JP4435375B2 - 中通し浮きユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、中通し浮きとその固定具とを備える中通し浮きユニット、及び浮き固定具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、釣り糸を糸通し孔に通す構造である中通し浮きは、その交換の際に、一旦糸を切る必要があったため、釣り糸を切らずに簡単に交換、装着することができる中通し浮きが種々提案されており、例えば、特開平9−285244号公報所載のものが公知である。
【0003】
かかる中通し浮き50の構成は、図8のように、軸方向に沿って糸通し孔51が形成され、該糸通し孔51に連通するスリット52が糸通し孔51の軸方向に沿って形成されているものである。従って、このスリット52を介して糸Lを糸通し孔51に導き入れることができる。
【0004】
また、該中通し浮き50を糸Lに固定するために、図9のような棒状の弾性部材からなる浮き固定具53を用いる。該浮き固定具53には、外周面から中心線に向かって半径方向に割り溝54が設けられており、該割り溝54で糸Lを挟む構成となっている。
【0005】
そして、浮き固定具53をその軸方向に沿って伸長させて縮径させ、スリット52から糸通し孔51へと浮き固定具53を装着させて図10のような状態とする。かかる状態から、糸Lをスリット52を介して浮き固定具53の割り溝54内に押入した後、浮き固定具53の両端部を所定角度捻ることでスリット52からの糸Lの抜けを防止することができ、これによって中通し浮き50を糸Lに固定することができる。尚、中通し浮き50と浮き固定具53とから中通しユニットを構成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来の構成では、浮き固定具53を糸通し孔51にスリット52から挿入する構成なるため、その装着が容易ではないという問題がある。即ち、浮き固定具53の装着の際には、両手で浮き固定具53を引っ張って行うので、中通し浮き50はそのスリット52の開口を上方に向けるようにして水平な場所に載置する必要がある。しかしながら、中通し浮き50は略卵状であって安定性が悪いうえに、釣り場では水平な載置場所の確保が困難である。従って、浮き固定具53を中通し浮き50に装着しずらいという問題があったのである。
【0007】
しかも、浮き固定具53の装着後において糸Lを浮き固定具53の割り溝54内に押入する際にも同様に、中通し浮き50が安定せず、よって、糸Lを容易に割り溝54内に押入することができなかった。
【0008】
そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、中通し浮きの糸への固定作業が簡単な中通し浮きユニット及び浮き固定具を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る中通し浮きユニットは、糸通し孔3に連通するスリット4が糸通し孔3の軸方向に沿って全長に亘って形成された中通し浮き1と、該中通し浮き1を糸に固定するための浮き固定具2とを備えた中通し浮きユニットであって、浮き固定具2は、糸を挟んだ状態で中通し浮き1の糸通し孔3に軸方向に沿って圧入される本体部7と、該本体部7の側方に延出されてスリット4に係合する鍔部8とを備え、本体部7は、糸Lを挟むための糸挟持部を備え、該糸挟持部は、本体部7の長手方向に沿って並設された第一挟持部9と第二挟持部10とからなり、該第二挟持部10は、固定部12と、該固定部12の一側部にヒンジ連結された開閉部13とからなり、第一挟持部9が挟持する挟持方向に対して、第二挟持部10の挟持方向が略直交していることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る中通し浮きユニットにあっては、中通し浮きの糸通し孔にスリットから糸を導き入れ、その糸を浮き固定具で挟み、その状態の浮き固定具を糸通し孔に軸方向に沿って圧入することにより、浮き固定具を糸通し孔に装着することができる。
