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JP4397787B2 - エアバッグ - Google Patents
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JP4397787B2 - エアバッグ - Google Patents

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  • Air Bags (AREA)

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本発明は、例えば、自動車の側方の窓部に沿って展開するエアバッグに関する。
従来、ガスを導入して膨張展開するエアバッグを備えたエアバッグ装置について、自動車の側方の窓部に沿って展開するいわゆるカーテンエアバッグが知られている。そして、このエアバッグは、動作前は、自動車のルーフサイドレールに沿って細長く折り畳んで収納され、側方からの衝撃を受けた際に、内部にガスが導入され、窓部に沿って下方に膨張展開するようになっている。
このようなエアバッグについて、2枚のシートを互いに縫合などして、上縁部に沿って配置されるガス通路と、このガス通路に連通する複数のクッション室を設けた構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この構成では、ガス通路の後部に設けたダクトに接続したガス発生器からガスを供給することにより、ガス通路から各クッション室にガスを供給し、各クッション室を下方に展開させて、前後の座席の乗員の頭部の保護を図っている。また、この特許文献1の構成では、後側すなわち後席用のクッション室の一部は、ガスが供給されず展開しない非展開部を挟んでダクトの下方に位置し、ダクトに供給されたガスは、ガス通路から後方に戻るようにして、後席用のクッション室に供給され、このクッション室は、いわば後方に向かって展開するようになっている。
特開2003−320920号公報(第3頁、図1)
上記のように、非展開部を挟んでダクトすなわちガス通路の下方にクッション室が配置される構成では、通常、ガスが供給される際にガス通路とクッション室とが別々の展開挙動を示しやすい。すなわち、ガス通路は、長手方向に沿って上側部が車体に直接的に固定されているため、比較的展開時の揺れは小さく所望の位置に展開するものの、クッション室の特に後部は車体に固定される点から遠く、展開時に上下に揺動するとともに左右にも揺動し、所望の位置に迅速に展開させることが容易ではない。そして、このようにクッション室が揺動すると、このクッション室とガス通路との間の部分などに負荷が加わり、エアバッグを構成するシートすなわち基布の破断を生じる懸念がある。そこで、負荷が加わる部分について、例えば、剛性の高い素材の基布を用い、また、厚さ寸法の大きい基布を用い、あるいは、別体の補強布を追加する構成が考えられるが、いずれの方法についても、製造コストが上昇する問題を有している。
この点、特許文献1の構成では、後側のクッション室の後端部から突片が突設され、この突片を車体に固定する構成が示されている。しかしながら、展開するクッション室から突片を突設する構成では、部品点数が増加するとともに突片の固定作業の工数が増加し、製造コストが上昇する問題を有している。また、後側のクッション室から後方に突設した突片を車体に固定する位置は、このエアバッグにガスを供給するガス発生器が取り付けられ、また、このエアバッグ装置を制御するためのハーネスなどが配置される位置であるため、車の構造によっては、突片を固定する場所を確保できない場合がある問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、簡略な構成で所望の位置に安定して展開できるエアバッグを提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグは、折り畳んで収納されガスが導入されて所定面に沿って展開する袋状のエアバッグであって、所定の方向に沿ってガスが導入されるガス導入路と、このガス導入路から前記所定の方向と交差する方向にガスが導入されて展開する乗員保護部と、これらガス導入路と乗員保護部との間の一部に設けられガスが導入されない非展開部と、この非展開部とガス導入路との間を区画する第1の区画部と、前記非展開部と乗員保護部との間を区画する第2の区画部と、これら第1の区画部と第2の区画部とを連結して前記非展開部に設けられた連結部とを具備し、前記ガス導入路及び前記乗員保護部の外殻は基布で構成され、前記第1の区画部、前記第2の区画部、及び前記連結部は、前記基布同士を縫合して連結する縫合線であるものである。
