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JP4442651B2 - 画像処理装置およびプログラム - Google Patents
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Description

本発明は、画像処理技術に関し、特にスキャン画像に対する画像処理技術に関する。
スキャナ機器で文書(紙原稿等)を読み取ったスキャン画像を高い圧縮率で圧縮し、比較的小さな画像サイズのファイルを生成して保存する技術が存在する。このようなファイルとしては、例えば、高圧縮PDFなどのPDF(Portable Document Format)ファイルが存在する。
このようなファイルにおいては、文字領域とその他の領域とが区別され、各領域の特質に応じた処理が施されることによって、文字の判読性とファイル容量の低減とが実現される。具体的には、文字領域に関しては、文字の判読性を保つため、高解像度のまま二値化処理が施されて生成されたデータが保存される。一方、文字領域以外の領域に関しては、階調性を保ちつつファイル容量を低減するため、二値化処理が施されることなく低解像度化された後に高い圧縮率で圧縮されたデータが保存される。また、文字領域に関しては、所定の範囲(単語あるいは行等)を1つの単位として、当該単位ごとに一つの代表色が文字色として決定される。これによれば、ファイルサイズの更なる低減を図ることができる。
このようなファイルにおいては、文字が小さくなると様々な問題が生じる。例えば、文字が小さくなると、文字のエッジの抽出が困難になる。このような問題を解決する技術としては、例えば特許文献1に記載の技術が存在する。
特開2002−10075号公報
ところで、上記のようなファイルに関しては、別の問題、具体的には文字の色に関する問題も存在する。
詳細には、文字が細い場合には、スキャン時の条件等によっては、文字のエッジ付近の画素の色が下地の色と混ざりやすくなる。例えば、文字が赤色且つ下地が緑色の場合には、スキャン後のファイル(スキャンファイルとも称する)における文字の赤色は、本来の「赤」ではなく、緑色(ないし黄色)側に寄った色になる。すなわち、スキャンファイルの文字色が、背景色の影響を受けて、原稿(紙文書等)上での本来の色とは異なる色になってしまう。そして、この結果、文字の判読性が低下するという問題が存在する。
そこで、この発明の課題は、スキャン画像における背景色の影響を排除して文字の判読性を向上することが可能な技術を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、画像処理装置であって、スキャン画像に対して二値化処理を施し、文字に対応する部分である文字部を背景から分離して抽出する文字部抽出手段と、前記文字部の代表色である文字色を決定する決定手段であって、前記文字部の色成分値に基づいて前記文字部の色の候補である第1の色を求め、前記第1の色と前記スキャン画像における前記背景の色である背景色との差を拡大するように前記第1の色を補正して得られる第2の色を前記文字色として決定する決定手段と、前記文字の太さを検出する検出手段と、を備え、前記決定手段は、前記検出手段によって検出された前記文字の太さに応じて、補正時における前記差の拡大の程度を変更するものであって、前記文字が細くなるにつれて、前記差の拡大の程度を大きくするものであることを特徴とする
請求項の発明は、請求項1の発明に係る画像処理装置において、前記検出手段は、前記文字部の画素総数に対する非境界画素の割合を前記文字の太さとして算出することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1または請求項の発明に係る画像処理装置において、前記決定手段は、前記文字部に含まれる少なくとも一部の画素の平均色を前記第1の色として決定することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1または請求項の発明に係る画像処理装置において、前記決定手段は、前記文字部に含まれる代表画素の色を前記第1の色として決定することを特徴とする。
