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JP4395697B2 - フォワードコンバータ - Google Patents
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JP4395697B2 - フォワードコンバータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、出力電流の整流に同期整流器を用いたフォワードコンバータに関するものである。
【0002】
【背景技術】
出力電流の整流に同期整流器を用いたフォワードコンバータでは、同期整流器のゲートを充電するのに、トランスの一次側に設けられた主スイッチのスイッチング動作によって生じるトランスや出力チョークコイルの電位変化を利用する手法が一般に知られている。
【0003】
このような回路では、主スイッチのスイッチング動作が何らかの理由で停止した際に、同期整流器が自励発振し、これにより、出力平滑コンデンサに蓄積されていた電荷に起因した電流が出力側から入力側に逆流する。
【0004】
また、負荷に供給する電流を増加する目的で複数のフォワードコンバータを負荷に並列に接続して動作させる並列運転を行わせることがある。この並列運転の際に、一部のコンバータだけが何らかの原因で主スイッチのスイッチング動作を停止すると、その主スイッチのスイッチング動作が停止したコンバータには、主スイッチのスイッチング動作継続中のコンバータから出力電流が流れ込む。この逆流電流(循環電流)によって、主スイッチのスイッチング動作停止中のコンバータの同期整流器は自励発振し続けてしまう。このため、一旦この動作モードに陥ると、循環電流が流れ続けることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、主スイッチのスイッチング動作の停止によって同期整流器が自励発振すると、この自励発振に起因した逆流電流の経路上にある部品に電流ストレスが発生する。また、トランスのリセット電圧のピーク値が増加して、主スイッチや、スナバ回路部品や、整流側整流器の電圧ストレスが増加する。このような電気的なストレスによって、コンバータを構成している部品が破壊され、発煙、発火する虞がある。
【0006】
また、並列運転の場合には、負荷に接続されている複数のフォワードコンバータの中の一部のコンバータだけが何らかの理由でスイッチング動作を停止して、前述の循環電流が流れると、その循環電流に起因してコンバータの部品が破壊される可能性がある。仮にコンバータの部品が破壊しなくても循環電流が流れる経路上の部品で導通損失が発生して電力変換効率が低下する問題がある。
【0007】
本発明は前述のような課題を解決するために成されたものであり、自励発振状態を検出する回路と、自励発振を検知したときには転流側同期整流器をオフすることで自励発振を停止させる回路とを備えたフォワードコンバータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明は、トランスの一次側に設けられた主スイッチのスイッチング動作によって、トランスの二次側に発生するエネルギーを整流平滑して出力するフォワードコンバータにおいて、トランスの二次側には整流側整流器と転流側整流器とチョークコイルが設けられており、その転流側整流器は同期整流器により構成され、当該転流側同期整流器はトランス又はチョークコイルの電位変化によってゲートに電荷が充電され当該ゲート電圧が設定のスレショルド電圧値以上に上昇したときにスイッチオンする構成であり、転流側同期整流器のゲート−ソース間にはスイッチとコンデンサからなる直列回路が接続されており、また、フォワードコンバータには、主スイッチのスイッチング動作停止に起因した転流側同期整流器の自励発振を検知したときに前記スイッチをオン駆動する自励発振検知回路が設けられ、転流側同期整流器のゲート−ソース間に接続された前記スイッチとコンデンサからなる直列回路は、前記自励発振が検知されたときに前記スイッチがオンすることで前記コンデンサが転流側同期整流器のゲート−ソース間の容量を等価的に増加させてゲート電圧をスレショルド電圧値よりも低下させ転流側同期整流器をオフさせて自励発振を停止させる自励発振停止回路を構成していることを特徴としている。
【0009】
