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JP4429800B2 - 積鉄心ポールの引抜き方法と引抜き装置 - Google Patents
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JP4429800B2 - 積鉄心ポールの引抜き方法と引抜き装置 - Google Patents

積鉄心ポールの引抜き方法と引抜き装置 Download PDF

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Description

本発明は、使用済みとなった変圧器の解体作業に適用される、積鉄心ポールの引抜き方法と引抜き装置に関する。
変電所や工場などで使用される大型変圧器は、一定の期間が経過すると新しいものに交換され、古い変圧器は撤去される。これら使用済みの変圧器は、環境を汚染することなく適正な処理を行う必要があり、解体された後に各種金属や樹脂類を種類ごとに分別して再利用が行われており、廃棄処分となる割合は極めて少ない。しかしこの解体作業は、変圧器の重量や大きさの面から機械化が難しく、現状では天井クレーンやスパナなどの設備や工具を用いて人手に依存した作業が主体になっている。
変圧器の基本構造は、一組の鉄心に複数組のコイルを巻き付けたものだが、大型変圧器では鋼板を複数積層してボルトを貫通させて一体化したものが鉄心として用いられ、さらに鉄心はポールと呼ばれるコイルが巻き付けられている部位と、ポールを接続するためのヨークと呼ばれる部位から構成される。変圧器内で複数のポールは平行に配置されており、隣接するポールの端部を結ぶようにヨークが配置されるため、鉄心はポールとヨークとで形成された枠組のような形状になる。そして各ポールにはコイルが巻き付けられており、一つのコイルで発生した磁場は、ポールからヨークを経て別のポールに伝達して他のコイルに到達する。このように積層された鋼板を一体化して形成されたポールを本明細書では積鉄心ポールと呼び、また積鉄心ポールとコイルが一体化しているものを鉄心コイル構造体と呼ぶ。
大型変圧器の解体は、形状の違いなどの問題から機械化が難しく、手作業に依存している面が大きいものの、生産性の向上や作業環境の改善のため、手作業を機械化できる装置の開発が望まれており、下記特許文献1もその一例である。特に鉄心コイル構造体から積鉄心ポールを抜き取る作業は、積鉄心ポールとコイルが固着しているため難作業となり、積鉄心ポールの一端を大形のハンマーで打撃して、この一端がコイルの中に埋まると、ハンマーと積鉄心ポールの間にパイプなどを介在させて、パイプを介して積鉄心を押し出すという方法が一般的に行われていた。この作業は、鉄心コイル構造体が重いため、身体的な負担が大きく危険を伴うもので改善策が検討されており、また昭和40年代までに製造された変圧器には、絶縁油にPCBを含有するものがあり、解体作業中に作業者が、肝機能障害や発癌などの健康被害を受けないよう対策が必要である。
特開2003−151842号
同一形状の鉄心コイル構造体を単に解体するならば、この形状に見合った専用の装置を使用すれば、作業の機械化は難しいものではなく、実際に特定の変圧器に特化した解体装置は既に存在している。しかし大型変圧器に使用される鉄心コイル構造体は、これら既存の装置では対応できず、しかも積鉄心ポールの長さやコイルの直径などが多様であり、これらに対して柔軟に対応できることが要求され、さらに解体作業という性格上、費用はできるだけ低く抑える必要があり、できるだけ汎用の部品を利用した簡素な構造を用いるべきである。
本発明はこうした実状を基に開発されたもので、鉄心コイル構造体から積鉄心ポールを分離する作業を機械化して作業員への負担を低減するとともに、装置の製作や運用に要する費用も軽減可能な積鉄心ポールの引抜き方法と引抜き装置の提供を目的としている。
前記の課題を解決する請求項1記載の発明は、台座上に固定されている鉄心コイル構造体の一端面から突出している積鉄心ポールの端面を押圧手段で押圧し、それに伴って他端面側の積鉄心ポールの突出長さを増大させることによって一組の回転引抜刃に挟持させ、積鉄心ポールを他端面側に引き出す方向に該回転引抜刃を回転させ、積鉄心ポールをコイルから引抜くことを特徴とする積鉄心ポールの引抜き方法である。
