JP4429461B2 - 画像処理装置、平面検出方法、及び平面検出プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、距離画像を用いてロボットや自動車が移動する際に必要な壁や床、道路面に相当する平面検出を行う画像処理装置、平面検出方法、及び平面検出プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来は2次元平面上の直線を検出する手法としてHough変換を用いるのが一般的である。しかしながら、この手法を応用して3次元空間上の平面を検出するためには、3次元上の全ての点をパラメータ空間上に投票する必要があり、投票に用いるメモリの量が膨大になるという問題がある。更に実際には存在しない面のパラメータについても投票が行われるため、平面の候補がたくさん存在することとなり平面検出処理に多大な処理時間を要するという問題もある。
【0003】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ロボットや自動車が自律的に移動する際に必要な平面検出を簡単に行うことができる画像処理装置、平面検出方法、及び平面検出プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願の発明は、距離センサの前方視野内の物体表面の各点の距離を測定して得られた物体表面の各点の3次元座標値に基づいて距離画像を得る距離画像取得手段(例えば、実施形態における距離画像取得部1)と、前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから2点の3次元座標値を求め、この2点の3次元座標値のうち垂直成分を削除した2点の2次元座標値を結ぶ水平面上の直線を抽出し、この処理を繰り返すことによって複数の前記直線を抽出する直線抽出手段(例えば、実施形態の垂直平面抽出部3におけるステップS1〜S6)と、前記直線抽出手段によって抽出されたそれぞれの直線上に存在する前記物体表面の点を求め、同一の直線上に存在する各点を同一の垂直平面として検出する平面検出手段(例えば、実施形態の垂直平面抽出部3におけるステップS7)とを備えたことを特徴とする。
【0005】
上記の発明によれば、垂直平面の検出の際にZ成分を用いずにX、Y成分のみによって演算を行い、XY平面の直線を特定することによって垂直平面を抽出するようにしたため、使用するメモリ量を削減することができ、さらに処理時間も短縮することができるという効果が得られる。また、マスクを用いてHough空間への投票の数を減少させたため、処理時間を短縮することができ、かつ精度良く平面を抽出することができるという効果も得られる。
【0006】
本願の発明は、距離センサの前方視野内の物体表面の各点の距離を測定して得られた物体表面の各点の3次元座標値に基づいて距離画像を得る距離画像取得手段(例えば、実施形態における距離画像取得部1)と、前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから3点の3次元座標値を求め、この3次元座標値から3次元空間上に存在する平面を特定する平面特定手段(例えば、実施形態の水平平面抽出部5におけるステップS11〜S13、S18)と、前記平面特定手段によって特定された平面の垂直ベクトルの傾きが所定の角度内である平面を道路面または床面として検出する平面検出手段(例えば、実施形態の水平平面抽出部5におけるステップS14、ステップS19)とを備えたことを特徴とする。
【0007】
上記の発明によれば、床面や道路面に相当する水平平面の検出の際に、検出しようとする平面の候補に対して、垂直ベクトルの角度が所定の範囲内である候補のみを使用して平面検出を行うようにしたため、使用するメモリ量を削減することができ、さらに処理時間も短縮することができるという効果が得られる。また、マスクを用いてHough空間への投票の数を減少させたため、処理時間を短縮することができ、かつ精度良く平面を抽出することができるという効果も得られる。さらに、わずかな傾きを有するスロープ等も床面や道路面として検出することができる。
【0008】
本願の発明は、上記いずれかの画像処理装置を備えた車両走行制御装置であって、前記車両走行制御装置は、車両の走行の際に前記平面検出手段による検出結果を参照して、走行の制御を行う移動制御手段(例えば、実施形態における移動制御部8)を備えたことを特徴とする。
【0009】
