以下に、本発明の実施例1〜4に関する医療業務支援システムについて説明する。これらの実施例で示す医療業務支援システムは、それぞれ他の実施例で説明するシステムとは独立して構成されてもよいが、互いに関連するように構成されてもよい。それぞれの実施例で示す発明が組み合わさることで、医療器材の使用状況や、医療資源のステータスを効率的に管理することが可能となる。なお、医療器材の使用状況とは、医療業務を構成する作業順序に着目した概念であり、予め定められた作業フローの中で、どの作業状況にあるかを特定する情報である。一方、医療器材を含む医療資源のステータスとは、医療資源の現在状態に着目した概念であり、予め定められた複数のステータスの中で、どの現在状態にあるかを特定する情報である。
本発明の実施例1〜3における医療業務支援システムは、作業順序が定められている医療業務で使用する医療器材の使用状況を、その医療業務フローにより管理する機能をもつ。これにより、医療業務支援システムは、次の作業への移行可否を判定することができ、医療業務におけるリスクマネージメントを可能にする。また、医療業務支援システムは、医療器材の使用状況などの情報を、看護師などの医療行為実施者に提示もしくは通知する機能をもつ。これにより、医療行為実施者は、医療器材に関する情報を簡易に取得でき、医療業務を円滑且つ安全に実施することができる。
実施例1〜3では、内視鏡スコープの使用状況を管理して、内視鏡検査業務を支援する医療業務支援システムを例示する。内視鏡スコープには、それぞれを一意に識別するための識別情報が付与されており、医療業務支援システムは、個々に付与された識別情報をもとに内視鏡スコープの個体管理を可能とする。識別情報は、内視鏡スコープに設けられたメモリに記録されて、データコードとして保持されていてもよく、また2次元的なコード情報として内視鏡スコープの表面に貼付けられていてもよい。なお、医療業務支援システムは、内視鏡検査業務だけでなく、他の医療行為についても利用することが可能である。
また実施例4における医療業務支援システムは、医療資源の利用状況(「ステータス」とも呼ぶ)を管理して検査を効率的に実行せしめる検査管理装置を含んで構成される。この検査管理装置は、医療資源の利用状況を管理することから、医療資源管理装置ないしは医療器材管理装置と呼んでもよい。実施例4において、医療資源は、医療行為に関わる医師、看護師、技師等の医療行為実施者、医療行為が行われる検査室や手術室などの施設、検査に使用する機器や医療材料などの医療器材を指す。なお検査室は、検査だけでなく処置や手術などの医療行為が行われる空間(部屋)を含み、一般に処置室、手術室と呼ばれる空間も含む。
また実施例4では、内視鏡検査を管理する検査管理システムを例示し、検査管理装置は、内視鏡スコープの利用状況を管理する。なお内視鏡スコープには、それぞれを一意に識別するための識別情報が付与されており、検査管理装置は、個々に付与された識別情報をもとに内視鏡スコープの個体管理を可能とする。このように医療資源の利用状況を管理することで、実施例4の医療業務支援システムは、医療資源の利用状況から医療行為の実施ないしはスケジューリングを管理できる。
それぞれの実施例について、以下、詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1にかかる医療業務支援システム1の構成を示す。実施例1にかかる医療業務支援システム1は、内視鏡検査業務などの医療業務を円滑に実行させるための情報管理装置100を有する。医療業務支援システム1において、情報管理装置100、洗浄装置12、内視鏡観測装置14、アクセスポイント(AP)20a、20bおよび保管庫管理装置42は、ローカルエリアネットワーク(LAN)2により互いに通信可能に接続されている。医療業務支援システム1は、内視鏡スコープなどの医療器材の使用状況に関する使用状況情報を管理する。
医療業務支援システム1には、内視鏡検査を行うための複数の検査室10a、10b、10c(以下、代表して「検査室10」とよぶ)が設けられる。各検査室10には、内視鏡スコープを接続する内視鏡装置と、内視鏡スコープで撮影される画像をモニタに表示し、また表示画像の保存処理などを実行する検査室端末装置とを含む内視鏡観測装置14が配備される。また各検査室10には、使用した内視鏡スコープを洗浄するための洗浄装置12も配備される。洗浄された内視鏡スコープは、検査室外のスコープ保管庫40に運ばれて保管され、保管庫管理装置42は、内視鏡スコープの保管状況を管理する。
情報管理装置100は、内視鏡スコープの使用状況を、内視鏡検査の業務フローにより管理する機能をもつ。本明細書において、内視鏡スコープは、「検査使用中」、「検査使用済み」、「洗浄処理中」、「洗浄処理済み」および「保管中」の5つの使用状況をとることができる。
図2は、内視鏡スコープの使用状況遷移図を示す。実施例1の医療業務支援システム1では、情報管理装置100が、内視鏡スコープを、「検査使用中」(ST1)、「検査使用済み」(ST2)、「洗浄処理中」(ST3)、「洗浄処理済み」(ST4)および「保管中」(ST5)の5つの使用状況で管理する。図2において、管理される使用状況は、矢印の向きで特定される方向への遷移を可能とし、それ以外の使用状況間の遷移は許容されない。なお、別の例では、内視鏡スコープを、個々の使用状況を細分化した使用状況で管理してもよく、また新たな「院外貸出中」や、「故障中」などの使用状況を追加してもよい。
「検査使用中」は、内視鏡スコープが内視鏡観測装置14に接続されて、使用されている状態を示す。「検査使用済み」は、内視鏡検査が終了して、内視鏡スコープが内視鏡観測装置14から取り外された状態を示す。「洗浄処理中」は、内視鏡スコープが洗浄装置12に装着されて、洗浄されている状態を示す。「洗浄処理済み」は、内視鏡スコープの洗浄処理が終了して、洗浄装置12から取り外された状態を示す。「保管中」は、洗浄された内視鏡スコープがスコープ保管庫40に保管された状態を示す。
図2に示す使用状況遷移図は、内視鏡スコープに関して、内視鏡検査の業務を構成する一連の作業の順序を規定するものであって、情報管理装置100は、これらの一連の作業順序を、作業フローとして保持する。情報管理装置100は、内視鏡スコープの最新の使用状況を管理しており、医療行為実施者が内視鏡スコープをある作業に使用する前に、その作業が、保持している作業フローに従っているか判定する。作業フローに沿った作業である場合は、その作業の実施を許可することができ、一方、作業フローから外れた作業である場合には、その作業の実施を許可しない。たとえば、「検査使用済み」の使用状況にある内視鏡スコープが、スコープ保管庫40に保管されようとしている場合、使用状況遷移図からは、この使用状況間の遷移は規定されていないため、情報管理装置100は、スコープ保管庫40への保管処理を許容しない。このとき、情報管理装置100は、洗浄処理を実行するべきことを医療行為実施者に通知することで、未洗浄の内視鏡スコープが誤って保管される事態を回避させてもよい。
また医療業務支援システム1は、複数のAP20a、20b(以下、代表して「AP20」とよぶ)を有する。複数のAP20は、PDA(Personal Digital Assistant)30からの電波を受信できるように病院内に配置され、検査室10内にも配置される。PDA30は、看護師などの医療行為実施者により携帯される携帯端末装置であって、AP20との間でデータを送受信することができる。
PDA30は、通常のPDAの機能(例えばタッチパネル等によるデータの入力手段、入力されたデータに対するCPU等の処理手段、データの記憶手段、処理されたデータ等を表示する表示手段)の他に、無線LANによりAP20と無線通信可能な無線LANカードと、患者や医療器材などに付与された識別情報の読取手段とを内蔵している。PDA30は、識別情報の読取手段として、例えば光学的に2次元ないしは3次元の識別コードを読み込むことができる光学リーダや、RFID(Radio Frequency IDentification)タグなどから電波や電磁波などで識別情報を読み取るRFリーダなどを備えてよい。PDA30により医療器材に設けられた識別情報が読み取られると、たとえば、これから医療器材を使用する予定の作業内容を入力するための入力画面が表示部に表示されて、看護師は、医療器材の作業内容を入力する。実施例2に関して説明するが、看護師がPDA30により内視鏡スコープに付与されている識別情報を読み取ると、PDA30の表示部に、その内視鏡スコープの作業内容を問い合わせる画面が表示され、看護師は、その内視鏡スコープの作業内容を入力手段を用いて入力する。
図3は、情報管理装置100の内部構成を示す。情報管理装置100は、通信部102、使用状況管理部104、使用状況特定情報記録部110、作業フロー保持部112および判定部114を備える。使用状況特定情報記録部110は、内視鏡スコープの使用状況を特定する使用状況特定情報を記録する。使用状況特定情報は、現在の使用状況を特定できる情報であればよく、最も単純な例としては、現在の使用状況を直接特定する情報であってもよい。図2に示すように、内視鏡検査が終了して内視鏡観測装置14から取り外された内視鏡スコープは、「検査使用済み」の使用状況にあり、また洗浄工程が完了して洗浄装置12から取り外された内視鏡スコープは、「洗浄処理済み」の使用状況にあるが、このような使用状況を使用状況特定情報とすることで、現在の使用状況と最新の使用状況特定情報とを容易に結びつけることができる。
また別の例として、使用状況特定情報は、現在の使用状況から次に移行するべき使用状況または作業を特定する情報であってもよい。たとえば、「検査使用済み」の使用状況にある内視鏡スコープは、次に洗浄工程を実施される必要があるため、使用状況特定情報は、次に実施されるべき作業を特定する情報として「洗浄工程」を指定する情報であってもよい。このような場合であっても、次に移行するべき使用状況を特定する情報が、現在の使用状況を特定できる情報でもあることに変わりはない。また、使用状況特定情報は、一連のサイクル、すなわち検査→洗浄→保管までの個々の作業の実行の有無をフラグで表現するデータフォーマットで構成されてもよく、作業が実行されて使用状況が変化するごとに、最新の使用状況特定情報がデータフォーマットに記録されてもよい。
作業フロー保持部112は、内視鏡検査業務を構成する一連の作業の順序を保持する。前記したように、内視鏡検査の業務フローでは、作業が所定の順序で実行されることが定められている。たとえば、作業フロー保持部112は、現在の使用状況に対して、次に実行するべき作業内容を特定するテーブルを有して、全体として一連の作業順序を保持してもよい。
