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JP4413766B2 - 電子機器筐体及び無線通信モジュール - Google Patents
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JP4413766B2 - 電子機器筐体及び無線通信モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、例えばPCカード形状などのカード形状を有し、極超短波帯又はマイクロ波帯以上の無線信号を用いて無線通信を行う無線通信モジュールを装着可能な電子機器筐体と、当該無線通信モジュールとに関する。
近年の無線LAN技術の進展により、従来、専ら有線によって行われていた民生用の映像音響機器の信号や情報伝達を無線化することが可能となってきた。これにより、例えば、離れた部屋のビデオレコーダやDVDレコーダに録画された番組を別の部屋のテレビジョン受像機で試聴するなど新しい使用法が広がるものと期待されている。
しかしながら、無線通信機能を実現するための無線通信モジュールは、民生用の映像音響機器本体の価格に比べてまだ十分低価格とはいえず、かつ、その無線通信方式の変遷の早さは、民生用映像音響機器の使用年数に比べてはるかに短い。このため、民生用映像音響機器に直接組み込まず、無線通信モジュールを後付けできるような構成とすることが多い。
一般的には、特許文献1にも記載されているように、例えばPCカード形状を有する無線通信モジュールを装着できるカードスロットを本体筐体側に設けている。これにより、本体の価格を低く抑え、かつ、必要に応じて無線通信モジュールを追加することで無線通信機能を実現することができる。また、無線方式が進化した場合は、無線通信モジュールを交換することで対応することが可能である。
特開2001−156515号公報。
ところで、極超短波帯又はマイクロ波帯の電波は、その波長が数センチ程度となり、受信感度を低下させるフェージングの効果が、電子機器のわずかな設置位置の変化、もしくは電波が到来する経路上を人間が移動することによって極めて発生しやすい。一般的にこのフェージングによる受信感度低下の影響を避けるためには、スペースダイバシティ技術や電力合成法が使用される。
例えば、スペースダイバシティ技術を使うためには、互いに物理的に離れた位置に2本のアンテナを設置しなければならない。無線通信モジュールが電子機器本体に組み込まれている場合であれば、予め電子機器上の離れた位置にアンテナを配置する必要がある。
ところが、上述のように後付けで無線通信モジュールを装着する方式において、複数本のアンテナを設け、スペースダイバシティの効果を得るためには、電子機器の筐体から外部に露出した位置に、ある程度の間隔を保持して設置する必要がある。これは無線通信モジュールの形状の増大を招き、使用上の利便性を損なう。
とって代わって、無線通信モジュールに外部アンテナを電気的に接続できるようにケーブルやコネクタを設ける方法も考えられるが、電子機器の利用者に設置にかかわる負担を強いることや、電気的接続部分が存在することによる信頼性の低下が問題となる。そして、なによりも極超短波帯又はマイクロ波帯において損失の少ないケーブルやコネクタは非常に高価であり、経済的に無線通信機能を実現する上で障害となる。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、無線通信モジュールを装着可能な電子機器筐体において、複数のアンテナを容易に利用できる構造を有する電子機器筐体と、当該無線通信モジュールとを提供することにある。
第1の発明に係る電子機器筐体は、少なくとも1本の第1のアンテナを備えた無線通信モジュールを装着可能な装着手段を備えた電子機器のための電子機器筐体において、
上記無線通信モジュールを上記装着手段に装着したときに上記第1のアンテナと電磁的に結合する電磁的結合手段と、
上記電磁的結合手段と電磁的に結合する第2のアンテナとを備えたことを特徴とする。
上記電子機器筐体において、上記電磁的結合手段と上記第2のアンテナは導波管に形成され、上記電磁的結合手段と上記第2のアンテナとは上記導波管により電磁的に結合されたことを特徴とする。
また、上記電子機器筐体において、上記第2のアンテナは、上記導波管に形成されたスロットアンテナであることを特徴とする。とって代わって、上記第2のアンテナは、上記導波管に形成された複数のスロットにてなるスロットアレーアンテナであることを特徴とする。さらに、上記第2のアンテナは、上記導波管に接続された電磁ホーンアンテナであることを特徴とする。
