JP4432882B2 - 積層型電子部品およびその製造方法 - Google Patents
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内部電極層と内側誘電体層とが交互に積層された内層部と、
前記内層部の積層方向の両端面に配置され、外側誘電体層からなる外層部と、から形成される素子本体を有する積層型電子部品であって、
前記内部電極層は、前記素子本体の積層方向に平行な一対の対向する端面に、交互に露出するように形成されており、
前記内部電極層が露出している一対の端面において、前記外層部に対して、前記内層部が前記素子本体の外側に向かって突き出ていることを特徴とする。
内層部の突き出し率[ppm]=(突き出し長さβ/外層部の長さα)×1,000,000 …(1)
本発明においては、前記内層部が突き出た一対の端面のうち少なくとも一方の端面において、突き出し率が上記範囲となっていることが好ましいが、前記内層部が突き出た一対の端面のうち両方の端面において、突き出し率が上記範囲となっていることがより好ましい。
内部電極層と内側誘電体層とが交互に積層された内層部と、
前記内層部の積層方向の両端面に配置され、外側誘電体層からなる外層部と、から形成される素子本体を有する積層型電子部品を製造する方法であって、
前記内部電極層を、前記素子本体の積層方向に平行な一対の対向する端面に、交互に露出するように形成するとともに、
前記内部電極層を露出させた一対の端面において、前記外層部に対して、前記内層部を前記素子本体の外側に向かって突き出させることを特徴とする。
前記電極ペースト膜を形成した内側グリーンシートを積層して、焼成後に前記内層部となる積層体を形成する工程と、
前記積層体の積層方向の両端面に、焼成後に外側誘電体層となる外側グリーンシートを積層して、グリーンチップを得る工程と、
前記グリーンチップを焼成し、素子本体を得る工程と、を有し、
前記電極ペースト膜は、導電体粒子と、平均粒子径が前記電極ペースト膜の平均厚みの1/10以上であるセラミック粉末と、を少なくとも有する導電体ペーストを用いて形成される。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図、
図2は端子電極を形成する前のコンデンサ素子本体の断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、内側誘電体層2と内部電極層3とが交互に積層された構成のコンデンサ素子本体10を有する。このコンデンサ素子本体10の両側端部には、素子本体10の内部で交互に配置された内部電極層3と各々導通する一対の端子電極4,4が形成してある。内部電極層3は、各側端面がコンデンサ素子本体10の対向する2端部の表面に交互に露出するように積層してある。一対の端子電極4,4は、コンデンサ素子本体10の両端部に形成され、交互に配置された内部電極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構成する。
内側誘電体層2および外側誘電体層20は、誘電体磁器組成物で構成される。誘電体層2,20を構成する誘電体磁器組成物の組成は、特に限定されないが、たとえば、{(Ba(1−x−y) Cax Sry )O}A (Ti(1−z) Zrz )B O2 で表される誘電体酸化物を含む主成分を有するものが挙げられる。なお、A,B,x,y,zは、いずれも任意の範囲である。誘電体磁器組成物中に主成分と共に含まれる副成分としては、Sr,Y,Gd,Tb,Dy,V,Mo,Ho,Zn,Cd,Ti,Sn,W,Ba,Ca,Mn,Mg,Cr,Si,およびPの酸化物から選ばれる1種類以上を含む副成分が例示される。
内部電極層3に含有される導電材は特に限定されないが、誘電体層2,20の構成材料として、耐還元性を有する材料を使用する場合には、卑金属を用いることができる。導電材として用いる卑金属としては、Ni、Cu、Ni合金またはCu合金が好ましい。内部電極層3の主成分をNiにした場合には、誘電体が還元されないように、低酸素分圧(還元雰囲気)で焼成するという方法がとられている。
図2に示すように、本実施形態においては、内側誘電体層2および内部電極層3を交互に積層することにより構成される内層部100が、外側誘電体層20から構成される外層部200に対して、素子本体10から外側に向かって突き出した構成となっている。なお、図2は、図1に示す端子電極4,4を形成していない状態における素子本体10を示す図であり、また、図2における、内層部100が突き出している端面は、端子電極4,4が形成される端面である。
