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JP4424876B2 - 骨プラグ形成器具 - Google Patents
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JP4424876B2 - 骨プラグ形成器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、骨片または骨補填剤または骨片と骨補填剤の混合物から所定形状の骨プラグを形成するための骨プラグ形成器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、前十字靱帯再建術において、脛骨および大腿骨にわたって骨孔を形成して骨孔内に移植靱帯を引き込み固定した後、骨孔端部から骨プラグを挿入して移植靱帯を骨孔内壁に密着固定させる操作が行われている。また、骨折に対する骨移植において、骨折片を除去した後、他の箇所から採取した骨を加工して骨プラグを作製し、粉砕箇所に埋入する操作が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前十字靱帯再建術において使用される骨プラグは、通常、骨孔を形成する際に、中空ドリル等により円筒形状等に抜き取った骨片を、ノミ等で所定の形状に加工することにより作製されている。このため、常に同じ形状に作製することが難しく、また、移植する骨プラグの形状が予め定まっていないので工具の選択が一様でなく加工操作が煩雑となる。
また、骨折に対する骨移植においても、採取した骨片をノミ等で加工することにより骨プラグを作製しているが、埋入する骨プラグの形状が決まってないため、前十字靱帯再建術と同様、加工操作が煩雑なものとなっている。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するものであり、簡単な操作により、採取された骨片または骨補填剤または骨片と骨補填剤の混合物から所定形状の骨プラグを形成可能な骨プラグ形成器具を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するものは、
(1)骨片または骨補填剤または骨片と骨補填剤の混合物を所定形状の骨プラグに形成するための骨プラグ形成器具であって、該骨プラグ形成器具は、上端が開口し、かつ下端が閉塞している筒状部材と、該筒状部材に出し入れ可能に収納され、上端より下端側に向かって延びる骨プラグ形成空間を形成するためのダイス部材と、該ダイス部材の前記骨プラグ形成空間内に投入された骨片を該骨プラグ形成空間の下部側に圧縮充填するための押込部材と、該押込部材を下端側に押し下げるための押下機構を備え、さらに、前記ダイス部材は、前記骨プラグ形成空間形成部分において軸方向に分割可能に形成されており、前記ダイス部材の前記骨プラグ形成空間は、下端に向かって幅が狭くなるクサビ状となっており、前記押込部材は、クサビ状の前記骨プラグ形成空間形成部分の途中まで侵入可能な形状および大きさに作製された台形状押し込み部分を有する骨プラグ形成器具である。
【0005】
) 上記(1)において、前記ダイス部材は、前記骨プラグ形成空間の上端側と連通しかつ前記押込部材が上下に移動可能な移動路を備えていることが好ましい。
) 上記()において、前記ダイス部材は、前記骨プラグ形成空間を形成する骨プラグ形成空間形成用ダイス部材と、該骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の上部に載置され、前記移動路を形成する移動路形成用ダイス部材とからなることが好ましい。
) 上記(1)ないし()のいずれかにおいて、前記押下機構は、前記筒状部材の上端側開口部に取り外し可能に固定される支持板と、該支持板をほぼ垂直方向に貫通し、かつ該支持板と螺合し、さらに、下端部が前記押込部材の上端部に当接可能であるシャフト部と該シャフト部の上端側に設けられ、該シャフト部を回転させるための把持部を備える押下部材とを備え、さらに、該押下機構は、前記支持板が前記筒状部材に固定された状態において、前記把持部を回転させることによる前記シャフト部の下端側への進行により前記押込部材を押し下げ可能となっていることが好ましい。
) 上記(1)ないし()のいずれかにおいて、前記筒状部材は、上端および下端が開口した筒状部材本体部と該筒状部材本体部の下端面に着脱可能に取り付けられた下蓋を有することが好ましい。
) 上記(1)ないし()のいずれかにおいて、前記筒状部材と前記ダイス部材は、該筒状部材内に配置されるダイス部材の位置決めのための係合機構を備えていることが好ましい。
) 上記()において、前記係合機構は、前記筒状部材の前記下蓋の内面より上端側にほぼ垂直に延びるダイス部材位置決め用突出部と前記ダイス部材に設けられた位置決め用突出部収納部により構成されていることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の骨プラグ形成器具を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例である骨プラグ形成器具の外観図、図2は、本発明の実施例である骨プラグ形成器具の分解図、図3は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される筒状部材の筒状部材本体部の外観図、図4は、図3に示す筒状部材の下蓋の外観図、図5は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の外観図、図6は、図5に示す骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の平面図、図7は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される移動路形成用ダイス部材の外観図、図8は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される押下機構の押下部材の外観図、図9は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される押下機構の支持板(上蓋)の外観図、図10は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される押込部材の正面図である。
【0009】