さらに、上記電子機器筐体において、上記導波管は、成形樹脂上に金属メッキにより形成された金属層により構成されたことを特徴とする。
またさらに、上記電子機器筐体において、上記電磁的結合手段と上記第2のアンテナは、互いに偏波面が互いに実質的に一致するように形成されたことを特徴とする。
また、上記電子機器筐体において、上記電磁的結合手段と上記第2のアンテナとを接続する伝送線路を備えたことを特徴とする。
さらに、上記電子機器筐体において、上記電磁的結合手段と上記第2のアンテナの少なくとも一方は、上記電子機器筐体の少なくとも一部に一体的に形成されたことを特徴とする。
またさらに、上記電子機器筐体において、上記第2のアンテナは、成形樹脂上に金属メッキにより形成された金属層により構成されたことを特徴とする。
またさらに、上記電子機器筐体において、上記無線通信モジュールは上記第1のアンテナとは別の第3のアンテナを備え、
上記無線通信モジュールを上記装着手段に装着したときに上記第3のアンテナと電磁的に結合する別の電磁的結合手段と、
上記別の電磁的結合手段と電磁的に結合する第4のアンテナとを備えたことを特徴とする。
第2の発明に係る無線通信モジュールは、少なくとも1本の第1のアンテナを備え、電子機器筐体の装着手段に装着可能な無線通信モジュールにおいて、
上記無線通信モジュールを上記装着手段に装着したときに、上記第1のアンテナは、上記電子機器筐体に形成されかつ第2のアンテナに電磁的に結合された電磁的結合手段に電磁的に結合するように形成されたことを特徴とする。
上記無線通信モジュールにおいて、上記無線通信モジュールは少なくとも2本の第1のアンテナを備えたことを特徴とする。
また、上記無線通信モジュールにおいて、上記無線通信モジュールを上記装着手段に装着したときに、上記少なくとも2本の第1のアンテナのうちの一方のアンテナは、上記電子機器筐体に形成されかつ第2のアンテナに電磁的に結合された電磁的結合手段に電磁的に結合するように形成されるとともに、上記少なくとも2本の第1のアンテナのうちの一方のアンテナとは異なる他方のアンテナは、上記電子機器筐体に形成されかつ上記他方のアンテナに電磁的に結合された別の電磁的結合手段に電磁的に結合するように形成されたことを特徴とする。
さらに、上記無線通信モジュールにおいて、上記無線通信モジュールは、上記少なくとも2本の第1のアンテナを選択的に切り換えて用いて無線通信する無線通信回路を備えたことを特徴とする。
またさらに、上記無線通信モジュールにおいて、上記無線通信モジュールは、上記少なくとも2本の第1のアンテナを用いて、当該各第1のアンテナからの無線信号を所定の方法で合成して無線通信する無線通信回路を備えたことを特徴とする。
従って、本発明に係る電子機器筐体及び無線通信モジュールによれば、上記無線通信モジュール内の第1のアンテナを用いることなく、上記電子機器筐体内の第2のアンテナを用いて無線通信をすることができるので、より大きなアンテナ利得で無線通信を行うことができる。例えば、上記導波管に複数のスロットを形成してなるスロットアレーアンテナを用いることにより、極超短波帯又はマイクロ波帯の無線信号を高価な給電ケーブルやコネクタを使うことなく低損失で給電できる。
また、上記導波管は、上記電子機器筐体の成形樹脂に金属メッキを施してなる金属層で構成でき、製造方法が簡単であって安価な製造コストで製造できる。また、スロットアンテナやスロットアレーアンテナは、一般に金属製の方形導波管の壁面に切り欠きを設けることで形成するが、本発明では、金属メッキの金属層の一部を除去することだけで容易に形成できる。これは、電子機器本体の価格を抑えるため、無線通信モジュールを後付けにするという本来の目的に対し極めて好都合である。
さらに、電子機器筐体に形成した第2のアンテナは指向性を容易に調整することができるので、所望波方向の通信相手装置に向けて電波を送信できるとともに、不要な方向への輻射を低減することができる。これにより、無線通信モジュール内部の第1のアンテナを単独で使用する場合に比べ、通信信号品位を改善し、通信距離を増加させ、しかも不要な混信を低減できる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、同様の構成要素については同一の符号を付している。
第1の実施形態.
