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JP4419005B2 - 遊技機 - Google Patents
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JP4419005B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入賞装置を有する遊技機に関し、詳しくは遊技球による所定の入賞条件の達成のための態様に工夫を講じることで遊技の趣向性を向上した遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機の一例として、所定の遊技状態を複数のラウンドで継続するための権利付与の可否を決定する入賞装置を有するパチンコ機の構成が特許文献1(特開2002−177612号公報)に開示されている。この遊技機においては、特典遊技における一のラウンドにおいて、次ラウンドへ移行するための条件を達成した場合に、直ちに次ラウンドへ移行するのではなく、当該ラウンドの満了に至るまで次ラウンド移行条件が達成されるのを保留する遊技形態の構成技術、および当該技術に関して遊技者への報知を確実化するための技術が開示されている。
【0003】
上記従来の遊技機における典型的な遊技形態として、所定のラウンドまでは、次ラウンド移行条件の達成を保留する遊技状態が設定されることで、そのラウンドの満了まで遊技を継続することが可能とされる。一方、当該所定のラウンド以降のラウンドにおいては、次ラウンド移行条件の達成保留機構が解除されることで、そのラウンドの満了まで遊技を継続することが困難となるように構成される。このような遊技形態は、所定の入賞条件実行によって次ラウンドへの移行権を確保するのに遊技者の技術を相当程度介入させる必要があるという意味において、いわゆる「技術介入」モードとして一般に知られている。
【0004】
ところで、上記のように所定のラウンドの前後において、実行ラウンドの満了に至るまで遊技を継続することの可否の確率が可変とされる遊技形態につき、さらに工夫を講じることで、趣向性が一層向上された遊技機の構成技術を探求すべきという要請が高い。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−177612号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、遊技機における所定の入賞条件の達成を決定するため遊技態様を一層趣向性に富んだ態様で遊技者に提示することが可能な遊技機の構成技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、「大入賞口、前記大入賞口を開閉する開閉羽根、前記大入賞口を通過した遊技球がいずれかに入賞するV入賞ゾーンおよび通常入賞ゾーンを有する電動役物装置と、始動口を備え、遊技球が前記始動口に入賞したことが検出されると、前記開閉羽根が所定回数開放動作されて前記大入賞口が開放され、開放された前記大入賞口を通過した遊技球が前記V入賞ゾーンに入賞した場合に大当たり状態が発生され、
前記大当たり状態では、前記開閉羽根が開放動作されるとともに、ラウンドの満了の前に次ラウンド移行条件が充足されると直ちに次ラウンドに移行されるラウンドが、複数繰り返し可能であり、遊技球が前記V入賞ゾーンに入賞することが前記次ラウンド移行条件とされている遊技機であって、前記ラウンドとして通常ラウンドと技術介入ラウンドが設定され、前記通常ラウンドでは、先ず、前記V入賞ゾーンに入賞する遊技球を保留するV入賞保留モードとされ、ラウンドの満了の際に、前記V入賞保留モードが解除されて、遊技球が前記V入賞ゾーンに入賞することが許容されるV入賞許容モードに移行され、これにより、前記通常ラウンドでは、前記V入賞ゾーンに入賞する遊技球が前記V入賞許容モードまで保留されることで、ラウンドの満了まで遊技を継続しながら次ラウンドに移行することが可能となり、前記技術介入ラウンドでは、先ず、前記V入賞ゾーンに入賞する遊技球が保留されることおよび遊技球が前記V入賞ゾーンに入賞することが許容されないV入賞規制モードとされ、前記開閉羽根の所定回数目の開放動作の際に、前記V入賞規制モードが解除されて、遊技球が前記V入賞ゾーンに入賞することが許容される前記V入賞許容モードに移行され、前記V入賞許容モードが短時間だけ維持された後、前記V入賞許容モードが解除されて、前記V入賞規制モードに移行され、これにより、前記技術介入ラウンドでは、開閉羽根の所定回数目の開放動作の際に短時間だけ維持される前記V入賞許容モードにおいて前記V入賞ゾーンに遊技球が入賞することで、次ラウンドに移行することが可能となり、前記大当たり状態が発生される際には、通常ラウンドで遊技が行われるラウンドの回数が抽選結果に応じて決定され、前記ラウンドの繰り返し回数が前記決定されたラウンドの回数に達するまでは前記通常ラウンドに設定され、前記ラウンドの繰り返し回数が前記決定されたラウンドの回数に達した以降では前記技術介入ラウンドが設定されることを特徴とする遊技機。」が構成される。