【0011】
このように、浮き固定具で糸を挟んだ後に該浮き固定具を中通し浮きに装着する構成なるため、その装着が容易である。
【0012】
しかも、浮き固定具に鍔部を設けているので、鍔部がスリットに係合することにより、鍔部が糸通し孔への装着の際のガイドの役目を果たす。更に、該鍔部の先端部が圧入状態において中通し浮きの外面から突出するので、その鍔部の先端部を把持しながら浮き固定具を圧入することができる。
【0013】
また、本発明に係る中通し浮きユニットは、前記鍔部8は、前記浮き固定具2の糸通し孔3への圧入状態において、先端部が前記中通し浮き1の外面から突出する長さを有していることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る中通し浮きユニット及び浮き固定具の一実施形態について、図1乃至図5を参酌しつつ、糸通し孔3に連通するスリット4が糸通し孔3の軸方向に沿って全長に亘って形成された中通し浮き1と、該中通し浮き1を糸Lに固定するための浮き固定具2とを備えた中通し浮きユニットについて説明する。
【0015】
まず、図1のように、中通し浮き1は、縦長の略卵状に形成され、その流線形によって抵抗が少なくなっており、その縦方向に沿って糸通し孔3が設けられている。該糸通し孔3は横断面視略円形状を呈している。そして、該糸通し孔3を中心とし、径方向外側に向けて前記スリット4が形成されており、該スリット4を介して側方から糸Lを切らずに糸通し孔3に誘導できる構成である。また、スリット4に対向する両面の略中央外側端部には、後述する浮き固定具2のストッパ突起5が係合する係合凹部6が各々形成されている。
【0016】
一方、浮き固定具2は、図2及び図3のように、糸通し孔3に軸方向に沿って圧入される縦長の本体部7と、該本体部7の側方に延設されて前記スリット4に係合する鍔部8とを備えている。
【0017】
本体部7は、図4のように糸通し孔3に圧入された際に、両端部が僅かに中通し浮き1から突出する長さを有している。また、糸通し孔3と同様に、横断面視略円形状であるが、本体部7はゴム等の弾性体から形成されており、糸通し孔3への圧入状態を維持すべく、糸通し孔3よりも僅かに大径である。即ち、その保有弾性による弾性復元力で圧入状態を維持する構成である。尚、両端部は、圧入作業性を考慮して各々先端に向かって先細り形状を呈している。
【0018】
また、本体部7には糸Lを挟むための糸挟持部が設けられている。本実施形態においては、糸挟持部は、本体部7の長手方向に沿って並設された第一挟持部9と第二挟持部10とからなる。第一挟持部9と第二挟持部10とは、糸Lの挟持方向が異なっている。本実施形態では略90度の差を設けており、第一挟持部9が挟持する挟持方向に対して、第二挟持部10のそれは略直交している。
【0019】
具体的には、第一挟持部9は長手方向に沿った糸挟持用割り溝11を有し、糸挟持用割り溝11に糸Lを押入することで糸Lが左右に挟持される。また、第二挟持部10は、断面視略半円状の固定部12と、該固定部12の一側部にヒンジ連結された断面視略半円状の開閉部13とからなり、両者間に糸Lを前後に挟む構成であって、開閉部13を閉じると断面視略円状となる。尚、本実施形態では、第一挟持部9を第二挟持部10の長手方向両側に各々設けている。
【0020】
即ち、本体部7は、長手方向に所定間隔離間した二箇所の第一挟持部9で糸Lを略同一方向に挟持すると共に、その二箇所の間の位置においては、開閉自在な二つの挟持片によって第一挟持部9の挟持方向と略直交する方向に糸Lを挟み込む構成である。該二つの挟持片が前記固定部12と開閉部13であり、固定部12の長手方向両側に、第一挟持部9が各々延設されている構成である。
【0021】
尚、固定部12には、糸挟持用割り溝11と略一直線で且つ、底部が糸挟持用割り溝11の底部と略面一である縦溝14が形成されており、図3(ロ)のように、縦溝14に糸Lがはまり込む。