本発明の対象になる変圧器は、変電所や工場などで使用されるもので、コイルの外径が最大700mm程度で、積鉄心ポールの長さが最大2m程度のものを想定している。使用済みの変圧器は容器から内蔵物が取り出されて、複数の鉄心コイル構造体を連結しているヨークが分離されるが、この次の段階で鉄心コイル構造体から積鉄心ポールを引抜くために本発明が適用される。なお積鉄心ポールとコイルは、溶接や接着材などで一体化されている訳ではないが、コイルは積鉄心ポールを締め上げるように巻き付けられ、大きな外力を作用させないと分離は不可能である。
強固に結合した積鉄心ポールとコイルを分離するため、本発明ではコイルを固定した上で積鉄心ポールだけを移動させて抜き取る方法を用いており、このため鉄心コイル構造体を安定した台座の上に横たえて、コイルの移動を拘束するための固定手段を備えている。固定手段はコイルの外周を帯などで締め付けて台座に圧着させる方法や、コイルに爪などを噛み合わせる方法なども可能だが、より単純な方法として台座上に固定板と呼ぶ板を起立させて、この固定板にコイルの端面を接触させて移動を規制する方法が簡単である。ただしコイルの端面からは積鉄心ポールが突出しており、固定板はこれとの接触を回避できる構造にする必要があり、固定板の中央上部に半円形などに切り欠いた逃げ面を設けたり、固定板を二分割するなどの対策が行われる。
積鉄心ポールの端面を押圧するための押圧手段は、積鉄心ポールに接触する押板と、押板を移動させるための動力源から構成される。押板は固定板と同様に台座の上に置かれ、固定板と対向するように配置され、台座上を一次元的に移動可能な構造で、固定板に近づいたり遠ざかることができる。また押板の動力源としては、積鉄心ポールを摩擦に打ち勝って押し出す必要があり、油圧シリンダが最適である。なお押板は作業前、固定板から遠ざかった位置に待機しており、解体前の鉄心コイル構造体は、一端面を押板に対面するように、他端面を固定板に対面するように台座の上に載せられる。この段階では、鉄心コイル構造体が固定板や押板と接触している必要はなく十cm程度離れていても問題はない。
鉄心コイル構造体を台座の上に載置してから、押板を固定板側に移動させると、まず積鉄心ポールの端面が押板に接触して、鉄心コイル構造体が押し出されて台座の上を滑っていき、やがてコイルの端面が固定板に接触する。ただし逃げ面などの対策により固定板と積鉄心ポールとは接触しない。この後も押板の移動を続けていくと、コイルは固定板と接触しているため不動だが、積鉄心ポールは固定板に接触していないためコイルの中に押し込まれていき、反対側ではコイルからの突出量が増大する。
本発明では固定板と押板以外に、回転引抜刃も必要である。この回転引抜刃は円柱または円錐状であり、その外周面に歯車状の刃が連続的に加工され、軸を中心に回転することで刃と接触した物体を円周方向に搬送可能である。したがって回転引抜刃二式を一組として、これらの軸を平行に保ちながら一定の距離を空けて配置して、各軸を異なる方向に回転させると、この一組の回転引抜刃の間に挟み込まれた物体を搬送可能である。なお本発明の回転引抜刃は、固定板から見て押板とは反対側に設置され、かつ押圧手段によって押し出された積鉄心ポールを挟持できるよう位置が調整されている。
押板によって積鉄心ポールが押し出されて固定板側の積鉄心ポールの突出量が増加すると、積鉄心ポールの先端は二式の引抜刃の間に到達して、回転引抜刃に形成された刃が積鉄心ポールに噛み付き、この回転により積鉄心ポールをコイルから引抜くことができる。なお回転引抜刃を駆動するためモータなどの動力源が必要で、これは積鉄心ポールとコイルとの間の摩擦などに打ち勝つだけの出力が必要である。
