以下、本発明に係る受信装置及びそれを用いた通信装置を図面に示した幾つかの実施形態を参照して更に詳細に説明する。
<第1の実施形態>
本発明の受信装置の第1の実施形態を図1に示す。図1において、0000はアンテナ、0110はRFフロントエンド部(RFFE)、0120は逐次サーチ部(SRLSRC)、0130は符号相関部(CODECORR)、0140は信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、0150は復調部(DEMOD)をそれぞれ示す。
本実施形態の受信装置がアンテナ0000で受信する信号は、例えば図38に示す送信装置が送信する、BPSK変調及び直接拡散されたパルス列の信号である。
図38において、3510は情報ソース(DATA)、3520は拡散符号生成部(CODEG)、3530は乗算部(MLT)、3540はパルス生成部(PLSG)、3550は高周波(以下「RF」と略称する)フロントエンド部(RFFE)、0000はアンテナをそれぞれ示す。
情報ソース3510は、送信すべき送信データを出力する。拡散符号生成部3520は、PN(Pseudo-random Noise)系列などの拡散符号系列を出力する。このとき、上記拡散符号系列は、情報ソース3510が送信データを生成するレートより高速なレートで生成される。乗算器3530によって、情報ソース3510から出力された送信データは、拡散符号系列生成部3520によって生成された拡散符号系列と乗算されて直接拡散され、拡散データ列が生成される。
パルス生成部3540は、乗算部3530の出力である拡散データ列に応じて、送信パルス列を生成する。このとき拡散データ列の値に応じて、出力されるパルス列を構成するパルスの極性が反転させられる。パルス生成部3540で生成されたパルス列は、RFフロントエンド3550によって増幅や帯域制限などのRF信号処理を施されることによって送信信号に変換され、アンテナ0000から送信される。
図1のRFフロントエンド部0110は、図38の送信装置が送信する、BPSK変調及び直接拡散されたパルス列をアンテナ0000で受信し、必要に応じて増幅や帯域制限、ノイズ除去などのRF信号処理や周波数変換を行ない、受信信号を出力する。
逐次サーチ部0120において、受信信号におけるパルスの時間位置が探索される。後で述べるように、受信信号におけるパルスと受信装置が生成する同じ周期のパルスとの乗算に基づいて探索が行なわれる。即ち、探索は受信信号に対する同期検波によって行なわれる。逐次サーチ部0120でパルス周期ごとに出力される探索結果は、符合相関部0130で拡散符号との相互相関値が求められる。
信号検出・同期制御部0140は、上記相互相関値のピーク値を検出し、そのピーク値から信号の存在の有無を判定する。その判定結果において、信号の存在が無いと判定された場合、信号検出・同期制御部0140は逐次サーチ部0120における次回の探索位置を制御する。次回では、後で述べるように、時間を少しシフトして探索が行なわれ、信号の存在の有無が判定されるまで、時間シフトの探索が順次続けられる。
上記判定結果において、信号の存在が有ると判定された場合は、必要に応じて同期チェックを行なった後、復調部0150において、符号相関部0130から出力される相互相関値の出力は、信号検出・同期制御部0140からのタイミング制御を用いてデータ復調され、データが出力される。
図2に、図1の構成をより具体的に示す。図2において、0000はアンテナ、0210はRFフロントエンド部(RFFE)、0220は逐次サーチ部0120を成す逐次サーチ部、0230は符合相関部0130を成すマッチドフィルタ(MF)、0240は信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、0250は復調部(DEMOD)、0221は乗算部(MLT)、0222は積分部又はLPF(Low Pass Filter)部(積分フィルタ部)(INT/LPF)、0223はサンプリング部(SAMP)、0224はタイミング信号生成部(TMSIGG)、0225はテンプレートパルス生成部(TEMPPLSG)をそれぞれ示す。
アンテナ0000及びRFフロントエンド部0210は、それぞれ図1におけるアンテナ0000及びRFフロントエンド部0110と同等の機能を有するものである。
上記各部によって実行される同期捕捉の手順を図3に示す。図2の各部の動作を図3に示す手順を参照しながら以下に説明する。
RFフロントエンド部0210から受信信号S0210が出力される。テンプレートパルス生成部0225から2情報単位(2ビット分)のテンプレートパルスS0225が生成され、出力される(手順0301)。乗算部0221において、受信信号S0210はテンプレートパルスS0225と乗算され、積分部又はLPF部0222において乗算結果S0221が積分され又は高域成分が除去され、パルス相関信号S0222が出力される(手順0302)。テンプレートパルス生成部0225では、タイミング信号生成部0224からのタイミングクロックS0224aに同期してテンプレートパルスS0225を生成し、乗算部0221に出力する。また積分部0222の積分リセットタイミングはタイミング信号生成部0224からのタイミングクロックSO224bで制御される。
テンプレートパルス生成部0225から生成されるテンプレートパルスS0225は、図39で示したテンプレート波形列生成部3660から生成されるテンプレート波形列S3660とは異なり、極性がすべて同一のパルス列である。テンプレートパルスS0225は、受信信号の拡散符号によるパルス列とパルス同期をとるために用いられる参照パルスとなるものである。
サンプリング部0223において、パルス相関信号S0222は、テンプレートパルスS0225の生成タイミングと同一周期のサンプリングタイミングでサンプリングされ、量子化される。上記サンプリングタイミングは、タイミング信号生成部0224から出力されるタイミングクロックS0224cで制御される。
上記量子化された信号は、マッチドフィルタ0230に入力され(手順0303)、拡散符号との相互相関が計算される。
マッチドフィルタ0230の構成例を図4に示す。図4において、0401は遅延量Dの遅延回路、0402は乗算回路、0403は加算回路を示す。また、Dは1サンプル遅延を表しており、c1〜cNsは拡散符号系列に対応付けられた符号係数を示している。拡散符号系列長が4の場合、Ns=4となる。
図5にこのようなマッチドフィルタ0230の動作例を示す。これは拡散符号系列長が4(Ns=4)の場合であり、s1、s2、s3、s4は、図4における信号s1、s2、s3、s4に対応する。受信信号に施されている拡散符号系列が{1,1,-1,1}であるとすると、図4における符号係数c1〜c4は{c1,c2,c3,c4}={1,1,-1,1}となる。例えばサンプリング出力s0223として、{-1,1,1,1,-1,1,1,1}のような信号が入力されたとする。各信号はサンプル時間単位で、遅延列内をシフトする。各シフトされた信号が符号係数とそれぞれ掛け合わされ、加算されることにより各時間における相関値S0230a、S0230bが出力される。この操作が1情報単位(ビット)区間行なわれることにより拡散符号との相互相関が求められる。ただし、意味のある信号の前に0が入力されている場合(初期値が0)、最初の1情報単位(ビット)時間は、正しく相互相関値が出力されないので、その場合は、完全な相互相関を求めるには2情報単位(2ビット)時間が必要となる。
図2及び図3において、信号検出・同期制御部0240は、上記マッチドフィルタ0230から出力された相互相関値S0230aのピーク値を検出し(手順0304)、上記ピーク値とあらかじめ設定された閾値との比較を行なう(手順0305)。
信号検出・同期制御部0240は、上記相互相関値のピーク値が上記閾値より小さかった場合、信号は存在しないものと判断し、タイミング信号生成部0224にタイミングシフト制御信号S0240aを送る。タイミング信号生成部0224は、上記タイミングシフト制御信号S0240aに応じて、タイミングクロックS0224a、S0224b、S0224cの出力タイミングをシフトし(手順0306)、以降、手順0301に戻って次回の同期捕捉の手順が続けられる。
