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JP4428035B2 - 無機多孔性薄膜、それを用いた積層体、及び無機多孔性薄膜の製造方法 - Google Patents
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JP4428035B2 - 無機多孔性薄膜、それを用いた積層体、及び無機多孔性薄膜の製造方法 - Google Patents

無機多孔性薄膜、それを用いた積層体、及び無機多孔性薄膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、無機多孔性薄膜、それを用いた積層体、及び無機多孔性薄膜の製造方法に関する。
自己組織化は、ボトムアップ方式によるパターン形成方法の1つであり、ナノテクノロジーを用いた大量生産を実現するための有力な方法である。
近年、有機/無機混合粒子系を用いて細孔を形成させる3次元構造体の研究が進められている。このような研究としては、コロイダルシリカ粒子(5nm)とポリスチレン粒子(100nm〜200nm)の混合水溶液を用いてスプレードライにより多孔性シリカ粒子を合成する研究(例えば、非特許文献1〜2参照)、シリカ等のナノ粒子とポリスチレン粒子との混合水溶液にガラス基板を垂直に入れ、毎分2mmの速度で引き上げる方法(垂直堆積法)により3次元周期構造の無機多孔性薄膜を作製する研究(例えば、非特許文献3〜5参照)が知られている。
Iskandar,F.; Mikrajuddin; Okuyama, K.; "In Situ Production of Spherical Silica Particles Containing Self-Organized Mesopores", Nano Lett.(Communication); 2001; 1(5); p.231-234. Iskandar, F.; Mikrajuddin; Okuyama, K.; "Controllability of Pore Size and Porosity on Self-Organized Porous Silica Particles"" Nano Lett. (Communication); 2002; 2(4); p.389-392 Z. Z. Gu, S. Kubo, A. Fujisima, O. Sato; "Infiltration of colloidal crystal with nanoparticles using capillary forces: a simple technique for the fabrication of films with an ordered porous structure" ; Appl. Phys. A ; 2002; 74; p.127-129 顧忠沢、佐藤治、藤嶋昭;酸化物逆オパール膜の作製、MATERIAL STAGE、2002年、Vol. 2, No.5 Orlin D. Velev and Eric W. Kaler; "Structured Porous Materialsvia Colloidal Crystal Templating: From Inorganic Oxides to Metals"; Adv. Mater; 2000, 12, No.7; p.531-534
しかしながら、上記公報記載の垂直堆積法により無機多孔性薄膜を作製した場合、得られる無機多孔性薄膜は多数の孔が3次元周期構造で多層に配列したものとなり、所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列したものは得られていなかった。
そこで、本発明の目的は、所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜、それを用いた積層体、及び無機多孔性薄膜の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、無機多孔性薄膜の製造における塗工工程において、所定粒子径の無機超微粒子及び有機微粒子を固形成分として含有し、かつ、全固形分濃度が所定範囲内であるゾル状の塗工液を用いることにより、所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の無機多孔性薄膜は、開口部が略円形状であり内周面が略球面状の多数の孔を有する無機多孔性薄膜であって、上記孔が上記薄膜の平面方向に1層に配列し、上記開口部の平均直径が401700nmであり、隣り合う上記開口部の中心間の平均距離が上記開口部の平均直径の100〜230%の長さであり、かつ、膜厚が上記開口部の平均直径の30〜100%の厚さであり、上記多数の孔が六方対称に配列(六方対称の網目状に配列)しており、当該無機多孔性薄膜が平均粒子径3〜50nmの無機超微粒子の焼成薄膜からなることを特徴とするものである。
このような無機多孔性薄膜は、所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列していることからフォトニッククリスタル、ガラス表面の低反射処理(例えば、低反射処理膜)及びカーボンナノチューブ・フィールドエミッタのテンプレート等として特に好適である。
上記無機多孔性薄膜は、上記孔の平均深さが上記膜厚の50〜100%の深さであることが好ましい。
また、本発明の積層体は、基板と、該基板の少なくとも一方の面上に形成された上記本発明の無機多孔性薄膜とを備えることを特徴とするものである。
