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JP4396853B2 - 受信機 - Google Patents
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Description

本発明は、少なくとも2つの受信アンテナを用いて、送信機に設けられた複数の送信アンテナから送信された送信信号を分離して抽出する受信機に関する。
特に、本発明は、「MIMO(Multi-Input Multi-Output)」で用いられる受信機に関する。
近年、無線通信におけるスループットを向上させる技術として「MIMO」が注目されてきている。MIMOは、送信機に設けられた複数の送信アンテナから送信された送信信号を、受信機に設けられた複数の受信アンテナで受信してアダプティブアレイ受信技術(指向性受信技術)によって分離して抽出する技術である。
アダプティブアレイ受信技術は、受信機に設けられた複数の受信アンテナを介して受信した受信信号に応じて最適ウェイトベクトルを算出して、各受信信号に対して乗算・合成することによって、送信機に設けられた複数の送信アンテナを介して送信された送信信号を効率的に分離・抽出するものである。
図6乃至図9を参照して、従来のMIMOを採用している移動通信システムについて説明する。
図6(a)に示すように、かかる移動通信システムにおける上り方向通信では、無線端末に設けられた送信機(複数の送信系統TX1、TX2)20が、複数の送信アンテナを介して、複数の送信信号S1、S2を独立に送信するように構成されている(オムニ送信)。
一方、上述の移動通信システムにおける上り方向通信では、無線基地局に設けられた受信機(複数の受信系統RX1、RX2)10が、アダプティブアレイ受信技術によって、上述の送信信号S1、S2を受信するように構成されている(アレイ受信)。
また、図6(b)に示すように、上述の移動通信システムにおける下り方向通信では、無線基地局に設けられた送信機(複数の送信系統TX1、TX2)30が、アダプティブアレイ送信技術(指向性送信技術)によって、複数の送信アンテナを介して、複数の送信信号S1、S2を送信するように構成されている(アレイ送信)。
一方、上述の移動通信システムにおける下り方向通信では、無線端末に設けられた受信機(複数の受信系統RX1、RX2)40が、アダプティブアレイ受信技術によって、上述の送信信号S1、S2を受信するように構成されている(アレイ受信)。
図7に、従来のMIMOを採用している移動通信システムの無線端末に設けられた受信機40の機能ブロックを示す。図7の例では、受信機40は、2つの受信系統RX1、RX2を具備するように構成されている。各受信系統は、基本的に同一の構成を具備するものとする。以下、かかる受信機40の受信系統RX1内における受信処理について簡単に説明する。
第1に、受信アンテナ41a、41bを介して受信された受信信号x(t)、x(t)が、それぞれ、乗算器44a、44aに入力される。
第2に、乗算器44aが、受信信号x(t)と最適ウェイトベクトル算出部46aから入力された最適ウェイトベクトルw11(t)とを乗算して加算部45aに出力する一方、乗算器44aが、受信信号x(t)と最適ウェイトベクトル算出部46aから入力された最適ウェイトベクトルw12(t)とを乗算して加算部45aに出力する。
第3に、加算部45aは、重み付けされた受信信号w11(t)・x(t)と受信信号w12(t)・x(t)とを合成した後、送信機30の送信系統TX1によって送信された送信信号y(t)と推定して出力する。
図8及び図9を参照して、従来のMIMOを採用している移動通信システムの無線端末に設けられた受信機40の受信系統RXiにおいて、最適ウェイトベクトルを算出する動作について説明する。
図8は、再帰的最小2乗法(Recursive Least-Squares:RLS)アルゴリズムを用いて最適ウェイトベクトルを算出する動作を示し、図9は、最小平均2乗誤差(Least-Means Squares:LMS)アルゴリズムを用いて最適ウェイトベクトルを算出する動作を示す。
図8に示すように、最適ウェイトベクトル算出部46aは、ステップS4001において、時刻t=1と設定し、ステップS4002において、相関行列P(t)、忘却係数λ、ウェイトベクトルW(t)に対して初期値を設定する。具体的には、
Figure 0004396853
であり、W(0)=[0,0]とする。なお、λは、0〜1の小数の値を取る。
ステップS4003において、最適ウェイトベクトル算出部46aは、下式によって、時刻tにおけるカルマンゲインベクトルK(t)を算出する。
T(t)=λ・P(t−1)・X(t)
K(t)=T(t)/(1+X(t)・T(t))
ここで、X(t)は、複数の受信アンテナを介して受信した複数の受信信号x(t)によって構成される受信信号ベクトルである。