上記相互相関のピーク値が上記閾値より大きかった場合(手順0305)、信号検出・同期制御部0240は、必要に応じて同期チェックを行なった後追跡モードとなり、以降マッチドフィルタ0230の出力である相互相関値S0230bが復調部0250に渡され、信号検出・同期制御部0240からのタイミング制御信号S0240bを用いてデータ復調が行なわれる。
タイミング信号生成部0224にて生成され、テンプレートパルス生成部0225、積分部0222及びサンプリング部0223にそれぞれ入力される各タイミングクロックは、周期が同一である。そして、同期捕捉が終了した段階で、出力タイミングは、最もパルス相関信号が大きくなるタイミングにて維持される。
図6〜図8を用いて、上記同期捕捉の動作の詳細を説明する。図6、図7は、逐次サーチ部0220の各部波形を示しており、上から順に、RFフロントエンド部0210から出力される受信信号S0210、テンプレートパルスS0250、乗算部0221の出力S0221、積分部0222の出力S0222、サンプリング部0223のサンプリング出力S0223であり、横軸は時間を示す。
図6は、受信信号S0210のパルスとテンプレートパルスS0250のタイミングが一致している場合を示しており、サンプリング出力S0223は受信信号に対応した値になる。
図7は、受信信号S0210のパルスとテンプレートパルスS0250のタイミングが一致していない場合を示しており、サンプリング出力にはノイズ成分しか出力されない。
図8に上記同期捕捉時の波形イメージを示す。図8では、説明のために1情報単位(ビット)を4パルスで表現している。典型的な通信システムでは、通常一情報単位(ビット)を〜数百パルスで表現され、限定されるものではない。
図8では、上から順に、RFフロントエンド部0210から出力される受信信号S0210、テンプレートパルスS0250、サンプリング部0223から出力されるサンプリング出力S0223、マッチドフィルタ0230の出力S0230aを表す。
図8において、初期状態では受信信号S0210のパルス位置と、テンプレートパルスS0250の位置がずれているため、サンプリング部0224の出力S0223は、ノイズ成分しか出力されない。この場合、テンプレートパルスS0250のタイミングをシフトさせていき、δだけシフトして受信信号S0210のパルス位置とテンプレートパルスS0250のタイミングが一致したとき、サンプリング出力S0223は受信信号S0210に対応した値となる。そのサンプリング出力S0223がマッチドフィルタ0230に入力される。これにより、拡散符号との相互相関値S0230aが出力され、拡散符号との相関が最も高い時点でピーク値が出力される。
上述した例と同じように、信号を2ナノ秒のパルス幅で250kbpsの伝送レートで送信する場合を採り上げ、1ビットが128パルスで、直接拡散されている場合、両者のパルスのタイミングが一致し、相関出力が最大となるまでの探索回数(シフト回数)の最大値は、4マイクロ秒÷128÷0.5ナノ秒で与えられ、約63回となる。ただし、図4、図5で説明したように、完全な相互相関値を求めるには2情報単位(2ビット)時間必要であるため、上記探索時間の最大値は、126ビットとなる。このように、前述の8000ビットに比べ大幅な同期捕捉時間の低減が可能となる。
図9にタイミング信号生成部0224の構成例を示す。タイミング信号生成部0224は、可変周波数タイミングクロック生成器(VFRQCLKG)0901及びタイミング調整器(TIMAJ)0902を含んで構成される。
信号検出・同期制御部0240のタイミングシフト制御信号S0240aに応じて、タイミングクロック生成器0901から出力するタイミングクロックS0224aの周波数を一時的に増加、又は減少させることにより、出力タイミングを制御する。タイミングクロックS0224aは、テンプレートパルス生成部0225のパルス発生タイミングの基準クロックとなる。また、タイミングクロックS0224aは、タイミング調整器0902を介して、積分部0222のリセットタイミングS0224b、サンプリング部0223のサンプリングタイミングS0224cを決定するタイミングクロックとなる。
図10にタイミング信号生成部0224の別の構成例を示す。図10において、1001はリファレンスクロック生成器(REFCLKG)、1002はプログラマブル分周器(PRGDIV)、1003はタイミング調整器(TIMAJ)を示す。タイミング調整器1003は、図9におけるタイミング調整器0903と同等の機能を有する。またプログラマブル分周器1002は、外部の制御信号により、分周数を変えられる機能を持つ。
リファレンスクロック生成器1001からは比較的高い周波数をもつクロック信号が出力され、プログラマブル分周器1002で適当な周波数に分周され、テンプレートパルス生成部0225のパルス発生タイミングを決定するタイミングクロックS0224aとなる。また、タイミングクロックS0224aは、タイミング調整器1003を介して、積分部0222のリセットタイミングS0224b、サンプリング部0223のサンプリングタイミングS0224cを決定するタイミングクロックとなる。
図10における各クロック波形例を図11に示す。図11において、上から順に、リファレンスクロック生成器の出力であるリファレンスクロックS1001、信号検出・同期制御部0240からの制御信号S0240a、プログラマブル分周期器1002の出力S0224aを示す。
プログラマブル分周器1002は、通常の分周数がJ、制御信号S0240aがハイレベルの時、分周数J+1で分周する機能を有する。このような構成の場合、信号検出・同期制御部0240のタイミングシフト制御信号S0240aが、一回ハイレベルになるときに、リファレンスクロックの1周期分だけタイミングが遅らされシフトされる。したがって、リファレンスクロックの周期は、テンプレートパルスの一回のシフト幅δに相当する。またパルス間間隔をTwとするとTw=J×δとなる。
図12に、信号検出・同期制御部0240の構成例を示す。図12において、1201はピーク検出部(PEAK)、1202は閾値比較部(THR)、1203は制御信号生成部(CTLSIGG)、1204は制御・保持部(CTL・MEM)、1205は同期チェック部(SYNCCK)、1206はタイミング制御信号生成部(TMCTLSIGG)を示す。
ピーク検出部1201において、所定期間内のマッチドフィルタ出力S0230aのピーク値と、その時間を検出し、制御・保持部1204において両者を保持する。閾値比較部1202において上記ピーク値と閾値が比較され、ピーク値が閾値を超えない場合、制御信号生成部1203によって、タイミング信号生成部0224への制御信号S0240aが出力される。
ピーク値が閾値を超える場合、同期チェックモードに移行し、同期チェック部1205にて同期チェックを行なう。同期チェックの例として、ピーク値が検出されたタイミングのマッチドフィルタ出力S0230aを所定回数、閾値比較を行ない、連続して閾値を超えた場合、同期チェックをパスとするとして同期捕捉を完了する。それ以降、上記タイミングで復調部0250を制御するためのタイミング制御信号S0240bをタイミング制御信号生成部1206で生成する。
図13に上記構成の信号検出・同期制御部0240を用いた同期捕捉の手順の例を示す。まず、信号検出・同期制御部0240が各変数を初期化する(手順1301)。例えば、テンプレートパルスS0225の初期発生タイミング(T=Tini)、同期チェック回数(N=0)を設定する。また、信号検出時の判定閾値(Vth)は、予め定めた固定の値でもよいし、ノイズなどの外部環境に応じて閾値Vthを設定してもよい。
次に、ピーク検出部1201は、所定期間内(典型的には1情報単位区間)のマッチドフィルタ出力S230aのピーク値(Vp)と、その時間(Tp)を検出し、制御・保持部1204がそれらを保持する(手順1302)。
続いて、閾値比較部1202はVpとVthを比較し(手順1303)、Vp>Vthの場合、同期チェック部1205は、Nの値を調べ(手順1304)、N==K(Kは定数)ならば同期捕捉を完了する。N<Kの場合、Nに1を加え(手順1305)、時間Tpから時間Ts(Tsは定数)後のマッチドフィルタ出力S0230aをVpとし、手順1303に戻る。
