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JP4431456B2 - 着色ガラス器の製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、カラーフリットによるまだら模様を持つ着色ガラス器の製造方法に関するものである。
高温のガラス表面にカラーフリット粒を付着させて溶融させ、まだら模様を持つ着色ガラス器を製造することは、人工成形法の技術分野においては古くから行われている。しかし人工成形法はガラス職人の技術に依存する工芸的な方法であるため、量産ができず製造コストが高価となることは避けられない。一方、生産性を重視する自動ガラス成形の技術分野においては、カラーフリットによる着色はほとんどなされていない。
わずかに特許文献1〜特許文献3には、金型内に投入された第1のゴブの表面に色ガラス片(カラーフリットに相当)を付着させ、更に第2のゴブを投入して色ガラス片をガラス内部に封入した状態としてプレス成形する方法が開示されている。この方法によれば、ガラス内部に挟み込まれたカラーフリットがゴブとなじみ易く、割れの心配のないまだら模様を持つ着色ガラス器を製造することができる。
しかしこの方法はダブルゴブを用いるために成形速度が遅いうえ、プレス成形可能な厚肉のガラス器にしか適用できず、高級感のある薄肉のグラス類などは成形することができなかった。
特開昭58−9831号公報 特開2002−179428号公報 特開昭2002−220236号公報
本発明は上記した従来技術の問題点を解決し、薄肉で高級感があり、一部にカラーフリットによるまだら模様を持つ着色ガラス器を、自動ガラス成形機により生産性よく製造することができる着色ガラス器の製造方法を提供するためになされたものである。
上記の課題を解決するためになされた第1の発明は、ブローマシンにより成形中のボウルの下部にカラーフリット粒を付着させ、このボウルをプレスマシンに移送し、カラーフリット粒を付着させたボウルの下部に倒立状態でゴブを被せたうえ、プレス成形することを特徴とするものである。また第2の発明は、ブローマシンにより成形されたボウルを反転させ、その下部にカラーフリット粒を吹き付けて付着させ、このボウルをプレスマシンに移送し、カラーフリット粒を付着させたボウルの下部に倒立状態でゴブを被せたうえ、プレス成形することを特徴とするものである。
なお第1の発明においてブローマシンにより成形中のボウルの下部にカラーフリット粒を付着させる具体的手段としては、口型に支持された状態のボウルに対してカラーフリット粒を吹き付けて付着させる方法、あるいはカラーフリット粒を載せたプレートを、オリフィスプレートに支持された状態のボウルの下部に接触させることにより、ボウルの下部にカラーフリット粒を付着させる方法などを採用することができる。
本発明によれば、ブローマシンにより成形された薄肉のボウルの下部に、カラーフリット粒を挟み込んだ状態で脚部がプレス成形される。このため、カラーフリット粒はガラス内部に封入された状態で溶融してガラスとよくなじみ、割れの心配がなく、しかも薄肉で高級感があるガラス器を製造することができる。またブローマシンにより成形中あるいは成形されたボウルをプレスマシンに移送するまでの間にカラーフリット粒を付着させるため、従来の成形機の成形速度を落とす必要はなく、自動ガラス成形機による高速成形が可能となる。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明においては、ブローマシンとプレスマシンとの組合せにより脚付きガラス器を成形する。ブローマシン(ブローイングマシン)は業界において周知のもので、ゴブを軽くプレス成形して円盤状のディスクゴブを作成し、これをオリフィスプレートに載せてオリフィスから垂らし、空中で薄肉のボウルを成形し、必要に応じて仕上げ型で包んで最終形状にブロー成形する成形機である。
本発明の第1の実施形態では、図1に示すようにオリフィスプレート1から垂下するボウル2の下部にカラーフリット粒Cを付着させる。ボウル2はその上端のモイル8と呼ばれる部分によってオリフィスプレート1に支持され、オリフィスプレート1とともに中心軸3の回りを回転している。このため、その側方に設置したノズル4からカラーフリット粒Cを吹き付ければ、ボウル2の下部全周にわたりカラーフリット粒Cを付着させることができる。
このノズル4はパイプ5によりフリットタンク6に接続されており、バルブ7を開閉して圧縮空気をパイプ5に吹き込むことにより、フリットタンク6から供給されるカラーフリット粒Cを噴出する。なお圧縮空気によるボウル2の温度低下を防止するため、バーナーフレームにより補助加熱を行うことが好ましい。
フリットタンク6に充填されているカラーフリット粒Cは、着色成分を多量に含有させた低融点ガラスの粒子である。カラーフリットはガラスフィーダに投入して無色のガラス生地を色ガラスとするために用いられるのが普通であるが、本発明ではボウル2の表面で溶融させるために粒径を0.5mm〜5mmとする。粒径がこれよりも大きいとボウル2の表面で溶融しにくくなり、クラック等の原因となる。逆に粒径がこれよりも小さいと、カラーフリット粒Cによる着色効果が損なわれるためである。
