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JP4397001B2 - 圧縮成形装置 - Google Patents
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JP4397001B2 - 圧縮成形装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧縮成形装置に関するものであり、例えば工作機械から発生する金属切屑の圧縮成形に好適な圧縮成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工作機械から生じる切削屑を圧縮機で圧縮成形してリサイクル処理等にまわすことは従来から行われている。このような用途に用いられている従来の圧縮成形機では、圧縮機のダイ内部で高密度に圧縮された切屑成形体がダイ内面に強固に密着した状態となるので、圧縮加圧操作の後に切屑成形体をダイから排出するための別のアクチュエータ操作が必要であり、これを切屑の圧縮のためのアクチュエータで兼用するには複数段階のストローク制御と駆動力切換制御を要し、また切屑成形体をダイから排出するための別の専用アクチュエータを装備する場合には装置構成が複雑になると共にアクチュエータの作動切換に伴う制御系の複雑化も避けられず、いずれにせよダイの消耗が激しいことをはじめ、設備コストの上昇や予備消耗品の種類の増加及び保守の複雑化等、多くの課題を抱えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、圧縮成形および成形体払い出しに単一のアクチュエータを必要とするのみでダイの消耗をも抑制できる構成の比較的簡単な圧縮成形装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明による圧縮成形装置は、前述の課題を解決するため、被圧縮材料を受け入れ可能な筒体と、この筒体の一方の開口端に予め定められた間隔をあけて対面配置された圧力対抗端板と、筒体の前記一方の開口端側の外周面上に重ねて嵌められ、圧力対抗端板から離反して前記間隙を開放する第1位置と圧力対抗端板に接して前記間隙を閉鎖する第2位置との間で筒体上を摺動可能な筒状ダイと、筒体内の被圧縮材料を前進運動により筒体の他方の開口端側から前記一方の開口端側へ押し込んで筒状ダイ内にて圧力対抗端板との間で圧縮するパンチと、パンチの後部に連続して取り付けられたラムと、ラムを介してパンチを前後進駆動するための往復直進運動を生じる単一の駆動機構と、駆動機構から取り出される往復直進運動のストロークの一部を筒状ダイに伝達してパンチの前進運動の開始時に筒状ダイを前記第1位置から第2位置へ移動させると共にパンチの後退運動の終期に前記第2位置から第1位置へ復帰させる部分的ストローク伝達機構とを備えており、パンチの後退運動の終期に筒状ダイが第1位置へ復帰することにより開放される前記間隙を介して筒状ダイ内部で圧縮された成形体を前記パンチの移動方向と交叉する方向へ排出するようにしたことを特徴とするものである。
【0005】
本発明の好適な一態様によれば、筒体の前記他方の開口端寄りの位置で筒体周壁に材料投入口が貫設され、パンチの後部に連続するラムは筒体内への進入長範囲に亘って材料投入口を閉鎖する面形状の外側面を有している。
【0006】
本発明の別の好適な一態様によれば、駆動機構は油圧シリンダ装置などの往復直進運動を機械的出力として生じるリニアアクチュエータで構成されている。
【0007】
本発明の更に別の好適な一態様によれば、駆動機構は正逆回転出力を生じる駆動原動機と、この回転出力を直進運動に変換する変換伝達機構とを備えている。この場合、変換伝達機構としては駆動原動機の回転出力を直進運動に変換する送りネジ機構を採用することができる。
【0008】
また、回転出力を生じる駆動原動機としては、例えば電動機或いは電動機駆動の油圧モーターなど、正逆方向の往復回転出力を生じるものであればいずれも使用可能である。好ましくは駆動原動機は減速機付きの高トルク低速出力タイプのものとするのがよく、例えば、0.2kWで4馬力の商用周波数の電動機に減速比1/240又は1/300の減速機を組み合わせた場合、パンチの加圧面積約180cmで定格加圧圧力約56kgf/cmの能力を実現できる。
【0009】