【0008】
請求項1に記載の遊技機では、大当たり状態では、抽選により決定されたラウンドの回数に達するまでは通常ラウンドが設定され、抽選により決定されたラウンドの回数に達した後は技術介入モードが設定される。通常ラウンドでは、ラウンド満了までV入賞保留モードが設定され、ラウンド満了の際にV入賞許容モードに設定される。また、技術介入ラウンドでは、開閉羽根が所定回数開閉動作するまではV入賞規制モードが設定され、開閉羽根が所定回数開閉動作した後はV入賞許容モードが設定される。V入賞規制モードでは、次ラウンド移行条件の達成が常時に規制される。また、V入賞保留モードでは、次ラウンド移行条件の達成がラウンドの満了まで保留される。V入賞許容モードでは、次ラウンド移行条件の達成が常時に許容される。遊技者は、これらのモードが切り替えられていく中で遊技を行なうことで、各種の遊技戦略を考慮しながら楽しむことができる。これにより趣向性に富んだ遊技機が提供されることとなった。
【0009】
(態様1)
特典遊技状態における第1のラウンドにおいて、次ラウンド移行条件が達成されることで当該第1のラウンドから第2のラウンドヘ移行するように構成された遊技機であって、
当該第1のラウンドにおける遊技状態として、
前記次ラウンド移行条件の達成を常時に規制する第1の遊技状態と、
前記次ラウンド移行条件の達成を前記第1のラウンドの満了まで保留する第2の遊技状態と、
前記次ラウンド移行条件の達成を常時に許容する第3の遊技状態との間で切り替え可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
【0010】
態様1に記載の発明によれば、特典遊技状態における第1のラウンドにおいて次ラウンド移行条件が達成されることにより、当該第1のラウンドから第2のラウンドヘ移行するように構成された遊技機が構成される。そして当該第1のラウンドにおける遊技状態として、第1、第2および第3の遊技状態の間で切り替え可能に構成される。第1の遊技状態では、次ラウンド移行条件の達成が常時に規制される。また第2の遊技状態では、次ラウンド移行条件の達成が第1のラウンドの満了まで保留される。第3の遊技状態では、次ラウンド移行条件の達成が常時に許容される。
遊技者は、第1の遊技状態では、次ラウンドヘの移行が未だ可能とされない状態での遊技を行なうことになる。また第2の遊技状態では、次ラウンド移行条件の達成が第1のラウンド満了まで保留されることで、遊技者は、次ラウンドヘ移行する権利をほぼ確保しつつ、当該第1のラウンドにおける所定の遊技状態を最後まで継続することが可能となる。さらに第3の遊技状態では、遊技者は、第1のラウンドの満了まで遊技を継続することはできないものの、次ラウンドヘの移行を確定的に得ることが可能となる。そして遊技者は、これらの各種の遊技状態が切り替えられていく中で遊技を行なうことで、各種の遊技戦略を考慮しながら楽しむことができる。これにより趣向性に富んだ遊技機が提供されることとなった。
なお、本発明における「遊技機」は、典型的にはパチンコ機やアレンジボール機等がこれに該当する。また本発明における「特典遊技」は、遊技者に所定の特典が付与された遊技態様であり、典型的には大当たり遊技状態がこれに該当する。また「ラウンド」は、例えばパチンコ機における開閉式の入賞口が所定回数だけ開閉し、あるいは遊技球が所定数入賞するまで特典遊技状態を継続するといったように、遊技者に所定の特典を付与する遊技状態の単位を指すものとする。また「第1のラウンド」とは、複数のラウンドのうちの任意の回のラウンドであれば足り、初めてのラウンド、所定回数だけラウンドが継続された後のラウンドのいずれも包含されるものとする。
さらに本発明における「次ラウンド移行条件」については、典型的には、大入賞口に設けられたVゾーン等と称呼される特別な領域に遊技球が入賞することがこれに該当する。また「次ラウンド移行条件の達成を規制」するとは、上記例で言えば、特別領域に遊技球が入賞することを禁止あるいは困難にする態様がこれに該当する。また「次ラウンド移行条件の達成を第1のラウンドの満了まで保留」するとは、上記例で言えば、特別領域に入賞しようとする遊技球につき、第1のラウンドが満了するに至るまで保持し、特別領域に入賞するのを遅らせるといつた態様がこれに該当する。この場合「第1のラウンドの満了」とは、当該ラウンドが満了する時のみならず、満了の直前あるいは満了の直後も包含するものとする。
