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JP4451751B2 - 熱電発電素子 - Google Patents
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Description

本発明は、微細な熱電対から構成された小型の熱電発電素子に関する。
携帯機器や超小型センサに電力を供給する電源についての技術開発が進んでいる。従来よりあるボタン電池などの小型電池では、要求されている寸法に比較して大きく、小型化に適していないため、環境の変化などを利用した小型の電源の利用が検討されている。例えば、振動や熱及び加重などの物理的な量をエネルギーとし、これを電気に変換して利用する技術が検討されている。この技術によって、例えば、外部からの給電を必要としない超小型ユビキタスデバイスを身の回りに複数配置した、センサネットワークの構築が可能となる。
上述した小型なデバイスのための発電素子として、図9に示すような熱電発電素子900が提案されている(非特許文献1参照)。熱電発電素子900は、底面が80μm×80μmで高さ600μmの角柱に形成されたn−BiTeとp−BiTeとからなる約100対の熱電対901を備えている。なお、図9では、配線について省略している。熱電発電素子900は、n−BiTeとp−BiTeとの接点に生じるゼーベック効果により、温度差1℃により20mVの起電力が得られる。熱電発電素子は、例えば腕時計に組み込まれ、体温をエネルギー源として動作する例が実現されている。ただし、非特許文献1にしめれた熱電発電素子では、熱電対を構成している材料の特性のため、上述した寸法以上に微細化することが困難であり、これ以上の小型化ができていない。
より小型化を可能とした熱電発電素子として、図10に示す構成の熱電発電素子が提案されている(非特許文献2参照)。非特許文献2に示されている熱電発電素子は、シリコン基板1001の上に、ポリシリコン部1002と金からなる金属部1003とから構成された熱電対1004が配置されたものである。熱電対1004は、絶縁支持部1010により片持ちされた長さ1000μm程度の梁状に形成され、絶縁支持部1010に支持されているコンタクト部1005と、シリコン基板1001の上に離間しているコンタクト部1006とを備える。
この熱電発電素子では、熱電対1004を構成している材料の反りにより、コンタクト部1006を、シリコン基板1001より絶縁支持部1010の高さ以上に離間させている。この構成とすることで、非特許文献2に示された熱電発電素子では、シリコン基板1001に絶縁支持部1010により接続しているコンタクト部1005と、シリコン基板1001より離間しているコンタクト部1006との間に温度差を設けるようにしている。非特許文献2の熱電発電素子では、上記構成により、307Kで110μVの出力電圧を得ている。
また、図11の断面図に示すような構成の熱電発電素子も提案されている(非特許文献3参照)。非特許文献3に示されている熱電発電素子は、シリコン基板1101の上にp形ポリシリコンからなる配線1102とn形ポリシリコンからなる配線1103とを備え、配線1102と配線1103とを金属配線によるコンタクト部1104及びコンタクト部1105により接続し、これらで熱電対を構成している。1組の熱電対の寸法は、5μm程度とされ、配線1102及び配線1103は、シリコン基板1101の上に形成された厚い部分と薄い部分を備えた絶縁層1111の上に配置されている。また、絶縁層1111の厚い部分の下方には、空間1112が設けられている。
絶縁層1111の厚い部分の上に配置されたコンタクト部1104は、コンタクト部1105に比較してより高い構造体とされている。従って、コンタクト部1104の上端部は、コンタクト部1104及びコンタクト部1105を覆うように形成された絶縁層1113の上面により近い状態となっている。また、コンタクト部1104の下部は、絶縁層1111の厚い部部とこの下方の空間1112が存在している。従って、絶縁層1113の上面からの熱は、コンタクト部1104に伝導しやすく、シリコン基板1101側からの熱は、コンタクト部1105に伝導しやすい状態となる。この構成により、非特許文献3の熱電発電素子では、コンタクト部1104の部分とコンタクト部1105の部分との間に温度差を設けるようにしており、6mm角のチップサイズで、100〜200mV/Kを実現している。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
M.Kishi et al,. "Micro-thermoelectric modules and their application to wristwatches as an energy source", IEEE International Conference on Thermoelectrics (ICT), pp. 301-307,1999. T.Toriyama et al., "Thermoelectric micro power generator utilizin self-standing polysilicon-metal thermopile", IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical System (MEMS), pp.562-565, 2001. M.Strasser et al., "Miniaturized thermoelectric generator based on poly-Si and poly-SiGe surface micromachining", Sens. Actuators A, vol. 97-98, pp.535-542, 2002.
