JP4392806B2 - プラスチック壁紙からのプラスチックと紙の分別回収システムおよび分別回収方法 - Google Patents
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Description
これらプラスチック壁紙の製造工程および使用時(新規施工時または貼替時)において、プラスチック壁紙の端材または廃材が、産業廃棄物として大量に廃棄されている。
そして、埋め立て処分されるプラスチック壁紙の端材または廃材のうち、基材を構成していた紙は、土壌に含まれる酵素等で経時的に分解されるが、樹脂層を構成していたプラスチックは長年月に亙って土壌中に温存される。
一方、このような方法で回収された紙は、残存するプラスチックのために再生紙としてリサイクルすることはできない。
また、このような方法では、使用した有機溶剤の回収コストが高く、VOC(揮発性有機化合物)の規制をクリアする必要がある。
次いで、このプラスチック片の分散液のうち、内側槽の穿孔板を通過可能な紙含有懸濁液を、処理タンク(外側槽)の底部排水口から排出して遠心分離機に供給し、当該遠心分離機により、紙を濾別して回収する。
他方、処理タンク(内側槽)内に残留しているプラスチック片を水で洗浄後取り出し、これを十分に乾燥することにより、樹脂層に由来するプラスチック片を得る。
本発明の目的は、プラスチック壁紙の裁断片から、プラスチック片と紙とを確実に分別回収することができ、プラスチック片に、紙が(再)付着することがない分別回収システムおよび分別回収方法を提供することにある。
前記酵素水溶液を収容する分離処理タンク(10)と、
前記分離処理タンク(10)の内部空間を、前記裁断片が仕込まれる分離処理室(10A)と、ホッパー状の底壁により区画される排液室(10B)とに仕切るように設けられ、繊維状に分解された紙は通過させるが、前記裁断片およびプラスチック片は通過させない径の貫通孔が多数形成されてなる穿孔板(12)と、
攪拌軸(21)、攪拌羽根(22)および駆動モータ(23)を備え、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)において、前記裁断片および/またはプラスチック片の分散液を攪拌するための攪拌機(20)と、
前記分離処理タンク(10)の排液室(10B)から排出される紙含有懸濁液(繊維状の紙が酵素水溶液に含有された懸濁液)を、紙と酵素水溶液とに分離することのできる濾過機(30)と、
前記分離処理タンク(10)の排液室(10B)と、前記濾過機(30)の流入部とを連通する第1配管路(P1)と、
前記濾過機(30)の流出部と、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)とを連通する第2配管路(P2)と、
前記第1配管路(P1)または前記第2配管路(P2)に設けられ、前記排液室(10B)から排出される紙含有懸濁液を前記濾過機(30)に流入させるとともに、前記濾過機(30)から流出される酵素水溶液を前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に還流させるための第1のポンプ(41)と、
前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に収容されているプラスチック片の分散液を受け入れるプラスチック分散液受けタンク(50)と、
前記プラスチック分散液受けタンク(50)の内部に収納されたプラスチック分別回収用ネット(60)と、
前記プラスチック分散液受けタンク(50)の排液口に連結され、前記プラスチック分散液受けタンク(50)の内部と、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)とを連通する第3配管路(P3)と、
前記第3配管路(P3)に設けられ、前記プラスチック分散液受けタンク(50)から排出される酵素水溶液を前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に還流させるための第2のポンプ(42)と、
を備えてなることを特徴とする。
また、前記プラスチック分別回収用ネット(60)は、その底部が開閉可能に構成されていることが好ましい。
更に、前記攪拌機(20)には、分離処理中において、前記貫通孔を塞ぐように前記穿孔板(12)に吸着される前記裁断片および/またはそれに由来する物(プラスチック片および貫通孔を通過できない紙の塊状物)を除去する清掃手段(25)が設けられていることが好ましい。