すなわち、図2に示すように、内層部100の突き出し方向における、外層部200の長さをα[mm]、外層部200に対する内層部100の突き出し長さをβ[mm]とした場合に、下記式(1)により定義される内層部100の突き出し率が、好ましくは500〜5500ppmであり、より好ましくは1500〜4500ppmである。
内層部の突き出し率[ppm]=(突き出し長さβ/外層部の長さα)×1,000,000 …(1)
端子電極4に含有される導電材は特に限定されないが、通常、CuやCu合金あるいはNiやNi合金等を用いる。なお、AgやAg−Pd合金等も、もちろん使用可能である。なお、本実施形態では、安価なNi,Cuや、これらの合金を用いることができる。
端子電極4の厚さは用途等に応じて適宜決定されればよいが、通常、10〜50μm程度であることが好ましい。
次に、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。
本実施形態の積層セラミックコンデンサは、まず、図2に示すように、内部電極層3を露出させた端面において、内層部100が、外層部200に対して突き出した構成の素子本体10を得て、次いで、この端面に端子電極4を形成することにより製造すれば良く、特にその方法は限定されないが、以下にその製造方法の一例を説明する。
内側グリーンシート用ペーストは、誘電体原料を塗料化することにより調製される。内側グリーンシート用ペーストは、誘電体原料と有機ビヒクルとを混練した有機系の塗料であってもよく、水系の塗料であってもよい。
すなわち、このように比較的に大きな粒径を有する第1共材を含有している導電体ペーストを使用することにより、この第1共材が、焼成後において内部電極層3と、内側誘電体層2の界面付近で焼結することにより、アンカー効果を発揮し、その結果として、クラックの発生率が低下すると考えられる。
また、比較的に大きな粒径を有する第1共材を添加することにより、焼成後の内部電極層3の密度が低くなり、その結果、内部電極層3を含む内層部100が収縮し易くなり、内層部100の突き出し率が低下すると考えられる。
まず、誘電体原料を作製するための出発原料として、平均粒子径0.2μmの主成分原料(BaTiO3 )と、副成分原料としてのY2 O3 、V2 O5 、CrO、MgO、SiO2 およびCaOと、を準備した。次いで、準備した出発原料をボールミルにより16時間湿式混合することにより、誘電体原料を調製した。
焼成は、昇温速度200℃/時間、保持温度1280〜1320℃、保持時間2時間、冷却速度300℃/時間、加湿したN2 +H2 混合ガス雰囲気(酸素分圧は10−9気圧)の条件で行った。
アニールは、保持温度900℃、温度保持時間9時間、冷却速度300℃/時間、加湿したN2 ガス雰囲気(酸素分圧は10−5気圧)の条件で行った。なお、焼成およびアニールの際の雰囲気ガスの加湿には、水温を35℃としたウェッターを用いた。
まず、焼結後のコンデンサ素体を内部電極層の積層方向と垂直に切断し、その切断面を研磨した。次いで、得られた切断面について、SEM観察を行い、図2に示す、内層部100の突き出し方向における、外層部200の長さαと、外層部200に対する内層部100の突き出し長さをβと、を測定した。本実施例では、外層部200の長さαについては10点、また、突き出し長さβについては、図2に示す内層部100の突き出ている各端面5点ずつの合計10点、それぞれ測定し、得られた結果の平均値を算出することにより求めた。なお、内層部100の突き出た端面における、突き出し長さは、各端面において略同じ長さとなっていた。そして、得られたα,βに基づき、下記式(1)により、内層部100の突き出し率を求めた。結果を表1に示す。
内層部の突き出し率[ppm]=(突き出し長さβ/外層部の長さα)×1,000,000 …(1)
得られた各コンデンサ試料について、焼上げ素地を研磨し、積層状態を目視にて観察し、素地クラックの有無を確認した。素地クラックの有無の確認は、10000個のコンデンサ試料について行った。外観検査の結果、10000個のコンデンサ試料に対する、素地クラックが発生した試料の割合を算出することにより、クラック発生率を求めた。本実施例では、クラック発生率が500ppm以下を良好とした。結果を表1に示す。