本発明の骨プラグ形成器具1は、骨片5または骨補填剤または骨片と骨補填剤の混合物(図示せず)を所定形状の骨プラグ17に形成するための骨プラグ形成器具である。骨プラグ形成器具1は、上端が開口し、かつ下端が閉塞している筒状部材2と、筒状部材2に出し入れ可能に収納され、かつ上端より下端側に向かって延びる骨プラグ形成空間3を形成するためのダイス部材4と、ダイス部材4の骨プラグ形成空間内に投入された骨片5を骨プラグ形成空間3の下部側に圧縮充填するための押込部材6と、筒状部材2の上端側に取り付けられ、押込部材6を下端側に押し下げるための押下機構7を備えている。
【0010】
骨プラグ形成器具1は、例えば、ACL再建術の際に、中空ドリル等により抜き取った骨片5または骨補填剤または骨片と骨補填剤の混合物を内部に充填、強圧して決まった形の骨プラグを作製するものである。本発明の骨プラグ形成器具1は、図1、図2に示すように、筒状部材2と、骨プラグ形成空間3を形成する凹部33を有するダイス部材4と、押込部材6と、押込部材のための押下機構7を備えている。
【0011】
筒状部材2は、図2に示すように、上端が開口し下端が閉塞している。実施例では、筒状部材2は、図3、図4に示すように上端から下端までほぼ同一内径となっている筒状部材本体部20と、下端閉塞面を形成する下蓋21とからなる。下蓋21は筒状部材本体部20の下側からネジ等により着脱可能に取り付けられている。このような構成により、筒状部材2から下蓋21を取り外し、ダイス部材4(骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41)を下側から押せばダイス部材4(ダイス部材41)を筒状部材本体部20内から容易に取り出すことができる。
また、筒状部材2とダイス部材4は、筒状部材2内に配置されるダイス部材4の位置決めのための係合機構を備えている。具体的には、係合機構は、筒状部材2の下蓋21の内面(上面)より上端側にほぼ垂直に延びるダイス部材位置決め用突出部8とダイス部材4に設けられた位置決め用突出部8を収容する位置決め用突出部収納部(貫入孔)43,44により構成されている。ダイス部材位置決め用突出部8は、下蓋21の上面に設けられた2本の棒状体(位置決め用案内棒)である。実施例では、位置決め用突出部8は、ダイス部材4を構成する移動路形成用ダイス部材42を筒状部材内2内の適切な位置に配置する際の位置決め部材となっている。なお、本発明の実施例では、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41は筒状部材2内に隙間無く収容されるため特に位置決めは必要としないが、隙間無く収容されない場合等位置決めを必要とする場合には、位置決め用突出部により位置決めすることができる。また、実施例では、位置決め用突出部8は、下蓋21とは別部材として作製され、下蓋21に螺合により固定されているが、下蓋と一体に作製されていてもよい。
【0012】
また、係合機構としては、筒状部材本体部の内側面に上端から下端まで垂直に形成された突条部と、突条部と係合するようにダイス部材の外側面に形成された凹条部とからなるものであってもよい。また、係合機構は、筒状部材本体部の内側面に形成された凹条部と、ダイス部材の外側面に形成された突条部とからなるものであってもよい。
また、係合機構は、筒状部材の下蓋の上面に形成された凸部と、凸部と係合するようにダイス部材(ダイス部材41)の底面に形成された凹部とからなるものであってもよい。また、筒状部材の下蓋の上面に形成された凹部と、凹部と係合するようにダイス部材(ダイス部材41)の底面に形成された凸部とからなるものであってもよい。
【0013】
また、下蓋の中央付近に下蓋を貫通する骨プラグ押出孔(図示せず)を設けてもよい。骨プラグ押出孔は、ダイス部材4(骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41)の骨プラグ形成空間内表面から骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の下面まで貫通した押出孔と連通するように形成されている。このような構成により、下蓋の下面から押出棒を挿入することにより、骨プラグ形成空間内から骨プラグを押し出すことができる。なお、下蓋に形成された押出孔は、骨プラグ形成器具使用時において、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材に形成された押出孔とともに別部材により作製された閉塞部材により閉塞されることが好ましい。
また、筒状部材本体部20の内面に収納されたダイス部材との摩擦を減少させるためにダイス部材の外表面と接触しない溝を軸方向に沿って設けてもよい。
【0014】
ダイス部材4は、上端側に下端側に向かって形成された凹部33を有する。凹部33は、筒状部材内面27とともに、骨片5または骨補填剤または骨片と骨補填剤の混合物を所定形状の骨プラグ17に形成する際の型枠部分である骨プラグ形成空間3を形成している。また、ダイス部材4は、図1、図13、図14に示すように、凹部33の上側に凹部33と連通する移動路形成空間39を有している。移動路形成空間39は、筒状部材内面27とともに、押込部材6が上下に移動可能な移動路9を形成している。
また、この実施例では、ダイス部材4は、骨プラグ形成空間3を形成する骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41と、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41とは別部材として作製され移動路9を形成する移動路形成用ダイス部材42とからなる。これにより、筒状部材内からダイス部材を取り出すことが容易となる。なお、実施例の骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41、移動路形成用ダイス部材42は、筒状部材内面27とともに、それぞれ、骨プラグ形成空間3、移動路9を形成している。
【0015】