第2の発明は、第1の発明の構成を備え、転流側同期整流器のゲートに電荷を供給するゲート充電経路にコンデンサが介設されており、転流側同期整流器のゲートに向けて供給される電圧は、自励発振停止回路のスイッチのオン動作によって、自励発振停止回路のコンデンサにより等価的に増加された転流側同期整流器のゲート−ソース間の容量と、前記ゲート充電経路上のコンデンサとによって分圧されて、転流側同期整流器のゲートに加えられることを特徴としている。
【0010】
第3の発明は、トランスの一次側に設けられた主スイッチのスイッチング動作によって、トランスの二次側に発生するエネルギーを整流平滑して出力するフォワードコンバータにおいて、トランスの二次側には整流側整流器と転流側整流器とチョークコイルが設けられ、その転流側整流器は同期整流器により構成され、当該転流側同期整流器はトランス又はチョークコイルの電位変化によってゲートに電荷が充電され当該ゲート電圧が設定のスレショルド電圧値以上に上昇したときにスイッチオンする構成と成しており、フォワードコンバータには、主スイッチのスイッチング動作停止に起因した転流側同期整流器の自励発振を検知する自励発振検知回路と、自励発振が検知されたときには転流側同期整流器のゲートに供給される交流電圧の直流電位を低下させてゲート電圧をスレショルド電圧値よりも低下させ転流側同期整流器をオフさせて自励発振を停止させる自励発振停止回路とを有しており、前記主スイッチのオンタイミングを二次側に伝達するための信号伝達トランスを有し、前記自励発振検知回路は、前記信号伝達トランスにより前記主スイッチのオンタイミングを知らせる主スイッチオン報知信号が出力されてから前記主スイッチのスイッチングの1周期よりも長い設定時間が経過したのにも拘わらず、次の主スイッチオン報知信号が前記信号伝達トランスにより出力されないときには自励発振状態であると検知することを特徴としている。
【0011】
第4の発明は、第1又は第2の発明の構成を備え、主スイッチのオンタイミングを二次側に伝達するための信号伝達トランスを有し、自励発振検知回路は、信号伝達トランスにより主スイッチのオンタイミングを知らせる主スイッチオン報知信号が出力されてから主スイッチのスイッチングの1周期よりも長い設定時間が経過したのにも拘わらず、次の主スイッチオン報知信号が信号伝達トランスにより出力されないときには自励発振状態であると検知することを特徴としている。
【0012】
第5の発明は、第1又は第2の発明の構成を備え、自励発振検知回路は、トランスのリセット電圧のピーク値が自励発振検知用の設定値以上であることを検出したときに、自励発振状態であると検知することを特徴としている。
【0013】
第6の発明は、第1〜第5の発明の何れか1つの発明の構成を備え、主スイッチのオンタイミングを二次側に伝達するための信号伝達トランスを備え、この信号伝達トランスにより主スイッチのオンタイミングを知らせる主スイッチオン報知信号が出力されたときに転流側同期整流器をオフさせる早期ターンオフ回路が設けられていることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1には第1実施形態例のフォワードコンバータが示されている。また、図2には、図1のフォワードコンバータにおいて自励発振が生じた際の各部の動作波形の一例が示されている。
【0016】
図1において、1は直流入力電源を示し、2はトランスで2Aは一次コイルを、2Bは二次コイルを、2Cは三次コイルをそれぞれ示す。3,8,9,13,21,24はそれぞれNチャネルMOSFETを示し、4はPWM制御ICを示す。5は信号伝達トランスで5Aは一次コイルを、5Bは二次コイルをそれぞれ示す。6,17,18はそれぞれダイオードを示し、7,14,20はそれぞれ抵抗体を示す。10はチョークコイルを示し、11,15,16,19,22,23はそれぞれコンデンサを示し、12は負荷装置である。
【0017】
この第1実施形態例のフォワードコンバータでは、整流側整流器としてMOSFET8の同期整流器が、また、転流側整流器としてMOSFET9の同期整流器がそれぞれ設けられている。
【0018】
PWM制御IC4には、フォワードコンバータから負荷装置12に向けて出力される電圧(出力電圧)を検出する図示を省略した出力電圧検出回路が接続されており、当該PWM制御IC4にはその出力電圧検出回路から出力電圧フィードバック信号が入力される。PWM制御IC4は、出力電圧フィードバック信号に基づき、出力電圧を安定化すべく主スイッチであるMOSFET3のゲートに加える図2(a)に示すようなパルス信号のパルス幅制御によりMOSFET3のスイッチング動作を制御する。