図1は本発明の第1の実施形態に係る電子機器筐体101と、それに装着される無線通信モジュール102との構造を示す一部破断斜視図である。本実施形態では、電子機器筐体101に後付けで装着される無線通信モジュール102と電磁的に結合する結合用スロット106と、結合用スロット106に接続され、無線通信モジュール102の外部のアンテナとして機能するスロットアレーアンテナ112とを形成することにより、無線通信モジュール102に搭載されるアンテナ107よりも高い利得を有する外部アンテナの利用を可能とすることを特徴としている。
図1において、電子機器筐体101の電子機器は、例えばDVDレコーダ、ビデオテープレコーダ、DVDプレーヤ、パーソナルコンピュータ、サーバ装置などの装置であり、無線通信モジュール102は、例えば、無線LAN機能を有するPCカードにてなり、例えば誘電体アンテナなどのアンテナ107が無線通信モジュール102内の誘電体基板(図示せず。)上にその長手方向が垂線方向となるように形成され、当該アンテナ107に接続された無線通信回路も当該誘電体基板上に形成される。無線通信モジュール102は、電子機器筐体101の前面に形成された矩形形状のカードスロット103から電子機器筐体101内部に挿入され、カードソケット104に装着される。
上記カードソケット103の近傍には、方形導波管105がその長手方向が当該電子機器筐体101の前面の横方向と平行となるように、電子機器筐体101の内部に設けられる。方形導波管105はすべての面が導電性材料にてなる直方体形状を有し、その壁面の一部は例えば電子機器筐体101の一部(例えば、前面パネル部)と兼用して形成されている。方形導波管105には、給電手段として機能できる最低の周波数、すなわち遮断周波数があり、その周波数は、公知のように、図1における方形導波管105の高さaが奥行bより大きい場合、高さaの寸法によって決定され、また、高さaは使用する電波の波長の半分より大きくなければならない。ここで、例えば、5GHz帯の周波数帯の電波を使用する場合には、その電波の波長はおよそ6cmであるので、図1の方形導波管105の高さaは、その波長の半分であって、好ましくは、およそ3センチメートル以上に設定される。
方形導波管105のカードソケット104に対面する端面105Aには、矩形状に導電性部分が除去された矩形形状の結合用スロット106が形成されている。ここで、結合用スロット106にはその長手方向に依存した共振特性があるので、結合用スロット106の長手方向の長さを調整して、その共振周波数を使用する周波数に一致させる必要がある。具体的には、結合用スロット106の長さを使用する周波数の波長の半分の長さに合わせればよい。また、結合用スロット106は、その長手方向が、方形導波管105内部の伝送モードにあわせて、方形導波管105の高さ方向と平行するように形成される。さらに、結合用スロット106の幅は、その長さに比べて十分狭い必要がある。
カードソケット104は、無線通信モジュール102と電気的な信号の通信を行うと同時に、無線通信モジュール102内部に搭載されたアンテナ107を結合用スロット106と電磁的に結合する位置に保持するカード装着手段として機能する。すなわち、アンテナ107は結合用スロット106と対向し、これにより、無線通信モジュール102内部のアンテナ107と、結合用スロット106が電磁的に結合するので、無線通信モジュール102から輻射される電波は方形導波管105内に導かれ、同時に、方形導波管105からの電波もアンテナ107に導かれる。
ここで、アンテナ107と結合用スロット106の電磁結合の強さは、互いの偏波面のなす角の余弦に比例する。従って、最大の結合を得るためには、無線通信モジュール102内部に搭載されたアンテナ107の偏波面と、結合用スロット106の偏波面は一致させる必要がある。例えば、偏波面が互いに直交すると、アンテナ107と結合用スロット106の間の結合が弱くなり、アンテナ107から輻射された電波が効率よく方形導波管105に導かれない。また、方形導波管105からの電波も、有効にアンテナ107によって捕捉できない。結合用スロット106の偏波面は、その長手方向に対して垂直であるので、これに、アンテナ107の偏波面が一致するようにカードソケット104によって保持させる。また、強い結合を得るためには、結合用スロット106とアンテナ107の間隔は、誘導電磁界が放射電磁界と同等あるいは支配的な位置関係にあることが望ましい。これは、具体的には、使用する波長を円周率の2倍で除した間隔以下にすることによって実現できる。例えば、5GHz帯の周波数帯の電波を使用する場合には、その電波の波長はおよそ6センチメートルであるので、結合用スロット106とアンテナ107の相互の間隔をおよそ9.5ミリメートル以下に設定することが好ましい。なお、方形導波管105の端面105Aに対向する図上右側の端面105Bには、好ましくは、無反射終端器が形成される。
方形導波管105の電子機器筐体101前面側の壁面である方形導波管105のH面105Hには、結合用スロット106と同様に導電性部分が除去されて形成された、複数のスロット110が、その長手方向が方形導波管105の長手方向と平行となるように形成され、当該複数のスロット110によりスロットアレーアンテナ112を構成している。ここで、複数のスロット110の形成位置は方形導波管105のH面105Hの幅方向の中心線から外れた位置に、各スロット110の長手方向の形成間隔がλg(ここで、λgは方形導波管105の管内波長である。)となり、方形導波管105の高さa方向での形成間隔がλg/2となるように、千鳥状に設けられる。ここで、各スロット110の長さは、結合用スロット106と同様に使用する電波の周波数に共振させることにより、すべてのスロット110がスロットアンテナとして機能し、各スロットアンテナの指向性特性が合成されることで、電子機器筐体101の前方方向に指向性を有するスロットアレーアンテナ112として動作する。