図4は、作業フロー保持部112に保持される作業順序を規定した作業実行テーブルを示す。この作業実行テーブルでは、現在の使用状況に対して、次に実行される作業が対応付けられて記録されている。この対応関係は、図2に示した使用状況遷移図を、現在使用状況と、次に実行される作業内容との関係として表現したものである。なお、作業実行テーブル内の項目「次に実行される作業」には、作業内容と対応付けられた作業IDが記録されていてもよい。
通信部102は、LAN2に接続して、洗浄装置12、内視鏡観測装置14および保管庫管理装置42から、内視鏡スコープの識別情報、使用状況特定情報や、これから実行しようとしている作業の内容を取得する。なお、実行しようとする作業内容は、判定部114において、識別情報の送信元から判断されてもよい。また使用状況特定情報や、実行しようとする作業内容は、AP20を介してPDA30より供給されてもよい。
使用状況管理部104は、読出部106および書込部108を有し、通信部102が内視鏡スコープの識別情報および最新の使用状況特定情報を受信すると、書込部108が、その使用状況特定情報を、識別情報に対応付けて使用状況特定情報記録部110に書き込む。また通信部102が、内視鏡スコープの識別情報および医療行為実施者により実行されようとしている作業内容を受信すると、読出部106が、その作業に内視鏡スコープを使用する前に、内視鏡スコープの識別情報をキーとして使用状況特定情報記録部110から使用状況特定情報を読み出し、判定部114に供給する。既述したように、判定部114は、内視鏡スコープの識別情報の送信元から、医療行為実施者により実行されようとしている作業内容を取得してもよい。
判定部114は、使用状況特定情報記録部110より読み出された使用状況特定情報から、内視鏡スコープをこれから実行しようとする作業に使用することが作業順序に従っているか判定する。これにより、所定の順序に沿った内視鏡検査業務を実現でき、検査業務の安全性を高めることができる。
判定部114は、作業フロー保持部112により保持される作業順序をもとに、読み出した使用状況特定情報から次に実行されるべき作業を抽出して、これから内視鏡スコープが使用されようとする作業が抽出した作業と同一であるか判定してもよい。たとえば、使用状況特定情報記録部110から読み出された現在の使用状況が「検査使用済み」である場合、判定部114は、作業フロー保持部112における作業実行テーブルを参照して、次に実行されるべき作業が「スコープの洗浄処理」であることを把握する。このとき、通信部102で受信した、次に実行されようとしている作業内容が「スコープの洗浄処理」であれば、判定部114は、その作業が所定の順序に従ったものであることを判定する。判定部114は、通信部102を介して、次の作業が実行される作業実行装置、たとえば洗浄装置12、内視鏡観測装置14、保管庫管理装置42のいずれかに対して、作業の実行を許可するメッセージを送信してもよい。医療行為実施者は、このメッセージを受けると、作業実行装置で内視鏡スコープを使用し、作業実行装置は、その担当する作業を作業実行手段により実行する。
また判定部114は、作業フロー保持部112により保持される作業順序をもとに、これから内視鏡スコープが使用されようとする作業から、現在のあるべき使用状況特定情報を抽出して、読み出した使用状況特定情報と同一であるか判定してもよい。たとえば、これから内視鏡スコープが使用されている作業が「スコープの洗浄処理」である場合、判定部114は、図4に示す作業実行テーブルから、現在のあるべき使用状況が「検査使用済み」または「保管中」であることを把握する。このとき、使用状況特定情報記録部110から読み出した使用状況特定情報が「検査使用済み」の使用状況を示すのであれば、判定部114は、実行しようとする作業が、所定の順序に従ったものであることを判定する。
図5は、内視鏡観測装置14の内部構成を示す。内視鏡観測装置14は、非接触式情報読出/書込部120、スコープID取得部122、通信部124、出力部130、装着状態監視部140、スコープ装着部142および画像処理部144を備える。
非接触式情報読出/書込部120は、内視鏡スコープのメモリに記録された識別情報を読み出す非接触式の情報読取手段である。たとえば、内視鏡スコープには、識別情報を記録したRFIDタグが設けられており、非接触式情報読出/書込部120は、電磁誘導方式または電波方式により、内視鏡スコープから識別情報を読み出すことができる。なお、非接触式情報読出/書込部120は、内視鏡スコープの表面に貼付けられた2次元コードを光学的に読み取る光学リーダであってもよい。たとえば看護師が非接触式情報読出/書込部120に対して内視鏡スコープを近づけることで、非接触式情報読出/書込部120が、識別情報を読み出すことができる。スコープID取得部122は、非接触式情報読出/書込部120から読み出された識別情報(スコープID)を取得し、通信部124は、情報管理装置100に、スコープIDを送信する。
図6は、医療行為実施者が内視鏡スコープを内視鏡観測装置14に装着する前に情報管理装置100により実行される作業実行可否の判定処理のフローチャートである。図3を参照して、通信部102が、内視鏡観測装置14からスコープIDを受信する(S10)。判定部114は、スコープIDが内視鏡観測装置14から送信されてきたことから、内視鏡スコープの使用場面が内視鏡検査であることを特定する(S12)。このとき判定部114は、作業フロー保持部112に保持される作業実行テーブルを参照して、内視鏡観測装置14にスコープを装着するためには、現在の使用状況が「保管中」であるか、または「洗浄処理済み」である必要があることを把握する。読出部106は、使用状況特定情報記録部110から、スコープIDに対応付けて記録されている使用状況特定情報を読み出す(S14)。
判定部114は、読み出した使用状況特定情報が「保管中」である場合(S16のY)、洗浄日から一週間が経過しているか判定する(S18)。また、読み出した使用状況特定情報が「保管中」でなく(S16のN)、「洗浄処理済み」である場合(S20のY)、洗浄日から一週間が経過しているか判定する(S18)。洗浄日から一週間以内であれば(S18のY)、判定部114は、装着許可メッセージを生成して(S22)、通信部102を介して内視鏡観測装置14の通信部124に送信する。一方、内視鏡スコープの使用状況が「洗浄処理済み」でない場合(S20のN)、また、洗浄日から一週間以上経過している場合(S18のN)には、判定部114は、洗浄指示メッセージを生成して(S28)、通信部102を介して内視鏡観測装置14の通信部124に送信する。
図5を参照して、通信部124は、通信部102から送信されたメッセージを出力部130に供給し、出力部130が、メッセージを出力する。出力部130では、画像出力部132が表示部からメッセージを表示してもよく、また音声出力部134が、スピーカからメッセージを出力してもよい。医療行為実施者は、装着許可メッセージを確認すると、内視鏡スコープをスコープ装着部142に装着し、洗浄指示メッセージを確認すると、内視鏡スコープを洗浄する必要があることを認識して、その内視鏡スコープのスコープ装着部142への装着を中止する。このように、内視鏡検査の業務フローにしたがって使用状況管理を行うことで、洗浄を行っていない内視鏡スコープや、洗浄後、かなりの日数が経過した内視鏡スコープが検査に使用される事態を回避でき、安全な内視鏡検査を実現できる。
なお、スコープ装着部142に内視鏡スコープが装着されると、装着状態監視部140は、装着されたことを判定し(S24)、通信部124は、装着されたことを特定する情報を通信部102に送信する。書込部108は、その使用状況特定情報を、使用状況特定情報記録部110に書き込む(S26)。これにより、使用状況特定情報記録部110は、最新の使用状況特定情報「検査使用中」を保持することが可能となる。このとき、最新の使用状況特定情報だけを保持するのであれば、使用状況特定情報を上書きしてもよい。
検査準備が整うと、医師は、内視鏡スコープを患者の体内に挿入し、画像処理部144は、スコープ先端の撮像部で撮像した被検部位の画像データを所定の表示形式に変換して画像出力部132から出力する。これにより、画像出力部132は、撮像した体内画像をリアルタイムで表示出力する。医師は、表示された体内画像を見ながら内視鏡スコープを操作し、内視鏡スコープのレリーズスイッチ(図示せず)を押下すると、画像処理部144が、そのときの画像データを圧縮して記録装置(図示せず)に保存する。これにより、患部などの所望の画像を静止画として記録装置に保存できる。
検査が終了して、装着状態監視部140が、スコープ装着部142から内視鏡スコープが取り外されたことを検出すると、通信部124は、取り外されたことを特定する情報を通信部102に送信する。書込部108は、その使用状況特定情報を、使用状況特定情報記録部110に書き込む。これにより、内視鏡スコープの使用状況は、「検査使用済み」に変更される。
図7は、洗浄装置12の内部構成を示す。洗浄装置12は、非接触式情報読出/書込部160、スコープID取得部162、通信部164、出力部170、装着状態監視部180、スコープ装着部182および洗浄制御部184を備える。
非接触式情報読出/書込部160は、内視鏡スコープのメモリに記録された識別情報を読み出す非接触式の情報読取手段である。非接触式情報読出/書込部160は、電磁誘導方式または電波方式により、内視鏡スコープのRFIDタグから識別情報を読み出すことができる。なお、非接触式情報読出/書込部160は、内視鏡スコープの表面に貼付けられた2次元コードを光学的に読み取る光学リーダであってもよい。たとえば看護師が非接触式情報読出/書込部160に対して内視鏡スコープを近づけることで、非接触式情報読出/書込部160が、識別情報を読み出すことができる。スコープID取得部162は、非接触式情報読出/書込部160から読み出された識別情報(スコープID)を取得し、通信部164は、情報管理装置100に、スコープIDを送信する。
図8は、医療行為実施者が内視鏡スコープを洗浄装置12に装着する前に情報管理装置100により実行される作業実行可否の判定処理のフローチャートである。図3を参照して、通信部102が、洗浄装置12からスコープIDを受信する(S40)。判定部114は、スコープIDが洗浄装置12から送信されてきたことから、内視鏡スコープの使用場面が洗浄処理であることを特定する(S42)。このとき判定部114は、作業フロー保持部112に保持される作業実行テーブルを参照して、洗浄装置12にスコープを装着するためには、現在の使用状況が「検査使用済み」であるか、または「保管中」である必要があることを把握する。読出部106は、使用状況特定情報記録部110から、スコープIDに対応付けて記録されている使用状況特定情報を読み出す(S44)。
