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JP4443914B2 - モノコックタイプの組立式カヌー - Google Patents
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JP4443914B2 - モノコックタイプの組立式カヌー - Google Patents

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Description

本発明は、軽量且つコンパクトで持ち運びが容易な上、部品点数が少ないので、従来品に比較して短時間で分解組み立てが可能なモノコックタイプの組立式カヌーに関する。
従来、パイプを船体形状に組み立てて、その外側をシート乃至布で覆った組立式カヌーは公知である(特許文献1〜4参照)。また、船体を輪切り状に分断した胴部の各々を、間にパッキングを狭持して繋ぎ合わせたボートは公知である(特許文献5及び6参照)。しかし、前者のパイプを使用したものは、パイプ部分が突出して側面や船底面が凸状となり、この部分が岩などに擦れてシートが切れ易くて危険である。また、後者の輪切り状に分断した胴部を繋ぐ方式は、分断する個所が多いと強度が弱くなり、且つ水の浸入を防止する点に難点があり、分解組み立てに手間がかかる上、分解した部品が嵩張り搬送の点において問題があった。
特許開平07−205876 特公昭43−14557 実公昭40−19383 実公昭38−15867 特公昭41−9221 実公昭40−11023
本願発明者は組立式カヌーについて鋭意研究し、可撓性を有する合成樹脂製板状の張殻片同士を接合するに際して、特に分解組み立てが容易であり、且つ、引っ張り、圧縮、捩り等の外力に対して外れ難い接合の構造を知見して、本発明を想到するに至ったものである。本発明は、前記のような問題点を解消したモノコックタイプの組立式カヌーを提供することを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明は、可撓性を有する合成樹脂製板状の張殻片を分解組立可能に接合してなる張殻体と、該張殻体を支持する支持部材と、前記張殻体の外側を覆う防水性船体袋と、前記の防水性船体袋の内側に取り付けられたエアチューブとを備え、前記エアチューブに空気を圧入することによって、前記張殻体の外側を防水性船体袋によって着脱自在に且つ緊張させた状態で覆ってなるモノコックタイプの組立式カヌーとする(請求項1)。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記張殻体は、隣接する張殻片の接合部に、平面視凹凸状乃至波状等の組み手がそれぞれ形成されているとともに、隣接する張殻片の側面の突き合せ部にそれぞれ直角に切り欠いた継ぎ手が形成されており、前記の組み手および継ぎ手を相互に組み合わせて接合してなることを特徴とする前記のモノコックタイプの組立式カヌーとすることが好ましい(請求項2)。
本発明のモノコックタイプの組立式カヌーは、前記のような接合構造からなるので、部品点数を減らすことができて分解組み立てが容易であり、更に接合部を薄板状にすることによって船内の有効空間が広くとれると共に、分解した張殻片の収納容積がコンパクトで、重量が軽く移送に便利である。
本発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態と略称する)について、以下に図に基づいて詳細に説明する。本発明に係るモノコックタイプの組立式カヌー1は、図1乃至図2に示すように可撓性を有する合成樹脂製板状の張殻片を分解組立可能に接合してなる張殻体3と、該張殻体の側板部に取り付けられた支持部材4とを備え、前記張殻体3の外側を防水性船体袋5によって着脱自在に且つ緊張させた状態で覆ってなる。前記の張殻体3を構成する材料は、特に限定されるものではないが、エポキシ樹脂又は不飽和ポリエステル樹脂とカーボンファイバーを主成分とするカーボン繊維強化プラスチック(CFRP)或いはエポキシ樹脂又は不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維を主成分とするガラス繊維強化プラスチック(FRP)が好ましい。
また、軽量化、強度及び剛性向上を図るために、不織布基材にマイクロバルーンをハニカム状に保持した発泡シートの両面に前記のCFRP製シート乃至FRP製シートの何れかをサンドイッチ状に積層した材料が好ましい。前記のマイクロバルーンをハニカム状に保持した発泡シート以外に、アゾジカルボンアミド等の発泡剤を熱分解して発生するガスによって樹脂を発泡させたものや液状の樹脂組成物を攪拌して発泡させたものでもよい。