請求項の発明は、コンピュータに、a)スキャン画像に対して二値化処理を施し、文字に対応する部分である文字部を背景から分離して抽出する手順と、b)前記文字の太さを検出する手順と、c)前記文字部の色成分値に基づいて前記文字部の色の候補である第1の色を求め、前記第1の色と前記スキャン画像における前記背景の色である背景色との差を拡大するように前記第1の色を補正して得られる第2の色を、前記文字部の代表色である文字色として決定する手順と、を実行させるためのプログラムであって、前記手順c)は、c−1)前記手順b)で検出された前記文字の太さに応じて、補正時における前記差の拡大の程度を変更する手順であって、前記文字が細くなるにつれて前記差の拡大の程度が大きくなるように、前記差の拡大の程度を変更する手順を含むことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項の発明に係るプログラムにおいて、前記手順b)は、前記文字部の画素総数に対する非境界画素の割合を前記文字の太さとして算出する手順を含むことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項5または請求項の発明に係るプログラムにおいて、前記手順c)は、前記文字部に含まれる少なくとも一部の画素の平均色を前記第1の色として決定する手順を含むことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項5または請求項の発明に係るプログラムにおいて、前記手順c)は、前記文字部に含まれる代表画素の色を前記第1の色として決定する手順を含むことを特徴とする。
請求項1ないし請求項に記載の発明によれば、文字部の色成分値に基づいて文字部の色の候補である第1の色が求められ、当該第1の色とスキャン画像における背景の色である背景色との差を拡大するように第1の色を補正して得られる第2の色が文字色として決定されるので、スキャン画像における背景色の影響を排除して文字の判読性を向上することができる。また特に、検出された文字の太さに応じて第1の色と背景色との差の拡大の程度が変更され、より詳細には、当該文字が細くなるにつれて当該差の拡大の程度が大きくされるので、文字の太さに応じて補正の程度の適正化を図ることが可能である。
<1.第1実施形態>
<1−1.構成>
図1は、第1実施形態に係る原稿電子化システム100(100A)を示す概略図である。ここでは、原稿電子化システム100は、マルチ・ファンクション・ペリフェラル(MFPとも略称する)1(1A)を備えて構成される。MFP1は、その画像処理部3を用いて所定の画像処理を実行することによって、画像処理装置としても機能する。
この原稿電子化システム100は、原稿(紙文書等)を光学的に読み取って得られる画像(原稿画像とも称する)を電子データ化するシステムである。詳細には、MFP1が原稿画像を生成するとともに当該原稿画像に対する画像処理等を実行することによって、原稿が電子データ化される。
MFP1は、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能およびファクシミリ機能などを備える装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP1は、画像読取部2と、画像処理部3と、印刷出力部4と、通信部5と、入出力部6と、格納部8と、コントローラ9とを備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、上記の各機能を実現する。
画像読取部2は、MFP1の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って、当該原稿の画像(原稿画像とも称する)を生成する処理部である。画像読取部2は、スキャナ部とも称される。
画像処理部3は、画像読取部2によって生成されたスキャン画像に対して各種の画像処理を施す処理部である。画像処理部3は、文字部抽出部31および文字色決定部32を有している。文字部抽出部31は、スキャン画像に含まれる文字を背景から分離して抽出する処理等を実行する。また、文字色決定部32は、文字部抽出部31によって抽出された文字部の色(代表色)を決定する処理等を実行する。これらの処理については後に詳述する。
印刷出力部4は、対象画像に関する画像データに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部5は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。また、通信部5は、通信ネットワークNWを介したネットワーク通信が可能である。このネットワーク通信を利用することによって、MFP1は、所望の相手先との間で各種のデータを授受することが可能である。また、MFP1は、このネットワーク通信を利用することによって、電子メールの送受信を行うことも可能である。
入出力部6は、MFP1に対する入力を受け付ける操作入力部61と、各種情報の表示出力を行う表示部62とを備えている。
格納部8は、ハードディスクドライブ(HDD)等の格納装置で構成される。この格納部8には、画像読取部2等で生成された原稿画像等が格納される。