このような駆動原動機は、被圧縮材料を圧縮成形するためにパンチを前進させるときは正転、圧縮成形後にパンチを後退させるときは逆転で作動される。この駆動原動機の回転出力は変換伝達機構によって直進運動に変換されてラムに伝えられると共に、この直進運動のストロークの一部が部分的ストローク伝達機構によって筒状ダイに伝達される。
【0010】
被圧縮材料を投入すべき待機状態では駆動機構は停止しており、ラムは後退限位置にあって、その先端のパンチは筒体内でその前記他方の開口端近傍にあり、この他方の開口端寄りの位置で筒体の周壁に貫設された材料投入口は開口された状態にある。また筒状ダイは第1位置にあって筒体の前記一方の開口端と圧力対抗端板との間には例えば最終的な圧縮で得られる成形体の目標厚さ寸法に基づいてそれより大きな寸法に定められた間隙が形成されており、この間隙を介して圧縮成形体がパンチの移動方向と交叉する方向へ排出できるようになっている。
【0011】
金属切削屑などの被圧縮材料は、例えば工作機械の排出口からコンベアなどで搬送されて材料投入口から筒体内に投入される。投入量の監視は重量センサーまたは一定搬送量の場合は単なる時限タイマーで可能であり、筒体内に投入された被圧縮材料が或る量に達したら駆動機構を前進作動させる。これによりラムが前進され、その先端のパンチが筒体内で前記他方の開口端側から前記一方の開口端側へ向けて移動を開始すると同時に、部分的ストローク伝達機構によって筒状ダイが第1位置から第2位置へ移動し、筒体の前記一方の開口端と圧力対抗端板との間の間隙が閉鎖される。
【0012】
パンチとラムの前進により筒体内で材料投入口がラムの外側面で閉鎖され、筒体内の被圧縮材料がパンチによって前記一方の開口端側へ押し込まれてゆくが、このときは既に筒状ダイが第2位置に位置して圧力対抗端板との間の間隙を閉鎖しているので、筒体の前記一方の開口端の前方に筒体の厚さ分だけ大なる内径のダイキャビティが形成されている。尚、ここで「内径」という用語は、角筒および丸筒を問わず筒内の差し渡しを意味し、これは本明細書では筒体及び筒状ダイについて適用する。
【0013】
パンチは駆動機構によって更に前進されてこのダイキャビティ内にある被圧縮材料を圧力対抗端板との間で加圧圧縮し、成形体とするが、このパンチの圧縮ストロークの間は筒状ダイは圧力対抗端板に押しつけられたままであり、部分的ストローク伝達機構がこの圧縮ストローク分を吸収している。このようなストロークの一部を吸収する部分的ストローク伝達機構は、例えば筒状ダイを駆動機構の直進運動によりコイルバネを介して摺動させる機構によって実現可能である。
【0014】
筒状ダイは筒体の外周面上に重ねて嵌められたものであるので、その内径は筒体の内径よりも必然的に大きく、従って筒体内では前記一方の開口端近傍で予備圧縮された材料がそれよりも大きな内径のダイキャビティ内においてパンチと圧力対抗端板とによる挟圧を受けるので、筒状ダイの内周面に作用する加圧の側圧は、筒体と同一内径のダイキャビティ内における圧縮の場合よりも軽減され、ダイの消耗が抑制される。即ち、従来のこの種の圧縮成形機ではダイの内径がパンチ外径にほぼ隙間無く対応しているのが通常であるが、本発明ではパンチ外径よりも筒体の厚み分だけダイの内径が大きく、筒体は耐圧強度部材であるから例えば10mm程度以上の厚みをもち、従ってその2倍の寸法だけダイの内径がパンチ外径よりも大きくなって圧縮時にダイの内周壁に作用する側圧を低減することができ、ダイの損耗を抑制することができる。
【0015】
圧縮の完了は駆動機構側でのトルクの検出で監視することができ、検出トルク値が所定の値(加圧力)に達したら駆動機構を停止してパンチの前進を止めればよい。その後、駆動機構を逆転駆動し、ラムと共にパンチを後退させる。圧縮成形体はダイの内部に取り残され、パンチとラムが筒体内を前記他方の開口端側へ向けて後退する。パンチが後退ストロークの終期に差し掛かると部分的ストローク伝達機構によるストロークの一部吸収作用が終了して筒状ダイが第1位置へ向けて後退を始める。この状態ではダイ内の圧縮成形体はダイの内径に接する外形となっており、従って、ダイの後退に伴い筒体の前記一方の開口端の縁と圧縮成形体との衝合によって圧縮成形体のみが間隙位置に置き去りとなる。パンチが後退限位置に復帰すると筒状ダイも第1位置に復帰を完了し、このときには筒体の前記一方の開口端と圧力対抗端板との間の間隙が周囲を開放されているので、先に間隙に取り残された圧縮成形体は自重による落下で間隙から下方、即ちパンチの移動方向と交叉する方向へ自動的に排出される。