【0019】
直流入力電源1からフォワードコンバータに入力された直流電力はMOSFET3でスイッチングされ、トランス2で二次側に伝達される。そして、トランス2の二次側において、MOSFET8,9で整流され、チョークコイル10とコンデンサ11で平滑されて負荷装置12に供給される。
【0020】
PWM制御IC4からMOSFET3のゲートに至るMOSFET3の入力容量充電経路には信号伝達トランス5の一次コイル5Aが挿入されている。信号伝達トランス5には、PWM制御IC4からMOSFET3のゲートに加えられパルス信号によって、MOSFET3がオンする一瞬前に図2(b)に示すようなパルス信号が発生する。このパルス信号は、MOSFET(主スイッチ)3のオンタイミングを知らせる主スイッチオン報知信号と成している。
【0021】
この第1実施形態例では、そのパルス信号が二次コイル5Bに伝達されると、MOSFET13,21がオンする構成となっている。信号伝達トランス5のパルス信号によってMOSFET13がオンすると、トランス2の三次コイル2Cとコンデンサ15を通してMOSFET9(転流側同期整流器)のゲート電荷が放電される。これにより、MOSFET9がスイッチオフする。すなわち、この第1実施形態例では、MOSFET13とトランス2の三次コイル2Cとコンデンサ15によって、MOSFET3がオンするときにMOSFET9をオフさせる早期ターンオフ回路が構成されている。
【0022】
なお、MOSFET3のスイッチング動作によってトランス2の三次コイル2Cの電位が変化する。この第1実施形態例では、MOSFET9のゲートには、その三次コイル2Cの電位変化による交流成分がコンデンサ15によって伝達されて電荷が充電される。
【0023】
抵抗体14はMOSFET3の通常のスイッチング動作時にMOSFET9のゲート直流電位を設定する直流電位設定回路の役割を果している。
【0024】
整流側同期整流器であるMOSFET8は、トランス2の二次コイル2Bの電位変化による交流成分がコンデンサ16により伝達されて駆動される。ダイオード17は、MOSFET8のゲート直流電位を設定している。MOSFET8のゲート充放電動作によってコンデンサ19にはダイオード18を通してMOSFET8のゲートピーク電圧に応じた電荷が蓄積される。
【0025】
そのコンデンサ19の蓄積電荷によって、抵抗体20を通してコンデンサ22が充電される。また、信号伝達トランス5からMOSFET21のゲートにパルス信号が加えられてMOSFET21がオンしたときに、コンデンサ22の充電電荷はほぼ0Vまで放電される。
【0026】
そのコンデンサ22は、MOSFET24のゲート−ソース間に接続されており、MOSFET24のゲート電圧に関与するものである。つまり、コンデンサ22に電荷が充電されていくに従ってMOSFET24のゲート電圧が上昇し、当該MOSFET24のゲート電圧が設定のスレショルド電圧値Vs以上に上昇すると、MOSFET24はスイッチオンする。しかしながら、この第1実施形態例では、抵抗体20とコンデンサ22によるMOSFET24のゲート電圧充電の時定数がMOSFET3のスイッチング周期よりも大きめに設定されている。このため、MOSFET3が正常にスイッチング動作を行っているときには、図2(e)に示されるように、MOSFET24のゲート電圧がスレショルド電圧値Vsに達する前に、信号伝達トランス5からMOSFET21のゲートにパルス信号が加えられ、これにより、MOSFET21がオンしてコンデンサ22の電荷が放電される。つまり、MOSFET3がスイッチング動作を行っているときには、MOSFET24のゲート電圧はスレショルド電圧値Vsに達せず、MOSFET24はスイッチオフ状態を維持することとなる。
【0027】
このように構成されたフォワードコンバータにおいて、何らかの理由、例えばMOSFET3のスイッチング動作を停止させる制御信号がコンバータ外部から加えられた等の理由で、MOSFET3のスイッチング動作が停止すると、コンデンサ11の蓄積電荷に起因した逆流電流が流れる。これにより、以下のようにMOSFET8,9が自励発振する。
【0028】
MOSFET9がオン状態の時に、コンデンサ11の蓄積電荷によってコンデンサ11→MOSFET9→チョークコイル10の経路で放電電流が流れてチョークコイル10に電磁エネルギーが蓄えられる。
【0029】