以上のように構成された電子機器筐体101のカードスロット103に無線通信モジュール102を挿入してカードスロット104に装着させることにより、アンテナ107と結合用スロット106とは対向して電磁的結合する。また、結合用スロット106は方形導波管105を介してスロットアレーアンテナ112と電磁的に結合している。さらに、本実施形態においては、アンテナ107の偏波面と、結合用スロット106の偏波面と、各スロット110の偏波面とは互いに実質的に一致するようにこれらが形成されている。このとき、無線通信モジュール102から送信される無線信号の電波はアンテナ107から、結合用スロット106を介して方形導波管105内部に放射され、方形導波管105内を長手方向に伝搬した後、複数のスロット110にてなるスロットアレーアンテナ112から漏洩して当該電子機器筐体101の前面に対して垂直な方向に放射される。一方、当該電子機器筐体101の前面手前から受信される無線信号の電波は、スロットアレーアンテナ112により受信され、方形導波管105の長手方向を伝搬した後、結合用スロット106を介してアンテナ107により受信され、アンテナ107に接続された無線通信回路により受信処理が実行される。
以上説明したように、電子機器筐体101の前面に設けられたスロットアレーアンテナ112は、無線通信モジュール102内部に搭載されたアンテナ107より高い利得を得ることができるので、無線通信モジュール102単独で利用した場合に比べて、無線通信の送受信性能を向上させることができる。
以上の実施形態においては、スロットアレーアンテナ112を形成しているが、本発明はこれに限らず、1つのスロットアンテナ、又は他の種類のアンテナであってもよい。
以上の実施形態においては、結合用スロット106とスロットアレーアンテナ112とは方形導波管105を介して電磁的に結合して給電しているが、本発明はこれに限らず、例えば同軸ケーブルなどの他の高周波伝送線路を用いて電磁的に結合して給電してもよい。なお、方形導波管105は、結合用スロット106とスロットアレーアンテナ112とを接続する高周波伝送線路である。
以上の実施形態においては、無線通信モジュール102はPCカードで形成しているが、本発明はこれに限らず、種々の形態の無線通信モジュールであればよい。
第2の実施形態.
図2は本発明の第2の実施形態に係る電子機器筐体101Aと、それに装着される無線通信モジュール102との構造を示す一部破断斜視図である。第2の実施形態に係る電子機器筐体101Aにおいては、電子機器筐体101の側面にカードスロット103が形成され、方形導波管105にはスロットアレーアンテナ112に代えて、電磁ホーンアンテナ201が設けられている。
図2において、電磁ホーンアンテナ201は、スロット106が形成された端面105Aと対向する端面105Bに設けられ、当該電子機器筐体101の前面方向に開口方向の指向性を有する。電磁ホーンアンテナ201の形状は、四角錐の一部を切り取った形状であり、当該電磁ホーンアンテナ201は樹脂を成形することによって容易に製作することができる。ここで、電磁ホーンアンテナ201の内壁面は導電性を持つ必要があるので、成形した樹脂に金属層をメッキすればよい。このメッキ部分が、方形導波管105と電気的に導通するように取り付けを行う。
以上のように構成された電子機器筐体101Aにおいて、無線通信モジュール102がカードソケット104に装着されたときに、アンテナ107から放射される無線信号の電波は結合用スロット106を介して方形導波管105の内部を伝搬した後、電磁ホーンアンテナ201から放射される。なお、受信される無線信号の電波は逆の経路を辿る。
第3の実施形態.
図3は本発明に第3の実施形態に係る電子機器筐体101Bの前面部の構造を示す縦断面図である。図3の第3の実施形態では、方形導波管105の別の構成例105Pを示している。
図3において、樹脂にてなるコの字形状の断面を有する前面用樹脂パネル301は、金属板にてなる遮蔽板304を介して電子機器筐体101Bの天板302及び底板303と嵌合するように設けられている。電子機器筐体101の前面パネルでは、透明の樹脂の内面に金属メッキにより金属層301mが形成され、電子機器筐体101の外部からは、鏡面のように見える。当該樹脂パネル301の内面は金属メッキによる金属層301mが形成されているので導電性があり、これを方形導波管105の一部として利用できる。ここで、電磁ホーンアンテナ201や方形導波管105において、極超短波帯以上の高い周波数では表皮効果によって導体中の表面にしか電流が流れないので、金属メッキによって形成される金属層301mなどの薄い導体であってもアンテナや方形導波管105Pとして機能することができる。例えば、5GHz帯の周波数帯を使用する場合には、金属メッキに使用する金属材料がアルミニウムである場合、その表皮効果による表皮深さは、およそ1.2μmとなるので、数μmの膜厚があれば、方形導波管105Pの一部として使用することが可能である。
図3において、それぞれ金属材料にてなる天板302と底板303により、電子機器筐体101Bを構成しており、遮蔽板304の上側嵌合部304a(遮蔽板304の表面から突出した部分)と、天板302の嵌合受け部302aとが嵌合するとともに、遮蔽板304の下側嵌合部304b(遮蔽板304の表面から突出した部分)と、底板303の嵌合受け部303aとが嵌合する。この構造において、コの字形状の断面を有する樹脂パネル301と、遮蔽板304とにより方形導波管105Pを構成する。
なお、方形導波管105Pの壁面を構成する樹脂パネル301の内壁面の金属層301mと、遮蔽板304の材料は、導電率の高いアルミニウムが望ましい。また、天板302と底板303の材料については、方形導波管105Pの一部を形成していないので安価で丈夫な鉄を用いることができる。
第4の実施形態.
