有するフラップとは明らかに異なる挙動を行う、ということを意味する。あるポリマー材料については、A、B、A’およびC間に必要な機械的な相違を提供するためには材料モルホロジーの単純な変化で十分である。
多層構造は、可撓性フラップ全体にわたって連続または均一であってもなくてもよく、ゾーンに唯一存在させても、または可撓性フラップ内の位置で変えてもよい。例えば、第1のA層が封止表面と接触しているところでは、Aを封止表面と接触させる領域でB層に並置しているだけである。あるいは、A層が連続で、B層が不連続であってもよい。可撓性フラップはこのように、様々な形状および構成で仕上げてよい。フラップは円形、楕円形、矩形またはかかる形状の組み合わせとすることができる。例えば、米国特許第5,325,892号および第5,509,436号(ヤパンティッヒら(Japuntich et al.)および米国特許出願第09/888,943号および第09/888,732号(ミッテルシュタットら(Mittelstadt et al.)に示す形状が挙げられる。
多層構造体は、全体または一部のいずれかに、配向層を有していてもいなくてもよい。例えば、B層を配向させ、A層は配向させない。あるいは、AとBの両層が同じ方向または異なる方向、交差方向または逆方向に配向してもよい。
本発明で用いる可撓性フラップは共押出しプロセスにより作成して、2層という少ない層または数千層という多い層の材料を同時に押出して単一シートを形成してもよい。2または3層における2種類の材料の共押出しによって、本発明のフラップを形成するのを特に有用である。ラミネートを押出す方法の一例については米国特許第3,557,265号(クリスホルムら(Chisholm et al.)を参照のこと。多層可撓性フラップまたはダイヤフラムの製造に有用なその他のプロセスとしては、eビームによる制御された深さの架橋、電気めっき、基材の押し出しコーティング、ラミネーションの射出成形、基材の溶剤コーティングおよび基材への蒸着が挙げられる。
以下の実施例は、本発明の特定の特徴および詳細をさらに例証するためのみに選択されたものである。しかしながら、実施例はこの目的で機能し、特定の詳細、成分およびその他特徴は本発明の範囲を不当に限定するようには解釈されないものとする。
試験装置、試験方法および実施例
流量固定具
流量固定具を補助として弁に圧力降下試験を実施した。流量固定具は、特定の流量の空気を、アルミニウム装着板および固定空気プレナムを通して弁に与えるものである。装着板は試験中弁シートを受け固定する。アルミニウム装着板は、弁の基部を受ける上部表面に僅かに窪みを有している。窪みの中心には、28ミリメートル(mm)×34mmの開口部があり、弁に空気が流れる。接着面のある泡材料を、窪み内のリッジに取り付けて、気密封止を弁と板の間に与えてもよい。2個のクランプを用いて、弁シートの前縁および後縁をアルミニウム装着部に捕捉および固定する。半球形プレナムを通して空気を装着板に与える。装着板を半球上部または頂部でプレナムに固定して、キャビティ形状および呼吸マスクの体積を擬する。半球形状のプレナムの深さは約30mm、基部直径は80mmである。供給ラインからの空気をプレナム基部に取り付けて制御して、流れ固定具を通して所望の流れを弁に与える。確立された空気流れについては、プレナム内の空気圧力を測定して、試験弁の圧力降下を求める。
圧力降下試験
上述の流れ固定具を用いて試験弁の圧力降下測定を測定する。弁の圧力降下を1分当たり10、20、30、40、50、60、70および85リットルの流量で測定した。弁を試験するために、試験片を流れ固定具に取り付けて、弁開口部を上にして弁シートを基部に水平に配置する。固定具と弁本体間の空気バイパスを排除するために、弁装着中は注意が必要である。ある流量についての圧力ゲージを較正するために、フラップをまず弁本体から取外して所望の空気流量を確立する。圧力ゲージをゼロに設定して、システムを較正する。この較正工程後、フラップを弁本体に再配置し、特定の流量で空気を弁の入口に分配し、入口で圧力を記録する。開弁圧力降下(ゼロ流れの直前、フラップが開き始めた点)は、フラップが開いた直後、最小の流れが検出された点の圧力を測定することにより求める。圧力降下は、弁に対する入口圧力と周囲空気間の差である。