本発明はまた、平均粒子径3〜50nmの無機超微粒子と平均粒子径401700nmの有機微粒子とが分散媒に分散されたゾル状の塗工液であって(但し、有機微粒子は無機超微粒子よりも大きな平均粒子径を有する。)、全固形分濃度が0.1〜20質量%であり、上記無機超微粒子100質量部に対する上記有機微粒子の含有量が20〜1000質量部である塗工液を基板上に供給し、供給された塗工液から上記分散媒の少なくとも一部を除去することにより(分散媒の全てを除去することが好ましい。)、上記基板上に、上記有機微粒子が一層に配列し当該有機微粒子間に上記無機超微粒子が配されたゲル状薄膜を形成させる塗工工程と、得られたゲル状薄膜を焼成することにより上記有機微粒子を除去し開口部が略円形状であり内周面が略球面状の多数の孔が六方対称に配列している無機多孔性薄膜を得る焼成工程と、を含むことを特徴とする無機多孔性薄膜の製造方法を提供する。この製造方法により、上記本発明の無機多孔性薄膜を得ることが可能である。
この製造方法では、上記無機超微粒子がシリカからなるものであること、及び/又は、上記有機微粒子がポリマーからなるものであることが好ましい。
また、この製造方法においては、上記塗工工程において前記塗工液を供給する供給手段がスピンコーター、グラビアコーター又はダイコーターであることが好ましく、上記供給手段がスピンコーターであり、塗工時の最大回転数が1000〜8000rpmであること、又は、上記供給手段がグラビアコーター又はダイコーターであり、塗工時の膜形成速度が1〜1000m/sであることがより好ましい。
さらに、上記本発明の無機多孔性薄膜の製造方法においては、上記焼成工程において、上記有機微粒子の熱分解温度以上、上記無機超微粒子の融点又はガラス転移温度(無機超微粒子が融点及びガラス転移温度を示すときは低い方の温度)以下で、上記ゲル状薄膜を焼成することにより無機多孔性薄膜を得ることが好ましい。
本発明によれば、所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜、それを用いた積層体を得ることが可能となり、また、その無機多孔性薄膜の製造方法を提供することが可能となる。また、このような無機多孔性薄膜は、フォトニッククリスタル、ガラス表面の低反射処理及びカーボンナノチューブ・フィールドエミッタのテンプレート等として、特に好適である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面における寸法は実際の寸法と必ずしも一致しない。
(無機多孔性薄膜、それを用いた積層体)
図1は実施形態に係る「基板上に無機多孔性薄膜が形成された積層体」の斜視図、図2は図1におけるII−II線に沿った断面図である。
先ず、無機多孔性薄膜10について説明する。図1及び図2に示す無機多孔性薄膜10は、基板20上に形成されたものである。無機多孔性薄膜10は、開口部1が略円形状であり内周面3が略球面状の多数の孔5を有する無機多孔性薄膜10であって、孔5が無機多孔性薄膜10の平面方向に1層に配列し、開口部1の平均直径d1が30〜3000nmであり、隣り合う開口部1の中心間の平均距離d2が開口部1の平均直径d1の100〜230%の長さであり、かつ、膜厚d3が開口部1の平均直径d1の30〜100%の厚さとなっている。
無機多孔性薄膜10は、後述する無機多孔性薄膜の製造方法により作製され得るが、その原料としては無機超微粒子が用いられる。このような無機超微粒子としては、金、銀、銅、鉄、アルミニウム、チタン及びニッケル等の金属;シリカ(二酸化ケイ素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、チタニア(酸化チタン)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化ニオブ及び酸化セリウム等の無機酸化物、又は、窒化ケイ素、窒化アルミ及び窒化チタン等の無機窒化物からなる無機超微粒子のうちの少なくとも1つであることが好ましい。このような材料からなる微粒子の中でも、無機酸化物からなる無機超微粒子であることが好ましく、シリカからなる無機超微粒子であることがより好ましい。
無機超微粒子の平均粒子径は3〜50nmがよく、3〜20nmがより好ましく、3〜15nmが更に好ましく、3〜10nmが特に好ましい。無機超微粒子の平均粒子径が3nm未満であると、無機超微粒子の作製が困難であることから無機多孔性薄膜の製造が困難となり、50nmを超えると上記形状の孔5の形成が困難であることから無機多孔性薄膜の製造が困難となる。
なお、無機超微粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)法により求めることができる。また、無機多孔性薄膜10は、実質的に上述した原料及びそれらの構成成分である無機物からなるものが好ましいが、10%未満の有機物が含まれてもよい。
無機多孔性薄膜10における孔5の形状は、上述したように開口部1が略円形状であり内周面3が略球面状である。このような形状は、略球状の有機微粒子を無機多孔性薄膜の前駆体(本発明の無機多孔性薄膜の製造方法におけるゲル状薄膜)に所定間隔で分散させておいて、所定間隔で分散させた有機微粒子を焼成で除去することにより形成できる。なお、開口部1とは、図1に示すように無機多孔性薄膜10表面における孔5の略円形状の縁部である。
