JP4451379B2 - 豆乳含有冷菓 - Google Patents
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Description
しかしながら、これらは、乳製品を主体としたアイスクリーム規格品と比べると、濃厚感が顕著に不足し、高級感が無かったり、大豆臭や芋臭さがあったりした。
しかしながら、豆乳不使用の冷菓と比較すると、独特のなめらかな組織にならなかった。
しかしながら、上記油脂は、乳製品を主体とするアイスクリーム規格品において有効であり、その濃厚感は乳固形分と特定油脂との相乗効果によるものであって、乳製品不使用若しくは乳製品低含有の豆乳含有冷菓では、上記油脂を使用しても、口溶けの早いシャープさや、冷感や油っぽさのみが強調され、アイスクリーム規格品特有の濃厚感を十分得られないことが分かった。
また、本発明の豆乳含有冷菓によれば、豆乳由来の大豆レシチン、大豆蛋白の乳化力があるので、乳化剤不使用でも、高オーバーランの冷菓を得ることが出来る。
更には、本発明の豆乳含有冷菓は、従来の製造装置で製造することができるため、新たに装置を作製・購入する必要がないと共に、操業性に劣ることのないものである。
本発明の豆乳含有冷菓は、温度(℃)をx、SFC値(%)をyとするSFC曲線において、x座標が10≦x≦20となる任意の点Pにおける接線の傾き(°)の最大値aがa≧−3である油脂を含有する。
本発明に用いる油脂は、この接線の傾き(°)の最大値aがa≧−3であることが、緩やかな口溶けを呈すると共に、濃厚感を付与し、乳原料低含有の場合、特に乳製品不使用の場合であっても、乳脂肪分10%以上、乳固形分20%以上含有したアイスクリーム規格品と比べて嗜好的に劣らない点で重要である。
油脂原料としては、例えば、大豆油、菜種油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、ひまわり油、綿実油、米油、オリーブ油、ペカン油、サフラワー油等の植物性油脂や、乳脂、豚脂、牛脂、魚脂等の動物性油脂等が挙げられるが、これらの中でも、特に植物性油脂は、本発明の効果を顕著に得られる点で好適である。
上記油脂は、未加工油であってもよく、または硬化、分別、ウィンタリング、エステル交換等の処理を施した加工油脂であってもよい。更にこれらの油脂は単独もしくは混合調製しても何ら構わない。
上記ジグリセリドの脂肪酸組成は、特に限定されない。後述するオレイン酸やエイコセン酸を含有してもよく、その他の脂肪酸で構成されてもよい。その他の脂肪酸としては、例えば、炭素数6〜20の脂肪酸等が挙げられる。
上記オレイン酸は炭素数18の不飽和脂肪酸で、油脂の脂肪酸残基全体重量中好ましくは30重量%以上、更に好ましくは30〜50重量%含有することが、上記理由の点で好適である。
なお、上記オレイン酸は、上記ジグリセリドの構成脂肪酸であってもよく、例えば、トリグリセリドの構成脂肪酸であってもよい。
上記エイコセン酸は、炭素数20の不飽和脂肪酸であり、油脂の脂肪酸残基全体における含有量は、特に限定するものではない。
なお、エイコセン酸は上記ジグリセリドの構成脂肪酸であってもよく、例えば、トリグリセリドの構成脂肪酸であってもよい。また、オレイン酸とは同じグリセリンに結合していてもよく、別のグリセリンに結合していてもよい。
上記豆乳は、公知の製造方法で製造されたものでよく、例えば、大豆を水に浸漬して膨潤大豆とし、これを微粉砕して懸濁液を得、適宜この懸濁液を加熱した後、これを遠心分離機等によって固液分離を行ない、おからに相当する不溶性残渣を除去することにより豆乳を調製すればよい。
上記豆乳には、各種副原料が含有されていてもよい。また、得られた豆乳又は豆乳調製工程中の大豆原料に、適宜蛋白質架橋酵素を作用させ、滅菌処理を行なってもよい。