手順1303において、Vp<Vthの場合、N=0に初期化され、制御信号生成部1203はテンプレートパルスS0225の発生タイミングをδだけシフトさせる制御信号S0240aを出力し、手順1302に戻る。
上記手順中、定数Kは同期チェック回数を示す。また、定数Tsは、典型的には拡散符号単位時間、或いは、拡散符号単位時間の整数倍の値をとる。
図14に上記構成の信号検出・同期制御部0240を用いた同期捕捉の手順の別の例を示す。まず、信号検出・同期制御部0240が各変数を初期化する(手順1401)。例えば、テンプレートパルスS0225の初期発生タイミング(T=Tini)、同期チェック回数(N=0)、マッチドフィルタ230の出力点時間(M=Mini)を設定する。また、信号検出時の判定閾値(Vth)は、予め定めた固定の値でもよいし、ノイズなどの外部環境に応じて閾値Vthを設定してもよい。
次に、閾値比較部1202は、マッチドフィルタ出力S0230aの、時間T+Mにおける値をVpとし(手順1402)、Vthと比較する(手順1403)。Vp<Vthの場合、Nの値を調べ(手順1408)、N>0の場合、各変数が初期化され(N=0,M=Mini)、更に制御信号生成部1203はテンプレートパルスS0225の発生タイミングをδだけシフト(T=T+δ)させる制御信号S0240aを出力し、手順1302に戻る。
手順1408でN==0の場合、手順1409でM<Nsならば、マッチドフィルタ出力時間をM=M+Tc(Tcは定数)として(手順1410)、手順1402に戻り、M==Nsの場合、上記手順1411を行ない、手順1402に戻る。
手順1403において、Vp>Vthの場合、制御・保持部1204はVpの出力時間をTpに保持し、同期チェック部1205は、Nの値を調べ(手順1405)、N==K(Kは定数)の場合、同期捕捉を完了とする。N<Kの場合、Nに1を加え(手順1406)、時間Tpから時間Ts(Tsは定数)後のマッチドフィルタ出力S0230aをVpとし(手順1407)、手順1403に戻る。
上記手順中、定数Kは同期チェック回数を示し、定数Nsは拡散符号長を示す。また、定数Tsは、典型的には拡散符号単位時間、或いは、拡散符号単位時間の整数倍の値をとる。
上記のように、ピーク検出が不要となるため、ハードウェア構成が簡素化される。ピーク検出を行なわないか誤って検出される確立が増えるが、比較的高い信号対雑音比で行なわれる場合に適用することにより、ハードウェア構成簡素化の利益が得られるため、図14の手順は有効である。
上記図13及び図14で説明した手順において、パルスタイミングシフト幅δは1シーケンス中に必ずしも固定としなくてよい。例えば、1回のパルスタイミングシフトに対してランダムにδを割り当てることが可能である。
更に、δを所定のアルゴリズムに基づいて決定することが可能である。そのようなアルゴリズムを採用した同期捕捉の手順の例を図15に示す。図15の手順は、2ステップの探索によって実現される。
まず、信号検出・同期制御部0240が各変数を初期化する(手順9701)。例えば、テンプレートパルスの初期発生タイミング(T=Tini)、同期チェック回数(N=0)を設定する。また信号検出時の判定閾値(Vth1,Vth2)は、予め定めた固定の値でもよいし、ノイズなどの外部環境に応じて閾値(Vth1,Vth2)を設定してもよい。
次に、ピーク検出部1201は、所定期間Tm1内のマッチドフィルタ出力S230aのピーク値(Vp)と、その時間(Tp)を検出し、保持する(手順9702)。
続いて、閾値比較部1202は、VpとVth1を比較し(手順9703)、Vp>Vth1の場合、2ステップ目の探索が開始される(手順9704)。手順9703において、Vp<Vthの場合、制御信号生成部1203はテンプレートパルスの発生タイミングをδ1だけシフトさせる制御信号S0240aを出力し、手順9702に戻る。
手順9704で、信号検出・同期制御部0240はテンプレートパルスの発生タイミングを再設定し、ピーク検出部1201は所定期間Tm2内のマッチドフィルタ出力S230aのピーク値(Vp)と、その時間(Tp)を検出し、保持する(手順9705)。
次に、閾値比較部1202は、VpとVth2を比較し(手順9706)、Vp>Vth2の場合、同期チェック部1205は、Nの値を調べ(手順9707)、N==K(Kは定数)ならば同期捕捉を完了する。N<Kの場合、Nに1を加え(手順9708)、時間Ts(Tsは定数)後のマッチドフィルタ出力S0230aをVpとし、手順9706に戻る。
手順9706において、Vp<Vthの場合、N=0に初期化され、制御信号生成部1203は、テンプレートパルスの発生タイミングをδ2だけシフトさせる制御信号S0240aを出力し、手順9705に戻る。
上記手順中、定数Kは同期チェック回数を示す。また、定数Tsは、典型的には拡散符号単位時間、あるいは、拡散符号単位時間の整数倍の値をとる。
また、上記手順中で、タイミングシフト幅δ1とδ2、及びマッチドフィルタの相関時間Tm1、Tm2は両者とも互いに異なるか、タイミングシフト幅か相関時間かのどちらか一方のみが異なる。
上記のように、タイミングシフト幅δ1とδ2を異なる値を用いた場合、強いマルチパス環境がある場合において、同期捕捉時間を短縮できる可能性がある。即ち、δ1>δ2とし、1回目のステップで、到来するマルチパス信号の塊を探索し、2回目のステップで最も強いパスを探索することにより、平均同期捕捉時間を短縮することができる。
また、信号対電力雑音比が良い環境の場合、マッチドフィルタの相関時間Tm1<Tm2として、1回目の探索で少ない相関時間で信号を探索し、その信号が存在する候補点において、2回目のステップで詳細に調べることができるため、平均同期捕捉時間を短縮することができる。
以上の手順を実現する受信装置は、ハードウェアで構成することができる。或いは、演算処理装置(CPU)又はディジタル信号処理装置(DSP)と、上記手順を納めたプログラムとを用い、演算処理装置又はディジタル信号処理装置が上記プログラムに従って動作するように構成することができる。
また、同期捕捉時間が前述の8000ビットとなる構成では、精度の高い時間制御が必要であり、すべてアナログ回路で実現しようとすると、複雑さが増しコストの増大を招く問題がある。また、全ての制御をディジタル領域で実現しようとすると、上記パルス幅よりも高い時間分解能でサンプリングすることが必要になり、ハードウェアの面積、消費電力の増大を招く問題がある。
これに対して、本発明では、受信する信号のパルスと受信側で生成する信号のパルスとの時間位置の一致を逐次サーチ法で、拡散符号の位相の一致をディジタル領域で行なうことができるため、装置を比較的簡単なハードウェアで構成することができる。
本実施形態により、同期捕捉時間の短縮が可能であり、かつ構成が簡単な受信装置の実現が期待される。
<第2の実施形態>
本発明の受信装置の第2の実施形態を図16に示す。本実施形態は、図1の構成をより具体的に示した別の構成例である。図16の構成では、図2の構成で備わっていた乗算部0221、積分部0222が省略されている。
図16において、0000はアンテナ、1510はRFフロントエンド部(RFFE)、1520は逐次サーチ部0120を成す逐次サーチ部(SRLSRC)、1521はサンプリング部(SAMP)、1522はタイミング信号生成部(TMSIGG)、1530は符合相関部0130を成すマッチドフィルタ(MF)、1540は信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、1550は復調部(DEMOD)を示す。
アンテナ0000、RFフロントエンド部1510は、図1におけるアンテナ0000、RFフロントエンド部0110と同等の機能を有する。
また、タイミング信号生成部1522、信号検出・同期制御部1540は、図2のタイミング信号生成部0224、信号検出・同期制御部0240と同等の機能を有する。
RFフロントエンド部1510から出力された受信信号は、サンプリング部1521において、タイミング信号生成部1522から出力されるタイミングクロックを基準に、サンプリング、量子化される。