【0011】
(態様2)
態様1に記載の遊技機であって、
前記第1のラウンドにおいては、前記第1の遊技状態から第3の遊技状態に切り替えられた後で、第2の遊技状態に切り替えられるように構成されていることを特徴とする遊技機。
【0012】
態様2に記載の発明によれば、態様1に記載の遊技機における第1のラウンドでは、第1の遊技状態から第3の遊技状態に切り替えられた後で、第2の遊技状態に切り替えられるように構成される。第1のラウンドから第2のラウンドに移行するには、第2の遊技状態あるいは第3の遊技状態にて入賞する必要があり、しかも第1のラウンドの満了まで遊技を満喫しつつ、さらに第2のラウンドに移行するには、上述の第2の遊技状態にて入賞するか、あるいは第1のラウンドが満了する直前における第3の遊技状態にて入賞するかのいずれしかなく、このため遊技者はラウンド中のどのタイミングで遊技球を入賞させるか等といった戦略を立案し、技量を向上する楽しみ方を味わうことが可能となり、趣向性に富んだ遊技機を構成することが可能となる。
【0013】
(態様3)
態様2に記載の遊技機であって、
前記第1のラウンドにおいては、第3の遊技状態に切り替えられた後に所定のタイミングで所定の条件が達成された場合にのみ前記第2の遊技状態への切り替えが可能とされることを特徴とする遊技機。
【0014】
態様3に記載の発明によれば、態様2に記載の遊技機における第1のラウンドでは、第3の遊技状態に切り替えられた後に所定のタイミングで所定の条件が達成された場合にのみ、第2の遊技状態への切り替えが可能とされるよう構成される。この構成では、第3の遊技状態に切り替えられた際に入賞した場合には、第1のラウンドの満了まで遊技を満喫することなく第2のラウンドに移行してしまうことになる。換言すれば、第1のラウンドの満了まで遊技を満喫しつつ、さらに第2のラウンドに移行するには、第3の遊技状態から第2の遊技状態に切り替えられた限定的なタイミングで入賞する必要がある。このため遊技者には、遊技技術を一層向上する動機付けが与えられることになり、遊技の趣向性が一層向上することとなる。
【0015】
(態様4)
態様1から3までのいずれかに記載の遊技機であって、
さらに前記特典遊技状態における第1のラウンド以前のラウンドにおいては、前記1の遊技状態と第2の遊技状態との間で切り替え可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
【0016】
態様4に記載の発明によれば、態様1から3までのいずれかに記載の遊技機において、さらに特典遊技状態における第1のラウンド以前のラウンドにおいて、第1の遊技状態と第2の遊技状態との間で切り替え可能に構成される。すなわち第1のラウンド以前のラウンドでは、次ラウンドヘの移行条件を達成するには、常に第2の遊技状態において入賞することを要する構成であり、換言すれば、当該ラウンドの満了まで遊技を満喫しつつ次ラウンドヘの移行権を確保することが可能となる。一方、第1のラウンドでは、上述のように次ラウンドヘの移働に関し、ラウンド満了までの遊技権を得ることが可能か否かは、第2の遊技状態あるいは第3の遊技状態のどこで入賞するかによって左右されることになり、遊技者の技量が遊技の結果に影響する度合いが大きくなる。こうした各ラウンドにおける特質を適宜併有させることで、遊技の趣向性に一層富んだ遊技機が提供されることとなる。
【0017】
(態様5)
態様4に記載の遊技機であって、
前記第1のラウンドにおける前記第2の遊技状態の継続時間は、前記第1のラウンド以前のラウンドにおける前記第2の遊技状態の継続時間よりも短く設定されていることを特徴とする遊技機。
【0018】
態様5に記載の発明によれば、態様4に記載の遊技機につき、第1のラウンドにおける第2の遊技状態の継続時間は、第1のラウンド以前のラウンドにおける第2の遊技状態の継続時間よりも短く設定される。この構成により、第1のラウンドでは、当該第1のラウンド以前のラウンドにおける場合に比べ、次ラウンドヘの移行権を確保しつつ当該ラウンドの満了まで遊技を満喫することができる確率が相当程度低下することになるので、遊技者の一層の技量向上を促すことになり、遊技の趣向性の一層の向上に資する。
【0019】
(態様6)
態様1から5までのいずれかに記載の遊技機であって、
遊技球が所定の入賞口に入賞することで前記次ラウンド移行条件が達成されるとともに、前記入賞ロヘの遊技球の流通嶺域に入賞調整装置が配置され、
前記入賞調整装置は、
前記入賞口に遊技球が入賞するのを常時に規制することで前記第1の遊技状態とし、