前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に、プラスチック壁紙の裁断片を仕込み、当該裁断片を酵素水溶液中に分散させて、この系を、攪拌機(20)により攪拌処理するとともに、前記濾過機(30)および第1のポンプ(41)を稼働させて、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)、排液室(10B)、前記第1配管路(P1)、前記濾過機(30)、前記第2配管路(P2)を流路として、前記酵素水溶液を循環させることにより、前記分離処理室(10A)において、前記裁断片を構成する樹脂層から基材を分離し、前記樹脂層に由来のプラスチック片が、基材に由来の紙による紙含有懸濁液(繊維状の紙が酵素水溶液に含有されてなる懸濁液)に分散してなるプラスチック片の分散液を得るとともに、このプラスチック片の分散液のうち、前記穿孔板(12)の貫通孔を通過して前記排液室(10B)に流入された紙含有懸濁液を、当該排液室(10B)から排出させ、前記第1のポンプ(41)によって、前記第1配管路(P1)を通して前記濾過機(30)に流入させ、当該濾過機(30)において、紙と酵素水溶液とに分離し、分離された酵素水溶液を、前記第2配管路(P2)を通して、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に還流させる工程と、
前記流路における酵素水溶液の循環を停止し、前記濾過機(30)により分離された紙を回収する工程と、
前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に残留する、前記プラスチック片が酵素水溶液に分散されてなるプラスチック片の分散液を、前記プラスチック分散液受けタンク(50)に移送し、その内部に収納された前記プラスチック分別回収用ネット(60)によりプラスチック片を回収し、前記プラスチック分散液受けタンク(50)に残留する酵素水溶液を、前記第2のポンプ(42)によって、前記第3配管路(P3)を通して、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に還流させる工程と、
を含むことを特徴とする。
また、本発明の分別回収システムおよび分別回収方法によれば、分離処理タンクの分離処理室において樹脂層から分離された繊維状の紙は、酵素水溶液に含有されてなる紙含有懸濁液の形態で排液室を経て濾過機に流入され、当該濾過機よって濾別されるので、分散処理室に残留することはなく、また、当該濾過機から流出される酵素水溶液が分離処理室に還流されるので、分離処理室に残留するプラスチック片に紙が(再)付着することはない。従って、水などで洗浄することなく、回収されたプラスチック片を直ちに再利用することができる。
また、底部が開閉可能に構成されているプラスチック分別回収用ネットを、プラスチック分散液受けタンクから釣り上げて搬出した後、当該プラスチック分別回収用ネットの底部を開いて、プラスチック片を取り出すことによれば、大量のプラスチック片を迅速かつ容易に回収することができる。
<分別回収システム>
本発明の分別回収システムは、紙からなる基材上に樹脂層が形成されてなるプラスチック壁紙の裁断片を、セルロースを分解可能な酵素(以下、「セルロース分解酵素」と略記する。)の水溶液(酵素水溶液)中に分散させて、この系を攪拌処理することにより、前記裁断片における樹脂層から基材を分離し、基材に由来の紙と、樹脂層に由来のプラスチック片とを分別して回収するためのシステムある。
この実施形態の分別回収システムは、分離処理タンク10と、穿孔板12と、攪拌機20と、濾過機30と、第1配管路P1と、第2配管路P2と、第1のポンプ41と、プラスチック分散液受けタンク50と、プラスチック分別回収用ネット60と、第3配管路P3と、第2のポンプ42とを備えてなる。
分離処理タンク10の天板には、裁断片を仕込む際の仕込口11Aが形成されている。11は仕込口11Aの蓋であり、蓋11は、分離処理中には閉じられている。
穿孔板12は、多数の貫通孔が形成されているパンチングプレートである。
穿孔板12の厚さは、例えば1〜10mmとされる。また、穿孔板12に形成された貫通孔の径は、紙含有懸濁液(繊維状の紙が酵素水溶液に含有された懸濁液)および前記酵素水溶液は通過できるが、壁紙の裁断片およびプラスチック片は通過できない径とされ、例えば4〜6mmである。
この穿孔板12により、壁紙の裁断片および/またはプラスチック片の分散液を、壁紙および/またはプラスチック片と、紙含有懸濁液および/または酵素水溶液とに分別することができる。
攪拌羽根22の形状および大きさは、壁紙の裁断片を酵素水溶液中に分散させることができるのであれば特に限定されるものではない。
この清掃手段25は、例えば、攪拌軸21の下端に取り付けられた攪拌羽根251の下面に、一定の剛性を有する複数の線状部材252が植設されてなる。なお、線状部材252に代えて爪状部材が植設されていてもよい。
この清掃手段25により、貫通孔を塞ぐように穿孔板12に吸着されている裁断片などが除去される結果、分離処理室10Aから排液室10Bへの液体(紙含有懸濁液または酵素水溶液)の移送、ひいては液体の循環をスムーズに行うことができる。
好適な濾過機30としてはフィルタープレスを挙げることができる。フィルタープレスを使用することにより、紙の含水率を低減させることができ、酵素水溶液のロスが抑制されるとともに、乾燥に要するエネルギーコストを軽減することができる。