上述した従来の熱電発電素子では、前述したように、微細化は可能となっているが、熱電対のコンタクト部において大きな温度差が得にくく、高い発電効率が得にくいことや、連続使用による発電性能の低下などが問題となり、超小型ユビキタスデバイスへの適用が困難であった。
例えば、非特許文献2の熱電素子では、基板1001に絶縁支持部1010を介して接続しているコンタクト部1005は、基板1001との間の熱抵抗が小さいが、雰囲気の空気に囲まれているコンタクト部1006は、周囲との熱抵抗が大きい。ここで、基板1001を加熱した場合、コンタクト部1005の温度がより短い時間で上昇し、基板1001より離れているコンタクト部1006との間で温度差が形成できる。しかしながら、いずれは、コンタクト部1006も同様の温度に上昇し、周囲に対する放熱の効率が低いため、コンタクト部1005との間の温度差が小さくなる。このように、非特許文献2の熱電素子では、連続的な温度差の確保が、非常に困難である。
また、非特許文献3の熱電素子では、1組の熱電対の部分が5μm程度と小さく、コンタクト部1104とコンタクト部1105との間に、大きな温度差を形成することが困難である。コンタクト部1105は、絶縁層1111の薄い部分を介してシリコン基板1101上に配置されているため、高熱伝導性材料であるシリコン基板1101の温度制御により、コンタクト部1105の温度は制御が可能である。しかしながら、シリコン基板1101との間に空間1112と絶縁層1111の厚い部分とが存在するコンタクト部1104は、金属配線の部分を含めて絶縁膜(酸化膜)1113に覆われているため、選択的に加熱や冷却することが困難である。
また、熱電素子により発電された電圧・電流などの信号は、外部の環境や状況の影響を直接受けて一定とはならないため、発電された電圧を整流・増幅する回路や、電荷を充放電する2次電池などが必要となる。前述した従来の技術では、上述した回路や2次電池が、発電素子と一体化されて形成されていないため、従来の形態では、寸法が大きくなるという問題もある。例えば、従来の熱電発電素子に、制御回路と2次電池を組み合わせたモジュールでは寸法が大きく、複数のモジュールを超小型のユビキタスデバイスに配置することが困難となる。また、発電素子と回路とを接続する配線における寄生容量や抵抗も大きく、従来の形態では、発電の効率が低下する。
以上に説明したように、従来の熱電発電素子では、回路を含めた装置全体が大きくなり、効率を高くできないという問題があった。また、微細加工の技術を用いて微細な熱電発電素子を作製することが可能とされているが、従来の微細な熱電発電素子では、熱電対の接点における大きな温度差を形成することが容易ではなく、所望とする高い発電効率や発電性能を得ることができていない。これらのことにより、例えば、外部より給電することなく動作可能な超小型のユビキタスデバイスの実現が、困難であるなどの問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、より効率よく熱起電力が得られる熱電対から構成された熱電発電素子を提供することを目的とする。
本発明に係る熱電発電素子は、絶縁性の基板の上に接して基板の平面方向に延在するように形成された第1導電材料からなる第1配線と、基板の平面方向に延在するように形成されて第1導電材料とは熱電能の異なる第2導電材料からなる第2配線と、第1配線の一端と第2配線の一端とが接続する接点と、接点の上に接して配置されて物質の3態のいずれかの状態の第1物質からなる第1熱伝導物と、第1配線の他端及び第2配線の他端の上に接して配置されて第1熱伝導物とは異なる状態の第2物質からなる第2熱伝導物とを少なくとも備え、第1物質および第2物質の一方は、液体であり、第1物質および第2物質の他方は、気体もしくは固体であり、第1配線,第2配線,及び接点により熱電対が構成されているようにしたものである。
従って、熱電対を構成している接点の部分と第1配線の他端及び第2配線の他端とは、下面が、同一の基板の上に接して配置され、上面が、異なる熱伝導状態とされている。
上記熱電発電素子において、第2配線の他端に接続する第1導電材料から構成された第3配線と、この第3配線に第配線と異なる側で接続する第2導電材料から構成された第4配線と、第3配線と第4配線とが接続する接点の上に接して配置されて第1熱伝導物と同一の状態の第1物質からなる第3熱伝導物とを備えるようにしてもよい。
