JP4407010B2 - 冷凍装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍装置に係り、特に、冷凍装置の能力向上技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば図4に示すように、圧縮機(101)、熱源側熱交換器としての室外熱交換器(102)、高圧レシーバ(103)、膨張弁(104)及び利用側熱交換器としての室内熱交換器(105)を有する冷媒回路を備えた冷凍装置は、よく知られている。このような冷凍装置において、高圧レシーバ(103)は、運転状態の変化による冷媒循環量の変動を吸収したり、冷房運転時に冷媒を各室内熱交換器(105)に安定して分配する等の役割を果たしている。また、運転停止中の均圧のため、または運転中の低圧側圧力の過剰な低下を防止するため、高圧レシーバ(103)にガス抜き管(107)を設け、このガス抜き管(107)を均圧管(108)に接続した装置も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような装置において、冷房運転時には、室外熱交換器(102)は冷媒を凝縮させる凝縮器となる。ところで、冷媒回路に設けられた分流キャピラリーチューブや電動弁等の付属機器により室外熱交換器(102)の出口側部分の圧力損失が大きくなると、室外熱交換器(102)は内部に液冷媒が溜まりやすくなる。そして、室外熱交換器(102)の内部に多量の液冷媒が溜まり込むと、熱交換器の内部において、熱伝達の良好な気液二相冷媒の占める領域は少なくなる。そのため、室外熱交換器(102)は能力が低下する。また、高圧側圧力が高くなって圧縮機入力が増加するため、COPは低下する。
【0004】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱源側熱交換器の内部に多量の液冷媒が溜まり込まないようにすることにより、COPを向上させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、熱源側熱交換器の内部に溜まり込んだ液冷媒を高圧レシーバに回収することとした。
【0006】
具体的には、本発明に係る冷凍装置は、圧縮機(2a,2b)と熱源側熱交換器(3)と高圧レシーバ(4)と減圧機構(5)と利用側熱交換器(6)とを有する冷媒回路(1)を備えた冷凍装置であって、冷房運転中に上記熱源側熱交換器(3)に溜まった液冷媒を上記高圧レシーバ(4)に回収するように該高圧レシーバ(4)内のガス冷媒を上記冷媒回路(1)の低圧ライン(17)に逃がすガス抜き手段(20,21)を備えていることとしたものである。
【0007】
上記事項により、冷房運転中に熱源側熱交換器の内部に液冷媒が溜まり込むと、ガス抜き手段によって高圧レシーバ内のガス冷媒が低圧ラインに排出され、高圧レシーバの内部圧力は低下する。このことにより、熱源側熱交換器と高圧レシーバとの間に圧力差が生じ、この圧力差が駆動力となって、熱源側熱交換器の内部に溜まり込んだ液冷媒は高圧レシーバに回収される。その結果、熱源側熱交換器における液冷媒の溜まり込みは防止され、二相領域の増大により熱交換性能は向上し、また、高圧側圧力の過剰な上昇は抑制される。従って、装置のCOPは向上する。
【0008】
前記ガス抜き手段は、前記高圧レシーバ(4)と前記冷媒回路(1)の低圧ライン(17)とを接続する配管(20)と、該配管(20)に設けられた開閉弁(21)と、該開閉弁(21)を開閉する開閉制御手段(31)とを備えている。
【0009】
上記事項により、熱源側熱交換器の内部に液冷媒が溜まり込むと、開閉制御手段によって開閉弁は開放され、高圧レシーバ内のガス冷媒は配管を通じて低圧ラインに排出される。その結果、高圧レシーバの内部圧力は一時的に低下し、熱源側熱交換器内の液冷媒は高圧レシーバに回収される。そして、熱源側熱交換器からの液冷媒の回収が終了すると、閉鎖弁は閉鎖される。
【0010】
