JP4433371B2 - 画像計測装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はシリコンウエハ上の重ね合わせパターンを画像計測する画像計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置を製造するためのフォトリソグラフィ工程においては、レチクル又はマスクに形成された回路パターンを通してウエハ上に露光する。このとき、露光に先立って観察装置を用いてウエハ面を観察することによりウエハ上の重ね合わせマークを検出し、この検出結果に基いてマスクとウエハとの相対的な位置合わせを行う。この位置合わせは画像計測装置を用いて露光工程において投影されるマスクパターンと下地パターンとの重ね合わせずれ量を測定することにより行われる。
【0003】
また、露光工程及び現像工程を経たレジストパターンと1つ前のパターン形成工程で基板上に形成された回路パターンとのアライメントを行うため、各々の回路パターンの基準位置を示すマークとレジストパターンの基準位置を示すマークとが重ね合わせマークとして用いられる。
【0004】
この場合、重ね合わせマークに対して照明光を照射し、この重ね合わせマークからの反射光を対物レンズ等を介して所定面に結像させ、CCDカメラ等で撮像して画像処理を行ない、重ね合わせずれ量を測定する。
【0005】
【特許文献】
特開平7−151514号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この画像計測装置では、ウエハを載置したステージの位置決め完了を示す位置決め完了信号とオートフォーカス完了を示す合焦信号とをトリガ信号としてCCDカメラによる画像取得が行われる。
【0007】
しかし、ステージが移動したりウエハ搬送機構が作動したりした場合等に発生した振動はCCDカメラに伝わり、CCDカメラが振動する。
【0008】
CCDカメラが振動している状態で画像を取得したとき、位置決めやオートフォーカスが完了しているにもかかわらず、取得した画像がぶれる。また、取得した複数の画像を積算して重ね合わせマークの位置を画像計測したとき、CCDカメラのぶれによって画像位置の異なる複数の画像が積算される。
【0009】
その結果、重ね合わせマークのエッジがぼやけ、正確な画像計測を行えなくなるという問題がある。
【0010】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題はステージの移動やウエハ搬送機構の作動等の揺れの影響を受けることなく重ね合わせマークの一部を確実に検出し、正確な画像計測を行うことができる画像計測装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため請求項1記載の発明は、ウエハ上の重ね合わせマークを画像計測する画像計測装置であって、前記ウエハを載置するステージと、前記重ね合わせマークを拡大した拡大像を作る顕微鏡光学系と、前記重ね合わせマークの拡大像を撮像する撮像部と、前記撮像部の振動を検出する振動検出部と、複数の加速度における前記振動に対する前記重ね合わせマークの拡大像のエッジ部の濃度変化具合を記憶する記憶部と、前記重ね合わせマークの拡大像の一部を用いて、検出された撮像部の振動状態と前記記憶されたエッジ部の濃度変化具合に基づいて前記拡大像のエッジ位置を補正する画像補正部と を備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像計測装置において、前記画像補正部は、前記重ね合わせマークのエッジの像の劣化を補正することを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像計測装置において、前記振動検出部の検出結果に基づいて前記撮像部の画像取得タイミングを制御する画像取得タイミング制御部をさらに備え、該画像取得タイミング制御部は、前記振動検出部の検出結果を加速度成分に変換し、その振動加速度が所定値以下のとき、前記撮像部に画像取得を開始させる制御信号を出力することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1はこの発明の一実施形態に係る画像計測装置のブロック図である。
