JP4397985B2 - 舗装用材料付着防止剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路等の舗装用材料の施工機械や器具等への付着を防止するための付着防止剤に関し、より詳細には舗装用材料搬送用のダンプトラック、舗装用材料敷きならし用のフイニイッシャー、締め固め用のロードローラー、タイヤローラー又は振動ローラー等の車輪部等への舗装用材料の付着を防止し、かつ舗装材料への悪影響がなく、舗装を良好に仕上げることができる付着防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路等の舗装に際しては、舗装用材料として、アスファルト又は樹脂系バインダー等のバインダーと骨材とを加熱状態で混合したものを用い、これを加熱状態のまま舗装表面に広げ、さらに鉄輪と呼ばれる鉄製のローラーやタイヤローラー等のゴム製のローラー等の各種のローラーにより転圧して締固める工法が広く行われている。
【0003】
前記締固めにおいては、一般的には、まず初期転圧として鉄輪等で転圧し、次いで二次転圧としてタイヤローラー等で転圧して仕上げる方法が採られる。この締固めの際、舗装用材料の温度は、初期転圧時は約130〜185℃、二次転圧時でも約80〜150℃となる。そのため舗装表面に接触するローラーにバインダー等が付着し易く、舗装仕上げ面に凹凸ができ舗装品質を低下させるという問題がある。とくに、近年使用が急激に増加している樹脂系バインダーは、ローラーヘの付着性が強く、良好な舗装仕上げを得るのが難しい。そこで、バインダーのローラーへの付着を防止するために、ローラー表面に、水、灯油、軽油、重油、切削油又は洗剤の希釈液等を付着防止剤として散布しながら転圧することが一般的に行われている。
【0004】
しかしながら、これらの従来の付着防止剤は、付着防止効果が不充分である。また、樹脂系バインダーを含む舗装用材料に対して、灯油、軽油、重油又は切削油等を使用した場合、舗装表面のバインダーの溶解、色むら、舗装表面部分のバインダー粘度の低下等の変質を生じさせるという問題点がある。したがって、付着防止効果が高く、且つ舗装表面の仕上りに対して悪影響を与えない付着防止剤が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、舗装用材料の、ローラー等の施工機械、器具等への付着を効果的に防止することができ、且つ舗装材料を変質させないで良好な舗装表面の仕上りを与える付着防止剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記の一般式(1)
【化7】
(式中、R1〜R4は同一又は異なる基であって、少なくとも1つは水素であり、それ以外は炭素数1〜4の炭化水素基であり、X1〜X3は同一又は異なる基であって、式(2)
【化8】
の繰り返し単位を1〜50有する二価の置換基、式(3)
【化9】
の繰り返し単位を1〜50有する二価の置換基、又は式(2)の繰り返し単位と式(3)の繰り返し単位とを任意の配列で合計2〜50有する二価の置換基である。)で表されるポリエーテルポリオールを含有することを特徴とする舗装用材料付着防止剤が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、下記の一般式(4)
【化10】
(式中、R5〜R10は同一又は異なる基であって、少なくとも1つは水素であり、それ以外は炭素数1〜4の炭化水素基であり、X4〜X9は同一又は異なる基であって、式(5)
【化11】
の繰り返し単位を1〜50有する二価の置換基、式(6)
【化12】
の繰り返し単位を1〜50有する二価の置換基、又は式(5)の繰り返し単位と式(6)の繰り返し単位とを任意の配列で合計2〜50有する二価の置換基である。)で表されるポリエーテルポリオールを含有することを特徴とする舗装用材料付着防止剤が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の付着防止剤は、特定のポリエーテルポリオールを含有する。
【0009】
前記特定のポリオールエーテルは、前記式(1)又は(4)で表わされるポリエーテルポリオールである。
【0010】
式(1)中、R1〜R4は同一又は異なる基であって、少なくとも1つは水素であり、それ以外は炭素数1〜4の炭化水素基である。前記炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基が好ましい。例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、又はビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基等が挙げられる。炭素数が4を越えると水に対する溶解性が悪くなり、水溶液としてローラーへ散布することが困難となる。
【0011】
式(1)中、X1〜X3は同一又は異なる基であって、前記式(2)の繰り返し単位を1〜50、好ましくは3〜30有する二価の置換基、前記式(3)の繰り返し単位を1〜50、好ましくは3〜30有する二価の置換基、又は式(2)の繰り返し単位と式(3)の繰り返し単位とをブロック重合又はランダム重合等の任意の配列で合計2〜50、好ましくは3〜30有する二価の置換基である。繰り返し単位が50を越えると水に対する溶解性が悪くなり、水溶液としてローラーへ散布することが困難となる。
【0012】
前記式(1)で表わされるポリエーテルポリオールの平均分子量は、好ましくは300〜9000、より好ましくは500〜5000の範囲である。
【0013】
また、式(4)中、R5〜R10は同一又は異なる基であって、少なくとも1つは水素であり、それ以外は炭素数1〜4の炭化水素基である。前記炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基が好ましい。例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、又はビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基等が挙げられる。炭素数が4を越えると水に対する溶解性が悪くなり、水溶液としてローラーへ散布することが困難となる。
