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JP4432003B2 - イオンビーム注入装置、イオンビームのエネルギー測定装置、及びイオンの平均運動エネルギーの測定方法 - Google Patents
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JP4432003B2 - イオンビーム注入装置、イオンビームのエネルギー測定装置、及びイオンの平均運動エネルギーの測定方法 - Google Patents

イオンビーム注入装置、イオンビームのエネルギー測定装置、及びイオンの平均運動エネルギーの測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオンビーム注入装置に関するものであり、特にイオンビーム注入装置において、半導体加工物にイオンドーピングするために使用されるイオンビーム内のイオンの平均運動エネルギーを測定するための飛行時間処理技術を用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオンビーム注入装置は、所望のイオン種を有する半導体ウエハの注入工程で広く使用されている。イオンビーム注入装置は、所望の核種の正の荷電イオンを含むイオンビームを発生する。イオンビームは半導体ウエハの加工物の露出表面に衝突し、それによって、所望のイオンを加工物表面に「ドーピング」あるいは注入する。イオン注入装置の中には、連続的注入が行われることがあり、そこでは単一の半導体ウエハの加工物は、注入室内の支持体に配置される。支持体は加工物がイオンビームライン内にあるように向けられ、イオンビームは所望のイオン注入量を注入するために加工物上に繰返し走査される。注入が完了すると、加工物は支持体からはずされ、他の加工物が支持体上に配置される。
【0003】
イオンビーム注入装置の他のタイプは、加工物が取り付けられて回転し、移動するディスク型支持体を使用している。複数の半導体加工物は、ディスク型支持体上に取り付けられる。支持体は、イオンビーム注入装置の端部あるいは注入ステーションの注入室内に支持される。支持体の回転及び移動により、複数の加工物の各々を製造工程中にイオンビームにさらすことができる。
【0004】
(a) 注入工程中の半導体ウエハ内に注入されるイオン量と、(b) 加工表面におけるイオン注入の注入深さの両方の精度を保つことが、許容できる製品を製造する場合にきわめて重要となる。このイオン注入深さとイオン注入量、すなわち、多くの半導体素子を製造する場合のドーズ量における許容公差は、現在、多くの利用において、1%の範囲内にある。
【0005】
イオン注入装置における加工物のイオン注入深さは、直接イオンビームのエネルギーに係わっている。それゆえ、所望の注入深さを達成するには、イオンビームのエネルギーの正確な制御、測定、及び監視が必要である。
【0006】
従来の高エネルギーイオン注入装置は、最終エネルギー磁石(FEM)を用いるイオンビームエネルギーを制御する。FEMを用いるイオンビームエネルギー制御することによって、イオンビームのエネルギーが選択され、曲げることが必要とされる、即ち、イオンビームを構成する所望のイオン種が、注入室内の支持体に支持された加工物に向けて所定のアーチ状通路内で移動させるための磁界の強さを選ぶことができる。
【0007】
このイオンビームは、FEMを介して指向される。この磁界は、イオンビームを構成するイオンをアーチ状通路内を移動させる。磁界の強さは、特定のモーメントを有する所望のイオン種が、曲線通路から、加工物が配置される注入室に向かうように調整される。
【0008】
しかし、残念なことに、イオンビームエネルギーを計算するFEM方法の精度では、重大な欠点がある。それは、イオンビームの曲げの強さは、FEMの磁界の強さにおけるイオンの入射角の関数である。イオンの入射角(2〜3°)の差がわずかであって、FEMの磁界が入ると、イオンビームの曲げの強さに重大な影響を与える。FEMのエネルギーのリードバック(read back) は、ある条件の下でイオンビームの所望エネルギーの±10%以内まで修正できることが、数値的なシミュレーションおよび経験的な試験により示されている。
【0009】
必要とされているものは、イオン注入装置に対する、より正確なイオンビームエネルギー測定装置である。また、このようなエネルギー測定装置において、必要なことは、比較的安価で、耐久性があり、さらに、イオンビームの更新が急速でかつ実時間で与えられることである。さらに、必要なことは、注入装置の広範囲の修正を必要とすることなく、注入装置のイオンビーム電流の発生のために使用する改良を行うことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来技術の事情に鑑みて、本発明は、イオンビームのエネルギーを測定しかつ制御するための飛行時間エネルギー測定装置及びこれを含むイオンビーム注入装置を提供することを目的としている。また、本発明の目的は、イオンビームのエネルギー測定装置、及びイオンの平均運動エネルギーの測定方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、各請求項に記載の構成を有している。
本発明によれば、半導体ウエハの複数の加工物に対してイオンビームを指向するためのイオンビーム注入装置が開示される。このイオン注入装置は、注入室を形成する注入ステーションを含んでいる。複数の加工物は、注入室内に配置されたディスク形状の回転及び並進可能な支持体上に支持されている。このイオン注入装置は、さらに、イオンビームを発生するイオン源と、イオンビームをイオン源から注入ステーションへ向かわせる内部領域を形成するビーム形成及び指向装置とを含んでいる。この内部領域の圧力を増圧及び減圧するためのポンプ装置が設けられている。無線周波(rf)のイオン加速器がイオン源と注入ステーションの間に配置され、イオンビームと共にイオンを加速し、所望の高ビームエネルギーを達成する。
【0012】
このイオン注入装置は、イオンビームのイオンパルスにおけるイオンの平均運動エネルギーを決めるために、飛行時間の処理技法を利用する新規な、イオンビームエネルギー測定装置を含んでいる。エネルギー測定装置は、高エネルギー注入応用に無線周波イオン加速器を用い、イオンビームが一連のビームパケット(beam packets)またはパルス列であるという事実を利用している。飛行時間の処理技法は、エネルギー測定装置によって有効に加えられ、イオンビーム内の平均イオンエネルギーを正確に決定する。エネルギー測定装置のタイミング回路は、2つのセンサ間の所定の距離を移動するパルス(複数のイオンを含む)に対する時間tを決定する。重要なことは、エネルギー測定装置がFEMによって発生したイオンビーム内のイオンのエネルギーを粗く概算するのに利用し、タイミング回路によって決定されたパルス経過時間が正確であることを保証する。
【0013】
イオンの束またはイオンパルスの平均速度は、次式を用いる変換回路によって決定される。 v(パルス)=d/t
ここで、dは、第1,第2センサ間の距離、tは、パルスが第1センサから第2センサに移動する経過時間である。
【0014】
パルスの速度が一度決定されると、イオンのエネルギーEは、
E(イオン)=(1/2)mv2
ここで、vは、パルスの速度、mは、パルス内のイオンの質量である。所望の注入イオン種のイオンの質量は、正確に知られている。
【0015】
エネルギー測定装置は、イオンビームに隣接配置されかつ所定の距離だけ離れた第1,第2センサを含み、第2センサは、第1センサの下流にある。第1センサは、第1センサを通過するイオンビームのパルスとして信号を発生し、第2センサは、第2センサを通過するイオンビームのパルスとして信号を発生する。
【0016】
エネルギー測定装置の第1実施形態において、この装置は、無線周波イオン加速器が一定の周波数で一連のビームパルスを発生することを利用しており、その結果、ビームラインにおける隣接パルス間の間隔が既知となる。エネルギー測定装置のタイミング回路は、第1センサを通過する第1パルスと第2センサを通過する第2パルス間の遅延時間Δtを決定する。FEMからのパルス速度の概算に基づく連続パルス間の間隔がわかると、第1,第2センサ間の距離を移動する第1パルスの経過時間tは、次式のようにタイミング回路によって計算される。