コントローラ9は、MFP1を統括的に制御する制御装置であり、CPUと、各種の半導体メモリ(RAMおよびROM等)とを備えて構成される。コントローラ9の制御下において各種の処理部が動作することによって、MFP1の各種の機能が実現される。例えば、コントローラ9の制御下において、画像読取部2を用いて所望の画像を光学的に読み取ることによって、原稿をスキャニングした画像(原稿画像ないしスキャン画像とも称する)が取得され、スキャナ機能が実現される。
<1−2.画像処理の概要>
MFP1は、スキャン画像に対して所定の画像処理を施して、所定の形式のファイル(例えば、PDF(Portable Document Format)ファイル)を生成する機能を有している。以下では、このようなファイル生成処理について説明する。なお、このファイル生成機能は、画像処理部3などによって実現される。
図2に示されるように、まず、画像読取部2によって取得されたスキャン画像に対して、所定の前処理が施される(ステップS11)。この前処理には、例えば画像形式の変換処理、および解像度の調整処理等が含まれ得る。
次に、文字に関する領域である文字領域(第1の領域とも称する)とその他の領域(第2の領域とも称する)とを区別する領域判別処理が実行される(ステップS13)。その後、各領域の特質に応じた処理が施されることによって、文字の判読性を維持しつつファイル容量を低減することが可能である。なお、第2の領域としては、写真あるいは図表等を含む領域が例示される。
文字領域(第1の領域)の画像に関しては、文字領域に対する処理(ステップS15)および可逆圧縮処理(ステップS16)が施される。文字領域に関しては、文字の判読性を保つため、高解像度のまま二値化処理等が施されてデータDTが生成される。また、このデータDTは、所定形式(MMR(Modified Modified READ)等)で可逆圧縮されて保存される。可逆圧縮することによれば、文字の判読性が低下することを回避できる。
一方、文字領域以外の領域(第2の領域)の画像に関しては、階調性を保ちつつファイル容量を低減するため、二値化処理が施されることなく低解像度化処理が施されてデータDGが生成される(ステップS17,S18)。また、このデータDGは、所定形式(JPEG等)で非可逆圧縮されて保存される。非可逆圧縮することによれば、生成されるファイルのファイルサイズを非常に小さくすることが可能である。
そして、両データDT,DGが合成されることなどによって、所定の形式のファイルが生成される(ステップS19)。
<1−3.文字データ生成処理>
次に、文字領域に対する画像処理(ステップS15)についてさらに詳細に説明する。
図3は、ステップS15における処理の概要を示す図である。また、図4〜図11は、白色背景の赤色文字に関する処理結果の変遷を示す図である。詳細には、図4〜図7は、6ポイントの大きさを有する文字「I」に関する処理結果の変遷を示す図であり、図8〜図11は、10.5ポイントの大きさを有する文字「I」に関する処理結果の変遷を示す図である。図4および図8は、原稿上の文字「I」を示す図であり、図5および図9は、スキャン画像における文字「I」を示す図である。例えば、上述のようにMFP1が原稿をスキャンしてスキャン画像を生成すると、原稿上の6ポイント文字「I」(図4参照)は、スキャン画像において図5に示すような状態で得られる。同様に、原稿上の10.5ポイント文字「I」(図8参照)は、スキャン画像において図9に示すような状態で得られる。図5および図9の状態においては、各画素が多階調値を有している。また、図6および図10は、スキャン画像を二値化して得られる画像、詳細には、後述する補正処理(ステップS24)前の画像における文字「I」を示す図であり、図7および図11は、当該補正処理(ステップS24)後の画像における文字「I」を示す図である。
ここにおいて、MFP1は、カラー画像をスキャン画像として取得しているものとする。具体的には、R(レッド)成分、G(グリーン)成分、B(ブルー)成分の3つの三原色成分で構成されるカラー画像(RGB画像とも称する)が、スキャン画像として取得されているものとする。各色成分画像(すなわち、R成分画像、G成分画像、B成分画像)は、それぞれ、所定ビット(例えば8ビット)に対応する多段階(例えば256段階)の階調値を有している。したがって、RGB画像は、各色成分の所定ビット数の3倍のビット数(例えば24ビット)のデータとして構成される。
この文字データの生成処理においては、RGB画像のデータ(単にRGBデータとも称する)の他に、RGBデータに基づいて「明度データ」をも生成する。この明度データは、その各画素の画素値を、RGBデータの各色成分値にそれぞれ対応係数を乗じた値を加算した値として算出することによって、取得される。また、明度データは、所定ビット数(例えば8ビット)に応じた階調値を有する値として取得される。明度データは、グレースケール画像データとも表現される。以下の文字抽出処理等においては基本的に明度データを用いることによって、演算負荷を低減することが可能である。