そして、この構成では、エアバッグに導入されたガスは、非展開部を迂回するようにして、ガス導入路から乗員保護部に導入され、ガス導入路及び乗員保護部を所定面に沿って展開させる。乗員保護部が展開する際、ガスが導入されない非展開部は変形し易いが、非展開部に設けられた連結部により、乗員保護部の移動が抑制され、乗員保護部が所望の位置に安定して展開し、乗員保護性能が容易に向上する。連結部は、簡略な構成で形成することが可能であり、製造コストの低減が容易になる。乗員保護部の移動が抑制されるため、非展開部に加わる力が抑制され、エアバッグを保護することが可能になる。さらに、ガス導入路及び乗員保護部の外殻は基布で構成され、第1の区画部、第2の区画部、及び連結部は、前記基布同士を縫合して連結する縫合線であ、連結部が、第1の区画部及び第2の区画部と同様に、基布を縫合する縫合線で構成されるため、構成が簡略化され、製造コストが低減される。
請求項記載のエアバッグは、請求項1記載のエアバッグにおいて、乗員保護部の外縁を規定する外周区画部を備え、第2の区画部は、前記外周区画部から湾曲しながら第1の区画部に連結するものである。
そして、この構成では、湾曲する第2の区画部により、ガスの流れを安定させて、乗員保護部の展開を安定させることができる。さらに、湾曲した第2の区画部の変形により、エアバッグに加わる力を吸収あるしは分散し、エアバッグを保護することが可能になる。
請求項記載のエアバッグは、請求項1または2記載のエアバッグにおいて、連結部は円弧状をなし、第1の区画部と第2の区画部とに滑らかに連結するものである。
そして、この構成では、湾曲した連結部の変形により、エアバッグに加わる力を吸収あるしは分散し、エアバッグを保護することが可能になる。
本発明のエアバッグによれば、乗員保護部が展開する際、非展開部に設けられた連結部により、乗員保護部の移動を抑制し、乗員保護部を所望の位置に安定して展開させ、乗員保護性能を容易に向上できる。連結部は、簡略な構成で形成することが可能であり、製造コストを容易に低減できる。乗員保護部の移動を抑制できるため、非展開部に加わる力を抑制し、エアバッグを保護することができる。
以下、本発明のエアバッグの一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1ないし図3において、1はエアバッグで、このエアバッグ1を備えたエアバッグ装置2は、図3に示すように、車両としての自動車の車体3の車室4のルーフサイド部5に配置されている。そして、このエアバッグ1は、カーテンエアバッグ、側突用エアバッグ、サイドエアバッグ、インフレータブルカーテン、あるいは頭部保護用エアバッグなどとも呼ばれるもので、側面衝突などの衝撃を受けた際に、乗員の側方に面状に展開し、被保護物である乗員を保護するようになっている。なお、図3においては、後席の乗員の頭部をダミーAにより示している。また、以下、所定の方向である前後方向、所定の方向との交差する方向である上下方向などの方向については、直進状態の自動車の方向に合わせて説明し、図1及び図2においては、図の左側の矢印F方向が第1の方向である前方、矢印D方向が第1の方向と交差さらには直交する第2の方向である下方となっている。
また、この車体3は、車室4内に乗員が着座可能な前席及び後席を備え、これら前席及び後席に対応して、それぞれ上部に開口可能な窓部(サイドウィンドウ)を備えたドアが設けられている。そして、これら窓部及びドアの内側に沿った面が、所定面を構成している。また、車室4の両側には、前側から順に、ピラーとして、フロントピラーとも呼ばれるAピラー、センターピラーとも呼ばれるBピラー、リアピラーとも呼ばれるCピラーなどが設けられ、これらピラーの上側に、被取付部を構成する車体パネルであるルーフサイドレールが設けられている。そして、図3に示すように、このルーフサイドレールを介して天井パネル16が支持されている。さらに、各ピラーの車室4側には、ピラーガーニッシュが取り付けられ、天井パネル16からルーフサイドレールにかかる部分の車室側には、軟質なすなわち変形可能な天井板であるヘッドライニング17が取り付けられている。また、このルーフサイドレールの下端部には、軟質の樹脂などにて形成された弾性変形可能なパッキング体が取り付けられている。また、各座席には、シートベルトが設けられ、センターピラーには、これらシートベルトを支持する支持部が設けられている。