本発明で用いるカラーフリット粒Cは、ボウル2のガラスとの熱膨張係数の差が±10%以内となるよう組成調整されたものが好ましい。熱膨張係数の差が大きいと冷却工程においてクラックを発生させるおそれがあるためである。
このようにして下部にカラーフリット粒Cを付着させたボウル2はモイル8とともにオリフィスプレート1から分離され、図2の状態となる。このボウル2は上下を反転されて図3のように倒立状態となり、プレスマシンに移送される。この工程自体は業界において周知であり、カラーフリット粒Cを付着させた点を除き従来どおりである。
プレスマシンではカラーフリット粒Cを付着させたボウル2を支持台9により支持し、その上部に金型10を被せる。このときボウル2のカラーフリット粒Cを付着させた部分を金型10の上部に形成された脚部成形用空間11内に露出させる。そしてその上方からゴブ12を投入し、定法によりプレス成形して脚部13を成形する。なお脚部13の形状は自由に設定できることはいうまでもない。モイル8はその後に切断される。
その結果、図5に示すように薄肉のボウル2に脚部13が一体化された脚付きのガラス器が成形されるのであるが、ボウル2の下部に付着したカラーフリット粒Cの上からゴブ12が投入されるので、カラーフリット粒Cはガラス内部に挟み込まれた状態で完全に溶融され、まだら模様を持つ着色ガラス器を製造することができる。このようにカラーフリット粒Cはガラス内部に挟み込まれるのでなじみがよく、クラック発生の心配がない。またまだら模様は脚部13を通して見えるため、脚部13の形状によってレンズ効果により拡大あるいは縮小され、意匠的効果を高めることができる。
以上に説明した第1の実施形態では、オリフィスプレート1に支持された状態のボウル2に対してカラーフリット粒Cを吹き付けて付着させた。しかし第2の実施形態では、図6に示すようにプレート14を用いてボウル2の下部にカラーフリット粒Cを付着させる。すなわちこの実施形態では、ノズル4からプレート14上にカラーフリット粒Cを供給し、このプレート14を矢印のようにオリフィスプレート1に支持された状態のボウル2の下部に接触させることにより、ボウル2の下部にカラーフリット粒Cを付着させる。このボウル2は第1の実施形態と同様にプレスマシンに移送され、同様の方法でまだら模様を持つ着色ガラス器が製造される。
以上に説明した第1の発明では、ブローマシンにより成形中のボウル2の下部にカラーフリット粒Cを付着させた。しかし請求項4に記載の第2の発明では、ブローマシンにより通常のボウルを成形したうえ反転させ、図7のようにその下部にノズル4からカラーフリット粒Cを吹き付けて付着させる。そしてこのボウル2をプレスマシンに移送し、図4に示したようにカラーフリット粒Cを付着させたボウル2の下部にゴブ12を被せたうえ、プレス成形する。この方法によっても、まだら模様を持つ着色ガラス器を製造することができる。ただしこの方法による場合にはボウル2の下部をバーナーフレームにより十分に加熱し、カラーフリット粒Cを溶融させることが望ましい。
以上に説明したとおり、本願各発明によればブローマシンにより成形された薄肉のボウル2の下部と脚部との間にカラーフリット粒Cを封入したまだら模様を持つ着色ガラス器が製造できる。このためカラーフリット粒Cはガラスとよくなじみ、割れの心配がない。またブローマシンにより成形中あるいは成形されたボウル2をプレスマシンに移送するまでの間にカラーフリット粒Cを付着させるため、従来の成形機の成形速度を落とす必要はなく、自動ガラス成形機による高速成形が可能となる。
第1の発明の第1の実施形態を示す部分断面図である。 ボウルの正面図である。 倒立させたボウルを示す正面図である。 プレスマシンにおけるゴブ投入工程を示す断面図である。 成形された着色ガラス器を示す正面図である。 第1の発明の第2の実施形態を示す部分断面図である。 第2の発明の実施形態を示す正面図である。
符号の説明
C カラーフリット粒
1 オリフィスプレート
2 ボウル
3 中心軸
4 ノズル
5 パイプ
6 フリットタンク
7 バルブ
8 モイル
9 支持台
10 金型
11 脚部成形用空間
12 ゴブ
13 脚部
14 プレート

Claims (4)

  1. ブローマシンにより成形中のボウルの下部にカラーフリット粒を付着させ、このボウルをプレスマシンに移送し、カラーフリット粒を付着させたボウルの下部に倒立状態でゴブを被せたうえ、プレス成形することを特徴とする着色ガラス器の製造方法。
  2. オリフィスプレートに支持された状態のボウルに対してカラーフリット粒を吹き付けて付着させることを特徴とする請求項1記載の着色ガラス器の製造方法。
  3. カラーフリット粒を載せたプレートを、オリフィスプレートに支持された状態のボウルの下部に接触させることにより、ボウルの下部にカラーフリット粒を付着させることを特徴とする請求項1記載の着色ガラス器の製造方法。
  4. ブローマシンにより成形されたボウルを反転させ、その下部にカラーフリット粒を吹き付けて付着させ、このボウルをプレスマシンに移送し、カラーフリット粒を付着させたボウルの下部に倒立状態でゴブを被せたうえ、プレス成形することを特徴とする着色ガラス器の製造方法。
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