図4は本発明に第4の実施形態に係る電子機器筐体101Cの前面部の構造を示す縦断面図である。図4の第4の実施形態では、電子機器筐体101Cの一部と一体的に成形された電磁ホーンアンテナ201Aを形成したことを特徴としている。
図4において、樹脂にてなる電子機器筐体101Cの前面パネルの一部は、天板302と、底板303と、測板307とがコの字形状で形成され、当該電子機器筐体101Cの前面パネルと一体的に電磁ホーンアンテナ201Aを形成している。ここで、電磁ホーンアンテナ201Aは、テーパー形状の放射部として動作する四角錐部305と、方形導波管105と嵌合する中空の角柱部306とを含み、電磁ホーンアンテナ201Aの壁面に導電性を持たせるため、四角錐部305と角柱部306の各内面に金属メッキを施して金属層を形成する。以上のように構成された電子機器筐体101Cでは、方形導波管に接続された電磁ホーンアンテナ201Aに無線信号の電波が給電されて、電磁ホーンアンテナ201Aから電子機器筐体101Cの前面からその垂直な方向で放射される。
第5の実施形態.
図5は本発明の第5の実施形態に係る電子機器筐体101と、それに装着される無線通信モジュール102Aとの構造を示す一部破断斜視図であり、図6は図5の電子機器筐体101に無線通信モジュール102Aを装着したときの電子機器筐体101の外観を示す斜視図である。図5及び図6に図示された第5の実施形態では、第1の実施形態に比較して、アンテナ107のみを有する無線通信モジュール102に代えて、2本のアンテナ107,401を有する無線通信モジュール102Aを備えたことを特徴としている。ここで、2本のアンテナ107,401は互いに所定の間隔をおいて、かつそれらの長手方向が無線通信モジュール102Aの長手方向とは垂直な方向と平行となるように形成されている。
第5の実施形態において、図6に示すように、無線通信モジュール102Aがカードソケット104に装着されたとき、アンテナ107は結合用スロット106と電磁的に結合し、アンテナ107から放射される無線信号の電波は、第1の実施形態と同様に、結合用スロット106及び方形導波管105を介して、複数のスロット110にてなるスロットアレーアンテナ112から放射される。このとき、アンテナ401は、電子機器筐体101の外部に位置しており、アンテナ107とは別に動作可能である。
すなわち、本実施形態では、無線通信モジュール102Aには、結合用スロット106と電磁的に結合するアンテナ107と、スペースダイバシティに使用するための、例えば誘電体アンテナにてなるアンテナ401を設けている。無線通信モジュール102Aの寸法は小型であること、そして電子機器に装着した際の電子機器筐体101からの突出量の小さいことが望まれるため、アンテナ107とアンテナ401の間隔はあまり広く取ることができず、無線通信モジュール102A単独で用いた場合のスペースダイバシティの効果は限定的なものとならざるを得ない。しかしながら、本実施形態においては、実効的にアンテナ107が電子機器筐体101に設けられたスロットアレーアンテナ112に置き換えられるので、アンテナ112,401間の間隔を十分取ることができる。
図7は図5及び図6の無線通信モジュール102A内の無線通信回路を示すブロック図である。図7において、スロットアレーアンテナ112により受信された無線信号は結合用スロット106及びアンテナ107を介してレベル検出器11に入力されるとともに、スイッチ15の接点a側及びサーキュレータ21を介して無線受信回路22に入力される。一方、アンテナ401により受信された無線信号はレベル検出器11に入力されるとともに、スイッチ15の接点b側及びサーキュレータ21を介して無線受信回路22に入力され、無線受信回路22は入力される無線信号を所定の復調方法によりベースバンド信号に復調して外部回路に出力する。レベル検出器11は2つのアンテナ112,401でそれぞれ受信された各無線信号の受信信号強度を検出してコントローラ10に出力し、これに応答して、コントローラ10は入力される2つの無線信号の受信信号強度のうちより大きな受信信号強度を有する無線信号を受信するようにスイッチ15を選択的に切り換えるように制御する。無線通信回路のコントローラ20は、無線受信回路22及び無線送信回路23の動作を制御する。無線送信回路23は、外部回路から入力されるベースバンド信号に従って搬送波を変調して、変調後の無線信号を、サーキュレータ21及びスイッチ15を介してアンテナ112又は401から放射する。
図8は図5及び図6のアンテナ401を用いて無線信号を受信したときの相対信号強度の周波数特性501を示す図であり、図9は図5及び図6のアンテナ112を用いて無線信号を受信したときの相対信号強度の周波数特性502を示す図であり、図10は図5及び図6のアンテナ401,112を選択的に切り換えて用いて無線信号を受信したときの相対信号強度の周波数特性503を示す図である。なお、図10においては、周波数特性501及び502も図示している。
