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JP4409746B2 - 金属製ドラムの切断方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属製の薄板により円筒状に形成されたドラムを輪切り状に切断して金属リングを形成する金属製ドラムの切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、無段変速機に採用される動力伝達用のベルトにおいては、環状に積層配列された複数のエレメントを一体に結束するために、複数の金属リングを積層してなる積層リングが用いられる。この種の積層リングを構成する金属リングは、矩形状の金属製薄板の両端縁を溶接接合して形成された円筒状のドラムを、輪切り状に所定幅毎に切断することによって形成される。
【0003】
円筒状のドラムを所定幅毎に切断して前記金属リングを形成する際には、ドラムを回転させつつ、他方で回転する円盤状の砥石を該ドラムの外周面に圧接させて切り込むことでドラムを輪切り状に切断することが考えられる。具体例を挙げれば、先ず、ドラムを回転軸に支持させ、該回転軸に平行する他の回転軸に円盤状の砥石を支持させる。次いで、前記砥石を支持する回転軸を、ドラムを支持する回転軸に対して接近する方向に移動させ、これによって砥石を前記ドラムの外側から押し当てて切り込み切断する。
【0004】
しかし、砥石を支持する回転軸の移動距離を一定とした場合には、砥石は切断の回数を重ねるに従って磨耗によって外径が小となるため、ドラムへの砥石の切り込みが不十分となり切断不良となるおそれがある。このため、砥石の磨耗具合に応じて適度な切り込み量となるように、砥石を支持する回転軸の移動距離を調節しながらドラムの切断作業を行わなければならず、作業効率が低下する不都合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかる不都合を解消して、本発明は、砥石の磨耗によるドラムの切断不良を防止することができ、また、ドラムの切断を効率よく行うことができる金属製ドラムの切断方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、金属製の薄板により円筒状に形成されたドラムを回転させるドラム回転工程と、円盤状の砥石を回転させる砥石回転工程と、該砥石を前記ドラムの外周面に向かって移動させる砥石移動工程と、回転する前記砥石の周端縁を刃先として回転する前記ドラムの外周面に切り込むことにより該ドラムを輪切り状に切断して金属リングを形成する切断工程とを備える金属製ドラムの切断方法において、前記砥石移動工程は、前記ドラムの外周面から所定距離を介して該ドラムに接近した砥石の刃先を検出する刃先検出工程と、該刃先検出工程における刃先の検出位置から前記所定距離だけ砥石を移動させて前記ドラムに切り込む切込移動工程とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、先ず、前記ドラム回転工程によってドラムが回転され、前記砥石回転工程によって砥石が回転される。次いで、砥石移動工程によって砥石がドラムに向かって接近する方向に移動され、続いて前記切断工程によりドラムが輪切り状に切断される。
【0008】
前記砥石移動工程においては、前記刃先検出工程と前記切込移動工程とが連続して行われる。即ち、前記刃先検出工程においては、移動中の砥石の刃先がドラムの外周面から所定距離を介した位置に来たとき、該刃先を検出する。そして、前記切込移動工程においては、前記所定距離だけ砥石を移動させてドラムに切り込む。このように、ドラムの外周面から所定距離を介した位置で刃先を検出することにより、例えば、砥石が磨耗して外径が小となっていても、該検出位置から所定距離だけ砥石を移動させることで確実にドラムに切り込むことができ、砥石の磨耗によるドラムの切断不良を防止することができる。
【0009】
また、本発明において、前記砥石は所定間隔を存して同軸に複数配設されており、前記砥石移動工程においては前記ドラムの外周面に向かって各砥石が一体に移動され、前記切断工程においては各砥石が前記ドラムに切り込むことにより複数の金属リングが形成される場合には、該切断工程が所定回数行われる毎に、前記砥石移動工程に先だって各砥石の周端縁をドレッシングして各砥石の刃先位置を揃えるドレッシング工程を設けることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、複数の砥石を備えていることによって、ドラムを複数の輪切り状に切断することを一挙に行うことができる。この場合には、各砥石毎に磨耗度合いが異なるおそれがあるが、前記切断工程が所定回数行われる毎に前記ドレッシング工程を行うことにより、各砥石の刃先位置(外径)を揃えることができ、前記刃先検出工程における刃先の検出を的確に行なうことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の方法を実現するための一実施形態を図1に基づいて説明する。図示しないが、無段変速機用ベルトの複数のエレメントを環状に結束するリング部材は、マルエージング鋼の矩形状の薄板材を両端縁で溶接し、これによって円筒状に形成されたドラムWを、所定幅毎に輪切り状に切断して形成される。
【0012】
本実施形態として図1に示した装置は、該ドラムWを所定幅毎に輪切り状に切断して前記無段変速機用ベルトのリング部材を製造するものであり、ドラムWを保持するドラム保持手段2と、ドラムWを切断する切断手段3とによって構成されている。
【0013】
前記ドラム保持手段2は、第1の回転駆動手段4によって回転駆動される第1の回転軸5と、該第1の回転軸5に装着されてその外周に前記ドラムWを保持するドラム保持部材5とを備えている。
【0014】