【0017】
t=[N×T]+Δt
ここで、
N=第1,第2センサ間のパルスの数
T=パルス間の時間間隔
上述したように、パルス間の時間間隔Tは、パルスの周波数が無線周波イオン加速器からわかるので、既知となる。第1,第2センサ間のパルスの数Nは、FEMのエネルギー概算値に基づいて既知となる。
【0018】
タイミング回路は、第1,第2センサから受け取ったデジタル波形の相関関係を用いてΔtを決定する。第1,第2センサ間の距離dを移動するパルスの時間tが正確に知れると、変換回路は、次のようにイオンパルスの速度を計算する。
v(パルス)=d/t
ここで、dは、第1,第2センサ間の距離である。
【0019】
第2実施形態では、エネルギー測定装置は、わずかに異なる方法でFEMのイオンエネルギー概算値を用いるタイミング回路を含んでいる。この形態において、エネルギー概算は、単一パルスの飛行時間が第1,第2センサ間を移動することを保証するのに利用される。タイミング回路は、第1タイミング差分器、第2タイミング差分器、及び遅延回路を含む。
【0020】
第1タイミング差分器は、第1センサに電気的に接続され、かつ第1センサからの信号を受けたとき第1信号を発生する。第2タイミング差分器は、第2センサに電気的に接続され、かつ第1センサからの信号を受けたとき第2信号を発生する。
【0021】
遅延回路は、第1,第2タイミング差分器に電気的に接続され、2つの差分器によって発生した第1,第2信号を入力する。遅延回路は、また、イオンビームのエネルギーの概算測定のデータ値を受け入れる。この概算エネルギ測定データは、FEMの上流側の第1センサから受け入れられる。遅延回路は、概算エネルギー測定データを変換し、加速されたイオン種の質量を用いてイオンビームパルスのための遅延時間を生じる。
【0022】
選択されたイオンパルスに対して、タイミング回路は、前記選択されたイオンパルスに対応する第1,第2信号を用い、第1,第2センサ間の所定の距離を移動する前記選択パルスの経過時間を計算する。
【0023】
エネルギー測定装置は、さらに、選択されたイオンパルスに対する経過時間をイオンビームのエネルギーの測定値に変換するための変換回路を含んでいる。本発明のエネルギー測定装置は、注入室の支持体の後に位置したファラデーケージと無関係に、電流を測定するための代替手段を設けることにより、イオンビームのドーズ量モニターとして有用である。
【0024】
注入室の上流側にビーム形成及び指向装置によって形成される内部領域は、注入中、一定に減圧された状態にある。エネルギー測定装置からの信号の振幅は、イオンビーム電流のレベルによる。エネルギー測定装置は、比較的一定の圧力を有するイオン注入装置の内部領域に配置されるので、イオンビーム電流は、ビームラインの領域に生じる電荷を中和する衝突に無関係に、エネルギー測定装置の下流側の注入室圧力がより高くできる場所にあるセンサを用いて、正確に測定することができる。注入ステーションのようなイオン注入装置の他の部分では、ガス圧力が変化し、イオンビームを電気的に中和して、ファラデーゲージの電流測定において誤差を生じさせる。
【0025】
従来のイオン注入装置は、支持体の1回転毎にファラデーゲージをイオンビームにさらすために支持体内に開口が設けられている。このファラデーゲージは、支持体の1回転毎にイオンビーム電流を読取る。本発明のエネルギー測定装置は、回転支持体の後に配置されたファラデーゲージを用いる場合よりも、イオンビームのエネルギーと電流をより早く走査することができる。
【0026】
本発明のエネルギー測定装置の1つの作動形態では、第1,第2センサが誘導性センサからなる。誘導性の第1,第2センサは、ビームラインに隣接して所定の距離離れて置かれている。第1の誘導性センサは、パルスが第2センサを通過するとき信号を発生する。
【0027】
本発明のエネルギー測定装置の第2の作動形態では、第1,第2センサが誘導性センサではなく容量性センサからなる。誘導性センサと同様に、容量性センサもイオンビームラインに沿って所定の距離離れて配置されている。
【0028】
本発明のこれらの目的、特徴、および効果は、図面と関連して記載される本発明の好ましい実施形態の詳細な説明から、より理解されるであろう。
【0029】
【発明の実施の形態】
イオンビーム注入装置10の構造
イオンビーム注入装置は、図1の参照番号10で示される。注入装置10は、10〜5000KeVの範囲のビームエネルギーを有するイオンビーム14を発生する。この注入装置10は、イオン源12を含み、注入ステーションまたは端部ステーション16へのビーム通路を通過するイオンビーム14を形成するイオンを供給する。さらに、注入装置10は、無線周波イオン加速器18を用いてイオンビーム14内のイオンを適当な高速度で加速して所望のイオンビームエネルギーを達成する。高エネルギーの注入装置において用いる適当なイオン加速器18は、グラヴィシュ(Glavish) 他に付与され、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第4,667,111号に開示されている。この米国特許は、ここで参考として包含される。
【0030】
注入装置10等の高エネルギー注入装置において、イオンビーム14は、1つのトレイン、即ち、個別の一連のパルスとして分析され、個々のパルスは、1013個程度のイオンを有する多数のイオンからなる。イオンビーム14のイオンパルスの数は、図3〜図5においてP0,P1,P3......P(n-1),Pn,P(n+1)のように概略示される。
【0031】
図2において、制御電子機器(概略20で示される)が、注入ステーション16の注入領域あるいは注入室22内の複数の半導体ウエハ加工物21に受け入れられるイオン注入量を監視しかつ制御するために設けられている。この制御電子機器20へのオペレータの入力は、ユーザ操作盤67を介して実行される。
【0032】
イオン源ハウジング12は、注入室22内で回転及び並進可能な円盤90上に配置したウエハ加工物21に衝突するイオンビームを発生する。イオンビーム14内のイオンは、ビームがイオン源12と注入ステーション16の間の距離を通過するとき、発散する傾向にある。イオン源12は、イオン源の材料が注入される内部領域を形成するプラズマ室28を含んでいる。イオン源の材料は、イオン化し得るガスあるいは気化したイオン源材料を含んでよい。
【0033】
プラズマ室28に注入される固定形状のイオン源材料は、蒸発器内に置かれる。n型不純物半導体のウエハ材料を所望の場合、ボロン(B)、ガリウム(Ga)、あるいはインジウム(In)が使用される。ガリウムあるいはインジウムは固体化されたイオン源材料であり、一方、ボロンは、ガスとして、一般的に、三フッ化ホウ素(BF3)またはジボラン(B26)としてプラズマ室28内に注入される。その理由は、ボロンの蒸気圧が余りに低いので、単に固体のボロンを加熱しただけで使用可能な圧力にすることができないからである。
【0034】
また、P型不純物半導体材料を製造する場合には、固体イオン源材料として、アンチモニー(Sb)、ひ素(As)、(P)リンが選択される。エネルギーは、イオン源材料に加えられてプラズマ室28内に、正に荷電したイオンを発生する。図2に見られるように、正に荷電したイオンは、プラズマ室28の開口側を覆うカバープレート30内の長円状のアークスリット29を介して、プラズマ室28を出る。
【0035】
製造動作中、すなわち、半導体ウエハ加工物21が、イオンビーム14によって衝突され、それによってイオン注入されるとき、イオンビーム14は、イオン源12から注入室22へ伸びているビーム形成及び指向装置50によって形成されかつ排気された内部領域52(図1参照)を通る排気された通路を通過する。製造動作中のビーム通路を形成する内部領域52の排気は、一対の真空ポンプ31を含む圧力調整システム55によって行われる。
【0036】
