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JP4397286B2 - 水中油型乳化化粧料及びその製造方法 - Google Patents
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JP4397286B2 - 水中油型乳化化粧料及びその製造方法 - Google Patents

水中油型乳化化粧料及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、1)界面活性剤(若しくは乳化剤)であるポリグリセリン脂肪酸エステル、2)油性成分、及び3)水を成分とした水中油型乳化化粧料並びにその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、ポリグリセリン脂肪酸エステルを使用する水中油型乳化化粧料であって、各種温度条件における安定性(以下、「対温度安定性」という。)等の乳化安定性が優れており、さらに使用感にも優れた水中油型乳化化粧料及びその製造方法に関するものである。
従来より、軟膏、クリーム、乳液、美容液等といった水中油型乳化化粧料においては、界面活性剤としてポリオキシエチレン系界面活性剤がよく利用されてきた。ポリオキシエチレン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。
これらのポリオキシエチレン系界面活性剤が汎用されている理由は、これらの界面活性剤においては、様々なHLB値をもつものが存在するため、それらを組み合せることで幅広いHLB値の調整が可能となり、界面活性剤用途が広がるからである。
しかしながら、このポリオキシエチレン系界面活性剤は人体への安全性の点で懸念があり、濃度が高い場合には皮膚に対する刺激があることが従来から知られている。また、ポリオキシエチレン系の界面活性剤は、温度によって親水性、親油性が変動しやすく、これを使用して得られた水中油型乳化化粧料は、温度変化に弱い性質をもつ。
そこで、近年においては、ポリオキシエチレン系界面活性剤よりも安全性が高く、風味や臭いの不快感がない界面活性剤として、食品にも広く使用されているポリグリセリン脂肪酸エステルが、化粧料に使用されてきた(特許文献1)。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、温度によって親水性、親油性が変動しにくいため、これを使用して得られた水中油型乳化化粧料も温度変化に対して安定であることが一般的に知られている。
こうした、水中油型乳化化粧料の種々の安定性は、化粧料の乳化の(状態の)安定性(以下、適宜「乳化安定性」という。)に依存すると考えられる。
一方、乳化安定性が低い水中油型乳化化粧料は、流通過程や消費者が使用する場合に、苛酷な条件下に置かれると、増粘や固化、分離や凝集等を生じやすく、商品価値が失われやすいという問題がある。特に、商品の保存中の温度変化や輸送中の振とうによって、乳化化粧料が増粘又は固化し、さらには分離や凝集をしてしまうこともあった。
このように、ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いた水中油型乳化化粧料においては、いかにして乳化安定性を高めるかということが課題となっていた。
そこで、かかる乳化安定性を高めるために、水中油型乳化化粧料の界面活性剤を改良するアプローチと共に、水中油型乳化化粧料の乳化方法を改善するアプローチがとられ、現在まで様々な乳化方法が開発されてきた。
旧来より、最も一般的に利用されている乳化方法としては、水相中に界面活性剤を含有した油相を添加して、ホモミキサー等の乳化機の機械的なせん断力により、乳化させる方法(以下、「分散乳化法」という。)がある。しかし、この方法では、界面活性剤の機能が油と水の界面に効率的に作用しない。また、化粧品の品質の要求レベルが高くなるにつれて、化粧料における様々な処方が開発され、乳化粒子を微細化するには十分ではなくなってきた。また、乳化機の発達にも限度があり、新たな乳化方法の開発が試みられていた。そこで、機械力による手法ではなく、界面化学的な手法を取り入れた乳化方法として転相乳化法(反転乳化法)等が開発された。
転相乳化法とは、配合する油性成分の要求HLB値に、配合する界面活性剤のHLB値を合わせることが必要とされる乳化方法で、詳しくは、油相に、油性成分の要求HLB値とほぼ同じHLB値の界面活性剤を溶解又は分散させ、水相を添加して油中水型乳化化粧料(W/O型乳化化粧料)をつくり、さらに水相を添加して水中油型(O/W型)に転相させることにより水中油型乳化化粧料(O/W型乳化化粧料)を調製する方法である。転相乳化法では、通常2種以上を混合した界面活性剤が使用される。
転相乳化法を用いると、水相に油相を添加して水中油型乳化化粧料を調製するという分散乳化法に比較して、乳化粒子径が小さい水中油型乳化化粧料を得ることができる。そのため、化粧料の製造において一般に用いられている。
乳化粒子径が小さい水中油型乳化化粧料を調製することができるのは、油性成分の要求HLB値と界面活性剤のHLB値がほぼ同じ値に調整されることで、転相する際にラメラ液晶相を経由して乳化粒子が生成されると報告されている(非特許文献1参照)。詳しい機構としては、油相に水相を加えていく過程で、W/O型乳化化粧料→ラメラ液晶相→O(油相)/D(界面活性剤相)→O/W型乳化化粧料のステップを経ることにより、サブミクロンサイズの乳化粒子が生成されることが明らかにされている(非特許文献1参照)。
また、この転相乳化法の他、界面化学的手法を利用した乳化法としては、D相乳化法又は液晶乳化法などといった乳化方法が挙げられる。しかしながら、これら界面化学的手法を用いた乳化方法では、乳化をする際の必須成分として、例えば、多価アルコールを配合しなければならず、官能的にできる製品が制約される場合や相図による予備検討に時間を要する。また、製造面においての負荷について述べると、多価アルコールゲルを生成させなければならないことや、乳化する際に長時間を要する他、乳化する前の油相や多価アルコールを、攪拌機で均一分散できるだけの量を加えることのできない処方、つまり、油相や多価アルコールが少ない処方では、製造できないという欠点もあった。
そこで、油相を水相に添加し機械力で乳化する分散乳化の方法に、先に説明した転相乳化のステップを利用した界面化学的手法を取り入れることにより、前述した乳化をする際の必須成分の配合や手間をかけずに乳化粒子を微細化する方法、即ち、自己乳化を利用した分散乳化法(以下、適宜「自己乳化法」という。)がある。これは、自己乳化特性を有する界面活性剤を配合した油性成分を水に接触させると速やかに転相乳化のステップを踏まえた自己乳化がおこり、乳化粒子径が小さい水中油型乳化化粧料を製造できる方法である。このような自己乳化法を用いた水中油型乳化化粧料であれば、開発段階や製造面での欠点を克服することができ、非常に汎用性が高いという利点を有する。
このような、界面活性剤の自己乳化特性を利用した乳化方法は、ポリオキシエチレン系の界面活性剤においては適用できることが一般に知られている。しかし、この場合、水と接触したときに速やかに自己乳化させるために、油性成分に対して等量以上10〜20質量%もの高濃度のポリオキシエチレン系界面活性剤を配合する必要がある。しかしながらこのポリオキシエチレン系界面活性剤は、前述の通り、人体への安全性の点で懸念があり、濃度が高い場合には皮膚に対する刺激があることが従来から知られている。また、この方法で得たこのポリオキシエチレン系の界面活性剤を用いた水中油型乳化化粧料は、使用感が悪いという欠点も有する。
ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いた水中油型乳化化粧料を乳化する方法としては、旧来の分散乳化法のほかに、D相乳化法や液晶乳化法も用いられるようになってきており、最近では、従来できなかった転相乳化法についても用いられるようになってきた。しかし、これらの分散乳化法以外の方法では、製品の制約や製造面での問題があることは、前記の通りである。
