JP4445603B2 - 望遠ズームレンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一眼レフレックスカメラやデジタルカメラ等に用いられるズーム比が3倍程度のコンパクトな望遠ズームレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、一眼レフレックスカメラやデジタルカメラ等のズーム比が3倍程度の望遠ズームレンズは特開昭60−114814号公報に開示されるように4群ズームレンズが多く、正の屈折力の第1レンズ群が3枚、負の屈折力の第2レンズ群が3枚、正の屈折力の第3レンズ群が2枚、正の屈折力の第4レンズ群が7枚の計15枚程度で構成されることが多かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭60−114814号公報に開示される様な、15枚程度のレンズで構成される4群構成のズームレンズは、広角端から望遠端へ変倍する際に、多群ズームのために、可動部分が増え、鏡筒構造が複雑になり、生産性が悪くなり、コストが嵩む等の問題がある。
【0004】
そこで、本発明はズーム比が3倍程度で構成枚数が10枚と少ないながらも、高性能でコンパクトなズームレンズを提供することを目的とするものである。
【0005】
構成枚数が少ないが、高性能でコンパクトなズームレンズを設計するには、各群の適切なパワー配置とレンズ構成が必要である。そこで、本発明は物体側より順に負レンズと正レンズからなる第1群、負の単レンズと接合レンズからなる負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群は前部と後部よりなり、前部は正の屈折力の接合レンズと単レンズ、後部は物体側に凹面を向けた2枚の負メニスカスレンズが大きな空気間隔で配置された構成からなり、広角端から望遠端への変倍に際し、上記第1レンズ群と第2レンズ群との空気間隔を拡大させ、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔を縮小させつつ、第1、第3レンズ群が物体方向に移動するズーム方式と共に、各群パワーに
(1) 0.65<|fII/fw|<0.75
(2) 0.77<|fIII /fw|<0.80
(3) 1.00<|fIII /fII|<1.20
(4) 2.60<|fI /fIII |<3.20
の条件を与えた。
ただし、
fw :広角端の焦点距離
fI :第1レンズ群の焦点距離
fII :第2レンズ群の焦点距離
fIII :第3レンズ群の焦点距離
である。
【0006】
また、レンズ構成の自由度が大きい第3レンズ群を、前部は正の屈折力の接合レンズと単レンズ、後部は物体側に凹面を向けた2枚の負メニスカスレンズが大きな空気間隔で配置された構成とし、負レンズの焦点距離を
(5) 1.60<|f9/fIII |<2.00
(6) 1.60<|f10/fIII |<2.0
とする事で高性能かつコンパクトにできた。
ただし、
f9 :第3レンズ群後部の物体側負レンズの焦点距離
f10:第3レンズ群後部の像側負レンズの焦点距離
である。
【0007】
条件式(1)〜(4)は3つの群の焦点距離を規定するものである。条件式(1)はバリエーターとして変倍に大きく寄与する第2群の焦点距離の条件である。下限を越えると第2レンズのパワーが強い負になるのでレンズ系の小型化に効果があるが、ペッツパール和が負になり像面湾曲が補正過剰になるので好ましくない。上限を越えると第2レンズ群の負のパワーが弱くなって各面の曲率半径の絶対値が大きくなるので第2群に起因する収差は良好に補正できるが、反面変倍のための移動量が大きくなり大型化や他群との相互作用でのマイナス面が目立ってくる。
【0008】
条件式(2)は第3群レンズのパワーを規定するが、第3群はマスターレンズとしての主たる役割に加え、コンペンセータの機能とズーミングの収差変動を小さくする変倍の機能を備えているのでそのパワーの設定は重要である。下限を越えると第3レンズ群のパワーが強くなって全ズーム領域でコマ収差が大きくなり、特にワイド側で球面収差補正が困難である。上限を越えると第3レンズ群のパワーが弱くなることから移動量の増大とシステムの大型化を招くので好ましくない。
【0009】
条件式(3)は第3レンズ群と第2レンズ群の屈折力比に関する条件である。本発明では広角から望遠へのズーミングに伴って第2群と第3群の屈折力比のバランスをとる事により、ズーム全域で良好な収差補正が実現されている。条件式(3)の上限を越えると2群の屈折力が強くなり、テレでのバックフオーカスが大きくなり、コンパクト化にとって好ましくない。また、下限を超えると3群の屈折力が強くなり、ズーミング時の軸外の収差変動を良好に補正する事が困難になり、性能向上を阻害してしまう。
【0010】
条件式(4)は第2群負パワーを挟んだ第1群と第3群の正パワーの関係を規定し、コマ収差、歪曲収差の良好な補正を保証する条件である。下限を越えて第1群のパワーが第3群に対して相対的に強くなると望遠側での球面収差の補正に好ましくなく、逆に上限を越えると広角側の球面収差に好ましくない。また、上限を越えると近距離時の繰り出し量が増大することによる性能劣化、鏡筒設計上の困難等が生じる。
【0011】
条件式(5),(6)は第3群の後部を構成する2つの負レンズのパワー規定である。構成が薄肉レンズ的に制約される第1、第2群と違って第3群は大きなレンズ全長で構成することが必然である。したがって、第3群の構成はレンズ性能やコンパクトさに大きく関わり重要である。本発明は第3群を正パワーの前部と、凹面を物体側に向けた2枚のメニスカス負レンズを大きな空気間隔で配する構成によって高性能化とコンパクト化を実現した。条件式(5),(6)の条件は2つのレンズパワーがほぼ等しいものであることを示しているが、下限を越えると第3群を構成する前部の正パワーが強くなりズーミングによる収差の変動が大きくなって好ましくない。上限を越えると第3群の構成要素の各パワーがゆるくなり、系が大型化するのが避けられず、非点収差の補正にとっても好ましくない。また、2つの負レンズが凹面を物体側に向けた形状であることは軸外性能を良好に補正する条件であり、両者のパワーのバランスが崩れるとコマ収差が劣化するので好ましくない。