実施例では、凹部33は、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41の上端から下端付近まで骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の前面から背面にかけて切り欠きされている切欠部となっている。具体的に、凹部(切欠部)33(骨プラグ形成空間)は、下端に向かって幅が狭くなるクサビ状となっている。このような形状に凹部33を作製することにより、凹部33に骨片5または骨補填剤または骨片と骨補填剤の混合物を投入して上側から押込部材6により充填、強圧することにより骨片5または骨補填剤または骨片と骨補填剤の混合物は、凹部33と筒状部材内面27との空間(骨プラグ形成空間3)の下部に圧縮充填され、クサビ状の骨プラグ17が形成される。また、本発明の実施例のように骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の上端から下端付近までの全部もしくは途中までを切り欠きして凹部を作製すれば、ダイス部材の外表面と筒状部材内表面との接触面積が減少し、ダイス部材を筒状部材から取り出し易くなる。なお、切欠部の形状は、上述したクサビ形状に限られず、ACL再建術等において形成される骨孔の形状に応じて作製すればよい。数種の異なる形状の切欠部を有するダイス部材(骨プラグ形成空間形成用ダイス部材)を用意しておけば、筒状部材内のダイス部材を交換するだけで決まった形状の骨プラグを形成することができる。
【0016】
また、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41は、ダイス部材41を筒状部材内に位置決めするための係合機構を備えている。具体的に、ダイス部材41には、上述した位置決め用突出部8と係合する位置決め用突出部収納部43が設けられている。位置決め用突出部収納部43は、ダイス部材41の凹部非形成部分の上端から下端まで貫通するように設けられた2つの貫入孔43である。貫入孔43は、位置決め用突出部である棒状体に対応する位置に設けられている。このような構成により、筒状部材2に骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41を収容する際、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41は位置決め用突出部8に沿って筒状部材内に収容される。
【0017】
また、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材は、切欠部内表面から骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の下面まで貫通した押出孔(図示せず)を有していてもよい。この押出孔は、下蓋の中央付近に下蓋の上面から下面まで設けられた押出孔と連通するように作製されている。このような構成により、下蓋の下側から押出棒を挿入すると、形成空間内から骨プラグを形成空間外に押し出すことができる。なお、骨プラグ形成器具使用時において、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材に形成された押出孔は、下蓋に形成される押出孔とともに別部材により作製された閉塞部材により閉塞することが好ましい。
【0018】
また、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41の下面は平坦に作製され、外面形状(側面形状)は筒状部材2の内面形状とほぼ合致するように作製されている。このため、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41は、筒状部材2内にほぼ隙間無く収容される。また、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41の上面は平坦に形成され、後述する移動路形成用ダイス部材42の下面に面接触するように作製されている。このため、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41の上面と移動路形成用ダイス部材42の下面は隙間無く接触する。
【0019】
また、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41は、凹部33部分(骨プラグ形成空間形成部分)において、軸方向に分割可能に作製されている。具体的には、図5に示すように骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41は凹部33のほぼ縦方向の中心において2つに分割可能に作製されている。このため、筒状部材2から骨プラグを内部に収容した骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41を取り出した後分割すれば、容易に形成された骨プラグを取り出すことができる。
【0020】
移動路9は、後述する押込部材6が上下に移動する部分であり、骨片投入時においては、凹部33とともに嵩高な骨片5を収容する部分を形成する。また、移動路9は、図1に示すように、移動路形成用ダイス部材42を構成する2つの部材42a、42bと筒状部材2の内面27とから形成されている。
移動路形成用ダイス部材42は、互いに対向する略半円柱形状として作製された2つの部材42a、42bからなる。部材42a、42b同士が対向する面は垂直平面として作製されているため、移動路9は上端から下端までほぼ同一距離となっている。また、移動路9の距離(部材42aと部材42bが向かい合う間の距離)は、押込部材6の台形状押し込み部61の最大部分(上端部分)とほぼ同じとなるように作製されている。このため、ダイス部材内部に投入された骨片のほとんど全てを骨プラグ形成空間3に充填することができる。また、図7に示すように、移動路形成用ダイス部材42には、それぞれ上面から下面まで位置決め用突出部を収納する貫入孔である位置決め用突出部収納部44a、44bが設けられている。このため、移動路形成用ダイス部材42は、位置決め用突出部8に沿って筒状部材2内に収容され、適切な位置に位置決めされる。また、移動路形成用ダイス部材42の下面は平坦に作製され、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41の上面とほぼ面接触するように作製されている。このため、筒状部材2内において、移動路形成用ダイス部材42下面と骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41の上面はほぼ隙間なく接触する。また、移動路形成用ダイス部材42の上面は平坦に形成されており、筒状部材2内に収納された時、部材42aと部材42bの上面は、筒状部材の開口端とほぼ同じ高さに位置している。また、移動路形成用ダイス部材42は、筒状部材にほぼ隙間無く収納される。
【0021】