これに対し、ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いた水中油型乳化化粧料に自己乳化法を適用した場合は、これまでは、ポリグリセリン脂肪酸エステルが油性成分中に溶解しにくく、また、油性成分中へ溶解しても、その組成物は自己乳化せず、ホモミキサー等の機械力のみで乳化されるため、得られた水中油型乳化化粧料の乳化安定性が悪いという問題があった。したがって、ポリグリセリン脂肪酸エステルを使用し、自己乳化を利用した分散乳化法を利用して製造した水中油型乳化化粧料は市場に流通することはなかった。ジグリセリンモノ脂肪酸エステルで、自己乳化特性を有するものも流通しているが、その自己乳化特性は弱く、良好なエマルションを得るまでには至らなかった。
1981年,「油化学」,第30巻,1号,p38−43 特開昭58−185537号公報
そこで、本発明の解決しようとする課題は、界面活性剤として、ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いた水中油型乳化化粧料において、対温度安定性が高く、使用感に優れた水中油型乳化化粧料、及びその製造方法を提供することである。なお、本発明における対温度安定性とは、高温安定性、低温安定性、温度変化安定性、及び高温振とう安定性のことをいう。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、1)界面活性剤として、水酸基価が450〜700で、全構成脂肪酸残基の50〜100質量%が炭素数16〜18の脂肪酸残基であるポリグリセリン脂肪酸エステルであり、ポリグリセリンの重合度が特定の分布を有するポリグリセリン脂肪酸エステルと、2)油性成分と、3)水とを成分とした水中油型乳化化粧料であれば、上記課題を解決できることを見出し、以下に記載の本発明を完成するに至った。
[1]次の成分Aの配合量が0.001〜25質量%、成分Bの配合量が0.001〜60質量%、及び成分Cの配合量が10〜99質量%であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
成分A:水酸基価が450〜700で、全構成脂肪酸残基の50〜100質量%が炭素数16〜18の脂肪酸残基であるポリグリセリン脂肪酸エステルであり、ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成しているポリグリセリンにおいて、2量体及び3量体のポリグリセリン環状物の合計組成割合が全ポリグリセリン中0〜3%、11量体以上のポリグリセリンの合計組成割合が全ポリグリセリン中の10〜30%、及び4〜10量体のポリグリセリンの各組成割合が全ポリグリセリン中の4〜20%であるポリグリセリン脂肪酸エステル。
成分B:油性成分。
成分C:水。
[2]成分Aの配合量が0.01〜15質量%、成分Bの配合量が0.01〜50質量%、及び成分Cの配合量が30〜95質量%である[1]に記載の水中油型乳化化粧料。
[3]成分Aの炭素数16〜18の脂肪酸残基がイソステアリン酸残基、オレイン酸残基、パルミチン酸残基、ステアリン酸残基から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の水中油型乳化化粧料。
[4]増粘剤を配合したことを特徴とする[1]から[3]のいずれか1つに記載の水中油型乳化化粧料。
[5]水中油型乳化化粧料が、一般クリーム・乳液、日焼け・日焼け止めクリーム、ひげそり用クリーム、クレンジングクリーム、洗顔クリーム、一般化粧水、日焼け・日焼け止めローション、ひげそり用ローション、美容液、口紅、ジェル、クレンジングジェル、モイスチャージェル、パック、乳化型ファンデーション、乳化アイシャドー、ネイルトリートメント、シャンプー、リンス、ヘアトリートメントから選ばれる1種である[1]から[4]のいずれか1つに記載の水中油型乳化化粧料。
[6] [1]から[5]のいずれか1つに記載の水中油型乳化化粧料の製造方法であって、成分A及び成分Bを配合した油相を、成分Cを配合した水相に添加して乳化させることを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法。
[7]乳化させるときの温度が10〜90℃であることを特徴とする[6]に記載の水中油乳化化粧料の製造方法。
[8] 次の成分A’の配合量が0.001〜25質量%、成分Bの配合量が0.001〜60質量%、成分Cの配合量が10〜99質量%、及び成分Dの配合量が、成分A’の配合量に対して1〜100質量%であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
成分A’:水酸基価が550〜700で、全構成脂肪酸残基の50〜100質量%が炭素数16〜18の脂肪酸残基であるポリグリセリン脂肪酸エステルであり、ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成しているポリグリセリンにおいて、2量体及び3量体のポリグリセリン環状物の合計組成割合が全ポリグリセリン中0〜3%、11量体以上のポリグリセリンの合計組成割合が全ポリグリセリン中の10〜30%、及び4〜10量体のポリグリセリンの各組成割合が全ポリグリセリン中の4〜20%であるポリグリセリン脂肪酸エステル。
成分B:油性成分。
成分C:水。
成分D:水酸基価が00〜500のジグリセリン脂肪酸エステル又は水酸基価が200〜500の平均重合度3〜10のポリグリセリン脂肪酸エステル
[9]成分A’の配合量が0.01〜15質量%、成分Bの配合量が0.01〜50質量%、成分Cの配合量が30〜95質量%、及び成分Dの配合量が、成分A’の配合量に対して1〜100質量%であることを特徴とする[8]に記載の水中油型乳化化粧料。
[10] 成分A’の炭素数16〜18の脂肪酸残基がイソステアリン酸残基、オレイン酸残基、パルミチン酸残基、ステアリン酸残基から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする[8]又は[9]に記載の水中油型乳化化粧料。
[11]増粘剤を配合したことを特徴とする[8]から[10]のいずれか1つに記載の水中油型乳化化粧料。
[12]水中油型乳化化粧料が、一般クリーム・乳液、日焼け・日焼け止めクリーム、ひげそり用クリーム、一般化粧水、日焼け・日焼け止めローション、ひげそり用ローション、美容液、口紅、ジェル、クレンジングジェル、モイスチャージェル、パック、乳化型ファンデーション、乳化アイシャドー、ネイルトリートメント、シャンプー、リンス、ヘアトリートメントから選ばれる1種である[8]から[11]のいずれか1つに記載の水中油型乳化化粧料。
[13] [8]から[12]のいずれか1つに記載の水中油型乳化化粧料の製造方法であって、成分A’、成分B、及び成分Dを配合した油相を、成分Cを配合した水相に添加して乳化させることを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法。
[14]乳化させるときの温度が10〜90℃であることを特徴とする[13]に記載の水中油型乳化化粧料の製造方法。
本発明の水中油型乳化化粧料は、乳化安定性に優れており、即ち、1)高温安定性(例えば50℃での乳化安定性)、2)低温安定性、3)温度変化安定性、4)高温振とう安定性等の対温度安定性に優れており、また、使用感に優れている。即ち、1)外観上、きめがあり、2)皮膚に塗布した際、べたつき感がなく、3)透明感に優れ、4)収まりが良い、という効果がある。
本発明の水中油型乳化化粧料の製造方法は、上記効果を奏する水中油型乳化化粧料を製造することができる。
まず、成分Aについて説明する。
本発明に使用される成分Aであるポリグリセリン脂肪酸エステルは、水酸基価が450〜700で、好ましくは500〜650、特に好ましくは550〜650である。水酸基価が450より小さい場合は、自己乳化性が低いために得られた水中油型乳化化粧料の乳化安定性が悪く、700より大きい場合は、油性成分に溶解せず水中油型乳化化粧料が調製できない。
本発明に記載した水酸基価の測定は、基準油脂分析試験法に基づき、1gの試料に含まれる遊離の水酸基をアセチル化するために必要な酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を求めることにより測定できる。