ステップS21(図3)においては、文字領域の明度データに対して二値化処理が施される。この二値化処理によって、スキャン画像の文字領域内の「文字」に対応する部分(「文字部」とも称する)が、背景から分離して抽出される。
例えば、図5のスキャン画像上の6ポイント文字「I」は、ステップS21の二値化処理によって、図6に示すように、文字「I」を示す画素集合として得られることになる。また、図12は、この状態を模式的に表現した図である。図12においては、小さな矩形が1つの画素を表現しており、文字「I」が62画素の集合として構成される状態が示されている。換言すれば、全62画素の集合体である文字部CPによって、文字「I」が構成されている。
同様に、図9のスキャン画像上の10.5ポイント文字「I」は、ステップS21の二値化処理によって、図10に示すように、文字「I」を示す画素集合として得られることになる。また、図13は、この状態を模式的に表現した図である。図13においては、小さな矩形が1つの画素を表現しており、文字「I」が196画素の集合として構成される状態が示されている。換言すれば、全196画素の集合体である文字部CPによって、文字「I」が構成されている。
ここにおいて、この文字部CPの色は、1文字以上を含む所定の範囲(1文字、単語、行、段落、あるいはブロック等)を1つの単位として、当該単位ごとに一つの代表色が、「文字色」として決定される。これによれば、当該文字部CPを構成する画素ごとに異なる色が決定される場合に比べて、ファイルサイズの更なる低減を図ることができる。なお、以下では説明の簡易化のため、1文字単位で文字色を決定する場合について例示する。
そのため、第1段階の処理として、ステップS22(図3)の処理が実行される。具体的には、文字部CPに含まれる全画素の平均色を第1の色V1として求める。換言すれば、文字部CPの代表色(「文字色」)の候補として、第1の色V1を求める。例えば、6ポイント文字「I」(図6ないし図12参照)の全62画素について、各色成分ごとに平均値を求め、各色成分の平均値で構成される色を「第1の色」として求めることができる。
ただし、この第1の色V1は、原稿における文字の色とは異なっていることがある。特に、細い文字においては、背景色の影響を受けて本来の色よりも背景色に近い色になっていることが多い。例えば、図14に示すように、本来赤色(R=255,G=0,B=0)の6ポイント文字に関する「第1の色」は、背景(下地)の白色(R=255,G=255,B=255)の影響を受けて、少しくすんだ赤色(R=246,G=79,B=81)になる。なお、図14は、補正前後の色の変化等を示す図である。
そこで、この実施形態においては、ステップS24(図3)において、第1の色V1と背景の色(背景色)VBとの差を拡大するように第1の色V1を補正して得られる第2の色V2を、「文字色」として決定する。
また、ここでは、文字の太さに応じて、補正時における、第1の色V1と背景色VBとの差の拡大の程度を変更する。これは、文字の混色の程度が文字の太さに応じて異なる、という知見に基づくものである。そのため、ステップS23で文字の太さを求めた後に、ステップS24の文字色の決定動作を実行する。
まず、ステップS23の処理について説明する。
ステップS23では、文字の太さを検出する。
具体的には、まず、文字部CPを構成する全画素の数を求めることに加えて、全画素のうち、背景(下地)との境界上の画素(境界画素)を除いた内部画素(非境界画素とも称する)の数を求める。図12の場合には、全画素数が62画素、内部画素数が16画素である、として算出される。
そして、全画素に対する内部画素(非境界画素)の比率(内部比率)αを算出する。図12の場合には、内部比率αは、26%(=(16/62)×100)、として算出される。
また、図13の場合には、全画素数が196画素、内部画素数が102画素であり、内部比率αが52%(=(102/196)×100)、として算出される。
内部比率α、換言すれば文字部CPの画素総数に対する内部画素(非境界画素)の割合は、文字が太くなるにつれて大きな値となる。このような特質を利用して、この実施形態においては、この内部比率αを「文字の太さ」を表す指標値として用いる。
つぎに、ステップS24の処理について説明する。
ステップS24においては、次の式(1)にしたがって、背景色VBの各成分値(VBr,VBg,VBb)等を用いて上記の第1の色V1の各成分値(V1r,V1g,V1b)を補正し、第2の色V2の各成分値(V2r,V2g,V2b)を算出する。なお、式(1)における値βは、適宜の定数であり、例えば0.75(=75%)として定められる。また、背景色VBは、上記の二値化処理(ステップS21)によって文字部CP以外の部分として判定された背景部分(下地部分)の平均色を求めることによって、得ることができる。
