JP4430265B2 - 線材集束方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧延線材の集束方法及び装置に関するもので、特に線材リングをコイルに集束する際に線材リングをばらまいたり外径を規制することで、線材リングの巻き形状を整列化或いは高密度化可能とする線材集束方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、線材の熱間圧延では、圧延機により圧延された線材は、横型レーイング式巻取機によってリング状に形成され、ステルモアコンベア等の移送装置上に載置されて、線材集束装置(コイルフォーミング装置)へ移送される。移送中に線材リングは自然または強制冷風によって熱処理される。移送されたリング状の線材は線材集束装置に導入されてコイル状に集束され、線材コイルとして出荷されている。
【0003】
線材集束装置により線材コイルを集束する方法を図1に基づいて説明する。熱間圧延後に螺旋状に展開され、コンベア上で水平に倒されて移送されたリング状線材1は、タブローラ2により集束タブ3に導入される。集束タブの中央にはノーズコーン4が設けられ、ノーズコーン4は開閉自在のアイリス5と昇降自在の先端が円錐形の搬送用キャリア6とで交互に支持される。この搬送用キャリア6は、コイルプレート7上に配置されたステム8に内嵌されていて、昇降自在となっている。ステム8は、対向して2本設けられてあって旋回可能となっている。ステム8の周囲には、複数のドアピン9が観音開き状に開平自在に設けられている。
【0004】
タブローラ2により、集束タブ3内に導入されたリング状線材1は、ノーズコーン4の作用によりアイリス5上に落下して堆積する。この状態で搬送用キャリア6を上昇させノーズコーンを支持させて、アイリス5を開放すると、アイリス上に堆積しているリング状線材は、搬送用キャリア6及びステム8の周囲に沿って落下し、コイルプレート7上に線材コイルとして堆積する。
【0005】
このように集束される線材コイルは、外径の異なった線材コイルが二次加工メーカの都合により要求されている。線材コイルの外径を異ならしめた複数種類の外径の線材コイルを得るため、集束時に線材リングをばらまくことが行われている。
【0006】
線材リングをばらまき可能とした線材集束装置は、例えば、特開平5−329538号公報や特開平9−285818号公報に提案されている。
【0007】
特開平5−329538号公報には、集束タブの下方全周にわたって分散された位置に、上下方向の複数のスリットを設け、これらのスリットを通って半径方向に揺動する揺動アームを設け、これらの揺動アームを集束タブに外嵌され回転される円形リング体に連係したことを特徴とする線材集束装置におけるばらまき装置が開示されているが、この線材ばらまき装置では、1種類の外径の線材コイルしか得ることができない。
【0008】
また、特開平9−285818号公報には、コイルフォーミングチャンバ内に周方向に間隔をおいて上下方向に延びる複数の規制棒を設け、それぞれの規制棒を複数の駆動機構により個別に前記コイルフォーミングチャンバの仮想中心線に向けかつ該仮想中心線と平行な状態にて接近、離反可能に構成し、前記複数の規制棒の移動モードを設定するための設定部と、設定定部にて設定された前記移動モードに応じて前記複数の駆動機構を制御する制御装置とを備え、前記移動モードとして、前記複数の規制棒の移動スパンがすべて同じで固定状態におかれる固定モードと、前記複数の規制棒の移動スパンがそれぞれ、順に周期的に変化するばらまきモードとを設定できるようにしたことを特徴とする線材コイル集束装置が開示されているが、この線材コイル集束装置では、線材リングの進行方向側に規制棒が存在すると、機構上規制棒に線材リングが引っ掛るという問題がある。線材リングが引っ掛り易い場所に規制棒を設置しないようにすると、規制棒間隔が部分的に広くなり規制能力が充分に発揮できなくなる。また、規制棒を用いると集束時のリングの跳ね返りが生じ、外径が乱れて集束機能を充分に発揮できない場合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実状に鑑み、アームや規制棒を用いることなく線材リングを整列化或いはばらまくことにより任意の外径の線材コイルに集束する方法及びその装置を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、アイリス上部に所定の角度をつけたテーパを有するフィンを周方向に複数配置し、落下する線材リングをフィンにより規制することにより、線材リングを整列化或いはばらまくことができ、かつ、従来のアームや規制棒を用いることによって生ずる問題を解決できることを知見し、本発明を完成した。
【0011】
本発明の要旨は、以下の通りである。
【0012】