【0016】
このように、本発明による圧縮成形装置ではアクチュエータは単一の駆動機構で済み、その駆動制御も正・逆・停止の単純な切換制御で圧縮から払い出しまでの全行程を実行することができ、しかも圧縮時にダイに作用する側圧を低減してダイの消耗を抑制することができるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例に係る圧縮成形装置の構成を部分的に断面で示す正面図であり、装置が待機状態にあるときの様子を示している。図示の通り、本実施例の圧縮成形装置は、全体としてほぼ直方体形状のユニットを形成する本体フレーム10の一端(以下、これを図面上の表示にに合わせて左端と言い、他端を同様に右端と言う。)側に正逆回転可能な電動機2を装着した外観形状を有しており、例えば工作機械(図示しない)の切屑排出口の近傍にコンパクトに設置できるようになっている。
【0018】
電動機2は減速機内蔵型のギヤードモーターであり、その回転出力軸を本体フレームの左端部で外側に向けて、この出力軸にスプロケット4を装着してある。この回転出力軸は本体フレーム10の軸心と平行である。
【0019】
本体フレーム10は、左端側の軸受端板12と右端側の圧力対抗端板14との間を上面タイプレート16a及び下面タイプレート16bで連結し、正面及び背面側を金属パネル(図示しない)で覆ってなるほぼ直方体形状の箱型ユニットを形成しており、下面タイプレート16bには圧力対抗端板14側の位置に成形品排出開口18が貫設されている。
【0020】
本体フレーム10の左端側の軸受端板12には、ラジアル軸受22及びスラスト軸受24によって駆動軸20がフレーム軸心上で回転できるように組み込まれており、この場合、スラスト軸受24はフレーム内部から駆動軸20に作用する軸方向の力を支承するようになっている。駆動軸20にはフレーム外部でスプロケット6が装着され、このスプロケット6には、電動機2のスプロケット4との間で回転伝達を行うチェーン8が掛け回されている。
【0021】
圧縮装置の主要部は本体フレーム10内に配置されている。即ち、本体フレーム10内の圧力対抗端板14寄りの位置には両端が開口された角筒体26が上下のタイプレート16a,16bに固定されて配置されており、この角筒体26の背面壁には、左端側の開口端寄りの位置に材料投入口28が貫設されている。
【0022】
また、この角筒体26の右端側の開口端に対して圧力対抗端板14は平行に対面しており、両者の間には、最終的な圧縮で得られる成形体の目標厚さ寸法に基づいてそれより大きな寸法に定められた間隙Dが形成されている。尚、前記排出口18の開口寸法は、この間隙D以上で圧縮成形体の自由落下を通過させ得る寸法であることは勿論である。
【0023】
フレーム10内にはまた駆動軸20に連結されたボールネジ軸30も配置されており、このボールネジ軸30は、駆動軸20から、フレーム軸心上で角筒体26の左端側の開口端近傍まで延在している。ボールネジ軸30にはボールナット32が螺合しており、これらボールネジ軸30とボールナット32からなる送りネジ機構によって本発明で言う変換伝達機構が構成されている。
【0024】
即ち、ボールナット32には先端にパンチ34を固定したラム36とバネ受け38とが固定されており、スプロケット4,6及びチェーン8を介して電動機2により駆動される駆動軸20の回転をボールネジ軸30とボールナット32で直進運動に変換してラム36に伝達し、電動機2の回転方向に応じてラム先端のパンチ34を角筒体26内で前進または後退運動させるようになっている。
【0025】
本実施例では駆動機構を電動機2と上記変換伝達機構とで構成しているが、駆動機構をリニアアクチュエータで構成する場合は、バネ受け38とラム36を単一の例えば油圧シリンダ装置で往復直進運動させるようにすればよい。
【0026】
パンチ34を含むラム36の先端部は待機状態において角筒体26の左端側の開口端で角筒体26内に進入しており、そのパンチ24の先端面は材料投入口28の僅かに手前(図面上で左方)の位置にある。ラム36は内部にボールネジ軸30の貫通を許容する中空角筒体形状を有し、先端のパンチ34とそれに連続するラム36の外周面は、少なくとも角筒体26内への進入長範囲に亘って角筒体26の内周面と全面で摺接する面形状とされ、それによってパンチ34とラム36が角筒体28内で前進した時にそれらの外周面によって材料投入口28を閉鎖することができるようになっている。