判定部114は、読み出した使用状況特定情報が「検査使用済み」である場合(S46のY)、また読み出した使用状況特定情報が「検査使用済み」でないが(S46のN)、「保管中」である場合(S50のY)、装着許可メッセージを生成して(S48)、通信部102を介して洗浄装置12の通信部164に送信する。一方、内視鏡スコープの使用状況が「保管中」でない場合(S50のN)、判定部114は、警告メッセージを生成して(S56)、通信部102を介して洗浄装置12の通信部164に送信する。
図7を参照して、通信部164は、通信部102から送信されたメッセージを出力部170に供給し、出力部170が、メッセージを出力する。出力部170では、画像出力部172が表示部からメッセージを表示してもよく、また音声出力部174が、スピーカからメッセージを出力してもよい。医療行為実施者は、装着許可メッセージを確認すると、内視鏡スコープをスコープ装着部182に装着し、警告メッセージを確認すると、使用状況管理に異常が発生していることを認識して、その内視鏡スコープのスコープ装着部182への装着を中止する。このように、内視鏡検査の業務フローにしたがって使用状況管理を行うことで、たとえば洗浄済みであることを気付かずに、また洗浄するような重複作業を回避することができる。
なお、スコープ装着部182に内視鏡スコープが装着されると、装着状態監視部180は、装着されたことを判定し(S52)、通信部164は、装着されたことを特定する情報を通信部102に送信する。書込部108は、その使用状況特定情報を、使用状況特定情報記録部110に書き込む(S54)。これにより、使用状況特定情報記録部110は、最新の使用状況特定情報「洗浄処理中」を保持することが可能となる。このとき、最新の使用状況特定情報だけを保持するのであれば、使用状況特定情報を上書きしてもよい。特に、内視鏡スコープの洗浄処理は時間がかかるため、重複洗浄を回避することで、内視鏡スコープの効率的な利用を実現できる。
洗浄準備が整うと、洗浄制御部184は、所定の洗浄プログラムにしたがって、内視鏡スコープの洗浄処理を実行する。内視鏡スコープには、たとえば上部検査用のスコープや下部検査用のスコープなど、患者の検査部位に応じた種類があり、スコープ種類に応じた洗浄プログラムが実行される。
洗浄処理が終了して、装着状態監視部180が、スコープ装着部182から内視鏡スコープが取り外されたことを検出すると、通信部164は、取り外されたことを特定する情報を通信部102に送信する。書込部108は、その使用状況特定情報を、使用状況特定情報記録部110に書き込む。これにより、内視鏡スコープの使用状況は、「洗浄処理済み」に変更される。このとき、使用状況特定情報として、洗浄日を特定するデータも書き込まれる。
図9は、保管庫管理装置42の内部構成を示す。保管庫管理装置42は、非接触式情報読出/書込部200、スコープID取得部202、通信部204、出力部210、装着状態監視部220およびスコープ装着部222を備える。
非接触式情報読出/書込部200は、内視鏡スコープのメモリに記録された識別情報を読み出す非接触式の情報読取手段である。非接触式情報読出/書込部200は、電磁誘導方式または電波方式により、内視鏡スコープのRFIDタグから識別情報を読み出すことができる。なお、非接触式情報読出/書込部200は、内視鏡スコープの表面に貼付けられた2次元コードを光学的に読み取る光学リーダであってもよい。たとえば看護師が非接触式情報読出/書込部200に対して内視鏡スコープを近づけることで、非接触式情報読出/書込部200が、識別情報を読み出すことができる。スコープID取得部202は、非接触式情報読出/書込部200から読み出された識別情報(スコープID)を取得し、通信部204は、情報管理装置100に、スコープIDを送信する。
図10は、医療行為実施者が内視鏡スコープをスコープ保管庫40に入庫する前に情報管理装置100により実行される作業実行可否の判定処理のフローチャートである。図3を参照して、通信部102が、保管庫管理装置42からスコープIDを受信する(S70)。判定部114は、スコープIDが保管庫管理装置42から送信されてきたことから、内視鏡スコープの使用場面がスコープ保管庫40への入庫であることを特定する(S72)。このとき判定部114は、作業フロー保持部112に保持される作業実行テーブルを参照して、スコープ保管庫40にスコープを入庫するためには、現在の使用状況が「洗浄処理済み」である必要があることを把握する。読出部106は、使用状況特定情報記録部110から、スコープIDに対応付けて記録されている使用状況特定情報を読み出す(S74)。
判定部114は、読み出した使用状況特定情報が「洗浄処理済み」である場合(S76のY)、装着許可メッセージを生成して(S78)、通信部102を介して保管庫管理装置42の通信部204に送信する。一方、内視鏡スコープの使用状況が「洗浄処理済み」でない場合(S76のN)、判定部114は、洗浄指示メッセージを生成して(S80)、通信部102を介して保管庫管理装置42の通信部204に送信する。
図9を参照して、通信部204は、通信部102から送信されたメッセージを出力部210に供給し、出力部210が、メッセージを出力する。出力部210では、画像出力部212が表示部からメッセージを表示してもよく、また音声出力部214が、スピーカからメッセージを出力してもよい。医療行為実施者は、装着許可メッセージを確認すると、内視鏡スコープをスコープ装着部222に装着し、洗浄指示メッセージを確認すると、内視鏡スコープを洗浄する必要があることを認識して、その内視鏡スコープのスコープ装着部222への装着を中止する。このように、内視鏡検査の業務フローにしたがって使用状況管理を行うことで、洗浄を行っていない内視鏡スコープがスコープ保管庫40に入庫される事態を回避することができる。
なお、スコープ装着部222に内視鏡スコープが装着されると、装着状態監視部220は、装着されたことを判定し(S82)、通信部204は、装着されたことを特定する情報を通信部102に送信する。書込部108は、その使用状況特定情報を、使用状況特定情報記録部110に書き込む(S84)。これにより、使用状況特定情報記録部110は、最新の使用状況特定情報を保持することが可能となる。このとき、最新の使用状況特定情報だけを保持するのであれば、使用状況特定情報を上書きしてもよい。これにより、内視鏡スコープの使用状況は、「保管中」に変更される。このとき、使用状況特定情報として、保管日を特定するデータも書き込まれる。
図11は、使用状況特定情報記録部110に記録される使用状況特定情報の一例を示す。この例では、検査→洗浄→保管までを内視鏡検査業務の1サイクルと設定し、検査開始から保管庫への入庫までのデータが記録される。図11の例では、スコープ保管庫40への入庫が完了した時点のデータが示されている。
たとえば、内視鏡スコープがスコープ保管庫40に保管された状態から、内視鏡観測装置14において使用されるときに、図6に示す判定処理により内視鏡スコープを内視鏡観測装置14に装着してよいことが判定されて、実際に装着されると、図11に示すデータフォーマットにおける全てのデータ値がNULL値に設定される。内視鏡スコープを使用した検査が終了すると、データ項目「検査使用」のデータ値のみが「済み」に設定され、残りのデータ項目のデータ値はNULL値を維持する。このようにして、検査開始から保管庫への入庫までの1サイクルでは、作業が終了するごとに、データ値が書き込まれていくことになる。このように、所定のデータフォーマットに使用状況特定情報を書き込むことで、データ管理が容易になるという利点がある。
また図示していないが、使用状況特定情報として、たとえば、内視鏡スコープを使用した患者IDや、洗浄処理を実行した担当者のIDなどが含まれていてもよい。たとえば、洗浄処理の実行可否の判定の際、担当者のIDの認証ステップを実行することで、権限のない者による洗浄処理を許可しないとともに、洗浄処理を行った担当者を特定することができる。
なお、本実施例の使用状況管理においては、直前に実行された作業により、内視鏡スコープが、現在どの使用状況をもっているのかが重要である。図11の例では、3つのデータ項目「検査使用」、「洗浄処理」、「保管処理」に対して、それぞれのデータ値が記録されるフォーマットを有しているが、たとえば現在の使用状況のみが記録されるフォーマットであっても構わない。
(実施例2)
実施例1では、それぞれの担当作業を実行する作業実行装置である内視鏡観測装置14、洗浄装置12および保管庫管理装置42が、それぞれ内視鏡スコープのスコープIDを読み取る機能を有している例について説明した。実施例2では、医療業務支援システム1において、看護師などが所有するPDA30が、スコープIDを読み取る読取手段として機能する。
図12は、実施例2にかかるPDA30の内部構成を示す。PDA30は、非接触式情報読出/書込部240、スコープID取得部242、入力受付部244、通信部246、入力装置248および出力部250を備える。
非接触式情報読出/書込部240は、内視鏡スコープのメモリに記録された識別情報を読み出す非接触式の情報読取手段である。非接触式情報読出/書込部240は、電磁誘導方式または電波方式により、内視鏡スコープのRFIDタグから識別情報を読み出すことができる。なお、非接触式情報読出/書込部240は、内視鏡スコープの表面に貼付けられた2次元コードを光学的に読み取る光学リーダであってもよい。スコープID取得部242は、非接触式情報読出/書込部240から読み出された識別情報(スコープID)を取得する。
入力受付部244は、看護師などにより入力装置248から操作された入力を受け付ける。入力装置248は、キーボードや操作ボタン、またタッチパネルなどの入力手段である。スコープID取得部242がスコープIDを取得すると、画像出力部252は、表示部に、次に実行しようとしている作業名を入力させる画像を出力する。看護師は、次に実行しようとしている作業が、「検査」であるのか、「洗浄」であるのか、または「保管」であるかを、入力装置248を用いて入力し、入力受付部244は、この入力を受け付ける。画像出力部252は、作業名をテキスト入力させるボックスを表示してもよく、また選択可能なプルダウン形式で作業名のリストを表示してもよい。このようにして、入力受付部244が、次に実行しようとする次作業情報を受け付けると、通信部246は、情報管理装置100に、スコープIDと、看護師により入力された次作業情報を送信する。
情報管理装置100は、PDA30からスコープIDと次作業情報を取得することで、実施例1で説明した使用状況管理を実行できる。すなわち、実施例1では、判定部114が、次に実行されようとしている作業を、スコープIDの送信元から判断していたが、実施例2では、その情報を、スコープIDとともにPDA30から送信することで、判定部114による次作業の特定処理を省略している。判定部114が、判定結果に基づくメッセージをPDA30に送信すると、画像出力部252がメッセージを表示部から出力し、また音声出力部254がメッセージをスピーカから出力することで、担当の看護師は、次の作業を行ってよいか否かを、すぐに知ることができ、円滑な内視鏡検査業務を遂行できる。