漏れ率試験
呼気弁の漏れ率試験については42CFR§82.204に記載されている。この漏れ率試験は、弁シートに装着された可撓性フラップを有する弁に好適である。漏れ率試験を実施する際、弁シートは2つのポートの空気チャンバの開口部間で封止される。2つの空気チャンバーは、下部チャンバーに導入される加圧空気が上部チャンバーへと弁を通って流れるように構成されている。下部空気チャンバーは、試験中内部圧力がモニターできるように装備されている。空気流れゲージは、チャンバーを通る空気流れを求めるために、上部チャンバーの外側ポートに取り付けられている。試験中、弁は2つのチャンバー間で封止され、下部チャンバーに対向するフラップにより水平に配向される。下部チャンバーは、空気線を介して加圧されて、2つのチャンバー間に249Pa(25mmHO、1インチHO)の圧力差を生じる。この圧力差は、試験手順の間中維持される。上部チャンバーからの空気の流出は、試験弁の漏れ率として記録される。漏れ率は1分当たりのリットルでの流量として記録され、249Paの空気圧力差が弁に加わるときに得られる。
弁動作力
ある弁ポート面積(空気を直接弁フラップに分配するチャネルの面積(実施例においては、8.55cm))について、L/分での流量(横軸)とPaでの圧力降下(縦軸)を表す曲線を10〜85L/分の流量について積分することによって、ある流量での弁の「動作力」を求めることができる。曲線の面積により図面で表される曲線の積分によって、ある範囲の流れについて弁を動作させるのに必要な力が分かる。積分曲線の値は、ミリワット(mW)単位での積分弁動作力(IVAP)として定義される。
弁効率
弁効率パラメータは、圧力降下試験、漏れ率試験およびフラップ質量から得られる結果を用いて弁について計算できる。弁効率は、(1)mWでの積分された弁動作力、(2)cm/分で記録された漏れ率および(3)グラムでのフラップ重量から求められる。弁効率を次のようにして計算した。
VE=IVAP×LR×w
式中、VE→弁効率
IVAP→積分した弁動作力(ミリワット)
LR→漏れ率(1分当たりの立方センチメートル)
w→フラップ質量(グラム)
VEは、1分当たりミリワット・グラム・立方センチメートル、mW・g・cm/分の単位で表される。下部弁効率値は、良好な弁性能を示す。本発明の弁だと、約2〜20mW・g・cm/分、より好ましくは約10mW・g・cm/分未満のVE値を得ることができる。
実施例1
多層ポリマーシートを作成し、溶剤コーティングプロセスを用いて3層ABA構造へ形成した。構造体の外側主面層を与えるシートの第1および第3の層、すなわち、A層およびA層を、チバガイギー(Ciba Geigy、540ホワイトプレイン(White Plains)NY、10591)製の1重量%Atmer(登録商標)1759とブレンドした、弾性率が2MPaで、テキサス州、ヒューストンのアトフィナ社(Atofina Company、Houston、Texas)製SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)ゴムフィナプレン(Finaprene)(登録商標)502から作成した。第2の中間層であるB層は、3M社(3M Company)製の弾性率が3790MPaの厚さ36マイクロメートルのポリエステル(PET)シートであった。まず、2500gのフィナプレン(Finaprene)(登録商標)502を入れ、次に21℃で7000gのトルエンを加えることにより、0.25部のAtmer(登録商標)1759と共にトルエン75部に溶解した25部のフィナプレン(Finaprene)(登録商標)502の溶液を調製した。これを攪拌ブレードを用いて30分間攪拌して、フィナプレン(Finaprene)(登録商標)502を部分溶解した。同時に、25gのAtmerを、最終溶液に望まれる残りの500gのトルエンに加えることによりAtmer(登録商標)1759の溶液を調製した。この溶液を60℃で30分間再び攪拌した。これら2種類の溶液を互いにブレンドし、24.9重量%のフィナプレン(Finaprene)(登録商標)502、74.8重量%のトルエンおよび0.25重量%のAtmer(登録商標)1759を含有する得られた溶液を攪拌ブレードで3時間21℃で攪拌し、アスピレータで脱気した。この脱気溶液を攪拌後12時間にわたって静置して均一な溶液とした。