図8には、あるアンテナ401の信号強度がチャネル周波数によってどのように変化するかの例を示す。信号強度の周波数特性501は、図8に示すように、主としてフェージングの作用によって、大抵の場合一定ではなく、さらに特定の周波数において大きくその信号強度が落ち込むような周波数特性となる。この落ち込むチャネル周波数においては、信号対雑音比が悪化するため、伝送されるデータ情報に誤りが発生したり、信号強度の落ち込みが甚だしい場合には無線通信が途絶したりする場合もある。アンテナが1本であれば、この状態で使わざるを得ない。
しかしながら、同時に物理空間的に別の位置にあるアンテナ112の信号強度は、図9のようになる。こちらも信号強度の周波数特性502は一定ではないが、大きく落ち込むチャネル周波数が図8とは異なる。そこで、図8の信号強度の周波数特性501が、アンテナ401から得られるものとし、図9の信号強度の周波数特性502が、電子機器筐体101に一体的に形成されたアンテナ112と電磁的に結合したアンテナ107から得られるものとするとき、図7の無線通信回路を用いて選択スペースダイバシティによって信号強度のより大きいアンテナを選択的に切り換えながら使用すると、図10のAで示すチャネル周波数区間では、アンテナ401が選択され、図10のBで示すチャネル周波数区間では、アンテナ107が選択される。これにより、チャネル周波数全域にわたって実質的に平準化された信号強度を得ることができ、安定した無線通信が可能となる。
図8乃至図10から明らかなように、複数のアンテナ112,104から得られる無線信号の信号強度が、相互に補完し合う周波数特性にあることが重要であり、そのためにはアンテナ112,104間の間隔が十分確保されていることが必要である。
以上の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、スロットアレーアンテナ112とを形成することにより、無線通信モジュール102に搭載されるアンテナ107よりも高い利得を有する外部アンテナの利用を可能とする同時に、電子機器筐体101内に一体に形成されたスロットアレーアンテナ112と、アンテナ107とを選択的に利用することにより、スペースダイバシティ効果を高めることができる。
図11は図7の無線通信回路の変形例に係る無線通信回路のブロック図である。図11において、スロットアレーアンテナ112により受信された無線信号は結合用スロット106及びアンテナ107を介してレベル検出器11に入力されるとともに、サーキュレータ21bを介して受信合成制御回路12に入力される。一方、アンテナ401により受信された無線信号はレベル検出器11に入力されるとともに、サーキュレータ21aを介して受信合成制御回路12に入力される。受信合成制御回路12は、レベル検出器11からの各無線信号の信号レベルに基づいて、例えば、最大電力比合成法、最急降下法(LMS: Least Means Squares)などの適応制御法などを用いて、入力される2つの無線信号を合成して無線受信回路22に出力する。一方、無線送信回路23からの無線信号は送信合成制御回路13により制御された2つの無線信号に生成された後、一方の無線信号はサーキュレータ21bを介してアンテナ112から放射されるとともに、他方の無線信号はサーキュレータ21aを介してアンテナ401から放射される。
以上のように構成された無線通信回路においては、2本のアンテナを用いて、例えば、所望波に対してその放射パターンの主ビームを実質的に向けかつ干渉波に対してその放射パターンのヌルを実質的に向けるように適応的に制御することができる。
図12は図6の無線通信モジュール102Aの第1の変形例に係る無線通信モジュール102A−1の外観を示す斜視図である。図12に示すように、結合用スロット106と電磁的に結合するアンテナ107と、別のアンテナ401との間隔を、図5の実施形態に比較して大きくしてもよい。
図13は図6の無線通信モジュール102Aの第2の変形例に係る無線通信モジュール102A−2の外観を示す斜視図である。図13に示すように、結合用スロット106と電磁的に結合するアンテナ107と、別のアンテナ401を、その長手方向が無線通信モジュール102A−2の長手方向と平行となるように並置してもよい。
図14は図6の無線通信モジュール102Aの第3の変形例に係る無線通信モジュール102A−3の外観を示す斜視図である。図14に示すように、結合用スロット106と電磁的に結合するアンテナ107と、別のアンテナ401とを互いに直交するように設けてもよい。これにより、互いに直交する直線偏波を送受信できる。
以上の実施形態及び変形例においては、1本又は2本のアンテナを無線通信モジュール102,102Aに備えているが、本発明はこれに限らず、3本以上のアンテナを備えてもよい。
第6の実施形態.