容量ばらつきは、まず、10000個のコンデンサ試料に対し、基準温度25℃において、デジタルLCRメータにて、周波数1kHz、入力信号レベル1.0Vrmsの条件下で静電容量を測定した。そして、10000個の試料の測定結果を平均することにより、平均容量を求めた。次いで、この平均容量を100%とした場合に、静電容量が80%未満となった試料の割合を求め、これを容量ばらつきとした。本実施例においては、容量ばらつきが2%以下(すなわち、10000個の試料のうち、静電容量が80%未満となった試料が200個以下)となった試料を良好と判断した。結果を表1に示す。
10… コンデンサ素子本体
2… 内側誘電体層
20… 外側誘電体層
3… 内部電極層
4… 端子電極
100… 内層部
200… 外層部
Claims (7)
- 内部電極層と内側誘電体層とが交互に積層された内層部と、
前記内層部の積層方向の両端面に配置され、外側誘電体層からなる外層部と、から形成される素子本体を有する積層型電子部品であって、
前記内部電極層は、前記素子本体の積層方向に平行な一対の対向する端面に、交互に露出するように形成されており、
前記内部電極層が露出している一対の端面において、前記外層部に対して、前記内層部が前記素子本体の外側に向かって突き出ている積層型電子部品であって、
前記内部電極層は電極ペースト膜からなり、
前記電極ペースト膜は、導電体粒子と、平均粒子径が前記電極ペースト膜の平均厚みの1/10以上であるセラミック粉末(第1共材)と、を少なくとも有する導電体ペーストを用いて形成され、
前記導電体ペースト中における、前記第1共材の含有量が、前記導電体粒子100重量部に対して、1重量部より多く、12重量部未満であることを特徴とする積層型電子部品。 - 前記内層部の突き出し方向における、前記外層部の長さをα、前記外層部に対する前記内層部の突き出し長さをβとした場合に、下記式(1)により定義される内層部の突き出し率が、前記内層部が突き出た一対の端面のうち少なくとも一方の端面において、812〜5178ppmの範囲となっている請求項1に記載の積層型電子部品。
内層部の突き出し率[ppm]=(突き出し長さβ/外層部の長さα)×1,000,000 …(1) - 前記内部電極層が露出している一対の端面には、一対の端子電極が形成されている請求項1または2に記載の積層型電子部品。
- 前記導電体ペーストには、平均粒子径が前記電極ペースト膜の平均厚みに対して1/10未満であるセラミック粉末(第2共材)が含まれている請求項1〜3のいずれかに記載の積層型電子部品。
- 前記導電体ペースト中における、前記第2共材の含有量が、前記導電体粒子100重量部に対して、5〜30重量部である請求項4に記載の積層型電子部品。
- 内部電極層と内側誘電体層とが交互に積層された内層部と、
前記内層部の積層方向の両端面に配置され、外側誘電体層からなる外層部と、から形成される素子本体を有する積層型電子部品を製造する方法であって、
前記内部電極層を、前記素子本体の積層方向に平行な一対の対向する端面に、交互に露出するように形成するとともに、
前記内部電極層を露出させた一対の端面において、前記外層部に対して、前記内層部を前記素子本体の外側に向かって突き出させる積層型電子部品の製造方法であって、
焼成後に内側誘電体層となる内側グリーンシート上に、焼成後に内部電極層となる電極ペースト膜を形成する工程と、
前記電極ペースト膜を形成した内側グリーンシートを積層して、焼成後に前記内層部となる積層体を形成する工程と、
前記積層体の積層方向の両端面に、焼成後に外側誘電体層となる外側グリーンシートを積層して、グリーンチップを得る工程と、
前記グリーンチップを焼成し、素子本体を得る工程と、を有し、
前記電極ペースト膜は、導電体粒子と、平均粒子径が前記電極ペースト膜の平均厚みの1/10以上であるセラミック粉末(第1共材)と、を少なくとも有する導電体ペーストを用いて形成され、
前記導電体ペースト中における、前記第1共材の含有量が、前記導電体粒子100重量部に対して、1重量部より多く、12重量部未満であることを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 前記内部電極層を露出させた一対の端面に、端子電極ペーストを塗布し、一対の端子電極を形成する請求項6に記載の積層型電子部品の製造方法。
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| JP2005333310A JP4432882B2 (ja) | 2005-11-17 | 2005-11-17 | 積層型電子部品およびその製造方法 |
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