そして、エアバッグ装置2は、前後の座席の乗員を保護可能な、いわゆる前後席用エアバッグであり、ルーフサイドレールとヘッドライニング17となどに囲まれたルーフサイド部5に細長く折り畳んで収納されたエアバッグ1と、後席の上方に収納されこのエアバッグ1にガスを供給する図示しないインフレータと、折り畳んだエアバッグ1を覆って形状を保持する筒状の被覆部材であるスリーブと、エアバッグ1をルーフサイドレールに取り付けるブラケットとなどを備えている。
そして、エアバッグ1は、単数あるいは複数の基布を組み合わせ縫合して形成され、図1及び図2に示すように、扁平な袋状に形成されたエアバッグ本体部21と、このエアバッグ本体部21の複数箇所から延設された取付部を構成する取付片部22と、エアバッグ本体部21の前端部に接続されたテンションストラップ23となどを備えている。そして、エアバッグ本体部21は、外側に配置される基布である基布部としての外側基布部24と車室側に配置される基布である基布部としての内側基布部25とを重ね、接合部である所定の縫製部26で縫い合わせ、基本的にはガスが流入して膨張展開する袋状の膨出部27と、エアバッグ本体部21の後端上部に位置して膨出部27を外部に連通するガス導入口28と、1枚のシート状でガスが流入せず膨張しないシート部29となどが設けられている。なお、外側基布部24と内側基布部25とは、2枚の基布を用いる他、例えば、1枚の基布であるメインパネルを下端の折り線で折って一体に形成することもできる。
さらに、膨出部27は、基本的には中空部である気室であり、エアバッグ本体部21の前後方向である長手方向の上部に沿って設けられたガス導入路31と、このガス導入路31の前側部に連通する第1の膨出部としての前席保護部(前席保護エリア)33と、ガス導入路31の後側に連通する第2の膨出部である乗員保護部としての後席保護部(後席保護エリア)34とを備えている。
また、縫製部26は、膨出部27の外周を縫製する外周区画部としての外周縫製部36と、各保護部33,34の展開時の幅寸法を規制する規制部37とを備えている。そして、これら外周縫製部36及び規制部37は、糸を用いた二重の縫製線で形成されているとともに、この縫製線に沿った大部分には、シール剤が塗布され縫い目などからの空気漏れが抑制されている。すなわち、膨出部27は、略気密な袋状に形成され、展開した形状を所定の時間維持するようになっている。そして、規制部37は、膨出部27の1カ所あるいは複数カ所に位置し、外周縫製部36と一体あるいは別体に形成されている。すなわち、前席保護部33では、各規制部37は、それぞれ直線状をなし、ガスの流れる方向に沿って互いに平行に形成されている。一方、後席保護部34では、規制部37は、第1の規制部41と、第2の規制部42とで構成され、第1の規制部41は、略くの字状に屈曲された曲線状に形成され、第2の規制部42は、前側下方に向かって湾曲する円弧状に形成されている。そして、この第2の規制部42の基端部である後端部は、外周縫製部36を構成する第1の区画部45と第2の区画部46との先端部である前端部に滑らかに連設されている。そして、本実施の形態では、第2の規制部42は、前側下方に向かう半径60mmの四分円の円弧状の曲線状をなし、上側すなわちガス導入路31側に位置する第1の区画部45は、第2の規制部42とガス導入口28側の外周縫製部36の部分とに滑らかに連続する直線状をなし、下側すなわちガス導入路31側から離間して位置する第2の区画部46は、後席保護部34の下側を縫合する外周縫製部36の部分から第2の規制部42に滑らかに連続する半径100mmの円弧状の曲線状をなしている。すなわち、後席保護部34の後部は、外周縫製部36の第2の区画部46を介して第2の規制部42の先端部まで滑らかに連続するとともに、第2の規制部42の基端部から、第1の区画部45及び第2の区画部46が上下に互いに拡開するように形成されている。
また、各規制部37の端末部には、円環状の保護部37aが形成されている。各保護部37aは、外周縫製部36及び規制部37と同様に、糸を用いた二重の縫製線で形成されているとともに、この縫製線に沿ってシール剤が塗布され気密に形成されている。