成分Aであるポリグリセリン脂肪酸エステルは、全構成脂肪酸残基中の炭素数16〜18の脂肪酸残基の含量が、50〜100質量%で、好ましくは55〜100質量%、特に好ましくは60〜100質量%である。炭素数16〜18の脂肪酸残基の含量が50質量%未満であると、得られる水中油型乳化化粧料の乳化安定性が不良であったり、きめや透明性が悪くなるからである。
脂肪酸残基は、直鎖脂肪酸残基、分岐脂肪酸残基のいずれでもよい。直鎖脂肪酸残基は、直鎖飽和脂肪酸残基、直鎖不飽和脂肪酸残基のどちらでも良い。
分岐脂肪酸残基は分岐飽和脂肪酸残基又は分岐不飽和脂肪酸残基のどちらでも良いが、ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造における脂肪酸の原料入手の容易さを考慮すると、分岐飽和脂肪酸残基の方が好ましい。
炭素数16〜18の直鎖飽和脂肪酸残基としては、パルミチン酸残基、マルガリン酸残基、ステアリン酸残基が挙げられ、特にパルミチン酸残基、ステアリン酸残基が好ましい。
炭素数16〜18の直鎖不飽和脂肪酸残基としては、オレイン酸残基、パルミトオレイン酸残基、リシノール酸残基等の不飽和のモノヒドロキシ酸残基等が挙げられ、特にオレイン酸残基が好ましい。オレイン酸残基を50質量%以上含むパーム油等由来の混合脂肪酸残基もこれに含まれる。
炭素数16〜18の分岐脂肪酸残基としては、イソステアリン酸残基(16−メチルヘプタデカノイル基、15−メチルヘプタデカノイル基、10−メチルヘプタデカノイル基、多分岐のイソステアリン酸残基)、イソパルミチン酸残基(14−メチルペンタデカノイル基)等が挙げられ、イソステアリン酸残基が好ましく、特に16−メチルヘプタデカノイル基が好ましい。
成分Aのポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンは、2量体及び3量体のポリグリセリン環状物の合計の組成割合が、全ポリグリセリン中0〜3%で、好ましくは0〜2%であり、特に好ましいのは0〜1%である。なぜなら、2量体及び3量体のポリグリセリン環状物の合計の組成割合が3%より多い場合、得られる水中油型乳化化粧料の乳化安定性が悪く、保存時に分離を起こしてしまうからである。なお、2量体又は3量体のポリグリセリンは非環状物のみからなるものもあるが、環状物及び非環状物の両方からなるものもある。
また、成分Aのポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンは、11量体以上のポリグリセリンの合計の組成割合が全ポリグリセリン中10〜30%であることが必要で、好ましくは12〜28%、より好ましくは15〜26%である。10〜30%の範囲外であると、得られる水中油型乳化化粧料の乳化安定性が悪くなるため不適当である。
さらに、成分Aのポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンは、4〜10量体ポリグリセリンの各組成割合が、全ポリグリセリン中4〜20%であり、好ましくは4〜15%、特に好ましくは4〜12%である。なぜなら、4〜10量体ポリグリセリンの各組成割合が4〜20%の範囲外であると、得られる水中油型乳化化粧料の乳化安定性が悪いために保存時に分離を起こしてしまうからである。
成分Aのポリグリセリン脂肪酸エステルの構成ポリグリセリン中には、グリセリン(単量体)を含んでいてもよい。
ポリグリセリンの組成割合の測定は、ポリグリセリンをポリグリセリン誘導体とし、該ポリグリセリン誘導体をGC法(ガスクロマトグラフィー)にて分離定量を行い求める方法が適当である。GC法による分析は、例えばメチルシリコンなど低極性液相を化学結合せしめたフューズドシリカキャピラリー管を用いて100〜250℃まで10℃/分の昇温分析を行えば、容易に実施することができる。
また、ガスクロマトグラフを二重収束マススペクトログラフに導入し、ケミカルアイオニゼーションなどの方法によりイオン化して測定し、次にその親イオンの分子量よりガスクロマトグラム上のピークの分子量を求め、更に化学式よりグリセリンの重合度を求めることにより簡単に行うことができる。ただし、これらの方法に限るものではない。
成分Aのポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンは、前述した組成割合のものであれば良く、脱水縮合や公知のエピクロルヒドリンやグリシドールを出発物質とした合成及び精製方法により製造したものでよく、市販品を用いることができる。市販品として、例えば太陽化学(株)製の商品(グレートオイルD−10、グレートオイルD−11、グレートオイルD−12等)が挙げられる。
本発明の成分Aであるポリグリセリン脂肪酸エステルは、仕込みの原料を特定すること以外は、公知のポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法により製造することができる。
例えば、特定のポリグリセリン、すなわち、2量体及び3量体のポリグリセリン環状物の合計組成割合が全ポリグリセリン中0〜3%、11量体以上のポリグリセリンの合計組成割合が全ポリグリセリン中の10〜30%、及び4〜10量体のポリグリセリンの各組成割合が全ポリグリセリン中の4〜20%であるポリグリセリン(例えば太陽化学(株)製の商品:グレートオイルD−10)、炭素数16〜18の脂肪酸、並びに触媒を反応容器に入れ、200〜250℃で加熱し、窒素ガス気流中で攪拌しながらエステル化反応を行うことにより得ることができる。
なお、成分Aの水酸基価は、ポリグリセリンと脂肪酸の仕込み割合により調整することができる。
次に、成分Bについて説明する。
本発明に使用される成分Bは、通常化粧料で使用される油性成分であれば何でもあっても良い。かかる油性成分について例示すると、動植物油脂類、半合成油脂、炭化水素油、高級脂肪酸、エステル油、シリコーン油、脂溶性ビタミン、飽和直鎖アルコール及び直鎖モノアルキルグリセリルエーテル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上のものを使用することができる。
本発明に使用される成分Bを具体的に例示すると以下のものが挙げられ、これらの1種又は2種以上のものを使用することができるが、これらに限定されるものではない。
動植物油脂類及び半合成油脂として、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、オリーブ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、小麦胚芽油、ゴマ油、米胚芽油、米糠油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、菜種油、馬脂、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、ヤシ油、硬化ヤシ油、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル等が挙げられる。
炭化水素油としては、スクワラン、オリーブスクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、α−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。流動パラフィンの市販品としてはWitco社製の商品(カーネーション)が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソステアリル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、イソステアリン酸イソステアリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、コハク酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸フィトステリル、リンゴ酸ジイソステアリル、パラメトキシケイ皮酸エステル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、テトラロジン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ジパラメトキシケイ皮酸・モノイソオクチル酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ステアロキシシリコーン等の高級アルコキシ変成シリコーン、アルキル変成シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン等が挙げられる。