【0022】
このように、本体部7は、第一挟持部9と第二挟持部10で糸Lを相互に略直交する二方向に挟んだ後に、中通し浮き1の糸通し孔3にその軸方向に沿って圧入される。該圧入状態において、前記鍔部8は、その先端部が中通し浮き1の外面から側方に突出するような長さを有している。
【0023】
該鍔部8は、舌片状を呈し、厚み方向に重ね合わせられた二つの板状部8a,8bを備える。該二つの板状部8a,8bは、前記固定部12と開閉部13に各々設けられ、ヒンジ部Pとは反対側の側部に各々側方に向けて延設されている。そして、開閉部13が固定部12側に閉じることによって厚み方向に重ね合わせられてスリット4に係合する厚みの鍔部8となる。
【0024】
また、鍔部8の両面略中央には、スリット4の係合凹部6に係合するストッパ突起5が突設されている。該ストッパ突起5は、正面視略円状で、断面視略半円状である。そして、スリット4に鍔部8が係合した際に、ストッパ突起5が係合凹部6に係合することで、ストッパ突起5はストッパーとして機能し、浮き固定具2の抜けを防止する。また、ストッパ突起5が係合することで、浮き固定具2が中通し浮き1の正規の位置に装着できたことを知ることができる。尚、鍔部8もゴム等の弾性体から形成されており、本体部7と一体的に形成されている。
【0025】
尚、固定部12側に設けられた板状部8aには、その両側縁部に、他方の板状部8bの両側縁部をガイドするガイド部15が設けられている。
【0026】
次に、以上のように構成された中通し浮きユニットの使用状態について説明する。
【0027】
まず、糸Lを浮き固定具2で挟む作業を行う。即ち、開閉部13を開き、その状態で、両糸挟持用割り溝11に糸Lを押入する。この押入により、糸Lに浮き固定具2が保持される。尚、糸Lを張りながら糸挟持用割り溝11へ押入することで、両糸挟持用割り溝11間において糸Lが緩むことなく、縦溝14にはまる。
【0028】
そして、開閉部13を閉じ、重ね合わせられた状態の鍔部8の先端部を摘み部として把持する。一方、中通し浮き1の糸通し孔3にはスリット4から誘導して糸Lを通し、該中通し浮き1を一方の手で持ちながら、他方の手では鍔部8の先端部を把持して鍔部8をスリット4に係入させつつ浮き固定具2の本体部7を糸通し孔3の一方の開口部から圧入する。このように徐々に圧入させていくと、鍔部8のストッパ突起5がスリット4の係合凹部6にはまり込み、中通し浮き1に対する浮き固定具2の位置決めがなされて浮き固定具2の圧入が終了すると共に糸Lへの中通し浮き1の固定作業も完了する。
【0029】
逆に、中通し浮き1を交換する際には、鍔部8を持って浮き固定具2を糸通し孔3から外し、準備した別の中通し浮き1に浮き固定具2を装着することができる。つまり、糸通し孔3やスリット4並びに全長が略等しい中通し浮き1であれば、同じ浮き固定具2を使用することができる。尚、開閉部13を開いて両糸挟持用割り溝11から糸Lを外し、別の中通し浮きユニットに交換することもできる。
【0030】
このように、浮き固定具2を軸方向に沿って圧入する構成であるうえに、糸Lを浮き固定具2で挟んだ後に、該浮き固定具2を圧入するので、両手で容易に浮き固定具2を装着することができる。また、鍔部8が圧入の際のガイドとなるので、夜間等のように見えにくい場合でも容易且つ素早く装着でき、鍔部8を把持することができるので装着性がより一層高まるのである。
【0031】
また、糸挟持用割り溝11に糸Lを押入することで糸Lに浮き固定具2を固定させることができるので、その状態で浮き固定具2を放してもその状態が維持される。しかも、糸挟持用割り溝11と交差するように開閉部13と固定部12で糸Lを更に挟む構成であり、且つ、両者の挟持方向が異なり特に略直交しているので、中通し浮き1への圧入状態において、中通し浮き1の糸Lとの固定状態が確実となるのである。また、圧入状態においては、浮き固定具2が弾性体からなり、本体部7が径方向の圧縮力を受けるので、その圧縮力により、糸挟持用割り溝11と開閉部13とによる糸Lの挟持がより確実になる。