開口部1の平均直径d1は30〜3000nmであり、40〜1700nmであることが好ましく、100〜1000nmであることがより好ましい。平均直径d1は孔5の鋳型となる有機微粒子の平均粒子径に基本的に対応し、この有機微粒子が一列に配された状態で焼成を行うことから、所定の平均直径の孔5が1層に配列した無機多孔性薄膜を得ることができる(図2)。
また、無機多孔性薄膜10は、隣り合う開口部1の中心間の平均距離d2が開口部1の平均直径d1の100〜230%の長さであり、100〜180%の長さであることがより好ましく、120〜160%の長さであることがさらに好ましい。平均距離d2が100%未満であると、孔とそれに隣接する孔とのそれぞれ隣接する部分がつながった状態となる。一方、平均距離d2が平均直径d1の230%を超える長さであると、開口部1の配列が不規則となる。
ここで開口部1の中心とは、開口部1の輪郭が真円である場合はその中心をいう。また、開口部1の輪郭が真円から変形した形状である場合は、開口部1の中心とは、その形状の重心(開口部1と同じ輪郭の密度均一の板状体を想定したときにおける、当該板状体の重心)に相当する位置という。
開口部1は、六方対称(hexagonal symmetry)に配列していることが好ましい。図3は、開口部1が六方対称に配列した無機多孔性薄膜10の模式図(図1の積層体の上面図に相当する。)である。図3に示すように、開口部が六方対称に配列しているとは、任意の1の開口部を選んだときに、その開口部を中心として6つの開口部が六角形(正六角形が好ましい)状に配列している状態(いわゆる、六角形周期構造)を意味する。
無機多孔性薄膜10は、膜厚d3が開口部1の平均直径d1の30〜100%の厚さであり、平均直径d1の50〜80%の厚さであることが好ましい。膜厚d3が平均直径d1の30%未満の厚さであると、孔としての役割を果たさなくなり、平均直径d1の100%を超える厚さであると、薄膜に大きな亀裂を生じる可能性がある。
無機多孔性薄膜10における孔の平均深さd4は、膜厚d3の50〜100%の深さであることが好ましく、膜厚d3の70〜100%の深さであることがより好ましい。孔の平均深さd4が膜厚d3の50%未満の深さであると薄膜に亀裂を生じる要因の一つとなる。
図4は、孔の平均深さd4が膜厚d3の100%の深さ、すなわち孔の平均深さd4と膜厚d3が等しい場合(d3=d4)の積層体の断面図である。この場合、無機多孔性薄膜10における孔5は貫通孔となる。また、積層体100を無機多孔性薄膜10が形成されている方向から見た場合は、基板20の一部が露出した状態で見え得る。
なお無機多孔性薄膜10は、基板20上に形成させた後に、基板20から分離又は剥離して、無機多孔性薄膜10単独で用いることができる。
次に、積層体について説明する。図1及び図2に示す、実施形態に係る積層体100は、基板20と、基板20の少なくとも一方の面上に形成された上記無機多孔性薄膜10とを備えることを特徴とするものである。
積層体100における基板20は、ガラス、石英、シリコン又はアルミ等からなる平板状の基板を用いることができる。このような基板の形状は特に限定されないが、円板状で直径が10〜90mmであり、厚さが0.2〜3.0mmの基板が好ましい。
以上述べた無機多孔性薄膜10及びそれを用いた積層体100は、フォトニッククリスタル、ガラス表面の低反射処理及びカーボンナノチューブ・フィールドエミッタのテンプレート等に特に好適である。
(無機多孔性薄膜の製造方法)
以下、無機多孔性薄膜の製造方法について説明する。
上述した無機多孔性薄膜及び積層体は、実施形態に係る以下の無機多孔性薄膜の製造方法により得ることができる。すなわち、全固形分濃度が0.1〜20質量%であり、かつ、平均粒子径3〜50nmの無機超微粒子100質量部に対して平均粒子径30〜3000nmの有機微粒子を20〜1000質量部含有するゾル状の塗工液を、基板上に塗工して乾燥せしめ、上記基板上の平面方向に1層に配列した上記有機微粒子と該有機微粒子の間に存在する無機超微粒子とを含むゲル状薄膜を得る塗工工程と、得られたゲル状薄膜を焼成することにより上記有機微粒子を除去し無機多孔性薄膜を得る焼成工程と、を含む方法により製造可能である。但し、有機微粒子は無機超微粒子よりも大きな平均粒子径を有するものとする必要がある。
先ず、この製造方法において用いるゾル状の塗工液について説明する。ゾル状の塗工液は、固形分として無機超微粒子及び有機微粒子を含有するものであり、ゾル状の塗工液において全固形分濃度は0.1〜20質量%であり、より好ましくは0.2〜10質量%であり、更に好ましくは0.5〜10質量%である。全固形分濃度が0.1質量%未満であると、濃度が低すぎるために無機多孔性薄膜の作製が困難となり、20質量%を超えると有機微粒子が多層に配列するため無機多孔性薄膜の作製が困難となる。
上記無機超微粒子としては、無機多孔性薄膜の説明で述べた無機超微粒子と同様のものを用いることができる。
上記有機微粒子としては、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリビニルトルエン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ビニルトルエン−t−ブチルスチレン共重合体、ポリメタクリレート及びポリアクリレート等のポリマーからなるものが好ましく、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、又は、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなるものがより好ましい。