(実施例3)
実施例1、2では、情報管理装置100が内視鏡スコープの使用状況を統括的に管理する医療業務支援システム1について説明した。実施例3では、作業実行装置として機能する内視鏡観測装置14、洗浄装置12および保管庫管理装置42が、それぞれ作業の実行可否を判定する機能を有する医療業務支援システム1を示す。実施例3における医療業務支援システム1では、内視鏡スコープが、自身の使用状況を特定する使用状況特定情報を記録する記録手段を有する。
図13は、内視鏡スコープ80の内部構成を示す。内視鏡スコープ80は、情報送受信部270、使用状況特定情報記録部272および出力部274を備える。内視鏡スコープ80は、先端部に設けられた撮像部や、医師による操作指示に応じて撮像部の向きを制御するアクチュエータなどを有して構成されるが、図13では、使用状況管理に必要な構成のみを示している。
情報送受信部270は、使用状況特定情報記録部272に記録された情報を読み出して送信し、または作業実行装置からの情報を受信して使用状況特定情報記録部272に書き込むための情報読出/書込手段である。使用状況特定情報記録部272は、使用状況特定情報記録部110と同様のフォーマットで使用状況特定情報を記録してもよい。記録フォーマットについては、図11に説明したとおりである。なお、使用状況特定情報記録部110では、複数の内視鏡スコープに関する使用状況特定情報を記録する必要があったが、使用状況特定情報記録部272は、自身の使用状況特定情報のみを記録すればよく、メモリ容量は比較的小さくてよい。情報送受信部270および使用状況特定情報記録部272は、パッシブタイプのICタグとして構成されてもよく、作業実行装置に設けられたRFリーダからの読出信号により、使用状況特定情報記録部272から情報を読み出し、またRFリーダからの書込信号により、使用状況特定情報記録部272に情報を書き込む機能をもつ。出力部274は、作業実行手段から供給されるメッセージを表示し、または音声出力する。
図14は、実施例3における内視鏡観測装置14、洗浄装置12および保管庫管理装置42の内部構成を示す。内視鏡観測装置14、洗浄装置12および保管庫管理装置42などの作業実行装置は、非接触式情報読出/書込部300、使用状況特定情報取得部302、判定部304および前作業情報保持部306を備える。図14では、各作業実行装置において作業の実行可否を判定するための構成を示し、それぞれが担当する作業を実行するための構成(作業実行手段)については省略している。各作業実行装置とも、使用状況管理に関する基本的な構成は同じであって、以下では、内視鏡観測装置14を例に説明する。
非接触式情報読出/書込部300は、情報送受信部270との間で、所期の情報の送受信を行う。ここで情報送受信部270は、パッシブタイプのICタグであり、非接触式情報読出/書込部300は、RFタグリーダであってよい。
非接触式情報読出/書込部300が、内視鏡スコープ80から使用状況特定情報を読み出すと、使用状況特定情報取得部302が、その使用状況特定情報を取得する。前作業情報保持部306は、内視鏡観測装置14による内視鏡検査を実行する前に、既に実行されていなければならない作業に関連する情報を保持する。ここでは、内視鏡検査を実行する前に、内視鏡スコープ80がとらなければならない使用状況に関する情報が保持され、具体的には、使用状況が、「洗浄処理済み」であるか、または「保管中」である必要がある情報が保持されている。
判定部304は、使用状況特定情報取得部302で取得された使用状況特定情報から、内視鏡スコープを、内視鏡検査に使用することが作業順序に従っているか判定する。判定部304は、前作業情報保持部306により保持される使用状況特定情報をもとに、取得した使用状況特定情報が、内視鏡検査を実行するにふさわしいものであるか判定する。具体的に、使用状況特定情報取得部302で取得された現在の使用状況が「洗浄処理済み」または「保管中」である場合、判定部304は、内視鏡検査を実行してよいことを判定する。このように、判定部304は、取得した使用状況特定情報が、内視鏡検査を開始する前に実行されているべき作業が完了したことを示す情報であるときに、内視鏡検査の実行を許可することで、所定の順序に沿った内視鏡検査業務を遂行することが可能となる。このとき判定部304は、非接触式情報読出/書込部300から、内視鏡スコープ80を装着してもよいことを示す装着許可メッセージを情報送受信部270に送信する。情報送受信部270は、その装着許可メッセージを出力部274から出力させてもよい。
また判定部304は、装着許可メッセージを送信させるとともに、装着されることを特定する情報を送信させてもよい。この段階では、まだ内視鏡スコープ80は内視鏡観測装置14に装着されていないが、装着許可メッセージを受け取った看護師が、その場で内視鏡スコープ80を内視鏡観測装置14に装着することは確実であるため、装着されたことを示す使用状況特定情報を情報送受信部270に送信して、情報送受信部270が、使用状況特定情報記録部272の使用状況特定情報を書き込んでもよい。これにより、使用状況特定情報記録部272は、最新の使用状況特定情報を保持することが可能となる。このとき、最新の使用状況特定情報だけを保持するのであれば、使用状況特定情報を上書きしてもよい。
なお、判定部304は、現在の使用状況が「洗浄処理済み」および「保管中」のいずれでもない場合、内視鏡検査を実行してはいけないことを判定する。図6に関して説明したように、このときは内視鏡スコープ80が洗浄を必要とする状態にあるため、判定部304は、非接触式情報読出/書込部300から、内視鏡スコープ80を洗浄すべきことを指示する洗浄指示メッセージを情報送受信部270に送信する。
以上は、内視鏡観測装置14が図14に示す構成を備えた場合であるが、既述したように、洗浄装置12、保管庫管理装置42に関しても同様である。相違点としては、前作業情報保持部306が保持する前作業情報が作業実行装置ごとに異なるのであって、非接触式情報読出/書込部300、使用状況特定情報取得部302、判定部304における処理は同一である。具体的に、洗浄装置12において、前作業情報保持部306は、前作業情報として、「検査使用済み」および「保管中」の使用状況を保持しており、また保管庫管理装置42において、前作業情報保持部306は、前作業情報として、「洗浄処理済み」の使用状況を保持している。それぞれの作業実行装置においては、それぞれの前作業情報をもとに、作業実行の可否が判定される。
以上のように、内視鏡スコープ80が使用状況特定情報を保持することにより、情報管理装置100が使用状況を管理しなくてすむため、使用状況の管理が容易となる。最新の使用状況は、内視鏡スコープ80自身が保有するため、看護師は、PDA30を利用して、容易に最新の使用状況を取得することも可能となる。また、たとえば内視鏡スコープ80が院外に持ち出されるような場合であっても、内視鏡スコープ80が使用状況特定情報を保持することで、院外においても、その情報を簡易に利用することができるという利点もある。
実施例3では、内視鏡スコープ80がメモリに自身の使用状況特定情報を保持することとしたが、このメモリにさらに有用な情報を保持させることも可能である。
図15は、内視鏡スコープ80のメモリに記録される情報の一例を示す。データ項目「検査使用」、「洗浄処理」、「保管処理」、「洗浄日」、「保管日」には、使用状況を特定するためのデータ値が書き込まれる。図15の例では、使用状況特定情報に加えて、「患者の感染症の有無」、「故障・破損の有無」、「次回の使用場所」を特定するための情報が内視鏡スコープ80のメモリに記録される。
実施例1〜3において、内視鏡観測装置14では、患者IDを含む検査オーダをもとに、内視鏡検査が実行される。患者が感染症を有する場合、患者IDには、その感染症についての情報が紐付けられている。感染症についての情報は、内視鏡観測装置14において、画像出力部132などから表示部に表示されるため、検査に立ち会っている医師および看護師は、その患者が感染症を有することを知っている。しかしながら、検査終了後、使用した内視鏡スコープ80を洗浄する看護師は、検査に立ち会った看護師ではない可能性もあるため、内視鏡スコープ80が感染症をもつ患者に使用されたことを知らせる必要がある。
そこで内視鏡観測装置14は、内視鏡スコープ80のメモリ(使用状況特定情報記録部272)に、患者が感染症であったか否かの情報を書き込む。内視鏡スコープ80は、内視鏡観測装置14から取り外された後、その出力部274から、感染症の患者に使用されたことを表示部に表示し、またはスピーカから出力する。これにより、洗浄を担当する看護師は、感染症の患者に使用された内視鏡スコープ80であることを認識でき、取り扱いに高レベルな注意を払うことができる。
また、内視鏡観測装置14および洗浄装置12は、内視鏡スコープ80が故障ないし破損したことを検知する機能をもつ。このとき、内視鏡観測装置14および洗浄装置12が、故障または破損したことを、内視鏡スコープ80の使用状況特定情報記録部272に書き込む。故障または破損したことは、出力部274から表示部に表示され、またはスピーカから出力される。これにより看護師は、この内視鏡スコープ80を修理に出すことを忘れずにすみ、故障・破損した状態で、再度使用される可能性を回避できる。
また、内視鏡観測装置14、洗浄装置12および保管庫管理装置42は、内視鏡スコープ80が次に使用される場所を特定する情報を、使用状況特定情報記録部272に書き込んでもよい。たとえば検査終了後、内視鏡スコープ80は洗浄される必要があるため、内視鏡観測装置14は、内視鏡スコープ80がこれから洗浄装置12で洗浄されることを特定する情報を使用状況特定情報記録部272に書き込んでもよい。また洗浄終了後、内視鏡スコープ80はスコープ保管庫40に入庫されるため、洗浄装置12は、内視鏡スコープ80がこれからスコープ保管庫40に運ばれることを特定する情報を使用状況特定情報記録部272に書き込んでもよい。また保管庫管理装置42は、検査オーダを受け取ると、内視鏡スコープ80を使用する検査室名が分かるため、内視鏡スコープ80がこれから、その検査室10に運ばれることを特定する情報を使用状況特定情報記録部272に書き込んでもよい。このように、これから使用される場所を内視鏡スコープ80のメモリに記録することで、出力部274は、その使用場所を表示または音声出力することができ、看護師は、内視鏡スコープ80の搬送場所を容易に知ることが可能となり、円滑な検査業務を実行できる。
(実施例4)