最適ウェイトベクトル算出部46aは、ステップS4004において、受信機40のメモリ内部から参照信号d(t)を読み出して、ステップS4005において、下式によって、時刻tにおける誤差e(t)を算出する。
(t)=d(t)−W (t−1)・X(t)
ここで、d(t)は、パイロット信号等の参照符号である。
ステップS4006において、最適ウェイトベクトル算出部46aは、下式によって、時刻tにおけるウェイトベクトルW(t)を算出する。
(t)=W(t−1)+e(t)・K(t)
ステップS4007において、最適ウェイトベクトル算出部46aは、下式によって、時刻tにおける相関行列P(t)を更新する。
P(t)=λ・P(t−1)−K(t)・T(t)
ステップS4008において、最適ウェイトベクトル算出部46aは、時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内であるか否かについて判定する。
時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内であると判定された場合、ステップS4009において、最適ウェイトベクトル算出部46aは、t=t+1によって、時刻tを更新して、ステップS4003に戻る。
一方、時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内でないと判定された場合、ステップS4010において、下式によって算出された出力信号y(t)を、送信機30の送信系統TXによって送信された送信信号として出力する。
(t)=W (tmax)・X(t)
図9に示すように、最適ウェイトベクトル算出部46aは、ステップS5001において、時刻t=1と設定し、ステップS5002において、忘却係数μ、ウェイトベクトルW(t)に対して初期値を設定する。具体的には、W(0)=[0,0]とする。なお、μは、0〜1の小数の値を取る。
最適ウェイトベクトル算出部46aは、ステップS5003において、受信機40のメモリ内部から参照信号d(t)を読み出して、ステップS5004において、下式によって、時刻tにおける誤差e(t)を算出する。
(t)=d(t)−W (t−1)・X(t)
ここで、d(t)は、パイロット信号等の参照符号である。
ステップS5005において、最適ウェイトベクトル算出部46aは、下式によって、時刻tにおけるウェイトベクトルW(t)を算出する。
(t)=W(t−1)+μ・e(t)・X(t)
ステップS5006において、最適ウェイトベクトル算出部46aは、時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内であるか否かについて判定する。
時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内であると判定された場合、ステップS5007において、最適ウェイトベクトル算出部46aは、t=t+1によって、時刻tを更新して、ステップS5003に戻る。
一方、時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内でないと判定された場合、ステップS5008において、下式によって算出された出力信号y(t)を、送信機30の送信系統TXiによって送信された送信信号として出力する。
(t)=W (tmax)・X(t)
菊間信良著、「アレーアンテナによる適応信号処理」、科学技術出版 国際公開WO00/079702号
しかしながら、従来のMIMOを採用している移動通信システムにおいて、送信機に設けられた複数の送信アンテナによって受信機に設けられた第1の受信アンテナに向けて送信された第1の送信信号、及び、当該送信機に設けられた複数の送信アンテナによって当該受信機に設けられた第2の受信アンテナに向けて送信された第2の送信信号が、当該受信機に到達するような環境であるにもかかわらず、W(0)=[0,0]とすると、すなわち、当該受信機に設けられた第1の受信アンテナ41aを介して受信した第1の受信信号に対応する第1のウェイトの初期値w(0)及び当該受信機に設けられた第2の受信アンテナ41bを介して受信した第2の受信信号に対応する第2のウェイトの初期値w(0)を共に「0」とすると、最適ウェイトベクトルW(t)を算出する時間が非常に長くなってしまうという問題点があった。
また、かかる環境において、第1の送信信号を算出するにあたって、第1の受信信号に対応する第1のウェイトが第2の受信信号に対応する第2のウェイトよりも小さくなってしまい、受信性能を劣化させる可能性があるという問題点があった。