本実施の形態に係る張殻片2は、船艇モノコックを長手方向に対して、ほぼ直角に切断した複数個の切断片からなる。そして、図3に示すように隣接する張殻片2a,2bの接合部6に、平面視にて凹凸状61a,61b、波状61’a,61’bの組み手61、61’がそれぞれ形成されているとともに、、隣接する張殻片の側面の突き合せ部にそれぞれ直角に切り欠いた継ぎ手62a,62bが形成されており、前記の組み手および継ぎ手を相互に組み合わせて接合することによって張殻体3が構成される。船艇モノコックを何個の張殻片2によって構成するかについては特に限定されないが、船艇モノコックの大きさと強度、分解したときの張殻片2の大きさを考慮して設定することができ、通常は5〜10個位で構成することが好ましい。
前記張殻片の接合部6に設けられた凹凸状の組み手61を、先端部が広幅で根元部が狭幅のアンダーカット状乃至は波状に形成すれば接合面に対して直角方向の引張力乃至斜め方向の捩り力に対して抜け難くなる。本実施の形態においては、底板部を波状に形成し、側板部を凹凸状に形成してある。前記張殻片接合部おける頭部の突き合せ部には、例えば図5に示すように、縦断面が擦り合わせのL字状乃至逆L字状からなる継ぎ手62a,62bを形成して、この継ぎ手をそれぞれ組み合わせることによって、両張殻片2a,2bをほぼ平面状に接合することができる。而して、図5(c)に示すように、隣接する2枚の張殻片2a,2bの接合部6を支点としてそれぞれの張殻片2a,2bの平面に対して垂直にかかる同一方向の外力Fa,Fbに対する抵抗力Fが増強され、張殻体3の接合部6での折れ曲げを防止できる。前記のごとき組み手61と継ぎ手62を組み合わせることによって、船艇モノコックは、その接合部にかかる外力に対して接合部の外れに起因する張殻片の分解を防ぐことができるのである。また、接合部6を粘着テープ等で封じることによって内部への進水を最小限に防ぐようにしてもよい。
次に、張殻体3を支持する支持部材等について説明する。前記支持部材4は、比較的剛性の強い材料からなり、張殻体3の長手方向に対して直角方向に橋架した複数個の横フレーム41と、前記の複数個の横フレーム41をそれぞれ縦方向に連結する縦フレーム42とからなる。図6に示すように、前記横フレーム41は、山形の上腕部411と、上腕部に連続する両側腕部412とからなり、両側腕部の張殻体側板部31に面する側と張殻体底板部32に面する先端部に突起413を設けるとともに、隣接する張殻片の接合部における前記突起と対向する位置に係止孔63を設けて、前記突起413を係止孔63に嵌合させる。前記貫通孔からなる係止孔は、突起413が係止孔63を貫通して張殻体の外面とほぼ同一面に保持されるように構成されることが好ましい。
一方、図6に示すように、隣接する張殻片の接合部において、両張殻片を連結する連結板65を何れか一方の張殻片に固定し、他方の張殻片と連結板を貫通する係止溝64a,64bを穿設して、この係止溝64に横フレームの上腕部411の突端414を貫通させ、その先端部を係止具415で固定する。前記上腕部の突端部にボルトを取り付けて側板部の外側からナットで固定してもよい(図示せず)。前記のように、1個の横フレームに対して張殻体の対向する側板部にそれぞれ2ヶ所で固定するのみでよいので、部品点数の削減が図られる。隣接する張殻片の接合部に設けた係止孔63に貫通させた突起413が閂の役目を果たして、接合面に対して直角に加わる力によって接合が外れることを防止できる。そして、縦フレーム42を前記横フレーム41の上腕部411の頂点部とそれぞれ連結して固定する。
図1に示すように、張殻体の中央よりもやや後方寄りに、円形状乃至楕円形状のコックピット枠7を横フレーム乃至縦フレームとほぼ同じ位の高さに保持されるように宙吊り状態に固定し、コックピット枠7の内側に座部8を設ける。更に、コックピット枠7内を除く前記張殻体と支持部材の全体を外側から防水性船体袋5によって着脱自在に且つ緊張させた状態で覆うことによって、紡錘形の船艇形状を保持するように構成される。防水性船体袋5は、柔軟性を有する合成樹脂製皮膜に布帛を貼り合わせた材料を使用することが好ましい。
また、前記の防水性船体袋5の内側には、張殻体側板部の上方長手方向に沿って細長いエアチューブ51が取り付けられており、張殻体を防水性船体袋によって覆った後で、エアチューブ51に空気を圧入することによって、前記船体袋全体を緊張させた状態に維持することができるとともに、船の安定性を増して転覆防止の効果を奏する。また、船体袋5の底部中央及び両側端部に細いエアチューブ52を装着し空気を圧入することによって弾力性を保持し、使用時に川底の石等との接触による船体袋の摩滅を防ぐことができる。