前記入賞口よりも上流側において遊技球を保持することによって当該遊技球または後続の遊技球が前記入賞口に入賞するのを規制するとともに、前記第1のラウンドの満了時または満了の直前あるいは直後に、遊技球の保持を解除することで当該遊技球が前記入賞口に入賞するのを許容することで前記第2の遊技状態とし、
前記入賞口に遊技球が入賞するのを常時に許容することで前記第3の遊技状態とすることを特徴とする遊技機。
【0020】
態様6に記載の発明によれば、態様1から5までのいずれかに記載の遊技機において、遊技球が所定の入賞口に入賞することで次ラウンド移行条件が達成されるとともに、当該入賞ロヘの遊技球の流通領域に入賞調整装置が配置される。この入賞調整装置では、入賞口に遊技球が入賞するのを常時に規制することで第1の遊技状態とする。また、入賞口よりも上流側において遊技球を保持することによって当該遊技球または後続の遊技球が入賞口に入賞するのを規制するとともに、第1のラウンドの満了時または満了の直前あるいは直後に、遊技球の保持を解除することで当該遊技球が前記入賞口に入賞するのを許容することで第2の遊技状態とする。さらに、入賞口に遊技球が入賞するのを常時に許容することで第3の遊技状態とする。
【0021】
このように遊技球の入賞口への流通領域において当該遊技球の流通を適宜コントロールすることで、各遊技状態の切り替えにつき遊技者に視認し易い状態で遂行することが可能となる。
【0022】
(態様7)
態様6に記載の遊技機であって、
前記入賞調整装置は、前記入賞口の上流側において前記遊技球の流通領域の有効断面積を変化することで前記第1から第3の遊技状態を切り替えることを特徴とする遊技機。
【0023】
態様7に記載の発明によれば、態様6に記載の遊技機における入賞調整装置につき、入賞口の上流側において遊技球の流通領域の有効断面積を変化することで第1から第3の遊技状態を切り替えるよう構成される。遊技球の流通領域の有効断面積が変化することで、遊技状態の切り替えにつき、遊技者に視認し易く遂行することが可能となり、入賞タイミング等の戦略立案を容易化し、遊技の趣向性の一層の向上に資することとなる。
【0024】
(態様8)
態様7に記載の遊技機であって、
前記入賞調整装置は、前記入賞ロヘと遊技球が流通する方向と交差する方向に移動することで前記流通領域の有効断面積を変化する可動部材を有することを特徴とする遊技機。
【0025】
態様8に記載の発明によれば、態様7に記載の遊技機における入賞調整装置につき、入賞ロヘと遊技球が流通する方向と交差する方向に移動することで、流通領域の有効断面積を変化する可動部材を有するよう構成する。可動部材が遊技球の流通方向と交差状に移動することで流通領域の有効断面積を変化させ、これによって各遊技状態の切り替えが行なわれる構成を採用することで、遊技者の視認容易性を一層高め、遊技の趣向性を増大することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るパチンコ機101につき図面を参照しつつ詳細に説明する。このうちパチンコ機101の全体構成が図1に示され、パチンコ機101における電動役物装置105の詳細な構成が図2に示され、さらにパチンコ機101の電装システム構成が図3に示される。なおパチンコ機101は、本発明における「遊技機」の一例である。図1に示すように、本実施の形態に係るパチンコ機101の遊技盤103の表面に形成された遊技領域104には、電動役物装置105、始動口107が、特に番号を付さない誘導釘、風車、一般入賞口といった周知の要素とともに、それぞれ適所に配置されている。
【0027】
さらに上記遊技盤103の下方には上皿115が配置される。上皿115の背面側には、例えば遊技球入賞時、あるいは電動役物装置105にて各種の特別遊技状態を遂行する際の効果音を生じさせるためのスピーカが配置されている。さらに上皿115の下部には、発射ハンドル装置117、上皿115から送られる遊技球を貯留するための下皿119といった周知の要素が適宜配設されている。
【0028】
電動役物装置105は、図2に示すように、遊技球102が入賞可能とされた大入賞口109、当該大入賞口109を開閉する開閉羽根151、後述するラウンド数情報等の遊技情報を表示する表示装置152、大入賞口109から入賞した遊技球102を一時的に滞留させる水平板153、水平板153に連接された入賞調整装置155、当該入賞調整装置155の下部に配置されたV入賞ゾーン157および通常入賞ゾーン159とを主体として構成されている。そして開閉羽根151が開放動作されることで大入賞口109に入賞した遊技球102は、水平板152の上面部に落下するとともに、当該水平板152上面を水平状に遊動しつつ入賞調整装置155に移動する。なお水平板152は、例えば棚板等とも一般に称呼される。入賞調整装置155は、遊技球102の流通路の開口断面積を適宜変化させることにより、当該遊技球102の通過を許容し、規制し、あるいは所定時間保留し、これによってV入賞ゾーン157および通常入賞ゾーン159に対する遊技球102の入賞の可否およびタイミングを適宜調整可能に構成される。その詳細については後述する。