脂溶性ビタミン類としては、各種脂溶性ビタミンとその誘導体が挙げられ、例えばトコフェロールやその誘導体、レチノールやその誘導体、アスコルビン酸誘導体等が挙げられる。
飽和直鎖アルコールとしては、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、直鎖モノアルキルグリセリルエーテルとしては、モノセチルグリセリルエーテル(キミルアルコール)、モノステアリルグリセリルエーテル(バチルアルコール)、モノベヘニルグリセリルエーテル等が挙げられる。
次に、成分Cについて説明する。
本発明に使用される成分Cは、一般に化粧料に使用することのできる水であれば特に制限はないが、精製水を用いるのが好ましい。なお、増粘剤水溶液やpH調整用水溶液中の水、又は水中油型乳化化粧料に配合される成分に由来する水についても、本発明に用いる成分Cに含まれるものとする。
次に、成分Dについて説明する。
本発明に使用される成分Dは、水酸基価が100〜500の多価アルコール脂肪酸エステル(成分Aを除く)及び/又は水酸基価が100〜500の多価アルコールアルキルエーテルである。この成分Dを使用する場合には、成分Aには、水酸基価が550〜700のポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることが好ましい。
さらに、成分Dは、水酸基価が150〜500の多価アルコール脂肪酸エステル(成分Aを除く)及び/又は水酸基価が150〜500の多価アルコールアルキルエーテルであることがより好ましく、水酸基価が200〜500の多価アルコール脂肪酸エステル(成分Aを除く)及び/又は水酸基価が200〜500の多価アルコールアルキルエーテルであることが最も好ましい。
多価アルコール脂肪酸エステル(成分Aを除く)及び多価アルコールアルキルエーテルの水酸基価が100〜500の範囲内のものを、水酸基価が550〜700のポリグリセリン脂肪酸エステルの成分Aと併用することで、水中油型乳化化粧料の乳化安定性がさらに向上し、対温度安定性がより優れたものとなる。
前述の、水酸基価が100〜500の多価アルコール脂肪酸エステル(成分Aを除く)、及び100〜500多価アルコールアルキルエーテルは市販されているものが利用できる。例えばグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル(成分Aを除く)、平均重合度3〜10のポリグリセリン脂肪酸エステル(成分Aを除く)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。なかでも、とりわけグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル(成分Aを除く)、平均重合度3〜10のポリグリセリン脂肪酸エステル(成分Aを除く)が好ましく、特にモノオレイン酸ジグリセリル(成分Aを除く)が最も好ましい。市販されているモノオレイン酸ジグリセリルとしては、例えば太陽化学株式会社製の商品(サンソフトQ−17D)が挙げられる。
次に、本発明に用いる成分A、成分B、成分C及び成分Dの水中油型乳化化粧料中の配合量について説明する。
本発明の水中油型乳化化粧料中の成分Aの配合量は、0.001〜25質量%であり、好ましくは0.01〜15質量%であり、特に最も好ましくは1〜10質量%である。成分Aの配合量が0.001%未満であると、成分Aが界面活性剤としての機能を果たすことができないために、水中油型乳化化粧料を得ることができない。また、25質量%より多いと、水中油型乳化化粧料の界面活性剤自体の官能が強く現れ、全体としてべとつき感の強いものとなってしまうので好ましくない。
本発明の水中油型乳化化粧料中の成分Bの配合量は、0.001〜60質量%であり、好ましくは0.01〜50質量%であり、特に好ましくは1〜30質量%である。成Bの配合量が0.001質量%未満であると、得られる水中油型乳化化粧料の油性成分固有の官能や効果が得られず、また、60質量%より多いと、得られる水中油型乳化化粧料の乳化安定性が悪くなるだけでなく、油性成分のべとつき感が強くなってしまう。
本発明の水中油型乳化化粧料に配合する成分Bの油性成分中の炭化水素油の配合量は10〜100質量%が好ましく、より好ましくは15〜100質量%、最も好ましくは35〜100質量%である。この範囲内であると乳化粒子をより細かくすることができる。
本発明の水中油型乳化化粧料中の成分Cの配合量は、10〜99質量%であり、好ましくは10〜95質量%であり、特に好ましくは50〜90質量%である。なぜなら、成分Cの配合量が10質量%未満であると乳化安定性が不良となり、99質量%より多いと油性成分の機能が発揮されなく商品としての価値が無いためである。
水中油型乳化化粧料に成分Dを配合させる場合、成分Dの配合量は、水酸基価が550〜700のポリグリセリン脂肪酸エステルである成分Aの配合量に対して好ましくは1〜100質量%、より好ましくは5〜90質量%、最も好ましくは10〜80質量%である。
本発明の水中油型乳化化粧料は、50℃という高温での乳化安定性を長期間持続させるためには、さらに増粘剤を配合させると良い。
増粘剤としては、キサンタンガム、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を配合することができる。増粘剤の配合量としては、0.1〜0.8%が好ましく、より好ましくは、0.1〜0.7%、最も好ましくは、0.1〜0.6%である。
カルボキシビニルポリマー等の酸性物質を使用する場合は、水中油型乳化化粧料を調製後、アルカリ溶液(例えば1質量%水酸化ナトリウム)を添加し、その後1〜2質量%カルボキシビニルポリマー水溶液を添加することにより、水中油型乳化化粧料を増粘させることができる。場合によっては、先にカルボキシビニルポリマー水溶液を添加し、その後、アルカリ溶液を添加しても良い。
本発明の水中油型乳化化粧料は、本発明の特性を損なわない範囲で、通常化粧料で使用される既知の成分、例えば保湿剤、粉末成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、美容成分、レシチン、糖脂質、植物抽出液、防腐剤、香料、pH調整剤、色素等を配合することができる。
保湿剤としては、プロピレングリコール、イソプレングリコール、1.2−ペンタンジオール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコールグリセリン、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ネオペンチルグリコール、ソルビトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、グルコース、ガラクトース等のグリコール類、フルクトース、シュクロース、マルトース、キシロース、キシロビオース、オリゴ糖の還元物、タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
粉末成分としては、酸化チタン、シリコーン処理酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、群青等の有色無機顔料、タルク、シリコーン処理タルク、白雲母、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、珪ソウ土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄雲母チタン、シリコーン処理雲母チタン、魚鱗箔、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、シリコーン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、澱粉、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機粉体顔料、マイカ、金粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン等の複合粉体等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシケイ皮酸誘導体、ウロカニン酸等が挙げられる。