また、ダイス部材の凹部は、上述したようなダイス部材の両側面まで切り欠きされた切り欠き形状に限定されるものではなく、骨片等を内部に充填、強圧可能な形状であればいかなる形状であってもよい。例えば、ダイス部材の凹部は、図11、図12に示すようにダイス部材の外側面まで切り欠きされず、かつ、ダイス部材の外側から中央に向かって(ダイス部材の下端側に向かうにつれて)孔が狭くなっているものであってもよい。このように作製することにより、凹部を有するダイス部材51は、単独で骨プラグ形成空間を形成する型枠部分となる。また、ダイス部材41の代わりにダイス部材51を用いる場合においても、上述した場合と同様の操作により骨プラグを形成することができる。
【0022】
また、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材51は、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41と同様に位置決め用突出部8を収納する位置決め用突出部収納部53を備えている。位置決め用突出部収納部53は、凹部非形成部分の上端から下端まで貫通するように設けられた2つの貫入孔である。貫入孔は、位置決め用突出部である棒状体(案内棒)に対応する位置に設けられている。また、ダイス部材51は、凹部31において、軸方向に分割可能に作製されている。具体的には、図11に示すようにダイス部材51は、凹部31の縦方向のほぼ中心において2つに分割可能に作製されている。このため、筒状部材2から骨プラグを内部に収納するダイス部材51を取り出した後、分割すれば容易に形成された骨プラグを取り出すことができる。また、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材51の上面および下面は平坦に作製されている。また、ダイス部材51の外面形状(側面形状)は、筒状部材2の内面形状と合致し、ほぼ隙間無く筒状部材に収納される。
【0023】
また、移動路形成用ダイス部材は、上述したように2つの部材により作製されていなくてもよく、例えば、内側に押込部材が上下に移動する移動路を備える1つの筒状体として作製してもよい。
また、本発明の実施例では、ダイス部材は、骨プラグ形成空間3を形成する部分(骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41)と、移動路9を形成する部分(移動路形成用ダイス部材42)とが別部材として形成されているが、一体に形成されていてもよい。
【0024】
押込部材6は、基端から先端に向かってテーパー状に縮径する台形状押し込み部分61と、台形状押し込み部分61の基端側に設けられシャフト部11と連結する連結部62とからなる。
台形状押し込み部61は、図2、図10に示すように、凹部33の途中まで侵入可能な形状および大きさに作製されている。また、台形押し込み部分61の最大部分は、移動路9の部材42aと部材42b間の距離および凹部33の最大部分とほぼ同じ大きさに作製されているため、移動路9および骨プラグ形成空間3に投入された骨片5を残さず骨プラグ形成空間3内の下部に押し込むことができる。また、実施例では、台形状押し込み部61は、水平面に形成されているが、これに限られるものではない。台形状押し込み部分の構成材料としては、ステンレス鋼、チタン合金等が好ましい。
【0025】
連結部分62は、台形状押し込み部61の基端面から上側にほぼ垂直に設けられた棒状部分である。連結部分62は、シャフト部11の先端部に形成された連結部分挿入孔13に挿入される。なお、実施例では、連結部分62は台形状押し込み部分61とは別部材として作製され、連結部分62の先端部と台形状押し込み部分61の基端側部分とが螺合することにより固定されている。また、連結部分62の外径は、後述する押下部材の連結部分挿入用凹部13の内径より若干小さく作製されている。
【0026】
押下機構7は、筒状部材2の上端側開口部に取り外し可能に取り付けられる支持板10と、支持板10をほぼ垂直方向に貫通し、かつ支持板10と螺合し、さらに、下端部が押込部材6の上端部に当接可能であるシャフト部11とシャフト部11の上端側に設けられ、シャフト部11を回転させるための持部12を備える押下部材とを備え、さらに、押下機構7は、支持板10が筒状部材2に固定された状態において、把持部12を回転させることによるシャフト部11の下端側への進行により押込部材6を押し下げ可能となっている。
押下機構7は、支持板10と、シャフト部11とシャフト部11の上端側に設けられた把持部12を有する押下部材とからなる。
【0027】
支持板10は、筒状部材2の上端開口部とほぼ同形状の板状部材として作製されている。支持板10は、骨プラグ形成操作の際、筒状部材の上端開口部にネジ等を用いて取り付け固定される。支持板10の中央付近には、図9に示すように、シャフト部11がほぼ垂直に貫通して螺合する螺合貫通部14が設けられている。具体的には、螺合貫通部14の内面には、シャフト部11の螺合部15に形成されたネジ山15aと螺合するネジ溝14aが形成されている。ネジ溝14aは支持板10の上面付近から下端付近まで形成されている。このような構成により、シャフト部11は、螺合貫通部14と螺合しながら支持板10に対して上下に移動可能となる。また、支持板10には、上述した位置決め用突出部8の先端部が貫入する貫入孔19が等間隔に2つ設けられている。また、支持板10には、支持板10を筒状部材2に取り付けるためのネジ穴18が等間隔に2つ設けられている。螺合貫通部14のネジ溝14a形成部分の長さとしては、5.0〜15mmであることが好ましい。
【0028】
シャフト部11は、図8に示すように、先端に押込部材6の連結部分62が挿入される挿入用凹部13と、中間付近に支持板10の螺合貫通部14と螺合する螺合部15が軸方向に沿って形成されている。また、シャフト部11の上端部にはシャフト部11を回転させる把持部12が設けられている。
連結部分挿入用凹部13は、シャフト部11の先端部に形成され押込部材6を遊嵌状態にて収納する部分である。挿入用凹部13の内径は、連結部分62の外径より若干大きく作製されている。また、挿入孔13のシャフト部11の軸方向における長さは連部分62の軸方向の長さより長く作製されている。そして、連結部分62が挿入用凹部13内に挿入された時、シャフト部11は、連結部分62を中心として回転可能なものとなっている。
【0029】