そこで、本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、MIMOを採用している移動通信システムにおいて、高速で、かつ、高精度で、送信機に設けられた複数の送信アンテナから送信された送信信号を分離して抽出することが可能な受信機を提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、少なくとも2つの受信アンテナを用いて、送信機に設けられた複数の送信アンテナから送信された送信信号を分離して抽出する受信機であって、所定期間内において、第1の受信アンテナを介して受信した第1の受信信号に対応する第1のウェイト及び第2の受信アンテナを介して受信した第2の受信信号に対応する第2のウェイトを逐次更新することによって、更新された前記第1のウェイト及び前記第2のウェイトを含む最適ウェイトベクトルを算出するように構成されている最適ウェイトベクトル算出部と、算出された前記最適ウェイトベクトルを用いて、送信機に設けられた複数の送信アンテナから送信された第1の送信信号を分離して抽出するように構成されている第1の送信信号分離抽出部とを具備しており、前記最適ウェイトベクトル算出部が、所定条件を満たす前記第1のウェイト及び前記第2のウェイトを逐次更新することによって、前記最適ウェイトベクトルを算出するように構成されていることを要旨とする。
本発明の第1の特徴において、前記所定条件が、前記第1のウェイトと前記第2のウェイトとの比が、所定閾値を上回ることであってもよい。
かかる発明によれば、MIMOを採用している移動通信システムにおいて、送信機に設けられた複数の送信アンテナによって受信機に設けられた第1の受信アンテナに向けて送信された第1の送信信号、及び、当該送信機に設けられた複数の送信アンテナによって当該受信機に設けられた第2の受信アンテナに向けて送信された第2の送信信号が、当該受信機に到達するような環境において、第1の送信信号を算出するにあたって、第1の受信信号に対応する第1のウェイトが第2の受信信号に対応する第2のウェイトよりも小さくなってしまうという現象を防ぐことができる。
本発明の第1の特徴において、前記最適ウェイトベクトル算出部が、前記第1のウェイトの初期値を1として、前記第2のウェイトの初期値を0として、該第1のウェイト及び該第2のウェイトを逐次更新するように構成されていてもよい。
かかる発明によれば、MIMOを採用している移動通信システムにおいて、送信機に設けられた複数の送信アンテナによって受信機に設けられた第1の受信アンテナに向けて送信された第1の送信信号、及び、当該送信機に設けられた複数の送信アンテナによって当該受信機に設けられた第2の受信アンテナに向けて送信された第2の送信信号が、当該受信機に到達するような環境において、最適ウェイトベクトルを算出する時間を短縮することができる。
本発明の第1の特徴において、送信機との間の伝播路におけるフェージング量を推定し、推定した前記フェージング量に基づいて、該第1のウェイト及び該第2のウェイトを逐次更新する方法を決定するように構成されているフェージング量制御部を具備してもよい。
本発明の第1の特徴において、送信機との間の伝播路におけるフェージング量を推定し、推定した前記フェージング量に基づいて、該第1のウェイト及び該第2のウェイトの初期値を決定するように構成されているフェージング量制御部を具備してもよい。
かかる発明によれば、送信機との間の伝播路におけるフェージング量が大きい場合には、MIMOを採用している移動通信システムにおいて、送信機に設けられた複数の送信アンテナによって送信された第1の送信信号が、受信機に設けられた第1の受信アンテナだけでなく、受信機に設けられた第2の受信アンテナにも到達する割合が増加していると判断して、上述の第1のウェイト及び該第2のウェイトを逐次更新する方法を採用しない、又は、ウェイトベクトルの初期値W(0)=[0,0]を採用しないと決定することができる。
以上説明したように、本発明によれば、MIMOを採用している移動通信システムにおいて、高速で、かつ、高精度で、送信機に設けられた複数の送信アンテナから送信された送信信号を分離して抽出することが可能な受信機を提供することができる。
(本発明の第1の実施形態に係る受信機の構成)
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの無線端末に設けられた受信機40の構成について説明する。本実施形態に係る移動通信システムは、図6に示すように、MIMOを採用しており、無線基地局は、アレイ送信及びアレイ受信を行うように構成されており、無線端末は、オムニ送信及びアレイ受信を行うように構成されている。
図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムの無線端末に設けられた受信機40は、図6に示す従来の移動通信システムの無線端末に設けられた受信機40の構成に加えて、各受信系統RX1、RX2内に、フェージング量制御部47a、47bを具備するように構成されている。
具体的には、受信機40は、2つの受信アンテナ41a、41bと、RF42a、42bと、A/D43a、43bと、第1の受信系統RX1と、第2の受信系統RX2とを具備している。