酸化防止剤としては、BHT、BHA、ビタミンC類およびそれらの誘導体並びにそれらの塩、ビタミンE類およびそれらの誘導体並びにそれらの塩等が挙げられる。
美容成分としては、上記ビタミンを含めたビタミン類およびそれらの誘導体並びにそれらの塩、消炎剤、生薬等が挙げられる。
レシチンとしては、大豆リン脂質、水素添加大豆リン脂質等が挙げられ、また、糖脂質としては、スフィンゴ糖脂質等が挙げられる。
植物抽出液としては、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等が挙げられる。
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、フェノキシエタノール、エタノール等が挙げられる。
香料としては、カンファーオイル、ミカンオイル、ペパーミントオイル、ジャスミンアブソリュート、パインオイル、ライムオイル、ラベンダーオイル、ローズオイル、ムスクチンキ等が挙げられる。
pH調整剤としては、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等が挙げられる。
色素としては、青色1号、青色204号、赤色3号、黄色201号等が挙げられる。
なお、本発明の水中油型乳化化粧料には、必要に応じてポリオキシエチレン基を有する多価アルコール脂肪酸エステルやポリオキシエチレン基を有する多価アルコールアルキルエーテルを配合しても良い。
本発明の水中油型乳化化粧料は、水中乳化型乳化化粧料であれば化粧料の種類については特に制限しない。水中油型乳化化粧料として、例えば一般クリーム・乳液、日焼け・日焼け止めクリーム、ひげそり用クリーム、クレンジングクリーム、洗顔クリーム、一般化粧水、日焼け・日焼け止めローション、ひげそり用ローション、美容液、口紅、ジェル、クレンジングジェル等の化粧料、モイスチャージェル、パック剤等のスキンケア化粧料、乳化型ファンデーション、乳化アイシャドー、ネイルトリートメント等のメイクアップ化粧品、シャンプー、リンス、ヘアトリートメントのヘアケア製品等を挙げることができ、粒子径100nm以下のマイクロエマルションもこれに含む。
本発明の分散乳化法での水中油型乳化化粧料の製造に用いる乳化装置は、羽根型撹拌機、ホモミキサー撹拌機、ディスパー撹拌機、高圧ホモジナイザー等の通常乳化に使用される乳化装置を使用すれば良い。
乳化方法としては、自己乳化法、分散乳化法の他、転相温度乳化法、転相乳化法、液晶乳化法、D相乳化法等の公知の乳化方法を用いることができるが、より簡便に乳化粒子径が小さく保存安定性の高い乳化化粧料が得られる点で、自己乳化法を用いるのが最も好ましい。よって、いずれの乳化方法を用いても乳化安定性の高い水中油型乳化化粧料が製造できるため、汎用性の高い発明である。
次に、本発明の水中油型乳化化粧料の製造方法について説明するが、この方法に限定するものではない。
まず、成分A及び成分Bを配合した油相を容器に入れて均一混合し、ディスパー撹拌機で均一攪拌したものを、成分Cを配合した水相へ添加し、ディスパー撹拌機(100〜500rpm)で攪拌することにより自己乳化させて水中油型乳化化粧料を製造することができる。また、成分Dを配合する場合には、成分Dを油相に添加することにより製造することができる。
この方法においては、水相に対してA、B両成分が、ラメラ液晶を形成して、速やかに転相させることにより、転相乳化法と同様に乳化粒子を微細化させるため、得られた水中油型乳化化粧料の乳化安定性が向上するものと推測される。
乳化させるときの温度は、好ましくは10〜90℃であり、より好ましくは15〜85℃であり、最も好ましくは20〜80℃である。
なお、この方法においては、通常は攪拌機を使用するが、手回し等の軽い攪拌によっても、容易に水中油型乳化化粧料を製造できる。
増粘剤は、水中油型乳化化粧料に調製した後に添加するのが好ましい。また、保湿剤、粉末成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、美容成分、レシチン、糖脂質、植物抽出液、防腐剤、香料、pH調整剤、色素等は、油相に溶解するものは成分A及び成分Bを配合した油相に溶解して添加することができ、成分Cを配合した水相に溶解するものは水相に溶解して添加することができるが、乳化後の乳化化粧料に添加をしても良い。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔原料ポリグリセリンの組成分析〕
本発明の成分Aの原料として使用する3種類のポリグリセリン(太陽化学(株)製の商品:グレートオイルD−10、グレートオイルD−11、グレートオイルD−12)、及び比較として使用するポリグリセリン脂肪酸エステルの原料として使用する4種類のポリグリセリン(太陽化学(株)製の商品:グレートオイルS−10、グレートオイルS−11、グレートオイルS−12、グレートオイルS−13)のガスクロマトグラフ法により測定したポリグリセリン組成分析の結果を表1に示す。各組成分析値は、面積百分率法により算出した。また、ポリグリセリン中に2量体又は3量体の環状物を含む場合、2量体及び3量体のポリグリセリン組成分析値は、それぞれ非環状物と環状物を合わせた値を示す。
Figure 0004397286
表1中の分析実施例1〜3、及び分析比較例1〜4のポリグリセリンは、それぞれ表2に示す太陽化学(株)社製のポリグリセリンである。
Figure 0004397286
〔ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造〕
表1に示した7種のポリグリセリンをそれぞれ原料として、水酸基価の異なる各種ポリグリセリン脂肪酸エステルを合成した。以下に、グレートオイルD−10(分析実施例1の原料ポリグリセリン)を原料としたポリグリセリン脂肪酸エステルの製造結果を示す。
攪拌機、温度計、ガス吹込管及び水分離器を取付けた500ミリリットルの四ツ口フラスコに、ポリグリセリン(太陽化学(株)社製、商品:グレートオイルD−10)220g、イソステアリン酸80g、及びリン酸三カリウム0.1gを入れ、それらを窒素ガス気流中で攪拌しながら200〜250℃に加熱し、エステル化反応を行った。反応後、0.3mlのリン酸を加え、実施例1に使用するポリグリセリンイソステアリン酸エステル243gを得た。得られたポリグリセリン脂肪酸エステルの水酸基価は、462であった。
以下の実施例1〜14及び比較例1〜15で使用したポリグリセリン脂肪酸エステルは、表1中のポリグリセリン1種と脂肪酸を、得られるポリグリセリン脂肪酸エステルの水酸基価の値を考慮した割合で仕込む以外は、実施例1に使用したポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法と同様の方法で製造した。なお、実施例1〜14及び比較例1〜15で使用したポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸のうち、炭素数16〜18の脂肪酸の占める割合をそれぞれ表3及び表4に示す。
Figure 0004397286
Figure 0004397286
実施例1〜14〔水中油型乳化化粧料〕
成分A(分析実施例1〜3のいずれかのポリグリセリンを原料とするポリグリセリン脂肪酸エステル)、成分B及び成分Cを配合した水中油型乳化化粧料を調製した。ここで、実施例1、2、6、9、10以外のものは、成分Dも配合した。調製した各水中油型乳化化粧料の配合を表5〜表10に示す。なお、表5〜表10において、原料ポリグリセリン:分析実施例1、2、3とは、ポリグリセリン脂肪酸エステルの原料として使用したポリグリセリンがそれぞれ分析実施例1、2、3の原料ポリグリセリンであることを示す。
