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JP4436767B2 - 遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索装置及び方法 - Google Patents
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JP4436767B2 - 遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索装置及び方法 - Google Patents

遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索装置及び方法 Download PDF

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本発明は、車載用ナビゲーション装置に代表される経路探索装置と、出発地から目的地に至る経路を探索する経路探索方法とに関する。
経路探索装置は、多数のノードとリンクで構成された経路網上において、出発地から目的地に至る最適な経路を求める装置である。周知のように、車載用ナビゲーション装置は、社会において最も広く普及している経路探索装置であり、ノード及びリンク情報を含む地図データを記録した記録媒体と、GPS等を用いた車両情報取得手段と、LCD等を用いた表示手段と、車両情報取得手段等から送られたデータの処理や経路探索等を行う制御手段とを具えている。車載用ナビゲーション装置では、ノードは、交差点や交差点等の経路網上の基準点に相当している。リンクは、ノード間の接続(つまり、ノード間を繋ぐ道路)を表しており、向きを有する場合が一般的である。
車載用ナビゲーション装置では、出発地(出発地ノード)及び目的地(目的地ノード)が入力又は決定されると、これらの地点を結ぶ最適経路(又は複数の経路からなる最適経路候補)が制御手段にて求められてユーザに提示される。また、車載用ナビゲーション装置では、車両情報取得手段によって逐次得られる位置情報に基づいて、車両付近の地図データが記録媒体から読み出される。そして、車両の現在位置と選択すべき道路とが明示された状態で、現在位置付近の地図が表示手段にて随時表示されることによって、最適経路に沿ってユーザが誘導される。
一般的な車載用ナビゲーション装置では、ダイクストラ法によって、最適経路が求められている。ダイクストラ法は、基本的なアルゴリズムが比較的単純であるために、制御手段として実装されるマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と称する)に過度の負担を掛けることがなく、経路探索が短時間で済む利点がある。しかしながら、その一方で、信頼性が低く、真に又は十分に適切な経路が求められない事態がかなりの頻度で生じてしまう。この問題を解決するために、近年、遺伝的アルゴリズムを用いて最適経路を探索する車載用ナビゲーション装置が幾つか提案されている(特許文献1乃至3参照)。
車載用ナビゲーション装置において、遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索は、例えば以下のように行われる。まず、出発地から目的地に至る経路を染色体とする初期集団が準備される。遺伝的アルゴリズムでは、各染色体は、遺伝子の集団で構成される。車載用ナビゲーション装置では、通常、遺伝子としてリンク又はノードが用いられて、各経路は、リンク列又はノード列で表現される。
次に、各経路について算出された評価コスト(適応度)に基づいて選択処理が行われて、初期集団から2本の親経路が選択される。2本の親経路がランダムに選択されてもよいが、通常、評価コストが高い経路がより高い確率で選択されるように選択処理が行われる。評価コストとは、移動時間、移動費用、又は経路長さ等である。
次に、選択された親経路に対して遺伝子操作処理が、一般的には、交叉処理、さらには突然変異処理が行われて新たな経路が作成される。交叉処理は、染色体の一部、即ちリンク列又はノード列の一部を、選択された経路間で組み換えて新たな経路(子経路)を生成するものであり、突然変異処理は、生成された子経路のリンク列又はノード列の一部を適当なリンク列又はノード列に入れ換えるものである。このように生成された子経路は、初期集団に加えられる。そして、評価コストが低い2本の経路を初期集団から取り除く淘汰処理が行われる。以後、経路集団に対して、選択処理、遺伝子操作処理、及び淘汰処理が所定の回数だけ繰り返された後、評価コストが最も優れた経路が最適経路として特定される。
特開平9−178500号公報 特開平11−118501号公報 特開2000−172664号公報
しかしながら、上記のような遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索では、以下に述べる問題が生じる。図7は、高速道路のインターチェンジ(IC)付近のノード及びリンクを示している。図においてノードは白丸で、リンクは矢印で示されている(以下同様)。なお、黒の矢印は高速道路、白の矢印は一般道路、灰色の矢印は連結路に対応している。
上記に述べた選択処理にて、経路E及びFの2本の経路が選択されたケースを考える。経路Eは、高速道路を用いて目的地に向かう経路であって、このICを通り過ぎる。経路Eは、リンク列{Le(1),・・・,Le(i),Le(i+1),Le(i+2),・・・,Le(n)}で表現される。経路Fは、(少なくともこのIC付近では)一般道路を通って目的地に向かう経路であって、リンク列{Lf(1),・・・,Lf(j),Lf(j+1),Lf(j+2),・・・,Lf(m)}で表現される。経路E及びFに交叉処理を施して、新たな経路が生成されるためには、このICにてこれら経路が交わっていること、言い換えると、このICにてこれら経路に共通ノードがあることが必要とされる。