第1のポンプ41は、排液室10B(排液口14B)から排出される紙含有懸濁液を濾過機30に流入させる(移送する)とともに、濾過機30から流出される酵素水溶液を分離処理タンク10の分離処理室10Aに還流させるための圧送ポンプである。好適な第1のポンプ41としては、高圧ダイヤフラムポンプ、ギアポンプなどを挙げることができる。
プラスチック分散液受けタンク50は、円筒状の側壁およびホッパー状の底壁により区画される内部空間を有し、上部(天面)が開放され、底壁には、内部に収容された液体(酵素水溶液)を排出するための排液口が形成されている。
プラスチック分別回収用ネット60のメッシュサイズとしては、回収するプラスチック片(仕込んだ裁断片)のサイズに応じて適宜選択することができる。
一方、プラスチック分別回収用ネット60の底部は開閉可能に構成されている。すなわち、プラスチック分散液受けタンク50内において、プラスチック分別回収用ネット60の底部は、縄(図示省略)などにより緊縛されて閉じているが、プラスチック分散液受けタンク50から搬出後、縄を解くことにより、底部を開放状態にすることができる。
第2のポンプ42は、プラスチック分散液受けタンク50から排出される酵素水溶液を分離処理タンク10の分離処理室10Aに還流させるための揚水ポンプである。
次に、本実施形態の分別回収システムを使用して行う、プラスチック壁紙からのプラスチックと紙の分別回収方法について説明する。
この工程では、開閉バルブ15Aを閉じた状態とし、開閉バルブ15Bを開いた状態とする。
酵素水溶液が収容された分離処理タンク10の分離処理室10Aに、プラスチック壁紙の裁断片を仕込み、当該裁断片を酵素水溶液中に分散させ、この系(裁断片が分散された酵素水溶液)を、攪拌機20(攪拌羽根22および攪拌羽根251)により攪拌処理するとともに、濾過機30および第1のポンプ41を稼働させて、分離処理タンク10の分離処理室10A、排液室10B、第1配管路P1、濾過機30、第2配管路P2を流路として酵素水溶液を循環させる。
実質的に紙を含有しない酵素水溶液が前記流路を循環していることを確認した後、攪拌機20による攪拌処理を停止し、濾過機30および第1のポンプ41の稼働(酵素水溶液の循環)を停止し、開閉バルブ15Bを閉じてこの工程を終了する。
この工程の終了時において、分離処理タンク10の分離処理室10Aには、プラスチック片の分散液(プラスチック片が分散された酵素水溶液)が存在し、基材由来の紙は存在しない。
かかるセルロース分解酵素としては、セルラーゼ、ペクチナーゼ、ヘミセルラーゼ、β−グルカナーゼ、キシラナーゼ、マンナーゼおよびアミラーゼなどを例示することができる。
水溶液のpHを、例えば4〜5の範囲内に調整するために使用する有機弱酸の濃度は、通常0.0005〜5質量%とされる。
酵素水溶液のpHを、例えば8〜10の範囲内とするために使用するアルカリの濃度は、通常0.001〜10質量%とされ、好ましくは0.01〜5重量%とされる。
また、裁断片の好適なサイズとしては、処理設備の規模および攪拌方式にもよるが、プラスチックおよび紙の回収を容易にし、回収された紙の品質を維持する観点から、例えば1cm2 (例えば1cm×1cm)以上であることが好ましく、さらに好ましくは1〜2,500cm2 であることが好ましく、特に好ましくは1〜1,000cm2 とされる。
また、「裁断片」には、壁紙の端材または廃材が含まれる(裁断工程は必須ではない)。
ここに、非発泡樹脂層を有する壁紙(非発泡製品)の裁断片の仕込み量は、酵素水溶液100質量部に対して10〜18質量部とされる。
また、低発泡樹脂層(発泡倍率=2〜4倍)を有する壁紙(低発泡製品)の裁断片の仕込み量は、酵素水溶液100質量部に対して10〜15質量部とされる。
また、高発泡樹脂層(発泡倍率=5〜8倍)を有する壁紙(高発泡製品)の裁断片の仕込み量は、酵素水溶液100質量部に対して8〜12質量部とされる。
この工程では、濾過機30により分離(濾別)された紙を回収する。回収された紙は、乾燥工程(図示省略)に送られる。
この工程では、開閉バルブ15Aを開いて、分離処理タンク10の分離処理室10Aに残留しているプラスチック片の分散液(プラスチック片が分散された酵素水溶液)を、プラスチック分別回収用ネット60が収納されているプラスチック分散液受けタンク50に移す。
なお、この実施例に係る分別回収方法は、図1に示すような構成の分別回収システムを使用して行った。この分別回収システムを構成する装置として以下のものである。
・材質:SUS304
・内容量:6000L
・温水循環加熱が可能なジャケット13を有する。
・材質:SUS304
・板厚:3mm
・貫通孔径:6mm
・全自動圧搾フィルタープレス(株式会社マキノ製)
・ギアポンプ「OH−15G型」(大東工業株式会社製)
・MSN型ナイロンコーティング製多段渦巻ポンプ
・材質:SUS304
・内容量:5000L
・ナイロン製ネット(20メッシュ)
・内容量:約1200L
・バタフライバルブ(径=300mm)
・ボールバルブ「Z600型50A」(株式会社キッツ製)