また、MOSFET9のゲート電荷が抵抗体14を介し放電されてMOSFET9がオフすると、コンデンサ11の蓄積電荷とチョークコイル10の電磁エネルギーによって、コンデンサ16を通してMOSFET8のゲートが充電されてMOSFET8がオンする。
【0030】
このMOSFET8のオンにより、コンデンサ11→トランス2の二次コイル2B→MOSFET8→チョークコイル10の経路で電流が流れ、同時に一次側回路において、トランス2に生じる起電力によってMOSFET3→トランス2の一次コイル2A→直流入力電源1の経路で逆流電流が流れる。
【0031】
上記のようにMOSFET3のスイッチング動作の停止に起因してMOSFET8,9が自励発振しているときには、MOSFET3がスイッチング動作を停止しているので信号伝達トランス5にパルス信号は発生しない。このため、MOSFET21はオフ状態が維持される。これにより、コンデンサ22の充電電圧が上昇していき、これに伴い、図2(e)に示すようにMOSFET24のゲート電圧が上昇する。そして、MOSFET24のゲート電圧が設定のスレショルド電圧値Vsに達したときに、MOSFET24はスイッチオンする。
【0032】
このMOSFET24のスイッチオンにより、コンデンサ23が導通するので、このコンデンサ23によってMOSFET9のゲート−ソース間の容量(ゲート容量)は等価的に増加する。
【0033】
トランス2の三次コイル2Cの発生電圧は、コンデンサ15と、MOSFET9のゲート容量とによって分圧されて、MOSFET9のゲートに加えられる。したがって、前述のようにMOSFET24のスイッチオンによりMOSFET9のゲート容量が等価的に増加すると、MOSFET9のゲート電圧が小さくなる。この第1実施形態例では、このとき、MOSFET9のゲート電圧がスレショルド電圧値Vonよりも低くなるようにコンデンサ23の容量が設定されている。このため、MOSFET24のスイッチオンによってMOSFET9のゲート電圧がスレショルド電圧値Vonよりも低下してMOSFET9はオフする。このMOSFET9のオフ状態はMOSFET3がスイッチオンするまで維持されるので自励発振は停止する。なお、MOSFET9が自励発振を停止すると、自動的にMOSFET8も自励発振を停止する。
【0034】
この第1実施形態例では、前記のように、MOSFET21と抵抗体20とコンデンサ22によって、自励発振を検知する自励発振検知回路が構成されている。この自励発振検知回路は、信号伝達トランス5によりパルス信号(主スイッチオン報知信号)が出力されてからMOSFET3のスイッチングの1周期よりも長い設定時間(図2(e)の例では約2周期半)を経過したのにも拘わらず、次のパルス信号が信号伝達トランス5から出力されないときには自励発振状態であると検知する構成である。
【0035】
また、この第1実施形態例では、コンデンサ23とMOSFET24によって自励発振停止回路が構成されている。この自励発振停止回路は、前記自励発振検知回路のコンデンサ22の充電電圧が自励発振時の高い電圧となってMOSFET24がオンすると、コンデンサ23がMOSFET9のゲート−ソース間の容量(ゲート容量)を等価的に増加させ、これにより、MOSFET9のゲート電圧をスレショルド電圧値Vonよりも低下させてMOSFET9をオフさせて自励発振を停止する回路である。
【0036】
この第1実施形態例では、MOSFET3のスイッチング動作停止による自励発振を検知して自励発振を停止させるので、自励発振の電気的ストレスによる部品破壊を防止できる。また、並列運転している複数のフォワードコンバータの一部において何らかの原因でMOSFET3のスイッチング動作が停止して同期整流器8,9が自励発振した場合に、この第1実施形態例では、その自励発振を停止させることができるので、MOSFET3がスイッチング動作を継続しているコンバータの出力電流が自励発振しているコンバータに逆流する循環電流を無くすことができる。これにより、循環電流による部品破壊や循環電流ループの導通損失による電力変換効率の低下を防止できる。
【0037】
さらに、この第1実施形態例では、自励発振停止回路のコンデンサ23とMOSFET24によってMOSFET9がオフ状態であるときに、PWM制御IC4からMOSFET3のゲートにパルス信号の供給が開始されると、信号伝達トランス5からパルス信号が出力されてMOSFET21がスイッチオンする。これにより、コンデンサ22が放電してMOSFET24がスイッチオフする。このMOSFET24のオフによってコンデンサ23はMOSFET9に対して影響を与えなくなり、MOSFET9は正常な状態に復帰する。つまり、この第1実施形態例では、MOSFET3のゲートにパルス信号の供給が開始されると、MOSFET9は直ちに復帰して、フォワードコンバータは迅速に正常な状態に移行することができる。