プラズマ室28内のイオンは、プラズマ室カバープレート30のアークスリット29を介して引き出され、ビーム形成・指向装置50によってイオン源12と注入ステーション16の間の距離を通過するイオンビーム14に形成される。ビーム形成・指向装置50は、質量分析あるいは分解磁石24、rf(無線周波)イオン加速器18、最終エネルギー磁石(FEM)32及び一組の電極34を含む。一組の電極34は、プラズマ室内部からイオンを引き出し、質量分析磁石32によって、定められた領域内でイオンを加速する。
【0037】
質量分析磁石24は、質量分析磁石ハウジング内に支持され、この磁石領域を介してイオンビーム通路は、アルミニウムビームガイド26により制限されている。イオン注入ステーション16に到達するための適当な質量電荷比を有するイオンのみを生ずる。プラズマ室28内のイオン源材料のイオン化は、所定の原子質量を有する正に荷電したイオン種を発生する。しかしながら、望ましいイオン種に加えて、イオン化の過程では、適当な原子質量以外の他のものを含んだ比率でイオンを発生する。適当な原子質量以上の、あるいは以下の原子質量を有するイオンは、イオン注入には適さない。
【0038】
質量分析磁石24によって発生する磁界によって、イオンビーム14内のイオンが曲線軌道内で移動する。制御電子機器20によって達成される磁界は、望ましいイオン種の原子質量に等しい原子質量を有するイオンのみが、注入ステーションの注入室22へ湾曲したビーム通路を通過する。
【0039】
所望の原子質量を有するイオンは、質量分析磁石24を出て、そして、rfイオン加速器18のモジュール18a,18b,18c,18d,18e によって高速度に加速される。所望エネルギーレベルへのイオンの加速は、rfコントローラ19によって制御される。加速器18の作用で重要なことは、イオンビーム14は、図3において、P0,P1,P2,P3......P(n-1),Pn,P(n+1) のように概略示した一連のイオンパルスから構成されていることである。
【0040】
エネルギー分析のために、ビーム14は、一連の別個のイオンパルスとして考えることができる。各イオンパルス P0,P1,P2,P3......P(n-1),Pn,P(n+1)は、1013個程度の多数の個々のイオンから構成される。さらに、イオン加速器18の特性から、イオンパルスの周波数は、予め決められた既知の値である。
【0041】
イオン加速器に対する一般的な周波数値は、f=13.56メガヘルツである。これは、連続するパルス間の、即ち、P0とP1との間の時間間隔Tが
T=1/f=(1/13.56)MHz=73.75(nsec.)
を意味する。
【0042】
イオン加速器18によって加速された後で、ビーム14は、FEM制御回路40(図2において概略示された)の制御の下で、作動するFEM32によって発生した磁界を通過する。このFEM32は、ハウジング33内に支持され、質量分析磁石24のように、イオンビーム14が通過するアルミニウムのビームガイド42を含んでいる。
【0043】
イオンビーム14を作り上げるイオンは、イオン源12から質量分析磁石32によって設定される磁界内を移動する。FEM32によって生じる磁界の強さと方向は、制御電子機器20のFEM制御回路によって制御され、磁界巻線を通る電流を調整する。FEM32は、イオンビームエネルギーの概算値を与えて、ビーム14のエネルギーが注入室22内の目標加工物21に向けられるように、適当なアーチ状通路に沿ってビームを曲げるのに必要な磁気エネルギーにビームエネルギーが比例するようになる。それゆえ、FEM32は、イオンエネルギーを制御する。一般的に、FEMのエネルギー制御は、所望イオンビームエネルギーの±10%の範囲内に正確に収まる。
【0044】
分析磁石32から下流側に配置されたビーム形成・指向装置50の一部は、4極子アセンブリ70、分析プレート80、回動するファラデーフラッグまたはカップ72、及びイオンビーム中和器74である。4極子アセンブリ70は、イオンビーム14の回りに配置された一組の電極を含み、制御電子機器20によって選択的に活性化させ、イオンビーム14の高さ位置を調整する。この4極子アセンブリ70は、注入装置ハウジング75内に支持されている。
【0045】
分析磁石32に対面する4極子アセンブリ70の端部には、分析プレート80(図1参照)が連結されている。ファラデーフラッグ72は、ハウジング75に回動可能に連結され、イオンビーム14の特性を測定するためにイオンビームを交差させる位置に回動可能であり、この測定が満足である時、ビームラインを揺動させ、注入室22でウエハ加工物への注入を妨害しないようにする。
【0046】
分析プレート80は、ガラス質のグラファイトから構成され、イオンビーム14内のイオンが通過する細長い開口を形成している。分析磁石24と同様にFEM32は、好ましくないイオン種をイオンビーム14から取り除くように機能する。
【0047】
以上説明したように、FEMの磁界の強さと方向は、FEM制御回路40と制御電子機器20によって確立され、これにより、所望のイオン種の原子質量に等しい原子質量を有するイオンのみが、予め決められた、所望のビーム通路を通過して注入ステーション16に到達する。好ましくないイオン種は、所望のイオン原子質量より大きいかまたは小さいものであり、大きく偏向され、アルミニウムのビームガイド42または分析プレート80によって形成されたスリット境界に衝突する。
【0048】
ビーム形成・指向装置50は、また、通常電子シャワーとして当該技術で言われるビーム中和器を含む。プラズマ室28から引き出されるイオンは、正に荷電されている。正に荷電したイオンが、ウエハの注入より前に中和されなければ、ドープしたウエハは正味の正電荷を示すだろう。ウエハ加工物上の、そのような正味の正電荷は、望ましくない特性を有している。ビーム中和器74によって発生した電子は、イオンビームラインに沿う下流側で一掃され、イオンビーム中和器74の下流側に中性の空間電荷密度が与えられる。
【0049】
イオンビームの中和器74の上流側には、磁気レペラ82があり、このレペラ82は、中和器74から電子の逆流を防止するための永久磁石を含んでいる。中和器74とレペラ82は、一体ユニットとして形成され、かつ注入ハウジング75の共通ベース85によって支持されている。
【0050】
適当なイオン中和器と磁石レペラは、チェン(Chen)他に付与されかつ本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,691,537号に開示される。この米国特許は、ここで参考として包含されている。
【0051】
ビーム中和器74の下流端は、半導体ウエハ加工物21にイオンが注入される注入室22に隣接している。円盤形状の半導体ウエハの加工物支持体90が注入室内に支持されている。処理されるべきウエハ加工物21は、ウエハ支持体90の外側端の近くに位置しており、この支持体は、モータ92によって一定の角速度で回転する。モータ92の出力軸は、ベルト96によって支持体の駆動軸94に連結されている。代わりに、ウエハ支持体90の駆動軸94は、モータ92の出力軸に直接連結するようにしてもよい。イオンビーム14は、ウエハ加工物が円形通路内で約1200rpmの速度で回転するとき、ウエハ加工物に衝突する。ステップモータ98は、垂直方向(図2において、矢印Aで示すように)に支持体90を変位させるためにリードねじ99を駆動する。
【0052】
これにより、多数列の半導体ウエハが、製造動作時にイオン注入できるようになる。加工物21は、ロードロック室を介して搬入及び搬出され、ウエハの出し入れ中、ビームラインが真空状態に保たれるようにする。注入ステーション16は、伸縮自在のベローズ100(図1参照)によってビーム中和器ハウジング75に関して旋回可能である。注入ステーション16を旋回できる能力を備えたことにより、イオンビームが注入室22内のウエハに衝突するとき、イオンビームの入射角を調整できる。
【0053】
ファラデーゲージ110は、加工物支持体90の後側に取付けられ、支持体90内に形成されたスロット112を通過する、ファラデーゲージ内のイオンビーム電流If を測定するのに用いられる。
【0054】