有機微粒子の平均粒子径は30〜3000nmである。有機微粒子の平均粒子径は40〜1700nmであることが好ましく、100〜1000nmであることがより好ましい。平均粒子径が30nm未満であると、粒子径が均一である粒子の作製が困難であるため、無機多孔性薄膜の作製が困難となる。一方、3000nmを越える場合も、粒子径が均一である粒子の作製が困難であるため、無機多孔性薄膜の作製が困難となる。なお、有機微粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)法により求めることができる。
上記塗工液は、無機超微粒子100質量部に対して上記有機微粒子を20〜1000質量部含有する。無機超微粒子100質量部に対する有機微粒子の含有量は25〜600質量部が好ましく、25〜400質量部がより好ましい。無機超微粒子100質量部に対する有機微粒子の含有量が20質量部未満であると、有機微粒子が所定パターンで配列せず本発明の無機多孔性薄膜の作製が困難となり、1000質量部を超えると、有機微粒子の間に十分な量の無機超微粒子が存在しなくなるため本発明の無機多孔性薄膜が困難となる。
また、上記塗工液に用いる分散媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール及びブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール及びエチレングリコール−モノエチルエーテル等のエチレングリコール類;アセトン及びメチルエチルケトン等のケトン類;ジメチルホルムアミド等のアミド類又はそれらのうちの少なくとも1種類以上を混合した水溶液、水が挙げられる。これらの中でも、水が好ましく、精製水であることが最も好ましい。
更に、上記塗工液には、上記成分の他に界面活性剤などの溶液安定剤、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン及びメチルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン類を含有させてもよい。
次に、無機多孔性薄膜の製造方法の各工程について図面を参照しつつ説明する。図5(a)〜(c)は実施形態に係る無機多孔性薄膜の製造方法の工程図である。図5(a)は有機微粒子22と無機超微粒子24とが分散媒26に分散されたゾル状の塗工液28が、基板20上に供給された状態を示す断面図である。図5(a)では、分散媒26中に存在する有機微粒子22が基板20上に一層に配されており、複数の無機超微粒子24が有機微粒子22間に存在している。
このような状態になるように基板20上に塗工液28を供給するための供給手段(塗工手段)としては、スピンコーター、グラビアコーター又はダイコーターが挙げられる。供給手段がスピンコーターである場合は、供給時(塗工時)の最大回転数が1000〜8000rpmであることが好ましく、1500〜8000rpmであることがより好ましく、2000〜8000rpmであることが更に好ましい。最大回転数が上記下限値未満であると、基板20上での塗工液28の広がりが不十分となりやすく、上記上限値を超えると、有機微粒子22が所定パターンで配列することが困難となる。
また、供給手段がグラビアコーター又はダイコーターである場合は、供給時(塗工時)の膜形成速度が1〜1000mm/sであることが好ましく、5〜100mm/sであることがより好ましい。このような膜形成速度が前記下限値未満であると、塗工液の広がりが不十分となる傾向があり、他方、前記上限値を超えると、有機微粒子が所定パターンで配列することが困難となる。
なお、基板としては、積層体の説明で述べた基板、すなわち、ガラス、石英、シリコン又はアルミ等からなる平板状の基板を用いることができる。
図5(b)は、基板20上に供給された塗工液28から分散媒26が除去された状態を示す断面図である。塗工液28からの分散媒26の除去は、公知の乾燥方法により実施するができ、供給手段としてスピンコーターを用いた場合は、塗工液を塗工後しばらくの間回転し続けることにより、分散媒26の除去が可能である。ここで、分散媒26は少なくともその一部が除去されればよいが、より均一な無機多孔性薄膜を得る観点からは、その全てを除去することが好ましい。
分散媒26の除去の結果、図5(b)に示すように、有機微粒子22が一層に配列し有機微粒子22間に無機超微粒子24が配されたゲル状薄膜30が、基板20上に形成される。
このようにして形成されたゲル状薄膜30を焼成することにより、有機微粒子22を除去して無機多孔性薄膜を得ることができる。図5(c)は、ゲル状薄膜30を焼成して得られた無機多孔性薄膜10を基板20上に備える積層体100を示す断面図である。図5(c)に示す積層体100は、基板20上に、開口部1が略円形状であり内周面3が略球面状の多数の孔5を有する無機多孔性薄膜10を備えるものである。
焼成工程では、加熱により、有機微粒子22が熱分解して除去されるとともに、有機微粒子22間に存在する複数の無機微粒子24が焼結等により一体化して無機多孔性薄膜10が形成されると考えられる。この場合において、有機微粒子22が孔形成のための鋳型(テンプレート)として機能し、ゲル状薄膜30における有機微粒子22の配列状態や粒子サイズに対応して孔が形成されると推測される。