また、第1の受信系統RX1は、RF42a及びA/D43aを介して受信アンテナ41aに接続されている乗算部44a1と、RF42b及びA/D43bを介して受信アンテナ41bに接続されている乗算部44a2と、加算部45aと、最適ウェイトベクトル算出部46aと、フェージング量制御部47aとを具備している。
また、第2の受信系統RX2は、同様に、RF42a及びA/D43aを介して受信アンテナ41aに接続されている乗算部44b1と、RF42b及びA/D43bを介して受信アンテナ41bに接続されている乗算部44b2と、加算部45bと、最適ウェイトベクトル算出部46bと、フェージング量制御部47bとを具備している。
最適ウェイトベクトル算出部46aは、所定期間(ウェイト推定区間tmax)内において、第1の受信アンテナ41aを介して受信した第1の受信信号x(t)に対応する第1のウェイトw11(t)及び第2の受信アンテナ41bを介して受信した第2の受信信号x(t)に対応する第2のウェイトw12(t)を逐次更新することによって、更新された第1のウェイトw11(t)及び第2のウェイトw12(t)を含む最適ウェイトベクトルW(t)を算出するように構成されている。
同様に、最適ウェイトベクトル算出部46bは、所定期間(ウェイト推定区間tmax)内において、第1の受信アンテナ41aを介して受信した第1の受信信号x(t)に対応する第1のウェイトw21(t)及び第2の受信アンテナ41bを介して受信した第2の受信信号x(t)に対応する第2のウェイトw22(t)を逐次更新することによって、更新された第1のウェイトw21(t)及び第2のウェイトw22(t)を含む最適ウェイトベクトルW(t)を算出するように構成されている。
最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、所定条件を満たす第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新することによって、最適ウェイトベクトルW(t)、W(t)を算出するように構成されている。
例えば、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、第1のウェイトw11(t)、w21(t)と第2のウェイトw12(t)、w22(t)との比が所定閾値γを上回る場合のみ、当該第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び当該第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新する。
すなわち、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、第1のウェイトw11(t)、w21(t)と第2のウェイトw12(t)、w22(t)との比が所定閾値γを上回らない場合、当該第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び当該第2のウェイトw12(t)、w22(t)を更新しない。
最適ウェイトベクトル算出部46aは、第1のウェイトの初期値w11(0)を「1」として、第2のウェイトの初期値w12(0)を「0」として、第1のウェイトw11(t)及び第2のウェイトw12(t)を逐次更新してもよい。
乗算部44a1、44a2は、第1の受信信号x(t)及び第2の受信信号x(t)と、第1のウェイトw11(t)及び第2のウェイトw12(t)とをそれぞれ乗算して、加算部45aは、かかる乗算結果を合成することによって、第1の送信信号としてy(t)を出力するように構成されている。
また、乗算部44b1、44b2は、第1の受信信号x(t)及び第2の受信信号x(t)と、第1のウェイトw21(t)及び第2のウェイトw22(t)とをそれぞれ乗算して、加算部45bは、かかる乗算結果を合成することによって、第2の送信信号としてy(t)を出力するように構成されている。
すなわち、乗算部44a1、44a2及び加算部45aは、最適ウェイトベクトル算出部46aによって算出された最適ウェイトベクトルW(t)を用いて、送信機に設けられた複数の送信アンテナから送信された第1の送信信号y(t)を分離して抽出する第1の送信信号分離抽出部を構成する。
また、乗算部44b1、44b2及び加算部45bは、最適ウェイトベクトル算出部46bによって算出された最適ウェイトベクトルW(t)を用いて、送信機に設けられた複数の送信アンテナから送信された第2の送信信号y(t)を分離して抽出する第2の送信信号分離抽出部を構成する。
フェージング量制御部47a、47bは、無線基地局に設けられた送信機30との間の伝播路におけるフェージング量を推定し、推定したフェージング量に基づいて、第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新する方法を決定するように構成されている。