Figure 0004397286
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〔実施例1の水中油型乳化化粧料の製造(自己乳化法)〕
表5及び表6に示す配合で、以下の製造方法により水中油型乳化化粧料を製造した。
成分A及び成分Bを100ミリリットルのステンレス容器に入れ、70℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、油相を得た。また、300ミリリットルのステンレス容器に成分Cである精製水と1,3−ブチレングリコールを70℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、水相を得た。その後、70℃でディスパー撹拌機(1000rpm)で攪拌している水相へ、70℃の油相を添加した。
さらに、ディスパー攪拌を続けながら1質量%の水酸化ナトリウム水溶液(成分Cを含む)を添加し、さらに1質量%カルボキシビニルポリマー水溶液(成分Cを含む)を添加後、10分間ディスパー攪拌した。攪拌を続けながら30℃まで冷却し、水中油型乳化化粧料を取出した。25℃下で24時間静置することにより、水中油型乳化化粧料98gを得た。
〔実施例2〜11、13〜14の水中油型乳化化粧料の製造〕
表5〜表10に示す配合で、実施例1の水中油型乳化化粧料と同様の自己乳化法により実施例2〜11、13〜14の水中油型乳化化粧料を製造した。なお、実施例2〜11、13〜14の水中油型乳化化粧料の中で、成分Dを配合した水中油型乳化化粧料については、成分A、成分B、及び成分Dを100ミリリットルのステンレス容器に入れて油相を調製し、製造を行った。
なお、実施例3〜5、7、8、及び11〜14における成分Aは、成分A’である。
〔実施例12の水中油型乳化化粧料の製造(転相乳化法)〕
表9及び表10に示す配合で、以下の製造方法により水中油型乳化化粧料を製造した。
70℃に加熱した成分Cである精製水、1,3−ブチレングリコールを300ミリリットルのステンレス容器に入れ、70℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、水相を得た。また、成分A、成分B、及び成分Dを70℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、油相を得た。
油相をディスパー攪拌(3000rpm)し、その中へ70℃の水相を添加し、さらに70℃で20分間ディスパー攪拌を行った。
その後、ディスパー攪拌を続けながら1質量%の水酸化ナトリウム水溶液(成分Cを含む)を添加し、さらに1質量%カルボキシビニルポリマー水溶液(成分Cを含む)を添加後、10分間ディスパー攪拌した。攪拌を続けながら30℃まで冷却し、水中油型乳化化粧料を取出した。25℃下で24時間静置することにより、水中油型乳化化粧料98gを得た。
比較例1〜比較例15〔水中油型乳化化粧料〕
分析比較例1〜4のいずれかのポリグリセリンを原料とするポリグリセリン脂肪酸エステル、成分B及び成分Cを配合した水中油型乳化化粧料を調製した。ここで、比較例2〜9のものは、成分Dも配合した。調製した各水中油型乳化化粧料の配合を表11〜表16に示す。なお、表11〜表16において、原料ポリグリセリン:分析比較例1、2、3、4とは、ポリグリセリン脂肪酸エステルの原料として使用したポリグリセリンがそれぞれ分析比較例1、2、3、4の原料ポリグリセリンであることを示す。
Figure 0004397286
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〔比較例1の水中油型乳化化粧料の製造(自己乳化法)〕
表11及び表12に示す配合で、以下の製造方法により水中油型乳化化粧料を製造した。
分析比較例1のポリグリセリンを原料とするポリグリセリン脂肪酸エステル及び成分Bを100ミリリットルのステンレス容器に入れ、70℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、油相を得た。また、300ミリリットルのステンレス容器に成分Cである精製水と1,3−ブチレングリコールを70℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、水相を得た。
その後、70℃でディスパー撹拌機(1000rpm)で攪拌している水相へ、70℃の油相を添加した。
その後、ディスパー攪拌を続けながら1質量%の水酸化ナトリウム水溶液(成分Cを含む)を添加し、さらに1質量%カルボキシビニルポリマー水溶液(成分Cを含む)を添加後、10分間ディスパー攪拌した。攪拌を続けながら30℃まで冷却し、水中油型乳化化粧料を取出した。25℃下で24時間静置することにより、水中油型乳化化粧料98gを得た。
〔比較例2〜15の水中油型乳化化粧料の製造(自己乳化法)〕
表11〜表16に示す配合で、比較例1の水中油型乳化化粧料と同様の自己乳化法により比較例2〜12の水中油型乳化化粧料を製造した。なお、比較例2〜15の水中油型乳化化粧料の中で、成分Dを配合した水中油型乳化化粧料については、成分B、及び成分Dを100ミリリットルのステンレス容器に入れて油相を調製し、製造を行った。
得られた水中油型乳化化粧料について対温度安定性評価、官能評価、及び物性評価を行った。各評価について詳細に説明する。
〔対温度安定性評価〕
(1) 高温安定性:
水中油型乳化化粧料を50℃で1ヶ月間静置保存後、油相の分離やクリーミングが無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを○、クリーミングをしていたものを△、油相分離をしていたものを×とした。
この評価で安定であると、保管及び流通時の高温状態に対しても乳化が安定な乳化化粧料であると判断できる。
(2) 低温安定性:
水中油型乳化化粧料を5℃で6ヶ月間静置保存後、油相の分離やクリーミングが無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを○、クリーミングをしていたものを△、油相分離をしていたものを×とした。
この評価で安定であると、保管及び流通時の低温状態に対しても乳化が安定な乳化化粧料であると判断できる。
(3) 温度変化安定性:
水中油型乳化化粧料を−10℃と40℃に24時間ごとに変化させる保存を1ヶ月間行った後、油相の分離やクリーミングが無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを○、クリーミングをしていたものを△、油相分離をしていたものを×とした。
この評価で安定であると、保管及び流通時の温度変化に対しても乳化が安定な乳化化粧料であると判断できる。
(4) 高温振とう安定性:
ヤマト科学(株)製のシェイキングバスに、水中油型乳化化粧料10mlを充填した20ml蓋付き試験管をセットし、50℃で3cmの距離を60回/分の速さで24時間往復振とうさせた後、油相の分離やクリーミングが無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを○、クリーミングをしていたものを△、油相分離をしていたものを×とした。
この評価で安定であると、流通時の衝撃に対しても乳化が安定な乳化化粧料であると判断できる。
〔官能評価〕
水中油型乳化化粧料の官能評価は、20名の評価パネラーに対して、きめ、べたつき感、透明感、収まり、の4つの項目を評価することによって行った。具体的には、20名の評価パネラーが、水中油型乳化化粧料を上腕内側部に塗布したときの4つの項目について、官能評価基準にもとづいて評価点をつけてもらい、得られた20名の評価点の平均値を算出することによって行った。評価点の平均値が4に近いほど官能の評価結果が良いことから使用感が優れたものであり、0に近いほど官能の評価結果が悪いことから使用感が悪いものと判断できる。官能評価の表示は◎○△□×の5つで行った。
4つの評価項目の官能評価基準について、表11〜表14に示す。ただし、きめや粘度については、得られた水中油型乳化化粧料が通常の水とほとんど同等であるものについては、測定または評価をしなかった。
Figure 0004397286