しかしながら、図7に示すような経路E及びFが選択された場合、このICにて経路E及びFの共通ノードは存在しないことから、交叉処理の結果として、このICにて高速道路を降りて一般道路に移行する経路{Le(1),・・・,Le(i),Lr(1),Lf(j+2),・・・,Lf(m)}(Lr(1)は連結路を表すリンク)が生成されることはない。また、同様な理由から、このICにて一般道路から高速道路に移行する経路{Lf(1),・・・,Lf(j),Lr(2),Le(j+2),・・・,Le(n)}(Lr(2)は連結路を表すリンク)も生成されることはない。従って、このICにて高速道路から一般道路に、又は一般道路から高速道路に移行することが最適経路に求められる場合に、従来の遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索では、交叉処理が有効に機能し得えなかった。その結果、遺伝的アルゴリズムを用いても、最適経路として適切な経路が必ずしも求められない事態が生じていた。
同様な問題は、高架橋を含んだ交差路についても生じる。図8Aは、このような交差路付近のノード及びリンクを示している。選択処理にて、例えば、経路G及び経路Hの2本の経路が選択されており、経路Gは高架橋上の基幹道路(黒色の矢印(リンク)で示す)を通って目的地に向かう経路であって、リンク列{Lg(1),・・・,Lg(i),Lg(i+1),Lg(i+2),・・・,Lg(n)}で表現される。経路Hは、高架橋下の道路(白色の矢印で示す)を通って目的地に向かう経路であって、リンク列{Lh(1),・・・,Lh(j),Lh(j+1),Lh(j+2),・・・,Lh(m)}で表現される。交差路付近にて経路G及びHには共通のノード(白丸で示す)が存在しないことから、交叉処理の結果として、高架橋下の道路から連結路(灰色の矢印で示す)を通って基幹道路に移行する経路{Lh(1),・・・,Lh(j),Lr(3),Lg(j+2),・・・,Lg(n)}(Lr(3)は連結路を表すリンク)が生成されることはない。
また、同様な問題は、本道と側道から構成される平行道路についても生じる。図8Bは、このような平行道路のノード及びリンクを示している。選択処理において、図示したノード付近にて本道(黒色の矢印(リンク)で示す)を通る経路Iと、側道(白色の矢印で示す)を通る経路Jとが選択された場合、交叉処理にて、連結路(灰色の矢印で示す)を通って本道から側道に移行する経路、又は側道から本道に移行する経路が生成されることはない。
本発明は、以上の問題を解決するものであり、あるノードが共通ノードでない場合でも、そのノード以降にて親経路の一部を組み換えて子経路を生成可能である遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索装置及び方法を提供する。
本発明の経路探索装置は、出発地から目的地に至る複数の経路で構成される経路集団から第1経路及び第2経路を選択し、前記第1経路及び前記第2経路に対して交叉処理を施して、1又は2本の子経路を生成することを繰り返す遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索装置である。
本発明の経路探索装置は、前記交叉処理にて、前記第1経路及び前記第2経路が共有する共通ノードを交叉可能ノードとして抽出し、共通ノードではない前記第1経路上のノードから前記第2経路に繋がる所定の条件を満たす第1連結経路が探索された場合に、このノードを抽出された交叉可能ノード群に加え、共通ノードではない前記第2経路上のノードから前記第1経路に繋がる前記所定の条件を満たす第2連結経路が探索された場合に、このノードを前記交叉可能ノード群に加える。
さらに、本発明の経路探索装置は、前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、共通ノードである場合、選択された交叉可能ノード以降にて前記1経路及び前記第2経路を部分的に相互に組み換えて2本の子経路を生成し、前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、前記第1経路上のみに存在する場合、選択された交叉可能ノード以降にて、この交叉可能ノードを始端ノードとする第1連結経路と、前記第2経路の一部であって、この第1連結経路の終端ノードである前記第2経路上のノードから前記目的地に至る経路とで、前記第1経路を部分的に組み換えて1本の子経路を生成し、前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、前記第2経路上のみに存在する場合、選択された交叉可能ノード以降にて、この交叉可能ノードを始端ノードとする第2連結経路と、前記第1経路の一部であって、この第2連結経路の終端ノードである前記第1経路上のノードから前記目的地に至る経路とで、前記第2経路を部分的に組み換えて1本の子経路を生成する。
本発明の経路探索方法は、出発地から目的地に至る複数の経路で構成される経路集団から第1経路及び第2経路を選択し、前記第1経路及び前記第2経路に対して交叉処理を施して、1又は2本の子経路を生成することを繰り返す遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索方法である。
本発明の経路探索方法は、前記第1経路及び前記第2経路が共有する共通ノードを交叉可能ノードとして抽出する工程と、共通ノードではない前記第1経路上のノードから前記第2経路に繋がる所定の条件を満たす第1連結経路が探索された場合に、このノードを抽出された交叉可能ノード群に加える工程と、共通ノードではない前記第2経路上のノードから前記第1経路に繋がる前記所定の条件を満たす第2連結経路が探索された場合に、このノードを前記交叉可能ノード群に加える工程とを含んでいる。
さらに、本発明の経路探索方法は、前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、共通ノードである場合、選択された交叉可能ノード以降にて前記1経路及び前記第2経路を部分的に相互に組み換えて2本の子経路を生成する工程と、前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、前記第1経路上のみに存在する場合、選択された交叉可能ノード以降にて、この交叉可能ノードを始端ノードとする第1連結経路と、前記第2経路の一部であって、この第1連結経路の終端ノードである前記第2経路上のノードから前記目的地に至る経路とで、前記第1経路を部分的に組み換えて1本の子経路を生成する工程と、前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、前記第2経路上のみに存在する場合、選択された交叉可能ノード以降にて、この交叉可能ノードを始端ノードとする第2連結経路と、前記第1経路の一部であって、この第2連結経路の終端ノードである前記第1経路上のノードから前記目的地に至る経路とで、前記第2経路を部分的に組み換えて1本の子経路を生成する工程とを含んでいる。