前記冷凍装置は、前記冷媒回路(1)の高圧側圧力を検出する圧力検出手段(28)を備え、前記開閉制御手段(31)は、前記開閉弁(21)を閉じた状態で検出した第1の高圧側圧力と、その後該開閉弁(21)を所定時間開いてから閉じた後に検出した第2の高圧側圧力とを比較し、該第1高圧側圧力と該第2高圧側圧力との圧力差が小さいほど開閉間隔が長くなるように該圧力差に基づいて該開閉弁(21)の開閉間隔を調節するように構成されている。
【0011】
開閉弁を開放すると、熱源側熱交換器の液冷媒が高圧レシーバに回収されるとともに、冷媒回路の高圧側圧力は低下する。そして、第1高圧側圧力と第2高圧側圧力との圧力差は、室外熱交換器に溜まり込んでいた液冷媒の量に依存する。具体的には、熱源側熱交換器に溜まり込んだ液冷媒の量が多い場合には、回収される前と後での熱交換器の能力差が大きくなるため、上記圧力差は大きくなる。一方、熱源側熱交換器に溜まり込んだ液冷媒量が少ない場合には、わずかな量の液冷媒しか回収できないため、回収前後での熱交換器の能力差は小さい。よって、上記圧力差は小さくなる。そこで、当該圧力差が大きいほど開閉間隔を短くし、またその差が小さければ開閉間隔を長くする。これにより、熱源側熱交換器からの液冷媒の回収は効率的に行われる。
【0012】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、冷房運転時に、高圧レシーバ内のガス冷媒を冷媒回路の低圧ラインに逃がすことにより、熱源側熱交換器の内部に溜まり込んだ液冷媒を高圧レシーバに回収することとしたので、熱源側熱交換器内に占める液冷媒の領域を小さくすることができ、その分、二相冷媒の領域を大きくすることができる。そのため、熱源側熱交換器の能力を向上させることができる。また、冷媒回路の高圧側圧力の過剰な上昇を抑制することができる。従って、装置のCOPを向上させることができる。
【0013】
高圧レシーバと冷媒回路の低圧ラインとを接続する配管と、当該配管に設けられた開閉弁と、当該開閉弁を開閉する開閉制御手段とを備えることとすれば、開閉弁の開閉によって高圧レシーバの内部圧力を変化させることができ、熱源側熱交換器から高圧レシーバへの液冷媒の回収を容易に行うことができる。
【0014】
開閉弁を閉じた状態で検出した第1の高圧側圧力と、開閉弁を所定時間開いてから閉じた後に検出した第2の高圧側圧力とを比較し、その圧力差が小さいほど開閉間隔が長くなるように当該圧力差に基づいて開閉弁の開閉間隔を調節することとすれば、熱源側熱交換器からの液冷媒の回収を効率的に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、実施形態に係る冷凍装置は、圧縮機(2a,2b)、熱源側熱交換器としての室外熱交換器(3)、高圧レシーバ(4)、室内電動弁(5,5)、及び利用側熱交換器としての室内熱交換器(6,6)が設けられた冷媒回路(1)を備えている。
【0016】
各圧縮機(2a,2b)の吐出側の配管には、油分離器(7,7)が設けられている。両油分離器(7,7)の下流側の配管は合流し、合流後の吐出配管(9)は四路切換弁(8)の第1ポートに接続されている。四路切換弁(8)の第2ポートは、配管(10)を介して室外熱交換器(3)に接続されている。室外熱交換器(3)と高圧レシーバ(4)とは、室外電動弁(11)が設けられた配管(12)によって接続されている。高圧レシーバ(4)の他の液管(13)は複数本の分岐管(14,14)に分岐しており、各分岐管(14)はそれぞれ室内熱交換器(6)の一端に接続されている。各分岐管(14)には、室内電動弁(5)が設けられている。各室内熱交換器(6)の他端には、分岐管(15)が接続されている。分岐管(15,15)は合流して配管(16)となり、四路切換弁(8)の第3ポートに接続されている。四路切換弁(8)の第4ポートには低圧配管(17)が接続され、この低圧配管(17)はアキュムレータ(18)に接続されている。アキュムレータ(18)は、吸入配管(19)を介して圧縮機(2a,2b)の吸入側に接続されている。
【0017】
高圧レシーバ(4)の上部には、ガス抜き管(20)の一端が接続されている。ガス抜き管(20)の他端は、低圧配管(17)に接続されている。このガス抜き管(20)には、開閉弁として電磁弁(21)が設けられている。
【0018】