制御電子機器20は、加工物21によって受け入れられたイオンドーズ量とイオン注入深さを制御するドーズ量制御回路66を含む。ドーズ量制御回路66は、注入室22内のイオンゲージ114から注入室内の入力に関する圧力Pを、またファラデーゲージ110(図2)からイオンビーム電流If をそれぞれ受け入れる。加工物21のドーズ量を制御するために、ドーズ量制御回路66は、モータ制御装置68を制御して、支持体90の各速度と垂直移動を調整する。加工物21のイオン注入深さを制御するために、ドーズ量制御回路66は、rf制御回路19を制御して、イオンビーム14のエネルギーを調整する。
【0055】
飛行時間エネルギー測定装置200の第1実施形態
イオンビーム注入装置10におけるイオンビーム飛行時間エネルギー測定装置またはアセンブリの新規な第1実施形態が図3で参照番号200で概略示されている。飛行時間エネルギー測定装置200は、イオンビーム14のエネルギーを連続的に測定する機能を有する。これにより、制御電子機器20によってイオン注入深さを正確に制御できる。一般的に従来技術では、「イオンビームのエネルギー」は、実際に測定されていないが、一方、エネルギー測定装置200では、イオンビーム14における所望のイオン種のイオンの平均運動エネルギーを絶えず測定する機能を有する。
【0056】
イオンの平均運動エネルギーは、装置200の第1,第2センサ210,220間の所定の距離dを通過するとき、イオンパルスの平均速度に基づいて計算される。本発明のエネルギー測定装置200は、1秒につき約20回のイオンビーム14の平均運動エネルギーを測定する。
【0057】
本発明のエネルギー測定装置200に設けられたイオンビームエネルギー測定は、ほとんど瞬時に更新可能であり、1ナノ秒(nsec)で1メガエレクトロンボルト(MeV)のボロンのイオンビームに対して、タイミングの分解能は、イオンビーム14の1つのイオンの真のエネルギー値の±0.5%以内に収まる。さらに、エネルギー測定装置200によって測定されたイオンビームエネルギーの測定は、製造動作時に圧力はほとんど変わらないイオン注入装置10の内部領域で行われるので、飛行時間センサの信号は、イオンビーム電流、即ち、ファラデー電流If (図2において概略示されている。)の個別の圧力モニターとして大いに役立つ。
【0058】
イオンビーム測定装置200は、適当な飛行時間(TOF)技術に基づき、高エネルギーイオンビーム(例えば、90KeV以上の)が、概略P0,P1,P2,P3 として示される一連のパルスとして、正確にモデル化できる。このTOF技術は、パルスが第1,第2センサセンサ210,220間の所定の距離を通過するための経過時間にイオンパルスの速度を決定する。センサ210,220は、所定の距離(例えば、25cm)離れて配置され、かつイオンビームライン14に隣接して配置される。
【0059】
有利なことに、イオンビーム測定装置200は、FEM制御回路40からビームエネルギーの概算値(真のビームエネルギーの±10%の範囲内にある)を受け入れる。この測定装置200は、イオン加速器18が一定周波数の一連のビームパルスを発生するという事実を利用する。2.5MeVのボロンのイオンビームに対して、一般的な周波数Fは、13.56MHzである。こうして、イオンビームラインにおける隣接パルス間の時間間隔は、周波数の逆数である。即ち、
T=1/F
=1/13.56 MHz
=73.75 nsec.
第1,第2センサ210,220に加えて、測定装置200は、エネルギー測定回路202を備えている。この回路202は、イオンパルスが第1,第2センサ210,220間の距離dを通過する時間tを決定するためのタイミング回路204と、イオンビーム14内のイオンのエネルギーを決定するための変換回路206とを含んでいる。
【0060】
タイミング回路204は、先ず、第1センサ210を通過する第1パルスと第2センサ220を通過する第2パルスの間の遅延時間Δtを決定する。即ち、図3及び図4を見ると、時間t1 で、パルスP0は、第1センサを通過し、かつパルスPnは第2センサ220に接近しつつある。時間t2 で、パルスPnは第2センサ220を通過する。遅延時間Δtは、パルスPnが図4において、ラベル付けされたΔdの距離を通過する時間に等しい。即ち、Δt=t2 −t1 である。
【0061】
操作的には、二重チャネルデジタルオシロスコープ230が使用され、パルスP0,P1,P2が第1センサ210(図8 (a) 参照)を通過した時、およびパルスP(n-1),P(n),P(n+1) が第2センサを通過した時、図8(a) ,(b) に示された形式のデジタル化された波形が発生する。デジタルデータは、遅延時間Δtの関数として、相互相関値(cross correlation) C(Δt)を計算するのに用いられる。
【0062】
【数1】
Figure 0004432003
ここで、f1(t)は、パルスP0が第1センサ210を通過することにより発生した波形信号を表すデジタルデータであり、f2(t)は、パルスPnが第2センサ220を通過することにより発生した波形信号を表すデジタルデータである。t’は、パルスP0によって発生した波形信号が開始する時間であり、t”はパルスP0によって発生した波形信号が終了する時間である。
【0063】
遅延時間Δtの最も良い概算値を見出すために、0.0nsec. から時間T(パルス間の時間間隔73.75nsec. )までの遅延時間の異なる値が、タイミング回路204によってその積分値に代入される。相互相関値C(Δt)を最大にする0.0〜73.75nsec. の間の遅延時間Δtの値は、タイミング回路204によって遅延時間の最も良い概算値として選択される。この遅延時間を決定する手順は、センサ210,220によって発生した波形信号の特定の形によって影響されることがほとんどないという利点を有する。さらに、この手順は、波形信号が低信号対ノイズ比を有するときでも遅延時間を正確に決定できる。対照的に、レベル交差方法を用いる時間遅延測定は、波形信号がスローの立ち上がり時間または低信号対ノイズ比によりだめになる傾向がある。
【0064】
FEM制御回路40からのパルス速度の概算値に基づいて連続するパルス間の時間間隔を知ることによって、第1,第2センサ間の距離を通過する選択されたパルスP0の経過時間tが、適当なアルゴリズムを用いるタイミング回路204によって計算される。以下に記載する、校正部分を含んでいないアルゴリズムは、次のとおりである。
【0065】
t=t(offset)+Δt
=[N×(1/F)]+Δt
=[N×T]+Δt
ここで、t(offset)は、選択されたパルスが、第1,第2センサ間の所定の距離dよりも少ない距離を通過するためのオフセット時間、Nは、第1,第2センサ間の期待される整数番目のパルス、Fは、イオンパルスの周波数、Tは、イオンパルス間の時間間隔である。
【0066】
上述したように、パルス間の時間間隔Tは、パルスの周波数がrfイオン加速器18から知られているので、既知(T=73.75nsec. )である。第1,第2センサ間のパルスの数Nは、FEMエネルギー概算に基づいて既知となる。図9において、ひ素(+)イオンビーム、リン(+)イオンビーム、及びボロン(+)イオンビーム、の経験に基づくチャートが示されている。例えば、500KeVのリンイオンビームが発生すると、パルスの数Nは、N=2である。チャートから見いだされる数は、常に次の整数値の下側にあり、即ち、チャートN値が2.8であれば、N値として、N=2が使用される。
【0067】
図9に示されるように、N値の経験的なチャートに対応するデータは、タイミング回路204によって発生でき、そしてアクセス可能なメモリに入力する。タイミング回路204は、データをアクセスしてイオンビーム14の組成によるNの適当な値と所望のビームエネルギーを決定する。
【0068】
代わりに、タイミング回路204は、第1,第2センサ間のパルスの期待数Nを計算し、連続するイオンパルス間の時間間隔Tを直接知り、かつパルスがFEMエネルギー概算に基づく所定の距離dを通過する概算時間を決定することができる。即ち、FEMエネルギー概算に基づいて、タイミング回路204は、イオンパルスの概算速度を計算し、それにより、パルスが第1,第2センサ210,220間の所定の距離dを通過する概算時間を計算することができる。
【0069】