前記切断手段3は、前記第1の回転軸5に平行に延設されて第2の回転駆動手段6によって回転駆動される第2の回転軸7と、該第2の回転軸7に取り外し自在に支持された複数の円盤状の砥石8とを備えている。各砥石8は、互いに所定間隔を存して配設されており、該砥石8の外周端縁全周が切刃として使用される。更に、該切断手段3は、前記第2の回転軸7及び第2の回転駆動手段6を介して、砥石8をドラムWに向かって進退させると共に、切断時には砥石8をドラムWに圧接させる図示しない進退手段とを備えている。そして、前記第2の回転駆動手段6と進退手段とは図示しない制御手段によって駆動制御される。
【0015】
また、ドラム保持手段2と切断手段3との間には、図示しない前記進退手段によってドラムWに向かって前進する砥石8の刃先9を検出する刃先検出手段10が設けられている。該刃先検出手段10は前記制御手段に接続されており、図示するように、光電管からなる投光手段11と、光センサからなる受光手段12とによって構成されている。前記受光手段12は、投光手段11からの光線aが遮断されることによって砥石8の刃先9を検出する。投光手段11と受光手段12とは、ドラム保持手段2に保持されたドラムWの外周面から所定の距離を介して設けられており、投光手段11からの光線aはドラムWの外周面と平行とされている。
【0016】
次に、本実施形態におけるドラムの切断方法を説明する。図1に示すように、切断手段3の第2の回転軸7が最も後退した位置にあるとき、先ず、前記第1の回転駆動手段4によって前記第1の回転軸5が回転され、それによってドラムWを回転するドラム回転工程が行われる。一方、最も後退した位置にある第2の回転軸7が前記第2の回転駆動手段6により回転され、それによって各砥石8を回転する砥石回転工程が行われる。
【0017】
次いで、前記切断手段3の進退手段の駆動により砥石8をドラムWに向かって前進させる砥石移動工程が行われる。そして、該砥石移動工程においては後述するように、刃先検出工程と切込移動工程とが連続して行われる。刃先検出工程においては、移動された砥石8の刃先9が、ドラムWの外周面の位置(切込位置)bから所定距離cを介した位置(検出位置)dに来たとき、前記刃先検出手段10により刃先9が検出される。続いて、切込移動工程においては、進退手段は所定距離cに対応する距離だけ砥石8を前進させる。
【0018】
そして、該切込移動工程によって前進された砥石8がドラムWの外周面に切り込んだ状態で、該ドラムWの回転によって該ドラムWが輪切り状に切断される切断工程が行われる。
【0019】
このとき、例えば、砥石8が磨耗して径が小さくなっていても、切込移動工程によって、検出位置dから切込位置bまで一定距離だけ砥石8を前進させることで、切断不良が生じることなく確実に切断することができ、また、切断手段において砥石8による過剰な切り込みを防止することができる。即ち、本実施形態のように切断が比較的困難とされるマルエージング鋼を材料としたドラムWを切断するとき、砥石8の磨耗が比較的大きいために、後退位置eから検出位置dまでの砥石8の移動距離fが変化するが、検出位置dにおいて刃先9を検出することによって、検出位置dから切込位置bまでの刃先9の距離cを一定とすることができる。これによって、前記進退手段による砥石8の前進移動にかかる制御が極めて簡単となると共に、精度の高い切り込みを行うことができる。
【0020】
また、本実施形態においては、切断手段3が複数の砥石8を備えていることによって、ドラムWから一挙に複数のリング部材が形成されるようになっている。この場合には、各砥石8毎に磨耗度合いが異なるおそれがあるので、前記切断工程を所定回数行う毎に各砥石8の外径(刃先位置)を揃えるドレッシング工程が行われる。これによって、各砥石8の刃先位置のバラツキを防止することができ、前記刃先検出工程における刃先9の検出を的確に行なうことができる。
【0021】
なお、ドラムWからリング部材を切断形成する場合には、本実施形態のように複数の砥石8を設ける以外に、図示しないが、単一の砥石によりドラムWの一端部から他端部に向かって順次輪切り状に切断することが考えられる。この場合にも、前記刃先検出工程及び切込移動工程を設けておくことによって、磨耗による砥石の外径変化にかかわらず検出位置dから切込位置bまでの刃先9の距離cを一定とすることができ、精度の高い切断工程を行うことができることは言うまでもない。
【0022】
また、本実施形態においては、前記刃先検出手段10を、光電管からなる投光手段11と、光センサからなる受光手段12とによって構成したが、これに限るものではなく、例えば、投光手段11に代えて発光部を一体に備える光センサを設け、受光手段12に代えて反射板を設けて刃先検出手段を構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す説明図。
【符号の説明】
W…ドラム、8…砥石、9…刃先。

Claims (2)

  1. 金属製の薄板により円筒状に形成されたドラムを回転させるドラム回転工程と、円盤状の砥石を回転させる砥石回転工程と、該砥石を前記ドラムの外周面に向かって移動させる砥石移動工程と、回転する前記砥石の周端縁を刃先として回転する前記ドラムの外周面に切り込むことにより該ドラムを輪切り状に切断して金属リングを形成する切断工程とを備える金属製ドラムの切断方法において、
    前記砥石移動工程は、前記ドラムの外周面から所定距離を介して該ドラムに接近した砥石の刃先を検出する刃先検出工程と、該刃先検出工程における刃先の検出位置から前記所定距離だけ砥石を移動させて前記ドラムに切り込む切込移動工程とを備えることを特徴とする金属製ドラムの切断方法。
  2. 前記砥石は所定間隔を存して同軸に複数配設されており、
    前記砥石移動工程においては前記ドラムの外周面に向かって各砥石が一体に移動され、前記切断工程においては各砥石が前記ドラムに切り込むことにより複数の金属リングが形成され、
    該切断工程が所定回数行われる毎に、前記砥石移動工程に先だって各砥石の周端縁をドレッシングして各砥石の刃先位置を揃えるドレッシング工程が設けられていることを特徴とする請求項1記載の金属製ドラムの切断方法。
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