図15は本発明の第6の実施形態に係る電子機器筐体101Dと、それに装着される無線通信モジュール102Aとの構造を示す一部破断斜視図である。図15の第6の実施形態に係る電子機器筐体101Dは、図1の第1の実施形態に比較して、無線通信モジュール102Aのアンテナ401に電磁的に結合する結合用スロット403と、複数のスロット404にてなるスロットアレーアンテナ406とを有する方形導波管401を、電子機器筐体101Dの前面の右側に設けたことを特徴としている。
図15において、方形導波管402は端面402A、E面402E及びH面402Hを備えて構成され、その端面402Aに結合用スロット403が結合用スロット106と同様に形成され、H面402Hに複数のスロット404を複数のスロット110と同様に形成することによりスロットアレーアンテナ406を形成している。
以上のように構成された電子機器筐体101Dに、無線通信モジュール102Aがスロット103を介してカードソケット104に装着されたとき、アンテナ107が結合用スロット106に電磁的に結合するのみならず、アンテナ401が結合用スロット403に電磁的に結合し、無線通信モジュール102Aのアンテナ401から送信される無線信号の電波は結合用スロット403を介して方形導波管402内に放射された後、方形導波管402をその長手方向に伝搬し、複数のスロット404にてなるスロットアレーアンテナ406から電子機器筐体101Dの前面に対して垂直な方向に放射される。なお、スロットアレーアンテナ406により受信される無線信号の電波は送信とは逆の経路を辿る。
本実施形態によれば、2本のアンテナ107,401から送信される無線信号の電波はともにスロットアレーアンテナ112,406から放射できるので、ともに高いアンテナ利得で電波を放射できる。
以上詳述したように、本発明に係る電子機器筐体及び無線通信モジュールによれば、上記無線通信モジュール内の第1のアンテナを用いることなく、上記電子機器筐体内の第2のアンテナを用いて無線通信をすることができるので、より大きなアンテナ利得で無線通信を行うことができる。例えば、上記導波管に複数のスロットを形成してなるスロットアレーアンテナを用いることにより、極超短波帯又はマイクロ波帯の無線信号を高価な給電ケーブルやコネクタを使うことなく低損失で給電できる。
また、上記導波管は、上記電子機器筐体の成形樹脂に金属メッキを施してなる金属層で構成でき、製造方法が簡単であって安価な製造コストで製造できる。また、スロットアンテナやスロットアレーアンテナは、一般に金属製の方形導波管の壁面に切り欠きを設けることで形成するが、本発明では、金属メッキの金属層の一部を除去することだけで容易に形成できる。これは、電子機器本体の価格を抑えるため、無線通信モジュールを後付けにするという本来の目的に対し極めて好都合である。
さらに、電子機器筐体に形成した第2のアンテナは指向性を容易に調整することができるので、所望波方向の通信相手装置に向けて電波を送信できるとともに、不要な方向への輻射を低減することができる。これにより、無線通信モジュール内部の第1のアンテナを単独で使用する場合に比べ、通信信号品位を改善し、通信距離を増加させ、しかも不要な混信を低減できる。
本発明の第1の実施形態に係る電子機器筐体101と、それに装着される無線通信モジュール102との構造を示す一部破断斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る電子機器筐体101Aと、それに装着される無線通信モジュール102との構造を示す一部破断斜視図である。 本発明に第3の実施形態に係る電子機器筐体101Bの前面部の構造を示す縦断面図である。 本発明に第4の実施形態に係る電子機器筐体101Cの前面部の構造を示す縦断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る電子機器筐体101と、それに装着される無線通信モジュール102Aとの構造を示す一部破断斜視図である。 図5の電子機器筐体101に無線通信モジュール102Aを装着したときの電子機器筐体101の外観を示す斜視図である。 図5及び図6の無線通信モジュール102A内の無線通信回路を示すブロック図である。 図5及び図6のアンテナ401を用いて無線信号を受信したときの相対信号強度の周波数特性501を示す図である。 図5及び図6のアンテナ112を用いて無線信号を受信したときの相対信号強度の周波数特性502を示す図である。 図5及び図6のアンテナ401,112を選択的に切り換えて用いて無線信号を受信したときの相対信号強度の周波数特性503を示す図である。 図7の無線通信回路の変形例に係る無線通信回路のブロック図である。 図6の無線通信モジュール102Aの第1の変形例に係る無線通信モジュール102A−1の外観を示す斜視図である。 図6の無線通信モジュール102Aの第2の変形例に係る無線通信モジュール102A−2の外観を示す斜視図である。 図6の無線通信モジュール102Aの第3の変形例に係る無線通信モジュール102A−3の外観を示す斜視図である。 本発明の第6の実施形態に係る電子機器筐体101Dと、それに装着される無線通信モジュール102Aとの構造を示す一部破断斜視図である。