第1,第2センサ間の距離を通過するパルスP0の経過時間tが正確にわかると、変換回路206は、次のようにパルスP0の速度を計算する。
v(pulseP0) =d/t
ここで、dは、第1,第2センサ210,220間の距離である。
【0070】
最終的に、変換回路206は、次式を用いてパルスP0におけるイオンE(ion) のエネルギーを計算する。
E(ion) =(1/2)m(ion) v2
ここで、mは、ビーム14における所望のイオン種のイオンの質量である。
【0071】
校正手順
校正手順は、エネルギー測定装置200がイオンビーム14の正確なエネルギーを測定することを確実にするために必要とされる。測定装置200を分離または組み合わせのいずれかで有効に利用するには4つの校正手順がある。その校正手順は、
(a) バランスした信号の技術、
(b) 光の速度を用いて確認する技術、
(c) 公知の遅延ラインを挿入する技術、および/または、
(d) 既知のエネルギーの直流ビームを用いる技術、
これら全ての技術は、直流ビームを除いて、分離した信号発生器から2つの飛行時間センサ210,220に入射した外部信号を用いる。
【0072】
(a) バランスした信号の技術は、2つのセンサ210,220間にバランスしたスプリッタを備えて分離される信号を用いる。この信号は、2つのセンサ210,220内に同一長さのケーブルに沿って送られる。この結果、互いに遅延することなく2つのセンサ210,220から2つの信号が出力される。この2つのセンサ出力間に遅延が発生した場合には、個々の信号を測定するのに使用する2つのチャネル間にタイミング上の不均衡があることを示している。それゆえ、この「バランス」測定の結果は、測定された平均イオンパルスまたは複数の速度からのビームエネルギーを計算するために使用するアルゴリズムに含まれる一定のタイミングオフセットである。
【0073】
(b) 光の速度を用いて確認する技術は、光の速度に近い早さで硬い同軸ケーブルに沿って伝搬する信号を用いる。このケーブルは、2つのセンサ210,220を貫通して挿入され、ケーブル上に伝搬する信号が各センサを通過する毎にパルス信号を発生する。この場合、測定されるべき時間遅れは、Δt=d/cであり、ここでcは、同軸ケーブルにおける光の速度である。
【0074】
測定された時間がこの値と異なる場合、それは、2つのセンサ210,220間の距離dが基準値から変化したことを示し、この新しい値は、校正手順から見いだされ、次に続く後のエネルギー測定に使用する。この方法は、ベンチトップシステム(bench top system)の手段を提供し、飛行時間測定装置200がイオン注入装置10のビームラインに沿って設置される前にセンサ間の有効な距離を確認することができる。
【0075】
(c) 公知の遅延ラインを挿入する技術は、上述の光の速度の測定技術と同様であるが、この場合、遅延時間が既知のケーブルが2つのプローブ間に配置される。(正確なケーブル上の遅延時間は、ネットワーク分析器を用いて容易にかつ正確に測定される。)遅延ラインを有するケーブルに信号が入力し、2つのセンサの出力信号間の遅延時間が測定される。
【0076】
測定された遅延時間が予想遅延時間と異なる場合、2つの分析チャネル間にあるタイミングの不均衡があることを示す。そして、遅延時間からエネルギーを計算するために、修正要素がアルゴリズム内に組み込まれる。
【0077】
(d) 直流ビームの校正技術は、イオン源12の引出し電極34に加えられる直流電圧によって加速されるイオンビームを用いる。このようなビームのエネルギーは、引出し電極34に加えられる電圧の正確さの範囲内で識別される。イオン加速器18のモジュール18a,18b,18c,18d,18e 内の1つの電極に加えられる小さなRF電圧によって、小さなRF信号が直流ビームに加えられる。直流ビーム上での小さなRF信号の変調は、ビームの平均エネルギーを変更することはない。多数の直流ビームエネルギーを飛行時間測定装置200によって測定することにより、予想遅延時間は、
t(expected)=d/v
ここで、dは、第1,第2センサ210,220間の距離であり、vは、直流イオンビームにおけるイオンの速度である。
【0078】
第1センサの作動形態(誘導性センサ)
イオンビームエネルギー測定装置200の好ましい第1作動形態は、第1,第2誘導性センサ210,220(図6参照)を含んでおり、このセンサは、エネルギー測定回路202(図3参照)に電気的に接続され、さらに、特にデジタルオシロスコープ230に電気的に接続されている。
【0079】
第1センサ210と第2センサ220は、所定の、既知の距離、例えば25cmに間隔を置き、FEM32の下流側でかつ注入室22の上流側のイオンビーム14に隣接して配置されている。
【0080】
誘導性センサ210は、高透磁率を有するコア材料312の回りを取り巻いた導体314を含む。好ましくは、センサ210は、リング形状であり、図7に示すようにイオンビームライン14がセンサを通過するように配置されている。このセンサ210は、支持部材218に固定されている。
【0081】
支持体218は、ボルト219を用いてFEMハウジング33の内部部分に固定され、センサ210をイオンビームライン14に対して適当な位置に支持する。第2誘導性センサ(図示略)は、第1センサ210の下流側のビーム形成・指向装置50の内部部分に同様にボルトで固定されている。
【0082】
誘導性センサは、容量性センサと比較して空間電荷中和効果に反応を示さないという利点を有する。
【0083】
第2センサの作動形態(容量性センサ)
イオンビームエネルギー測定装置200の好ましい第1作動形態は、第1,第2容量性センサ310,320(図7参照)を含んでおり、このセンサは、エネルギー測定回路202に電気的に接続されている。第1、第2センサ310,320は、構造的に同一であり、第1センサのみを以下に詳述する。
【0084】
図7において、第1センサ310は、ガラス等の高絶縁材料から作られた、J形状のガラスチューブ312から構成され、アーチ状の上部部分313を有している。センサ310は、アーチ状部分313がイオンビーム14を部分的に取り巻くように配置されている。チューブ312は、リード導体(金属コア)316が貫通する長手方向の中央孔314を有する。リード導体316の一端部は、アーチ状の上部部分313の遠端317に終端し、またリード導体の他端部は、オシロスコープ230に連結されている。リード導体316は、キャパシタの負側プレート即ちカソードとして機能し、イオンビーム14は、正側プレートまたはアノードとして機能する。
【0085】
イオンビーム14の電流が変わると、負側プレート上の電荷も変化する。リード導体316は、エネルギー測定装置202を通じて適当に放電される。第1センサ310の負側の容量性ピックアップは、イオンビーム14の電界に反応する。
【0086】
図4に見られるように、第1容量性センサ310は、支持部材318に固定される。支持部材318は、ボルト319を用いてFEMハウジング33の内部部分に固定され、センサ310をイオンビームライン14に対して適当な位置に支持する。第2容量性センサ320は、第1センサ310の下流側のビーム形成・指向装置50の内部部分に同様にボルトで固定されている。
【0087】
この実施形態のセンサは、誘導性センサよりもより感応性を有する利点がある。
【0088】
飛行時間エネルギー測定装置400(第2実施形態)
本発明のエネルギー測定装置の好ましい第2実施形態は、図5において参照番号400で示されている。タイミング回路404は、イオンパルスが第1,第2センサ210,220間の距離dを通過するための概算遅延周期を計算するための遅延回路408を含んでいる。第1,第2センサは、上述の実施形態と同様の形状をしている。タイミング回路404のタイマ470が単一のイオンパルスを計時するのを確実にするために、遅延回路によって計算された遅延周期が使用される。
【0089】
第1センサ210と第2センサ220は、25cm離れて置かれ、イオンビーム14に隣接して配置されている。第1センサ210は、FEM32の下流側に配置され、一方、第2センサ220は、そこから25cmの位置にある。パルスP0等のイオンパルスが第1センサを通過するとき、センサは、確実な零調整したバイポーラ信号を発生する。