【0038】
以下に、第2実施形態例を説明する。
【0039】
図3には第2実施形態例のフォワードコンバータが示されている。図3において、1は直流入力電源を示す。2はトランスで2Aは一次コイルを、2Bは二次コイルを、2Cは三次コイルをそれぞれ示す。3,8,9,13,21,24はそれぞれNチャネルMOSFETを示し、4はPWM制御ICを示す。5は信号伝達トランスで5Aは一次コイルを、5Bは二次コイルをそれぞれ示す。6,17,18,25はそれぞれダイオードを示し、7,14,20はそれぞれ抵抗体を示す。10はチョークコイルを示し、11,15,16,19,22,23はそれぞれコンデンサを示し、12は負荷装置を示す。
【0040】
この第2実施形態例では、第1実施形態例と同様に整流側整流器としてMOSFET8の同期整流器が設けられ、転流側整流器としてMOSFET9の同期整流器が設けられている。この第2実施形態例では、自励発振停止のための構成以外の構成は第1実施形態例と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0041】
この第2実施形態例では、コンデンサ23に代えて、ダイオード25が、カソードをMOSFET24側に、また、アノードをMOSFET9のゲート側にして設けられている。このダイオード25によって次に示すように自励発振が停止される。
【0042】
この第2実施形態例では、第1実施形態例と同様に抵抗体20とMOSFET21とコンデンサ22によって自励発振検知回路が構成されており、自励発振が発生すると、その自励発振検知回路のコンデンサ22の充電電圧によってMOSFET24がスイッチオンする。これにより、ダイオード25が導通する。このダイオード25によって、MOSFET9のゲート電圧のピーク値がほぼ0Vになるまで直流電位が低下する。このため、MOSFET9がオフして自励発振が停止する。
【0043】
以上のように、この第2実施形態例では、MOSFET24とダイオード25によって自励発振停止回路が構成されている。この自励発振停止回路は、自励発振発生によりMOSFET24がスイッチオンしたときに、ダイオード25によって、トランス2の三次コイル2Cからコンデンサ15によってMOSFET9のゲートに供給される交流電圧の直流電位を低下させ、これにより、MOSFET9のゲート電圧をMOSFET9のスレショルド電圧値Vonよりも低下させてMOSFET9をオフさせ自励発振を停止する回路である。
【0044】
この第2実施形態例においても、第1実施形態例と同様に、MOSFET3のスイッチング動作停止による自励発振を検知して当該自励発振を停止させるので、自励発振に起因した電気的ストレスによる部品破壊を防止できたり、また、並列運転の場合における自励発振に起因した循環電流による部品破壊や循環電流ループの導通損失による電力変換効率の低下を防止できる。
【0045】
なお、この発明は第1や第2の各実施形態例の構成に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得るものである。例えば、第1や第2の各実施形態例では、トランス2に三次コイル2Cを設け、この三次コイル2Cの電位変化を利用して転流側同期整流器であるMOSFET9を駆動していたが、例えば、チョークコイル10に補助コイルを設け、この補助コイルの電位変化(つまり、チョークコイルの電位変化)を利用して、MOSFET9を駆動させる構成としてもよい。また、整流側整流器であるMOSFET8に関しても同様であり、このMOSFET8をトランス2の二次コイル2Bの電位変化を利用して駆動させるのに代えて、例えば、チョークコイル10に補助コイルを設け当該補助コイルの電位変化を利用してMOSFET8を駆動させる構成としてもよい。
【0046】
さらに、第1実施形態例では、コンデンサ22の充電電圧がMOSFET24をスイッチオンさせる電圧値に上昇することにより自励発振の発生を検知する構成であったが、例えば、自励発振検知回路は、トランス2のリセット電圧の波高値(ピーク値)が自励発振検知用の設定値以上であることを検出したときに自励発振状態であると検知する回路構成としてもよい。