また、第2物質は、液体もしくは気体であってもよい。また、第1物質が液体であり、第2物質が気体もしくは固体であってもよい。なお、第1導電材料は不純物が導入された半導体であり、第2導電材料は金属であってもよい。
以上説明したように、本発明によれば、熱電対を構成する第1配線の一端と第2配線の一端の接点の上に接して第1熱伝導物を配置し、第1配線の他端及び第2配線の他端の上には第2熱伝導物を配置したので、接点の上と配線の他端の上とが異なる熱伝導状態となり、より大きな温度差により熱起電力を発生させることができるようになり、より効率よく熱起電力が得られる熱電対から構成された熱電発電素子を提供できるようになるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における熱電発電素子の構成例を示す断面図(a)及び平面図(b)である。図1に示す熱電発電素子は、絶縁性の基板である絶縁層102の上に、n形の単結晶シリコンなどの半導体からなる配線104と例えば金からなる金属配線105とが接点106で接続した複数の熱電対103を備える。複数の熱電対103は、接点107で接続している。また、金属配線105は、チタンからなる密着層(図示せず)を介して形成されている。1対の熱電対103により、0.45mV/K程度の起電力が得られる。
絶縁層102は、シリコン基板部101の上に配置されたものであり、よく知られたSOI(Silicon on Insulator)基板を用いることで、シリコン基板部101,絶縁層102,配線104の構成が得られる。また、絶縁層102の上には、配線104の側部を埋めるように絶縁層109が形成され、絶縁層109と配線104との上面が1つの平面を形成するように平坦な状態とされている。このように、絶縁層109により平坦な状態とされた上に、金属配線105が形成されている。
加えて、図1に示す熱電発電素子は、接点106の上に接する固体構造体(第1熱伝導物)108を備え、接点107の上は、空間となっている。このように、図1の熱電発電素子では、絶縁層102の上において、配線104とこれとは熱電能の異なる導電材料からなる金属配線105とが各々の一端において接点106で接続して熱電対103が構成され、熱電対103の上には、固体の状態の金属からなる固体構造体108が配置され、配線104と金属配線105の他端の上には、気体(第2熱伝導物)が配置された状態となっている。
このように、図1に示す熱電発電素子では、熱電対を構成している接点106及び接点107が、同一の状態である絶縁層102の上に形成され、接点106の上面と接点107の上面とが、熱伝導率の異なる状態とされている。図1に示す実施の形態の場合、接点106の上面には、固体構造体108を接して配置することで、接点106の上面と接点107の上面とを、熱伝導率の異なる状態としている。従って、接点107に比較して接点106の方が放熱しやすい状態となっている。このため、シリコン基板部101の側から加熱された場合、接点107に比較して接点106の方が低温の状態となる。
また、図2の断面図に示すように、シリコン基板部101の裏面に金属板200が当接配置され、複数の固体構造体108に当接する板部材201が配置されているようにしてもよい。板部材201は、固体構造体108と当接する面に酸化膜が形成されたシリコン基板であればよい。例えば、熱伝導率の高い接着剤や接着フィルムにより、金属板200及び板部材201を貼り付けるようにすればよい。これらのように構成することで、例えば、板部材201を加熱して金属板200を冷却した状態とすることで、接点107に比較して接点106の方がより高温となる状態が容易に得られる。
板部材201を加熱することで、この熱が板部材201に接触している固体構造体108に伝導し、コンタクト部106を加熱する。一方、板部材201と接触していない接点107は、板部材201から熱が直接には伝導しにくく、板部材201の熱は、コンタクト部106→金属配線105、もしくはコンタクト部106→金属配線105→配線104の経路を介して接点107に伝導する。図1,2に示す熱電発電素子では、熱電対を構成する配線を、基板面に平行な方向延在させており、配線長を長くすることができるので、コンタクト部106からコンタクト部107へ熱が伝導しにくい状態となっている。