上記量子化された信号は、マッチドフィルタ1530に入力され、拡散符号との相互相関が計算される。このマッチドフィルタ1530は、図2におけるマッチドフィルタ0230と同等の機能を有する。
信号検出・同期制御部1540では、上記マッチドフィルタ1530から出力された相互相関値のピーク値を検出し、上記ピーク値とあらかじめ設定された閾値との比較を行なう。
上記相互相関値のピーク値が上記閾値より小さかった場合、信号は存在しないものと判断し、タイミング信号生成部1522にタイミングシフト制御信号を送る。タイミング信号生成部1522では、上記タイミングシフト制御信号に応じて、出力タイミングをシフトしタイミングクロックを生成する。
上記相互相関のピーク値が上記閾値より大きかった場合、必要に応じて同期チェックを行なった後、以降マッチドフィルタ1530の出力である上記相互相関値が復調部1550に渡され、信号検出・同期制御部1540からのタイミング制御信号を用いてデータ復調される。
本実施形態では、逐次サーチ部1520において、図2の構成で具備していた乗算部0221、積分部0222が不要になっているので、実装する際にアナログ部の規模が小さくなり、またテンプレートパルス生成部、積分部、サンプリング部を高精度に同期して作動させるための複雑さを解消することができる。
なお、本実施形態では乗算部及び積分部による雑音抑圧効果が得られないので、本実施形態は、第1の実施形態の場合に比べて受信が比較的高い信号対雑音比で行なわれる場合に適用して好適である。
<第3の実施形態>
本発明の受信装置の第3の実施形態を図17に示す。本実施形態は、図41の上段に示したような、搬送波をパルス波形によって変調した変調パルス波形を用いて信号を伝送する通信システムに適用される。図17において、0000はアンテナ、1610はRFフロントエンド部(RFFE)、1620は周波数変換部(FRQCONV)、1630は逐次サーチ部(SRLSRC)、1640は符号相関部(CODECORR)、1650は信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、1660は復調部(DEMOD)をそれぞれ示す。
本実施形態で受信する信号は、例えば上述した図38に示す送信装置などにおいて生成された送信信号である。即ち、情報ソース3510において信号(データ)が同相成分(I成分)と直交成分(Q成分)に分けられ、拡散符号生成部3520、乗算部3530及びパルス生成部3540において、それぞれのBPSK変調及び直接拡散されたパルス列が生成される。更に、フロントエンド部3550において、搬送波を同パルス列によって変調することによって変調パルス波形の送信信号が生成され、アンテナ0000から送出される。
RFフロントエンド部1610は、上記送信信号をアンテナ0000で受信し、必要に応じて増幅や帯域制限、ノイズ除去などのRF信号処理を行ない、受信信号S1610を出力する。
周波数変換部1620は、変調パルス波形の受信信号S1610を、二つの直交成分であるI成分とQ成分に分けてそれぞれに周波数変換を行ない、元のパルス波形S1620I、S1620Qを抽出する。
逐次サーチ部1630は、上記I成分、Q成分のパルス波形S1620I、S1620Qの時間位置を探索する。それぞれの成分毎にパルス周期ごとに出力される逐次サーチ部1630の探索結果S1630I、S1630Qは、符合相関部1640で拡散符号との相互相関値が求められる。
信号検出・同期制御部1650は、上記両成分の相互相関値S1640aを合成してピーク値を検出し、そのピーク値から信号の存在の有無を判定する。上記判定結果において、信号の存在が無いと判定された場合、信号検出・同期制御部1650は逐次サーチ部1630における次回の探索位置をタイミング制御信号1650aによって制御する。
上記判定結果において、信号の存在が有ると判定された場合は、必要に応じて同期チェックが行なわれた後、復調部1660が符号相関部1640から出力される相互相関値の出力S1640I、S1640Qを、信号検出・同期制御部1650からのタイミング制御信号1650bを用いてデータ復調しデータを出力する。
図18に、図17の構成をより具体的に示す。図18において、0000はアンテナ、1710はRFフロントエンド部(RFFE)、1720は周波数変換部1620を成す周波数変換部、1730は逐次サーチ部1630を成す逐次サーチ部、1740は符号相関部1640を成す符号相関部、1750は信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、1760は復調部を示す。更に、1721I、1721Qは乗算部(MIX)、1722I、1722QはLPF、1723はローカル信号生成部(LO)、1724は90度位相器(90PH)、1731I、1731Qは乗算部(MLT)、1732I、1732Qは積分部/LPF部(INT/LPF)、1733I、1733Qはサンプリング部(SAMP)、1734はタイミング信号生成部(TMSIGG)、1735はテンプレートパルス生成部(TEMPOLSG)、1741I、1741Qはマッチドフィルタ(MF)、1742I、1742Qは絶対値/2乗器(ABS/SQR)、1743は加算部(ADD)を示す。
アンテナ0000、RFフロントエンド部1710は、図17におけるアンテナ0000、RFフロントエンド部1610と同等の機能を有するものである。
またタイミング信号生成部1734、テンプレートパルス生成部1735、信号検出・同期制御部1750は、図2のタイミング信号生成部0224、テンプレートパルス生成部0225、信号検出・同期制御部0240と同等の機能を有する。
RFフロントエンド部1710から出力された受信信号は、乗算部1721I、1721Qにおいてローカル信号と乗算される。このローカル信号は、ローカル信号生成部1723から出力された信号を90度位相器1724によって、互いに90度位相が異なるよう出力されたものである。乗算部1721I、1721Qによって乗算された信号は、それぞれLPF1722I、1722Qによって高域成分が除去され、元のパルス波形が抽出される。
上記パルス波形の両成分は、乗算部1731I、1731Qによって、テンプレートパルス生成部1735で出力されたテンプレートパルスと乗算され、積分部又はLPF部1732I、1732Qにおいて積分又は高域成分が除去され、パルス相関信号S1732I、S1732Qが出力される。
テンプレートパルス生成部1735では、タイミング信号生成部1734からのタイミングクロックに同期してテンプレートパルスを生成し、乗算部1731I、1731Qに出力する。この乗算部1731I、1731Qに入力されるテンプレートパルスは同一のものである。また積分部1732I、1732Qの積分リセットタイミングはタイミング信号生成部1734からのタイミングクロックで制御される。
テンプレートパルス生成部1735が生成するテンプレートパルスは、図39で示したテンプレート波形列生成部3660から生成されるテンプレート波形列とは異なり、極性がすべて同一のパルス列である。
サンプリング部1733I、1733Qにおいて、上記パルス相関信号はテンプレートパルスの生成タイミングと同一周期でサンプリング、量子化される。この上記サンプリングタイミングは、タイミング信号生成部1734から出力されるタイミングクロックで制御される。
テンプレートパルス生成部1735、積分部1732I、1732Q、サンプリング部1733I、1733Qに入力されるタイミングクロックは、タイミング信号生成部1734によって生成される。それぞれのタイミングクロック信号は、周期が同一であり、出力タイミングは所定の関係に関係付けられている。即ち、マッチドフィルタ1741I、1741Qが出力するパルス相関信号が最も大きくなるタイミングで制御される。
上記量子化された信号は、それぞれマッチドフィルタ1741I、1741Qに入力され、拡散符号との相互相関が計算される。マッチドフィルタ1741I、1741Qは、図2におけるマッチドフィルタ0230と同等の機能を有する。