【0021】
この画像計測装置は、ステージ20と、顕微鏡光学系30と、CCDカメラ(撮像部)40と、画像記憶部41と、画像処理部42と、加速度センサ(振動検出部)50と、タイミング制御部(画像取得タイミング制御部)60と、演算制御部10とを備える。
【0022】
ウエハ(測定対象物)5が載置されるステージ20は定盤21に載置され、X方向、Y方向及びZ方向へ移動可能であり、演算制御部10からの制御信号に基づいて所定の位置へ移動する。
【0023】
顕微鏡光学系30はCCDカメラ40と一体的に構成されている。顕微鏡光学系30はウエハ5に露光されている重ね合わせマーク(図示せず)の像をCCDカメラ40の撮像面上に結像させる。顕微鏡光学系30は光軸上に配置される。
【0024】
CCDカメラ40はCCDを用いたTVカメラである。CCDカメラ40の撮像面には顕微鏡光学系30によって拡大された重ね合わせマークの像が結像する。CCDは光の強弱の光学像をその強弱に応じた映像信号に変換して出力する。このCCDカメラ40はタイミング制御部60からの撮像トリガ信号(制御信号)60aに基づいて重ね合わせマークの画像を撮像する。
【0025】
顕微鏡光学系30及びCCDカメラ40は定盤21に固定された支持部材22に支持されている。
【0026】
画像記憶部41は、CCDカメラ40で撮像した重ね合わせマークの画像データをイメージ信号40aとして取り込み、記憶する。
【0027】
画像処理部42は画像記憶部41から出力された画像データであるイメージ信号41aを入力し、画像積算や画像補正等の画像処理を行う。画像処理部42は画像処理が終了したとき、処理終了信号42aを出力する。なお、図示しないが、画像処理部42はCCDカメラ40で取得された画像を補正する画像補正部(画像補正手段)を有する。
【0028】
加速度センサ50は、ステージ20の移動やウエハ搬送機構(図示せず)の作動等によって発生し、波形矢印で示すように支持部材22を介してCCDカメラ40に伝わる振動を加速度成分に変換し、振動信号50aとして出力する。加速度センサ50としては例えば圧電型のものを用いる。圧電型のセンサは小型・軽量であり、5Hz〜20kHz程度までの測定周波数範囲を得ることができる特徴を有する。
【0029】
タイミング制御部60は加速度センサ50から出力された振動信号50aを入力する。タイミング制御部60は振動信号50aを監視し、監視結果に基づいて画像取得を開始する撮像トリガ信号60aをCCDカメラ40へ出力する。
【0030】
また、タイミング制御部60は振動メモリ61を有する。振動メモリ61は振動信号50aを振動記録信号60bとして記憶する。
【0031】
更に、タイミング制御部60は後述するモード制御信号10aに基づく処理の結果を結果伝達信号60cとして出力する。
【0032】
演算制御部10は画像記憶部41に記憶された複数の画像データの内から任意の画像データをイメージ信号41aとして出力させるための画像処理制御信号10bを出力する。
【0033】
また、演算制御部10は撮像トリガ信号60aをCCDカメラ40へ出力するタイミングを決定し、画像を取得するモードを選択するためのモード制御信号10aを出力する。
【0034】
以下、各モードにおける画像取得方法を説明する。
【0035】
図2は第1の画像取得モードに係る画像取得タイミングを示す図であり、図2(a)は加速度センサの出力波形を示す図、図2(b)は画像取得のタイミングを示す図である。
【0036】
演算制御部10は、画像処理制御信号10bを画像処理部42へ出力するとともに、モード制御信号10aをタイミング制御部60へ出力し、タイミング制御部60を第1の画像取得モードにセットする。
【0037】
タイミング制御部60は加速度センサ50の出力である振動信号50aを監視する。
【0038】
タイミング制御部60は、加速度がほぼ0(振動が画像取得に影響を与えない値以下)に減衰した後(図2(a)参照)、CCDカメラ40へ撮像トリガ信号60aを出力する。
【0039】