さらに、第1の区画部45及び第2の区画部46に囲まれた部分には、ガスが導入されない非展開部55が形成されている。この非展開部55は、外側基布部24と内側基布部25とが重ねられた部分であるが、膨出部27に連通せずガスが導入されない部分であり、さらに、この非展開部55には、第1の区画部45と第2の区画部46とを連結するように、糸を用いた縫製線である連結部56が形成されている。そして、この連結部56は、非展開部55の後側部に沿って、前側に膨出する例えば半径55mmの円弧状をなし、外周縫製部36の第1の区画部45及び第2の区画部46に滑らかに連結されている。また、この連結部56は、縫製部26と同様に二重の縫製線で形成されているが、シール剤は塗布されていない。
なお、これら縫製部26などの縫製などの順序は、まず、外側基布部24と内側基布部25とのいずれかにシール剤を塗布し、これら外側基布部24と内側基布部25とを重ね合わせた状態で、外周縫製部36と規制部37とを縫製機械により縫製により形成し、次いで、連結部56を縫製により形成する。また、2本の針を備えた縫製機械を用いることにより、2列の縫製線は1回の作業により形成される。
さらに、ガス導入路31の後端部には、ガス導入口28に連通し、基布を折り重ねなどして筒状に形成した導管部58が内挿されている。この導管部58は、外周縫製部36に共縫いなどして位置決めされている。
また、取付片部22は、エアバッグ本体部21の上縁部に所定間隔で複数形成され、それぞれ金属製のブラケットが取り付けられるようになっている。例えば、各取付片部22は、エアバッグ本体部21を構成する基布と一体に形成され、外側基布部24と内側基布部25とを重ねた状態で互いに縫合して形成されている。
そして、エアバッグ装置2の製造工程は、エアバッグ1を図1に示すように広げた状態から、エアバッグ本体部21を所定の細長い形状に折り畳み、スリーブに挿入し、各取付片部22をそれぞれスリーブに設けたスリットから外側に引き出す。なお、エアバッグ本体部21の折畳方法は、種々の方法を採ることができるが、例えば、下側部をロール状に折り畳んで集積部を形成するとともに、上側部はこの集積部を両側から包むパラソル状の案内部として折り畳むことができる。次いで、各取付片部22に、それぞれブラケットを取り付け、このブラケットとともに、各取付片部22をルーフサイドレールにボルトにより固定する。さらに、スリーブの前端側から導出したテンションストラップ23をルーフサイドレールの前端側の所定の位置に固定する。
一方、インフレータは、リテーナなどにより保持され、さらに、これらリテーナなどを締め付け部品によりルーフサイドレールなどに固定して取り付け、ガス噴射口をガス導入口28に接続するとともに、ハーネスなどを用いて図示しない制御装置と電気的に接続する。
そして、このようにして取り付けたエアバッグ装置2をヘッドライニング17で覆い、エアバッグ装置2のルーフサイド部5への取り付けが行われる。
そして、このエアバッグ装置2は、車体3の側方から衝撃を受けた側面衝突などの際には、制御装置によりインフレータが作動し、このインフレータから噴射されるガスがエアバッグ1のガス導入口28、導管部58からガス導入路31を介して前席保護部33及び後席保護部34に導入され、スリーブを破断しつつ膨出部27を膨張させ、ヘッドライニング17などを変形させながらルーフサイド部5から下方に迅速に突出し、エアバッグ1が窓部に沿って下方に膨張展開し、すなわち、カーテン状に前後の窓部を覆い、前席及び後席の各乗員の頭部、胸部などを保護するように展開する。
この際、ガス導入路31は、ガス導入口28から直線的にガスが供給されるとともに、長手方向に沿って車体3に固定される複数の取付片部22に沿って配置されているため、迅速にかつ安定して所望の位置に展開する。
また、前席保護部33は、ガス導入路31を通過したガスが規制部37により端部まで案内され、迅速な展開が図られる。そして、この前席保護部33は、上側部を展開していわば剛体となるガス導入路31に支持され、前側部をテンションストラップ23に支持された状態で、前席の乗員の頭部の位置に対応して、前側の窓部の後側部からBピラーを覆う所望の位置に比較的安定して迅速に膨張展開する。
一方、後席保護部34では、図1に矢印Gで示すように、ガス導入口28から導入されたガスは、第1の規制部41に案内され、この第1の規制部41に沿った部分を膨張展開させ、下側から後側に回り込み、外周縫製部36に沿って上方に案内され、さらに、外周縫製部36の上端に設けた湾曲形状の第2の区画部46から第2の規制部42に沿って円滑に案内されて、後席保護部34の後部を膨張展開させ、後席保護部34を所定の形状に円滑に展開させる。