焼成工程における焼成温度(加熱温度)は、用いる基板の耐熱温度、用いる有機微粒子の熱分解(酸化熱分解等)温度、用いる無機超微粒子が焼結可能な温度等に基づいて適宜決定することができる。先ず、ゲル状薄膜を焼成して有機微粒子を除去する必要があることから、焼成温度の下限は有機微粒子の熱分解(酸化熱分解等)温度以上であることが好ましい。前述の好適な有機微粒子の成分を考慮すると、焼成温度の下限は350℃が好ましく、400℃がより好ましい。なお、有機微粒子の除去は基板上に形成されたゲル状薄膜の加熱により実施するため、基板としては焼成温度の下限以上の耐熱性を有するものを採用するとよい。この点からも、有機微粒子として前述の好適例を用い、基板として前述の例示材料(ガラス、石英、シリコン、アルミ等)を用いることが好ましい。
一方、焼成温度の上限は、基板上で有機微粒子の熱分解を行うことから、基板の耐熱温度以下が好ましい。このような観点からは焼成温度の上限は、例えば、基板として石英を用いる場合は1500℃、ガラスを用いる場合は500℃、シリコンを用いる場合は700℃である。しかしながら、一層に配列した有機微粒子間に無機超微粒子が配されたゲル状薄膜について、有機微粒子を除去するとともに無機超微粒子を焼結等で一体化させて無機多孔性薄膜を得ることを考慮すると、焼成温度の上限は、無機超微粒子の融点又はガラス転移温度(無機超微粒子が融点及びガラス転移温度を示すときは低い方の温度)以下であることが好ましく、焼成温度の上限はこのような事情も勘案して決定するのがよい。
したがって、焼成工程における焼成の温度範囲は、好適には350〜1500℃、更には400〜500℃となる。用いる基板ごとに好適例を示すならば、基板として石英を用いる場合には350〜1500℃(好適には350〜1000℃、更には400〜700℃)、基板としてガラスを用いる場合には350〜500℃(好適には350〜480℃、更には400〜450℃)、基板としてシリコンを用いる場合は350〜700℃(好適には350〜500℃、更には400〜500℃)である。焼成温度が上記下限値未満であると、有機微粒子の熱分解(酸化分解等)が不十分となり、孔の形成が困難となる傾向があり、他方、上記上限値を越えると、基板が軟化し無機多孔性薄膜の形成が困難となる傾向がある。
上記無機多孔性薄膜の製造方法は、従来技術である塗布速度が遅い垂直堆積法の実用性に欠ける点(塗布速度、生産性等)を改善することができ、短時間で大量に広い面積を有する無機多孔性薄膜を製造することを可能にする。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、直径15mmΦ、厚さ0.27mmのソーダライム系ガラス基板(MATSUNAMI GLASS社製、型番:MATSUNAMI MICRO COVER GLASS)をクロム混酸溶液に浸し基板表面の汚れ等を除去した。この基板をクロム混酸溶液が完全に除去されるまで蒸留水で洗浄し、室温で乾燥させた。
次に、固形分として粒子径5nmの無機超微粒子を0.125wt%、粒子径136nmの有機微粒子を0.5wt%含有している全固形分濃度が0.625wt%である塗工液を試料調製ポリ容器(型番:ニューディスカップ(PP製、20mL容))を用いて調製した。なお、無機超微粒子にはシリカ粒子(触媒化成社製、型番:SI−550)を用い、有機微粒子にはポリスチレンラテックス粒子を用いた。また、この塗工液は無機超微粒子100質量部に対して有機微粒子を400質量部含有するものであった。
洗浄及び乾燥を行ったガラス基板をスピンコーター(アクティブ社製、型番:ACT−300D)に装着し、そのガラス基板上にオートピペット(エッペンドルフ社製、型番:エッペンドルフリファレンス4910、10〜100μL容)を用いて塗工液を100μL乗せた後、回転数2000rpmで5分間回転させた。この結果、塗工液をガラス基板上に均一に塗布し乾燥させることができ、ゲル状薄膜が形成した基板を得た。
その後、基板をマッフル炉に入れ400度で5分間焼成し、無機多孔性薄膜を作製した。焼成後の薄膜表面には、目視では焼成前と比較して大きな差異は認められなかった。
この無機多孔性薄膜の構造を調べるために、高分解走査型電子顕微鏡(日本電子社製、型番:JSM−6340F)で観察すると共に、走査型電子顕微鏡(SEM)写真を得た。その結果、基板上に所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜が形成していることが確認された。
また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を以下の基準:
◎ よく配列している
○ 部分的に配列している
× ほとんど配列していない
により評価し、表1に示した(以下、同様の基準で評価した)。さらに、得られた無機多孔性薄膜の開口部の平均直径(nm)、開口部の中心間の平均距離(nm)及び膜厚(nm)を表2に示した。
(実施例2)
先ず、シリカ粒子(以下、「シリカ」と略す)濃度、ポリスチレンラテックス(以下、「PSL」と略す)濃度、全固形分濃度、シリカ100質量部に対するPSL含有量及びPSL粒子径を表1に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。