本発明によれば、あるノードが共通ノードでなくとも、所定の条件を満たす場合には、そのノード以降にて、一方の親経路が、連結経路と、連結経路の終端から目的地に至る他方の親経路の一部分と組み換えられて子経路が生成される。従って、選択された親経路が、例えば、ICにて交差しない場合であっても、交叉処理にて、ICから一般道路に移行する子経路又は一般道路からICに移行する子経路が生成されて、遺伝的アルゴリズムによる経路探索がより効率的に機能すする。
所定の条件は、共通ノードではない第1又は第2経路上のノードと、このノードを始端ノードとする第1又は第2連結経路の終端ノードとの間の距離が、所定の距離以下であることを含むのが好ましい。また、所定の条件は、第1又は第2連結経路の長さが所定の長さ以下であることを含むことが好ましい。これらによって、適切な第1及び第2連結経路が探索される。
また、経路集団は、ダイクストラ法を用いて準備するのが好ましく、第1連結経路及び前記第2連結経路は、ダイクストラ法を用いて探索されるのが好ましい。ダイクストラ法を、このように、遺伝的アルゴリズムと組み合わせることによって、遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索を迅速化することが可能となる。
以下、本発明を車載用ナビゲーション装置に適用した実施例について説明する。図1は、本発明の実施例である車載用ナビゲーション装置(以下、「ナビゲーション装置」と称する)の概要を示すブロック図である。本実施例のナビゲーション装置は、車両の現在位置等を取得する車両情報取得手段と、記録媒体に記録された地図データを読み出す記録手段と、ナビゲーション画面や各種情報等を表示する表示手段と、ドライバーを誘導する音声を出力する音声出力手段と、各種キー等を含む操作手段と、これら手段に接続されて動作上必要な各種処理及び制御等を行う制御手段とを含んでいる。
車両情報取得手段は、GPS受信部(1)と、ジャイロスコープ(3)と、ジャイロマイコン(5)等で構成される。GPS受信部(1)は、GPSアンテナ(7)を介してGPS衛星から送られる電波を受信し、受信信号に基づいて車両の絶対位置を算出する。算出された車両の絶対位置(例えば、この位置は、緯度及び経度で与えられる)は、制御手段たる制御マイコン(9)に送られる。制御マイコン(9)は、図示を省略したCPU、RAM及びROM等で構成されている。ジャイロスコープ(3)は、車両の方位を得るために用いられており、ジャイロマイコン(5)は、ジャイロスコープ(3)から送られた信号に基づいて車両の方位を決定し、その情報を制御マイコン(9)に送る。また、ジャイロマイコン(5)には、車両に設けられた車速センサ(図示せず)から車速パルス信号が送られる。ジャイロマイコン(5)は、車速パルス信号に基づいて車両の速度や走行距離を決定し、それらを制御マイコン(9)に送る。制御マイコン(9)は、ジャイロマイコン(5)から送られる車両の方位及び走行距離情報から車両の相対位置を決定し、相対位置情報とGPS受信部(1)から送られる絶対位置情報とから走行軌跡を求めて、地図データ上の道路(リンク)と整合させる。
記録手段は、記録媒体(11)と、記録媒体(11)から情報を読み出して制御マイコン(9)に送るドライバ(13)等とで構成される。記録媒体(11)には、例えばDVD、CD−ROMやハードディスクが用いられており、地図データが記録されている。地図データには、形状情報(背景データ及び道路データ)、接続情報(道路ネットワークデータ)、及び属性情報(場所検索データ及びサービス検索データ)等が含まれている。接続情報は、地図上のノードとリンクに関する情報を含んでおり、経路探索に用いられる。各ノードに関する情報は、例えば、ノードID番号、座標、道路種別情報、及び隣接リンク情報で構成される。各リンクに関する情報は、例えば、リンクID番号、道路種別情報、規制情報、リンク長、隣接ノード情報、及び展開可能リンク番号等で構成される。
制御マイコン(9)は、処理に必要な情報を、ドライバ(13)を介して記録媒体(11)から適宜取得する。例えば、表示手段にナビゲーション画像を表示するナビゲーション動作を行っている際、ナビゲーション装置は、車両情報取得手段から得られた位置情報等に基づいて、その付近のノード、リンク及びその他の情報を取得する。制御マイコン(9)は、車両情報取得手段及び記録手段から得られた情報を処理して、ナビゲーション画像を作成するのに必要な指示を表示手段に送る。表示手段は、描画IC(15)、LCDI/F(17)及びLCD(19)等で構成されている。描画IC(15)は、車両の現在位置及び進行方向や各種道路及び施設等を表現するキャラクタデータと、住所や道路の名称等を表示するための文字データとを記憶したメモリを有しており、制御マイコン(9)からの指示に基づいてナビゲーション画像の画像データを作成する。描画IC(15)で作成された画像データはLCDI/F(17)を介してLCD(19)に送られて、該LCD(19)にナビゲーション画像が表示される。また、制御マイコン(9)は、ナビゲーション動作の際に、車両情報取得手段及び記録手段から得られた情報を処理して、音声でドライバーを誘導するための音声データを作成する。音声データは、デジタル形式で作成されて、音声出力手段に送られる。音声出力手段は、デジタル−アナログコンバータ(21)と、アンプ(23)と、スピーカ(25)等とで構成されており、制御マイコン(9)から送られた音声データは、デジタル−アナログコンバータ(21)でアナログ化されて、アンプ(23)で増幅された後に、スピーカ(25)から出力される。