【0014】
式(4)中、X4〜X9は同一又は異なる基であって、前記式(5)の繰り返し単位を1〜50、好ましくは3〜30有する二価の置換基、前記式(6)の繰り返し単位を1〜50、好ましくは3〜30有する二価の置換基、又は式(5)の繰り返し単位と式(6)の繰り返し単位とをブロック重合又はランダム重合等の任意の配列で合計2〜50、好ましくは3〜30有する二価の置換基である。繰り返し単位が50を越えると水に対する溶解性が悪くなり、水溶液としてローラーへ散布することが困難となる。
【0015】
前記式(4)で表わされるポリエーテルポリオールの平均分子量は、好ましくは300〜10000、より好ましくは500〜5000の範囲である。
【0016】
前記ポリエーテルポリオールとしては、具体的には、下記式(7)で表わされるポリオキシプロピレングリコールのグリセリントリエーテル(平均分子量600、式中l、m、nは同一又は異なる数であってそれぞれ1〜8の数を表わす。):
【化13】
下記式(8)で表わされるポリ(オキシプロピレン・オキシエチレン・ブロックポリマー)グリコールのグリセリントリエーテル(平均分子量3000、式中l、m、nは同一又は異なる数であってそれぞれ1〜49の数を表わし、x、y、zは同一又は異なる数であってそれぞれ1〜49の数を表わし、l+x、m+y及びn+zの値は同一又は異なる数であってそれぞれ2〜50である。):
【化14】
下記式(9)で表わされるポリ(オキシプロピレン・オキシエチレン・ランダムポリマー)グリコールのグリセリントリエーテル(平均分子量2800、式中X11、X12及びX13は同一又は異なる基であってそれぞれ前記式(2)で表わされる繰り返し単位及び前記式(3)で表わされる繰り返し単位を、ランダムな配列で、合計2〜50個有する2価の数を表わす。):
【化15】
下記式(10)で表わされるポリ(オキシプロピレン)グリコールのヘキサオールエーテル(平均分子量770、式中l、m、n、p、q及びrは同一又は異なる数であってそれぞれ1〜5の数を表わす。):
【化16】
又はこれらの混合物等が挙げられる。
【0017】
前記ポリエーテルポリオールは、公知の合成方法により合成することができる。また、市販品を入手することも出来る。具体的には例えば、前記式(7)、(9)及び(10)で表わされるポリエーテルポリオールは、それぞれ三洋化成(株)製「サンニックスGP600」、「サンニックスGP3000」及び「サンニックスS-P700」として市販されている。
【0018】
本発明の付着防止剤は、前記ポリエーテルポリオールのみから実質的になるものであってもよいが、さらに希釈剤として水、メタノール、エタノール等を含んでもよい。前記希釈剤の含有割合は、希釈剤100重量部に対して、前記ポリエーテルポリオールが0.5〜100重量部、好ましくは5〜70重量部となるような割合であることが好ましい。
【0019】
本発明の付着防止剤は、離型剤、又は石油系エマルション若しくはシリコーン系エマルション等をさらに含んでもよい。
【0020】
本発明の付着防止剤は、舗装用材料の付着防止に用いる。ここでいう舗装用材料とは、アスファルト又は樹脂系バインダー等のバインダーを含み、さらに任意に骨材等の他の材料を含むものであって、道路等の舗装に際して使用するものである。本発明の付着防止剤は、具体的には例えば、締め固め用の鉄輪又はタイヤローラー等のローラー、舗装用材料搬送用のダンプトラック、舗装用材料敷きならし用のフイニイッシャー等の、舗装に際して舗装用材料に接触する施工機械、器具等の表面に、刷毛等による塗布又はスプレイ等による散布等により適用することによって、これらの機械等の表面に舗装用材料が付着することを防止することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明の付着防止剤は、特定のポリエーテルポリオールを含むので、アスファルト又は樹脂系バインダー等のバインダーを含む舗装用材料の、ローラー等の施工機械、器具等への付着を効果的に防止することができ、しかも舗装材料を変質させないので舗装表面の仕上りに対して悪影響を与えず、そのため施工性を改善し、舗装表面の仕上がりを安定にかつ良好にすることができる。
【0022】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜4及び比較例1〜5)
表1に示す各種ポリエーテルポリオール又は従来より付着防止剤成分として使用されている各種の成分を、水を用いてそれぞれ表2に示す希釈倍率で希釈し、付着防止剤を調製した。
【0023】
アスファルト舗装要綱((社)日本道路協会編)に記載されるアスファルト舗装用材料(密粒度アスファルト混合物(13))を調製し、(社)日本道路協会発行の舗装試験法便覧記載の方法に従って、樹脂バインダーを含む舗装用材料の供試体を得た。この供試体及びローラーとして鉄製のローラコンパクタを用い、前記付着防止剤をはけを用いて50g/m2の割合でローラーの転圧面に塗布しながら、舗装試験法便覧(日本道路協会編)に規定するホイールトラッキング試験の供試体を作製し、その際にローラーの転圧面に付着する舗装用材料の量を目視観察して評価した。なお、転圧時の舗装用材料の温度は120〜140℃であった。
【0024】
続いて、ローラコンパクタによる転圧終了後、さらにホイールトラッキング試験用のゴム製走行車輪を用い、前記付着防止剤を同様に適用しながら舗装面を加圧し、車輪の転圧面に付着する舗装用材料の量を目視観察して評価した。なお、走行車輪と接触する時の舗装用材料の温度は、80〜100℃であった。
【0025】
上記の評価結果を表2に示す。実施例1〜4においては、ローラコンパクタ及びゴム製車輪の表面への、樹脂バインダを含む舗装用材料の付着がほとんどみられなかった。比較例1、2及び5は、ローラコンパクタやゴム製車輪への付着は比較的少なかったものの、供試体表面の仕上がりに凹凸ができて不良であった。
【0026】
また、比較例3、4は、ローラコンパクタやゴム製車輪表面への付着が比較的多く、さらに供試体表面が軽油の浸透により変色し、仕上がりが悪かった。
【表1】
【表2】
Claims (2)
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