(1) 線材リングをタブ内に地面と略水平に落下させながら集束する線材集束方法において、アイリス上部に水平方向に対してテーパ角度30〜70°のタブ中心方向に降下するテーパと該テーパの先端より下方に降下するテーパ下部を有する板状のフィンをタブ側壁に格納可能に複数配置し、落下する線材リングをフィンにより常に中心方向へ移動させて整列化させることを特徴とする線材集束方法。
【0013】
(2) 線材リングをタブ内に地面と略水平に落下させながら集束する線材集束方法において、アイリス上部に水平方向に対してテーパ角度30〜70°のタブ中心方向に降下するテーパと該テーパの先端より下方に降下するテーパ下部を有する板状のフィンをタブ側壁に複数配置し、該複数フィンを個別に集束タブ中心方向に対し接近及び離反させることにより、落下する線材リングをフィンのテーパに沿って集束タブ中心方向に移動させて線材リングをばらまくことを特徴とする線材集束方法。
【0014】
(3) 線材リングをタブ内に地面と略水平に落下させながら集束する線材集束装置において、水平方向に対してテーパ角度30〜70°のタブ中心方向に降下するテーパと該テーパの先端より下方に降下するテーパ下部を有する板状のフィンをタブ側壁に格納可能に複数配置し、かつ、該フィンを集束タブ内に出没可能とする駆動装置を備えていることを特徴とする線材集束装置。
【0015】
(4) フィンの出没位置を制御するフィン位置制御装置を備えていることを特徴とする上記(3)記載の線材集束装置。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0017】
図2は、本発明のフィンの形状を説明する図であって、(a)はフィンのテーパを示す図で、(b)は線材リングがフィンのテーパに沿って落下する状態を示す模式図である。
【0018】
図2に示すように、複数のフィン11はアイリス上部のタブ側壁12に配置される。即ち、フィン11はアイリス上部のタブ側壁12内に格納可能で、かつ、任意にタブ側壁から出没可能に配置されている。このフィン11の形状は、板状であって、その上部は、地面と水平に落下する線材リング(水平方向13)に対して、図2(a)に示すように30〜70°、好ましくは45〜70°の角度(α)のテーパを有している。そして、図2(b)に示すように、線材リング1はフィン11のテーパに沿って落下して集束される。フィンのテーパ角度(α)が30°未満であると線材リングがフィン上を滑り落ちることができない。また、スペースの制約からテーパ角度は70°以下とすることが好ましい。したがって、本発明ではフィンのテーパ角度を水平方向に対してタブ中心方向に降下する30〜70°、好ましくは45〜70°とした。テーパ下部は前記テーパの先端より下方に降下している。
【0019】
図3は、集束タブに配置されたフィンの状態を示す図で、図3(a)はタブ側壁にフィンが格納された未使用時の状態を示し、図3(b)は、タブ側壁内に所定の量フィンを突出させてリング状線材を整列化させる状態を示す図である。
【0020】
図3(a)に示すように、フィン11は完全にタブ側壁12に格納可能となっているため、集束タブ内でのトラブル等が発生した場合であってもフィンを取り外さなくともトラブルを回復させることができる。
【0021】
そして、線材リングを整列化させる場合には、図3(b)に示すように、4箇所に配置したフィン11を駆動装置によりタブ側壁12内に設定されたコイル外径が得られるように突出させる。フィン11がタブ側壁12内に突出すると、集束タブ内に落下する線材リング1は、図2(b)に示すように、フィン11のテーパに沿って落下し、アイリス上に整列してフィンの内接円となるように蓄積させることができる。
【0022】
本発明では、テーパを有したフィン形状としているため、集束タブの中間に線材の引っ掛りが問題となる隙間をつくらなくてすみ、線材リングの進行方向にフィンを設置することが可能となる。また、テーパを有するフィンを使用しているので、テーパに沿って線材リングを常にセンタリングすることができ、かつ、テーパ部は線材リング落下の干渉作用を奏するので、常に一定の位置に線材リングを集束することが可能となり、フィンのタブ内への突出量に応じて、所定外径の巻き形状の良いコイルを集束することができる。
【0023】
なお、この例では、フィンを等間隔に4箇所配置しているが、6箇所或いはそれ以上とすることも可能である。フィンの配置数が4箇所未満となると線材リングが飛び出すので好ましくない。しかし、フィンの配置数をあまり多くしても構造上複雑となり過ぎるばかりで、フィンを設けた効果は少なくなる。通常は、4〜6箇所配置することが好ましい。
【0024】
次に、リング状線材をばらまいて、コイル外径を変え、コイル密度を高くする場合の例を図4に基づいて説明する。
【0025】
