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JP4409530B2 - 粒子測定装置 - Google Patents
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本発明は、粒子測定装置に関し、特に粒子の特徴を表す信号を非線形変換して粒子の分析を行う装置に関する。
従来のこの種の粒子測定装置は、粒子の特徴をアナログ粒子信号に変換する検出部と、得られるアナログ粒子信号を非線形変換、例えば対数変換するアナログ変換器を備え、非線形変換した粒子信号をデジタル化した後に統計的な処理を行うようにしたものが知られている。
特開昭62−112035号公報
しかしながら、従来の粒子測定装置では、アナログの非線形変換器を備えるため、装置の回路構成が複雑になると共に、アナログの非線形変換器は一般にその特性が周囲温度に対して敏感に変動する上、オフセット量のバラツキが大きいため、その較正が容易でないという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、アナログ粒子信号をデジタル化した後に非線形変換処理を行うことにより、回路構成が簡単で再現性よく粒子測定を行うことが可能な粒子測定装置を提供するものである。
上記課題に鑑み本発明に係る粒子測定装置は、粒子の特徴をアナログの粒子信号に変換して検出する粒子信号検出部と、前記粒子信号検出部によって検出された前記アナログ粒子信号をデジタル信号に変換して出力するA/D変換部と、前記A/D変換部から出力されるデジタル粒子信号xを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されたデジタル粒子信号xを非線形関数y=f(x)を用いて変換する非線形変換部と、前記非線形変換部にて生成された変換値yから粒子の特徴パラメータを演算する演算部と、前記演算部における演算結果を出力する出力部と、を有し、前記非線形変換部は、前記記憶部から得られるデジタル粒子信号xをm(整数)倍し、さらに0から(m−1)までの整数のいずれかをランダムに加算して得られた値をXとして、非線形関数y=f(X/m)を用いて変換値を取得する、ことを特徴とする。
本発明によれば、アナログ非線形変換器を用いることなく粒子信号の非線形変換を行うことができるので、回路構成が簡単になるのみならず、アナログ非線形変換器の変換特性の温度変化や入出力特性のバラツキの影響を受けることのない粒子データを得ることができる。また、非線形変換された粒子データに基づいて度数分布図やスキャッタグラムを作成すると、分布状態の把握を容易に行うことができる。
本発明の測定対象粒子とは、トナー、黒鉛、シリカ、研磨剤、セラミックス粉体、顔料、粉体塗料、培養細胞、酵母菌、プランクトン、磁性粉体などを含み、測定サイズの範囲としては、粒径でサブミクロンから数百ミクロン程度である。
本発明において、複数の粒子について各粒子の特徴を検出して粒子信号に変換する粒子信号検出部には、例えば、粒子含有液をシースフローセルに流し、粒子からの光学情報を検出するようにした光学式フローサイトメータ方式の検出器や、粒子含有液をオリフィス(微細孔)に流し、そのオリフィスの両側における粒子含有液の電気インピーダンスの変化を検出するようにした電気抵抗式の検出器を用いることができる。
本発明のA/D変換部には、市販の高速A/Dコンバータを用いることができる。また、非線形変換部および演算部は、マイクロコンピュータやパーソナルコンピュータにより一体的に構成できる。出力部には、CRT、液晶表示パネル、プリンタなどを用いることができる。
また、本発明における参照テーブルは、粒子信号xをm(整数)倍した値mxに0から(m-1)までの整数を順次加えた値Xと、非線形関数y=f(X/m)とを用いて算出した値yとを対応させて表すテーブル(ルックアップテーブル)であってもよく、非線形変換部はA/D変換部から出力される粒子信号の値xをm倍し、さらに0から(m-1)までの整数のいずれかをランダムに加算して得られた値をXとして前記テーブルを用いてもよい。また、この発明では、非線形関数のmはyのXに対する最大変化率が1以下になるように設定されることが好ましい。また、この発明は、非線形関数が対数関数であってもよい。
以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明を詳述する。これによってこの発明が限定されるものではない。図1に、この発明の実施例に係るフローサイトメータのブロック図を示す。光学系100では血球や細胞を含む懸濁液をシースフローセル1に導き、シース液流によって細く絞られた懸濁液流に対してレーザ光源2からコンデンサレンズ5を介してレーザ光を照射する。
この実施例では、レーザ光照射エリアを横切っていく粒子1個1個の前方散乱光、側方蛍光をそれぞれ集光レンズ6、7を介して捉え、それぞれフォトダイオード3とフォトマルチプライヤチューブ4とで光電変換する。フォトダイオード3とフォトマルチチューブ4から得られたそれぞれの粒子信号は、信号処理系200によって波形処理される。信号処理系200では、粒子1個1個に対応する各粒子信号波形の高さ、面積、幅や、粒径、粒子体積などを特徴パラメータとして算出する。
信号処理系200は、フォトダイオード3とフォトマルチプライヤチューブ4から出力されるアナログ粒子信号をそれぞれデジタル変換するA/Dコンバータ8a、8bと、デジタル変換された各粒子信号をサンプリングしてその波高値やパルス幅を表す粒子データを算出する波形処理部9a、9bと、算出された粒子データを記憶する10a、10bを備える。
なお、A/Dコンバータ8a、8bには、市販の高速A/Dコンバータが使用され、波形処理部9a、9bは公知のFPGA(フィールド・プルグラマブル・ゲートアレー)によって構成され、記憶部10a、10bにはRAMが用いられる。
信号処理系200はさらに、CPU11と、粒子データxを非線形関数y=f(x)を用いて変換する非線形変換部12と、変換値yから粒子の特徴パラメータを演算する演算部13と、演算結果を出力する出力部14を備える。
非線形変換部12は、xの所定変化領域にわたってy=f(x)から算出した値を表す参照テーブル(ルックアップテーブル)を予め格納する格納部12aを有し、その参照テーブルを用いて非線形変換を行う。