絶対値/2乗器1742I、1742Qは、上記相互相関値のI成分、Q成分の絶対値又は2乗を求め、加算部1743は、それぞれの和を求め、相互相関値の振幅成分を求める。
信号検出・同期制御部1750は、加算器1743から出力された相互相関値の振幅成分のピーク値を検出し、上記ピーク値とあらかじめ設定された閾値と比較を行なう。
上記相互相関値の振幅成分のピーク値が上記閾値より小さかった場合、信号検出・同期制御部1750は、信号は存在しないものと判断し、タイミング信号生成部1734にタイミングシフト制御信号を送る。タイミング信号生成部1734は、上記タイミングシフト制御信号に応じて、出力タイミングをシフトしタイミングクロックを生成する。
上記相互相関の振幅成分のピーク値が上記閾値より大きかった場合、信号検出・同期制御部1750は、必要に応じて同期チェックを行ない、以降マッチドフィルタ1741I、1741Qの出力である相互相関値が復調部1760に渡され、信号検出・同期制御部1750からのタイミング制御信号を用いてデータ復調される。
典型的な同期捕捉の手順の一例は、第1の実施形態において図3に示した同期捕捉のフローチャートと同一である。
本発明では、受信する信号のパルスと受信側で生成する信号のパルスとの時間位置の一致を逐次サーチ法で、拡散符号の位相の一致をディジタル領域で行なうことができるため、装置を比較的簡単なハードウェア構成で実現することができる。
本実施形態により、変調パルス波形を用いる場合に同期捕捉時間の低減が可能となり、かつ構成が簡単な受信装置の実現が期待される。
<第4の実施形態>
本発明の受信装置の第4の実施形態を図19に示す。本実施形態は、図17の構成をより具体的に示した別の構成例である。図19の構成では、図18の構成で備わっていた乗算部1731I、1731Q、積分部1732I、1732Qが省略されている。
図19において、0000はアンテナ、1810はRFフロントエンド部(RFFE)、1820は周波数変換部1620を成す周波数変換部、1830は逐次サーチ部1630を成す逐次サーチ部、1840は符号相関部1640を成す符号相関部、1850は信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、1860は復調部(DEMOD)を示す。更に、1821I、1821Qは乗算部(MIX)、1822I、1822QはLPF、1823はローカル信号生成部(LO)、1824は90度位相器(90PH)、1831I、1831Qはサンプリング部(SAMP)、1832はタイミング信号生成部(TMSIGG)、1841I、1841Qはマッチドフィルタ(MF)、1842I、1842Qは絶対値/2乗器(ABS/SQR)、1843は加算部(ADD)を示す。
アンテナ0000、RFフロントエンド部1810は、図17におけるアンテナ0000、RFフロントエンド部1610と同等の機能を有するものである。
また周波数変換部1820とその構成要素は、図18における周波数変換部1720とその構成要素と同等の機能を有する。
RFフロントエンド部1810から出力された受信信号は、乗算部1821I、1821Qにおいてローカル信号と乗算される。このローカル信号は、ローカル信号生成部1823から出力された信号を90度位相器1824によって、互いに90度位相が異なるよう出力されたものである。乗算部1821I、1821Qによって乗算された信号は、それぞれLPF1822I、1822Qによって高域成分が除去され、元のパルス波形が抽出される。
上記パルス波形の両成分は、サンプリング部1831I、1831Qにおいて、タイミング信号生成部1832から出力されるタイミングクロックを基準に、それぞれサンプリング、量子化される。
上記量子化された信号は、それぞれマッチドフィルタ1841I、1841Qに入力され、拡散符号との相互相関が計算される。このマッチドフィルタ1841I、1841Qは、図2におけるマッチドフィルタ0230と同等の機能を要する。
絶対値/2乗器1842I、1842Qは、上記相互相関値のI成分、Q成分の絶対値又は2乗を求め、加算部1843は、それぞれの和を求め、相互相関値の振幅成分を求める。
信号検出・同期制御部1850は、加算部1843から出力された相互相関値の振幅成分のピーク値を検出し、上記ピーク値とあらかじめ設定された閾値との比較を行なう。
上記相互相関値の振幅成分のピーク値が上記閾値より小さかった場合、信号検出・同期制御部1850は、信号は存在しないものと判断し、タイミング信号生成部1832にタイミングシフト制御信号を送る。タイミング信号生成部1832は、上記タイミングシフト制御信号に応じて出力タイミングをシフトし、タイミングクロックを生成する。
上記相互相関のピーク値が上記閾値より大きかった場合、信号検出・同期制御部1850は、必要に応じて同期チェックを行ない、以降マッチドフィルタ1841I、1841Qの出力である相互相関値が、復調部1860に渡され、信号検出・同期制御部1850からのタイミング制御信号を用いてデータ復調される。
本実施形態では、逐次サーチ部1830において、図18の構成で具備していた乗算部1731I、1732Q、積分部1732I、1732Qが不要になっているので、実装する際にアナログ部の規模が小さくなり、またテンプレートパルス生成部、積分部、サンプリング部を高精度に同期して作動させるための複雑さを解消することができる。
なお、本実施形態では乗算部及び積分部による雑音抑圧効果が得られないので、本実施形態は、第3の実施形態の場合に比べて受信が比較的高い信号対雑音比で行なわれる場合に適用して好適である。
<第5の実施形態>
本発明の受信装置の第5の実施形態を図20に示す。本実施形態は、図17の構成をより具体的に示した更に別の構成例である。
図20において、0000はアンテナ、1910はRFフロントエンド部(RFFE)、1920は周波数変換部1620を成す周波数変換部、1930は逐次サーチ部1630を成す逐次サーチ部、1940は符号相関部1640を成す符号相関部、1950は信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、1960は復調部(DEMOD)を示す。更に、1921I、1921Qは乗算部(MIX)、1922I、1922QはLPF、1923はローカル信号生成部(LO))、1924は90度位相器(90PH)、1931I、1931Qは乗算部(MLT)、1932I、1932Qは積分部又はLPF部(INT/LPF)、1933I、1933Qはサンプリング(SAMP)部、1934はタイミング信号生成部(TMSIGG)、1935はテンプレートパルス生成部(TEMPPLSG)、1941I、1941Qはマッチドフィルタ(MF)、1942I、1942Qは絶対値/2乗器(ABS/SQR)、1943は加算部(ADD)、1944は同位相積分部(INPHINT)を示す。
アンテナ0000、RFフロントエンド部1910は、図17におけるアンテナ0000、RFフロントエンド部1610と同等の機能を有する。
また、タイミング信号生成部1934、テンプレートパルス生成部1935、信号検出・同期制御部1950は、図2のタイミング信号生成部0224、テンプレートパルス生成部0225、信号検出・同期制御部0240と同等の機能を有する。
RFフロントエンド部1910から出力された受信信号は、乗算部1921I、1921Qにおいてローカル信号と乗算される。このローカル信号は、ローカル信号生成部1923から出力された信号を90度位相器1924によって、互いに90度位相が異なるよう出力されたものである。乗算部1921I、1921Qによって乗算された信号は、それぞれLPF1922I、1922Qによって高域成分が除去され、元のパルス波形が抽出される。
上記パルス波形の両成分は、乗算部1931I、1931Qによって、テンプレートパルス生成部1935で出力されたテンプレートパルスと乗算され、積分部又はLPF部1932I、1932Qにおいて積分又は高域成分が除去され、パルス相関信号S1932I、S1932Qが出力される。