【0027】
更に本体フレーム10内において、角筒体26の右端の開口端側の外周面上には角筒体26の外周形状に対応する内周形状を有する角筒状ダイ40が軸心方向へ摺動可能に重ねられており、この角筒状ダイ40は、圧力対抗端板14から離反して前記間隙Dを開放する第1位置と圧力対抗端板14に接して前記間隙Dを閉鎖する第2位置との間で角筒体26上を摺動可能である。角筒状ダイ40は上下に張り出す鍔部41を備え、この上下の鍔部41とボールナット32上のバネ受け38との間にそれぞれ上下のタイロッド42が装着されている。上下のタイロッド42のほぼ中間位置には別のバネ受け44が遊嵌され、この別のバネ受け44と角筒状ダイ40の鍔部41との間には上下のタイロッド42にそれぞれスリーブ46が被せられ、バネ受け38と44との間にコイルバネ48が配設されている。
【0028】
これらのバネ受け38,44、タイロッド42、スリーブ46、コイルバネ48は本発明で言う部分的ストローク伝達機構を構成し、この機構は、変換伝達機構のボールナット32から取り出される往復直進運動のストロークの一部を角筒状ダイ40に伝達してパンチ34の前進運動の開始時に角筒状ダイ40を前記第1位置から第2位置へ移動させると共にパンチ34の後退運動の終期に角筒状ダイ40を前記第2位置から第1位置へ復帰させる働きをする。
【0029】
ここで、バネ受け44と角筒体26の左端側の開口端との間の距離は、待機状態において間隙Dより大となるようにスリーブ46の長さが定められている。また、タイロッド42は少なくともバネ受け38側に調整ナット50を備え、これによりバネ受け38と44の間の距離を可調整として、待機状態においてコイルバネ48のバネ力がバネ受け44に作用した状態で角筒状ダイ40が圧力対抗端板14から間隙D以上の距離で後退した位置になるように調節可能である。
【0030】
この部分的ストローク伝達機構では、ラム36とパンチ34の前進運動のためにボールナット32が角筒体26に接近する方向へ直進運動を開始すると同時にバネ受け38がコイルバネ48と共にバネ受け44を前進させる。この前進運動はスリーブ46によって直ちに角筒状ダイ40に伝達されるので、角筒状ダイ40は待機状態の第1位置から圧力対抗端板14に接する第2位置へ直ちに変位を開始し、この変位はパンチ34が間隔Dに相当する距離だけ前進した時に既に完了する。従ってパンチ34は、材料投入口28から角筒体26内に投入された被圧縮材料を以後の前進運動によって角筒体26の左端側から右端側へ押し込んで行き、既に間隙Dを閉じた状態にある角筒状ダイ40内にて被圧縮材料を圧力対抗端板14との間で圧縮することになる。
【0031】
図1に示した待機状態以後の圧縮成形装置の動作を図2〜図6と共に工程順に以下に説明する。図2は待機状態に続く第1加圧工程の状態における図1と同様の正面図、以下、図3は第2加圧工程、図4は加圧完了時、図5は後退工程、図6は払い出し(充填再開)復帰状態のそれぞれの状態における同様の正面図である。尚、図2〜図6では、図示を簡素化するために要部の断面を現すハッチングは省略されている。
【0032】
先ず、図1の状態は待機状態(充填工程)であって、例えば外部の工作機械からコンベアで送られてくる切削屑などの被圧縮材料を材料投入口28から角筒体26内に受け入れつつある状態である。この状態では電動機2は停止しており、ラム36は後退限位置にあって、その先端のパンチ34は角筒体26内でその左端近傍にあり、この左端側の開口端寄りの位置で角筒体の背面壁に貫設された材料投入口28は開口状態にある。また角筒状ダイ40は第1位置にあって角筒体26の他方の開口端と圧力対抗端板14との間には最終的な圧縮で得られる成形体の目標厚さ寸法よりも大きな寸法の間隙Dが開放状態となっており、この間隙Dから下面の排出口18を介して圧縮成形体がパンチ34の移動方向と交叉する方向へ排出できるようになっている。
【0033】
被圧縮材料は、例えば工作機械の排出口からコンベアなどで搬送されて材料投入口28から角筒体26内に投入される。投入量の監視は重量センサーまたは一定搬送量の場合は単なる時限タイマーで可能であり、角筒体26内に投入された被圧縮材料60が或る設定量に達したら電動機2を正転で作動させる。これによりスプロケット4、チェーン8、スプロケット6、駆動軸20が回転し、変換伝達機構のボールネジ軸30が正回転してボールナット32が前進を開始する。