更に、前記組立式カヌー内の先端部に滑車10を設け、この滑車に紐11を回転可能に通して、この紐の一端に荷物12を連結しておき、紐の他端を引っ張って荷物を船艇内の前方側に設けられた収納部に容易に移送できるとともに、反滑車側の荷物に連結された紐を引き寄せることによって、荷物をコックピット側に移送できるように構成されている。このように紐を荷物に直結する以外に、紐を移送台に連結して、この移送台に荷物を載せて移送台を往復移動させることによって、荷物を移送できるように構成してもよい(図示せず)。
次に、実施の形態に係るモノコックタイプの組立式カヌー1の組み立て方法の一例について説明する。先ず、張殻体3の前方部と後方部を構成する張殻片をそれぞれ別々に組んだ後で、各々を船体袋5に挿入して両者を接合する。隣接する張殻片を接合するには、図5に示すように、先ず、隣接する張殻片を底板部32における接合部をそれぞれ山折り状に組み合わせ、次に両方の張殻片2a,2bを引き伸ばして平面状にすると、接合部6の組み手および継ぎ手が相互に組み合わされて接合するので、その後で側板部31における組み手および継ぎ手を相互に差込んで接合する。次に、横フレーム41、縦フレーム42及びコックピット枠7と座部8をそれぞれ取り付け、最後に船体袋内に取り付けられたエアチューブ51,52にポンプで空気を圧入して、船型を所定の紡錘形状に保持した後、船内先端部に荷物移送用の滑車と紐を取り付け、搭載物を紐で連結して組み立てが完了する。
次に、実施例について説明するが、本願発明はこの実施例に限定されるものではない。実施例に係るモノコックタイプの組立式カヌー1は、厚さが約5mm、長さが約0.5mの不織布基材にマイクロバルーンをハニカム状に保持した発泡シートの両面に前記のCFRP製シートをサンドイッチ状に積層した材料からなる8枚の張殻片2を組み合わせた全長約4mの張殻体3と、該張殻体を支持するFRP製の支持部材4と、コックピット枠7及びコックピット枠内に設けたプラスチック製の座部8と、前記カヌー本体を覆う、ポリエステルフィラメント糸使いの平織組織からなる布帛を柔軟塩化ビニル樹脂皮膜でサンドイッチ状に貼り合わせたターポリン製の防水性船体袋5と、張殻体内先端部に設けた荷物移送用滑車10及び滑車に連結した紐11と、を備え、概ね前記実施の形態と同様に構成されている。この組立式カヌーを分解して荷造りした状態の容積は約70リットルであった。これに対して従来の組み立て式カヌーの場合の容積は約100〜110リットルであり、実に約30%強の減容率となる。また、部品点数と接合点数が少なく、部品同士の嵌合に強い力を必要としないため、分解組み立ての時間が格段に短縮されることが実証された。
本実施の形態に係る組立式カヌーにおいて、船体袋を外した状態を例示する斜視図である。 本実施の形態に係る組立式カヌーを例示する断面図である。 本実施の形態に係る組立式カヌーにおける隣接する張殻片を分離した状態を例示する平面図である。 本実施の形態に係る組立式カヌーにおける隣接する張殻片を接合した状態を例示する平面図である。 本実施の形態に係る組立式カヌーにおける張殻片の接合部を例示する説明図である。(a)は図4のX−X線断面図であり、(b)(c)は同Y−Y線断面図である。 本実施の形態に係る組立式カヌーにおける横フレームと張殻体の固定部分を例示する断面図である。
1:組立式カヌー、2,2a,2b:張殻片、3:張殻体、31:側板部、32:底板部、4:支持部材、41:横フレーム、411:上腕部、412:側腕部、413:突起、414:突端、415:係止具、42:縦フレーム、5:防水性船体袋、51,52:エアチューブ、6:接合部、61,61a,61b:組み手(凹凸状)、61’,61’a,61’b:組み手(波状)、62,62a,62b:継ぎ手、63,63a,63b:係止孔、64,64a,64b:係止溝、65:連結板、7:コックピット枠、8:座部、10:滑車、11:紐、12:荷物

Claims (2)

  1. 可撓性を有する合成樹脂製板状の張殻片を分解組立可能に接合してなる張殻体と、該張殻体を支持する支持部材と、前記張殻体の外側を覆う防水性船体袋と、前記の防水性船体袋の内側に取り付けられたエアチューブとを備え、前記エアチューブに空気を圧入することによって、前記張殻体の外側を防水性船体袋によって着脱自在に且つ緊張させた状態で覆ってなるモノコックタイプの組立式カヌー。
  2. 前記張殻体は、隣接する張殻片の接合部に、平面視凹凸状乃至波状等の組み手がそれぞれ形成されているとともに、隣接する張殻片の側面の突き合せ部にそれぞれ直角に切り欠いた継ぎ手が形成されており、前記の組み手および継ぎ手を相互に組み合わせて接合してなることを特徴とする請求項1記載のモノコックタイプの組立式カヌー。
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