テンプレートパルス生成部1935は、タイミング信号生成部1934からのタイミングクロックに同期してテンプレートパルスを生成し、乗算部1931I、1931Qに出力する。乗算部1931I、1931Qに入力されるテンプレートパルスは、同一のものである。また、積分部1932I、1932Qの積分リセットタイミングは、タイミング信号生成部1934からのタイミングクロックで制御される。
テンプレートパルス生成部1935から生成されるテンプレートパルスは、図39で示したテンプレート波形列生成部3660から生成されるテンプレート波形列とは異なり、極性がすべて同一のパルス列である。
サンプリング部1933I、1933Qにおいて、パルス相関信号S1932I、S1932Qはテンプレートパルスの生成タイミングと同一周期でサンプリング、量子化される。この上記サンプリングタイミングは、タイミング信号生成部1934から出力されるタイミングクロックで制御される。
テンプレートパルス生成部1935、積分部1932I、1932Q、サンプリング部1933I、1933Qに入力されるそれぞれの上記タイミングクロックは、タイミング信号生成部1935にて生成される。それぞれのタイミングクロック信号は、周期が同一であり、出力タイミングは所定の関係に関係付けられている。
上記量子化された信号は、それぞれマッチドフィルタ1941I、1941Qに入力され、拡散符号との相互相関が計算される。マッチドフィルタ1941I、1941Qは、図2におけるマッチドフィルタ0230と同等の機能を有する。
絶対値/2乗器1942I、1942Qは、上記相互相関値のI成分、Q成分の絶対値又は2乗を求め、加算部1943はそれぞれの和を求め、相互相関値の振幅成分を求める。更に、同位相積分部1944は、上記相互相関値の振幅成分を所定回数、同一位相で加算する。即ち、上記相互相関値の振幅成分のそれぞれの成分に対して、所定回数加算する。
信号検出・同期制御部1950は、同位相積分部1944から出力された相互相関値の振幅成分の積分値のピーク値を検出し、上記ピーク値と予め設定された閾値と比較を行なう。
上記相互相関値の振幅成分のピーク値が上記閾値より小さかった場合、信号検出・同期制御部1950は、信号は存在しないものと判断し、タイミング信号生成部1934にタイミングシフト制御信号を送る。タイミング信号生成部1934は、上記タイミングシフト制御信号に応じて、出力タイミングをシフトしタイミングクロックを生成する。
上記相互相関の振幅成分のピーク値が上記閾値より大きかった場合、信号検出・同期制御部1950は、必要に応じて同期チェックを行ない、以降マッチドフィルタ1941I、1941Qの出力である相互相関値が復調部1960に渡される。復調部1960において、信号検出・同期制御部1950からのタイミング制御信号を用いて1情報単位(ビット)時間での同期(ビット同期)が行なわれ、その後データ復調される。
上記構成をとる場合、同期捕捉時の送信信号に施される拡散符号は、図21に示すように、データ伝送時の1情報単位(ビット)あたりのパルス数に比べ、系列長が1/mとなることが前提となっている。即ち、1情報単位(ビット)あたりのパルス数は、パルス同期拡散符号の系列長のm倍である。図20におけるマッチドフィルタ1941I、1941Qは、それに対応した遅延数と係数系列を有する。
図22に、上記構成で、かつ送信データが拡散系列単位で差動符号化された場合の復調部1960の構成例を示す。図22において、2111I、2111Qは信号選択部(SELCT)、2112I、2112Qは遅延部(DELAY)、2113I、2113Qは乗算部(MLT)、2114は加算部、2115は積分部(INT)、2116は判定部(JUDG)、2117はビット同期部(BITSYNC)を示す。
マッチドフィルタ1941I、1941Qからの相互相関値を、信号選択部2111I、2111Qにおいて、信号検出・同期制御部1950からのタイミング制御信号を用いて同期点の出力を選択する。上記抽出された信号は、2112I、2112Qの遅延にて、1拡散符号単位だけ遅延される。上記遅延された信号と、遅延されない信号が乗算部2113I、2113Qにおいて乗算される。I、Q量成分の乗算部2113I、2113Qの出力が加算部2114によって加算される。その後、積分部2115によって、m回積分され、続いて、判定部2116がデータ判別して復調する。復調前には、ビット同期部2117によって、最も判定部2117における判定誤差確率が小さくなるように1情報単位でのビット同期が行なわれる。
図23は、復調部1960が図22のような構成をとった場合の、同期捕捉手順の例を示したものである。手順2201によって、まずパルス同期と拡散符号単位の同期が行なわれる。この手順2201におけるシーケンスの例としては、図13、図14と同様な手順で示される。次に手順2202によってビット同期が行なわれ、復調が開始される。
図24に、復調部1960の別の構成例を示す。図24において、2311I、2311Qは信号選択部(SELCT)、2312は位相誤差・周波数補正部(PHDIFF・REQDIF)、2313は位相回転部(PHROTA)、2314はビット同期・判定部(BITSYNC・JUDG)を示す。
信号選択部2311I、2311Qは、マッチドフィルタ1941I、1941Qからの相互相関値を信号検出・同期制御部1950からのタイミング制御信号を用いて同期点の出力を選択する。
位相誤差・周波数補正部2312は、上記出力を用いて初期位相、周波数偏差を抽出し、補正のための位相回転量を計算する。位相回転部2313は、上記位相回転量だけ、I、Q平面上で位相を回転させ、判定部2314に出力する。その後、ビット同期。判定部2314がビット同期、データ判別を行なう。
図24の構成をとった場合の同期捕捉手順の例を図25に示す。手順2401によって、まずパルス同期と拡散符号単位の同期が行なわれる。この手順2401におけるシーケンスの例としては、図13、図14と同様な手順で示される。次に手順2402によって初期位相推定、周波数偏差推定が行なわれる。その後、ビット同期が行なわれ復調が開始される。
上記構成のように、1情報単位時間をm分割して相関値を求め、更にその振幅成分を求めた後m回積分することにより、図41の下段に示したパルス波形の振幅変動の影響を軽減することができる。パルス波形の振幅変動は、送受信間で搬送波に周波数偏差がある場合に、周波数変換後に起こる。
パルス波形の振幅変動の影響が軽減される様子を図26に示す。図26の上段は、周波数偏差が存在するときの変換後のパルス波形S1932I(S1732I)、S1932Q(S1732Q)の包絡線を示しており、下段はその相関出力を示している。簡単のため、上段においては拡散符号が施されていないものとする。このとき、図18の構成であると、相関値は上段の信号の1情報単位(ビット)時間の積分値となるため、振幅の変動の影響が大きくなり、下段の曲線のように、符号相関部1740の出力、即ち加算部1743が出力する相関値の振幅成分(S1743)は小さいものとなる。
図20の構成をとれば、積分区間が短くなるため、振幅の変動の影響を少なくすることができ、下段の階段波形のように、符号相関部1940の出力、即ち同位相積分部1944が出力する相関出力(S1944)は改善される。
以上の効果を計算機シミュレーションによって確かめた結果を図27に示す。図27は横軸に1ビット当たりのエネルギー対電力雑音密度(Eb/N0)、縦軸は捕捉確率1%となるために必要な信号捕捉時間を1情報単位(ビット)を基準にして示してある。また伝送レートは250kbps、パルス間間隔は32ナノ秒であり、周波数偏差は40ppmと想定している。図27より、分割数m=1に対して、m=4の方が大幅に信号捕捉時間が低減される。
また、図20の構成をとり、かつ同期捕捉時の送信信号の拡散符号系列長の1情報単位(ビット)あたりのパルス数に対する分割数mと、同位相積分部1944での積分回数nは上記では一致しているが、双方が異なってもよい。例えば、m分割して、n=2×mの積分回数とした場合、信号検出・同期制御部1950に入力される信号の信号対電力雑音比が改善され、同期捕捉確率が向上する。
なお、1情報単位(ビット)あたりのパルス数に比べ、拡散符号の系列長が1/mとなることから、1情報単位(ビット)あたりの拡散符号に周期性が生じ、ランダム性が低下する。そのため、他の通信システムへの干渉が増す。従って、本実施形態は、他の通信システムとの距離が比較的長く、干渉の影響が軽減される場合に適用して好適である。