上記の発明によれば、平面検出画像と距離画像を参照しながら自動車の移動を制御するようにしたため、精度よく自動車の位置の制御を行うことができるとともに、処理時間を短縮することが可能となるために走行制御装置内における経路選定処理の負荷を低減することができるという効果が得られる。
【0010】
本願の発明は、上記いずれかの画像処理装置を備えた自律走行ロボットであって、前記自律走行ロボットは、ロボットの移動の際に前記平面検出手段による検出結果を参照して、走行の制御を行う移動制御手段(例えば、実施形態における移動制御部8)を備えたことを特徴とする。
【0011】
上記の発明によれば、平面検出画像と距離画像を参照しながらロボットの移動を制御するようにしたため、精度よくロボットの位置の制御を行うことができるとともに、処理時間を短縮することが可能となるたロボット内における経路選定処理の負荷を低減することができるという効果が得られる。
【0012】
本願の発明は、距離センサの前方視野内の物体表面の各点の距離を測定して得られた物体表面の各点の3次元座標値に基づいて距離画像を得る距離画像取得処理と、前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから2点の3次元座標値を求め、この2点の3次元座標値のうち垂直成分を削除した2点の2次元座標値を結ぶ水平面上の直線を抽出し、この処理を繰り返すことによって複数の前記直線を抽出する直線抽出処理(例えば、実施形態の垂直平面抽出部3におけるステップS1〜S6)と、前記直線抽出処理によって抽出されたそれぞれの直線上に存在する前記物体表面の点を求め、同一の直線上に存在する各点を同一の垂直平面として検出する平面検出処理(例えば、実施形態の垂直平面抽出部3におけるステップS7)とを有することを特徴とする。
【0013】
上記の発明によれば、垂直平面の検出の際にZ成分を用いずにX、Y成分のみによって演算を行い、XY平面の直線を特定することによって垂直平面を抽出するようにしたため、使用するメモリ量を削減することができ、さらに処理時間も短縮することができるという効果が得られる。また、マスクを用いてHough空間への投票の数を減少させたため、処理時間を短縮することができ、かつ精度良く平面を抽出することができるという効果も得られる。
【0014】
本願の発明は、距離センサの前方視野内の物体表面の各点の距離を測定して得られた物体表面の各点の3次元座標値に基づいて距離画像を得る距離画像取得処理と、前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから3点の3次元座標値を求め、この3次元座標値から3次元空間上に存在する平面を特定する平面特定処理(例えば、実施形態の水平平面抽出部5におけるステップS11〜S13、S18)と、前記平面特定処理によって特定された平面の垂直ベクトルの傾きが所定の角度内である平面を道路面または床面として検出する平面検出処理(例えば、実施形態の水平平面抽出部5におけるステップS14、ステップS19)とを有することを特徴とする。
【0015】
上記の発明によれば、床面や道路面に相当する水平平面の検出の際に、検出しようとする平面の候補に対して、垂直ベクトルの角度が所定の範囲内である候補のみを使用して平面検出を行うようにしたため、使用するメモリ量を削減することができ、さらに処理時間も短縮することができるという効果が得られる。また、マスクを用いてHough空間への投票の数を減少させたため、処理時間を短縮することができ、かつ精度良く平面を抽出することができるという効果も得られる。さらに、わずかな傾きを有するスロープ等も床面や道路面として検出することができる。
【0016】
本願の発明は、前方視野内の平面を検出する平面検出プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記平面検出プログラムは、距離センサの前方視野内の物体表面の各点の距離を測定して得られた物体表面の各点の3次元座標値に基づいて距離画像を得る距離画像取得処理と、前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから2点の3次元座標値を求め、この2点の3次元座標値のうち垂直成分を削除した2点の2次元座標値を結ぶ水平面上の直線を抽出し、この処理を繰り返すことによって複数の前記直線を抽出する直線抽出処理(例えば、実施形態の垂直平面抽出部3におけるステップS1〜S6)と、前記直線抽出処理によって抽出されたそれぞれの直線上に存在する前記物体表面の点を求め、同一の直線上に存在する各点を同一の垂直平面として検出する平面検出処理(例えば、実施形態の垂直平面抽出部3におけるステップS7)とをコンピュータに行わせることを特徴とする。