操作手段は、ナビゲーション装置の筐体に設けられた各種操作キー(27)と、LCD(19)上に配置されるタッチパネル(29)と、付属のリモートコントローラ(図示せず)と、このリモートコントローラから送られた赤外線信号を受光するリモコン受光部(31)と、これらからの入力を処理するキーマイコン(33)等とで構成される。ある操作キー(27)が押されると、キーマイコン(33)は、押された操作キー(27)を判別して、それに応じた動作コマンドを制御マイコン(9)に送る。また、キーマイコン(33)は、LCD(19)に設定用画面が表示されている状態にて、タッチパネル(29)が押された領域を判別して、操作に対応した動作コマンドを制御マイコン(9)に送る。リモコン受光部(31)は、受光した赤外線信号を電気信号に変換し、さらには変換した電気信号を復調してキーマイコン(33)に送り、キーマイコン(33)は、送られた信号に基づいて特定した動作コマンドを制御マイコン(9)に送る。
上述した車両情報取得手段や記憶手段等に加えて、ナビゲーション装置には、道路交通情報を提供する情報システムや高速道路の自動料金徴収システム等のインフラストラクチャを利用する手段が設けられている。ナビゲーション装置は、VICS(Vehicle Information Communication System)を利用して、渋滞情報、事故・工事情報及び速度規制情報等の道路交通情報を取得可能である。VICSチューナ(35)は、FM用アンテナ(37)を介して、道路交通情報が重畳されたFM多重放送を受信し、RFアンテナ(39)を介して、道路上に設けられた電波ビーコンから送られた、道路交通情報に関する2.5GHzのRF信号を受信して復調する。また、VICSマイコン(41)には、道路上に設けられた光ビーコンから送られた、道路交通情報に関する赤外線信号を受光する光ビーコン受光部(43)が接続されており、光ビーコン受光部(43)は、受光した赤外線信号を電気信号に変換、さらには電気信号を復調する。VICSマイコン(41)は、VICSチューナ(35)や光ビーコン受光部(43)から送られる復調信号を処理して道路交通情報を得る。得られた道路交通情報は、制御マイコン(9)で処理されて、LCD(19)に表示される。また、ナビゲーション動作中では、車両情報や地図データに加えて、VICSマイコン(41)から送られる道路交通情報にも基づいて、ナビゲーション画面が作成される。例えば、渋滞情報に基づいて、渋滞した道路がナビゲーション画面にて明示される。
さらに、ナビゲーション装置には、ETC(Electronic Toll Collection System)を利用するためのETC装置(45)が接続されている。ETC装置(45)は、5.8GHzのRF信号を送受信するためのRFアンテナと、変復調処理を行う送受信部と、ETCカードを読み書きするリーダライタと等で構成されている(何れも図示せず)。制御マイコン(9)は、例えば、ETC装置(45)から送られた情報に基づいて、ETCゲートのレーンをスピーカ(25)の音声で案内したり、ETCゲートの拡大図をLCD(19)に表示する。
以下、本実施例のナビゲーション装置が行う経路探索動作について説明する。図2は、この経路探索動作の概要を示すフローチャートであって、この動作を記述したプロクラムは、制御マイコン(9)内のROMに格納されており、制御マイコン(9)内のCPUにて実行される。操作手段を介して経路探索動作モードが選択されると、制御マイコン(9)からの指示により、出発地及び目的地の入力をドライバーに促す設定画面がLCD(19)に表示されて、それらの設定が行われる(S1)。なお、設定される出発地は、車両情報取得手段から得られた車両の現在位置でもよい。そして、制御マイコン(9)は、出発地及び目的地を含む所定の領域内のノード及びリンク情報を記録媒体(11)から読み出して、内蔵するRAMに記憶する(S2)。以後の処理において、RAMに記憶されたノード及びリンク情報は適宜参照される。
ステップS2の後、制御マイコン(9)は、ダイクストラ法を用いて初期集団を生成する処理を行う(S3)。初期集団は、複数の経路からなる経路集団(遺伝子プール)であって、出発地のノード(又は出発地に最も近いノード。以下「出発地ノード」と称す)と、目的地のノード(又は目的地に最も近いノード。以下「目的地ノード」と称す)とを結ぶ複数の経路(例えば、20本の経路)で構成されている。生成された経路集団は、RAMに記憶される。なお、DFS法又はダイクストラ法以外のBFS法を用いて、初期集団が生成されてもよい。
ステップS3の後、経路集団から親経路を2本選択する処理が行われる(S4)。ステップS4では、任意の2本の親経路が選択されてもよいが、後述する評価コストが高い経路がより高い確率で親経路として選択されるのが好ましい。本実施例では、リンクを遺伝子としており、経路はリンク列で表現される。以後、選択された2本の親経路を経路A{La(1),・・・,La(n)}と、経路B{Lb(1),・・・,Lb(m)}表記する。経路Aは、出発地側から順番に、La(1)からLa(n)までのn個のリンクで構成されている。経路Bは、出発地側から順番に、Lb(1)からLb(m)までのm個のリンクで構成されている。また、以後、経路A上のn+1個のノードを、出発地側から順番に、Na(0),・・・,Na(n)(Na(0)は出発地ノード、Na(n)は目的地ノード)と表記する。また、経路B上のm+1個のノードを、出発地側から順番に、Nb(0),・・・,Nb(m)(Nb(0)=Na(0) 、Nb(m)=Na(n))と表記する。リンクLa(i)の始端ノードは、ノードNa(i-1)となり、リンクLa(i)の終端ノードは、ノードNa(i)となる。
ステップS4の後、遺伝子操作処理、具体的には、選択された親経路に対して交叉処理が施されて、1又は2本の子経路が生成される(S5)。生成された経路は経路集団に加えられて、淘汰処理が行われる(S6)。淘汰処理では、経路集団を構成する経路について評価コストが比較されて、評価コストが最も低い1又は2本の経路が経路集団から取り除かれる。子経路が1本である場合1本の経路が、子経路が2本である場合2本の経路が取り除かれる。なお、経路集団に同一の経路が複数存在するケースがあり得るので、同一経路があるか否かの判定を行って、同一経路がない場合には、上述のように淘汰処理を行い、同一経路がある場合には、経路の重複分を経路集団から取り除くようにステップS6を構成してもよい。また、本実施例では、ステップS5において、交叉処理のみが行われるが、生成された子経路の一部のリンク列を入れ換える突然変異処理のような子経路を対象とする処理がさらに行われてもよい。本発明は、遺伝的アルゴリズムにおける交叉処理に関するものであって、本発明の効果が失われない限り、経路探索動作はどのように変更されてもよい。