【0047】
さらに、第1や第2の各実施形態例では、整流側整流器として同期整流器(MOSFET8)が設けられていたが、同期整流器に代えて、ショットキーバリアダイオードなどのダイオードを整流側整流器として設けてもよい。
【0048】
さらに、第1や第2の各実施形態例では、コンデンサ19の電荷を利用してコンデンサ22を充電していたが、例えば、チョークコイル10のピーク充電によりコンデンサ22を充電してもよい。このように、コンデンサ22の充電の構成は特に限定されるものではない。
【0049】
さらに、第1実施形態例では、トランス2の三次コイル2CからMOSFET9のゲートに至る充電経路上にコンデンサ15が介設されていたが、このコンデンサ15は省略してもよい。この場合には、三次コイル2Cの電圧をコンデンサ分圧することができないので、自励発振を停止させるためにはコンデンサ23の容量を大きくする必要がある。
【0050】
さらに、第1実施形態例では、MOSFET9のゲート電圧の直流電位を決定させるために抵抗体14が設けられていたが、この抵抗体14に代えて、直流電位決定用のダイオードを設けてもよい。
【0051】
【発明の効果】
この発明によれば、自励発振を検知する自励発振検知回路と、自励発振が検知されたときに転流側同期整流器をスイッチオフさせて自励発振を停止させる自励発振停止回路とを設け、この自励発振停止回路は、自励発振が検知されたときには、転流側同期整流器のゲート−ソース間に設けたコンデンサによって転流側同期整流器のゲート−ソース間の容量を等価的に増加させることにより転流側同期整流器をオフさせて自励発振を停止させる構成を有しているか、あるいは、自励発振停止回路は、自励発振が検知されたときに転流側同期整流器のゲートに供給される交流電圧の直流電位を低下させることにより転流側同期整流器をオフさせて自励発振を停止させる構成を有しているので、自励発振に起因した逆流電流によってコンバータの構成部品に加わる電圧ストレスや、電流ストレスを軽減することができて、部品破壊、及び部品の発煙、発火を防止できる。
【0052】
また、並列運転する複数のフォワードコンバータの中の一部のコンバータが、何らかの理由で主スイッチのスイッチング動作を停止して自励発振が発生した場合においても、その自励発振を停止させることができるので、一部のコンバータの自励発振に起因した循環電流を停止させることができて、循環電流による部品破壊や、電力変換効率の低下を防止できる。
【0053】
さらに、転流側同期整流器のゲートの充電経路上にコンデンサを介設するものにあっては、転流側同期整流器のゲートに供給される電圧は、充電経路上のコンデンサと、転流側同期整流器のゲート−ソース間の容量とによって分圧されて、転流側同期整流器のゲートに加えられる。このため、自励発振停止回路が、転流側同期整流器のゲート−ソース間に設けたコンデンサを利用して転流側同期整流器をオフさせて自励発振を停止させる構成を有している場合には、その自励発振停止回路のコンデンサの容量は小さくて済むこととなる。
【0054】
主スイッチのオンタイミングを二次側に伝達する信号伝達トランスを備え、自励発振検知回路は、その信号伝達トランスから二次側に出力される信号を利用して自励発振を検知する構成を有することにより、また、自励発振検知回路は、トランスのリセット電圧のピーク値を利用して自励発振を検知する構成を有することにより、簡単な回路構成で自励発振を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフォワードコンバータの第1実施形態例を説明するための概略回路図である。
【図2】図1の回路で自励発振が生じた際の各部の動作例を示す波形図である。
【図3】本発明に係るフォワードコンバータの第2実施形態例を説明するための概略回路図である。
【符号の説明】
1 直流入力電源
2 トランス
2A 一次コイル
2B 二次コイル
2C 三次コイル
3,8,9,13,21,24 NチャネルMOSFET
4 PWM制御IC
5 信号伝達トランス
5A 一次コイル
5B 二次コイル
6,17,18,25 ダイオード
7,14,20 抵抗体
10 チョークコイル
11,15,16,19,22,23 コンデンサ
12 負荷装置

Claims (6)