【0017】
上記の発明によれば、垂直平面の検出の際にZ成分を用いずにX、Y成分のみによって演算を行い、XY平面の直線を特定することによって垂直平面を抽出するようにしたため、使用するメモリ量を削減することができ、さらに処理時間も短縮することができるという効果が得られる。また、マスクを用いてHough空間への投票の数を減少させたため、処理時間を短縮することができ、かつ精度良く平面を抽出することができるという効果も得られる。
【0018】
本願の発明は、前方視野内の平面を検出する平面検出プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記平面検出プログラムは、距離センサの前方視野内の物体表面の各点の距離を測定して得られた物体表面の各点の3次元座標値に基づいて距離画像を得る距離画像取得処理と、前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから3点の3次元座標値を求め、この3次元座標値から3次元空間上に存在する平面を特定する平面特定処理(例えば、実施形態の水平平面抽出部5におけるステップS11〜S13、S18)と、前記平面特定処理によって特定された平面の垂直ベクトルの傾きが所定の角度内である平面を道路面または床面として検出する平面検出処理(例えば、実施形態の水平平面抽出部5におけるステップS14、ステップS19)とをコンピュータに行わせることを特徴とする。
【0019】
上記の発明によれば、床面や道路面に相当する水平平面の検出の際に、検出しようとする平面の候補に対して、垂直ベクトルの角度が所定の範囲内である候補のみを使用して平面検出を行うようにしたため、使用するメモリ量を削減することができ、さらに処理時間も短縮することができるという効果が得られる。また、マスクを用いてHough空間への投票の数を減少させたため、処理時間を短縮することができ、かつ精度良く平面を抽出することができるという効果も得られる。さらに、わずかな傾きを有するスロープ等も床面や道路面として検出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態による画像処理装置を図面を参照して説明する。 図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、ロボットや自動車が移動する際の移動方向の視野内に存在する物体の距離画像を取得する距離画像取得部である。この距離画像取得部1の距離センサは、2台のCCDカメラや電磁波を用いたレーダ等で構成される。符号2は、距離画像取得部1において得られた距離画像の1フレーム分を記憶する距離画像記憶部である。符号3は、距離画像記憶部2に記憶された距離画像を処理して壁に相当する垂直平面を抽出する垂直平面抽出部である。符号4は、2点の距離データから求めたパラメータの投票に用いられるヒストグラムを記憶するヒストグラム記憶部である。符号5は、距離画像記憶部2に記憶された距離画像を処理して床面や道路面に相当する水平平面を抽出する水平平面抽出部である。符号6は、3点の距離データから求めたパラメータの投票に用いられるヒストグラムを記憶するヒストグラム記憶部である。符号7は、垂直平面抽出部3及び水平平面抽出部5において抽出された結果の平面情報を記憶する平面検出画像記憶部である。符号8は、平面検出画像記憶部7に記憶された平面検出画像と、距離画像記憶部2に記憶されている距離画像とを参照してロボットや自動車等の移動を制御する移動制御部である。
ここでは、図1に示す画像処理装置は屋内を移動する自律走行のロボットに備えられているものとして説明する。
【0021】
ここで、以下の説明において用いる座標系を定義する。ロボットの前方の距離方向をX軸、ロボットの左右方向をY軸、鉛直方向をZ軸とし、これらの3軸は互いに直交している。また、以下でいう距離とは、距離画像取得部1から各物体までの直線距離である。したがって、距離画像データは、距離画像取得部1の視野における物体表面の測定点の3次元座標値の集合である。
【0022】
次に、図面を参照して、図1に示す画像処理装置の動作を説明する。図2は、垂直平面抽出部3が距離画像から垂直平面を抽出する動作を示すフローチャートである。