ただし、式(1)による各算出値(V2r,V2g,V2b)は、それぞれ、最小値Vmin(例えば、0(ゼロ))よりも小さい場合には当該最小値Vminに修正され、最大値Vmax(例えば、255)よりも大きい場合には当該最大値Vmaxに修正される。
式(1)に基づく補正原理について、図15等を参照しながら説明する。なお、記号V1は、RGBの各色成分値を総称する場合にも用いるものとする。記号V2,VBについても同様である。
例えば、内部比率αがβ(例えば75%)に等しい場合には、k=1となる。このとき、式(1)によって、第2の色の成分値V2は、第1の色の成分値V1に等しくなる。特に図15を参照すると、背景色の成分値VBから、背景色の成分値VBと第1の色の成分値V1との差(VB−V1)を引くと、式(1)と同様に、値V1になることが判る。
一方、内部比率αがβ(例えば75%)より小さい場合を想定すると、k>1となる。例えば、α=26%、β=75%のときには、k=1.49(149%)となる。この場合、図15に示すように、背景色の成分値VBから、背景色の成分値VBと第1の色の成分値V1との差をk倍(1.49倍)に拡大した値((VB−V1)×k)を差し引いた値が値V2として算出される。換言すれば、第2の色の各成分値(V2r,V2g,V2b)が、第1の色の各対応成分値(V1r,V1g,V1b)と背景色の各対応成分値(VBr,VBg,VBb)との差(詳細には差分値の絶対値)を拡大するように決定される。
例えば、文字が細い場合(6ポイント文字の場合)においては、図14に示すように、色V1(R=246,G=79,B=81)は式(1)にしたがって色V2(R=242,G=0,B=0)へと変更される。
詳細には、R成分V2rは、V2r=255−(255−246)×1.49=241.6、として算出される。また、G成分V2gは、V2g=255−(255−79)×1.49=−7.2、として算出され、B成分V2bは、V2g=255−(255−81)×1.49=−4.3、として算出される。その後、小数点以下を四捨五入して整数化するとともに、負の数をゼロに修正して上述のような値(V2r=242,V2g=0,V2b=0)が算出される。
これによれば、ステップS22で本来の色V0が背景色の影響により背景色に近づいた色V1として算出されている場合においても、その色V1を背景色から引き離した色V2に補正することができる。この場合には、特に補正後の色V2のG成分およびB成分(値0)が、それぞれ、補正前の色V1(値79あるいは値81)に比べて背景色のG成分およびB成分(値255)から大きく離れることになる。したがって、補正後の色V2は、全体として背景色から離れた色になる。このような色(すなわち背景色との差を拡げた色)で文字を表現することによれば、文字の色がくっきりとし、文字が見やすくなる。すなわち、文字の判読性を向上することができる。
また、値kは、文字の太さを表す指標値αに応じて変更される。具体的には、文字が太くなる(指標値αが大きくなる)につれて、値kが小さくなる。逆に、文字が細くなる(指標値αが小さくなる)につれて、値kが大きくなる。
ここにおいて、図14に示すように、文字が太い場合(10.5ポイント文字の場合)における補正前の色V1(R=233,G=20,B=16)は、文字が細い場合(6ポイント文字の場合)における補正前の色V1(R=246,G=79,B=81)に比べて、本来の色(R=255,G=0,B=0)に比較的近い。
そこで、この実施形態では、文字が太い場合は、値kが比較的小さくなるような式(1)を用いることによって補正の程度を比較的小さくしている。これによれば過剰な補正を防止できる。逆に、文字が細い場合には、式(1)により値kを比較的大きな値とし、補正の程度を比較的大きくしている。
このように、文字の太さに応じて、補正時における、第1の色と背景色との差の拡大の程度を変更することによれば、補正の程度の適正化を図ることができる。
<1−4.背景色が緑色の場合>
また、図16〜図23は、(文字色は上記と同様に赤色であるが)背景色が白色ではなく緑色の場合における処理結果の変遷を示す図であり、それぞれ、図4〜図11に対応している。図16〜図19は、6ポイントの大きさを有する文字「I」に関する処理結果の変遷を示す図であり、図20〜図23は、10.5ポイントの大きさを有する文字「I」に関する処理結果の変遷を示す図である。図16および図20は、原稿上の文字「I」を示す図であり、図17および図21は、スキャン画像における文字「I」を示す図である。また、図18および図22は、スキャン画像を二値化して得られる画像、詳細には、補正処理(ステップS24)前の画像における文字「I」を示す図であり、図19および図23は、当該補正処理(ステップS24)後の画像における文字「I」を示す図である。