また、フェージング量制御部47a、47bは、無線基地局に設けられた送信機30との間の伝播路におけるフェージング量を推定し、推定したフェージング量に基づいて、第1のウェイトの初期値w11(0)、w21(0)及び第2のウェイトの初期値w12(0)、w22(0)を決定するように構成されている。
具体的には、フェージング量制御部47a、47bは、図2(a)に示すテーブルを参照して、RSSIの変動量に基づいて、フェージング量を推定することができる。
図2(a)の例では、フェージング量制御部47a、47bは、RSSIの変動量に基づいて、推定フェージング量を「小」、「中」、「大」の3段階に分けることができる。
また、フェージング量制御部47a、47bは、図2(a)に示すテーブルを参照して、推定フェージング量に基づいて、アレイ制御パラメータ(例えば、ウェイト初期値及び所定閾値γ)を決定することができる。
すなわち、図2(a)の例では、フェージング量制御部47aは、推定フェージング量(「小」、「中」、「大」)に基づいて、第1のウェイトの初期値w11(0)を「1」として第2のウェイトの初期値w12(0)を「0」とするか、第1のウェイトの初期値w11(0)を「0」として第2のウェイトの初期値w12(0)を「0」とするかについて決定する。
また、フェージング量制御部47a、47bは、推定フェージング量(「小」、「中」、「大」)に基づいて、第1のウェイトw11(t)、w21(t)と第2のウェイトw12(t)、w22(t)との比が所定閾値γを上回る場合のみ、当該第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び当該第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新するように決定するか、又は、全ての場合において、当該第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び当該第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新するように決定する。
なお、図2(a)の例では、フェージング量制御部47a、47bは、推定フェージング量が「小」である場合(すなわち、RSSIの変動量が3未満である場合)、ウェイトベクトルの初期値W(0)=[1,0]として、所定閾値γ=2として第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新する。
また、フェージング量制御部47a、47bは、推定フェージング量が「中」である場合(すなわち、RSSIの変動量が3以上5未満である場合)、ウェイトベクトルの初期値W(0)=[1,0]として、所定閾値γ=1として第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新する。
また、フェージング量制御部47a、47bは、推定フェージング量が「大」である場合(すなわち、RSSIの変動量が5以上である場合)、ウェイトベクトルの初期値W(0)=[0,0]として、全ての第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新する。
また、フェージング量制御部47a、47bは、図2(b)に示すテーブルを参照して、応答ベクトル相関値に基づいて、フェージング量を推定することができる。ここで、応答ベクトル相関値とは、1つ前のフレームにおける応答ベクトルと現在のフレームにおける応答ベクトルとの間の相関値である。
なお、図2(b)の例では、フェージング量制御部47a、47bは、推定フェージング量が「小」である場合(すなわち、応答ベクトル相関値が0.95以上である場合)、ウェイトベクトルの初期値W(0)=[1,0]として、所定閾値γ=2として第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新する。
また、フェージング量制御部47a、47bは、推定フェージング量が「中」である場合(すなわち、応答ベクトル相関値が0.80以上である場合)、ウェイトベクトルの初期値W(0)=[1,0]として、所定閾値γ=1として第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新する。
また、フェージング量制御部47a、47bは、推定フェージング量が「大」である場合(すなわち、応答ベクトル相関値が0.80未満である場合)、ウェイトベクトルの初期値W(0)=[0,0]として、全ての第1のウェイトw11(t)、w21(t)及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)を逐次更新する。
(本発明の第1の実施形態に係る受信機が最適ウェイトベクトルを算出する動作)
図3及び図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係る受信機40が最適ウェイトベクトルW(t)を算出する動作について説明する。以下では、最適ウェイトベクトルW 1 (t)を算出する場合を主に説明する。