まず、距離画像取得部1は、距離画像を取得し、そのデータをA/D変換して各測定点毎に距離画像記憶部2へ格納する。ここでは、一例として各測定点の距離を8ビット(256階調)で表現するものとする。通常の画像の画素は、センサの視野内における物体表面の輝度を表現したものであるが、距離画像の画素は、センサの視野内における物体表面までの距離を256階調で表現したものである。したがって、距離画像中の画素の位置によって座標原点からの3次元空間に存在する物体の表面上の1点への方向を特定することができ、さらにこの画素が持つ距離の情報によって3次元空間に存在する物体の表面上の1点を特定することができる。なお、より精度が必要な場合には、レーダを併用するなどして精度を向上させることもできる。さらに、距離データを256階調で表現せずに、距離センサの出力値をそのまま使用するようにしてもよい。
【0023】
次に、距離画像記憶部2に距離画像が格納された後に垂直平面抽出部3は、1フレーム分の距離データを読み出し、予め設定されているマスクによって画像上の着目画素(ここでは、P1と称する)と他の1点の画素(ここでは、P2と称する)を選択する(ステップS1)。図4(a)にステップ1において用いられるマスクの一例を示す。この図に示すように、垂直平面用マスクは5×5画素のものであり、中心の点がP1であり、4隅の点がP2となる。
【0024】
次に、垂直平面抽出部3は、このマスクによって選択された2点P1(x1,y1,z1)、P2(x2,y2,z2)から式(1)、(2)によって、Hough空間上のパラメータθ、ρを求める(ステップS2)。
θ=−tan-1[(x1−x2)/(y1−y2)]・・・・(1)
ρ=x1cosθ+y2sinθ・・・・・・・・・・・(2)
式(1)、(2)に示すように、パラメータθ、ρは、Z成分を用いずにX成分及びY成分のみによって算出される。図2に示す処理は、壁等の垂直平面を抽出する処理であるため、Z成分を無視することができる。特に屋内においては、垂直平面がほとんどであるため、Z成分を無視しても平面抽出の処理結果に及ぼす影響は小さくすることができる。したがって、3次元座標値を有する物体表面上の測定点をXY平面に投影し、その投影された点からXY平面上の直線を抽出すれば3次元空間上の垂直平面を抽出することができる。ここで、式(1)、(2)によって算出されるパラメータθは、抽出しようとする直線が鉛直軸周りになす回転角度であり、パラメータρは、この直線と原点との距離を表している。
【0025】
次に、垂直平面抽出部3は、ステップS2において求めたパラメータθ、ρをヒストグラム記憶部4に記憶されている3次元ヒストグラムへ投票する(ステップS3)。続いて、垂直平面抽出部3は、同一のP1に対して、他の3つのP2(図4(a)における斜線の位置)についてステップS1〜S3の処理を行う(ステップS4)。さらに、垂直平面抽出部3は、図4(a)に示すマスクを使用して、図5に示すように、距離画像の左上の位置から右下の位置まで距離画像全体に対してP1の位置を1画素分ずつ移し、ステップS1〜S3の処理を繰り返す(ステップS5)。この処理によって、ヒストグラム記憶部4には、3次元ヒストグラムが生成される。
【0026】
次に、垂直平面抽出部3は、ヒストグラム記憶部4を参照して、度数のすべての極大値を抽出する(ステップS6)。そして、抽出した極大値を持つパラメータθ、ρを求め、このθ、ρによって、XY平面上の直線を特定する。したがって、ここで特定される直線の数は、極大値の数と同数となる。
【0027】
次に、垂直平面抽出部3は、3次元座標値を持つ測定点をXY平面に投影した点が、先に特定された直線上の点となるか否かによってこの測定点が平面上の点であるか否かを判定する。そして、この判定を特定された直線毎に行うことによって、距離画像上の垂直平面を抽出し、この結果から平面抽出画像を生成する(ステップS7)。この平面抽出画像は、同一の直線上に存在する測定点を、特定された直線毎に色分けするなどして生成すればよい。この処理によって、垂直平面のみが色付けされて抽出され、垂直平面でない部分は色付けがされていない状態の平面抽出画像が得られる。
【0028】
次に、図3を参照して、水平平面抽出部5が床等に相当する水平平面を抽出する動作を説明する。図3は、水平平面抽出部5が水平平面を抽出する動作を示すフローチャートである。ここでいう水平平面とは、床面や道路面のことであり、現実的なスロープの角度(例えば最大で10度)を有する床面や道路面が含まれる。
まず、距離画像記憶部2に距離画像が格納された後に垂直平面抽出部3は、1フレーム分の距離データを読み出し、予め設定されているマスクによって画像上の着目画素(ここでは、P1と称する)と他の2点の画素(ここでは、P2、P3と称する)を選択する(ステップS11)。図4(b)にステップ11において用いられるマスクの一例を示す。この図に示すように、水平平面用マスクは9×9画素のものであり、中心の5×5画素の部分は、図4(a)に示す垂直平面用マスクと同等であり、さらにこのマスクは、9×9画素の4隅がP3となっている。