本発明では積鉄心ポールとコイルとの分離に、押圧手段による積鉄心ポールの押圧と、回転引抜刃を用いた引抜きを複合利用していることが特徴である。このような複合利用にした理由は、押圧だけを用いる場合、コイルの長さと同じ程度のストロークを確保する必要があり、油圧シリンダなどの押圧手段が大型化する上、ロッドの座屈を防止する対策が必要で装置の大型化は避けられず、費用の増大や設置場所の確保などといった問題が発生する。また回転引抜刃は、剛性を確保するため極端な小形化は難しく、しかも当初の状態では積鉄心ポールの突出量が少ないため、回転引抜刃が積鉄心ポールを挟み込む前にコイルと接触してしまい、正しく機能できない。そのため本発明では、回転引抜刃が正常に機能するまでは押圧手段によって積鉄心ポールを移動させる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明による積鉄心ポールの引抜き方法を実現するための装置であり、鉄心コイル構造体を載置させるための台座と、台座に載せた鉄心コイルを少なくとも積鉄心ポールの軸心方向に固定するための固定手段と、積鉄心ポールの一端面側を押圧するための押圧手段と、押圧手段によって押し出される積鉄心ポールの他端面側を挟持し且つ積鉄心ポールを他端面側に引抜くための一組の回転引抜刃と、を備えていることを特徴とする。このように、請求項1記載の発明を実現するには、鉄心コイル構造体の載せるための台座、コイルを積鉄心ポールの軸心方向に拘束するため固定板などの固定手段、積鉄心ポールを押し出すため押板と油圧シリンダなどを用いた押圧手段、押圧手段によって突出した積鉄心ポールを挟持して引抜く回転引抜刃を備える必要がある。
請求項3記載の発明は積鉄心ポールの引抜き装置において、多様な鉄心コイル構造体の解体に対応するためのもので、回転引抜刃の設置位置は、積鉄心ポールの軸心方向に対して直交する二軸方向に自在に調整可能であることを特徴とする。本発明によって解体される鉄心コイル構造体の大きさは多様で、そのため台座の上に横たわっている積鉄心ポールの位置や大きさも多様であり、もし回転引抜刃の設置位置が固定されていると、特定の積鉄心ポールだけしか挟み込むことができない。したがって積鉄心ポールの軸心方向に直交する二軸方向(高さ方向と二式の回転引抜刃の間隔方向)に、自在に位置調整が可能な構造として、多様な形状に対応できることが望ましい。
この位置調整を実現するには、回転引抜刃およびこれを回転させる動力源を、各種の案内機構と組み合わせて二次元的に自在に移動できる構造にして、コイルの直径に合わせて回転引抜刃の高さを調整したり、積鉄心ポールの幅に応じて二式の回転引抜刃の間隔を調整する。この調整作業は、装置の上に鉄心コイル構造体を載せた際、あるいは押板による積鉄心ポールの押圧が終わった際のいずれの段階でも実施できる。なお押板は、単に積鉄心ポールに接触できればよいため、回転引抜刃のような位置調整は不要である。
請求項1記載の発明のように、台座の上にコイルを固定した上で、押圧手段と回転引抜刃を用いた積鉄心ポールの引抜き方法により、押板により積鉄心ポールを押し出した後は、回転引抜刃で積鉄心ポールを挟み込んで引抜くことにより、押板の移動ストロークは回転引抜刃が積鉄心ポールを挟み込むまでで済み、押板の移動範囲を限定できるため、これに関する構造を簡素化できる。また積鉄心ポールの移動は、回転引抜刃を主体にするため、鉄心コイル構造体の長短とは無関係に作業が実施可能で、各種の変圧器の解体作業に適用可能である。なお回転引抜刃も従来から金属加工に使用されている工具類を流用できる。これらの特徴により装置全体で特殊な部品を使用する箇所はなく費用の低減に結びつくほか、本発明では鉄心コイル構造体を所定の位置に置くと、以降の作業は鉄心コイル構造体に直接触れることなく進むため、作業者に対する身体的負担が少なく、またPCBによる健康被害も防止できる。
請求項2記載の発明のような積鉄心ポールの引抜き装置を用いることで、請求項1記載の発明の原理を利用した鉄心コイル構造体の解体の機械化が実現できる。
請求項3記載の発明のように、回転引抜刃の設置位置は、積鉄心ポールの軸心方向に対して直交する二軸方向に自在に調整可能とすることで、多様な鉄心コイル構造体に対しても、確実に積鉄心ポールを挟み込んでコイルからの引抜きが可能である。