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〔物性評価〕
(1) 平均乳化粒子径(nm又はμm)
得られた水中油型乳化化粧料を精製水で希釈し、株式会社堀場製作所製の粒度分布測定装置LA−300を用いて測定した。ただし、平均乳化粒子径が0.1μm以下のものについては、ベックマンコールター株式会社製の粒度分布測定装置N4PLUSを用いて測定した。
(2) 粘度(単位:mPa・s)
株式会社東京計器製のB型粘度計を使用し、25℃、ローターNo.3、6rpm、1minの条件で、水中油型乳化化粧料の粘度を測定した。
(3) pH値:
株式会社堀場製作所社製のpHメーターを使用し、25℃での水中油型乳化化粧料のpHを測定した。
得られた実施例1〜実施例14及び比較例1〜比較例15の水中油型乳化化粧料の対温度安定性評価、官能評価、及び物性評価の結果について、表21〜表26に示す。
Figure 0004397286
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表21〜表26に示した結果からわかるように、実施例1〜14の水中油型乳化化粧料は高温安定性、低温安定性、温度変化安定性、高温振とう安定性に優れ、きめ、透明感があり、べたつき感がなく、収まりが良いのに対し、比較例1〜15の水中油型乳化化粧料ではこれら乳化安定性が、実施例1〜14の水中油型乳化化粧料に比べ劣っていた。
実施例15〔エモリエントクリーム〕
表27に示す配合の水中油型乳化化粧料であるエモリエントクリームを調製した。
まず、原料(1)〜(7)を100ミリリットルのステンレス容器に入れ、70℃に加熱しながらディスパー攪拌(3000rpm)により混合溶解し、油相を得た。また、原料(8)〜(11)を70℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、水相を得た。その後、70℃でディスパー撹拌機(1000rpm)で攪拌している水相へ、70℃の油相を添加した。
さらに、ディスパー攪拌を続けながら原料(12)を添加し、さらに原料(13)を添加後、10分間ディスパー攪拌した。攪拌を続けながら30℃まで冷却し、水中油型乳化化粧料を取出した。25℃下で24時間静置することにより、水中油型乳化化粧料であるエモリエントクリーム96gを得た。
得られたエモリエントクリームについて対温度安定性評価、官能評価、及び物性評価を行った。各評価結果を表28に示す。なお、各評価の評価方法は、先に説明した実施例1〜14の水中油型乳化化粧料の評価と同じ方法で行った。評価結果からわかるように実施例15のエモリエントクリームは、安定性に優れ、使用感にもすぐれた水中油型乳化化粧料であることが確認された。
Figure 0004397286
Figure 0004397286
実施例16〔乳液1〕
表29に示す配合の水中油型乳化化粧料である乳液を調製した。
まず、原料(1)〜(5)を100ミリリットルのステンレス容器に入れ、70℃に加熱しながらディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、油相を得た。また、原料(6)及び(7)を75℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、水相を得た。その後、70℃でディスパー撹拌機(1000rpm)で攪拌している水相へ、70℃の油相を添加した。
さらに、ディスパー攪拌を続けながら原料(8)を添加し、さらに原料(9)を添加後、10分間ディスパー攪拌した。攪拌を続けながら30℃まで冷却し、水中油型乳化化粧料を取出した。25℃下で24時間静置することにより、水中油型乳化化粧料である乳液97gを得た。
得られた乳液について対温度安定性評価、官能評価、及び物性評価を行った。各評価結果を表30に示す。なお、各評価の評価方法は、先に説明した実施例1〜14の水中油型乳化化粧料の評価と同じ方法で行った。
評価結果からわかるように実施例16の乳液は、安定性に優れ、使用感にもすぐれた水中油型乳化化粧料であることが確認された。
Figure 0004397286
Figure 0004397286
実施例17〔乳液2〕
表31に示す配合の水中油型乳化化粧料である乳液を調製した。
まず、原料(1)〜(4)を50ミリリットルのステンレス容器に入れ、70℃に加熱しながらディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、油相を得た。また、原料(5)〜(7)を75℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、水相を得た。その後、70℃でディスパー撹拌機(1000rpm)で攪拌している水相へ、70℃の油相を添加した。
さらに、ディスパー攪拌を続けながら原料(8)を添加し、さらに原料(9)を添加後、10分間ディスパー攪拌した。攪拌を続けながら30℃まで冷却し、水中油型乳化化粧料を取出した。25℃下で24時間静置することにより、水中油型乳化化粧料である乳液97gを得た。
得られた乳液について対温度安定性評価、官能評価、及び物性評価を行った。各評価結果を表32に示す。なお、各評価の評価方法は、先に説明した実施例1〜14の水中油型乳化化粧料の評価と同じ方法で行った。
評価結果からわかるように実施例17の乳液は、安定性に優れ、使用感にもすぐれた水中油型乳化化粧料であることが確認された。
なお、配合表(表31)中の成分Aは、成分A’である。
Figure 0004397286
Figure 0004397286
実施例18〔日焼け止めクリーム〕
表33に示す配合の水中油型乳化化粧料である日焼け止めクリームを調製した。
まず、原料(1)〜(8)を300ミリリットルのステンレス容器に入れ、75℃に加熱しながらディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、油相を得た。また、原料(9)〜(12)を70℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、水相を得た。その後、70℃でホモミキサー撹拌機(1000rpm)で攪拌している水相へ、70℃の油相を添加した。
さらに、ホモミキサー攪拌を続けながら原料(13)を添加後、10分間ディスパー攪拌した。攪拌を続けながら30℃まで冷却し、水中油型乳化化粧料を取出した。25℃下で24時間静置することにより、水中油型乳化化粧料である日焼け止めクリーム397gを得た。
得られた日焼け止めクリームについて対温度安定性評価、官能評価、及び物性評価を行った。各評価結果を表34に示す。なお、各評価の評価方法は、先に説明した実施例1〜14の水中油型乳化化粧料の評価と同じ方法で行った。
評価結果からわかるように実施例18の日焼け止めクリームは、安定性に優れ、使用感にもすぐれた水中油型乳化化粧料であることが確認された。
なお、配合表(表33)中の成分Aは、成分A’である。
Figure 0004397286
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実施例19(化粧水)
表35に示す配合の水中油型乳化化粧料である化粧水を調製した。
まず、原料(1)〜(4)を100ミリリットルのステンレス容器に入れ、75℃に加熱しながらディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、油相を得た。また、原料(5)〜(8)を70℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、水相を得た。その後、70℃でディスパー撹拌機(1000rpm)で攪拌している水相へ、70℃の油相を添加した。
さらに、10分間ディスパー攪拌した後、攪拌を続けながら30℃まで冷却し、水中油型乳化化粧料を取出した。25℃下で24時間静置することにより、水中油型乳化化粧料である化粧水499gを得た。
得られた化粧水について対温度安定性評価、官能評価、及び物性評価を行った。各評価結果を表36に示す。なお、各評価の評価方法は、先に説明した実施例1〜14の水中油型乳化化粧料の評価と同じ方法で行ったが、きめ及び粘度については評価しなかった。