〔1〕裁断工程(前工程):
ポリ塩化ビニルからなる樹脂層を備えたプラスチック壁紙(日本ビニル工業株式会社製)を油圧切断機(丸精製作所社製)で裁断して、200mm×200mmの裁断片を得た。
開閉バルブ15Aおよび開閉バルブ15Bを閉じた状態とし、分離処理タンク10内において、セルラーゼの市販品「エンチロンGK−200」(洛東化成工業株式会社製)20kgを水5000Lに溶解することにより、pH6.8の酵素水溶液(セルラーゼ濃度=0.4%)を調製した。次いで、ジャケット13に70℃の温水を循環させて、酵素水溶液の温度を30℃に昇温した。
次いで、この分離処理タンク10内に、裁断工程で得られた裁断片500kgを仕込み、攪拌機20(攪拌羽根22および攪拌羽根251)により、裁断片が分散された酵素水溶液の攪拌を開始するとともに、開閉バルブ15Bを開いて、濾過機30および第1のポンプ41を稼働させ、分離処理タンク10(分離処理室10A・排液室10B)、第1配管路P1、濾過機30、第2配管路P2を流路として酵素水溶液を循環させた。ここに、分離処理タンク10内の液温を30℃に制御し、攪拌速度は20rpmとした。
分離処理室10Aにおける攪拌操作および前記流路(分離処理室10A→排液室10B→第1配管路P1→濾過機30→第2配管路P2→分離処理室10A)における酵素水溶液の循環を3時間にわたり継続して行った。
この間、第1のポンプ41による背圧のため、分離処理室10Aにおける穿孔板12の表面(貫通孔形成面)に、裁断片、プラスチック片、紙の塊状物が貫通孔に吸着されて、貫通孔の一部を塞いだが、これらは、清掃手段25(線状部材252)によって直ちに除去されたため、分離処理室10Aから排液室10Bへの液体(紙含有懸濁液または酵素水溶液)の移送はスムーズに行われた。
3時間にわたる攪拌操作および循環処理の完了後、濾過機30および第1のポンプ41の稼働を停止し、開閉バルブ15Bを閉じた後、濾過機30(フィルタープレス)により濾別した紙を取り出した。取り出された紙の水分(酵素水溶液)の含有率は平均66%であった。取り出した紙は、箱型熱風循環乾燥機により乾燥処理した。このようにして回収した紙の質量(乾燥質量)は99.5kgであった。
開閉バルブ15Aを開いて、分離処理室10Aに残留しているプラスチック片の分散液を、プラスチック分別回収用ネット60が収納されているプラスチック分散液受けタンク50に移した。その後、図2に示すように、チェーンブロック(図示省略)によりプラスチック分別回収用ネット60を釣り上げて、プラスチック分散液受けタンク50からプラスチック片(図示省略)を搬出した後、プラスチック分別回収用ネット60の底部を開放状態にして、プラスチック片を回収容器70に落下させ、箱型熱風循環乾燥機により乾燥処理した。
以上のようにして回収されたプラスチック片の質量(乾燥質量)は400kgであり、これらのプラスチック片には、紙の付着は全く認められなかった。
10A 分離処理室
10B 排液室
11 蓋
12 穿孔板
13 ジャケット
14A 排液口
14B 排液口
15A 開閉バルブ
15B 開閉バルブ
16 ガイドパイプ
20 攪拌機
21 攪拌軸
22 攪拌羽根
23 駆動モータ
25 清掃手段
251 攪拌羽根
252 線状部材
30 濾過機
41 第1のポンプ
42 第2のポンプ
50 プラスチック分散液受けタンク
60 プラスチック分別回収用ネット
70 回収容器
P1 第1配管路
P2 第2配管路
P3 第3配管路
Claims (6)
- 紙からなる基材上に樹脂層が形成されてなるプラスチック壁紙の裁断片を、セルロースを分解可能な酵素の水溶液中に分散させて、この系を攪拌処理することにより、前記裁断片における樹脂層から基材を分離し、基材に由来する繊維状に分解された紙と、樹脂層に由来するプラスチック片とを分別して回収するためのシステムであって、
前記酵素水溶液を収容する分離処理タンク(10)と、
前記分離処理タンク(10)の内部空間を、前記裁断片が仕込まれる分離処理室(10A)と、ホッパー状の底壁により区画される排液室(10B)とに仕切るように設けられ、繊維状に分解された紙は通過させるが、前記裁断片およびプラスチック片は通過させない径の貫通孔が多数形成されてなる穿孔板(12)と、
攪拌軸(21)、攪拌羽根(22)および駆動モータ(23)を備え、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)において、前記裁断片および/またはプラスチック片の分散液を攪拌するための攪拌機(20)と、
前記分離処理タンク(10)の排液室(10B)から排出される紙含有懸濁液を、紙と酵素水溶液とに分離することのできる濾過機(30)と、
前記分離処理タンク(10)の排液室(10B)と、前記濾過機(30)の流入部とを連通する第1配管路(P1)と、
前記濾過機(30)の流出部と、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)とを連通する第2配管路(P2)と、