本実施例では、ステップS6(必要に応じてステップS4も)において、経路の評価コストは、評価コスト=Σ(所用時間×ドライバ時間単価)+燃料単価×Σ消費燃料+有料道路料金、として求められる。この式で、所用時間、ドライバ時間単価及び消費燃料は、リンクに応じて定められる値であり、Σは、経路を構成する全リンクについて和をとることを意味する。各リンクの所用時間は、所要時間=(平均移動時間×道路種別係数×道幅係数×規制速度係数)+10秒×右折左折回数+30秒×信号数+5秒×交差点数)×地域係数×バイパス係数、として算出される。平均移動時間、道路種別係数、規制速度係数、信号数等は各リンクについて地図データに含まれているか、地図レーダの情報に基づいて定められる。平均移動時間は、リンクを移動するのに要する平均時間であり、道路種別係数、道幅係数、規制速度係数、地域係数及びバイパス係数は、そのリンクの種々の特長に応じて設定される係数である。例えば、地域係数は、リンクが都会にある場合は0.9とされ、その他は1とされる。また、バイパス係数は、リンクがバイパスである又はバイパスの一部であるならば1.1とされ、その他は1とされる。ドライバ時間単価は、所用時間をコスト(価格)に換算するための値であり、出発地付近では高く、目的地付近では低く、中間では中程度に設定される。
各リンクに関する消費燃料は、消費燃料=リンク長÷燃費×道路種別消費燃料係数+50ml×右折左折回数+50ml×信号数、として算出される。また、評価コストに関する上述の式にて、ドライバ時間単価とは、移動時間をコストに換算する値であり、有料道路料金とは、経路における高速道路等の通行料金である。
ステップS6の後、制御マイコン(9)は、終了条件が満たされているか否かを判断する(S7)。例えば、終了条件は、ステップS4乃至6の繰り返し回数が、所定回数(例えば、50回)に至ったというものである。ステップS7にて、終了条件が満たされていないと判断された場合には、再度、制御マイコン(9)は、ステップS4乃至6の処理を行う。満たされていると判断された場合には、制御マイコン(9)は、経路探索結果をLCD(19)に表示する(S8)。LCD(19)には、例えば、評価コストの最も高い経路、又は、評価コストが上位である複数の経路が表示される。
本発明は、一方の親経路のあるノードが共通ノードでなくとも、交叉処理(S5)にて、所定の条件を満たすならば、そのノード以降についてリンク列を部分的に組み換えて子経路を生成できることを特徴とする。以下、図3乃至5のフローチャートを参照して、本実施例の交叉処理を具体的に説明する。図3を参照すると、まず最初に変数g及びフラグの初期化が行われる(S11)。変数gは1に、フラグはオフにされる。なお、以下に言及する変数の値、フラグ及び処理結果等は、制御マイコン(9)内のRAMに適宜記憶され、読み出される。次に、経路A及びBの両方に存在する共通ノードを抽出する処理が行われる(S12)。抽出された共通ノードは、交叉可能ノードとして制御マイコン(9)内に記憶される。以後、抽出されたk個の交叉可能ノードを、N(1),・・・,N(k)と表記する。なお、この際、出発地及び目的地ノードは交叉可能ノードから除外される。さらに、経路A及びBにおいて最初の幾つかのリンクが共通する場合には、及び/又は、経路A及びBにおいて最後の幾つかのリンクが共通する場合には、このようなリンク上の共通ノードも交叉可能ノードから除外されるのが好ましい。ステップS12にて抽出された交叉可能ノードが0個である場合もあり得るが、この場合でも図3乃至5に示す経路探索動作は、問題なく実行される。
ステップS12の後、以後の処理にて経路A上のノードを特定する変数iの値を設定する処理が行われる(S13)。最初にステップS13が行われる場合、iは1に設定される。ステップS13は、後述するステップS14からS26までの処理を繰り返すループの始端となっており、後述するステップS15は、このループの終端となっている。ステップS13の後、ノードNa(i)が共通ノードであるか否かが判断される(S14)。ステップS14にて、ノードNa(i)が共通ノードであると判断された場合、ステップS15にて、ノードNa(i)が目的地ノードの1つ手前のノードであるか否か、即ち、iの値がn−1に等しいか否かが判断される(S15)。ステップS15にて、iの値はn−1と異なると判断された場合、処理はステップS13に戻って、iの値がインクリメントされる。その後、ステップS14以降の処理が再度行われる。
ステップS14にて、ノードNa(i)は共通ノードではないと判断された場合、以後の処理にて経路Bのノードを特定する変数jの値を設定する処理が行われる(S16)。最初にステップS16が行われる場合、jは1に初期化される。ステップS16は、後述するステップS17からS24までの処理を繰り返すループの始端となっており、後述するステップS18は、このループの終端となっている。ステップS16の後、ノードNb(j)が共通ノードであるか否かが判断される(S17)。ステップS17にて、ノードNb(j)が共通ノードであると判断された場合、ステップS18にて、ノードNb(j)が目的地ノードの1つ手前のノードであるか否か、即ち、jの値がm−1に等しいか否かが判断される(S18)。ステップS18にて、jの値がm−1と異なると判断された場合、処理はステップS16に戻って、jの値がインクリメントされる。その後、ステップS17以降の処理が再度行われる。
ステップS17にて、ノードNb(j)は共通ノードではないと判断された場合、ノードNa(i)とノードNb(j)間の直線距離が、所定の距離X以下であるか否かが判断される(S19)。ステップS19にて、この直線距離が、所定の距離Xを超えていると判断された場合、ステップS18以降の処理が行われる。ステップS19にて、直線距離が所定の距離X以下であると判断された場合、ノードNa(i)からノードNb(j)への経路(以下、「連結経路」と称する)の探索が、タイクストラ法を用いて行われる(S20)。なお、DFS法又はダイクストラ法以外のBFS法が用いられてもよい。ステップS20の後、経路探索が成功したか否かが判断される(S21)。例えば、所定の時間、経路探索が行われても連結経路が得られない場合に、ステップS21にて経路探索に失敗したと判断される。経路探索に失敗したと判断された場合、つまりノードNa(i)からノードNb(j)への連結経路が得られなかった場合、ステップS18以降の処理が行われる。ステップS20にて、ノードNa(i)からノードNb(j)への連結経路が得られた場合(ステップS21にて経路探索に成功したと判断された場合)、この連結経路の長さがX+α(αは所定の定数)以下であるか否かが判断される(S22)。