【0034】
ボールナット32の前進によってラム36が前進し、その先端のパンチ34が角筒体26内で左端側から右端側の開口端へ向けて移動を開始すると同時に、部分的ストローク伝達機構のバネ受け38がコイルバネ48と共にバネ受け44を前進させる。この前進運動はスリーブ46によって直ちに角筒状ダイ40に伝達されるので、角筒状ダイ40は待機状態の第1位置から圧力対抗端板14に接する第2位置へ直ちに変位を開始し、この変位はパンチ34が間隔Dに相当する距離だけ前進した時に既に完了する。
【0035】
この状態は図2に示す通りであり、角筒状ダイ40が図1に示した第1位置から図2に示す第2位置へ移動して角筒体26の右端側の開口端と圧力対抗端板14との間の間隙Dが角筒状ダイ40によって閉鎖されている。尚、これ以降の動作でボールナット32が元の位置に復帰するまでの間はコイルバネ48のバネ力及び加圧圧縮中の反力がボールネジ軸30を介して駆動軸20にスラスト荷重として作用するが、このスラスト荷重は軸受端板12のスラスト軸受24によって支承される。
【0036】
パンチ34は以後も前進を続けて材料投入口28から角筒体26内に投入された被圧縮材料60を角筒体26の左端側から右端側へ押し込んで行くが、既に間隙Dを閉じた状態にある角筒状ダイ40は圧力対抗端板14に当接しているのでこれ以上変位することはなく、従って角筒状ダイ40に対する以後のストローク分は、バネ受け38がタイロッド42上を移動してコイルバネ48を撓めることによって吸収され、これは同時に角筒状ダイ40にコイルバネ48のバネ力を作用させて角筒状ダイ40を圧力対抗端板14に押し付けた状態にしておく働きも果たしている。
【0037】
図2の状態から更にパンチ34とラム36が前進することによって角筒体26内では材料投入口28がパンチ34とラム36の外側面で閉鎖され、角筒体26内の被圧縮材料60がパンチ34によって右端側へ更に押し込まれ、このときは既に角筒状ダイ40が第2位置に位置して圧力対抗端板14との間の間隙Dを完全に閉鎖しているので、角筒体26の右端側の開口端の前方に角筒体の周壁の厚さ分だけ大なる内径のダイキャビティが形成されている。この状態が図3に示してある。
【0038】
パンチ34は更に前進されてこのダイキャビティ内にある被圧縮材料を図4に示すように圧力対抗端板14との間で加圧圧縮し、成形体62とするが、このパンチ34の圧縮ストロークの間も角筒状ダイ40は圧力対抗端板14に押しつけられたままであり、部分的ストローク伝達機構がこの圧縮ストローク分を吸収しているのは前述の通りである。
【0039】
この場合、角筒状ダイ40は角筒体26の外周面上に重ねて嵌められたものであるので、その内径は角筒体26の内径よりも必然的に大きく、角筒体26内の右端側の開口端近傍で予備圧縮された材料がそれよりも大きな内径のダイキャビティ内においてパンチ34と圧力対抗端板14とによる挟圧を受けるので、角筒状ダイ40の内周面に作用する加圧の側圧は、角筒体26と同一内径のダイキャビティ内における圧縮の場合よりも軽減され、ダイの消耗が抑制される。
【0040】
圧縮の完了は電動機側でのトルクの検出で監視することができ、検出トルク値が所定の値(加圧力)に達したら駆動を停止してパンチ34の前進を止めればよい。その後、電動機2を逆転で駆動し、変換伝達機構を介してラム36と共にパンチ34を後退させると、図5に示すように圧縮成形体62はダイ40の内部に取り残され、パンチ34とラム36が角筒体26内を左端側の開口端へ向けて後退する。この場合、ボールナット32の後退によってバネ受け38がタイロッド42の左端側の調整ナット50に当接するまでの間は部分的ストローク伝達機構の作用によって角筒状ダイ40は圧力対抗端板14に接したままである。この図5の状態では、各部の位置が図2の状態に対応しているが、角筒体26内に被圧縮材料が無く、それがダイ40内で圧縮成形体62となっている点が異なる。
【0041】