厚さ36マイクロメートルのポリエステルの幅0.3メートルのシートを、89マイクロメートルのギャップに設定されたヒラノ(Hirano)(登録商標)M−200Lノッチバーコーターにより、最終乾燥厚さ13マイクロメートルおよび幅0.279メートルまで、フィナプレン(Finaprene)(登録商標)502溶液の片側にコートした。コートしたフィルムの滞留時間が長さ3メートルのオーブン中で3分となるように、1メートル/分のラインスピードを用いて、コーティングを完全に乾燥させた。コーターの各アイドラロールおよびノッチバー直前の脱イオンバーで静的ストリングを介して静電を制御した。片側をコートした曲げたシートをめくり、同じコーティング手順でコートして、最終層を与た。得られた3層シートの厚さは合計で62マイクロメートルであった。
多層シートをダイカットして半円端を有する矩形部分(図1の22参照)を作成することにより、可撓性フラップを対称ABAシートから形成した。半円端を含むダイカットフラップの全体の長さは約3.25cm、フラップの幅は約2.4cmであった。平断面のフラップの半円端の半径は1.2cmであった。フラップの構造上の構成を下記の表3にまとめてある。
Figure 0004386728
このフラップを組み込んだ弁の性能を評価するために、フラップの矩形端を弁本体の弁シートに固定した。弁本体は、側面から見ると凹面を有する弁シートを有していた。
弁シートの構造については、米国特許第5,325,892号および第5,509,436号(ヤパンティッヒら(Japuntich et al.)に記載されており、ミネソタ州、セントポールの3M社(3M Company, St. Paul, MN)より入手可能な市販のフェイスマスク型番8511に用いられる弁本体に使われる。弁本体は、弁シート内に配置された3.3平方センチメートル(cm)の円形オリフィスを有していた。評価のための弁を組み立てるために、弁フラップを、長さ約4ミリメートル(mm)で、約25mmの距離で弁シートを横切るフラップ保持表面に留めた。曲線の封止リッジの幅は約0.51mmであった。可撓性フラップは、中立条件下で封止リッジに対して突き合わさった関係のままであり、どのようにしても弁は配向できなかった。弁カバーは弁シートに取り付けなかった。
剛性の求め方
溶液をシリコーン剥離ライナにコートした以外は実施例1と全く同じようにして、1%のAtmer1759を含有するフィナプレン(Finaprene)(登録商標)502シートを作成した。厚さ23.4マイクロメートルのPETフィルム片を幅0.794cmに切断した。フィナプレン(Finaprene)(登録商標)502コートライナの同様の片を幅0.794cmに切断して、ライナの切断を促した。フィナプレン(Finaprene)(登録商標)502を剥離ライナから分離する際、測定されたフィルム厚さは24マイクロメートルであり、PETの厚さに非常に近かった。
片持ちばり曲げ試験を用いて、自身の質量で試験片の曲げ長さを測定することにより材料の薄片の剛性を示した。幅0.794cmの材料片を長さ約5cmに切断することにより試験片を作成した。試験片を、水平面の90°端について、長さ寸法に平行な方向に滑らせた。1.5cmの材料を端部を越えて伸張させた後、片の端部から水平表面までの垂直距離として試料のオーバーハングを測定した。伸張長さで割った試料のオーバーハング距離を片持ちばり曲げ比として記録した。1に近い片持ちばり曲げ比は、高レベルの可撓性を示し、0に近い曲げ比の材料は剛性である。