【0029】
次に、水平平面抽出部5は、このマスクによって選択された3点P1(x1,y1,z1)、P2(x2,y2,z2)、P3(x3,y3,z3)から式(3)、(4)によって、単位外積ベクトルnを求める(ステップS12)。以下の式の説明において、ベクトルの表現を「ベクトルn」という表現を用いる。
【0030】
単位外積ベクトルnは、式(3)によって、まず外積ベクトルntmpを求め、さらにこれを式(4)によって正規化することによって求められる。
外積ベクトルntmp=((y2−y1)(z3−z1)−(z2−z1)(y3−y1),(z2−z1)(x3−x1)−(x2−x1)(z3−z1),
(y2−y1)(z3−z1)−(z2−z1)(y3−y1))・・・(3)
単位外積ベクトルn=ベクトルntmp/|ベクトルntmp|・・・・・・・・・・・・(4)
式(4)によって正規化された大きさ1の単位外積ベクトルnは、
単位外積ベクトルn=(nx,ny,nz)となり、このベクトルが先に選択した3点で張る面の垂直ベクトルとなる。
【0031】
次に、水平平面抽出部5は、求めた単位外積ベクトルnから式(5)、(6)、(7)、(8)によって、パラメータρ、θx、θy、θzを求める(ステップS13)。
ρ=nxx1+nyy1+nzz1・・・・・・(5)
θx=cos-1nx・・・・・・・・・・・(6)
θy=cos-1ny・・・・・・・・・・・(7)
θz=cos-1nz・・・・・・・・・・・(8)
ここで、パラメータρは、抽出しようとする平面に原点からの距離を表し、パラメータθx、θy、θzは、それぞれ垂直ベクトルの各成分に対する方向余弦に対する角度を表している。
【0032】
次に、水平平面抽出部5は、垂直ベクトルのZ成分の方向余弦に対する角度 θzが、|θz|≦Thを満たすか否かを判定する(ステップS14)。ここで、Thはしきい値であり、床面や道路面のスロープの最大角度である。通常、屋内における床面はスロープを考慮しても最大で10度程度であるので、このThは10度を設定することが望ましい。
【0033】
次に、水平平面抽出部5は、ステップS14において、|θz|≦Thを満たしていれば、ステップS13において求めたパラメータρ、θx、θy、θzをヒストグラム記憶部6に記憶されている4次元ヒストグラムへ投票する(ステップS15)。一方、|θz|≦Thを満たしていなければ、ステップS16へ進む。
【0034】
続いて、水平平面抽出部5は、同一のP1に対して、他の3つのP2及び他の3つのP3(図4(b)における斜線の位置)についてステップS11〜S15の処理を行う(ステップS16)。さらに、水平平面抽出部5は、図4(b)に示すマスクを使用して、図5に示すように、距離画像の左上の位置から右下の位置まで距離画像全体に対してP1の位置を1画素分ずつ移し、ステップS11〜S15の処理を繰り返す(ステップS17)。この処理によって、ヒストグラム記憶部6には、4次元ヒストグラムが生成される。
ただし、投票されるのは、|θz|≦Thが満たされたときのみである。
【0035】
次に、水平平面抽出部5は、ヒストグラム記憶部6を参照して、度数のすべての極大値を抽出する(ステップS18)。そして、抽出した極大値を持つパラメータρ、θx、θy、θzを求め、このρ、θx、θy、θzによって、3次元空間上の平面を特定する。したがって、ここで特定される平面の数は、極大値の数と同数となる。
【0036】
次に、水平平面抽出部5は、特定された水平平面から平面抽出画像を生成する(ステップS19)。この平面抽出画像は、特定された平面上に存在する測定点を、特定された平面毎に色分けするなどして生成すればよい。この処理によって、水平平面のみが色付けされて抽出され、水平平面でない部分は色付けがされていない状態の平面抽出画像が得られる。
【0037】
なお、図2に示す垂直平面抽出処理と図3に示す水平平面抽出処理は、同時に動作し、その結果を合成して、垂直平面と水平平面とが色分けされた平面抽出画像を生成するようにしてもよい。また、距離画像取得部1は、垂直平面抽出部3および水平平面抽出部5が、距離画像記憶部2に記憶されている距離データの読み出しが終了した時点で、新たな距離画像を取得し、距離画像記憶部2を更新するようにする。そして、前述した処理を繰り返すことによって、平面検出画像記憶部7の内容を更新する。平面検出画像記憶部7に記憶されている平面検出画像の一例を図6に示す。