図1は、使用済みとなった変圧器を解体した後、内部から取り出された積鉄心ポール2とコイル3とが一体化している鉄心コイル構造体1を解体するため、積鉄心ポール2を引抜く方法とそのための装置の概要を示す斜視図である。変圧器の中から内蔵物を取り出した段階では、複数の鉄心コイル構造体1がヨークによって一体化されており、その状態では本発明を利用できないため前工程でヨークを取り外す。ヨークが外され単体になった鉄心コイル構造体1は、円周状に電線が巻き付けられたコイル3の内部に、直線状の積鉄心ポール2が貫通しており、コイル3の両端面から積鉄心ポール2が突出している。なお積鉄心ポール2は、帯状の鋼板を複数積層して形成されたもので、これにボルトを貫通させて各鋼板を一体化している。
積鉄心ポール2の引抜き装置は、土台となる台座9が床面上に据え置かれており、台座9の上面中央には、固定手段として機能する固定板4が上方に突出するように設置され、この固定板4の上部中央は半円形状に切り欠かれた逃げ面23を備えている。また台座9の上面には、固定板4と対向するように起立している押板5を備えており、この押板5と油圧シリンダ20により押圧手段7を構成しており、油圧シリンダ20を作動させることで押板5を固定板4に近づけたり遠ざけたりできる。このほか台座9の中央付近には、固定板4以外に門形のフレーム12が構築されており、このフレーム12の両底面は、台座9と強固に一体化されており、上部には回転引抜刃6を回転させる動力源であるモータ8が装備されている。このモータ8内部には、回転数を下げてトルクを増大できる減速器が組み込まれており、減速器から延びる軸に回転引抜刃6がはめ込まれており、この回転引抜刃6は、円柱状で外周面に歯車状の刃24が等間隔で並んでいる。なお回転引抜刃6およびモータ8は二式設置されているが、双方の回転方向は反転している。
このように台座9の上には中央付近に固定板4があり、この固定板4と対面するように移動可能な押板5が装備され、さらに固定板4を基準として押板5とは反対側に二式で一組の回転引抜刃6が配置され、双方の回転引抜刃6は高さを合わせており、この間に物体を挟み込んで搬送が可能である。また台座9の左側には、ローラを用いたコンベア13が設置され、この上面で重量物を自在に搬送可能である。
図1(A)は、積鉄心ポール2の引抜きを行う前の段階を示しており、鉄心コイル構造体1の一端面10を押板5と対面するように、また他端面11を固定板4と対面するように台座9の上に載せられる。この際、積鉄心ポール2と固定板4が接触しないよう、逃げ面23の中に積鉄心ポール2を通過させておく。なおこの段階では、積鉄心ポール2と押板5およびコイル3と固定板4が接触している必要はない。この状態で油圧シリンダ20を作動させて、押板5を固定板4方向に移動させると、押板5は一端面10側の積鉄心ポール2に接触するが、押板5はさらに移動を続けて、積鉄心ポール2とコイル3は一体で押されていき、他端面11側のコイル3が固定板4に接触する。なおも押板5の移動は続くが、コイル3は固定板4で拘束されるため、積鉄心ポール2とコイル3との接触面で滑りが発生して、押板5に接触している側の積鉄心ポール2はコイル3の中に埋没していき、反対側は押し出されて突出量が増大する。
一組の回転引抜刃6は、固定板4から突出した積鉄心ポール2を挟み込んで引抜くために使用され、回転引抜刃6の高さは積鉄心ポール2の中央部に一致するように調整されており、さらにこの間隔は、積鉄心ポール2の幅よりわずかに狭くして、積鉄心ポール2の側面に確実に食い込めるよう位置調整されている。ただし台座9に鉄心コイル構造体1を単に載せただけの段階では、コイル3からの積鉄心ポール2の突出量が少ないため、回転引抜刃6とは接触しない。押板5を移動させて積鉄心ポール2を押し出すと同時に、モータ8を作動させて回転引抜刃6を回転させておき、やがて積鉄心ポール2の端部が回転引抜刃6に挟まり、積鉄心ポール2はコイル3から引抜かれる方向に移動する。当然ながらこの際、コイル3は固定板4に接触しているため不動である。
図1(B)は、積鉄心ポール2が引抜かれる途中の段階を示しており、押板5によって押し出された積鉄心ポール2は、回転引抜刃6によって挟み込まれて、コイル3から引抜かれている途中である。なお押板5はコイル3に接触する直前で作動を終える。回転引抜刃6により積鉄心ポール2がコイル3から分離していくと、他端面11から突出した積鉄心ポール2はコンベア13上に載せられる。図1(C)は積鉄心ポール2の引抜きがほぼ終了した段階を示しており、積鉄心ポール2はコイル3と完全に分離しているが、積鉄心ポール2の端部は回転引抜刃6に挟まれており、コンベア13へ搬送されている。この段階で押板5は元の位置に復帰しており、また回転引抜刃6も積鉄心ポール2が完全に通過すると回転を止める。