濃縮豆乳を用いる場合、その濃縮率は特に限定するものではないが、好ましくは1.5倍以上、更に好ましくは1.7倍以上であることが濃厚感、豆乳本来のうまみやコクを付与し得る点で好適である。
なお、上記豆乳は、原料の保存性の観点から、加糖されていてもよい。
上記炭水化物及び蛋白質は、豆乳由来のもの単独であっても、豆乳以外の原料由来のものとの混合であってもよいが、好ましくは、豆乳由来のもの単独で上記特定含有量及び比率を満たすことが、豆乳特有の濃厚感及び豆乳本来のうまみやコクを付与し得る点で望ましい。
上記真空蒸発濃縮の装置としては、例えば、エバポレーター、遠心薄膜真空蒸発装置((株)大川原製作所)、プレート式濃縮試験機REV−T2型((株)日阪製作所)、品川式真空濃縮機((株)品川工業所)、多機能型氷温濃縮機(大青工業(株))、大型ロータリーエバポレータN−21NS型(東京理化器械(株))、遠心式濃縮装置(CEHシリーズ)((株)アルバック)等が挙げられる。
上記凍結濃縮の装置としては、例えば、凍結濃縮装置NFC(ニロジャパン(株))、凍結濃縮システムFREECIS(新日本空調(株))、前進凍結濃縮装置((株)前川製作所)等が挙げられる。
上記膜濃縮としては、日本ポール(株)、日本ガイシ(株)等で販売される、一般的な
膜を用いて行なえばよい。
上記の濃縮方法の中でも、(株)大川原製作所製の遠心薄膜真空蒸発装置(エバポール(登録商標)等)を用いた真空蒸発濃縮は、大豆の臭みがなく、短時間で所定の比率に濃縮できる点で好適である。
また、本発明の豆乳含有冷菓には、温度(℃)をx、SFC値(%)をyとするSFC曲線において、x座標が10≦x≦20となる任意の点Pにおける接線の傾き(°)の最大値aがa≧−3である油脂を含有していれば、該油脂以外の油脂類を含有させてもよいが、好ましくは、冷菓に含有されている全油脂を混合させた混合油脂の傾き最大値aがa≧−3であることが、濃厚感及びなめらかな組織の点で望ましい。
まず、(1)香味料(香料、風味原料、酸味料等の加熱による変質・飛散の可能性がある原料)以外の原料を配合する。
次いで、(2)各原料を混合、溶解して冷菓ミックスを調製する。この場合、大豆固形分が比較的高い豆乳を使用する場合は、泡立ちやすいので、特に投入方法に注意して混合
する。温度は、あまり高くするのは好ましくなく、通常は50〜70℃程度である。
このようにして調製した冷菓ミックスを、(3)均質化する。均質化圧などの条件は、均質機により一概に規定できないが、通常、2段式では合計4.9〜14.7Mpaがよい。均質化温度は、50〜70℃程度が一般的である。
次いで、均質化したミックスを、(4)殺菌する。殺菌は、例えばプレート式、チューブ式熱交換機等で実施すればよく、特にその方式や装置を特定するものではない。
次に、殺菌したミックスを、(5)エージングする。即ち、0〜5℃に冷却後3〜84時間一時的に貯蔵する。
ついで、ミックスを攪拌しながら、(6)香味料を添加する。
しかる後、(7)フリージングする。この工程は、ミックスをフリーザーにより急激に冷却させて水分を凍結させながら適当量の空気を混入させ、ミックス中に微細な空気の泡と氷の結晶粒、脂肪粒子を分散させ、半流動状のソフトクリーム状にする工程である。どの程度の空気を含んでいるかを、オーバーランで表現するが、本発明では、10〜50%程度が、食感及びさじ通りの点から望ましい。
この後、所定の容器やコーンカップ、クッキー生地、モナカの皮等の焼成食品やシート状食品等に(8)充填・成形・包装した後、−20〜−40℃に急冷却し、一定の形を保持し凍結させ(9)硬化を行い、出荷される迄貯蔵しておく。
なお、フリージング工程は、ミックスを直接モールドに充填・凍結する等の凍結方法に置換してもよい。
《豆乳含有冷菓の製法》