図3に示すように、受信機40のフェージング量制御部47a、47bが、ステップS1001において、フェージング量推定情報(例えば、RSSIや応答ベクトル相関値等)を取得して、ステップS1002において、図2(a)及び(b)に示すテーブルを参照して、送信機30との間の伝播路のフェージング量を推定する。
ステップS1003において、フェージング量制御部47a、47bが、図2(a)及び(b)に示すテーブルを参照して、アレイ制御パラメータ(例えば、ウェイト初期値や所定閾値γ)を設定する。
ステップS1004において、フェージング量制御部47a、47bが、アレイ処理を行う。かかるアレイ処理について、図4を参照して説明する。なお、図4は、RLSアルゴリズムを用いたアレイ処理について示す。
図4に示すように、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、ステップS2001において、時刻t=1と設定し、ステップS2002において、相関行列P(t)、忘却係数λ、ウェイトベクトルW(t)、所定閾値γに対して初期値を設定する。具体的には、
Figure 0004396853
であり、W(0)=[1,0]とする。なお、λは、0〜1の小数の値を取る。
ステップS2003において、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、下式によって、時刻tにおけるカルマンゲインベクトルK(t)を算出する。
T(t)=λ・P(t−1)・X(t)
K(t)=T(t)/(1+X(t)・T(t))
ここで、X(t)は、複数の受信アンテナを介して受信した複数の受信信号x(t)によって構成される受信信号ベクトルである。
最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、ステップS2004において、受信機40のメモリ内部から参照信号d(t)を読み出して、ステップS2005において、下式によって、時刻tにおける誤差e(t)を算出する。
(t)=d(t)−W (t−1)・X(t)
ここで、d(t)は、パイロット信号等の参照符号である。
ステップS2006において、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、下式によって、時刻tにおけるウェイトベクトルW(t)を算出する。
(t)=W(t−1)+e(t)・K(t)
ステップS2007において、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、第1のウェイトw11(t)、w21(t)と第2のウェイトw12(t)、w22(t)との比が所定閾値γを上回るか否か(|w11(t)|/|w12(t)|>γ)について判定する。
かかる比が所定閾値γを上回る場合、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、ステップS2006において更新した第1のウェイトw11(t)、w21(t)(すなわち、第1のウェイトベクトルW(t))及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)(すなわち、第2のウェイトベクトルW(t))を有効とする。
一方、かかる比が所定閾値γを上回らない場合、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、ステップS2008において、ステップS2006において更新した第1のウェイトw11(t)、w21(t)(すなわち、第1のウェイトベクトルW(t))及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)(すなわち、第2のウェイトベクトルW(t))を無効として、更新前の第1のウェイトw11(t−1)、w21(t−1)(すなわち、第1のウェイトベクトルW(t−1))及び第2のウェイトw12(t−1)、w22(t−1)(すなわち、第2のウェイトベクトルW(t−1))を有効とする。
ステップS2009において、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、下式によって、時刻tにおける相関行列P(t)を更新する。
P(t)=λ・P(t−1)−K(t)・T(t)
ステップS2010において、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内であるか否かについて判定する。
時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内であると判定された場合、ステップS2011において、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、t=t+1によって、時刻tを更新して、ステップS2003に戻る。