次に、実施例1と同様に、ガラス基板をスピンコーターに装着し、そのガラス基板上にオートピペットを用いて塗工液を100μL乗せ、20秒間で回転数1000rpmとしその状態で30秒間回転させ、次いで20秒間で回転数2000rpmとしその状態で30秒間回転させ、更に20秒間で回転数3000rpmとしその状態で300秒間回転させた。この結果、塗工液をガラス基板上に均一に塗布し乾燥させることができ、ゲル状薄膜が形成した基板を得た。その後、基板をマッフル炉に入れ400度で5分間焼成し、無機多孔性薄膜を作製した。焼成後の薄膜表面には、可視光の波長と同程度の直径を有する開口部が規則正しく配列している時に観察される、遊色現象が観察された。
得られた無機多孔性薄膜を高分解走査型電子顕微鏡(実施例1と同様のもの)で観察すると共に、SEM写真を得た。その結果、基板上に所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜が形成していることが確認された。また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を評価し表1に示した。なお、得られた無機多孔性薄膜の開口部の平均直径、開口部の中心間の平均距離及び膜厚を表2に示した。
(実施例3)
先ず、シリカ濃度、PSL濃度、全固形分濃度、シリカ100質量部に対するPSL含有量及びPSL粒子径を表1に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。
次に、実施例2と同様にして無機多孔性薄膜を作製した。なお、実施例3においても、焼成後の薄膜表面には遊色現象が観察された。得られた無機多孔性薄膜を高分解走査型電子顕微鏡(実施例1と同様のもの)で観察すると共に、SEM写真を得た。その結果、基板上に所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜が形成していることが確認された。
また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を評価し表1に示した。さらに、得られた無機多孔性薄膜の開口部の平均直径、開口部の中心間の平均距離及び膜厚を表2に示した。
(実施例4)
先ず、シリカ濃度、PSL濃度、全固形分濃度、シリカ100質量部に対するPSL含有量及びPSL粒子径を表1に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。
次に、実施例2と同様にして無機多孔性薄膜を作製した。なお、実施例4においても、焼成後の薄膜表面には遊色現象が観察された。得られた無機多孔性薄膜を高分解走査型電子顕微鏡(実施例1と同様のもの)で観察すると共に、図6に示すSEM写真を得た。その結果、基板上に所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜が形成していることが確認された。なお、図6は実施例4の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率5000倍)である。
また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を評価し表1に示した。さらに、得られた無機多孔性薄膜の開口部の平均直径、開口部の中心間の平均距離及び膜厚を表2に示した。
(実施例5)
先ず、シリカ濃度、PSL濃度、全固形分濃度、シリカ100質量部に対するPSL含有量及びPSL粒子径を表1に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。
次に、実施例1と同様にして無機多孔性薄膜を作製した。得られた無機多孔性薄膜を高分解走査型電子顕微鏡(実施例1と同様のもの)で観察すると共に、図7に示すSEM写真を得た。その結果、基板上に所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜が形成していることが確認された。なお、図7は実施例5の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率20000倍)である。
また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を評価し表1に示した。さらに、得られた無機多孔性薄膜の開口部の平均直径、開口部の中心間の平均距離及び膜厚を表2に示した。
(実施例6)
先ず、シリカ濃度、PSL濃度、全固形分濃度、シリカ100質量部に対するPSL含有量及びPSL粒子径を表1の条件としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。
次に、塗工の際の回転数を8000rpmとしたこと以外は、実施例1と同様にして無機多孔性薄膜を作製した。得られた無機多孔性薄膜を高分解走査型電子顕微鏡(実施例1と同様のもの)で観察すると共に、SEM写真を得た。その結果、基板上に所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜が形成していることが確認された。
また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を評価し表1に示した。さらに、得られた無機多孔性薄膜の開口部の平均直径、開口部の中心間の平均距離及び膜厚を表2に示した。
(実施例7)
先ず、シリカ濃度、PSL濃度、全固形分濃度、シリカ100質量部に対するPSL含有量及びPSL粒子径を表1に示す条件とし、無機超微粒子として、粒子径27nmのシリカ粒子(触媒化成社製、型番:LNA−2000)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。