【0090】
第1タイミング差分器430は、好ましくは、フェアチャイル社のμA741等のオペアンプを含み、このオペアンプはゼロクロス検出器として構成される。第1センサ210の出力が、ゼロボルトに交差したとき、第1タイミング差分器430は、信号を発生する。こうして、ビーム通路を通過する各パルスP0,P1,P2,P3等が、第1センサを通過する度に、第1タイミング差分器430は、開始信号を発生する(図3参照)。第1タイミング差分器430によって発生した開始信号は、タイミング回路404のパルス高さ変換器用のタイマ470に入力し、そして、遅延回路408のゲート・遅延発生器に入力する。
【0091】
同様に、第2タイミング差分器440は、第1タイミング430と同様の構造をしている。ビーム通路14を通過する各イオンパルスは、第2センサを通過し、第2タイミング差分器440は停止信号を発生する。第2タイミング差分器440から発生した信号は、遅延回路408のアンドゲート460に入力する。ゲート・遅延発生器450は、イオンビーム14のエネルギー概算値を与えるFEM制御回路40からデータを受取る。
【0092】
ゲート・遅延発生器450は、FEM32からのイオンビームエネルギーの概算測定値を利用し、イオンパルスのための概算オフセット時間t(offset)を計算する。即ち、第1,第2センサ210,220間の距離dをイオンパルスが通過するのにどのくらいの時間がかかるかの概算値により、所定のファクターによって減じられたイオンビーム14の概算エネルギーが与えられる。
【0093】
例えば、FEMの概算エネルギー測定値は、第1,第2センサ210,220間の距離dをイオンパルスが通過する概算経過時間t(est.)を決定するのに用いることができる。ゲート・遅延発生器450は、概算したビームエネルギーE(approx.) をイオンパルスの速度v(pulse) に変換する。第1,第2センサ210,220間の距離dが既知となると、パルス速度v(pulse) は、式
t(est.)=d/v(pulse)
を用いてゲート・遅延発生器450が概算経過時間t(est.)を決定するために使用される。
【0094】
そのとき、概算時間t(est.)は、オフセット時間t(offset)を発生するのに、例えば、10%だけ、その時間を減少させる。オフセット時間t(offset)は、第1,第2センサ210,220間の距離dよりも少ない距離をパルスが通過する経過時間としてみなすことができる。このt(offset)に固有の過小評価は、パルスが第2センサ220を通過するとき、選択されたイオンパルスを見失うことを防止する。
【0095】
選択されたイオンパルス、即ち、P0に対して、第1タイミング差分器430は、パルスが第1センサ210を時間t1 (図3に示した位置)で通過するとき開始信号を発生する。開始信号は、時間t1 でタイマ470の開始入力に入力され、選択されたパルスに対する経過時間を開始する。この開始信号は、また、時間t1 でゲート・遅延発生器450に入力される。ゲート・遅延発生器450は、計算された概算オフセット時間t(offset)に等しい時間だけ開始信号を遅らせる。そして、遅延した開始信号と考えられるロジックハイ信号を出力する。遅延した開始信号は、アンドゲート260の第1入力に時間t1 +t(offset)で入力し、この入力をロジックハイにラッチさせる。
【0096】
アンドゲート460の第1入力が時間t1 +t(offset)でロジックハイに切換った後で起こる時間t2 において、第2タイミング差分器440によって発生した次の停止信号は、第2センサを通過する選択されたイオンパルスP0に対応している。この時間t2 で発生した停止信号は、アンドゲート460の第2入力をロジックハイに移行させる。両方のゲート入力がハイであるので、ロジックハイの停止信号がアンドゲート460から時間t2 で出力され、さらに、タイマ470の停止入力に接続される。この停止信号によって、タイマ470が選択されたパルスに対する経過時間を停止させる。第1,第2センサ210,220間の距離dを通過する選択されたパルスP0に対する経過時間は、t=t2 1 に等しい。
【0097】
選択されたイオンパルスに対する開始信号を遅らせるゲート・遅延発生器450の別の方法は、図9に示すような経験的なチャートを用いて、オフセット時間t(offset)=N×Tを決めることである。ここで、Nは、発生器の出力がロジックハイに切換わる前にゲート・遅延発生器450に入力されなければならないパルスの数であり、Tは、連続したイオンパルス間の時間間隔である。
【0098】
上述したように、図9に示した経験的なチャートに対応するデータは、メモリに記憶され、タイミング回路404を用いて、N、即ち、ゲート・遅延発生器450ロジックハイに切換わる前にどのくらいの数のイオンパルスを無視するかを決めるのに使用される。
【0099】
例えば、500KeVのリンのイオンビームが発生した場合、ゲート・遅延発生器450は、連続した無線周波数(RF)と第1センサ210によって発生した選択されたイオンパルスP0がセンサ210を通過したことに続いてイオンパルスP1,P2がセンサ210を通過した結果として、第1センサ210によって発生した連続した無線周波数(RF)またはカウント数 N=2の間待つ。
【0100】
2サイクルが経過した後、即ち、選択された開始信号に続く2つの開始信号は、第1タイミング差分器230によって発生される。そして、ゲート・遅延発生器450は、ロジックハイの出力に切換わる。
【0101】
連続的なイオンパルス(rfサイクル)間の周期は、73.75nsec. と仮定すると、第1タイミング差分器430は、概算73.75nsの開始信号を発生する。N=2サイクルの遅延は、第1タイミング差分器430からイオンパルス開始信号を受け取った後で、オフセット時間t(offset)=N×T=2×73.75=147.5nsec. を生じる。ゲート・遅延発生器450は、選択された開始信号(選択されたイオンパルスに対応する)に続く2つの開始信号を受け取った後で、ロジックハイの出力を発生する。ゲート・遅延発生器450によってカウントされるこのパルスは、第2タイミング差分器440からの次の停止信号を受けたとき、アンドゲート460からロジックハイを出力することができる。
【0102】
変換回路406(図5参照)は、選択されたイオンパルスP0の経過時間tをイオンパルスP0のイオンのエネルギーE(ion) に変換するマルチチャネル分析器を含んでいる。
【0103】
イオンビーム14の選択されたパルスP0の速度v(pulse) は、公式
v(pulse) =d/t
ここで、dは、第1,第2センサ間の距離、tは、パルスが第1センサ210から第2センサ220へ移動するための経過時間である。パルスの速度v(pulse) が決定されると、このパルスのイオンのエネルギーE(ion) は、上述した第1実施形態で設定したように決定される。
【0104】
以上、本発明の好ましい実施形態を記載してきたが、当業者であれば、他の変更は、本発明の範囲から逸脱しないで作ることができ、また、本発明は、特許請求の範囲内に含まれるすべての修正および変形が可能であることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオンビーム注入装置に係る概略平面図である。
【図2】図1のイオンビーム注入装置の選択した構成要素の概略斜視図である。
【図3】本発明のエネルギー測定装置の第1実施形態における選択された回路を示す概略ブロック図である。
【図4】図1のイオンビーム注入装置によって発生したイオンビームの一部を構成するイオンパルスを表す概略図である。
【図5】本発明のエネルギー測定装置の第2実施形態における選択された回路の概略ブロック図である。
【図6】本発明のエネルギー測定装置の誘導性センサを示す概略図である。
【図7】本発明のエネルギー測定装置の容量性センサを示す概略図である。
【図8】8(a) は、第1センサを通過する連続パルスから得られる波形を示すデジタルオシロスコープの軌跡を示し、8(b) は、第2センサを通過する連続パルスから得られる波形を示すデジタルオシロスコープの軌跡を示す図である。