図2に示されるSFC曲線を描く植物性油脂A〜E(植物性油脂A、B、Dはパーム油及びパーム核油の混合油脂、植物性油脂Cは硬化ヤシ油、植物性油脂Eはヤシ油とパーム油の混合油脂)を用い、表1の配合に従い、先に示した一般的な公知の製造方法で下記の通り調製することにより豆乳含有冷菓を得た。なお、各植物性油脂のSFC値測定条件は、表2の通りである。また、以下文章の前に付した符号は、先に示した製造方法の符号と整合させている。
すなわち、(1)豆乳、温めて液状にした油脂、砂糖、水あめ及び食塩を配合し、冷菓ミックスを調製する。(2)冷菓ミックスの品温を60℃となるように混合する。(3)2段式手段(合計14.7Mpa、60℃)で均質化する。(4)チューブ式殺菌方法(88℃15秒以上)で殺菌を行なう。(5)5℃24時間の条件でエージングを行なう。(6)エージングされたミックスを攪拌しながら香料を添加する。(7)オーバーラン20%となるようにフリージングする。(8)120cc/個の条件でカップに充填、ヒートシールして蓋をする。(9)−35℃以下で硬化させる。
上記(1)工程において、豆乳、温めて液状にした油脂、脱脂粉乳、砂糖、水あめ及び食塩を配合する以外は、実施例1〜9、比較例1〜2と同様の製造方法にて豆乳含有冷菓を得た。
≪ジグリセリドの定量分析≫
植物性油脂A及びEをそれぞれ4.0g採取し、各油脂をクロロホルム-メタノール混合溶液(2:1V/V)150mlで溶解した。その後加熱還流で完全に溶解させ、クロロホルム転溶、定容・分取の後、内標準としてジパルミチンを1mg添加し、シリカゲルカラムによる処理を行った。シリカゲルカラムの溶出は、ジエチルエーテル−ヘキサン−酢酸溶液(10:90:0.5V/V/V)200mlで洗浄した後、ジエチルエーテル−ヘキサン溶液(50:50V/V)150mlで目的のジグリセリドを溶出させて試料溶液を得た。この試料溶液の溶媒を留去後、アセチル化し、ガスクロマトグラフで分析した。なお、ブランクとして、上記油脂及び内標準を添加しない他は、同様に操作し、内標準の面積を補正した。また、ジグリセリド量は、ブランクを用いて算出した。
植物性油脂A及びEをそれぞれ2.0g採取し、各油脂をクロロホルム-メタノール混合溶液(2:1V/V)150mlで溶解した。その後加熱還流で完全に溶解させ、クロロホルム転溶、定容・分取の後、内標準として3mg/mlのペプタデカン酸ヘキサン溶液を2.0ml加えた。次いで、けん化、メチルエステル化して誘導体化した後、ガスクロマトグラフで分析した。なお、ブランクとして、上記油脂及び内標準を添加しない他は、同様に操作し、内標準の面積を補正した。また、脂肪酸組成は、ブランクを用いて算出した。
その結果を表1に合わせて示す。
それに対し、比較例1及び2は、濃厚感が不足して高級感がなく、口中ですぐに溶けてしまい、アイスクリーム規格品特有の緩やかな口溶けとは程遠い豆乳含有冷菓であった。
2 y=f’(x)=Ax+B
Claims (3)
- 温度(℃)をx、SFC値(%)をyとするSFC曲線において、x座標が10≦x≦20となる任意の点Pにおける接線の傾き(°)の最大値aがa≧−3である油脂を含有することを特徴とする豆乳含有冷菓。
- 温度(℃)をx、SFC値(%)をyとするSFC曲線において、x座標が10≦x≦20となる任意の点Pにおける接線の傾き(°)の最大値aがa≧−3である油脂を、豆乳含有冷菓全体重量中5〜20重量%含有する請求項1記載の豆乳含有冷菓。
- 温度(℃)をx、SFC値(%)をyとするSFC曲線において、x座標が10≦x≦20となる任意の点Pにおける接線の傾き(°)の最大値aがa≧−3である油脂が、植物性油脂である請求項1又は2記載の豆乳含有冷菓。
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