なお、CPU11、非線形変換部12および演算部13は、マイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュータによって一体的に構成することができ、出力部14はCRTおよびプリンタから構成されている。また、非線形変換部12を波形処理部9a、9bに設けることも可能である。
このような構成における信号処理系200の動作を次に説明する。計測すべき粒子(細胞や血球など)を含む試料液をシースフローセル1に供給し、レーザ光源2がシースフローセル1を照射すると、フォトダイオード3とフォトマルチプライヤチューブ4からそれぞれ得られるアナログ粒子信号はA/Dコンバータ8a、8bによりデジタル粒子信号に変換される。
波形処理部9a、9bは、デジタル粒子信号からそれぞれ波高値およびパルス幅を表す粒子データを算出し、算出された粒子データは一旦記憶部10a、10bにそれぞれ格納される。光学系100における粒子測定が終了すると、記憶部10a、10bから粒子データが読み出され、非線形変換部12で非線形変換される。
非線形変換された粒子データおよび記憶部10a、10bから直接読み出された粒子データは、演算部13で粒子の特徴パラメータ、例えば粒径や粒子体積などに変換され、粒度分布図やスキャッタグラムとして出力部14から出力される。
ここで、非線形変換部12の動作をさらに詳述する。非線形変換部12は、粒子データxを非線形関数y=f(x)を用いて変換するが、具体的には、格納部12aに予め格納した参照テーブル(ルックアップテーブル)、つまりxの所定変化領域にわたって関数y=f(x)から予め算出した値を表す参照テーブルを用いて変換するようにしている。この実施例では非線形関数が対数関数
y=f(x)=a・Log(x+c)+b……(1)
である場合を例にして説明する。
今、式(1)で表される関数で粒子データxを対数変換すると、参照テーブルは、例えば表1のようになり、それをグラフ化すると図2のようになる。つまり、この場合、11≦y≦16、18≦y≦22などにおいて対応するxの値が存在しない。これは、この領域のxに対する関数の最大変化率(傾き)が1より大きいためである。このような変換値によって特徴パラメータを算出し、それを度数分布図やスキャッタグラムとして表示すると、それぞれ図5や図6に示すように部分的に縞模様が生じ、図から分布状態を正しく認識することが難しくなる。
そこで、この発明では、粒子信号xをm(整数)倍した値mxに0から(m-1)までの整数を順次加えた値Xと、y=f(X/m)とを用いて算出したyとを対応させて表す参照テーブルを表2に示すように作成し、格納部12aに予め格納する。本実施例ではm=23=8としている。なお、本実施例の参照テーブルでは出力yを整数としたが、目的に応じて実数とすることも可能である。
Figure 0004409530
Figure 0004409530
表2の参照テーブルをグラフ化すると図3のようになり、yのすべての値に対してXの値が存在する。これは、Xに対する関数の最大変化率(傾き)が1以下になるようにm=8が決定されているからである。
次に、記憶部10a又は10bに格納されている粒子データは、非線形変換部12において図4のフローチャートに示す手順で処理される。まず、総粒子データ数(総粒子数)Nがカウントされ、粒子データ番号iが0に初期設定される(ステップS1)。
次に、i番目のデータD(i)が読み出され(ステップS2)、D(i)がm倍された後(ステップS3)、0〜(m-1)までの乱数βが加算され(ステップS4)、その値を参照テーブル(表2)で参照することにより、対応するyの値y(i)が検出される(ステップS6)。この動作がN個の粒子データについて繰り返し行われる(ステップS2〜S8)。それによって、N個の粒子データの対数変換工程が完了する。
このようにして得られたyの値には抜けた部分がないので、対数変換された粒子データに基づいて度数分布図やスキャッタグラムを作成しても図5や図6のような縞模様が見られないので、分布状態の把握が容易になる。
なお、本発明の実施の形態は、上記に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
この発明の実施例を示すブロック図である。 参照テーブルの比較例を説明するグラフである。 参照テーブルの実施例を説明するグラフである。 実施例の要部の動作を示すフローチャートである。 粒度分布図の比較例を示す図である。 スキャッタグラムの比較例を示す図である。
符号の説明
1 シースフローセル
2 レーザ光源
3 フォトダイオード
4 フォトマルチプライヤチューブ
5 コンデンサレンズ
6 集光レンズ
7 集光レンズ
8a A/Dコンバータ
8b A/Dコンバータ
9a 波形処理部
9b 波形処理部
10a 記憶部
10b 記憶部
11 CPU
12 非線形変換部
12a 格納部
13 演算部
14 出力部
100 光学系
200 信号処理系

Claims (2)

  1. 粒子の特徴をアナログの粒子信号に変換して検出する粒子信号検出部と、
    前記粒子信号検出部によって検出された前記アナログ粒子信号をデジタル信号に変換して出力するA/D変換部と、
    前記A/D変換部から出力されるデジタル粒子信号xを記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶されたデジタル粒子信号xを非線形関数y=f(x)を用いて変換する非線形変換部と、
    前記非線形変換部にて生成された変換値yから粒子の特徴パラメータを演算する演算部と、
    前記演算部における演算結果を出力する出力部と、を有し、
    前記非線形変換部は、前記記憶部から得られるデジタル粒子信号xをm(整数)倍し、さらに0から(m−1)までの整数のいずれかをランダムに加算して得られた値をXとして、非線形関数y=f(X/m)を用いて変換値を取得する、ことを特徴とする粒子測定装置。
  2. 前記mは、前記非線形関数yのXに対する最大変化率が1以下になるように設定された請求項1に記載の粒子測定装置。
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