次に、実施例1と同様にして無機多孔性薄膜を作製した。得られた無機多孔性薄膜を高分解走査型電子顕微鏡(実施例1と同様のもの)で観察すると共に、図8に示すSEM写真を得た。その結果、基板上に所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜が形成していることが確認された。なお、図8は実施例7の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率20000倍)である。
また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を評価し表1に示した。さらに、得られた無機多孔性薄膜の開口部の平均直径、開口部の中心間の平均距離及び膜厚を表2に示した。
(実施例8)
先ず、シリカ濃度、PSL濃度、全固形分濃度、シリカ100質量部に対するPSL含有量及びPSL粒子径を表1に示す条件とし、無機超微粒子として、粒子径45nmのシリカ粒子(触媒化成社製、型番:SI−45P)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。
次に、実施例1と同様にして無機多孔性薄膜を作製した。得られた無機多孔性薄膜を高分解走査型電子顕微鏡(実施例1と同様のもの)で観察すると共に、図9に示すSEM写真を得た。その結果、基板上に所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した無機多孔性薄膜が形成していることが確認された。なお、図9は実施例8の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率20000倍)である。
また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を評価し表1に示した。さらに、得られた無機多孔性薄膜の開口部の平均直径、開口部の中心間の平均距離及び膜厚を表2に示した。
(比較例1)
先ず、シリカ濃度、PSL濃度、全固形分濃度、シリカ100質量部に対するPSL含有量及びPSL粒子径を表1に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。
次に、塗工の際の回転数を3000rpmとしたこと以外は、実施例1と同様にして無機多孔性薄膜を作製した。得られた無機多孔性薄膜を高分解走査型電子顕微鏡(実施例1と同様のもの)で観察すると共に、図10に示すSEM写真を得た。その結果、基板上に孔が不規則に点在している無機多孔性薄膜が形成していることが確認された。なお、図10は比較例1の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率20000倍)である。
また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を評価し表1に示した。さらに、得られた無機多孔性薄膜の開口部の平均直径、開口部の中心間の平均距離及び膜厚を表2に示した。
(比較例2)
先ず、シリカ濃度、PSL濃度、全固形分濃度、シリカ100質量部に対するPSL含有量及びPSL粒子径を表1に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。
次に、実施例1と同様にして無機多孔性薄膜を作製した。得られた無機多孔性薄膜を高分解走査型電子顕微鏡(実施例1と同様のもの)で観察すると共に、SEM写真を得た。その結果、基板上に孔が不規則に存在し膜が局所的に破れているような無機多孔性薄膜が形成していることが確認された。
また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を評価し表1に示した。さらに、得られた無機多孔性薄膜の開口部の平均直径、開口部の中心間の平均距離及び膜厚を表2に示した。
(比較例3)
先ず、シリカ濃度、PSL濃度、全固形分濃度、シリカ100質量部に対するPSL含有量及びPSL粒子径を表1に示す条件とし、無機超微粒子として、粒子径74nmのシリカ粒子(触媒化成社製、型番:SI−80P)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製した。
次に、実施例1と同様にして無機多孔性薄膜を作製した。得られた無機多孔性薄膜を高分解走査型電子顕微鏡(実施例1と同様のもの)で観察すると共に、図11に示すSEM写真を得た。その結果、無機多孔性薄膜に「開口部が略円形状であり内周面が略球面状の孔」が形成されていない箇所が多く存在し、孔の配列の均一性にも劣ることが確認された。なお、図11は比較例3の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率20000倍)である。
また、得られた無機多孔性薄膜の孔の配列を評価し表1に示した。なお、無機多孔性薄膜において「開口部が略円形状であり内周面が略球面状の孔」が形成されていない箇所が多く存在し、孔の配列の均一性にも劣っていたため、開口部の平均直径、開口部の中心間の平均距離及び膜厚の測定は行わなかった。
Figure 0004428035
1:JSR社製、型番:STADEX SC−014−S
2:JSR社製、型番:STADEX SC−046−S
3:JSR社製、型番:STADEX SC−051−S
4:JSR社製、型番:STADEX SC−061−S
5:JSR社製、型番:IMMUTEX G2110
Figure 0004428035