螺合部15に、螺合部貫通部14に形成されたネジ溝14aと螺合するネジ山15aが形成されている。螺合部15は、支持板10に対して左右にぶれずに上下に移動可能なように、また、シャフト部11の先端部に取り付けられた押込部材6の上下の移動距離を稼ぐため、シャフト部11の軸方向に沿ってある程度の長さを持つように形成されている。具体的には、螺合部15の軸方向の長さは、10〜30mmであることが好ましい。このような構成により、把持部12を左右いずれかの方向に回転させれば、シャフト部11は、支持板10に対して下端側に進行して、押込部材6が下端側に押圧される。なお、把持部12を回転させシャフト部が回転して下端側に進行しても、押込部材6はほとんど回転せず下端側に進行するだけである。また、螺合部15は、実施例では、シャフト部11と一体に形成されているが、これに限られるものでない。
また、押込部材6を押し込んだ状態が、シャフト部11と支持板10との螺合により継続されるので、骨片5を確実に圧縮できる。
【0030】
把持部12は、シャフト部の上端部に螺合することにより取り付けられている、把持部12は、断面が四角形となるように作製されており、四角形の4隅は、面取りされ、面取りされた部分には把持し易いようにローレット(図示せず)が形成されている。なお、実施例では、把持部12は、手で把持することを目的とした形状に作製されているがこれに限られるものではない。例えば、電動回転器具等により回転させることができるように、電動回転器具と連結できるような形状に作製されていてもよい。
また、上述した筒状部材、ダイス部材、押込部材の連結部分、押下機構、位置決め用突出部の構成材料としては、SUS630等のステンレス鋼、チタン、チタン合金等が好ましい。また、上述した筒状部材、ダイス部材、押込部材、押下機構、位置決め用突出部は、所定形状に加工した後、熱処理されることが好ましい。
【0031】
次に、本発明の骨プラグ形成器具の使用方法についてACL再建術を例にとり説明する。図13は、骨プラグ形成器具の使用方法を説明するための説明図(充填前)、図14は、骨プラグ形成器具の使用方法を説明するための説明図(充填後)、図15は、ACL再建術において、骨孔に移植靱帯を挿入して固定した後、大腿骨側関節付着部位および脛骨側関節付着部位の骨孔開口部に骨プラグを挿入した状態を説明するための図である。
本発明の骨プラグ形成器具を用いた骨プラグ形成に使用される骨片を採取する工程について説明する。
まず、下肢保持器具を使用して膝関節を75〜80°屈曲させ下肢以下を下垂させる。そして、脛骨粗面内側の皮を1〜2cm縦切開する。そして、切開した場所から前十字靱帯脛骨側関節面付着部26に向けて位置決めガイドを用いて中空骨抜きドリルにより骨孔22を形成しながら骨片5を抜き取る。具体的には、採取される骨片の長さが10〜40mm、直径が5.0〜15mmであることが好ましい。このようにして、本発明の骨プラグ形成器具1に使用される骨片5は採取される。続いて、中空骨抜きドリルに換えて骨孔形成ドリルを用い前十字靱帯脛骨側付着部まで直径7〜9mmの骨孔を穿つ。続いて、同じ骨孔形成ドリルを用いて、この骨孔を通して前十字靱帯大腿骨側関節面付着部28から大腿骨外側皮質に向けて直径7〜9mmの骨孔を穿つ。なお、骨孔形成ドリルにて骨孔を形成する際に削り取られた骨片も骨プラグ形成用に採取しておいてもよい。また、上記のように採取された骨片は通常そのまま使用されるが、骨片が大きい場合は、骨プラグ形成器具内に収容できる程度に小さく砕いておくことが好ましい。そして、骨孔形成後、上記のように形成した骨孔22に移植靱帯を挿入し、固定用部材24、固定用器具25等を用いて大腿骨外側皮質表面29、脛骨内側皮質表面34に移植靱帯の両端を固定する。
【0032】
次に、本発明の骨プラグ形成器具を用いて骨プラグを形成する工程について説明する。
筒状部材2内に、骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41、移動路形成用ダイス部材42をこの順番で位置決め用突出部8に沿って収納する。
上記のように採取した骨片5を骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41により形成された骨プラグ形成空間3および移動路形成用ダイス部材42により形成された移動路9に投入する。投入量は、骨片を骨片押込部材6により押し込んだ時、骨片が全て凹部内に充填される程度であることが好ましい。骨片投入後、筒状部材2の上側から押下機構7を位置決め用突出部8に沿って配置して、支持板10を上側からネジを用いて筒状部材2の上部に取り付ける。この状態において、押込部材6は、図13に示すように、移動路9の上部付近に位置している。
そして、把持部12を回転させ押込部材6を下端側に押し込み骨プラグ形成空間3の下部に骨片を圧縮充填して骨プラグ17を形成する。
具体的には、持部12をシャフト部11が下端側に進行する向きに回転させると、押込部材6は骨片5を下端側に押し込みながら進行する。このとき、シャフト部11は押込部材6に対して回転しながら下端側に移動する。さらに、把持部12を回転させると、押込部材6は骨片5を粉砕しながら下側に進行して、図14に示すように移動路9内の骨片5が全て骨プラグ形成空間3内に圧縮充填される。そして、骨プラグ形成空間3内に充填された骨片に十分な押圧力がかかる程度に持部をさらに回転させしばらく静置すると、骨プラグ形成空間内に骨プラグが形成される。
【0033】
骨プラグ形成後、支持板(上蓋)10を筒状部材2から取り外し、押下機構7を筒状部材2から取り外す。そして、下蓋21を筒状部材2から取り外す。この際、閉塞板21の上面に取り付けられた位置決め用突出部8は骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41の位置決め用突出部収納部(貫入孔)43と移動路形成用ダイス部材42の位置決め用突出部(貫入孔)44から抜き取られる。そして、移動路形成用ダイス部材42を筒状部材2から取り出す。そして、筒状部材2の下側から骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41を前方に押し筒状部材内から取り出す。そして、取り出された骨プラグ形成空間形成用ダイス部材41を2つに分割して骨プラグ17を取り出す。
なお、骨プラグ形成器具の下蓋および骨プラグ形成空間形成用ダイス部材に上述した骨プラグ押出孔が形成されている場合には、支持板を筒状部材から取り外した後、下蓋と骨プラグ形成空間形成用ダイス部材に形成された押出孔に押出棒を貫入することにより凹部内から骨プラグが取り出される。
【0034】