図16は、本発明の実施例4にかかる医療業務支援システム1の構成を示す。医療業務支援システム1は、内視鏡検査などの検査を円滑に実行させるための検査管理システム1005を有する。検査管理システム1005は、病院などの医療機関に配備され、洗浄装置12、検査室端末装置1014、アクセスポイント(AP)20a、20b、検査管理装置1100および保管庫管理装置1300は、ローカルエリアネットワーク(LAN)1007により互いに通信可能に接続されている。検査管理システム1005は、内視鏡スコープや検査室などの医療資源の利用状況に関するステータス情報を管理する。
また検査管理システム1005は、インターネットなどのネットワーク1002を介して修理/リプロセスセンター1003および他の医療機関1004に通信可能に接続される。修理/リプロセスセンター1003は、医療器材を修理または再処理(リプロセス)する外部機関である。なお再処理とは、医療器材を分解して、利用可能なパーツを取出し、医療器材を再生産する処理をいう。
実施例4の医療業務支援システム1では、医療機関同士の間で医療器材などの医療資源を貸し借りした場合に、貸した側の医療機関の検査管理システム1005が、借りた側の医療機関から、医療資源を受け入れたことを示す情報を通知される。これにより検査管理システム1005は、その医療資源のステータスを、他の医療機関に対して「貸出中」であるとして管理することができる。また、故障した医療器材が修理/リプロセスセンター1003に持ち込まれると、医療機関の検査管理システム1005は、修理/リプロセスセンター1003から、医療器材を受け入れたことを示す情報を通知される。これにより検査管理システム1005は、その医療資源のステータスを、たとえば「故障中」あるいは「修理中」であるとして管理することができる。このように、検査管理システム1005は、ネットワーク1002を介して他の外部機関に接続して、医療資源に関する情報を通知されることで、外部に持ち運ばれた医療資源のステータス情報を管理できる。
検査管理システム1005には、内視鏡検査を行うための複数の検査室10a、10b、10c(以下、代表して「検査室10」とよぶ)が設けられる。各検査室10には、内視鏡スコープを接続する内視鏡装置1016と、内視鏡スコープで撮影される画像をモニタに表示し、また表示画像の保存処理などを実行する検査室端末装置1014が配備される。内視鏡装置1016は、実施例1〜3において示した内視鏡観測装置14と同様の構成を有してもよい。また各検査室10には、使用した内視鏡スコープを洗浄するための洗浄装置12も配備される。洗浄された内視鏡スコープは、検査室外の保管庫に運ばれて保管され、保管庫管理装置1300は、内視鏡スコープの保管状況を管理する。
検査管理システム1005は、内視鏡スコープや検査室等の医療資源を管理して、内視鏡検査を統括的に管理する検査管理装置1100を備える。検査管理装置1100は、医療資源のステータスを管理して、使用可能な状態にある医療資源から、実施する医療行為を決定する機能をもつ。具体的に、実施例4において検査管理装置1100は、内視鏡スコープの利用状況に関する情報、すなわち内視鏡スコープのステータス情報を管理し、医療行為実施者に対して最新のステータス情報を提示できるとともに、内視鏡スコープのステータス情報に応じて、実施可能な医療行為を決定することができる。
また検査管理システム1005は、複数のAP20a、20b(以下、代表して「AP20」とよぶ)を有する。複数のAP20は、PDA(Personal Digital Assistant)30からの電波を受信できるように病院内に配置され、検査室10内にも配置される。PDA30は、看護師などの医療行為実施者により携帯される携帯端末装置であって、AP20との間でデータを送受信することができる。
PDA30は、通常のPDAの機能(例えばタッチパネル等によるデータの入力手段、入力されたデータに対するCPU等の処理手段、データの記憶手段、処理されたデータ等を表示する表示手段)の他に、無線LANによりAP20と無線通信可能な無線LANカードと、患者や医療器材などに付与された識別情報の読取手段とを内蔵している。PDA30は、識別情報の読取手段として、例えば光学的に2次元ないしは3次元の識別コードを読み込むことができる光学リーダや、RF(Radio Frequency)タグなどから電波や電磁波などで識別情報を読み取るRFリーダなどを備えてよい。PDA30により医療器材に設けられた識別情報が読み取られると、たとえば、その医療器材のステータスを入力するための入力画面が表示部に表示されて、看護師は、医療器材のステータスを入力することができる。したがって実施例4では、看護師がPDA30により内視鏡スコープに付与されている識別情報を読み取ると、PDA30の表示部に、その内視鏡スコープの利用状況を問い合わせる画面が表示され、看護師は、その内視鏡のステータスを入力手段を用いて入力する。
図17は、検査室に配備される検査室端末装置1014および内視鏡装置1016の内部構成を示す。検査室端末装置1014は、入力受付部1040、制御部1042、画像処理部1052、表示部1054、記録装置1056および通信部1058を備える。制御部1042は、オーダ情報取得部1044、内視鏡装置監視部1046、転送処理部1048および記録制御部1050を有して構成される。また内視鏡装置1016は、入力受付部1022、制御部1024、画像転送部1036および通信部1034を備える。制御部1024は、電源制御部1026、接続監視部1028およびスコープ識別部1032を有して構成される。
内視鏡装置1016において、入力受付部1022が、医療行為実施者による電源ボタン(図示せず)の押下操作を受け付けると、電源制御部1026が内視鏡装置1016に電源を供給する。入力受付部1022が、電源オンの状態で、医療行為実施者による電源ボタンの押下操作を受け付けると、電源制御部1026が内視鏡装置1016への電源供給を停止する。なお検査を終了させるためには、入力受付部1022が、医療行為実施者による検査終了ボタン(図示せず)の押下操作を受け付けたときに、電源制御部1026が、内視鏡スコープ1080への電源供給を停止するようにしてもよい。
接続監視部1028は、内視鏡スコープ1080と内視鏡装置1016との接続状態を監視する。コネクタ1038は、内視鏡スコープ1080から延出するケーブルを有して、内視鏡装置1016に電気的に接続する器具である。接続監視部1028が、コネクタ1038が内視鏡装置1016に接続されたことを検出すると、スコープ識別部1032が、内視鏡スコープ1080の識別情報を取得する。既述したように、内視鏡スコープ1080は、自身を一意に特定するための識別情報を保持している。この識別情報は、内視鏡スコープ1080に内蔵されるメモリにデータコードとして保持されてもよく、内視鏡スコープ1080がメモリから識別情報を読み出し可能に内視鏡装置1016に接続されて、メモリからスコープ識別部1032に読み出されてもよい。スコープ識別部1032は、取得した識別情報を通信部1034に送り、通信部1034は、その識別情報を、検査室端末装置1014の通信部1058に送信する。
検査室端末装置1014において、オーダ情報取得部1044が、これから実施する内視鏡検査のオーダ情報を取得する。このオーダ情報には、患者ID、受付時間、検査日、検査種別などが含まれる。オーダ情報は、患者が病院の受付で検査の申込みを行い、医療行為実施者がその検査内容等を病院の受付端末装置に登録することで発行される。検査管理システム1005において、これから実施するオーダ情報は、検査管理装置1100からオーダ情報取得部1044に供給される。オーダ情報に含まれる情報は、医療行為実施者が確認できるように表示部1054に表示される。
内視鏡装置監視部1046は、検査室10が空いているか否かを監視する。内視鏡装置監視部1046は、たとえば内視鏡装置1016の電源がオフになっていると、検査室10が空いていることを判定してもよい。また内視鏡装置監視部1046は、たとえば検査用ベッドに人が乗っていなければ、検査室10が空いていることを判定してもよい。このとき内視鏡装置監視部1046は、検査用ベッドに設けられた圧力検知手段の状態により、ベッドの状態を監視してもよい。
また内視鏡装置監視部1046は、内視鏡装置1016の稼働状況を監視してもよい。内視鏡装置1016において電源が投入され、また内視鏡スコープ1080が接続されていることが確認されると、内視鏡装置監視部1046は、内視鏡装置1016が検査可能な状態にあることを認識する。これにより、検査室端末装置1014は、内視鏡装置1016から供給される画像データおよび内視鏡スコープの識別情報などの各種データを受け入れる態勢を整える。なお内視鏡装置監視部1046は、内視鏡装置1016に接続されている内視鏡スコープ1080が、オーダ情報により特定される検査種別に適したものであるかを判定し、適していない場合には表示部1054から警告を出すようにしてもよい。
転送処理部1048は、通信部1058において受信された内視鏡スコープ1080の識別情報を、通信部1058から検査管理装置1100に転送させる。検査管理装置1100は、識別情報が通信部1058から送信されたことを認識することで、内視鏡スコープ1080が内視鏡検査に「使用中」であることを示すステータス情報を取得できる。なお通信部1058は、内視鏡検査に「使用中」であることを示すステータス情報を識別情報と一緒に検査管理装置1100に送信してもよい。
検査準備が整うと、医師は、内視鏡スコープ1080を患者の体内に挿入する。画像転送部1036は、スコープ先端の撮像部で撮像した被検部位の画像データを画像処理部1052に転送する。画像処理部1052は、画像データを所定の表示形式に変換して表示部1054に出力する。これにより、表示部1054には、撮像した体内画像がリアルタイムで表示されることになる。医師は、表示部1054に表示された画像を見ながら内視鏡スコープ1080を操作し、内視鏡スコープ1080のレリーズスイッチ(図示せず)を押下すると、押下検出信号が通信部1034から記録制御部1050に供給され、記録制御部1050が、そのときの画像データを圧縮して記録装置1056に保存する。これにより、患部などの所望の画像を静止画として記録装置1056に保存できる。入力受付部1040は、キーボードやマウスなどの入力手段からの入力を受け付ける。入力手段は、医療行為実施者が記録装置1056に保存した画像データを加工したりするのに利用される。