Figure 0004386728
表4に示すデータによれば、あまり厚くないのに第1の層よりも第2の層が非常に剛性であるということが分かる。
比較例1
ミネソタ州、セントポールの3M社(3M Company、St.Paul、Minnesota)より入手可能な市販の8511(登録商標)N95呼吸マスクから外側保護カバーを除去した弁を上述した試験手順を用いて評価した。用いた弁シートは実施例1で用いた弁シートと同一であった。可撓性フラップは一体型構造であり、市販の8511(登録商標)3Mマスクに用いたフラップと同じであった。フラップはポリイソプレンからできていた。可撓性フラップは実施例1で用いたフラップと同じ寸法を有しており、材料密度は1立方センチメートル当たり1.08グラム(g/cm)であった。
本発明の弁および比較例の弁について漏れ率試験および圧力降下試験評価も実施した。圧力降下の値を図9に示す。フラップ質量、漏れ率、弁効率および積分フラップ動作力を下記の表5に示す。弁は、実施例および比較例の両々について3個の試験片の平均を表している。
Figure 0004386728
表5および図9のデータによれば、本発明の技術を用いた弁またはフェイスマスクは、単層構造の弁を用いるフェイスマスクに比べて、機能範囲の流量について、動作させるのに必要な力が非常に低い(37%少ない)ということが示されている。個々の流点と操作範囲の流点の両方について、着用者の呼吸が弁を動作させるため、弁動作電力を減少することは、使用する際に重要なことである。特に、弁の機能範囲にわたる動作力が大きくなればなるほど、着用者がマスクをつけたときに呼吸するのが困難になる。マスクを通して、1分当たり10〜12回の呼吸を着用者が行う場合、長い着用期間にわたって、弁を動作させる力の消費の構成が、呼吸の快適さおよび作業者の満足の点で重要な生理学的因子となる。動作させるのに必要される力の少ない弁を通して、より容易に通気できるマスクは、二酸化炭素および湿気を除去するのにより効率的であり、着用者の快適さをさらに改善し、着用者が毒性の環境でマスクを顔面につけたままにしやすくなる。
表5のデータによればまた、ろ過フェイスマスクにとって一般的な機能範囲で用いるときに、本発明は比較例の弁の850%の弁効率の改善を与える、ということも分かる。弁効率パラメータが、漏れ、弁質量および動作力のカウンタバランス効果の元となることを鑑みると、これは特に重要な結果である。単一層材料構造を利用するフェイスマスクを用いるために設計された弁は、等価の設計基準で考えたとき、弁をより密に閉じるためには、重いフラップが必要である。より気密性が高く質量の大きなフラップだと動作させるのに力が要る。弁効率パラメータに関して、質量および動作力を増大させる必要性は、効率増加を漏れ率減少と相殺される。
フラップの質量、本発明の弁フラップで得られる経済性により示されるように、性能の増大は、材料の使用を最低にすることでなされることも明らかである。
上に挙げた特許、特許出願およびその他文献は、背景で挙げたものを含めて、すべてここに参考文献として組み込まれる。
本発明は、本文書に記載に特定されていない要素がなくても好適に実施される。
本発明に用いるろ過フェイスマスク10の正面図である。 図1のマスク本体12の部分断面図である。 図1の線3−3に沿った呼気弁14の断面図である。 本発明に用いる弁シート20の正面図である。 本発明によるろ過フェイスマスクに用いる呼気弁14’の変形実施形態の側面図である。 呼気弁を保護するのに用いる弁カバー40の斜視図である。 本発明による多層可撓性フラップ22の部分側断面図である。 本発明による多層可撓性フラップ22’の変形実施形態の部分側断面図である。 本発明による多層フラップおよび公知の市販の弁を用いる弁用の圧力降下対流量をプロットしたグラフである。

Claims (18)

  1. (a)着用者の鼻および口を少なくとも覆うようにフィットして、着用時に内部気体空間が作られる本体と、
    (b)前記内部気体空間と流体連通する呼気弁とを有し、前記呼気弁が、