ここで、後席保護部34は、僅かではあるがガス導入路31と時間的なずれをもって、すなわち、ガス導入路31よりも遅れて展開する。さらに、後席保護部34は、後側部にテンションストラップなどがなく自由端となっているとともに、ガス導入路31を介して支持される上側部の一部はガス導入路31に直接接続されず、ガスが導入されずに容易に変形する非展開部55を介してガス導入路31に接続されている。このように、ガス導入路31と後席保護部34とは、形状が異なるのみならず、固定点からの距離及びガスが供給される時間が互いに異なるため、ガスが導入される際の挙動が互いに異なる。そこで、ガスが導入される際に、後席保護部34の特に後端部は上下方向(図1に示す矢印A方向)に揺れやすくなり、さらに、この上下方向の揺れに伴い、両側方向(図3に示す矢印B方向)に回転するように揺れやすくなる。そこで、本実施の形態では、非展開部55を縦断するようにして、上下の第1の区画部45と第2の区画部46とを連結する連結部56を設けたため、特に、後席保護部34の上下方向の揺れが抑制され、さらに、この後席保護部34の上下方向の揺れが抑制されることに伴い、両側に回転するような揺れも抑制され、後席保護部34が後席の乗員の頭部の位置に対応する所望の位置に迅速に安定して展開する。
このように、本実施の形態によれば、エアバッグ1の導管部58を含むガス導入路31と後席保護部34との間に位置する部位である非展開部55に、縫製による連結部56を設けたため、エアバッグ1の展開時に、無駄な挙動を抑制し、すなわち、後席保護部34の揺れを抑制してエアバッグ1を迅速に安定して所望の位置に展開させることができるとともに、この挙動により基布が受けるストレスを抑制し、基布を保護できる。
すなわち、折り畳んで収納され、ガスが導入されて所定面に沿って膨張展開するカーテンエアバッグであるエアバッグ1の後席保護部34については、後部のCピラーに他のピラーに比べ比較的上下及び前後に面積の大きいガーニッシュが取り付けられ、また、インフレータの取付位置などにより、ストラップなどを設けて車体3に支持することが困難な部分であるが、ガス導入路31と後席保護部34とを形成する縫合部である第1の区画部45と第2の区画部46との間の非展開部55に、これら第1の区画部45と第2の区画部46とを連結し、いわば、ガス導入路31と後席保護部34とを連結して縫製した連結部56を設けたため、ガス導入路31と後席保護部34との間の部分である非展開部55の剛性が向上し、エアバッグ1の展開時に、エアバッグ1の後席保護部34の上下方向の揺れの発生を抑制できるとともに、発生した上下方向の揺れを迅速に抑制できる。さらに、上下方向の揺れを抑制することにより、側方(左右方向)に回転する方向の揺れの発生を抑制できるとともに、発生した揺れを迅速に抑制できる。そこで、所望の位置にエアバッグ1を安定して迅速に展開させることができ、後席の乗員に対する保護性能を容易に向上することができる。
そして、エアバッグ1の展開時の後席保護部34の揺動を抑制することで、エアバッグ1を構成する基布が非展開部55の近傍などで引き延ばされるなどして受ける負荷(ストレス)を抑制し、また、非展開部55への応力の集中を抑制して、基布を保護できる。さらに、仮に、この非展開部55に集中的に応力が加わっても、連結部56が応力を吸収するため、基布を保護できる。そこで、エアバッグ1の基布に強度の高い特殊な素材を用いる必要がなく、また、補強布を重ねるなどの必要もなくなり、折畳形状の小形化、軽量化や製造コストの低減が容易になる。
また、上記の効果は、連結部56を追加する簡略な構成で実現され、さらに、この連結部56は、外周縫製部36と同一あるいは同様の糸を用いた縫合線で容易に形成でき、部品点数の増加もなく、製造コストを抑制できる。すなわち、連結部56は、例えば、2列の針を備えた縫製装置を用いることにより、一回の作業で縫製できるいわば1本の曲線状であり、製造工程を短縮できるとともに製造が容易で製造コストを低減できる。