このように作製された骨プラグは、ACL再建術において移植靱帯を骨孔に挿入して固定した後、図15に示すように、移植靱帯の横から脛骨側関節面付着部26開口部内、大腿骨側関節面付着部28開口部内に挿入される。このように骨プラグを挿入することにより、骨孔に挿入された移植靱帯を脛骨関節面付着部および大腿骨側関節面付着部位付近にて骨孔内壁に押しつけ固定することができ、移植靱帯の関節内での強度を高めることができる。また、通常ACL再建術においては、骨孔(骨孔開口部付近状)の形状は、使用する骨抜きドリル、骨孔形成ドリルにより予め何種類かの形状に決まっているため、異なる形状の凹部を有するダイス部材を必要に応じて何種類か用意しておけば、煩雑な操作を行うことなく必要な形状の骨プラグを作製することができる。また、骨折に対する骨移植においても、粉砕箇所(骨プラグ埋入箇所)の形状に近い形状の凹部を有するダイス部材を選択して骨プラグを形成して、それを加工することにより容易に所定形状の骨プラグを作製することができる。
【0035】
また、骨プラグの形成には、骨片の代わりに骨補填剤(骨代替材料)を使用してもよい。
骨補填剤としては、ハイドロキシアパタイト、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウム、もしくはそれらの混合物等を主要成分としたものが使用される。また、骨補填剤としては、混合等することにより自然に硬化する自然硬化性骨補填剤、また、骨片の場合と同様に押込部材により圧縮することにより硬化する骨補填剤のいずれを使用してもよい。
特に、本発明においては、圧縮することにより硬化する骨補填剤を用いる場合に有効である。
圧縮により硬化する骨補填剤としては、ハイドロキシアパタイト、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウム、もしくはそれらの混合物等の粉末が使用される。また、これらの粉末には、適宜、結合剤、増粘剤等の成型助剤を添加してもよい。このタイプの骨補填剤は、骨片の場合と同様に、骨プラグ形成空間内に骨補填剤を投入して押込部材により充填圧縮(強圧)することにより、所定形状の骨プラグを形成することができる。なお、骨プラグは、充填圧縮することにより成形した後焼成してもよい。
【0036】
また、自然硬化性骨補填剤も用いることは可能であり、具体的には、α−リン酸三カルシウムと、リン酸四カルシウムと、リン酸水素カルシウムと、水酸アパタイトを含有する粉剤と、コンドロイチン硫酸ナトリウムと、コハク酸二ナトリウム無水物と、水を含有する練和液からなるものが使用される。この骨補填剤を用いた場合の骨プラグ形成器具の使用方法について説明する。
まず、上記粉剤と練和液を混合してペースト状混合物を作製する。そして、ペースト状混合物が硬化する前に、注射器等を用いて骨プラグ形成器具の骨プラグ形成空間内に注入して、骨片の場合と同様の操作により押込部材によりペースト状混合物を骨プラグ形成空間の下部に充填して軽く押圧する。なお、自然硬化性骨補填剤の場合は自然に硬化するため、押込部材により強く圧縮する必要はない。骨補填剤が硬化した後、骨片の場合と同様の操作により骨プラグ形成器具内から骨プラグを取り出し、ACL再建術、粉砕骨折手術等に使用する。
また、骨プラグ形成には、骨片と上述した骨補填剤の混合物を使用してもよい。骨片と骨補填剤の混合物には、適宜、結合剤、増粘剤等の成型助剤を添加してもよい。
【0037】
次に、本発明の他の実施例である骨プラグ形成器具について説明する。
図16は、本発明の骨プラグ形成器具の外観図、図17は、図16に示す骨プラグ形成器具使用される筒状部材の筒状部材本体部の外観図、図18は、図16に示す骨プラグ形成器具に使用される下蓋の外観図、図19は、図16に示す骨プラグ形成器具に使用される骨プラグ押出部材の外観図である。
本発明は、骨片5を所定形状の骨プラグ90に形成するための骨プラグ形成器具70であって、骨プラグ形成器具70は、上端が開口および下端が閉塞し、かつ内部に骨片5を収納するための骨片収納空間74を有する筒状部材71と板状切断部材82を備え、筒状部材71は上端側から側面方向に向かって筒状部材71の中心軸に対して斜めに延びる向かい合う1組の切込部81a、81bを備え、板状切断部材82は、骨片収納空間74に骨片5を収納した状態において向かい合う切込部81a、81bに挿入可能であり、かつ、骨片収納空間74に収納された骨片5を切断可能である。
【0038】
本発明の骨プラグ形成器具70は、図16に示すように、切込部81a、81bおよび骨片収納空間74を有する筒状部材71と、板状切断部材82からなる。
筒状部材71は、図16、図17、図18に示すように、上端および下端が開口した筒状部材本体部72と筒状部材本体部72の下端面に着脱可能に取り付けられた下蓋73を有する。筒状部材本体部72は、円筒状に作製され、内部に上端から下端部付近まで形成された骨片収納空間74と、下端部に形成され下蓋73を取り付ける部分となる下蓋取付部75を備えている。骨片収納空間74は、上端から下端までほぼ同一径に作製されており、下蓋取付部75の内径は、骨片収納空間74より小径であり、上端(骨片収納空間の下端)から下端(筒状部材本体部の下端面)までほぼ同一径に作製されている。下蓋取付部75の内周面には、下蓋73に形成されたネジ山部77と螺合するようにネジ溝部76が形成されている。また、筒状部材本体部の上端面および下端面は平坦に作製されている。
【0039】
下蓋73は、図16、図17、図18に示すように、底面形成部78と底面形成部78の上面に設けられた突出部79とからなる。
底面形成部78は、筒状部材本体部72の底面とほぼ同じ大きさの円盤状に作製されている。突出部79は、円柱状に作製されており、突出部79の外周面には上端から下端付近まで下蓋取付部75のネジ溝部76と螺合するためのネジ山部77が形成されている。このような構成により、下蓋73は、下蓋取付部75に着脱可能に取り付けられる。また、突出部79の上端面80は平坦に作製されており、筒状部材本体部72に下蓋73を取り付けた状態では、骨片収納空間74の下端面と突出部79の上端面80は同一平面上となり、骨片収納空間74の一部を形成する。
【0040】