ステップS22にて、得られた連結経路の長さがX+αを超えていると判断された場合、ステップS18以降の処理が行われる。ステップS20で求められた経路の長さがX+α以下であると判断された場合、ノードNa(i)は、交叉可能ノードN(k+g)として記憶されて、交叉可能ノード群に加えられる(S23)。その後、探索された連結経路は、R(g) :{Lr(g)(1),・・・,Lr(g)(o)}(oは正の整数。o=1ならば、R(g)は1つのリンクLr(g)(1))として記憶されて、フラグがオンにされる(S24)。
ステップS24の後、ステップS18が行われる。ノードNb(1)からノードNb(j-1)について、ステップS17、S19乃至24が繰り返し行われると、ステップS18にて、jの値はm−1と等しいと判断される。その場合、ステップS18の後に、フラグがオンであるか否かが判断されて(S25)、フラグがオンである場合には、変数gの値がインクリメントされて、フラグがオフに戻される(S26)。ステップS26の後、又は、ステップS25にてフラグがオフである場合には、ステップS15が行われる。
なお、ノードNb(1)からノードNb(j-1)について、ステップS17、S19乃至24が繰り返し行われるので、経路A上のあるノードNa(i)について、連結される経路B上のノードが異なる複数の連結経路が探索されることが起こり得る。本実施例では、このような場合にステップS24が繰り返して行われると、記録された連結経路R(g)が上書きされて、最終的により目的地に近い連結経路(連結される経路B上のノードが最も目的値に近い連結経路)が記録されるようになっている。なお、ステップS24にて、既に記憶されている連結経路R(g)の長さと、新たに得られた連結経路の長さを比較して、後者の長さが前者の長さよりも短い場合に、上書きして後者を連結経路R(g)として記憶してもよい。
ノードNa(1)からノードNa(i-1)について、ステップS14、S16乃至S26が繰り返し行われると、ステップS15にて、iの値はn−1と等しいと判断される。そして、その後、図4に示す一連の処理が行われる。図4に示すステップS31乃至44の処理は、経路Aと経路Bの立場が変わった点を除いて、図3に示したステップS13以降の処理と基本的に同じものである。故に、図4に示すステップS31乃至44の処理に関する詳細な説明は省略する。例えば、ステップS31はステップS13に、ステップS32はステップS14に、ステップS35はステップS17に相当しており、ステップS37はステップS19に相当している。
ノードNb(1)からノードNb(j-1)について、ステップS32、S34乃至44が行われると、ステップS33にて、jの値はm−1と等しいと判断される。そして、その後、図5に示す一連の処理が行われる。まず、記憶されている交叉可能ノード群から、任意の交叉可能ノードN(w)が選択される(S61)。ここで、w=1〜k+gfであり、gfは、最終的なgの値、つまり、上記の説明と、図3及び図4とから理解されるように、ステップS12で抽出された交叉可能ノード群に対して、後に加えられた交叉可能ノードの全数に等しい。次に、選択した交叉可能ノードN(w)が経路A上のノードであるか否かが判断される(S62)。ステップS62にて、交叉可能ノードN(w)が経路A上にあると判断された場合、交叉可能ノードN(w)が経路B上のノードであるか否かが判断される(S63)。ステップS63にて、交叉可能ノードN(w)が経路B上にあると判断された場合、つまり、交叉可能ノードN(w)が経路A及びBの共通ノードである場合、この交叉可能ノードN(w)以降にて、経路A及びBのリンク列を部分的に相互に組み換える交叉処理が行われて、子経路C及びDが生成される(S64)。交叉可能ノードN(w)が経路A上で出発地ノードから数えてp+1番目に位置するノードNa(p)であり、さらに、経路B上で出発地ノードから数えてq+1番目に位置するノードNb(q)であるとすると、ステップS64で生成される子経路Cは、リンク列{La(1),・・・,La(p),Lb(q+1),・・・,Lb(m)}となり、子経路Dは、リンク列{Lb(1),・・・,Lb(q),Lb(p+1),・・・,La(n)}となる。ステップS64の後、これら子経路C及びDが経路集団に加えられて(S65)、交叉処理は終了する。
ステップS61にて選択した交叉可能ノードN(w)が経路A上のノードではないと、即ち、経路B上にのみ存在するノードであると、ステップS62にて判断された場合、この交叉可能ノードN(w)以降にて、経路Bのリンク列を部分的に組み換える交叉処理が行われて、1本の子経路Dが生成される(S66)。ステップS66では、交叉可能ノードN(w)以降のリンク列は、ステップS42で記憶された、この交叉可能ノードN(w)と経路A上のノードを結ぶ連結経路R(g)のリンク列{Lr(g)(1),・・・,Lr(g)(o)}と、経路Aの一部であって、リンクLr(g)(o)の終端ノードである経路A上のノードから目的地ノードに至る経路のリンク列とを合成したものとなる。例えば、交叉可能ノードN(w)が、出発地ノードから数えて、経路Bにてq+1番目に位置するノードであり、リンクLr(g)(o)の終端ノードである経路A上のノードが、出発地ノードから数えてp+1番目に位置するノードであるとすると、子経路Dは、リンク列{Lb(1),・・・,Lb(q),Lr(g)(1),・・・,Lr(g)(o),La(p+1),・・・,La(n)}となる。ステップS66の後、この子経路Dが経路集団に加えられて(S65)、交叉処理は終了する。