【図9】第1,第2センサが25cm離れている場合の、イオンパルスの経過時間を完了する前に、カウントされる無線周波のサイクル数とイオンビームエネルギーとの間の関係を示す図である。
【符号の説明】
10 イオンビーム注入装置
12 イオン源
14 イオンビーム
16 注入ステーション
18 イオン加速器
21 加工物
22 注入室
32 FEM
40 FEM制御回路
200,400 エネルギー測定装置
204,404 タイミング回路
206,406 変換回路
210,310 第1センサ
220,320 第2センサ
230 オシロスコープ
316 リード導体
408 遅延回路
430 第1タイミング差分器
440 第2タイミング差分器

Claims (22)

  1. イオンビーム(14)を加工物(21)に指向させるイオンビーム注入装置(10)であって、
    (a) 内部に加工物(21)が支持される注入室(22)を形成する注入ステーション(16)と、
    (b) 所定の時間間隔(T)を置いた一連のイオンパルス(P0,Pi,....,P(n+1))を含み、かつイオン源(12)から前記注入室(22)に伸びているイオン注入装置(10)の内部領域(52)を通過するイオンビーム(14)を発生するためのイオン源(12)及びイオン加速器(18)と、
    (c) 前記イオンビームの選択されたイオンパルスに含まれるイオンの平均運動エネルギーを測定するための飛行時間エネルギー測定装置(200)とを含み、
    このエネルギー測定装置(200)が、
    1) イオンビームに隣接しかつ所定の距離だけ離れて配置された第1,第2センサ(210,310;220,320)を含み、第2センサが第1センサの下流側にあり、前記第1センサ(210,310)は、イオンビームのイオンパルスが第1センサを通過するとき信号を発生し、前記第2センサ(220,320)は、イオンビームのイオンパルスが第2センサを通過するとき信号を発生し、
    2) さらに、前記第1,第2センサ(210,310;220,320)に電気的に連結されたタイミング回路(204)を含み、
    (a) 前記第1,第2センサ(210,310;220,320)間のイオンビーム内におけるイオンパルスの平均数(N) をイオンビームエネルギーの概算値に基づいて計算し、
    (b) 公式t(offset)=N×Tを用いて、選択されたイオンパルスに対するオフセット時間t(offset)を計算し、
    (c) 前記選択されたイオンパルスが前記第1,第2センサによって発生した信号と前記計算されたオフセット時間を利用して前記第1,第2センサ間の所定の距離を通過する経過時間tを決定し,
    3) 前記選択されたイオンパルスに対する前記経過時間tを、イオンビームのエネルギーの測定値に変換するための変換回路(206) を含むことを特徴とする、イオンビーム注入装置。
  2. イオンビームに磁界を加えて注入ステーション(16)に向かう所定のアーチ状径路に沿ってイオンビームを湾曲させる最終エネルギー磁石(32)と、前記加えられた磁界の大きさに基づいてイオンビームエネルギーの概算値を発生する回路(40)を更に含んでいることを特徴とする請求項1記載のイオンビーム注入装置。
  3. 前記タイミング回路(204) は、デジタルオシロスコープ(230)を含み、前記第1,第2センサ(210,310;220,320)によって発生した複数の信号が前記オシロスコープ(230)に入力することを特徴とする請求項1記載のイオンビーム注入装置。
  4. 前記タイミング回路(204) は、(a) 前記選択されたイオンパルスが第1センサを通過した時の時間と次のイオンパルスが前記第2センサ(220,320)を通過した時の次の最先時間との間における遅延時間Δtを決定し、(b) 次式 t=[N×T]+Δtを用いて、選択されたパルスに対する経過時間を計算することを特徴とする請求項3記載のイオンビーム注入装置。
  5. 前記第1,第2センサは、容量性センサ(310,320)であり、各センサは、アノードとして機能するイオンビームに対して、1つのキャパシタのカソードとして機能する金属コア(316)を有することを特徴とする請求項1記載のイオンビーム注入装置
  6. 前記第1,第2センサは、誘導性センサ(210,220)であることを特徴とする請求項1記載のイオンビーム注入装置
  7. イオンビーム(14)を加工物(21)に指向させるイオンビーム注入装置(10)であって、
    (a) 内部に加工物(21)が支持される注入室(22)を形成する注入ステーション(16)と、
    (b) 所定の時間間隔(T) を置いた一連のイオンパルス(P0,Pi,....,P(n+1))を含み、かつイオン源(12)から前記注入室(22)に伸びているイオン注入装置(10)の内部領域(52)を通過するイオンビーム(14)を発生するためのイオン源(12)及びイオン加速器(18)と、
    (c) 前記イオンビームの選択されたイオンパルスに含まれるイオンの平均運動エネルギーを測定するための飛行時間エネルギー測定装置(400)とを含み、
    このエネルギー測定装置(200)が、
    1) イオンビームに隣接しかつ所定の距離だけ離れて配置された第1,第2センサ(210,310;220,320)を含み、第2センサが第1センサの下流側にあり、前記第1センサ(210,310)は、イオンビームのイオンパルスが第1センサを通過するとき信号を発生し、前記第2センサ(220,320)は、イオンビームのイオンパルスが第2センサを通過するとき信号を発生し、
    2) さらに、前記第1,第2センサ(210,310;220,320)に電気的に連結されかつ第1タイミング差分器(430)、第2タイミング差分器(440)、および遅延回路(408)を有するタイミング回路(404)を含み、
    (a) 前記第1,第2センサ(210,310;220,320)間のイオンビーム内におけるイオンパルスの平均数(N)をイオンビームエネルギーの概算値に基づいて計算し、
    (b) 公式t (offset) =N×Tを用いて、選択されたイオンパルスに対するオフセット時間t (offset) を計算し、
    (c) 前記第1タイミング差分器(430)は、前記第1センサに電気的に接続され、かつ前記第1センサから信号を受けるとき第1信号を発生し、
    (d) 前記第2タイミング差分器(440)は、前記第2センサに電気的に接続され、かつ前記第2センサから信号を受けるとき第2信号を発生し、
    (e) 前記遅延回路(408)は、前記第1,第2タイミング差分器に電気的に接続され、かつ前記第1,第2タイミング差分器と前記オフセット時間とによって発生した第1,第2信号を入力しかつ、
    (イ) 前記1タイミング差分器から、前記第1センサを通過する選択されたイオンパルスに対応する信号を受けるとき、開始信号を発生し、
    (ロ) 前記オフセット時間t (offset) に等しい時間だけ待ち、
    (ハ) 続いて前記オフセット時間に等しい時間が経過した後、前記第2センサを通過するイオンパルスに対応する次の信号を受けるとき、停止信号を発生し、
    (f) 前記タイミング回路(404)は、前記開始信号及び停止信号を用いて、前記選択されたイオンパルスが前記第1,第2センサ間の所定の距離を通過するための経過時間tを計算し、
    3) さらに、前記選択されたイオンパルスに対して、前記経過時間tを前記イオンビームのエネルギーの測定値に変換する変換回路(206)を含むことを特徴とするイオンビーム注入装置
  8. 前記タイミング回路(400)は、さらに、前記第1タイミング差分器に電気的に接続されたタイマ(470)を備えていることを特徴とする請求項7記載のイオンビーム注入装置
  9. 前記第1,第2センサは、容量性センサ(310,320)であり、各センサは、アノードとして機能するイオンビームに対して、1つのキャパシタのカソードとして機能する金属コア(316) を有することを特徴とする請求項7記載のイオンビーム注入装置
  10. 前記第1,第2センサは、誘導性センサ(210,220) であることを特徴とする請求項7記載のイオンビーム注入装置