図17に示した内視鏡装置1016では、スコープ識別部1032が、内視鏡スコープ1080に内蔵されたメモリから識別情報を読み出すこととしたが、識別情報は、たとえば2次元的な情報として内視鏡スコープ1080に貼付けられ、看護師がPDA30を用いて、貼付けられた識別情報を読み取ってもよい。このとき、看護師は、PDA30に、その識別情報で特定される内視鏡スコープ1080が検査に使用されることを入力し、内視鏡スコープ1080の識別情報と「使用中」であることを示すステータス情報が、AP20を介して検査管理装置1100に送信される。
図18は、洗浄装置12の内部構成を示す。洗浄装置12は、内視鏡スコープ1080を洗浄するための洗浄槽1060と、管理部1062および通信部1072を備え、管理部1062は、装着監視部1064、スコープ識別部1066、洗浄制御部1068および状態判定部1070を有して構成される。装着監視部1064は、洗浄槽1060に、使用済みの内視鏡スコープ1080が装着されているか監視する。装着監視部1064が、洗浄槽1060に装着されたことを検出すると、スコープ識別部1066が、内視鏡スコープ1080の識別情報を取得する。内視鏡スコープ1080は、メモリに識別情報を保持しており、そのメモリから識別情報を読み出し可能に洗浄槽1060の接続端子に接続されて、スコープ識別部1066が、内視鏡スコープ1080のメモリから識別情報を読み出してもよい。
洗浄制御部1068は、所定の洗浄プログラムにしたがって、洗浄槽1060による内視鏡スコープ1080の洗浄処理を実行する作業実行手段として機能する。内視鏡スコープ1080には、たとえば上部検査用のスコープや下部検査用のスコープなど、患者の検査部位に応じた種類があり、スコープ種類に応じた洗浄プログラムが実行される。状態判定部1070は、洗浄制御部1068により洗浄作業が実行される場合に、その作業の進行状況に応じて、内視鏡スコープ1080のステータス情報を生成してもよい。具体的に状態判定部1070は、洗浄状態として、内視鏡スコープ1080が洗浄槽1060に装着された段階では、ステータス情報を「装着済」と設定し、洗浄制御部1068により洗浄が開始された段階では、ステータス情報を「洗浄中」と設定し、洗浄制御部1068による洗浄が終了して、まだ装着監視部1064により装着されていることが判定されている場合には、ステータス情報を「洗浄済」と設定する。また装着監視部1064が、洗浄終了後に洗浄槽1060から内視鏡スコープ1080が取り出されたことを判定すると、状態判定部1070は、内視鏡スコープ1080が使用可能な「空き」の状態になったことを判定する。通信部1072は、スコープ識別部1066により取得された識別情報とともに、状態判定部1070により生成されたステータス情報を検査管理装置1100に送信する。
なお、識別情報は、2次元的な情報として内視鏡スコープ1080に貼付けられ、看護師がPDA30を用いて、貼付けられた識別情報を読み取ってもよい。このとき、看護師は、PDA30に、その識別情報で特定される内視鏡スコープ1080が洗浄工程にあることを入力し、内視鏡スコープ1080の識別情報と「洗浄中」であることを示すステータス情報が、AP20を介して検査管理装置1100に送信される。看護師は、洗浄工程終了後に内視鏡スコープ1080を洗浄槽1060から取り出すと、PDA30に、その識別情報で特定される内視鏡スコープ1080が使用可能な「空き」の状態になったことを入力してもよい。これにより、内視鏡スコープ1080の識別情報と、使用可能な「空き」の状態にあることを示すステータス情報が、AP20を介して検査管理装置1100に送信される。
図19は、保管庫管理装置1300の内部構成を示す。保管庫管理装置1300は、スコープ保管庫に保管される内視鏡スコープの識別情報を管理する。具体的に保管庫管理装置1300は、管理部1302および通信部1308を備え、管理部1302は、装着監視部1304およびスコープ識別部1306を有して構成される。保管庫内では、内視鏡スコープが懸架台に懸架された状態で保管され、このとき、内視鏡スコープの内部メモリから識別情報を読み出し可能なように、内視鏡スコープが懸架台に設けられた接続端子に接続される。
装着監視部1304は、保管庫内の懸架台に内視鏡スコープが装着されているか監視する。装着監視部1304が、内視鏡スコープが保管庫の懸架台に装着されたことを検出すると、スコープ識別部1306が、内視鏡スコープのメモリに記録されている識別情報を読み出して、内視鏡スコープの識別情報を取得する。通信部1308は、スコープ識別部1306により取得された識別情報を、保管庫に「保管中」であることを示すステータス情報とともに検査管理装置1100に送信する。なお通信部1308は、スコープ識別部1306により取得された識別情報のみを検査管理装置1100に送信してもよい。
なお識別情報が2次元的な情報として内視鏡スコープに貼付けられている場合には、看護師がPDA30を用いて、保管庫に保管する内視鏡スコープの識別情報を読み取ってもよい。このとき、看護師は、PDA30に、その識別情報で特定される内視鏡スコープが保管庫に保管されることを入力し、内視鏡スコープの識別情報と「保管中」であることを示す情報が、AP20を介して検査管理装置1100に送信されてもよい。
図20は、検査管理装置1100の内部構成を示す。検査管理装置1100は、入力装置1102、通信部1104、受付部1110、記憶部1120、情報取得部1130、判定部1140、表示処理部1150、割当処理部1160、報知部1162、スコープ種別保持部1164、ステータス変更部1166および表示部1170を備える。表示部1170はモニタであって、内視鏡検査に関する情報を表示する。入力装置1102は、マウスやキーボードなど、医療行為実施者によるコンピュータ入力を可能とさせる入力手段である。医療行為実施者は、表示部1170に表示される情報をみて、入力装置1102を操作することで、所望の入力を行うことができる。
これらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
受付部1110は、識別情報受付部1112、オーダ情報受付部1114および入力受付部1116を有する。識別情報受付部1112およびオーダ情報受付部1114は、通信部1104において受信された情報を受け付け、入力受付部1116は、医療行為実施者による入力装置1102の入力を受け付ける。また記憶部1120は、ステータス情報記憶部1122およびオーダ情報記憶部1124を有する。
識別情報受付部1112は、検査室端末装置1014、洗浄装置12および保管庫管理装置1300から、内視鏡スコープの識別情報およびそのステータス情報を受け付ける。識別情報受付部1112は、識別情報の送信元の情報からステータス情報を生成してもよく、この場合、識別情報受付部1112は、識別情報からステータス情報を生成する生成手段として機能する。ステータス情報記憶部1122は、識別情報受付部1112において受け付けた識別情報とステータス情報とを対応付けて記憶する。識別情報受付部1112が、内視鏡スコープの最新のステータス情報を取得すると、ステータス情報記憶部1122は、その内視鏡スコープの識別情報に対応付けているステータス情報を上書きして記憶する。このようにして、ステータス情報記憶部1122においては、内視鏡スコープの識別情報に対して、最新のステータス情報が対応付けられて記憶された状態が維持される。
なおステータス情報記憶部1122は、内視鏡スコープの識別情報とステータス情報を記憶するだけでなく、他の医療資源のステータス情報も記憶する。たとえば、検査室が空室であるか否かを示すステータス情報が記憶されてもよく、さらに内視鏡検査以外の検査における医療資源のステータス情報が記憶されてもよい。
図21は、内視鏡スコープのステータス遷移図を示す。実施例4の医療業務支援システム1において、内視鏡スコープは、大きく分類すると、「空き」、「使用中」、「洗浄中」、「貸出中」、「故障中」および「予約中」の6つのステータスをとることができる。
「空き」ステータスは、内視鏡スコープが洗浄済みであって、まだ検査が割り当てられておらず、すぐに使用可能な状態を示す。「空き」のステータスにある内視鏡スコープを「空きスコープ」と呼ぶ。保管庫に保管されている内視鏡スコープは、空きスコープであり、また洗浄工程が終了して、洗浄装置12から取り出された内視鏡スコープも空きスコープである。
図19を参照して、識別情報受付部1112は、保管庫管理装置1300の通信部1308から識別情報を受け付けると、その内視鏡スコープのステータス情報を「空き」として設定し、ステータス情報記憶部1122に対応付けて記憶する。また、図18を参照して、識別情報受付部1112は、洗浄装置12の通信部1072から、内視鏡スコープの識別情報と、「空き」のステータス情報を受け付けると、ステータス情報記憶部1122に対応付けて記憶する。また識別情報受付部1112は、PDA30から、内視鏡スコープの識別情報と、その利用状態が「空き」であることを示すステータス情報とを受け付けた場合、受け付けた識別情報とステータス情報とを対応付けてステータス情報記憶部1122に記憶する。
「使用中」ステータスは、内視鏡スコープが内視鏡装置1016に接続されて、使用されている状態を示す。図17を参照して、識別情報受付部1112は、検査室端末装置1014の通信部1058から識別情報を受け付けると、その内視鏡スコープのステータス情報を「使用中」として設定し、ステータス情報記憶部1122に対応付けて記憶する。なお識別情報受付部1112は、内視鏡スコープが内視鏡装置1016から取り外されても、ステータスを「空き」には変更せず、「使用中」のステータスを維持する。また、識別情報受付部1112は、PDA30から、内視鏡スコープの識別情報と、その利用状態が「使用中」であることを示すステータス情報とを受け付けた場合、受け付けた識別情報とステータス情報とを対応付けてステータス情報記憶部1122に記憶する。
「洗浄中」ステータスは、内視鏡スコープが洗浄装置12に接続されて、洗浄されている状態を示す。前記したように、洗浄装置12の状態判定部1070は、内視鏡スコープが洗浄槽1060に装着されてから、取り出されるまでの間に、「装着済」、「洗浄中」、「洗浄済」の3つのステータスを判定することとしたが、図21の例では、これら3つのステータスをまとめて「洗浄中」ステータスと呼ぶ。したがって、識別情報受付部1112は、洗浄装置12の通信部1072から識別情報と、「装着済」、「洗浄中」、「洗浄済」のいずれかのステータス情報を受け付けると、その内視鏡スコープのステータス情報を「洗浄中」として設定し、ステータス情報記憶部1122に対応付けて記憶する。また、識別情報受付部1112は、PDA30から、内視鏡スコープの識別情報と、その利用状態が「装着済」、「洗浄中」、「洗浄済」のいずれかであることを示すステータス情報とを受け付けた場合、受け付けた識別情報と「洗浄中」のステータス情報とを対応付けてステータス情報記憶部1122に記憶する。なお、「装着済」、「洗浄中」、「洗浄済」の3つのステータスを分けたステータス管理を実行することも可能である。