ステップS61にて選択した交叉可能ノードN(w)が経路B上のノードではないと、即ち、経路A上にのみ存在するノードであると、ステップS63にて判断された場合、この交叉可能ノードN(w)以降にて、経路Aのリンク列を部分的に組み換える交叉処理が行われて、1本の子経路Cが生成される(S67)。ステップS67では、交叉可能ノードN(w)以降のリンク列は、ステップS24で記憶された、この交叉可能ノードN(w)と経路B上のノードとを繋ぐ連結経路R(g)のリンク列{Lr(g)(1),・・・,Lr(g)(o)}と、経路Bの一部であって、リンクLr(g)(o)の終端ノードである経路B上のノードから目的地ノードに至る経路のリンク列とを合成したものとなる。交叉可能ノードN(w)が、経路Aにて出発地ノードから数えてp+1番目に位置するノードであり、リンクLr(g)(o)の終端ノードである経路B上のノードが、出発地ノードから数えてq+1番目に位置するノードであるとすると、子経路Cは、リンク列{La(1),・・・,La(p),Lr(g)(1),・・・,Lr(g)(o),Lb(q+1),・・・,Lb(m)}となる。ステップS67の後、この子経路Cが経路集団に加えられて(S65)、交叉処理は終了する。
図6は、本実施例の交叉処理を説明する概念図であり、図2に示すステップS4にて選択された親経路A及びBの一例を示している。本図では、これら経路は部分的に省略されて示されており、経路Aを構成する各リンクは黒色の矢印で、 経路Bを構成する各リンクは白色の矢印で、ノードは白丸で示されている。図3に示すステップS12では、共通ノードが抽出されて交叉可能ノードとして記憶される。図6に示す例では、ステップS12が行われると、リンクLa(2)とLb(2)の終端ノードが交叉可能ノードN(1)として、リンクLa(n-1)とLb(m-1)の始端ノードが交叉可能ノードN(k)として記憶される(なお、交叉可能ノードN(1)とN(k)の間に位置するその他の共通ノードも記憶される)。
図3に示すステップS13以降の処理は、共通ノードではない経路A上のノードの各々について、所定の条件を満たした、該ノードから経路Bに接続する連結経路を探索して記憶するものである。また、そのような連結経路が探索されたノードは、交叉可能ノード群に加えられる。ステップS16を始端とし、ステップS18を終端とするループでは、ステップS13で指定された共通ノードではない、経路A上のある1つのノードについて、出発地及び目的地ノードを除く経路B上のノードの各々について、所定の条件を満たす連結経路を求める試みが行われる。例えば、ステップS13にて、図6に示す経路A上のノードNa(p)が指定された場合、第1の条件は、連結経路の両端のノード間の直線距離が所定の距離X以下であることなので、ステップS19にて、ステップS17で指定された経路B上のノードがノードNa(p)を中心とする半径Xの円内にあるか否かが判断される。図6に示す例では、経路B上のノードNb(q)がこの円内に入っており、ステップS17にてノードNb(q)が指定された場合、ステップS19の後に、ノードNa(p)からノードNb(q)への連結経路が探索される(S20)。
第2の条件は、連結経路の長さが所定の長さ以下であることである。ステップS20で得られた連結経路は、例えば、図6に示す円から大きくはみ出た経路である可能性があり、このような実質的に無意味な経路がこの条件を課すことで排除される。この条件は、ステップS22にて判断される。所定の長さX+αは、当然にXよりも長く、例えば、αは、Xと同程度の大きさに設定される。連結経路が、この第2の条件を満たす場合、ノードNa(p)は、交叉可能ノードとして記憶され(S23)、連結経路はR(g)として記憶される(S24)。図6では、記憶された連結経路R(g)を、灰色の矢印のリンクで示してある。
図4に示すステップS31以降の処理は、ステップS12で抽出された共通ノードではない経路B上のノードの各々について、上記と同様にして、上述の第1及び第2の条件を満たした、該ノードから経路Aに接続する連結経路を求めて記憶するものである。また、そのような連結経路の始端となる経路B上のノードは、交叉可能ノード群に加えられる。
図6に示す例では、例えば、ステップS61にて、図中に示すノードN(1)やノードN(k)のような共通ノードである交叉可能ノードが選択されると、ステップS64にて、従来の交叉処理のようにリンク列の組換えが行われて2本の子経路が作成される。一方で、例えば、ステップS61にて、図6中に示すノードNa(p)が選択されると、上述したように、経路Aのように出発地ノードからノードNa(p)に至り、その後、連結経路R(g)を通って、経路BのようにノードNb(q)から目的地ノードに至る1本の子経路Cが生成される。
本実施例では、各経路は、先に示したようにリンクを遺伝子としたリンク列で表現されているが、ノードを遺伝子としてノード列で表現されていてもよい。また、本発明を車載用ナビゲーション装置に適用した実施例を取り上げて本発明を説明したが、本発明は、それ以外の経路探索装置、例えば、荷物等の輸送経路を探索する装置や巡回経路を探索する装置に用いることができる。
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
本発明の実施例である車載用ナビゲーション装置の概要を示すブロック図である。 本発明の本実施例のナビゲーション装置が行う経路探索動作の概要を示すフローチャートである。 本発明の実施例のナビゲーション装置が行う交叉処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例のナビゲーション装置が行う交叉処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例のナビゲーション装置が行う交叉処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例のナビゲーション装置が行う交叉処理を説明する概念図である。 高速道路のインターチェンジ付近のノード及びリンクを示す説明図である。 図8Aは、交差路付近のノード及びリンクを示す説明図、図8Bは、平行道路のノード及びリンクを示す説明図である。
符号の説明
(1) GPS受信部
(3) ジャイロスコープ
(5) ジャイロマイコン
(9) 制御マイコン
(11) 記録媒体
(19) LCD
(25) スピーカ
(27) キー

Claims (18)

  1. 出発地から目的地に至る複数の経路で構成される経路集団から第1経路及び第2経路を選択し、前記第1経路及び前記第2経路に対して交叉処理を施すことを繰り返す遺伝的アルゴリズムを用いた経路探索装置であって、