前記第1配管路(P1)または前記第2配管路(P2)に設けられ、前記排液室(10B)から排出される紙含有懸濁液を前記濾過機(30)に流入させるとともに、前記濾過機(30)から流出される酵素水溶液を前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に還流させるための第1のポンプ(41)と、
前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に収容されているプラスチック片の分散液を受け入れるプラスチック分散液受けタンク(50)と、
前記プラスチック分散液受けタンク(50)の内部に収納されたプラスチック分別回収用ネット(60)と、
前記プラスチック分散液受けタンク(50)の排液口に連結され、前記プラスチック分散液受けタンク(50)の内部と、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)とを連通する第3配管路(P3)と、
前記第3配管路(P3)に設けられ、前記プラスチック分散液受けタンク(50)から排出される酵素水溶液を前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に還流させるための第2のポンプ(42)と、
を備えてなることを特徴とするプラスチック壁紙からのプラスチックと紙の分別回収システム。 - 前記濾過機(30)が、フィルタープレスからなることを特徴とする請求項1に記載の分別回収システム。
- 前記プラスチック分別回収用ネット(60)は、その底部が開閉可能に構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分別回収システム。
- 前記攪拌機(20)には、前記貫通孔を塞ぐように前記穿孔板(12)に吸着される前記裁断片および/またはそれに由来する物を除去する清掃手段(25)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の分別回収システム。
- 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の分別回収システムによって、プラスチック壁紙から、紙とプラスチック片とを分別して回収する方法であって、
酵素水溶液を収容する前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に、プラスチック壁紙の裁断片を仕込み、当該裁断片を酵素水溶液中に分散させて、この系を、攪拌機(20)により攪拌処理するとともに、前記濾過機(30)および第1のポンプ(41)を稼働させて、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)、排液室(10B)、前記第1配管路(P1)、前記濾過機(30)、前記第2配管路(P2)を流路として、前記酵素水溶液を循環させることにより、前記分離処理室(10A)において、前記裁断片を構成する樹脂層から基材を分離し、前記樹脂層に由来のプラスチック片が、基材に由来の紙による紙含有懸濁液に分散してなるプラスチック片の分散液を得るとともに、このプラスチック片の分散液のうち、前記穿孔板(12)の貫通孔を通過して前記排液室(10B)に流入された紙含有懸濁液を、当該排液室(10B)から排出させ、前記第1のポンプ(41)によって、前記第1配管路(P1)を通して前記濾過機(30)に流入させ、当該濾過機(30)において、紙と酵素水溶液とに分離し、分離された酵素水溶液を、前記第2配管路(P2)を通して、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に還流させる工程と、
前記流路における酵素水溶液の循環を停止し、前記濾過機(30)により分離された紙を回収する工程と、
前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に残留する、前記プラスチック片が酵素水溶液に分散されてなるプラスチック片の分散液を、前記プラスチック分散液受けタンク(50)に移送し、その内部に収納された前記プラスチック分別回収用ネット(60)によりプラスチック片を回収し、前記プラスチック分散液受けタンク(50)に残留する酵素水溶液を、前記第2のポンプ(42)によって、前記第3配管路(P3)を通して、前記分離処理タンク(10)の分離処理室(10A)に還流させる工程と、
を含むことを特徴とするプラスチック壁紙からのプラスチックと紙の分別回収方法。 - 請求項3に記載の分別回収システムによって、プラスチック壁紙から、紙とプラスチック片とを分別して回収する方法であって、
前記プラスチック分散液受けタンク(50)から前記プラスチック分別回収用ネット(60)を釣り上げて搬出した後、当該プラスチック分別回収用ネット(60)の底部を開いて、プラスチック片を取り出すことを特徴とする請求項5に記載の分別回収方法。
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