また、図24は、背景色が白色ではなく緑色の場合の補正前後の色等を示す図である。
図24に示すように、例えば6ポイント文字に関しては補正前の文字色V1(R=195,G=23,B=1)は、補正後の文字色V2(R=220,G=0,B=0)へと変更される。すなわち、背景の緑色(R=145,G=201,B=52)の影響によって補正前の文字色V1が本来の赤色(R=255,G=0,B=0)よりも「くすんだ」色(R=195,G=23,B=1)になっている場合であっても、補正後の文字の色V2は、背景との差を大きくした色(R=220,G=0,B=0)に補正される。そのため、観察者は比較的くっきりとした色の文字を視認することができる。したがって、文字の判読性を向上させることができる。
また、10.5ポイント文字に関しては、図16に示すように補正前の色V1(R=211,G=16,B=1)は、補正後の色V2(R=226,G=0,B=0)へと変更される。このような補正によれば、背景の緑色(R=145,G=201,B=52)の影響によって補正前の文字の色V1が本来の赤色(R=255,G=0,B=0)よりも「くすんだ」色になっている場合であっても、補正後の文字の色V2は、背景との差を大きくした色に補正される。
なお、図17〜図19、図21〜図23においては、文字部CPに隣接する背景部分(ないし下地部分)が、写真あるいは図表と同様に上述の第2の領域として扱われ、文字部CPと合成された状態で示されている。そのため、背景部分は、文字部CPのように二値化されておらず、多段階の階調値を有するものとして示されている。また、上述の計算における背景色の緑色(R=145,G=201,B=52)は、このような背景部分の平均色として取得されたものである。
<1−5.背景色が青色の場合>
また、図25は、(文字色は上記と同様に赤色であるが)背景色が緑色ではなく青色の場合における補正前後の色等を示す図である。さらに、図26〜図33は、背景色が白色ではなく青色の場合における処理結果の変遷を示す図であり、それぞれ、図4〜図11に対応している。図26〜図29は、6ポイントの大きさを有する文字「I」に関する処理結果の変遷を示す図であり、図30〜図33は、10.5ポイントの大きさを有する文字「I」に関する処理結果の変遷を示す図である。図26および図30は、原稿上の文字「I」を示す図であり、図27および図31は、スキャン画像における文字「I」を示す図である。また、図28および図32は、スキャン画像を二値化して得られる画像、詳細には、補正処理(ステップS24)前の画像における文字「I」を示す図であり、図29および図33は、当該補正処理(ステップS24)後の画像における文字「I」を示す図である。
図25に示すように、例えば6ポイント文字に関しては補正前の色V1(R=192,G=80,B=74)は、補正後の色V2(R=255,G=77,B=31)へと変更される。このような補正によれば、背景の青色(R=26,G=86,B=161)の影響によって補正前の文字の色V1が本来の赤色(R=255,G=0,B=0)よりも「くすんだ」色(R=192,G=80,B=74)になっている場合であっても、補正後の文字の色V2は、背景との差を大きくした色(R=255,G=77,B=31)に補正される。そのため、観察者は比較的くっきりとした色の文字を視認することができる。したがって、文字の判読性を向上させることができる。
また、10.5ポイント文字に関しては、図25に示すように補正前の色V1(R=225,G=63,B=59)は、補正後の色V2(R=255,G=58,B=36)へと変更される。このような補正によれば、背景の青色(R=26,G=86,B=161)の影響によって補正前の文字の色V1が本来の赤色(R=255,G=0,B=0)よりも「くすんだ」色(R=225,G=63,B=59)になっている場合であっても、補正後の文字の色V2は、背景との差を大きくした色(R=255,G=58,B=36)に補正される。
なお、図27〜図29、図31〜図33においても、図17〜図19、図21〜図23と同様に、背景部分は、文字部CPのように二値化されておらず、多段階の階調値を有するものとして示されている。また、上述の計算における背景色の青色(R=26,G=86,B=161)は、このような背景部分の平均色として取得されたものである。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態においては、MFP1が画像処理装置として機能する場合を例示したが、この第2実施形態においては、コンピュータ(パーソナルコンピュータ等)が画像処理装置として機能する場合を例示する。