    前記交叉処理にて、
    前記第1経路及び前記第2経路が共有する共通ノードを交叉可能ノードとして抽出し、
    共通ノードではない前記第1経路上のノードから前記第2経路に繋がる所定の条件を満たす第1連結経路が探索された場合に、この第1経路上のノードを、抽出された交叉可能ノード群に加え、
    前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、前記第1経路上のみに存在する場合、選択された交叉可能ノード以降にて、この交叉可能ノードを始端ノードとする第1連結経路と、前記第2経路の一部であって、この第1連結経路の終端ノードである前記第2経路上のノードから前記目的地に至る経路とで、前記第1経路を部分的に組み換えて1本の子経路を生成する経路探索装置。
  2. 前記所定の条件は、共通ノードではない前記第1経路上のノードと、このノードを始端ノードとする第1連結経路の終端ノードとの間の距離が、所定の距離以下であることを含む、請求項1に記載の経路探索装置。
  3. 第1連結経路は、ダイクストラ法を用いて探索される、請求項1又は請求項2に記載の経路探索装置。
  4. 共通ノードではない前記第2経路上のノードから前記第1経路に繋がる前記所定の条件を満たす第2連結経路が探索された場合に、この第2経路上のノードを前記交叉可能ノード群に加え、
    前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、前記第2経路上のみに存在する場合、選択された交叉可能ノード以降にて、この交叉可能ノードを始端ノードとする第2連結経路と、前記第1経路の一部であって、この第2連結経路の終端ノードである前記第1経路上のノードから前記目的地に至る経路とで、前記第2経路を部分的に組み換えて1本の子経路を生成する、請求項1に記載の経路探索装置。
  5. 前記所定の条件は、共通ノードではない前記第1経路又は前記第2経路上のノードと、このノードを始端ノードとする第1連結経路又は第2連結経路の終端ノードとの間の距離が、所定の距離以下であることを含む、請求項4に記載の経路探索装置。
  6. 前記所定の条件は、第1連結経路又は第2連結経路の長さが所定の長さ以下であることを含む、請求項4又は請求項5に記載の経路探索装置。
  7. 第1連結経路及び第2連結経路は、ダイクストラ法を用いて探索される、請求項4乃至6の何れかに記載の経路探索装置。
  8. 前記経路集団の初期集団は、ダイクストラ法を用いて準備される、請求項1乃至7の何れかに記載の経路探索装置。
  9. 前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、共通ノードである場合、選択された交叉可能ノード以降にて前記第1経路及び前記第2経路を部分的に相互に組み換えて2本の子経路を生成する、請求項1乃至8の何れかに記載の経路探索装置。
  10. 出発地から目的地に至る複数の経路で構成される経路集団から第1経路及び第2経路を選択し、前記第1経路及び前記第2経路に対して交叉処理を施すことを繰り返す遺伝的アルゴリズムを用いた経路方法であって、
    前記第1経路及び前記第2経路が共有する共通ノードを交叉可能ノードとして抽出する工程と、
    共通ノードではない前記第1経路上のノードから前記第2経路に繋がる所定の条件を満たす第1連結経路が探索された場合に、この第1経路上のノードを、抽出された交叉可能ノード群に加える工程と、
    前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、前記第1経路上のみに存在する場合、選択された交叉可能ノード以降にて、この交叉可能ノードを始端ノードとする第1連結経路と、前記第2経路の一部であって、この第1連結経路の終端ノードである前記第2経路上のノードから前記目的地に至る経路とで、前記第1経路を部分的に組み換えて1本の子経路を生成する工程とを含む経路探索方法。
  11. 前記所定の条件は、共通ノードではない前記第1経路と、このノードを始端ノードとする第1連結経路の終端ノードとの間の距離が、所定の距離以下であることを含む、請求項10に記載の経路探索方法。
  12. 前記所定の条件は、第1連結経路の長さが所定の長さ以下であることを含む、請求項11記載の経路探索方法。
  13. 共通ノードではない前記第2経路上のノードから前記第1経路に繋がる前記所定の条件を満たす第2連結経路が探索された場合に、この第2経路上のノードを前記交叉可能ノード群に加える工程と、
    前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、前記第2経路上のみに存在する場合、選択された交叉可能ノード以降にて、この交叉可能ノードを始端ノードとする第2連結経路と、前記第1経路の一部であって、この第2連結経路の終端ノードである前記第1経路上のノードから前記目的地に至る経路とで、前記第2経路を部分的に組み換えて1本の子経路を生成する工程とを含む、請求項10に記載の経路探索方法。
  14. 前記所定の条件は、共通ノードではない前記第1経路又は前記第2経路上のノードと、このノードを始端ノードとする第1連結経路又は第2連結経路の終端ノードとの間の距離が、所定の距離以下であることを含む、請求項13に記載の経路探索方法。
  15. 前記所定の条件は、第1連結経路又は第2連結経路の長さが所定の長さ以下であることを含む、請求項13又は請求項14に記載の経路探索方法。
  16. 第1連結経路及び第2連結経路は、ダイクストラ法を用いて探索される、請求項13乃至15の何れかに記載の経路探索方法。
  17. 前記経路集団の初期集団を、ダイクストラ法を用いて準備する工程を含む、請求項10乃至16の何れかに記載の経路探索方法。
  18. 前記交叉可能ノード群から選択された交叉可能ノードが、共通ノードである場合、選択された交叉可能ノード以降にて前記第1経路及び前記第2経路を部分的に相互に組み換えて2本の子経路を生成する工程を含む、請求項10乃至17の何れかに記載の経路探索方法。
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