一方、時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内でないと判定された場合、ステップS2012において、下式によって算出された出力信号y(t)を、送信機30の送信系統TXによって送信された送信信号として出力する。
(t)=W (tmax)・X(t)
(本実施形態に係る受信機の作用・効果)
本実施形態に係る受信機40によれば、MIMOを採用している移動通信システムにおいて、送信機に設けられた複数の送信アンテナによって受信機に設けられた第1の受信アンテナ41aに向けて送信された第1の送信信号y(t)、及び、当該送信機に設けられた複数の送信アンテナによって当該受信機に設けられた第2の受信アンテナ41bに向けて送信された第2の送信信号y(t)が、当該無線端末(受信機)40に到達するような環境において、第1の送信信号y(t)を算出するにあたって、第1の受信信号x(t)に対応する第1のウェイトw11(t)が第2の受信信号x(t)に対応する第2のウェイトw21(t)よりも小さくなってしまうという現象を防ぐことができる。
本実施形態に係る受信機40によれば、MIMOを採用している移動通信システムにおいて、送信機に設けられた複数の送信アンテナによって受信機に設けられた第1の受信アンテナ41aに向けて送信された第1の送信信号y(t)、及び、当該送信機に設けられた複数の送信アンテナによって当該受信機に設けられた第2の受信アンテナ41bに向けて送信された第2の送信信号y(t)が、当該無線端末(受信機)40に到達するような環境において、最適ウェイトベクトルW(t)を算出する時間を短縮することができる。
本実施形態に係る受信機40によれば、送信機30との間の伝播路におけるフェージング量が大きい場合には、MIMOを採用している移動通信システムにおいて、送信機に設けられた複数の送信アンテナによって送信された第1の送信信号y(t)が、第1の受信アンテナ41aだけでなく、第2の受信アンテナ41bにも到達する割合が増加していると判断して、第1のウェイトw11(t)、w12(t)及び第2のウェイトw21(t)、w22(t)を逐次更新する方法を採用しない、又は、ウェイトベクトルの初期値W(0)=[0,0]を採用しないと決定することができる。
(変更例1)
図5を参照して、第1の実施形態の変更例1について説明する。具体的には、図5を参照して、かかるアレイ処理について説明する。なお、図5は、LMSアルゴリズムを用いたアレイ処理について示す。
図5に示すように、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、ステップS3001において、時刻t=1と設定し、ステップS3002において、忘却係数μ、ウェイトベクトルW(t)、所定閾値γに対して初期値を設定する。具体的には、W(0)=[1,0]とする。なお、μは、0〜1の小数の値を取る。
最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、ステップS3003において、受信機40のメモリ内部から参照信号d(t)を読み出して、ステップS3004において、下式によって、時刻tにおける誤差e(t)を算出する。
(t)=d(t)−W (t−1)・X(t)
ここで、d(t)は、パイロット信号等の参照符号である。
ステップS3005において、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、下式によって、時刻tにおけるウェイトベクトルW(t)を算出する。
(t)=W(t−1)+μ・e(t)・X(t)
ステップS3006において、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、第1のウェイトw11(t)、w21(t)と第2のウェイトw12(t)、w22(t)との比が所定閾値γを上回るか否か(|w11(t)|/|w12(t)|>γ)について判定する。
かかる比が所定閾値γを上回る場合、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、ステップS3005において更新した第1のウェイトw11(t)、w21(t)(すなわち、第1のウェイトベクトルW(t))及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)(すなわち、第2のウェイトベクトルW(t))を有効とする。
一方、かかる比が所定閾値γを上回らない場合、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、ステップS3007において、ステップS3005において更新した第1のウェイトw11(t)、w21(t)(すなわち、第1のウェイトベクトルW(t))及び第2のウェイトw12(t)、w22(t)(すなわち、第2のウェイトベクトルW(t))を無効として、更新前の第1のウェイトw11(t−1)、w21(t−1)(すなわち、第1のウェイトベクトルW(t−1))及び第2のウェイトw12(t−1)、w22(t−1)(すなわち、第2のウェイトベクトルW(t−1))を有効とする。