表1及び表2に示した結果からわかるように、本発明の無機多孔性薄膜の製造方法の条件を満たす塗工液を用いて作製された実施例1〜8の無機多孔性薄膜は、基板全体に広い面積で所定形状の多数の孔が所定パターンで1層に配列した薄膜が形成し、本発明の無機多孔性薄膜が得られたことが確認された。一方、本発明の無機多孔性薄膜の製造方法における条件を満たさない塗工液を用いて作製された比較例1及び2の無機多孔性薄膜は、孔が不規則に点在したものであった。また、無機超微粒子の粒子径が50nmを超えるため本発明の無機多孔性薄膜の製造方法における条件を満たさない塗工液を用いた比較例3においては、均一な無機多孔性薄膜が形成されなかった。
実施形態に係る積層体の斜視図である。 図1の積層体のII−II線に沿った断面図である。 開口部が六方対称に配列した無機多孔性薄膜の模式図である。 他の実施形態に係る積層体の断面図である。 実施形態に係る無機多孔性薄膜の製造方法の工程図であり、(a)は塗工液が基板上に供給された状態を示す断面図、(b)は基板上に供給された塗工液から分散媒が除去された状態を示す断面図、(c)は焼成して得られた積層体を示す断面図である。 実施例4の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率5000倍)である。 実施例5の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率20000倍)である。 実施例7の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率20000倍)である。 実施例8の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率20000倍)である。 比較例1の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率20000倍)である。 比較例3の無機多孔性薄膜の一部を示すSEM写真(倍率20000倍)である。
符号の説明
1・・・開口部、3・・・内周面、5・・・孔、10・・・無機多孔性薄膜、20・・・基板、22・・・有機微粒子、24・・・無機超微粒子、26・・・分散媒、28・・・塗工液、30・・・ゲル状薄膜、100・・・積層体、d1・・・開口部の平均直径、d2・・・開口部の中心間の平均距離、d3・・・膜厚、d4・・・孔の平均深さ。

Claims (10)

  1. 開口部が略円形状であり内周面が略球面状の多数の孔を有する無機多孔性薄膜であって、
    前記孔が前記薄膜の平面方向に1層に配列し、前記開口部の平均直径が401700nmであり、隣り合う前記開口部の中心間の平均距離が前記開口部の平均直径の100〜230%の長さであり、かつ、膜厚が前記開口部の平均直径の30〜100%の厚さであり、
    前記多数の孔が六方対称に配列しており、
    当該無機多孔性薄膜が平均粒子径3〜50nmの無機超微粒子の焼成薄膜からなることを特徴とする無機多孔性薄膜。
  2. 前記孔の平均深さが前記膜厚の50〜100%の深さであることを特徴とする請求項記載の無機多孔性薄膜。
  3. 基板と、該基板の少なくとも一方の面上に形成された請求項1又は2記載の無機多孔性薄膜とを備えることを特徴とする積層体。
  4. 平均粒子径3〜50nmの無機超微粒子と平均粒子径401700nmの有機微粒子とが分散媒に分散されたゾル状の塗工液であって(但し、有機微粒子は無機超微粒子よりも大きな平均粒子径を有する。)、全固形分濃度が0.1〜20質量%であり、前記無機超微粒子100質量部に対する前記有機微粒子の含有量が20〜1000質量部である塗工液を基板上に供給し、供給された塗工液から前記分散媒の少なくとも一部を除去することにより、前記基板上に、前記有機微粒子が一層に配列し当該有機微粒子間に前記無機超微粒子が配されたゲル状薄膜を形成させる塗工工程と、
    得られたゲル状薄膜を焼成することにより前記有機微粒子を除去し開口部が略円形状であり内周面が略球面状の多数の孔が六方対称に配列している無機多孔性薄膜を得る焼成工程と、
    を含むことを特徴とする無機多孔性薄膜の製造方法。
  5. 前記無機超微粒子がシリカからなるものであることを特徴とする請求項記載の無機多孔性薄膜の製造方法。
  6. 前記有機微粒子がポリマーからなるものであることを特徴とする請求項4又は5記載の無機多孔性薄膜の製造方法。
  7. 前記塗工工程において前記塗工液を供給する供給手段が、スピンコーター、グラビアコーター又はダイコーターであることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の無機多孔性薄膜の製造方法。
  8. 前記供給手段がスピンコーターであり、塗工時の最大回転数が1000〜8000rpmであることを特徴とする請求項記載の無機多孔性薄膜の製造方法。
  9. 前記供給手段がグラビアコーター又はダイコーターであり、塗工時の膜形成速度が1〜1000mm/sであることを特徴とする請求項記載の無機多孔性薄膜の製造方法。
  10. 前記焼成工程において、前記有機微粒子の熱分解温度以上、前記無機超微粒子の融点又はガラス転移温度(無機超微粒子が融点及びガラス転移温度を示すときは低い方の温度)以下で、前記ゲル状薄膜を焼成することを特徴とする請求項4〜9のいずれか一項に記載の無機多孔性薄膜の製造方法。
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