「貸出中」ステータスは、内視鏡スコープが他の医療機関1004に貸し出された状態を示す。医療機関1004は、ネットワーク1002を介して、貸出を受けた内視鏡スコープの識別情報を検査管理システム1005に送信し、識別情報受付部1112は、他の医療機関1004から識別情報を受け付けると、その内視鏡スコープのステータス情報を「貸出中」として設定し、ステータス情報記憶部1122に対応付けて記憶する。
「故障中」ステータスは、内視鏡スコープが修理/リプロセスセンター1003に持ち運ばれた状態を示す。修理/リプロセスセンター1003は、ネットワーク1002を介して、修理ないし再処理を依頼された内視鏡スコープの識別情報を検査管理システム1005に送信し、識別情報受付部1112は、修理/リプロセスセンター1003から識別情報を受け付けると、その内視鏡スコープのステータス情報を「故障中」として設定し、ステータス情報記憶部1122に対応付けて記憶する。
「予約中」ステータスは、内視鏡スコープが、未実行の内視鏡検査に対して使用することを予約された状態を示す。「予約中」ステータスは、後述するように、判定部1140が空きスコープを使用できる検査オーダを決定し、ステータス変更部1166が、「空き」ステータスを「予約中」ステータスに変更することで設定される。ステータス変更部1166は、変更した「予約中」のステータス情報を、識別情報に対応付けてステータス情報記憶部1122に上書きして更新する。看護師は、「予約中」のステータスを設定された識別情報の内視鏡スコープを検査室10に運んで内視鏡装置1016に接続し、また他の器材等をそろえることにより内視鏡検査の準備が完了する。なお、内視鏡スコープが内視鏡装置1016に接続されると、そのステータスは「予約中」から「使用中」に変更される。
オーダ情報受付部1114は、病院の受付端末や、入力装置1102から入力されるオーダ情報を受け付ける。オーダ情報記憶部1124は、オーダ情報受付部1114において受け付けたオーダ情報を記憶する。オーダ情報には、患者ID、受付時間、検査日、検査種別などが含まれる。患者IDは、患者を一意に特定するための識別番号であり、病院側で設定する番号である。受付時間は、患者が検査申込みを行って検査の受付を完了した時間であり、検査日は、検査を行う日であって、当日検査の場合は受付日と同じである。検査種別は、内視鏡検査であれば、たとえば体内の上部を検査するのか、または下部を検査するかといった検査の種類を特定する情報である。
オーダ情報受付部1114において受け付けたオーダ情報は、オーダにより特定される検査が完了して、患者による医療費の支払が完了するまで、オーダ情報記憶部1124に記憶される。したがって、オーダ情報記憶部1124には、実施済みの医療行為のオーダ情報と実施すべき医療行為のオーダ情報とが記憶されており、また内視鏡検査だけでなく、あらゆる検査についてのオーダ情報が記録されている。
入力受付部1116は、医療行為実施者による入力装置1102の操作入力を受け付ける。たとえば、医療行為実施者が、表示部1170に表示される選択ボタンをマウスでクリックすると、入力受付部1116は、その選択ボタンが押下されたことを検出して、情報取得部1130や判定部1140などに、所期の処理の実行開始コマンドとして通知する。
情報取得部1130は、ステータス情報取得部1132およびオーダ情報取得部1134を備える。実施例4の医療業務支援システム1では、効率的な内視鏡検査の実行支援を目的としているため、ステータス情報取得部1132は、ステータス情報記憶部1122から、内視鏡スコープのステータス情報と、内視鏡検査室のステータス情報とを取得する。たとえばステータス情報記憶部1122は、内視鏡スコープのステータス情報と内視鏡検査室のステータス情報にフラグを設定し、ステータス情報取得部1132は、複数種類のステータス情報の中から、フラグを参照して、内視鏡スコープのステータス情報と内視鏡検査室のステータス情報とを抽出できるようにしてもよい。
オーダ情報取得部1134は、オーダ情報記憶部1124から、内視鏡検査に関するオーダ情報を抽出して取得する。オーダ情報記憶部1124において、既に検査が完了して精算待ちの状態にあるオーダには、実行済みフラグがたてられてもよい。オーダ情報取得部1134は、実行済みフラグの有無を参照して、未実行すなわち開始予定の内視鏡検査に関するオーダ情報を取得する。
スコープ種別保持部1164は、内視鏡スコープの識別情報と、内視鏡スコープが使用可能な検査種別とを対応付けたテーブルを保持する。
図22は、スコープの識別番号(スコープID)と、使用可能な検査種別とを対応付けたテーブルを示す。このテーブルでは、検査管理システム1005において管理されている全ての内視鏡スコープの対応関係が記録されている。図22の例では、S0001、S0004のIDを付与された内視鏡スコープが、上部内視鏡検査用のスコープであり、S0002、S0003のIDを付与された内視鏡スコープが、下部内視鏡検査用のスコープであることが示される。
表示処理部1150は、ステータス情報取得部1132で取得された識別情報およびステータス情報と、オーダ情報取得部1134で取得されたオーダ情報を受け取り、表示部1170に表示する検査管理画面を生成する。このとき表示処理部1150は、スコープ種別保持部1164に保持されたテーブルを参照して、内視鏡スコープの識別番号からその内視鏡スコープが使用できる検査種別を読み出して、検査管理画面の情報として使用する。
図23は、表示部1170に表示される検査管理画面の一例を示す。検査管理画面には、複数の表示領域が設定され、具体的には検査予約待ちオーダ一覧表示領域1200、スコープ一覧表示領域1210および検査予約済オーダ一覧表示領域1220が設定される。
検査予約待ちオーダ一覧表示領域1200には、オーダ情報取得部1134により取得された未実行の内視鏡検査オーダのうち、使用する内視鏡スコープの予約が行われていない検査オーダの一覧が表示される。検査予約待ちオーダ一覧表示領域1200では、オーダ情報のうち、患者ID、受付時間および検査種別が表示される。
検査予約済オーダ一覧表示領域1220には、オーダ情報取得部1134により取得された未実行の内視鏡検査オーダのうち、使用する内視鏡スコープの予約が完了した検査オーダの一覧が表示される。検査予約済オーダ一覧表示領域1220には、オーダ情報のうち、患者ID、受付時間および検査種別が表示され、また、予約された内視鏡スコープのIDが検査オーダに対応付けて表示される。
スコープ一覧表示領域1210には、ステータス情報取得部1132により取得された内視鏡スコープのステータス情報と、スコープ種別保持部1164により保持されたスコープの使用可能検査種別とが、内視鏡スコープの識別情報に対応付けて表示される。
図23に示す検査管理画面では、患者IDがID0004の検査オーダに対して、スコープIDがS0003の内視鏡スコープの使用予約が行われている。その結果、スコープ一覧表示領域1210において、S0003の内視鏡スコープのステータスが「予約中」に設定され、また検査予約済オーダ一覧表示領域1220において、ID0004の検査オーダに、S0003の内視鏡スコープが紐付けられている。以下、図23に例示する検査管理画面を用いて、検査予約待ちオーダを検査予約済オーダに変更する処理を説明する。
判定部1140は、空きスコープ抽出部1142、洗浄スコープ抽出部1144、洗浄終了時刻推定部1146および実行オーダ決定部1148を備える。空きスコープ抽出部1142は、ステータス情報取得部1132により取得された全ての内視鏡スコープのステータス情報から、「空き」ステータスが設定されている空きスコープを抽出する。空きスコープ抽出部1142による抽出タイミングは、ステータス情報取得部1132により最新のステータス情報が取得された直後に実行されることが好ましい。ステータス情報取得部1132は、たとえば看護師が更新ボタン1230を押下したときに最新のステータス情報をステータス情報記憶部1122から取得してもよく、また1分間隔といった所定の周期で自動的に取得してもよい。空きスコープ抽出部1142は、取得された最新のステータス情報を参照して、空きスコープを抽出する。図23の検査管理画面では空きスコープが存在していないため、この時点で空きスコープ抽出部1142は、空きスコープを抽出できない。
図24は、表示部1170に表示される検査管理画面の一例を示す。この検査管理画面では、スコープ一覧表示領域1210において、S0001の内視鏡スコープのステータスが「空き」に更新されている。これは、洗浄装置12による洗浄工程が終了して、内視鏡スコープが洗浄装置12から取り外されたことを意味している。このとき、空きスコープ抽出部1142は、S0001の内視鏡スコープを空きスコープとして抽出する。
実行オーダ決定部1148は、空きスコープ抽出部1142から空きスコープに関する情報を受け取ると、検査予約待ちオーダの中から、その空きスコープを使用できる検査オーダが存在するか判定する。S0001の内視鏡スコープは上部内視鏡検査用のスコープであるため、実行オーダ決定部1148は、検査予約待ちオーダの中に、検査種別を上部内視鏡検査とする検査オーダが存在するか探索する。図24の例では、ID0001の患者に対する検査種別が上部内視鏡検査であり、したがって実行オーダ決定部1148は、S0001の内視鏡スコープがID0001の患者の検査に使用できることを判定し、この検査オーダを、実行するべきオーダ(実行オーダ)として決定する。
報知部1162は、実行オーダ決定部1148による実行オーダの決定を受けて、そのオーダを実施可能であることを医療行為実施者に報知する処理を行う。具体的に報知部1162は、検査予約待ちオーダ一覧表示領域1200に示すように、ID0001の患者の検査オーダに、「予約可」のマークを表示するように指示を送る。これにより、医療行為実施者は、この検査オーダを実行するための内視鏡スコープに空きがあり、この内視鏡スコープを使用すれば検査を実施できることを認識する。医療行為実施者が予約ボタン1232を押下すると、ID0001の患者の検査に対するS0001の内視鏡スコープの使用の予約が確定して、内視鏡スコープが、ID0001の患者の検査に割り当てられる。