筒状部材71は、図16、図17に示すように、筒状部材71の上端中央付近から筒状部材71の一方の側面側に向かって斜めに延びる向かい合う第1の組の切込部81aと、筒状部材71の上端中央付近から筒状部材の他方の側面側に向かって斜めに延びる向かい合う第2の組の切込部81bとを備えている。切込部81a、81bは、それぞれ、筒状部材71の上端面から筒状部材本体部の側面(側壁)の中央付近までスリット状に形成されている。このように切込部81a、81bを形成することにより、骨片収納空間74に収納された円柱形状の骨片の上側部分を、上端側に向かって徐々に肉薄となるものとすることができる。なお、実施例では、切込部81aと切込部81bは、中心軸に対してほぼ同じ角度だけ斜めに形成されているが、これに限られず、それぞれ中心軸に対して異なる角度斜めに形成されていてもよい。なお、切込部としては、上述したものに限定されず、例えば、筒状部材本体部の一方の側面側から他方の側面側に向かって1組の切込部として形成されていてもよい。
【0041】
板状切断部材82は、板状切断部83と、板状切断部83の切込部挿入側と反対側に設けられ、骨片5を切断する際に骨片切断部材82を挿入するために叩打される叩打部84とからなる。
板状切断部83は、図16に示すように、縦方向の長さが切込部形成部分の長さより長く、筒状部材71の直径より幅広な4角形状の板状部材として作製されている。また、板状切断部83は、切込部81a、81bに挿入可能なように切込部81a、81bの隙間(幅)より薄く作製されている。また、板状切断部83の断面形状は、基端部(叩打部84側)から先端部に向かって徐々に肉薄となるように形成されている。このような構成により、骨片収納空間74に収納された骨片5を容易に切断することができる。なお、板状切断部材82としては、先端部分付近(挿入側)のみが先端に向かってテーパー状に縮径しているものであってもよい。
叩打部84は、棒状に作製され、板状切断部83の基端部(挿入側と反対側)に取り付けられている。叩打部84と板状切断部83との固定は、叩打部84の側面に直線上に形成された切り欠きに板状切断部83の基端部をはめ込むことにより行われる。また、両者は、接着剤、溶接等により強固に固定することが好ましい。なお、叩打部は、板状切断部の基端部を丸めることにより作製してもよい。
【0042】
また、骨プラグ形成器具70は、下蓋73を筒状部材本体部72より取り外した状態において使用される骨プラグ押出部材85を備えており、骨プラグ押出部材85は、筒状部材本体部72の下端開口より筒状部材本体部72内に挿入可能な骨プラグ押し出し用突出部87を備えている。
押出部材85は、底面形成部86と底面形成部86の上面に設けられた骨プラグ押し出し用突出部87とからなる。底面形成部86は、筒状部材本体部72の底面とほぼ同じ大きさの円盤状に作製されている。突出部87は、下蓋73の突出部79より軸方向に長い円柱状に作製されている。具体的には、押出部材85を下蓋取付部75から挿入した時、突出部87の上側部分が骨片収納空間74内に侵入する長さに形成することが好ましい。また、突出部87は、下蓋取付部75の内径より一回り小さく作製されており、外周面には、突出部79と異なり下蓋取付部75と螺合するためのネジ山部は設けられていない。このような構成により、押出部材85を下蓋取付部75に挿入した状態では、図22に示すように突出部87の上側部分が骨片収納空間74内に侵入して、所定形状に形成された骨プラグ90を筒状部材の上端開口から押し出すものとなっている。
上述した筒状部材、板状切断部材の構成材料としては、SUS630等のステンレス鋼、チタン、チタン合金等が好ましい。また、筒状部材、板状切断部材は、所定形状に加工した後、熱処理されることが好ましい。
【0043】
次に、本発明の骨プラグ形成器具70の使用方法について説明する。図20は、本発明の骨プラグ形成器具の使用方法を説明するための説明図、図21は、本発明の骨プラグ形成器具の使用方法を説明するための説明図、図22は、本発明の骨プラグ形成器具の使用方法を説明するための説明図である。
まず、骨プラグ形成器具1の場合と同様に、中空骨抜きドリルにて円柱状の骨プラグ形成用の骨片5を採取する。骨片5は、骨プラグ形成器具70の骨片収納空間74内に隙間無く収納される大きさであることが好ましい。具体的には、骨片は、直径5.0〜15mm、長さ、10〜40mm程度であることが好ましい。なお、骨片が大きい場合は、骨片収納空間内に収納されるようにノミ等を用いて切削して大きさを調節しておく。
【0044】
このように採取された骨片5を筒状部材71の骨片収納空間74に収納する。そして、筒状部材71を手、または万力等によりにより固定した状態で、板状切断部材82の切込部挿入側を片方の切込部81aに差し込み、叩打部84を金槌等により叩打して筒状部材71の側面側に向かって板状切断部材82を進行させ骨片を切断する。もう一方の切込部81bについても同様の操作を行い骨片5を切断する。このような操作により、円柱形状の骨片の上端部を上端に向かって徐々に肉薄となるような形状(クサビ状)に形成することができる。
骨プラグを形成した後、筒状部材本体部72から下蓋73を取り外し、代わりに押出部材85を筒状部材本体部72の下端面から挿入する。これにより、骨プラグ収納空間74内に形成された骨プラグは押出部材85の突出部87の先端面により筒状部材71の上端側に押し出され筒状部材71内から取り出される。
以上のように形成された骨プラグ90は、骨プラグ形成器具1により作製された骨プラグと同様に、ACL再建術等により形成された骨孔に挿入固定される(図示せず)。
【0045】
【発明の効果】
本発明の骨プラグ形成器具は、骨片または骨補填剤または骨片と骨補填剤の混合物を所定形状の骨プラグに形成するための骨プラグ形成器具であって、該骨プラグ形成器具は、上端が開口し、かつ下端が閉塞している筒状部材と、該筒状部材に出し入れ可能に収納され、上端より下端側に向かって延びる骨プラグ形成空間を形成するためのダイス部材と、該ダイス部材の前記骨プラグ形成空間内に投入された骨片を該骨プラグ形成空間の下部側に圧縮充填するための押込部材と、該押込部材を下端側に押し下げるための押下機構を備えている。
このため、本発明の骨プラグ形成器具によれば、簡単な操作により、採取された骨片から所定形状の骨プラグを形成することができる。
【0046】
また、本発明の骨プラグ形成器具は、骨片を所定形状の骨プラグに形成するための骨プラグ形成器具であって、該骨プラグ形成器具は、上端が開口および下端が閉塞し、かつ内部に骨片を収納するための骨片収納空間を有する筒状部材と板状切断部材を備え、前記筒状部材は上端側から側面方向に向かって筒状部材の中心軸に対して斜めに延びる向かい合う1組の切込部を備え、前記板状切断部材は、前記骨片収納空間に骨片を収納した状態において前記向かい合う切込部に挿入可能であり、かつ、前記骨片収納空間に収納された骨片を切断可能である。