    (i)封止表面と呼気が通過して前記内部気体空間を残すオリフィスとを有する弁シートと、
    (ii)前記弁シートに装着されて、前記弁を閉位置にしたときに前記封止表面と接触し、かつ呼気中に前記封止表面から離れて曲がり、呼気が前記オリフィスを通過して最終的に外部気体空間に入る可撓性フラップとを含み、前記可撓性フラップが少なくとも第1および第2の並置層を含み、前記第1の層と第2の層が両方ともポリマー材料を含有し、前記第1の層と第2の層の少なくとも一方の層が他方の層より硬い、または前記第1の層と第2の層の少なくとも一方の弾性率が他方の層より大きいろ過フェイスマスク。
  2. 前記第1および第2の層がそれぞれ異なる弾性率を有する第1および第2の材料を含む請求項1に記載のろ過フェイスマスク。
  3. 前記フラップが前記封止表面に対して配置されているとき、前記第1の層が前記第2の層よりも前記封止表面近くに配置されており、前記第2の層の弾性率が前記第1の層より大きい請求項2に記載のろ過フェイスマスク。
  4. 前記フラップが前記封止表面に対して配置されているとき、前記第1の層が前記封止表面と接触している請求項3に記載のろ過フェイスマスク。
  5. 前記呼気弁が前記マスク本体に装着されている請求項1に記載のろ過フェイスマスク。
  6. ろ過材料層を含む流体透過性マスク本体を有する負圧ハーフマスクである請求項1に記載のろ過フェイスマスク。
  7. 前記呼気弁がフラッパ型の呼気弁である請求項1に記載のろ過フェイスマスク。
  8. 前記フラッパ型の呼気弁が平らな封止表面を有している請求項7に記載のろ過フェイスマスク。
  9. 中立条件下では前記可撓性フラップが前記封止表面に対してプレスされていない請求項8に記載のろ過フェイスマスク。
  10. 前記可撓性フラップが前記第1の層と実質的に同じ剛性を有する第3の層を含んでいる請求項1に記載のろ過フェイスマスク。
  11. 前記可撓性フラップが前記第2の層に対して対称性を示し、前記第2の層が前記第1および第3の層より硬い請求項10に記載のろ過フェイスマスク。
  12. 前記第2の層の弾性率が前記第1の層より大きく、前記フラップが前記封止表面に対して配置されているとき、前記第1の層が前記封止表面と接触している請求項1に記載のろ過フェイスマスク。
  13. 前記第1の層の弾性率が好ましくは約0.15〜10メガパスカルであり、前記第2の層の弾性率が約2〜1.1×106メガパスカルである請求項12に記載のろ過フェイスマスク。
  14. 前記第1の層の弾性率が好ましくは約1〜7メガパスカルであり、前記第2の層の弾性率が約200〜11,000メガパスカルである請求項12に記載のろ過フェイスマスク。
  15. 前記第2の層が前記第1の層より硬く、前記第1の層と第2の層の弾性率比が0.01未満であり、前記可撓性フラップの厚さが約20〜700μmである請求項1に記載のろ過フェイスマスク。
  16. 前記第1の層の厚さが約5〜700μm、前記第2の層の厚さが約5〜100μmである請求項3に記載のろ過フェイスマスク。
  17. (i)封止表面と流体が通過するオリフィスとを有する弁シートと、
    (ii)前記弁シートに装着された可撓性フラップとを含み、弁を閉位置にしたときに前記フラップが前記封止表面と接触し、呼気流れが前記弁を通過したときに前記フラップが前記封止表面から離れることができ、前記可撓性フラップが少なくとも第1および第2の並置層を含み、前記フラップが開閉時に曲がり、前記第1の層と第2の層が両方ともポリマー材料を含有し、前記第1の層と第2の層の少なくとも一方の層が他方の層より硬い、または前記第1の層と第2の層の少なくとも一方の弾性率が他方の層より大きい呼気弁。
  18. 前記弁が閉じているときに、前記第1の層が前記第2の層よりも前記封止表面近くに配置されており、前記第2の層が前記第1の層より硬い請求項17に記載の吸気弁。
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