図25は、表示部1170に表示される検査管理画面の一例を示す。入力受付部1116が、医療行為実施者による予約ボタン1232の押下操作を受け付けると、割当処理部1160が、内視鏡スコープの予約を確定する処理を行う。具体的に、割当処理部1160は、ID0001の患者の検査オーダにS0001の内視鏡スコープを割り当て、この検査オーダの表示位置を、検査予約待ちオーダ一覧表示領域1200から検査予約済オーダ一覧表示領域1220に移動させるよう表示処理部1150に指示を送る。これにより、検査オーダに対して空きスコープを割り当てて確保することができ、検査オーダの実施前に、内視鏡スコープを用意できないといった事態を回避できる。なお、割当処理が実行されると、ステータス変更部1166が、空きスコープのステータスを、内視鏡検査に使用することを示す「予約中」ステータスに変更し、ステータス情報記憶部1122のステータス情報を上書きする。これにより、ステータス情報記憶部1122のステータス情報を最新に維持することができる。
なお、医療行為実施者が、予約解除ボタン1234を押下すると、割当処理部1160は、内視鏡スコープの予約を解除する。たとえば、予約解除ボタン1234が押下されると、割当処理部1160は、検査予約済オーダ一覧表示領域1220に表示されている全ての検査オーダに対する内視鏡スコープの予約を解除してもよく、また一番直近に設定した予約を解除してもよい。図25に示す検査管理画面で予約解除ボタン1234が押下され、一番直近の予約のみが解除されると、図24に示す検査管理画面に戻ることになる。
割当処理部1160により内視鏡スコープの割当処理が終了すると、報知部1162は、看護師がもつPDA30に対して、その内視鏡スコープを使用する内視鏡検査の準備を開始してよいことを報知するメッセージを送信する。
なお、報知部1162が検査オーダが実施可能であることを報知した後、予約ボタン1232が押下されずに割当処理部1160による割当処理がなされないまま、所定の時間が経過すると、報知部1162は、警告情報を表示部1170またはPDA30に報知する。これにより、内視鏡スコープの予約を医療行為実施者に促すことができ、効率的な内視鏡検査業務を支援することができる。
図26は、PDA30に表示されるメッセージ例を示す。看護師は、このメッセージを受けると、患者を病棟から検査室10に移動させ、またS0001の内視鏡スコープを検査室10に運んで、内視鏡検査の準備を行う。このように、PDA30にメッセージを送信することで、看護師は検査の準備作業を報知されるが、メッセージは、同時に他の端末装置に送信されてもよい。
なお、看護師に通知されるメッセージには、検査室10の部屋番号が含まれてもよい。これにより看護師は、どの検査室に器材を準備すればよいか知ることができる。そのために、報知部1162は、ステータス情報取得部1132から空室のステータス情報を受け取り、その空室の部屋番号をメッセージに含めてもよい。
なお空きスコープ抽出部1142は、検査室10に空きがあることを条件として、空きスコープを抽出するようにしてもよい。検査室10に空きがない場合には、内視鏡スコープの使用予約をしても、すぐに内視鏡検査をすることはできない。したがって、空きスコープ抽出部1142は、ステータス情報取得部1132から検査室のステータス情報を取得し、空きがあることを条件として抽出処理を実行する。このとき、割当処理部1160は、空きスコープを検査オーダに割り当てるとともに、空きステータスにある検査室10も割り当て、検査を行う検査室10を特定してもよい。
看護師は、検査準備が完了すると、PDA30から、その旨を送信する。受付部1110が、通信部1104から検査準備完了の報告を受けると、報知部1162が、担当医が保有する端末装置に、検査の準備が整ったことを知らせるメッセージを送信する。このとき、検査室10の部屋番号も一緒に送信することが好ましい。これにより担当医は、どの検査室に行けばよいか知ることができる。
図27は、検査管理処理のフローチャートを示す。検査管理装置1100において、オーダ情報取得部1134が、開始予定の内視鏡検査のオーダ情報をオーダ情報記憶部1124から取得し(S110)、ステータス情報取得部1132が、複数の内視鏡スコープのステータス情報をステータス情報記憶部1122から取得する(S112)。このとき、ステータス情報取得部1132は、検査室のステータス情報を取得してもよい。表示処理部1150は、取得したオーダ情報およびステータス情報から、検査管理画面を表示部1170に表示する(S114)。
空きスコープ抽出部1142は、ステータス情報を参照して、使用可能な状態にある内視鏡スコープが存在するか判定する(S116)。空きスコープがない場合(S116のN)、本フローは終了する。空きスコープが存在する場合(S116のY)、実行オーダ決定部1148は、オーダ情報に含まれる検査種別と、空きスコープに設定されている使用可能検査種別との整合性を調査し、空きスコープを使用する検査オーダが存在するか判定する(S118)。空きスコープを使用する検査オーダが存在しなければ(S118のN)、本フローは終了する。一方、空きスコープを使用する検査オーダが存在する場合(S118のY)、報知部1162は、その検査オーダが実施可能であることを医療行為実施者に報知し、具体的には、表示部1170に表示する検査オーダに「予約可」のマークを表示する(S120)。
入力受付部1116が、医療行為実施者による予約ボタン1232の押下操作を待機し(S122)、たとえば、「予約可」のマークを表示後、所定時間以内に予約ボタン1232の押下操作がなければ(S122のN)、報知部1162が、医療行為実施者に対して警告情報を発してもよい。入力受付部1116が予約ボタン1232の押下操作を受け付けると(S122のY)、割当処理部1160が、検査オーダに空きスコープを割り当て、ステータス変更部1166が、空きスコープのステータスを「予約中」に変更する(S124)。また報知部1162は、医療行為実施者に対して、医療行為の準備作業を開始してよいことを報知する(S126)。
この報知を受けて、たとえば看護師は、検査室に内視鏡スコープを持ち込み、内視鏡装置1016に接続して、内視鏡検査の準備を行う。内視鏡スコープが内視鏡装置1016に接続されると、検査室端末装置1014の通信部1058より、その識別情報が送信される。識別情報受付部1112は、内視鏡スコープの識別情報を受け付けると、ステータスを「使用中」に設定し(S128)、ステータス情報記憶部1122に上書きする。
内視鏡検査の準備作業が終了すると、看護師は、PDA30から、準備が完了したことを検査管理装置1100に報告する(S130のY)。なお、S128におけるステータス変更ステップから、所定時間以内に準備完了報告がない場合(S130のN)、本フローは終了する。報知部1162は、準備完了報告を受けると、担当医に対して、準備が整って、内視鏡検査が可能な状態にあることを通知し(S132)、本フローは終了する。
図28は、検査管理処理のフローチャートの変形例を示す。この変形例では、内視鏡スコープのステータスが、使用可能な状態に戻すための作業を行っている状態すなわち洗浄中の状態の場合に、洗浄工程が終了するまでの時間を推定することを特徴とする。洗浄工程は、洗浄制御部1068により所定の洗浄プログラムで実行されるため、洗浄工程の終了時刻を正確に推定することが可能である。
内視鏡検査では、検査開始前に患者に麻酔をかける前処置が必要となる。この麻酔が効くまでには、ある程度の時間がかかるため、患者を検査室に搬送してから麻酔をかけるのでは、麻酔が効くまでの時間が無駄となり、医療資源を有効に活用できない。そこで、洗浄工程の終了時刻を推定して、洗浄工程が終了した時には、麻酔が効いた状態となるように、患者に早めに麻酔を施すことが好ましい。
検査管理装置1100において、オーダ情報取得部1134が、開始予定の内視鏡検査のオーダ情報をオーダ情報記憶部1124から取得し(S110)、ステータス情報取得部1132が、複数の内視鏡スコープのステータス情報をステータス情報記憶部1122から取得する(S112)。表示処理部1150は、取得したオーダ情報およびステータス情報から、検査管理画面を表示部1170に表示する(S114)。
洗浄スコープ抽出部1144は、ステータス情報を参照して、洗浄中の内視鏡スコープが存在するか判定する(S140)。洗浄スコープがない場合(S140のN)、本フローは終了する。洗浄スコープが存在する場合(S140のY)、実行オーダ決定部1148は、オーダ情報に含まれる検査種別と、洗浄スコープに設定されている使用可能検査種別との整合性を調査し、洗浄スコープを使用する検査オーダが存在するか判定する(S142)。洗浄スコープを使用する検査オーダが存在しなければ(S142のN)、本フローは終了する。一方、洗浄スコープを使用する検査オーダが存在する場合(S142のY)、洗浄終了時刻推定部1146が、洗浄工程の終了時刻を推定する(S144)。洗浄装置12において、洗浄制御部1068は、洗浄工程をタイマ制御しており、終了時刻を算出することができる。洗浄終了時刻推定部1146は、洗浄制御部1068から洗浄工程の終了時刻を取得し、推定終了時刻として設定する。報知部1162は、この推定終了時刻をPDA30などに通知する(S146)。これにより、医療行為実施者は、洗浄工程の終了時刻を知ることができ、患者に対して前処置を実行するタイミングや、患者を検査室に搬送するタイミングなど、効率的に時間を使うきっかけを与えることができる。
実施例4では内視鏡検査に関して説明を行ったが、他の検査であってもよく、また他の手術、処置などであっても、本発明を適用することが可能である。また、上記したように、内視鏡スコープの準備作業に限らず、たとえば患者の前処置のタイミングであったり、または患者の検査室への搬送のタイミングを効果的に設定することが可能である。
たとえば本発明は、手術室や病棟などのシステムや、手術室と病棟間のシステムの連携に対しても適用することが可能である。具体的には、病棟から手術室へ患者を搬送する際に、手術室に関連する医療資源が利用可能になったタイミングもしくは利用可能になる予想時刻に応じて、病棟の看護師に対して、対象となる患者を手術室へ搬送するように通知してもよい。また、対象となる患者の手術オーダに関連づけられた医療資源の使用が終了となったタイミングや終了となる予想時刻で、病棟の看護師に対して手術室へ患者を迎えに来るように通知してもよい。
以上、本発明を実施例1〜4をもとに説明した。この実施例1〜4は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
1・・・医療業務支援システム、10・・・検査室、12・・・洗浄装置、14・・・内視鏡観測装置、20・・・AP、30・・・PDA、40・・・スコープ保管庫、42・・・保管庫管理装置、80・・・内視鏡スコープ、100・・・情報管理装置、1044・・・オーダ情報取得部、1080・・・内視鏡スコープ、1110・・・受付部、1120・・・記憶部、1124・・・オーダ情報記憶部、1130・・・情報取得部、1132・・・ステータス情報取得部、1134・・・オーダ情報取得部、1140・・・判定部、1160・・・割当処理部、1162・・・報知部、1166・・・ステータス変更部。