【0032】
更に、浮き固定具2の弾性復元力に加えてストッパ突起5による抜け防止効果により、浮き固定具2の抜けが確実に防止できる。
【0033】
一方、このように、中通し浮き1を糸Lに固定した状態で仕掛けを投下すると、鍔部8が中通し浮き1の外面から側方に突出しているので、該鍔部8が潮の流れを受けることとなって中通し浮き1の姿勢が安定化すると共に、潮の流れも容易に判別できる。また、潮の流れに仕掛けをのせて容易にポイントに誘導することができる。
【0034】
尚、浮き固定具は、図6のように、糸挟持用割り溝11を設けずに単に糸Lを二つの挟持片で挟持する構成とすることもでき、逆に、図7のように、第二挟持部10を設けずに単に本体部7の糸挟持用割り溝11に糸Lを押入させる構成とすることもできる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、浮き固定具が糸を挟んでから中通し浮きに圧入される構成であるうえに、スリットを介して径方向に浮き固定具を装着するのではなくて軸方向に圧入する構成なるため、各々の手に糸を挟んだ浮き固定具と中通し浮きとを持って容易に糸に中通し浮きを固定することができる。
【0036】
しかも、鍔部が圧入の際のガイドになるうえに、鍔部の先端部を把持できるので容易に浮き固定具を圧入できるのである。
【0037】
また、浮き固定具の圧入状態において鍔部が外面から突出するので、突出した鍔部の先端部が例えば潮の流れを受けることで中通し浮きの姿勢が安定化し、鍔部によって潮の流れを判別できるうえに、鍔部によって容易且つ正確にポイントに仕掛けを誘導することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における中通し浮きを示す斜視図。
【図2】本発明の一実施形態における浮き固定具を示す斜視図。
【図3】(イ)は図2のA−A断面図、(ロ)は(イ)の要部拡大図。
【図4】本発明の一実施形態における中通し浮きユニットを示す正面図。
【図5】図4のB−B断面図。
【図6】他実施形態の浮き固定具を示し、(イ)は開状態の斜視図、(ロ)は閉状態の斜視図。
【図7】他実施形態の浮き固定具を示す側面図。
【図8】従来の中通し浮きを示す斜視図。
【図9】従来の浮き固定具を示す斜視図。
【図10】従来の中通し浮きユニットを示す斜視図。
【符号の説明】
1…中通し浮き、2…浮き固定具、3…糸通し孔、4…スリット、5…ストッパ突起、6…係合凹部、7…本体部、8…鍔部、9…第一挟持部、10…第二挟持部、11…糸挟持用割り溝、12…固定部、13…開閉部、14…縦溝、15…ガイド部、L…糸、P…ヒンジ部
Claims (2)
- 糸通し孔(3)に連通するスリット(4)が糸通し孔(3)の軸方向に沿って全長に亘って形成された中通し浮き(1)と、該中通し浮き(1)を糸に固定するための浮き固定具(2)とを備えた中通し浮きユニットであって、
浮き固定具(2)は、糸を挟んだ状態で中通し浮き(1)の糸通し孔(3)に軸方向に沿って圧入される本体部(7)と、該本体部(7)の側方に延出されてスリット(4)に係合する鍔部(8)とを備え、本体部(7)は、糸(L)を挟むための糸挟持部を備え、該糸挟持部は、本体部7の長手方向に沿って並設された第一挟持部(9)と第二挟持部(10)とからなり、該第二挟持部(10)は、固定部(12)と、該固定部(12)の一側部にヒンジ連結された開閉部(13)とからなり、第一挟持部(9)が挟持する挟持方向に対して、第二挟持部(10)の挟持方向が略直交していることを特徴とする中通し浮きユニット。 - 前記鍔部(8)は、前記浮き固定具(2)の糸通し孔(3)への圧入状態において、先端部が前記中通し浮き(1)の外面から突出する長さを有していることを特徴とする請求項1記載の中通し浮きユニット。
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