符号の説明
10…コントローラ、
11…レベル検出器、
12…受信合成制御回路、
13…送信合成制御回路、
15…スイッチ、
20…コントローラ、
21,21a,21b…サーキュレータ、
22…無線受信回路、
23…無線送信回路、
101,101A,101B,101C,101D…電子機器筐体、
102,102A,120A−1,102A−2,102A−3…無線通信モジュール、
103…カードスロット、
104…カードソケット、
105,105P…方形導波管、
106…結合用スロット、
107…アンテナ、
110…スロット、
112…スロットアレーアンテナ、
201,201A…電磁ホーンアンテナ、
301…樹脂パネル、
301m…金属層、
302…天板、
303…底板、
304…遮蔽板、
305…四角錘部、
306…角柱部、
401…アンテナ、
402…方形導波管、
403…結合用スロット、
404…スロット、
406…スロットアレーアンテナ。

Claims (10)

  1. 少なくとも1本の第1のアンテナを備えた無線通信モジュールを装着可能な装着手段を備えた電子機器のための電子機器筐体において、
    上記無線通信モジュールを上記装着手段に装着したときに上記第1のアンテナと電磁的に結合し、導波管上に形成される電磁的結合手段と、
    上記電磁的結合手段と上記導波管によって電磁的に結合する第2のアンテナとを備えたことを特徴とする電子機器筐体。
  2. 上記第2のアンテナは、上記導波管に形成されたスロットアンテナであることを特徴とする請求項記載の電子機器筐体。
  3. 上記第2のアンテナは、上記導波管に形成された複数のスロットにてなるスロットアレーアンテナであることを特徴とする請求項記載の電子機器筐体。
  4. 上記第2のアンテナは、上記導波管に接続された電磁ホーンアンテナであることを特徴とする請求項記載の電子機器筐体。
  5. 上記導波管は、成形樹脂上に金属メッキにより形成された金属層により構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載の電子機器筐体。
  6. 上記電磁的結合手段と上記第2のアンテナの少なくとも一方は、上記電子機器筐体の少なくとも一部に一体的に形成されたことを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれか1つに記載の電子機器筐体。
  7. 上記無線通信モジュールは上記第1のアンテナとは別の第3のアンテナを備え、
    上記無線通信モジュールを上記装着手段に装着したときに上記第3のアンテナと電磁的に結合し、上記導波管上に形成される別の電磁的結合手段と、
    上記別の電磁的結合手段と上記導波管によって電磁的に結合する第4のアンテナとを備えたことを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか1つに記載の電子機器筐体。
  8. 少なくとも1本の第1のアンテナを備え、電子機器筐体の装着手段に装着可能な無線通信モジュールにおいて、
    上記無線通信モジュールを上記装着手段に装着したときに、上記第1のアンテナは、上記電子機器筐体に形成されかつ第2のアンテナに導波管によって電磁的に結合された電磁的結合手段に電磁的に結合するように形成されたことを特徴とする無線通信モジュール。
  9. 上記無線通信モジュールは少なくとも2本の第1のアンテナを備えたことを特徴とする請求項記載の無線通信モジュール。
  10. 上記無線通信モジュールを上記装着手段に装着したときに、上記少なくとも2本の第1のアンテナのうちの一方のアンテナは、上記電子機器筐体に形成されかつ第2のアンテナに上記導波管によって電磁的に結合された電磁的結合手段に電磁的に結合するように形成されるとともに、上記少なくとも2本の第1のアンテナのうちの一方のアンテナとは異なる他方のアンテナは、上記電子機器筐体に形成されかつ上記他方のアンテナに上記導波管によって電磁的に結合された別の電磁的結合手段に電磁的に結合するように形成されたことを特徴とする請求項記載の無線通信モジュール。
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