  1. トランスの一次側に設けられた主スイッチのスイッチング動作によって、トランスの二次側に発生するエネルギーを整流平滑して出力するフォワードコンバータにおいて、トランスの二次側には整流側整流器と転流側整流器とチョークコイルが設けられており、その転流側整流器は同期整流器により構成され、当該転流側同期整流器はトランス又はチョークコイルの電位変化によってゲートに電荷が充電され当該ゲート電圧が設定のスレショルド電圧値以上に上昇したときにスイッチオンする構成であり、転流側同期整流器のゲート−ソース間にはスイッチとコンデンサからなる直列回路が接続されており、また、フォワードコンバータには、主スイッチのスイッチング動作停止に起因した転流側同期整流器の自励発振を検知したときに前記スイッチをオン駆動する自励発振検知回路が設けられ、転流側同期整流器のゲート−ソース間に接続された前記スイッチとコンデンサからなる直列回路は、前記自励発振が検知されたときに前記スイッチがオンすることで前記コンデンサが転流側同期整流器のゲート−ソース間の容量を等価的に増加させてゲート電圧をスレショルド電圧値よりも低下させ転流側同期整流器をオフさせて自励発振を停止させる自励発振停止回路を構成していることを特徴とするフォワードコンバータ。
  2. 転流側同期整流器のゲートに電荷を供給するゲート充電経路にコンデンサが介設されており、転流側同期整流器のゲートに向けて供給される電圧は、自励発振停止回路のスイッチのオン動作によって、自励発振停止回路のコンデンサにより等価的に増加された転流側同期整流器のゲート−ソース間の容量と、前記ゲート充電経路上のコンデンサとによって分圧されて、転流側同期整流器のゲートに加えられることを特徴とした請求項1記載のフォワードコンバータ。
  3. トランスの一次側に設けられた主スイッチのスイッチング動作によって、トランスの二次側に発生するエネルギーを整流平滑して出力するフォワードコンバータにおいて、トランスの二次側には整流側整流器と転流側整流器とチョークコイルが設けられ、その転流側整流器は同期整流器により構成され、当該転流側同期整流器はトランス又はチョークコイルの電位変化によってゲートに電荷が充電され当該ゲート電圧が設定のスレショルド電圧値以上に上昇したときにスイッチオンする構成と成しており、フォワードコンバータには、主スイッチのスイッチング動作停止に起因した転流側同期整流器の自励発振を検知する自励発振検知回路と、自励発振が検知されたときには転流側同期整流器のゲートに供給される交流電圧の直流電位を低下させてゲート電圧をスレショルド電圧値よりも低下させ転流側同期整流器をオフさせて自励発振を停止させる自励発振停止回路とを有しており、前記主スイッチのオンタイミングを二次側に伝達するための信号伝達トランスを有し、前記自励発振検知回路は、前記信号伝達トランスにより前記主スイッチのオンタイミングを知らせる主スイッチオン報知信号が出力されてから前記主スイッチのスイッチングの1周期よりも長い設定時間が経過したのにも拘わらず、次の主スイッチオン報知信号が前記信号伝達トランスにより出力されないときには自励発振状態であると検知することを特徴とするフォワードコンバータ。
  4. 主スイッチのオンタイミングを二次側に伝達するための信号伝達トランスを有し、自励発振検知回路は、信号伝達トランスにより主スイッチのオンタイミングを知らせる主スイッチオン報知信号が出力されてから主スイッチのスイッチングの1周期よりも長い設定時間が経過したのにも拘わらず、次の主スイッチオン報知信号が信号伝達トランスにより出力されないときには自励発振状態であると検知することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のフォワードコンバータ。
  5. 自励発振検知回路は、トランスのリセット電圧のピーク値が自励発振検知用の設定値以上であることを検出したときに、自励発振状態であると検知することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のフォワードコンバータ。
  6. 主スイッチのオンタイミングを二次側に伝達するための信号伝達トランスを備え、この信号伝達トランスにより主スイッチのオンタイミングを知らせる主スイッチオン報知信号が出力されたときに転流側同期整流器をオフさせる早期ターンオフ回路が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載のフォワードコンバータ。
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