【0038】
一方、移動制御部8は、時々刻々更新される平面検出画像記憶部7と距離画像記憶部2の内容を参照しながら、平面を認識することによって移動経路の設定を行い、ロボットの移動の制御を行う。
【0039】
このように、垂直平面の検出の際にZ成分を用いずにX、Y成分のみによって演算を行い、3次元のヒストグラムを使用してXY平面の直線を特定することによって壁に相当する垂直平面を抽出するようにしたため、使用するメモリ量を削減することができ、さらに処理時間も短縮することができる。また、床面や道路面に相当する水平平面の検出の際に、検出しようとする平面の候補に対して、垂直ベクトルの角度が所定の範囲内である候補のみを使用して4次元ヒストグラムの投票を行うようにしたため、使用するメモリ量を削減することができ、さらに処理時間も短縮することができる。また、垂直平面と水平平面の検出処理を分けて、並行して同時に動作するようにしたため、さらに処理効率を向上させることが可能となる。さらに平面検出画像と距離画像を参照しながらロボットの移動を制御するようにしたため、精度よくロボットの位置の制御を行うことができるとともに、処理時間を短縮することが可能となるためにロボット内における経路選定処理の負荷を低減することが可能となる。また、マスクを用いて投票範囲を制限したので、処理時間を短縮できるととに平面の検出精度が向上する。
【0040】
なお、図2、3における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより平面検出処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0041】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本願の発明によれば、壁に相当する垂直平面の検出の際にZ成分を用いずにX、Y成分のみによって演算を行い、XY平面の直線を特定することによって垂直平面を抽出するようにしたため、使用するメモリ量を削減することができ、さらに処理時間も短縮することができるという効果が得られる。また、マスクを用いてHough空間への投票の数を減少させたため、処理時間を短縮することができ、かつ精度良く平面を抽出することができるという効果も得られる。
【0043】
また、本願の発明によれば、床面や道路面に相当する水平平面の検出の際に、検出しようとする平面の候補に対して、垂直ベクトルの角度が所定の範囲内である候補のみを使用して平面検出を行うようにしたため、使用するメモリ量を削減することができ、さらに処理時間も短縮することができるという効果が得られる。また、マスクを用いてHough空間への投票の数を減少させたため、処理時間を短縮することができ、かつ精度良く平面を抽出することができるという効果も得られる。さらに、わずかな傾きを有するスロープ等も床面や道路面として検出することができる。
【0044】
また、本願の発明によれば、平面検出画像と距離画像を参照しながら自動車の移動を制御するようにしたため、精度よく自動車の位置の制御を行うことができるとともに、処理時間を短縮することが可能となるために走行制御装置内における経路選定処理の負荷を低減することができるという効果が得られる。
【0045】
また、本願の発明によれば、平面検出画像と距離画像を参照しながらロボットの移動を制御するようにしたため、精度よくロボットの位置の制御を行うことができるとともに、処理時間を短縮することが可能となるたロボット内における経路選定処理の負荷を低減することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す垂直平面抽出部3の動作を示すフローチャートである。
【図3】 図1に示す水平平面抽出部5の動作を示すフローチャートである。
【図4】 図1に示す垂直平面抽出部3及び水平平面抽出部5において用いられるマスクの一例を示す説明図である。
【図5】 図1に示す垂直平面抽出部3及び水平平面抽出部5の処理において、距離画像の走査方向の一例を示す説明図である。
【図6】 図1に示す平面検出画像記憶部7に記憶される平面検出画像の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・距離画像取得部、
2・・・距離画像記憶部、
3・・・垂直平面抽出部、
4・・・ヒストグラム記憶部、
5・・・水平平面抽出部、
6・・・ヒストグラム記憶部、
7・・・平面検出画像記憶部、