また、後席保護部34の上側部を構成する第2の区画部46から第2の規制部42にかけてを、ガス導入路31の下流側へと湾曲して接続される曲線状すなわち湾曲形状に形成したため、後席保護部34内でのガスの流れが円滑になるとともに、後席保護部34の展開時の揺動による負荷をこの湾曲形状で効率的に分散し抑制でき、エアバッグ1の基布を保護できる。さらに、第2の区画部46を湾曲させたため、縫合部が直線であるもの比べて、揺動の方向に対する方向幅が広がるため、さらに確実に揺動を抑制でき、エアバッグ1を所定の位置に所定の形状で迅速に配置できる。ここで、第2の区画部46を曲線状とすることにより、第1の区画部45と第2の区画部46の間に後方に向って拡開する非展開部55が形成され、後席保護部34の揺れを生じる要因となるが、連結部56を設けたため、後席保護部34を安定して展開させることができる。
さらに、連結部56は、エアバッグ1の外側から内側に向かって突出する円弧状とし、すなわち、第1の区画部45と第2の区画部46との重なる点に向かって膨出するように湾曲する円弧状をなし、第1の区画部45と第2の区画部46とを滑らかに連結させたため、湾曲した連結部56の変形により、エアバッグ1の展開時に生じる応力を効率良く吸収しあるいは分散し、エアバッグ1を保護できる。さらに、連結部56と第2の区画部46とがそれぞれ円弧状に形成されているため、後席保護部34の揺動により生じる負荷をこれら複数の円弧状の縫合線で効果的に吸収、分散し、より確実にエアバッグ1を所定の位置に所定形状で配置することが可能になり、乗員保護特性を容易に向上できる。
なお、上記の実施の形態では、連結部56は、上下の第1の区画部45と第2の区画部46を連結する、すなわち、ガス導入路側の縫合部と乗員保護部側の縫合部とに接続する、いわば1本の曲線状としたが、この構成に限られるものではない。例えば、連結部56の両端部は、それぞれ第1の区画部45と第2の区画部46と実質的に接続していれば良く、それぞれ第1の区画部45と第2の区画部46と多少離間したものとすることもできる。また、連結部56は、曲線状の他、直線状とすることもでき、また、複数の曲線状、複数の直線状、あるいは曲線と直線とを組み合わせた構成とすることもできる。
例えば、図4に示すように、第1の区画部45と第2の区画部46とを直線的に連結するように連結部56を構成することもできる。また、例えば、図5に示すように、3箇所の曲線状の連結部56を同心状に配置することもできる。
また、エアバッグ1は、上側から下側に向かって展開して自動車の側方の窓部を覆う構成に限られず、所定面に沿って面状に展開する構成について、適用することができる。
本発明は、例えば、自動車の側方の窓部に沿って展開するエアバッグに適用できる。
本発明のエアバッグの一実施の形態を示す平面上に広げた状態の側面図である。 同上エアバッグの一部を拡大した側面図である。 同上エアバッグが展開した状態の車体の後方から見た説明図である。 本発明のエアバッグの他の実施の形態を示す側面図である。 本発明のエアバッグのさらに他の実施の形態を示す側面図である。
1 エアバッグ
31 ガス導入路
34 乗員保護部としての後席保護部
36 外周区画部としての外周縫製部
45 第1の区画部
46 第2の区画部
55 非展開部
56 連結部

Claims (3)

  1. 折り畳んで収納されガスが導入されて所定面に沿って展開する袋状のエアバッグであって、
    所定の方向に沿ってガスが導入されるガス導入路と、
    このガス導入路から前記所定の方向と交差する方向にガスが導入されて展開する乗員保護部と、
    これらガス導入路と乗員保護部との間の一部に設けられガスが導入されない非展開部と、
    この非展開部とガス導入路との間を区画する第1の区画部と、
    前記非展開部と乗員保護部との間を区画する第2の区画部と、
    これら第1の区画部と第2の区画部とを連結して前記非展開部に設けられた連結部とを具備し、
    前記ガス導入路及び前記乗員保護部の外殻は基布で構成され、
    前記第1の区画部、前記第2の区画部、及び前記連結部は、前記基布同士を縫合して連結する縫合線である
    ことを特徴とするエアバッグ。
  2. 乗員保護部の外縁を規定する外周区画部を備え、
    第2の区画部は、前記外周区画部から湾曲しながら第1の区画部に連結する
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
  3. 連結部は円弧状をなし、第1の区画部と第2の区画部とに滑らかに連結する
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ。
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