<第6の実施形態>
本発明の受信装置の第6の実施形態を図28に示す。本実施形態は、図17の構成をより具体的に示した更に別の構成例である。図28の構成では、図20の構成で備わっていた乗算部1931I、1931Q、積分部1932I、1932Qが省略されている。
図28において、0000はアンテナ、2710はRFフロントエンド部(RFFE)、2720は周波数変換部1620を成す周波数変換部、2730は逐次サーチ部1630を成す逐次サーチ部、2740は符号相関部1640を成す符号相関部、2750は信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、2760は復調部(DEMOD)を示す。更に、2721I、2721Qは乗算部(MIX)、2722I、2722QはLPF、2723はローカル信号生成部(LO)、2724は90度位相器(90PH)、2731I、2731Qはサンプリング部(SAMP)、2732はタイミング信号生成部(TMSIGG)、2741I、2741Qはマッチドフィルタ(MF)、2742I、2742Qは絶対値/2乗器(ABS/SQR)、2743は加算部(ADD)、2744は同位相積分部(INPHINT)を示す。
アンテナ0000、RFフロントエンド部2710は、図17におけるアンテナ0000、RFフロントエンド部1610と同等の機能を有するものである。
また、タイミング信号生成部2732、信号検出・同期制御部2750は、図2のタイミング信号生成部0224、信号検出・同期制御部0240と同等の機能を有する。
RFフロントエンド部2710から出力された受信信号は、乗算部2721I、2721Qにおいてローカル信号と乗算される。このローカル信号は、ローカル信号生成部2723から出力された信号を90度位相器2724によって、互いに90度位相が異なるよう出力されたものである。乗算部2721I、2721Qによって乗算された信号は、それぞれLPF2722I、2722Qによって高域成分が除去され、元のパルス波形が抽出される。
上記パルス波形の両成分は、サンプリング部2731I、2731Qにおいて、タイミング信号生成部2732から出力されるタイミングクロックを基準に、それぞれサンプリング、量子化される。
上記量子化された信号は、それぞれマッチドフィルタ2741I、2741Qに入力され、拡散符号との相互相関が計算される。このマッチドフィルタ2741I、2741Qは、図2におけるマッチドフィルタ0230と同等の機能を有する。
絶対値/2乗器2742I、2742Qは、上記相互相関値のI成分、Q成分の絶対値又は2乗を求め、加算部2743は、それぞれの和を求め、相互相関値の振幅成分を求める。更に、同位相積分部2744は、上記相互相関値の振幅成分を所定回数、同一位相で加算する。即ち、上記相互相関値の振幅成分のそれぞれの成分に対して、所定回数加算する。
信号検出・同期制御部2750は、上記同位相積分部2744から出力された相互相関値の振幅成分の積分値のピーク値を検出し、上記ピーク値と予め設定された閾値との比較を行なう。
上記相互相関値の振幅成分のピーク値が上記閾値より小さかった場合、信号検出・同期制御部2750は、信号は存在しないものと判断し、タイミング信号生成部2732にタイミングシフト制御信号を送る。タイミング信号生成部2732は、上記タイミングシフト制御信号に応じて出力タイミングをシフトし、タイミングクロックを生成する。
上記相互相関の振幅成分のピーク値が上記閾値より大きかった場合、信号検出・同期制御部2750は、必要に応じて同期チェックを行ない、以降マッチドフィルタ2741I、2741Qの出力である、上記相互相関値が、復調部2760に渡される。復調部2760において、信号検出・同期制御部2750からのタイミング制御信号を用いて1情報単位(ビット)時間での同期(ビット同期)が行なわれ、その後データ復調が行なわれる。
上記構成をとる場合、同期捕捉時の送信信号に施される拡散符号は、データ伝送時のデータ伝送時の1情報単位(ビット)あたりのパルス数に比べ、その系列長が1/mとなる。図28におけるマッチドフィルタ2741I、2741Qは、それに対応した遅延数と係数系列を有する。そして、同位相積分部2744において、m回の積分が、それぞれの成分に対して行なわれる。
復調部2760は、図20の復調部1960と同等な機能を有する。
図28で示した構成の逐次サーチ部2730において、図20で具備していた乗算部1931I、1932Q、積分部1932I、1932Qが不要になっているため、実装する際にアナログ部の規模が小さくなり、またテンプレートパルス生成部、積分部、サンプリング部を高精度に同期して作動させるための、複雑さを解消することができる。
なお、本実施形態では乗算部及び積分部による雑音抑圧効果が得られないので、本実施形態は、第5の実施形態の場合に比べて受信が比較的高い信号対雑音比で行なわれる場合に適用して好適である。
<第7の実施形態>
本発明の受信装置の第7の実施形態を図29に示す。本実施形態は、図1の構成をより具体的に示した更に別の構成例である。
図29において、0000はアンテナ、2810はRFフロントエンド部(RFFE)、2820は逐次サーチ部0120を成す逐次サーチ部、2830はマッチドフィルタ(MF)、2840は信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、2850は復調部(DEMOD)を示す。更に、2821は乗算部(MLT)、2822は積分部又はLPF部(INT/LPF)、2823はサンプリング部(SAMP)、2824はタイミング信号生成部(TMSIGG)、2825は可変テンプレートパルス生成部(VTEMPPLSG)をそれぞれ示す。
アンテナ000、RFフロントエンド部2810は図1におけるアンテナ0000、RFフロントエンド部0110と同等の機能を有する。
RFフロントエンド部2810から出力された受信信号は、乗算部2821において、テンプレートパルス生成部で出力されたテンプレートパルスと乗算され、積分部又はLPF部2822において積分又は高域成分が除去され、パルス相関信号が出力される。
可変テンプレートパルス生成部2825は、タイミング信号生成部2824からのタイミングクロックS2824aに同期してテンプレートパルスS2825を生成し、乗算部2821に出力する。また、積分リセットタイミングはタイミング信号生成部2824からのタイミングクロックで制御される。
サンプリング部2823において、上記パルス相関信号はテンプレートパルスの生成タイミングと同一周期でサンプリング、量子化される。この上記サンプリングタイミングは、タイミング信号生成部2824から出力されるタイミングクロックで制御される。
上記、テンプレートパルス生成部2825、積分部2822、サンプリング部2823にそれぞれ入力されるタイミングクロックは、タイミング信号生成部2824にて生成される。それぞれのタイミングクロック信号は、周期が同一であり、出力タイミングは所定の関係に関係付けられている。
テンプレートパルス生成部2825から生成されるテンプレートパルスS2825は、図39で示したテンプレート波形列生成部3660から生成されるテンプレート波形列とは異なり、極性がすべて同一のパルス列である。
上記量子化された信号は、マッチドフィルタ2830に入力され、拡散符号との相互相関が計算される。マッチドフィルタ2830は、図2におけるマッチドフィルタ0230と同等の機能を有する。
信号検出・同期制御部2840は、上記マッチドフィルタ2830から出力された相互相関値のピーク値を検出し、上記ピーク値と予め設定された閾値との比較を行なう。
上記相互相関値のピーク値が上記閾値より小さかった場合、信号検出・同期制御部2840は、信号は存在しないものと判断し、タイミング信号生成部2824にタイミングシフト制御信号を送る。タイミング信号生成部2824は、上記タイミングシフト制御信号に応じて、出力タイミングをシフトしタイミングクロックを生成する。