【0012】
【実施例】
以下に本発明の高変倍率ズームレンズの数値実施例1、数値実施例2、数値実施例3を示す。
【0013】
図1は数値実施例1のレンズ構成図、図2は数値実施例2のレンズ構成図、図3は数値実施例3のレンズ構成図である。図1乃至図3中のI は正の屈折力の第1レンズ群、IIは負の屈折力の第2レンズ群、III は正の屈折力の第3レンズ群である。図4は本発明の数値実施例1の広角端の収差図、図5は本発明の数値実施例1の望遠端の収差図、図6は本発明の数値実施例2の広角端の収差図、図7は本発明の数値実施例2の望遠端の収差図、図8は本発明の数値実施例3の広角端の収差図、図9は本発明の数値実施例3の望遠端の収差図である。
【0014】
本実施例に示すように、非球面を用いることなく、少ない構成枚数で収差補正の良好なズーム比3程度の望遠レンズが実現できた。
【0015】
数値実施例1乃至3において、fは焦点距離、FnoはFナンバー、ωは半画角であり、riは物体側より順に第i番目のレンズ面の曲率半径、diは物体側より順に第i番目のレンズ厚および空気間隔、ni,viは各々物体側より順に第i番目のレンズ屈折率とアッベ数である。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、物体側より順に正、負、正からなる3群ズーム方式で、ズーム比が3倍程度の高性能コンパクトな望遠ズームが従来のズームより4乃至5枚少ない構成枚数で大きなコストダウンが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値実施例1のレンズ構成図である。
【図2】本発明の数値実施例2のレンズ構成図である。
【図3】本発明の数値実施例3のレンズ構成図である。
【図4】本発明の数値実施例1の広角端の収差図である。
【図5】本発明の数値実施例1の望遠端の収差図である。
【図6】本発明の数値実施例2の広角端の収差図である。
【図7】本発明の数値実施例2の望遠端の収差図である。
【図8】本発明の数値実施例3の広角端の収差図である。
【図9】本発明の数値実施例3の望遠端の収差図である。
Claims (1)
- 物体側より順に負レンズと正レンズの2枚からなる正の屈折力の第1群、負の単レンズと接合レンズからなる負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群からなり、前記第3群は前部と後部よりなり、前部は正の屈折力の接合レンズと単レンズ、後部は物体側に凹面を向けた2枚の負メニスカスレンズが大きな空気間隔で配置された構成からなり、広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群と第2レンズ群との空気間隔を拡大させ、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔を縮小させつつ、第1、第3レンズ群が物体方向に移動し、以下の条件を満足する事を特徴とする望遠ズームレンズ。
(1) 0.65<|fII/fw|<0.75
(2) 0.77<|fIII /fw|<0.80
(3) 1.00<|fIII /fII|<1.20
(4) 2.60<|fI /fIII |<3.20
(5) 1.60<|f9/fIII |<2.00
(6) 1.60<|f10/fIII |<2.0
ただし、
fw :広角端の焦点距離
fI :第1レンズ群の焦点距離
fII :第2レンズ群の焦点距離
fIII :第3レンズ群の焦点距離
f9 :第3レンズ群後部の物体側負レンズの焦点距離
f10:第3レンズ群後部の像側負レンズの焦点距離
である。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18282899A JP4445603B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 望遠ズームレンズ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18282899A JP4445603B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 望遠ズームレンズ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001013410A JP2001013410A (ja) | 2001-01-19 |
| JP4445603B2 true JP4445603B2 (ja) | 2010-04-07 |
Family
ID=16125185
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18282899A Expired - Lifetime JP4445603B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 望遠ズームレンズ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4445603B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4687194B2 (ja) | 2005-03-30 | 2011-05-25 | 株式会社ニコン | ズームレンズ |
| JP5040430B2 (ja) * | 2007-05-14 | 2012-10-03 | コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 | 変倍光学系、撮像装置及びデジタル機器 |
-
1999
- 1999-06-29 JP JP18282899A patent/JP4445603B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001013410A (ja) | 2001-01-19 |
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