CCDカメラ40は撮像トリガ信号60aに基づいて重ね合わせマークの画像を取得する。
【0040】
取得された画像は画像記憶部41に記憶されるとともに、画像処理部42で画像積算される。
【0041】
この第1のモードによれば、振動が画像取得に影響を与えない値以下に減衰した後に画像を取得するので、CCDカメラ40で取得した画像がぶれたり、取得した複数の画像を積算して重ね合わせマークの位置を画像計測するとき、画像位置が異なる複数の画像が積算されたりすることがなく、重ね合わせマークのエッジがぼやけることがない。
【0042】
図3は第2の画像取得モードに係る画像取得タイミングを示す図であり、図3(a)は加速度センサの出力波形を示す図、図3(b)は画像取得のタイミングを示す図である。
【0043】
演算制御部10は、画像処理制御信号10bを画像処理部42へ出力するとともに、モード制御信号10aをタイミング制御部60へ出力し、タイミング制御部60を第2の画像取得モードにセットする。
【0044】
タイミング制御部60は加速度センサ50の出力である振動信号50a(加速度)を監視する。
【0045】
タイミング制御部60は、加速度が所定値以下に減衰しているとき(図3(a)参照)、CCDカメラ40へ撮像トリガ信号60aを出力する。
【0046】
また、CCDカメラ40に伝わる振動は所定の固有振動をしながら減衰していくので、加速度センサ50で検出される振動の加速度が0になるタイミングに同期させてCCDカメラ40へ撮像トリガ信号60aを出力するようにしてもよい。
【0047】
CCDカメラ40は撮像トリガ信号60aに基づいて重ね合わせマークの画像を取得する。
【0048】
取得された画像は画像記憶部41に記憶されるとともに、画像取得に同期して振動信号50aが振動メモリ61に振動記録信号60bとして記憶される。
【0049】
取得された画像は画像処理部42で画像積算される。
【0050】
この第2のモードによれば、加速度が所定値以下に減衰したときに画像を取得するので、CCDカメラ40で取得した画像がぶれたり、取得した複数の画像を積算して重ね合わせマークの位置を画像計測するとき、大きく画像位置が異なる複数の画像が積算されたりすることがなく、重ね合わせマークのエッジのぼやけを大幅に改善することができる。
【0051】
図4は第3の画像取得モードに係る画像取得タイミングを示す図であり、図4(a)は加速度センサの出力波形を示す図、図4(b)は画像取得のタイミングを示す図である。
【0052】
演算制御部10は、画像処理制御信号10bを画像処理部42へ出力するとともに、モード制御信号10aをタイミング制御部60へ出力し、タイミング制御部60を第3の画像取得モードにセットする。
【0053】
ウエハの位置決めやオートフォーカスが完了した後、タイミング制御部60は重ね合わせマークの画像取得を開始する。また、この画像取得に同期して振動信号50aを振動メモリ61に振動記録信号60bとして記憶させる。
【0054】
全ての画像を取得した後、演算制御部10とタイミング制御部60とを用いて振動メモリ61に記憶された振動記録信号60bを参照するとともに、加速度が所定値以下に減衰している振動記録信号60bに対応する画像を画像記憶部41から選択する。
【0055】
選択された画像は画像処理部42で画像積算される。
【0056】
この第3の画像取得モードによれば、加速度が所定値以下に減衰した画像だけを計測に用いるので、CCDカメラ40で取得した画像がぶれたり、取得した複数の画像を積算して重ね合わせマークの位置を画像計測するとき、大きく画像位置が異なる複数の画像が積算されたりすることがなく、重ね合わせマークのエッジのぼやけを大幅に改善することができる。
【0057】
この実施形態によれば、ステージの移動やウエハ搬送機構の作動等の揺れの影響を受けることなく重ね合わせマークのエッジを確実に検出し、正確な画像計測を行うことができる。
【0058】
なお、上記第1〜3の画像取得モードのうち、第2の画像取得モード及び第3の画像取得モードでは加速度がほぼ0の状態で画像を取得していないため、振動に起因して取得された画像(プロジェクション波形)のエッジが劣化する。
【0059】