評価結果からわかるように実施例19の化粧水は、安定性に優れ、使用感にもすぐれた水中油型乳化化粧料であることが確認された。
なお、配合表(表35)中の成分Aは、成分A’である。
Figure 0004397286
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実施例20〔クレンジングクリーム〕
表37に示す配合の水中油型乳化化粧料であるクレンジングクリームを調製した。
まず、原料(1)〜(4)を100ミリリットルのステンレス容器に入れ、75℃に加熱しながらディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、油相を得た。また、原料(5)および(6)を70℃でディスパー攪拌(1000rpm)により混合溶解し、水相を得た。その後、70℃でディスパー撹拌機(2000rpm)で攪拌している水相へ、70℃の油相を添加した。
さらに、10分間攪拌した後、攪拌を続けながら30℃まで冷却し、水中油型乳化化粧料を取出した。25℃下で24時間静置することにより、水中油型乳化化粧料であるクレンジングクリーム499gを得た。
得られたクレンジングクリームについて対温度安定性評価、官能評価、及び物性評価を行った。各評価結果を表38に示す。なお、各評価の評価方法は、先に説明した実施例1〜14の水中油型乳化化粧料の評価と同じ方法で行ったが、クレンジングクリームでは必要としない官能である透明感と収まりについては評価しなかった。
評価結果からわかるように実施例20のクレンジングクリームは、安定性に優れ、使用感にもすぐれており、さらに化粧料に対するクレンジング力も優れた水中油型乳化化粧料であることが確認された。
Figure 0004397286
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本発明の水中油型乳化化粧料は、化粧品の分野において、例えば一般クリーム・乳液、日焼け・日焼け止めクリーム、ひげそり用クリーム、クレンジングクリーム、洗顔クリーム、一般化粧水、日焼け・日焼け止めローション、ひげそり用ローション、美容液、口紅、ジェル、クレンジングジェル、モイスチャージェル、パック、乳化型ファンデーション、乳化アイシャドー、ネイルトリートメント、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント等として利用することができる。


Claims (14)

  1. 次の成分Aの配合量が0.001〜25質量%、成分Bの配合量が0.001〜60質量%、及び成分Cの配合量が10〜99質量%であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
    成分A:水酸基価が450〜700で、全構成脂肪酸残基の50〜100質量%が炭素数16〜18の脂肪酸残基であるポリグリセリン脂肪酸エステルであり、ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成しているポリグリセリンにおいて、2量体及び3量体のポリグリセリン環状物の合計組成割合が全ポリグリセリン中0〜3%、11量体以上のポリグリセリンの合計組成割合が全ポリグリセリン中の10〜30%、及び4〜10量体のポリグリセリンの各組成割合が全ポリグリセリン中の4〜20%であるポリグリセリン脂肪酸エステル。
    成分B:油性成分。
    成分C:水。
  2. 成分Aの配合量が0.01〜15質量%、成分Bの配合量が0.01〜50質量%、及び成分Cの配合量が30〜95質量%である請求項1に記載の水中油型乳化化粧料。
  3. 成分Aの炭素数16〜18の脂肪酸残基がイソステアリン酸残基、オレイン酸残基、パルミチン酸残基、ステアリン酸残基から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水中油型乳化化粧料。
  4. 増粘剤を配合したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の水中油型乳化化粧料。
  5. 水中油型乳化化粧料が、一般クリーム・乳液、日焼け・日焼け止めクリーム、ひげそり用クリーム、クレンジングクリーム、洗顔クリーム、一般化粧水、日焼け・日焼け止めローション、ひげそり用ローション、美容液、口紅、ジェル、クレンジングジェル、モイスチャージェル、パック、乳化型ファンデーション、乳化アイシャドー、ネイルトリートメント、シャンプー、リンス、ヘアトリートメントから選ばれる1種である請求項1から4のいずれか1項に記載の水中油型乳化化粧料。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の水中油型乳化化粧料の製造方法であって、成分A及び成分Bを配合した油相を、成分Cを配合した水相に添加して乳化させることを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法。
  7. 乳化させるときの温度が10〜90℃であることを特徴とする請求項6に記載の水中油型乳化化粧料の製造方法。
  8. 次の成分A’の配合量が0.001〜25質量%、成分Bの配合量が0.001〜60質量%、成分Cの配合量が10〜99質量%、及び成分Dの配合量が、成分A’の配合量に対して1〜100質量%であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
    成分A’:水酸基価が50〜700で、全構成脂肪酸残基の50〜100質量%が炭素数16〜18の脂肪酸残基であるポリグリセリン脂肪酸エステルであり、ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成しているポリグリセリンにおいて、2量体及び3量体のポリグリセリン環状物の合計組成割合が全ポリグリセリン中0〜3%、11量体以上のポリグリセリンの合計組成割合が全ポリグリセリン中の10〜30%、及び4〜10量体のポリグリセリンの各組成割合が全ポリグリセリン中の4〜20%であるポリグリセリン脂肪酸エステル。
    成分B:油性成分。
    成分C:水。
    成分D:水酸基価が00〜500のジグリセリン脂肪酸エステル又は水酸基価が200〜500の平均重合度3〜10のポリグリセリン脂肪酸エステル
  9. 成分A’の配合量が0.01〜15質量%、成分Bの配合量が0.01〜50質量%、成分Cの配合量が30〜95質量%、及び成分Dの配合量が、成分A’の配合量に対して1〜100質量%であることを特徴とする請求項8に記載の水中油型乳化化粧料。
  10. 成分A’の炭素数16〜18の脂肪酸残基がイソステアリン酸残基、オレイン酸残基、パルミチン酸残基、ステアリン酸残基から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項8又は9に記載の水中油型乳化化粧料。
  11. 増粘剤を配合したことを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の水中油型乳化化粧料。
  12. 水中油型乳化化粧料が、一般クリーム・乳液、日焼け・日焼け止めクリーム、ひげそり用クリーム、一般化粧水、日焼け・日焼け止めローション、ひげそり用ローション、美容液、口紅、ジェル、クレンジングジェル、モイスチャージェル、パック、乳化型ファンデーション、乳化アイシャドー、ネイルトリートメント、シャンプー、リンス、ヘアトリートメントから選ばれる1種である請求項8から11のいずれか1項に記載の水中油型乳化化粧料。
  13. 請求項8から12のいずれか1項に記載の水中油型乳化化粧料の製造方法であって、成分A’、成分B、及び成分Dを配合した油相を、成分Cを配合した水相に添加して乳化させることを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法。
  14. 乳化させるときの温度が10〜90℃であることを特徴とする請求項13に記載の水中油型乳化化粧料の製造方法。


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