その他、本冷媒回路(1)には、冷却用インジェクション回路(22)、油戻し管(23,23)及び均油管(24)が設けられている。冷却用インジェクション回路(22)は、一端が配管(12)に接続され、他端が分岐して各圧縮機(2a,2b)のインジェクションポートに接続されている。各分岐管には、電磁弁(25)が設けられている。油戻し管(23,23)は、油分離器(7,7)と吸入配管(19)とを接続している。均油管(24)は、両圧縮機(2a,2b)のオイル室同士を接続している。室外熱交換器(3)には室外送風機(26)が設けられ、室内熱交換器(6,6)には室内送風機(27,27)が設けられている。
【0019】
吐出配管(9)及び吸入配管(19)には、それぞれ圧力センサ(28,29)が設けられている。また、圧縮機(2a,2b)の吐出側には、高圧圧力スイッチ(30,30)が設けられている。更に、本冷凍装置は、電磁弁(21)の開閉制御を実行する開閉制御手段として、コントローラ(31)を備えている。
【0020】
冷房運転の際には、冷媒は以下のように循環する。すなわち、圧縮機(2a,2b)から吐出された冷媒は、室外熱交換器(3)において凝縮した後、いったん高圧レシーバ(4)に貯留される。高圧レシーバ(4)内の液冷媒は、各室内電動弁(5,5)によって減圧されて膨張した後、各室内熱交換器(6)において蒸発する。蒸発した冷媒は、アキュムレータ(18)を経た後、圧縮機(2a,2b)に吸入される。
【0021】
このような冷媒循環が行われている間、運転状態によっては室外熱交換器(3)の内部に多量の液冷媒が溜まり込むことがある。そこで、本冷凍装置では、コントローラ(31)によって、室外熱交換器(3)に溜まり込んだ液冷媒を高圧レシーバ(4)に回収するための液回収制御を実行する。次に、図2を参照しながら、液回収制御について説明する。
【0022】
まず、運転開始に伴って、運転状態が安定するまで所定の起動制御を実行した後、ステップST1において、運転モードが冷房運転か否かを判定する。YESの場合は、ステップST2に進み、上記起動制御の終了後から所定時間t0が経過しているか否かを判定する。YESの場合にはステップST3に進み、圧力センサ(28)によって冷媒回路(1)の高圧側圧力を検出する。この時に検出された圧力は電磁弁(21)を閉鎖している状態における高圧側圧力であり、ここでは第1圧力P1と称することとする。
【0023】
次に、ステップST4に進み、電磁弁(21)を所定時間t1開放する。このことにより、高圧レシーバ(4)内のガス冷媒は低圧配管(17)に吸引され、高圧レシーバ(4)の内部圧力は一時的に低下する。そして、室外熱交換器(3)と高圧レシーバ(4)との圧力差が駆動力となり、室外熱交換器(3)に溜まり込んだ液冷媒は高圧レシーバ(4)に回収されることになる。その後、ステップST5に進み、電磁弁(21)を閉じた状態での冷媒回路(1)の高圧側圧力を検出する。ここではこの高圧側圧力を第2圧力P2と称することとする。
【0024】
その後、ステップST6以降において、第1圧力P1と第2圧力P2との圧力差ΔP(=P1−P2)を算出し、この圧力差ΔPの値に基づいて電磁弁(21)の作動のタイミングを調節する。ここで、室外熱交換器(3)に溜まり込んでいた液冷媒の量が多ければ上記圧力差ΔPは大きくなり、逆に、室外熱交換器(3)に溜まり込んでいた液冷媒の量が少なければ上記圧力差ΔPは小さくなる。そこで、本実施形態では、上記圧力差ΔPが大きいほど電磁弁(21)の開閉間隔が短くなるように閉鎖タイミングを調節することとした。
【0025】
具体的には、ステップST6において、圧力差ΔPが所定の第1判定値PL以上か否かを判定し、YESの場合はステップST7に進み、第1所定時間tL経過後にステップST1に戻る。NOの場合はステップST8に進み、圧力差ΔPが所定の第2判定値PS以上か否かを判定する。なお、ここで第2判定値PSは第1判定値PLよりも小さな値である。ステップST8における判定結果がYESの場合には、ステップST9に進み、上記第1所定時間tLよりも短い第2所定時間tM経過後に、ステップST1に戻る。一方、判定結果がNOの場合(圧力差ΔPが第2判定値PS未満の場合)には、ステップST10に進み、上記第2所定時間tMよりも短い第3所定時間tS経過後に、ステップST1に戻る。