このため、本発明の骨プラグ形成器具によれば、簡単な操作により、採取された骨片から所定形状の骨プラグを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の骨プラグ形成器具の外観図である。
【図2】 図2は、本発明の骨プラグ形成器具の分解図である。
【図3】 図3は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される筒状部材を構成する筒状部材本体部の外観図である。
【図4】 図4は、図2に示す筒状部材を構成する下蓋の外観図である。
【図5】 図5は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される一の実施例である骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の外観図である。
【図6】 図6は、図5に示す骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の平面図である。
【図7】 図7は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される移動路形成用ダイス部材の外観図である。
【図8】 図8は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される押下機構の押下部材の外観図である。
【図9】 図9は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される支持板の外観図である。
【図10】 図10は、図1に示す骨プラグ形成器具に使用される押込部材の正面図である
【図11】 図11は、本発明の骨プラグ形成器具に使用される他の実施例である骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の外観図である。
【図12】 図12は、図11に示す骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の上面図である。
【図13】 図13は、本発明の骨プラグ形成器具の使用方法を説明するための説明図である。
【図14】 図14は、本発明の骨プラグ形成器具の使用方法を説明するための説明図である。
【図15】 図15は、ACL再建術において、骨孔に移植靱帯を挿入して固定した後、大腿骨側関節付着部位および脛骨側関節付着部位の骨孔開口部に骨プラグを挿入した状態を説明するための説明図である。
【図16】 図16は、本発明の骨プラグ形成器具の外観図である。
【図17】 図17は、図16に示す骨プラグ形成器具使用される筒状部材の筒状部分の外観図である。
【図18】 図18は、図16に示す骨プラグ形成器具に使用される下蓋の外観図である。
【図19】 図19は、図16に示す骨プラグ形成器具に使用される骨プラグ押出手段の外観図である。
【図20】 図20は、本発明の骨プラグ形成器具の使用方法を説明するための説明図である。
【図21】 図21は、本発明の骨プラグ形成器具の使用方法を説明するための説明図である。
【図22】 図22は、本発明の骨プラグ形成器具の使用方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 骨プラグ形成器具
2 筒状部材
3 骨プラグ形成空間
4 ダイス部材
5 骨片
7 押下機構
9 移動路
17 骨プラグ
33 凹部
41 骨プラグ形成空間形成用ダイス部材
42 移動路形成用ダイス部材
70 骨プラグ形成器具
71 筒状部材
74 骨片収納空間
81a、81b 切込部
82 板状切断部材
85 押出部材
90 骨プラグ

Claims (7)

  1. 骨片または骨補填剤または骨片と骨補填剤の混合物を所定形状の骨プラグに形成するための骨プラグ形成器具であって、該骨プラグ形成器具は、上端が開口し、かつ下端が閉塞している筒状部材と、該筒状部材に出し入れ可能に収納され、上端より下端側に向かって延びる骨プラグ形成空間を形成するためのダイス部材と、該ダイス部材の前記骨プラグ形成空間内に投入された骨片を該骨プラグ形成空間の下部側に圧縮充填するための押込部材と、該押込部材を下端側に押し下げるための押下機構を備え、さらに、前記ダイス部材は、前記骨プラグ形成空間形成部分において軸方向に分割可能に形成されており、前記ダイス部材の前記骨プラグ形成空間は、下端に向かって幅が狭くなるクサビ状となっており、前記押込部材は、クサビ状の前記骨プラグ形成空間形成部分の途中まで侵入可能な形状および大きさに作製された台形状押し込み部分を有することを特徴とする骨プラグ形成器具。
  2. 前記ダイス部材は、前記骨プラグ形成空間の上端側と連通しかつ前記押込部材が上下に移動可能な移動路を備えている請求項1に記載の骨プラグ形成器具。
  3. 前記ダイス部材は、前記骨プラグ形成空間を形成する骨プラグ形成空間形成用ダイス部材と、該骨プラグ形成空間形成用ダイス部材の上部に載置され、前記移動路を形成する移動路形成用ダイス部材とからなるものである請求項に記載の骨プラグ形成器具。
  4. 前記押下機構は、前記筒状部材の上端側開口部に取り外し可能に固定される支持板と、該支持板をほぼ垂直方向に貫通し、かつ該支持板と螺合し、さらに、下端部が前記押込部材の上端部に当接可能であるシャフト部と該シャフト部の上端側に設けられ、該シャフト部を回転させるための把持部を備える押下部材とを備え、さらに、該押下機構は、前記支持板が前記筒状部材に固定された状態において、前記把持部を回転させることによる前記シャフト部の下端側への進行により前記押込部材を押し下げ可能となっている請求項1ないしのいずれかに記載の骨プラグ形成器具。
  5. 前記筒状部材は、上端および下端が開口した筒状部材本体部と該筒状部材本体部の下端面に着脱可能に取り付けられた下蓋を有するものである請求項1ないしのいずれかに記載の骨プラグ形成器具。
  6. 前記筒状部材と前記ダイス部材は、該筒状部材内に配置されるダイス部材の位置決めのための係合機構を備えている請求項1ないしのいずれかに記載の骨プラグ形成器具。
  7. 前記係合機構は、前記筒状部材の前記下蓋の内面より上端側にほぼ垂直に延びるダイス部材位置決め用突出部と前記ダイス部材に設けられた位置決め用突出部収納部により構成されている請求項に記載の骨プラグ形成器具。
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