本発明による実際の装置例を図2,図3,図4に示す。図2はこの平面図であり、床面上に台座9が置かれており、台座9上面の右寄りに押板5が置かれている。押板5は、台座9右端から突出している油圧シリンダ20によって移動できる構造だが、ここに持ち込まれる鉄心コイル構造体1の長さは多様であり、押板5の初期位置は調整可能な構造になっている。具体的には、台座9の内部に空間が確保されており、上面に歯が形成されたラック26がここに配置されており、油圧シリンダ20によって所定のストロークだけ移動できる構造である。また押板5の底部には、ラック26上面に噛み合うための歯が形成されており、ラック26の移動に合わせて押板5も移動できる構造になっている。押板5を持ち上げてラック26との噛み合いを解除すると長手方向に移動可能で、鉄心コイル構造体1の大きさに合わせて初期位置が調整できる。
押板5に対向するように固定板4が台座9の上に設けられ、固定板4は台座9と一体化しており不動である。また台座9の中央には回転引抜刃6を取り付けるため、門形のフレーム12が載せられており、この左側には引抜かれた積鉄心ポール2を載せるため、多数のローラが並べられたコンベア13を備えている。図3は側面図であり、台座9の上に載せられた押板5は、その下にあるラック26と噛み合っている。なお油圧シリンダ20は、積鉄心ポール2の端部をコイル3内に押し込むだけのストロークが確保され、油圧シリンダ20を作動させるとラック26を介して押板5が移動する。また図中には、フレーム12周辺に各種装置が描かれているが、これらは他図の説明中に記載する。
図4は、押板5側からフレーム12方向を見た場合の正面図である。台座9の上に載せられたフレーム12は門形であり、この中央部は積鉄心ポール2が通過できるよう開口されており、この開口部に隣接して固定板4が配置されている。ただしこの図では、固定板4と押板5の一部作図を省いている。回転引抜刃6は中央を基準に対向するように一組が配置され、回転引抜刃6の位置が鉄心コイル構造体1の大きさに合わせて自在に調整できる機構を備えている。具体的にはフレーム12の側面には計四本の主レール16が垂直方向に敷かれており、この主レール16に係合して移動可能な主ガイドブロック18が主スライダ14の裏面に取り付けられており、そのため主スライダ14は上下方向に移動可能である。なお主スライダ14は、左右に二分されたような形状になっているが、これらは一体化しており、フレーム12中央上部に取り付けられた昇降装置21によって自在に高さを調整できる構造になっている。
主スライダ14には、左右に二本ずつ計四本の副レール17を備えており、これらには副ガイドブロック19が係合しており、左右二個の副スライダ15は、副レール17に沿って水平方向に移動できる。副スライダ15には、減速器を内蔵したモータ8が組み込まれており、ギア25を介して回転引抜刃6に回転が伝達される。なお副スライダ15を水平方向に移動させるため、ハンドル27とこれに連結しているシャフト28を備えており、シャフト28の外周面にはネジが加工されており、主スライダ14に設けられたナット29に螺合している。さらにシャフト28の端部は、副スライダ15に取り付けられたエアシリンダ22のロッドと接続しており、ハンドル27を回転させるとシャフト28が水平方向に移動して、エアシリンダ22を介して副スライダ15を移動できる。エアシリンダ22は、副スライダ15とシャフト28の間で、回転引抜刃6に作用する荷重を調整するために組み込まれており、内圧は一定の状態に維持されており、積鉄心ポール2を挟み込んだ際のみ荷重によりロッドが押し込まれる。