  11. 前記第1,第2タイミング差分器は、ゼロクロス検出器であることを特徴とする請求項7記載のイオンビーム注入装置
  12. イオン注入装置(10)のイオンビーム(14)の選択されたイオンパルスに含まれるイオンの平均運動エネルギーを測定するための飛行時間エネルギー測定装置(200) であって、
    1) イオンビームに隣接しかつ所定の距離だけ離れて配置された第1,第2センサ(210,310;220,320)を含み、第2センサが第1センサの下流側にあり、前記第1センサ(210,310)は、イオンビームのイオンパルスが第1センサを通過するとき信号を発生し、前記第2センサ(220,320)は、イオンビームのイオンパルスが第2センサを通過するとき信号を発生し、
    2) さらに、前記第1,第2センサ(210,310;220,320)に電気的に接続されるタイミング回路を含み、
    (a) 前記第1,第2センサ(210,310;220,320)間のイオンビーム内におけるイオンパルスの平均数(N)をイオンビームエネルギーの概算値に基づいて計算し、
    (b) 公式t (offset) =N×T(ここで、Tは、イオンパルス間の所定時間間隔)を用いて、選択されたイオンパルスに対するオフセット時間t (offset) を計算し、
    (c) 前記選択されたイオンパルスが前記第1,第2センサによって発生した信号と前記計算されたオフセット時間を利用して前記第1,第2センサ間の所定の距離を通過する経過時間tを計算し,
    3) 前記選択されたイオンパルスに対する前記経過時間tを、イオンビームのエネルギーの測定値に変換するための変換回路(206)を含むことを特徴とする、エネルギー測定装置
  13. 前記タイミング回路(204) は、デジタルオシロスコープ(230)を含み、前記第1,第2センサ(210,310;220,320)によって発生した複数の信号が前記オシロスコープ(230)に入力されることを特徴とする請求項12記載のエネルギー測定装置
  14. 前記タイミング回路(204)は、
    (a) 前記選択されたイオンパルスが前記第1センサを通過した時の時間と次のイオンパルスが前記第2センサ(220,320)を通過した時の次の最先時間との間における遅延時間Δtを決定し、
    (b) 次式 t=[N×T]+Δt(ここで、Nはイオンパルスの平均数であり、Tはイオンパルス間の所定時間間隔)を用いて、選択されたパルスに対する経過時間tを計算することを特徴とする請求項13記載のエネルギー測定装置
  15. 前記第1,第2センサは、容量性センサ(310,320)であり、各センサは、アノードとして機能するイオンビームに対して、1つのキャパシタのカソードとして機能する金属コア(316)を有することを特徴とする請求項12記載のエネルギー測定装置
  16. 前記第1,第2センサは、誘導性センサ(210,220)であることを特徴とする請求項12記載のエネルギー測定装置
  17. イオン注入装置(10)のイオンビーム(14)の選択されたイオンパルスに含まれるイオンの平均運動エネルギーを測定するための飛行時間エネルギー測定装置(400)であって、
    1) イオンビームに隣接しかつ所定の距離だけ離れて配置された第1,第2センサ(210,310;220,320)を含み、第2センサが第1センサの下流側にあり、前記第1センサ(210,310)は、イオンビームのイオンパルスが第1センサを通過するとき信号を発生し、前記第2センサ(220,320)は、イオンビームのイオンパルスが第2センサを通過するとき信号を発生し、
    2) さらに、前記第1,第2センサ(210,310;220,320)に電気的に連結されかつ第1タイミング差分器(430)、第2タイミング差分器(440)、および遅延回路(408) を有するタイミング回路(404)を含み、
    (a) 前記第1,第2センサ(210,310;220,320)間のイオンビーム内におけるイオンパルスの平均数(N)をイオンビームエネルギーの概算値に基づいて計算し、
    (b) 公式t (offset) =N×T(ここで、Tは、イオンパルス間の所定時間間隔)を用いて、選択されたイオンパルスに対するオフセット時間t (offset) を計算し、
    (c) 前記第1タイミング差分器(430)は、前記第1センサに電気的に接続され、かつ前記第1センサから信号を受けるとき第1信号を発生し、
    (d) 前記第2タイミング差分器(440)は、前記第2センサに電気的に接続され、かつ前記第2センサから信号を受けるとき第2信号を発生し、
    (e) 前記遅延回路(408)は、前記第1,第2タイミング差分器に電気的に接続され、かつ前記第1,第2タイミング差分器と前記オフセット時間とによって発生した第1,第2信号を入力しかつ、
    (イ) 前記1タイミング差分器から、前記第1センサを通過する選択されたイオンパルスに対応する信号を受けるとき、開始信号を発生し、
    (ロ) 前記オフセット時間t (offset) に等しい時間だけ待ち、
    (ハ) 続いて前記オフセット時間に等しい時間が経過した後、第2センサを通過するイオンパルスに対応する次の信号を受けるとき、停止信号を発生し、
    (f) 前記タイミング回路(404)は、前記開始信号及び停止信号を用いて、前記選択されたイオンパルスが前記第1,第2センサ間の所定の距離を通過するための経過時間tを計算し、
    3) さらに、前記選択されたイオンパルスに対して、前記経過時間tを前記イオンビームのエネルギーの測定値に変換する変換回路(406)を含むことを特徴とするエネルギー測定装置
  18. 前記タイミング回路(404)は、さらに、前記第1タイミング差分器(430) に電気的に接続されたタイマ(470)を備えていることを特徴とする請求項17記載のエネルギー測定装置
  19. 前記第1,第2センサは、容量性センサ(310,320)であり、各センサは、アノードとして機能するイオンビームに対して、1つのキャパシタのカソードとして機能する金属コア(316) を有することを特徴とする請求項17記載のエネルギー測定装置
  20. 前記第1,第2センサは、誘導性センサ(210,220)であることを特徴とする請求項17記載のエネルギー測定装置
  21. イオン注入装置(10)のイオンビーム(14)の選択されたイオンパルスに含まれるイオンの平均運動エネルギーを測定するための方法であって、
    (a) イオンビームに沿ってかつ所定の距離だけ離れて配置された第1,第2センサ(210,310;220,320)を設け、第2センサが第1センサの下流側にあり、前記第1センサ(210,310)は、イオンビームのイオンパルスが第1センサを通過するとき信号を発生し、前記第2センサ(220,320)は、イオンビームのイオンパルスが第2センサを通過するとき信号を発生する工程と、
    (b) 前記第1,第2センサ(210,310;220,320)間のイオンビーム内におけるイオンパルスの平均数(N)をイオンビームエネルギーの概算値に基づいて計算し、公式t (offset) =N×T(ここで、Tは、イオンパルス間の所定時間間隔)を用いて、選択されたイオンパルスに対するオフセット時間t (offset) を計算する工程と、
    (c) 前記計算されたオフセット時間と、前記第1,第2センサによって発生した信号を用いて、前記選択されたイオンパルスに対する経過時間tを決定する工程とを含むことを特徴とする測定方法
  22. 前記経過時間tを決定する工程は、
    (a) 前記選択されたイオンパルスが前記第1センサを通過した時の時間と次のイオンパルスが前記第2センサ(220,320) を通過した時の次の最先時間との間における遅延時間Δtを決定し、
    (b) 次式 t=[N×T]+Δt(ここで、Nはイオンパルスの平均数であり、Tはイオンパルス間の所定時間間隔)を用いて、選択されたパルスに対する経過時間tを計算する、各ステップを含むことを特徴とする請求項21に記載の測定方法
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