そこで、以下に述べるエッジの補正を行い、より信頼性の高い画像計測を行うことができるようにした。
【0060】
図5(a)は加速度がほぼ0の画像のプロジェクション波形を示す図、図5(b)は加速度2xの画像のプロジェクション波形を示す図、図5(c)は加速度2xの画像のプロジェクション波形を示す図である。
【0061】
図5はx方向(図1参照)へスキャンしたときのプロジェクション波形である。
【0062】
図5(a)は、振動の影響を受けていないエッジが急峻なプロジェクション波形である。重ね合わせマークのエッジがクリア(ぼやけのない)となり、プロジェクション波形の再現性が良い画像計測を行える。
【0063】
図5(b)及び図5(c)は振動の影響を受けてエッジが劣化したプロジェクション波形である。重ね合わせマークのエッジがなまり、プロジェクション波形の再現性が良い画像計測を行えない。図5(b)及び図5(c)からわかるように、エッジの劣化は振幅や加速度に比例する。
【0064】
そこで、加速度に対するエッジの傾きを予めデータとしてメモリ(図示せず)記憶させておき、例えば画像取得時に加速度センサ50で得られた加速度に対応するエッジの傾きの中心値でプロジェクション波形のエッジを補正する。このエッジの補正は画像処理部42の画像補正部で行われる。
【0065】
その結果、重ね合わせマークのエッジがクリアとなり、プロジェクション波形の再現性が良い画像計測を行えるようになる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、ステージの移動やウエハ搬送機構の作動等の揺れの影響を受けることなく重ね合わせマークの一部を確実に検出し、正確な画像計測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施形態に係る画像計測装置のブロック図である。
【図2】図2は第1の画像取得モードに係る画像取得タイミングを示す図であり、図2(a)は加速度センサの出力波形を示す図、図2(b)は画像取得のタイミングを示す図である。
【図3】図3は第2の画像取得モードに係る画像取得タイミングを示す図であり、図3(a)は加速度センサの出力波形を示す図、図3(b)は画像取得のタイミングを示す図である。
【図4】図4は第3の画像取得モードに係る画像取得タイミングを示す図であり、図4(a)は加速度センサの出力波形を示す図、図4(b)は画像取得のタイミングを示す図である。
【図5】図5(a)は加速度がほぼ0の画像のプロジェクション波形を示す図、図5(b)は加速度2xの画像のプロジェクション波形を示す図、図5(c)は加速度2xの画像のプロジェクション波形を示す図である。
【符号の説明】
5 ウエハ
10 演算制御部
20 ステージ
30 顕微鏡光学系
40 CCDカメラ(撮像部)
50 加速度センサ(振動検出部)
60 タイミング制御部(画像取得タイミング制御部)
Claims (3)
- ウエハ上の重ね合わせマークを画像計測する画像計測装置であって、
前記ウエハを載置するステージと、
前記重ね合わせマークを拡大した拡大像を作る顕微鏡光学系と、
前記重ね合わせマークの拡大像を撮像する撮像部と、
前記撮像部の振動を検出する振動検出部と、
複数の加速度における前記振動に対する前記重ね合わせマークの拡大像のエッジ部の濃度変化具合を記憶する記憶部と、
前記重ね合わせマークの拡大像の一部を用いて、検出された撮像部の振動状態と前記記憶されたエッジ部の濃度変化具合に基づいて前記拡大像のエッジ位置を補正する画像補正部と
を備えていることを特徴とする画像計測装置。 - 前記画像補正部は、前記重ね合わせマークのエッジの像の劣化を補正することを特徴とする請求項1記載の画像計測装置。
- 前記振動検出部の検出結果に基づいて前記撮像部の画像取得タイミングを制御する画像取得タイミング制御部をさらに備え、
該画像取得タイミング制御部は、前記振動検出部の検出結果を加速度成分に変換し、その振動加速度が所定値以下のとき、前記撮像部に画像取得を開始させる制御信号を出力することを特徴とする請求項1記載の画像計測装置。
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