【0029】
さて、図1に示す各始動口107には、便宜上特に図示しない始動口センサ(図3において符号135で示される)が設定され、当該始動口センサによって始動口107に遊技球が入賞したことが検出される。遊技球が始動口107のいずれかに入賞すると、遊技盤103の裏面側に配置された賞球装置(図3において符号133で示される)から所定数の賞球が払い出される。さらに始動口107への入賞に伴い、図2に示す電動役物装置105において、開閉羽根151が所定回数開放動作される。本実施の形態では、どの始動口107に入賞するかによって、開閉羽根151の開放動作の回数が適宜変化されるよう構成されている。開閉羽根151が開放動作している最中に、さらに遊技球がV入賞ゾーン157(図2参照)に入賞することで、いわゆる大当たり状態が実現される。この大当たり状態は、本発明における「特典遊技状態」に対応するものであり、かかる大当たり状態が継続される遊技状態の単位を「ラウンド」として規定する。当該ラウンドは、次ラウンド移行条件が達成される場合を除いて、開閉羽根151が所定回数だけ開放動作されるか、あるいは遊技球が所定数だけ入賞するかのいずれかの条件が充足されるまで継続するように設定されている。
【0030】
一方、本実施の形態における次ラウンド移行条件は、大当たり状態の実行中、すなわち一のラウンドにおける遊技中に、さらに遊技球が上記V入賞ゾーン157に入賞することによって達成される。すなわち一のラウンドにおいて遊技球がV入賞ゾーン157に入賞した場合、入賞と同時に当該ラウンドにおける大当たり状態での遊技が終了され、次の大当たり状態に係るラウンド(次ラウンド)が実行されるように設定されている。
【0031】
本実施の形態に係るパチンコ機101の電装システムが図3に模式的に示される。図3に示すように、本実施の形態に係るパチンコ機101は、概略的に見て、
AC電源に接続された電源装置121に中継基板123を介して接続されたメイン制御部125を主体として構成される。メイン制御部125内には、特に図示しないもののCPU、メモリ、入力処理回路および出力処理回路が適宜設定されている。さらにメイン制御部125には、始動口センサ135およびV入賞センサ137が接続され、各センサ135,137からの検知信号が適宜入力される。またメイン制御部125には、ソレノイド139、表示制御部131、音制御部129、賞球制御部127がそれぞれ接続されている。また賞球制御部127には更に賞球の払出を実行する賞球装置133が接続されている。
【0032】
ソレノイド139は、メイン制御部125内に設けられた出力処理回路(特に図示しない)からの駆動制御信号に基づいて適宜励磁・非励磁状態を切り替えることにより、上述のように図2に示す電動役物装置105の開閉羽根151の開閉駆動、および入賞調整装置155の駆動を行う。なお入賞調整装置155の駆動の詳細については後述する。表示制御部131は、メイン制御部125内に設けられた通信制御回路(特に図示しない)からの制御信号に基づいて電動役物装置105の表示装置152の駆動制御を行う。音制御部129は、同じくメイン制御部125内に設けられた通信制御回路からの制御信号に基づいて上記スピーカの音声出力を制御する。
【0033】
賞球制御部127は、特に図示しないものの、内部にCPUおよび入出力ポート等を備え、電源装置121から電源供給を受けて駆動されるとともに、始動口センサ135やV入賞センサ137からの検出信号を受けたメイン制御部125から適宜賞球制御信号を受けて、賞球装置133における賞球の払い出し制御を適宜行う。さらにメイン制御部125は、パチンコ機101を設置した遊技ホールに設けられたホールコンピュータ141に接続され、例えば大当たりの回数等といった遊技に関する営業情報を適宜出力する。
【0034】
本実施の形態に係るパチンコ機101は上記のように構成される。次に当該パチンコ機101の作用について説明する。図1に示すパチンコ機101において、発射ハンドル装置117を介し、遊技盤103表面の遊技領域104に射出された遊技球が始動口107のいずれかに入賞すると、当該入賞した遊技球が図3に示す始動口センサ135によって検出される。これにより始動口センサ135からの検出信号がメイン制御部125に送られる。メイン制御部125は、賞球制御部127に制御信号を出力し、当該賞球制御部127は始動口107への入賞に応じた数の賞球を賞球装置133に払い出させる。またこの賞球払い出し情報はホールコンピュータ141に対しても出力される。なお始動口107への入賞は、遊技機101における特典遊技状態の開始条件に対応する。