台座9の上に鉄心コイル構造体1を載せた後、押板5により積鉄心ポール2を押し出してから回転引抜刃6を使用するが、この使用に先立って、鉄心コイル構造体1の形状に合わせて調整を行う必要がある。そのためまず昇降装置21により主スライダ14を上下に移動させて、積鉄心ポール2の中心と回転引抜刃6の高さを揃えてから、次にモータ8を始動して回転引抜刃6を回転させる。そしてハンドル27を手動で回して副スライダ15を押し込んでいくと、回転引抜刃6は積鉄心ポール2に噛み付くが、この際、回転引抜刃6に作用する荷重はエアシリンダ22により最適な状態に維持されるため、滑りが発生したり噛み込んで不動になることはない。なおハンドル27は、左右を個別に操作する必要がある。
本発明によって解体される鉄心コイル構造体1は、多様な大きさが存在するが、固定板4に設けられた逃げ面23は、どのような場合でも積鉄心ポール2に接触しないよう、極力大きく切り欠かれている。図5は、同一形状の固定板4に対して大きさの異なる鉄心コイル構造体1が持ち込まれた場合を示し、いずれの場合もコイル3端面の底部に近い箇所が固定板4に接触してコイル3の移動は拘束され、積鉄心ポール2は逃げ面23の中を通過できる。
本発明に適用される鉄心コイル構造体1は、元来ヨーク30と結合しており、複数の鉄心コイル構造体1はヨーク30によって一体化され変圧器として機能している。この際に積鉄心ポール2とヨーク30の形状および結合方法は多様であり、この例を示したものが図6である。このように積鉄心ポール2やヨーク30の端面は、図6(A)のような平坦な直線で構成される場合もあるが、図6(B)のように傾斜面を持たせたりクサビ状の鋭利な形状になる場合もある。このように積鉄心ポール2の端面が鋭利な形状になっている場合でも、本発明のように押板5と回転引抜刃6を併用する方法は問題なく対応でき、汎用性に優れている。
鉄心コイル構造体を解体するため、積鉄心ポールを引抜く方法とそのための装置の概要を示す斜視図で、(A)は工程の初期段階を、(B)は工程の途中段階を、(C)は工程の最終段階を示す。 本発明による装置の構造例を示す平面図である。 本発明による装置の構造例を示す側面図である。 本発明による装置の構造例を示す正面図である。 固定板とコイルの接触の状態を示す斜視図であり、(A)は小形の鉄心コイル構造体が持ち込まれた場合で、(B)は大形の鉄心コイル構造体が持ち込まれた場合を示す。 本発明により解体される鉄心コイル構造体とヨークの形状例を示す図で、(A)は積鉄心ポールの端面が平坦になっており、(B)は積鉄心ポールの端面が傾斜面になっている。
符号の説明
1 鉄心コイル構造体
2 積鉄心ポール
3 コイル
4 固定板(固定手段)
5 押板
6 回転引抜刃
7 押圧手段
8 モータ
9 台座
10 一端面(押板側)
11 他端面(固定板側)
12 フレーム
13 コンベア
14 主スライダ
15 副スライダ
16 主レール
17 副レール
18 主ガイドブロック
19 副ガイドブロック
20 油圧シリンダ
21 昇降装置
22 エアシリンダ
23 逃げ面
24 刃
25 ギア
26 ラック
27 ハンドル
28 シャフト
29 ナット
30 ヨーク

Claims (3)

  1. 台座(9)上に固定されている鉄心コイル構造体(1)の一端面(10)から突出している積鉄心ポール(2)の端面を押圧手段(7)で押圧し、それに伴って他端面(11)側の積鉄心ポール(2)の突出長さを増大させることによって一組の回転引抜刃(6)に挟持させ、積鉄心ポール(2)を他端面(11)側に引き出す方向に該回転引抜刃(6)を回転させ、積鉄心ポール(2)をコイル(3)から引抜くことを特徴とする積鉄心ポールの引抜き方法。
  2. 鉄心コイル構造体(1)を載置させるための台座(9)と、台座(9)に載せたコイル(3)を少なくとも積鉄心ポール(2)の軸心方向に固定するための固定手段(4)と、積鉄心ポール(2)の一端面(10)側を押圧するための押圧手段(7)と、押圧手段(7)によって押し出される積鉄心ポール(2)の他端面(11)側を挟持し且つ積鉄心ポール(2)を他端面(11)側に引抜くための一組の回転引抜刃(6)と、を備えていることを特徴とする積鉄心ポールの引抜き装置。
  3. 個々の回転引抜刃(6)の設置位置は、積鉄心ポール(2)の軸心方向に対して直交する二軸方向に自在に調整可能であることを特徴とする請求項2記載の積鉄心ポールの引抜き装置。
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