図5の状態から更にパンチ34を後退させるストローク終期では、部分的ストローク伝達機構によるストロークの一部吸収作用が終了してボールナット32の後退によりバネ受け38が調整ナット50と係合してタイロッド42と共に角筒状ダイ40を第1位置へ向けて後退させるが、この後退の開始時の状態では図5に示したようにダイ40内の圧縮成形体62はダイ40の内径に接する外形となっており、従ってダイ40の後退に伴い角筒体26の他方の開口端の縁と圧縮成形体62とが衝合して圧縮成形体62のみが間隙Dの位置に置き去りとなる。パンチ34が後退限位置に復帰すると角筒状ダイ40も第1位置に復帰を完了し、このときには角筒体26の右端の開口縁と圧力対抗端板14との間の間隙Dが開放されているので、間隙Dに取り残された圧縮成形体62は図6に示すように自重で落下して下方の排出口18から自動的に排出される。この図6に示す状態では材料投入口28が再び全開しており、従って空になった角筒体26内に新たな被圧縮材料60が再び投入されると次の圧縮工程の開始準備が整い、このようにして一連のサイクル工程が果たされる。
【0042】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明による圧縮成形装置によれば、アクチュエータは単一の駆動原動機または油圧シリンダ装置で済み、その駆動制御も正・逆・停止の単純な切換制御で圧縮から払い出しまでの全行程を実行することができ、しかも圧縮時にダイに作用する側圧を低減してダイの消耗を抑制することができると言う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る圧縮成形装置の構成を部分的に断面で示す待機状態の正面図である。
【図2】待機状態に続く第1加圧工程の状態における図1と同様の正面図である。
【図3】第1加圧状態に続く第2加圧工程の状態における図1と同様の正面図である。
【図4】第2加圧工程に続く加圧完了時の状態における図1と同様の正面図である。
【図5】加圧完了時に続く後退工程の状態における図1と同様の正面図である。
【図6】後退工程に続く払い出し(充填再開)復帰状態の状態における図1と同様の正面図である。
【符号の説明】
2:電動機(駆動原動機)
10:本体フレーム
12:軸受端板
14:圧力対抗端板
18:圧縮成形体排出口
20:駆動軸
26:角筒体(筒体)
28:材料投入口
30:ボールネジ軸(変換伝達機構)
32:ボールナット(変換伝達機構)
34:パンチ
36:ラム
38:バネ受け
40:角筒状ダイ(筒状ダイ)
42:タイロッド(部分的ストローク伝達機構)
44:バネ受け(部分的ストローク伝達機構)
46:スリーブ(部分的ストローク伝達機構)
48:コイルバネ(部分的ストローク伝達機構)
50:調整ナット
60:被圧縮材料
62:圧縮成形体

Claims (4)

  1. 被圧縮材料を受け入れ可能な筒体と、この筒体の一方の開口端に予め定められた間隔をあけて対面配置された圧力対抗端板と、筒体の前記一方の開口端側の外周面上に重ねて嵌められ、圧力対抗端板から離反して前記間隙を開放する第1位置と圧力対抗端板に接して前記間隙を閉鎖する第2位置との間で筒体上を摺動可能な筒状ダイと、筒体内の被圧縮材料を前進運動により筒体の他方の開口端側から前記一方の開口端側へ押し込んで筒状ダイ内にて圧力対抗端板との間で圧縮するパンチと、パンチの後部に連続して取り付けられたラムと、ラムを介してパンチを前後進駆動するための往復直進運動を生じる単一の駆動機構と、駆動機構から取り出される往復直進運動のストロークの一部を筒状ダイに伝達してパンチの前進運動の開始時に筒状ダイを前記第1位置から第2位置へ移動させると共にパンチの後退運動の終期に前記第2位置から第1位置へ復帰させる部分的ストローク伝達機構とを備え、パンチの後退運動の終期に筒状ダイが第1位置へ復帰することにより開放される前記間隙を介して筒状ダイ内部で圧縮された成形体を前記パンチの移動方向と交叉する方向へ排出するようにしたことを特徴とする圧縮成形装置。
  2. 筒体の前記他方の開口端寄りの位置で筒体周壁に材料投入口が貫設され、パンチの後部に連続するラムが前記筒体内への進入長範囲に亘って前記材料投入口を閉鎖する面形状の外側面を有することを特徴とする請求項1に記載の圧縮成形装置。
  3. 駆動機構が往復直進運動を生じるリニアアクチュエータを備えたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮成形装置。
  4. 駆動機構が正逆回転出力を生じる駆動原動機と、駆動原動機の回転出力を直進運動に変換する変換伝達機構とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮成形装置。
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