【0035】
さらにメイン制御部125は、ソレノイド139に制御信号を出力し、図2に示す開閉羽根151を所定回数だけ開放動作させる。開閉羽根151が開放動作することで大入賞口109が開放されて遊技球102の入賞が許容される。一方、開閉羽根151が閉鎖動作することで大入賞口109が閉鎖されて遊技球102の入賞が規制される。開閉羽根151が開放動作することで、開放された大入賞口109に入賞した遊技球102は、大入賞口109の下方に配置された水平板153の上面にて遊動しつつ入賞調整装置155を介してV入賞ゾーン157および通常入賞ゾーン159のいずれかに入賞する。遊技球102が通常入賞ゾーン159に入賞した場合には、図3に示す賞球装置133を介して所定数の賞球が払い出される。一方、開閉羽根151が開放動作している最中に遊技球102がV入賞ゾーン157に入賞した場合、パチンコ機101は大当たり状態となり、いわゆる特典遊技状態のラウンドが実行されることとなる。
【0036】
上述したように、一のラウンドは、次ラウンド移行条件が達成されて終了する場合を除き、開閉羽根151が所定回数だけ開放動作されるか、あるいは遊技球が所定数だけ入賞するかのいずれかの条件が充足されるまで継続するように設定されている。一方、当該ラウンド実行中に次ラウンド移行条件が達成された場合、すなわち当該ラウンド実行中に遊技球102がV入賞ゾーン157に入賞した場合、当該ラウンドはV入賞ゾーン157への入賞の時点で終了し、次のラウンドに移行することとなる。換言すれば、特典遊技状態のラウンドは、所定の満了条件に至るまで継続可能とされるとともに、次ラウンド移行条件を充足することで次ラウンドへと移行し、これによってラウンドが重畳的に繰り返し可能に設定される。ところで、所定のラウンド継続中に次ラウンド移行条件が達成された場合、次ラウンド移行権が確保されるものの、そのラウンドにおいて最後まで有利な遊技条件を享有する権利、すなわちラウンド満了権が失効するという裏腹の関係となる。
【0037】
この点に関し、本実施の形態に係るパチンコ機101では、二種類のラウンドを設定し、それぞれのラウンドにおいて各権利の確保の容易性を適宜変化させることで遊技の趣向性を向上させている。このうち、一方のラウンドは「通常ラウンド」として定義され、他方のラウンドは「技術介入ラウンド」として定義される。通常ラウンドでは、上述の次ラウンド移行権とラウンド満了権の双方が比較的容易に確保され易く設定され、技術介入ラウンドでは、両者を確保するのに遊技者の高度な技量が要求されるように設定されている。
【0038】
本実施の形態では、通常ラウンドで遊技が行なわれるラウンドの回数については、図2に示すV入賞ゾーン157に遊技球102が入賞して大当たり状態が発生した際に、電動役物装置105の表示装置152を用いて所定の抽選作業を実行し、抽選結果に応じて適宜決定される。例えば抽選結果で「7」が表示された場合には、初回ラウンドから6回目のラウンドまでは通常ラウンドに設定され、次ラウンド移行権および当該ラウンド満了権が比較的容易に確保されるように構成している。一方、7回目以降のラウンドでは技術介入ラウンドに切替えられ、双方の権利の確保につき遊技者の遊技技術が介在する幅を大きく設定している。なお、この例の場合、7回目のラウンドが本発明における「第1のラウンド」に対応することとなる。
【0039】
(通常ラウンドにおけるV入賞保留モード)
上記した通常ラウンドでは、入賞調整装置155は原則として図4に示す状態に設定される。この状態では、入賞調整装置155を構成する固定壁部163に対して、可動壁部165の離間距離を適宜調整し、可動壁部165から突出状に延在する遊技球保持片167によって、遊技球102が遊技球流通路161途上にて保持されるように設定される。なお可動壁部165は図3に示すソレノイド139によって駆動制御される。この状態では、遊技球保持片167によって保持された遊技球102は、入賞調整装置155の下方に位置するV入賞ゾーン157への入賞が保留された状態とされる。この状態を「V入賞保留モード」と定義することとする。
【0040】
通常ラウンドにおいては、当該ラウンドの満了までV入賞保留モードが継続されるよう設定されている。そして当該ラウンドの満了の際には、図5に示すように、入賞調整装置155を構成する固定壁部163に対して、可動壁部165の離間距離を大きくし、可動壁部165から突出状に延在する遊技球保持片167による干渉を受けることなく遊技球102が流通路161を通過し、下方のV入賞ゾーン157に入賞することが許容されるように設定する。この状態を「V入賞許容モード」と定義することとする。V入賞許容モードでは、遊技球102は、入賞調整装置155を通じて直ちにV入賞ゾーン157に入賞することが許容される。なお、V入賞許容モードにおいては、遊技球102は流通路161を真っ直ぐに落下して、図2に示すV入賞ゾーン157に高確率で入賞され易く設定するのみであり、V入賞ゾーン157への入賞を確実に保証するものではない。