図34は、第2実施形態に係る原稿電子化システム100(100B)を示す概略図である。ここでは、原稿電子化システム100は、複数のスキャナ装置80と、パーソナルコンピュータなどのコンピュータ90とを備えている。なお、スキャナ装置80は、スキャナ専用機器であってもよく、あるいは、上述のMFP1のような複合機等であってもよい。
また、コンピュータ90は、複数のスキャナ装置80に対してネットワークNWを介して通信可能に接続されている。コンピュータ90は、各スキャナ装置80によって生成されたスキャン画像をネットワークNWを介して受信し、当該スキャン画像に対して上述のような画像処理を施す。
詳細には、コンピュータ90は、所定のプログラムPGが記録された記録媒体91(例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)から当該プログラムPGを読み出し、当該プログラムPGをそのCPU等を用いて実行することによって、上記の画像処理部3と同様の機能を実現する。なお、当該プログラムPGは、記録媒体によって供給されてもよいが、インターネットを介してダウンロードすることなどによって供給されてもよい。
これによって、コンピュータ90は、第1実施形態と同様の画像処理を実現し、文字の色をくっきりとさせた状態のファイルを作成することができる。
また、このコンピュータ90は、複数のスキャナ装置80から送信されてきた画像に基づいて、上述のようなファイル(例えばPDFファイル)を作成することができる。特に、コンピュータ90は、上式(1)におけるパラメータβを、各スキャナ装置に固有の値に設定して、その記憶部に格納している。例えば、或るスキャナ装置向けにはβ=0.75を設定し、別のスキャナ装置向けにはβ=0.85を設定する。これによれば、各スキャナ装置80の特性が互いに異なる場合であっても、それぞれの特性に応じた処理を行うことが可能である。
<3.変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記各実施形態においては、値kを文字の太さ(α)に応じて変更する場合を例示したが、これに限定されず、値kを固定値にしてもよい。
また、上記実施形態においては、文字部CP(図12等参照)に含まれる全画素の平均色を第1の色V1として求める場合を例示しているが、これに限定されない。
例えば、文字部CPに含まれる全画素のうちの一部の画素(例えば、非境界画素の全て又は一部)の平均色を第1の色V1として求めるようにしてもよい。
また、文字部CPに含まれる代表画素の色を第1の色V1として決定するようにしてもよい。より詳細には、図12における文字部CPの中央の代表画素R1の色を第1の色V1として決定するようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、1文字単位で文字色を決定する場合を中心に例示したが、上述したように、或る範囲(単語、行、段落、あるいはブロック等)を1つの単位として、当該単位ごとに「文字色」を決定してもよい。
例えば、単語ごとに1つの文字色を決定してもよい。具体的には、単語に含まれる複数の文字の「文字色」をそれぞれ求め、その平均値を当該単語の「文字色」として決定すればよい。
あるいは、「行」ごとに1つの文字色を決定してもよい。具体的には、「行」に含まれる複数の文字の「文字色」をそれぞれ求め、その平均値を当該「行」の「文字色」として決定すればよい。
あるいは、複数の行(あるいは複数の段落)で構成される文字ブロックごとに1つの文字色を決定するようにしてもよい。この場合においては、複数の行ごとに文字色を決定しておき、近傍の行のうち文字色が互いに近い行をまとめて文字のブロックを構成し、当該ブロックに対する文字色を再度決定することが好ましい。これによれば、互いにその色が近似する複数の行を1つのブロックにまとめて「色」を管理することができるので、効率的にファイルサイズを低減することが可能である。
第1実施形態に係る原稿電子化システムを示す概略図である。 MFP内での画像処理の概要を示す図である。 文字に関する処理の概要を示す図である。 原稿上の文字「I」(6ポイント文字)を示す図である。 スキャン画像における文字「I」(6ポイント文字)を示す図である。 補正処理前の文字「I」(6ポイント文字)を示す図である。 補正処理後の文字「I」(6ポイント文字)を示す図である。 原稿上の文字「I」(10.5ポイント文字)を示す図である。 スキャン画像における文字「I」(10.5ポイント文字)を示す図である。 補正処理前の文字「I」(10.5ポイント文字)を示す図である。 補正処理後の文字「I」(10.5ポイント文字)を示す図である。 補正処理前の文字「I」(6ポイント文字)を模式的に示す図である。 補正処理前の文字「I」(10.5ポイント文字)を模式的に示す図である。 補正前後の色の変化を示す図である(背景が白色の場合)。 