【0026】
このような制御の結果、図3(a)に模式的に示すように、室外熱交換器(3)に溜まり込んでいた液冷媒は、図3(b)に示すように電磁弁(21)の開放によって高圧レシーバ(4)に回収され、室外熱交換器(3)に残留する液冷媒の量は少なくなる。
【0027】
なお、ここでは起動制御終了後の液回収制御について説明したが、このような液回収制御は所定時間ごとに実行される。これにより、ガス抜き管(20)の電磁弁(21)は間欠的に開閉されることになり、室外熱交換器(3)から液冷媒は周期的に抜き出される。そのため、室外熱交換器(3)に多量の液冷媒が溜まり込むことは防止される。従って、室外熱交換器(3)における二相冷媒の占める領域が相対的に大きくなり、室外熱交換器(3)の能力は向上する。また、高圧側圧力の過上昇は抑制され、圧縮機(2a,2b)の入力が徒に増加することはなくなる。その結果、COPは向上する。
【0028】
所定条件の下で性能評価計算を行ったところ、表1及び表2に示すように、液領域の比率が8.72%から0%にまで減少すると、熱交換能力は約5.5%向上することが分かった。この熱交換能力の向上により、COPは3%程度向上する。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
なお、液回収制御は必ずしも周期的に行う必要はなく、高圧圧力が所定値になると実行する等、冷媒回路(1)のパラメータに基づいて適宜実行するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。
【図2】 液回収制御のフローチャートである。
【図3】 室外熱交換器における液冷媒の溜まり具合を模式的に示した図であり、(a)は電磁弁を閉鎖した状態、(b)は電磁弁を開放した状態を示す。
【図4】 従来の冷凍装置の冷媒回路図である。
【符号の説明】
(1) 冷媒回路
(2a,2b) 圧縮機
(3) 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
(4) 高圧レシーバ
(5) 室内電動弁(減圧機構)
(6) 室内熱交換器(利用側熱交換器)
(17) 低圧配管(低圧ライン)
(18) アキュムレータ
(20) ガス抜き管(配管)
(21) 電磁弁(開閉弁)
(28) 圧力センサ(圧力検出手段)
(31) コントローラ(開閉制御手段)
Claims (1)
- 圧縮機(2a,2b)と熱源側熱交換器(3)と高圧レシーバ(4)と減圧機構(5)と利用側熱交換器(6)とを有する冷媒回路(1)を備えた冷凍装置であって、
前記冷媒回路(1)の高圧側圧力を検出する圧力検出手段(28)と、
冷房運転中に上記熱源側熱交換器(3)に溜まった液冷媒を上記高圧レシーバ(4)に回収するように該高圧レシーバ(4)内のガス冷媒を上記冷媒回路(1)の低圧ライン(17)に逃がすガス抜き手段(20,21)とを備え、
前記ガス抜き手段は、前記高圧レシーバ(4)と前記冷媒回路(1)の低圧ライン(17)とを接続する配管(20)と、該配管(20)に設けられた開閉弁(21)と、該開閉弁(21)を開閉する開閉制御手段(31)とを備え、
前記開閉制御手段(31)は、前記開閉弁(21)を閉じた状態で検出した第1の高圧側圧力と、その後該開閉弁(21)を所定時間開いてから閉じた後に検出した第2の高圧側圧力とを比較し、該第1高圧側圧力と該第2高圧側圧力との圧力差が小さいほど開閉間隔が長くなるように該圧力差に基づいて該開閉弁(21)の開閉間隔を調節するように構成されている冷凍装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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| JP2000145022A JP4407010B2 (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | 冷凍装置 |
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