ステップS3008において、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内であるか否かについて判定する。
時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内であると判定された場合、ステップS3009において、最適ウェイトベクトル算出部46a、46bは、t=t+1によって、時刻tを更新して、ステップS3003に戻る。
一方、時刻tがウェイト推定区間tmax範囲内でないと判定された場合、ステップS3010において、下式によって算出された出力信号y(t)を、送信機30の送信系統TXによって送信された送信信号として出力する。
(t)=W (tmax)・X(t)
なお、上述の実施形態では、送信機に設けられた送信アンテナの本数及び受信機に設けられた受信アンテナの本数が共に2本のケースについて説明しているが、本発明は、かかるケースに限定されることはなく、送信機に設けられた送信アンテナの本数及び受信機に設けられた受信アンテナの本数が2本以外のケースにも適用可能である。
本発明の第1の実施形態に係る無線端末(受信機)の機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る無線端末(受信機)のフェージング量制御部によって管理されているテーブルの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る無線端末(受信機)の全体動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る無線端末(受信機)におけるアレイ処理(RLC)を示すフローチャートである。 本発明の変更例1に係る無線端末(受信機)におけるアレイ処理(LMS)を示すフローチャートである。 一般的なMIMOシステムの全体構成図である。 従来技術に係る無線端末(受信機)の機能ブロック図である。 従来技術に係る無線端末(受信機)におけるアレイ処理(RLS)を示すフローチャートである。 従来技術に係る無線端末(受信機)におけるアレイ処理(LMS)を示すフローチャートである。
符号の説明
40…無線端末(受信機)
41a、41b…受信アンテナ
42a、42b…RF
43a、43b…A/D
44a1、44a2、44b1、44b2…乗算器
45a、45b…加算器
46a、46b…最適ウェイトベクトル算出部
47a、47b…フェージング量制御部

Claims (4)

  1. 少なくとも2つの受信アンテナを用いて、送信機に設けられた複数の送信アンテナから送信された送信信号を分離して抽出する受信機であって、
    所定期間内において、第1の受信アンテナを介して受信した第1の受信信号に対応する第1のウェイト及び第2の受信アンテナを介して受信した第2の受信信号に対応する第2のウェイトを逐次更新することによって、更新された前記第1のウェイト及び前記第2のウェイトを含む最適ウェイトベクトルを算出するように構成されている最適ウェイトベクトル算出部と、
    算出された前記最適ウェイトベクトルを用いて、前記送信機に設けられた複数の送信アンテナから送信された第1の送信信号を分離して抽出するように構成されている第1の送信信号分離抽出部と
    を具備しており、
    前記最適ウェイトベクトル算出部は、所定条件を満たす前記第1のウェイト及び前記第2のウェイトを逐次更新することによって、前記最適ウェイトベクトルを算出するように構成され、
    前記所定条件は、前記第1のウェイトと前記第2のウェイトとの比が、所定閾値を上回ることであることを特徴とする受信機。
  2. 前記送信機との間の伝播路におけるフェージング量を推定し、推定した前記フェージング量に基づいて、該第1のウェイト及び該第2のウェイトを逐次更新する方法を決定するように構成されているフェージング量制御部を具備することを特徴とする請求項に記載の受信機。
  3. 前記最適ウェイトベクトル算出部は、前記第1のウェイトの初期値を1として、前記第2のウェイトの初期値を0として、該第1のウェイト及び該第2のウェイトを逐次更新するように構成されている請求項に記載の受信機。
  4. 前記送信機との間の伝播路におけるフェージング量を推定し、推定した前記フェージング量に基づいて、該第1のウェイト及び該第2のウェイトの初期値を決定するように構成されているフェージング量制御部を具備することを特徴とする請求項に記載の受信機。
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