補正原理を説明するための図である。 原稿上の6ポイント文字(緑色背景)を示す図である。 スキャン画像における6ポイント文字(緑色背景)を示す図である。 補正処理前の6ポイント文字(緑色背景)を示す図である。 補正処理後の6ポイント文字(緑色背景)を示す図である。 原稿上の文字10.5ポイント文字(緑色背景)を示す図である。 スキャン画像における10.5ポイント文字(緑色背景)を示す図である。 補正処理前の10.5ポイント文字(緑色背景)を示す図である。 補正処理後の10.5ポイント文字(緑色背景)を示す図である。 補正前後の色の変化を示す図である(背景が緑色の場合)。 補正前後の色の変化を示す図である(背景が青色の場合)。 原稿上の6ポイント文字(青色背景)を示す図である。 スキャン画像における6ポイント文字(青色背景)を示す図である。 補正処理前の6ポイント文字(青色背景)を示す図である。 補正処理後の6ポイント文字(青色背景)を示す図である。 原稿上の文字10.5ポイント文字(青色背景)を示す図である。 スキャン画像における10.5ポイント文字(青色背景)を示す図である。 補正処理前の10.5ポイント文字(青色背景)を示す図である。 補正処理後の10.5ポイント文字(青色背景)を示す図である。 第2実施形態に係る原稿電子化システムを示す概略図である。
符号の説明
1 MFP(画像処理装置)
90 コンピュータ(画像処理装置)
91 記録媒体
100,100A,100B 原稿電子化システム
PG プログラム
R1 代表画素
V1 第1の色
V2 第2の色
VB 背景色
α 内部比率

Claims (8)

  1. 画像処理装置であって、
    スキャン画像に対して二値化処理を施し、文字に対応する部分である文字部を背景から分離して抽出する文字部抽出手段と、
    前記文字部の代表色である文字色を決定する決定手段であって、前記文字部の色成分値に基づいて前記文字部の色の候補である第1の色を求め、前記第1の色と前記スキャン画像における前記背景の色である背景色との差を拡大するように前記第1の色を補正して得られる第2の色を前記文字色として決定する決定手段と、
    前記文字の太さを検出する検出手段と、
    を備え、
    前記決定手段は、前記検出手段によって検出された前記文字の太さに応じて、補正時における前記差の拡大の程度を変更するものであって、前記文字が細くなるにつれて、前記差の拡大の程度を大きくするものであることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記検出手段は、前記文字部の画素総数に対する非境界画素の割合を前記文字の太さとして算出することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記決定手段は、前記文字部に含まれる少なくとも一部の画素の平均色を前記第1の色として決定することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記決定手段は、前記文字部に含まれる代表画素の色を前記第1の色として決定することを特徴とする画像処理装置。
  5. コンピュータに、
    a)スキャン画像に対して二値化処理を施し、文字に対応する部分である文字部を背景から分離して抽出する手順と、
    b)前記文字の太さを検出する手順と、
    c)前記文字部の色成分値に基づいて前記文字部の色の候補である第1の色を求め、前記第1の色と前記スキャン画像における前記背景の色である背景色との差を拡大するように前記第1の色を補正して得られる第2の色を、前記文字部の代表色である文字色として決定する手順と、
    を実行させるためのプログラムであって、
    前記手順c)は、
    c−1)前記手順b)で検出された前記文字の太さに応じて、補正時における前記差の拡大の程度を変更する手順であって、前記文字が細くなるにつれて前記差の拡大の程度が大きくなるように、前記差の拡大の程度を変更する手順を含むことを特徴とするプログラム。
  6. 請求項5に記載のプログラムにおいて、
    前記手順b)は、前記文字部の画素総数に対する非境界画素の割合を前記文字の太さとして算出する手順を含むことを特徴とするプログラム。
  7. 請求項5または請求項6に記載のプログラムにおいて、
    前記手順c)は、前記文字部に含まれる少なくとも一部の画素の平均色を前記第1の色として決定する手順を含むことを特徴とするプログラム。
  8. 請求項5または請求項6に記載のプログラムにおいて、
    前記手順c)は、前記文字部に含まれる代表画素の色を前記第1の色として決定する手順を含むことを特徴とするプログラム。
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