図4(a)〜(d)に示すように、テーパ形状を有した4箇所のフィン11をノーズコーン4の中心方向に対し交互に接近・離反させる一連の動作を繰り返させる。即ち、図4(a)では線材リング1が下方位置、図4(b)では右方位置、図4(c)では上方位置、そして、図4(d)では左方位置となるように、線材リングの落下速度に応じて4箇所のフィン11の位置制御を順次行う。これにより、落下する線材リング1は、ノーズコーン4を中心として集束タブ内でみそすり運動状態をすることとなり、アイリス上に線材リングがばらまかれて、密度の高いコイルに集束できる。
【0026】
集束コイルの外径は、フィンの集束タブ内への突出量を多くすれば小径のコイルとすることができ、また、逆に突出量を少なくすれば大径のコイルとすることができる。このため、設定されたコイル外径を得るためには、フィン位置制御装置により駆動装置を制御して、4箇所のフィンの位置を大径側、或いは小径側のいずれかの位置に設定すれば良い。
【0027】
フィンを移動させる駆動装置としては、例えばモータ、空気シリンダー、油圧シリンダー等を用いることができる。即ち、全体のフィンを駆動することができる少なくとも1個のフィン駆動装置、或いは個々のフィンに駆動装置を設け、該駆動装置をフィン位置制御装置により制御して駆動させることにより、個々のフィンの出没位置を所定の位置に個別に制御することができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明では、テーパを付けたフィンを用いるため、線材リングがフィンに引っ掛る可能性がなく、フィン設置場所の制約がない。また、テーパ機能を有することで確実に外径規制が可能となり、大径から小径の整列化した集束コイル或いは密度の高い集束コイルを得ることができるという顕著な作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】線材集束装置の全体図である。
【図2】タブ側壁に配置するテーパを有するフィンの形状を説明する図である。
【図3】タブ側壁に配置したフィンを示す図で、(a)はタブ側壁に格納した状態を示し、(b)はタブ側壁から所定量突出させた状態を示す図である。
【図4】タブ側壁からフィンを出没させて、線材リングをばらまく一連の繰り返し動作を説明する図である。
【符号の説明】
1 リング状線材
2 タブローラ
3 集束タブ
4 ノーズコーン
5 アイリス
6 搬送用キャリア
7 コイルプレート
8 ステム
9 ドアピン
10 素線部
11 フィン
12 タブ側壁
α フィンのテーパ角度
Claims (4)
- 線材リングをタブ内に地面と略水平に落下させながら集束する線材集束方法において、アイリス上部に水平方向に対してテーパ角度30〜70°のタブ中心方向に降下するテーパと該テーパの先端より下方に降下するテーパ下部を有する板状のフィンをタブ側壁に格納可能に複数配置し、落下する線材リングをフィンにより常に中心方向へ移動させて整列化させることを特徴とする線材集束方法。
- 線材リングをタブ内に地面と略水平に落下させながら集束する線材集束方法において、アイリス上部に水平方向に対してテーパ角度30〜70°のタブ中心方向に降下するテーパと該テーパの先端より下方に降下するテーパ下部を有する板状のフィンをタブ側壁に複数配置し、該複数フィンを個別に集束タブ中心方向に対し接近及び離反させることにより、落下する線材リングをフィンのテーパに沿って集束タブ中心方向に移動させて線材リングをばらまくことを特徴とする線材集束方法。
- 線材リングをタブ内に地面と略水平に落下させながら集束する線材集束装置において、水平方向に対してテーパ角度30〜70°のタブ中心方向に降下するテーパと該テーパの先端より下方に降下するテーパ下部を有する板状のフィンをタブ側壁に格納可能に複数配置し、かつ、該フィンを集束タブ内に出没可能とする駆動装置を備えていることを特徴とする線材集束装置。
- フィンの出没位置を制御するフィン位置制御装置を備えていることを特徴とする請求項3記載の線材集束装置。
Priority Applications (1)
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| JP2001153477A JP4430265B2 (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 線材集束方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2001153477A JP4430265B2 (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 線材集束方法及び装置 |
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