上記相互相関のピーク値が上記閾値より大きかった場合、信号検出・同期制御部2840は、可変テンプレートパルス生成部2825に制御信号S2840aを送り、テンプレートパルスの波形を変化させる。以降、受信装置は、上記と同様の動作を行なう。
受信装置が所定の回数、上記動作を繰り返した後、相互相関値のピーク値が予め設定された閾値より大きかった場合、信号検出・同期制御部2840は、信号が存在するとして、必要に応じて同期チェックを行ない、以降マッチドフィルタ2830の出力である相互相関値が、復調部2850に渡される。復調部2850は、信号検出・同期制御部2840からのタイミング制御信号を用いてデータ復調を行なう。
図30は、可変テンプレートパルス生成部2825の構成例を示したものである。2911はテンプレートパルス生成部1(TEMPPLSG1)、2912はテンプレートパルス生成部2(TEMPPLSG2)を示す。
信号検出・同期制御部2840からのテンプレートパルス波形制御信号S2840aにより、テンプレートパルス生成部12911又はテンプレートパルス生成部22912のどちらを用いるかの選択が行なわれる。選択されたテンプレートパルス生成部12911又はテンプレートパルス生成部22912は、タイミング信号生成部2824からのタイミングクロックS2824aを用い、テンプレートパルスS2825を生成して出力する。
図31にこの場合の同期捕捉手順の例を示す。初めにテンプレートパルス生成部12911に設定しておき(手順3001)、第1のパルス同期及び拡散符号同期点を探索する(手順3002)。その後、テンプレートパルス生成部22912に設定変更し(手順3004)、第2のパルス同期・及び拡散符号同期点を探索する(手順3005)。
図32にその動作波形例を示す。上段が受信信号、中段がテンプレートパルス生成部12911を選択したときの、第1のテンプレートパルス波形、下段はテンプレートパルス生成部22912を選択したときの、第2のテンプレートパルス波形を示す。それぞれのテンプレートパルス生成部12911、22912からパルス波形において、テンプレートパルス生成部12911から生成されるパルス幅の方が、テンプレートパルス生成部22912から生成されるパルス幅よりも広くとることが望ましい。
まず幅の広い第1のテンプレート波形により、おおまかに受信信号のパルス位置を探索する。次に第2のテンプレート波形を用い、詳細にパルスがある位置を探索する。
そのような構造をとることにより、探索位置を広いところから狭いところへ移して効率よく探索することができるため、同期捕捉時間を改善することができる。
以上の効果を計算機シミュレーションによって確かめた結果を図33示す。図33は横軸に1ビット当たりのエネルギー対電力雑音密度(Eb/N0)、縦軸は捕捉確率1%となるために必要な信号捕捉時間を1情報単位(ビット)を基準にして示してある。また、伝送レートは250kbps、パルス間間隔は32ナノ秒、パルス幅は2ナノ秒である。図33に示すように、第1のテンプレートパルス波形を2ナノ秒の矩形波を用い、第2のテンプレートパルス波形を送信パルス波形にしたとき(図33のA)、テンプレートパルス波形として送信パルス波形のみを用いたとき(図33のB)に比べて、信号捕捉時間を低減することができる。
本実施形態では、上記可変テンプレートパルス生成部が図2の第1の実施形態に適用されるが、上記可変テンプレートパルス生成部は、図17の第3の実施形態や図20の第5の実施形態にも適用可能である。その場合は、図17の第3の実施形態や図20の第5の実施形態におけるテンプレートパルス生成部が、上記可変テンプレートパルス生成部に変更される。また、上記可変テンプレートパルス生成部は、テンプレートを用いて同期検波を行なう全ての通信方式にも適用が可能である。
なお、本実施形態は、2個のテンプレートパルス生成部を用いる分、回路構成が複雑になるが、特に信号捕捉時間の低減が重視される通信システムに適用して好適である。
<第8の実施形態>
本発明の受信装置の第8の実施形態を図34に示す。本実施形態においては、拡散符号のパルス同期とビット同期とが分離して行なわれる。
図34において、0000はアンテナ、9810はRFフロントエンド部(RFFE)、9820は逐次サーチ部(SRLSRC)、9830は符号相関部(CODECRR)、9840は信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、9850は復調部(DEMOD)、9860は電力測定部(MESPOW)をそれぞれ示す。
RFフロントエンド部9810は、例えば上述した図38に示す送信装置などにおいて、BPSK変調及び直接拡散されたパルス列をアンテナ0000で受信し、必要に応じて増幅や帯域制限、ノイズ除去などのRF信号処理や周波数変換を行ない、受信信号を出力する。
以降の各部の動作を図35弐示す同期捕捉時における手順の例を参照して説明する。逐次サーチ部9820において、受信信号におけるパルスの時間位置を探索する(手順9901)。逐次サーチ部9820でパルス周期ごとに出力される探索結果は、電力測定部9860に入力され、所定期間の平均電力が測定される(手順9902)。
信号検出・同期制御部9840は、測定された平均電力が閾値を超えたか否かによって信号の存在の有無を判定する(手順9903)。上記判定結果において、信号の存在が無いと判定された場合、信号検出・同期制御部9840は、逐次サーチ部における次回の探索位置を制御し(手順9906)、手順9901に戻る。
上記判定結果において、信号の存在が有ると判定された場合は、必要に応じて同期チェックを行った後、符号相関部9830に上記探索結果が入力され、拡散符号との相互相関値が計算される(手順9904)。上記相互相関値のピーク値が検出され(手順9905)、信号検出・同期制御部0240は、必要に応じて同期チェックを行なった後追跡モードとなる。以降ピークタイミングで復調部9850に相互相関値が入力され、データ復調が行なわれる。
本実施形態において、パルス位置の探索と拡散符号との同期を時間的に分割して行なうことにより、符号相関部9840をパルス位置の探索時には動作させずにでき、消費電力の低減が期待できる。また、パルス位置探索から探索位置制御までの経路中の素子が少なくなるため、第1の実施例にくらべ遅延が減少し、高速な制御が可能となる。ただし、本実施形態は、第1の実施形態と比較して雑音特性が悪くなるため、信号電力対雑音電力比が良い環境時において有効である。
ここで、以上の本発明による第1〜第8の実施形態の受信装置のいずれかを用いた通信装置(送受信装置)の例を図36に示す。
図36において、0000はアンテナ、3301はスイッチ(SW)、3302はUWB送信器(UWBTX)、3303はUWB送信器(UWBRX)、3304はベースバンド部(BB)、3305はアプリケーション部(APL)を示す。ベースバンド部3304は、アプリケーション部3305から送信すべきデータを受け取り、ベースバンド処理を行なって送信データを生成する。UWB送信器3302はUWB通信方式によって送信データを送信する。UWB送信器3302は、例えば図38のように構成される。
UWB受信器3303は、本発明による受信装置である。受信装置によって復調されたデータは、ベースバンド部3304へ送られ、ベースバンド処理がなされる。ベースバンド処理がなされたデータは、アプリケーション部で活用される。スイッチ3301は送受信の信号を切り替えるために用いられる。
0000…アンテナ、0110,1610,0210…RFフロントエンド部(RFFE)、0120,1630,0220…逐次サーチ部(SRLSRC)、0130,1640…符号相関部(CODECORR)、0140,1650,0240…信号検出・同期制御部(FIND・SYNCCTL)、0150,1660,0250…復調部(DEMOD)、1620…周波数変換部(FRQCONV)、0221…乗算部(MLT)、0222…積分部又はLPF部(積分フィルタ部)(INT/LPF)、0223…サンプリング部(SAMP)、0224…タイミング信号生成部(TMSIGG)、0225…テンプレートパルス生成部(TEMPPLSG)、0230…マッチドフィルタ(MF)、0401…遅延回路、0402…乗算回路、0403…加算回路。