8・・・移動制御部。
Claims (8)
- 距離センサの前方視野内の物体表面の各点の距離を測定して得られた物体表面の各点の3次元座標値に基づいて距離画像を得る距離画像取得手段と、
前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから2点の3次元座標値を求め、この2点の3次元座標値のうち垂直成分を削除した2点の2次元座標値を結ぶ水平面上の直線を抽出し、この処理を繰り返すことによって複数の前記直線を抽出する直線抽出手段と、
前記直線抽出手段によって抽出されたそれぞれの直線上に存在する前記物体表面の点を求め、同一の直線上に存在する各点を同一の垂直平面として検出する平面検出手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから3点の3次元座標値を求め、この3次元座標値から3次元空間上に存在する平面を特定する平面特定手段をさらに備え、
前記平面検出手段は、前記平面特定手段によって特定された平面の垂直ベクトルの傾きが所定の角度内である平面を道路面または床面としてさらに検出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 請求項1または2のいずれかに記載の画像処理装置を備えた車両走行制御装置であって、
前記車両走行制御装置は、
車両の走行の際に前記平面検出手段による検出結果を参照して、走行の制御を行う移動制御手段を備えたことを特徴とする車両走行制御装置。 - 請求項1または2のいずれかに記載の画像処理装置を備えた自律走行ロボットであって、
前記自律走行ロボットは、
ロボットの移動の際に前記平面検出手段による検出結果を参照して、走行の制御を行う移動制御手段を備えたことを特徴とする自律走行ロボット。 - 距離センサの前方視野内の物体表面の各点の距離を測定して得られた物体表面の各点の3次元座標値に基づいて距離画像を得る距離画像取得処理と、
前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから2点の3次元座標値を求め、この2点の3次元座標値のうち垂直成分を削除した2点の2次元座標値を結ぶ水平面上の直線を抽出し、この処理を繰り返すことによって複数の前記直線を抽出する直線抽出処理と、
前記直線抽出処理によって抽出されたそれぞれの直線上に存在する前記物体表面の点を求め、同一の直線上に存在する各点を同一の垂直平面として検出する平面検出処理と、
を有することを特徴とする平面検出方法。 - 前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから3点の3次元座標値を求め、この3次元座標値から3次元空間上に存在する平面を特定する平面特定処理をさらに備え、
前記平面検出処理は、前記平面特定処理によって特定された平面の垂直ベクトルの傾きが所定の角度内である平面を道路面または床面としてさらに検出することを特徴とする請求項5に記載の平面検出方法。 - 前方視野内の平面を検出する平面検出プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記平面検出プログラムは、
距離センサの前方視野内の物体表面の各点の距離を測定して得られた物体表面の各点の3次元座標値に基づいて距離画像を得る距離画像取得処理と、
前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから2点の3次元座標値を求め、この2点の3次元座標値のうち垂直成分を削除した2点の2次元座標値を結ぶ水平面上の直線を抽出し、この処理を繰り返すことによって複数の前記直線を抽出する直線抽出処理と、
前記直線抽出処理によって抽出されたそれぞれの直線上に存在する前記物体表面の点を求め、同一の直線上に存在する各点を同一の垂直平面として検出する平面検出処理と、
をコンピュータに行わせることを特徴とする平面検出プログラムを記録した記録媒体。 - 前記距離画像中の着目画素と該着目画素から所定の距離だけ離れた画素とから3点の3次元座標値を求め、この3次元座標値から3次元空間上に存在する平面を特定する平面特定処理をさらに前記コンピュータに行わせ、
前記平面検出処理は、前記平面特定処理によって特定された平面の垂直ベクトルの傾きが所定の角度内である平面を道路面または床面としてさらに検出することを特徴とする請求項7に記載の平面検出プログラムを記録した記録媒体。
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