【0041】
通常ラウンドでは、上記V入賞保留モードが継続されるとともに、開閉羽根151が所定回数だけ開放動作されるか、あるいは遊技球が所定数だけ入賞するかのいずれかの条件が充足されることによって当該ラウンドが満了する際に、図4に示すV入賞保留モードを解除し、図5に示すV入賞許容モードに移行する。これにより、それまで保留されていた遊技球102がV入賞ゾーン157に入賞することが許容されるので、次ラウンド移行権を高確率で確保しつつ、ラウンド満了権をも確保することが可能とされる。
【0042】
(技術介入ラウンドにおけるV入賞規制モード)
一方、技術介入ラウンドでは、入賞調整装置155は原則として図6に示す状態に設定される。この状態では、入賞調整装置155を構成する固定壁部163に対して、遊技球保持片167が固定壁部163に当接するまで可動壁部165を近接させる。この結果、遊技球流通路161の有効断面積が減少し、入賞調整装置155は遊技球の通過および滞留を許容しない状態とされる。この状態を「V入賞規制モード」と定義することとする。V入賞規制モードでは、V入賞ゾーン157への入賞の確率が非常に小さく設定され、図2に示す遊技球102の殆どは通常入賞ゾーン159に入賞することとなる。
【0043】
(技術介入ラウンドにおけるV入賞許容モード)
技術介入ラウンドの実行中、所定の条件を充足することにより、入賞調整装置155は、図6に示すV入賞規制モードから図7に示すV入賞許容モードに短時間だけ移行するように設定される。本実施の形態では、技術介入ラウンド実行中において、開閉羽根151(図2参照)の所定回数目の開閉動作の際に、V入賞規制モードからV入賞許容モードに移行するように設定されている。従って遊技者は、このV入賞許容モードに移行したタイミングを見計らってV入賞ゾーン157への遊技球入賞を狙わないと次ラウンド移行権を確保することができなくなる。すなわち、「技術介入」ラウンドとは、遊技者の遊技球入賞技術を介入させないと次ラウンドへの移行が確保できないラウンドとして定義される。
【0044】
(技術介入ラウンドにおけるV入賞保留モード)
本実施の形態では、技術介入ラウンドにある場合、図7に示すV入賞許容モードが所定の短時間だけ維持された後、可動壁部165を固定壁部163側に近接動作することにより、再び図6に示すV入賞規制モードに復帰するように構成されている。従って、V入賞許容モードからV入賞規制モードに復帰するタイミングを見計らって遊技球102を流通路161に送り込むことに成功した場合、図8に示すように、固定壁部163に向かって移動する可動壁部165から延在した遊技球保持片167によって遊技球102が保持されることにより、V入賞保留モードが実現されることとなる。この場合、遊技球102は、当該技術介入ラウンドが満了する際に可動壁部165が固定壁部163から離間するように移動して、図7に示すV入賞許容モードに設定される際に、V入賞ゾーン157に入賞することが許容されることとなる。これにより、技術介入ラウンドにおいては、遊技者の入賞タイミング調整技能を介して、次ラウンド移行権とラウンド満了権の双方を確保することが可能となる。
【0045】
すなわち、本実施の形態における技術介入モードでは、V入賞規制モードおよびV入賞許容モードに加え、両モードの移行タイミングをうまく利用してV入賞保留モードを設定することが可能とされる。従って遊技者は、技術介入モードでは、V入賞許容モードにおいてV入賞を得ることにより、ラウンド満了権は確保できないものの次ラウンド移行権が確保する作戦、あるいはV入賞許容モードからV入賞規制モードへの移行のタイミングを狙ってV入賞保留モードを確保することにより、次ラウンド移行権のみならずラウンド満了権をも確保する作戦を、自らの遊技技量に基づいて立案することが可能となり、遊技を一層楽しむことが可能となった。以上の構成により、元来、遊技に関する所定の特典確保の可否を遊技者の技術介入に依存させていた遊技形態において、さらに遊技者に高度な作戦立案を求める遊技手法を導入することが可能となり、遊技機における遊技態様を一層趣向性に富んだ形で遊技者に提示することが可能となった。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技機における所定の入賞条件の達成を決定するため遊技態様を一層趣向性に富んだ態様で遊技者に提示することが可能な遊技機の構成技術が提供されることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である遊技機における遊技盤の主要部の構成を正面視にて示す。
【図2】本実施の形態における電動役物装置の構成を示す部分的な正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る遊技機のシステム構成を示すシステムブロック図である。
【図4】電動役物装置における入賞調整装置の構成を示す模式図である。図4では、入賞調整装置がV入賞保留モードとされた状態が示される。
【図5】電動役物装置における入賞調整装置の構成を示す模式図である。図5では、入賞調整装置がV入賞許容モードとされた状態が示される。
【図6】電動役物装置における入賞調整装置の構成を示す模式図である。図6では、技術介入ラウンドにおいて入賞調整装置がV入賞規制モードとされた状態が示される。
【図7】電動役物装置における入賞調整装置の構成を示す模式図である。図7では、技術介入ラウンドにおいて入賞調整装置がV入賞許容モードとされた状態が示される。
【図8】電動役物装置における入賞調整装置の構成を示す模式図である。図8では、技術介入ラウンドにおいて入賞調整装置がV入賞許容モードからV入賞規制モードに移行する最中に遊技球が保持されてV入賞保留モードとされた状態が示される。
【符号の説明】
101 パチンコ機
102 遊技球
103 遊技盤
104 遊技領域
105 電動役物装置
107 始動口
109 大入賞口
115 上皿
117 発射ハンドル装置
119 下皿
121 電源装置
123 中継基板
125 メイン制御部
127 賞球制御部
129 音制御部
131 表示制御部
133 賞球装置
135 始動口センサ
137 V入賞センサ
139 ソレノイド
141 ホールコンピュータ
151 開閉羽根
153 水平板
155 入賞調整装置
157 V入賞ゾーン
159 通常入賞ゾーン
161 遊技球流通路
163 固定壁部
165 可動壁部
167 遊技球保持片

Claims (1)

  1. 大入賞口、前記大入賞口を開閉する開閉羽根、前記大入賞口を通過した遊技球がいずれかに入賞するV入賞ゾーンおよび通常入賞ゾーンを有する電動役物装置と、始動口を備え、
    遊技球が前記始動口に入賞したことが検出されると、前記開閉羽根が所定回数開放動作されて前記大入賞口が開放され、開放された前記大入賞口を通過した遊技球が前記V入賞ゾーンに入賞した場合に大当たり状態が発生され、
    前記大当たり状態では、前記開閉羽根が開放動作されるとともに、ラウンドの満了の前に次ラウンド移行条件が充足されると直ちに次ラウンドに移行されるラウンドが、複数繰り返し可能であり、遊技球が前記V入賞ゾーンに入賞することが前記次ラウンド移行条件とされている遊技機であって、
    前記ラウンドとして通常ラウンドと技術介入ラウンドが設定され、
    前記通常ラウンドでは、先ず、前記V入賞ゾーンに入賞する遊技球を保留するV入賞保留モードとされ、ラウンドの満了の際に、前記V入賞保留モードが解除されて、遊技球が前記V入賞ゾーンに入賞することが許容されるV入賞許容モードに移行され、これにより、前記通常ラウンドでは、前記V入賞ゾーンに入賞する遊技球が前記V入賞許容モードまで保留されることで、ラウンドの満了まで遊技を継続しながら次ラウンドに移行することが可能となり、
    前記技術介入ラウンドでは、先ず、前記V入賞ゾーンに入賞する遊技球が保留されることおよび遊技球が前記V入賞ゾーンに入賞することが許容されないV入賞規制モードとされ、前記開閉羽根の所定回数目の開放動作の際に、前記V入賞規制モードが解除されて、遊技球が前記V入賞ゾーンに入賞することが許容される前記V入賞許容モードに移行され、前記V入賞許容モードが短時間だけ維持された後、前記V入賞許容モードが解除されて、前記V入賞規制モードに移行され、これにより、前記技術介入ラウンドでは、開閉羽根の所定回数目の開放動作の際に短時間だけ維持される前記V入賞許容モードにおいて前記V入賞ゾーンに遊技球が入賞することで、次ラウンドに移行することが可能となり、
    前記大当たり状態が発生される際には、通常ラウンドで遊技が行われるラウンドの回数が抽選結果に応じて決定され、前記ラウンドの繰り返し回数が前記決定されたラウンドの回数に達するまでは前記通常ラウンドに設定され、前記ラウンドの繰り返し回数が前記決定されたラウンドの回数に達した以降では前記技術介入ラウンドが設定されることを特徴とする遊技機。
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