以上のことに加え、シリコン基板部101の裏面には、冷却された金属板200が接触しており、接点106,接点107,配線104,及び金属配線105の層における熱は、絶縁層102→シリコン基板部101を介して金属板200に奪われている。従って、接点107には、加熱されている板部材201からの熱が、ほとんど伝導しないことになる。このように、本熱電発電素子によれば、接点106の部分を選択的に加熱することが可能となり、接点106の温度と接点107の温度との差を、容易に大きくすることができる。なお、固体構造体(第1熱伝導物)108は、金属に限るものではなく、シリコンなどの熱伝導率の高い材料から構成されているようにすればよい。
以上に説明したように、図1に示す熱電発電素子によれば、同一の状態である絶縁層102の上に、配線104と金属配線105と接点106とから構成された熱電対103が形成された状態とし、接点106の上には、固体構造体108が接して配置された状態とすることで、配線104と金属配線105の他端である接点107の上には、固体ではない気体の状態の空気が配置されているようにすることで、形成した熱電対を構成している接点106の上面と接点107の上面とを、熱伝導率の異なる状態とした。この結果、図1に示す熱電発電素子によれば、前述したように、接点106と接点107との間に、容易に大きな温度差を形成することが可能となる。
次に、上述した熱電発電素子の製造方法例について説明する。まず、図3(a)に示すように、シリコン基板部301の上に膜厚0.5μm程度の埋め込み絶縁層302を介してSOI層303が形成されたSOI基板を用意する。SOI層303は、n形の不純物が1019cm-3程度導入されている単結晶シリコンから構成された膜厚20μm程度の層である。なお、MOSトランジスタなどの複数の素子からなる集積回路が、予めSOI層303の図示しない領域に形成されていてもよい。集積回路が形成されている領域は、保護膜などにより保護されていればよい。このようなSOI基板を用意したら、SOI層303の所定箇所に、レジストパターン304が形成された状態とする。レジストパターン304は、図1に示す配線104が形成される領域に配置される。
次に、レジストパターン304をマスクとしてSOI層303を異方性ドライエッチングにより加工し、図3(b)に示すように、埋め込み絶縁層302の上に配線部305が形成された状態とする。形成された配線部305の一部は、例えば、前述した集積回路に接続している。次に、レジストパターン304を除去した後、SOI基板上にポリベンザオキサゾールを基部とした感光性樹脂(ポジ型)を回転塗布し、感光性樹脂膜が形成された状態とする。形成した感光性樹脂膜に100℃程度の加熱処理(プリベーク)を施した後、すでに形成されている配線部305の上部を選択的に露光し、現像処理をして露光部が除去された状態とする。
このようにして、感光性樹脂膜をフォトリソグラフィによりパターニングした後、310℃程度に加熱して熱硬化した状態にする。これらのことにより、図3(c)に示すように、配線部305の側部が埋め込まれるように、埋め込み絶縁層302の上に絶縁層306が形成され、絶縁層306と配線部305との上面が1つの平面を形成するような平坦化された状態にする。
次に、上述した平坦化された配線部305及び絶縁層306の上面に、例えば蒸着法により、膜厚0.1μm程度のチタン膜を形成し、加えて膜厚0.1μm程度に金膜を形成し、図3(d)に示すように、これらから構成された金属層307が形成された状態とする。ついで、金属層307の上に、開口部308aを備えたレジストパターン308を形成し、開口部308aの底部に露出する金属層307の上にメッキ法により金のメッキ膜を形成し、図3(e)に示すように、高さ20μm程度の固体構造体309が形成された状態とする。なお、固体構造体309は、以降に説明する配線部305及び金属配線部311が形成された後、スタッドバンプ法により形成された金ワイヤから構成するようにしてもよい。
次に、レジストパターン308を除去した後、図3(f)に示すように、レジストパターン310が形成された状態とする。レジストパターン310は、図1(b)に示す金属配線105と同様の平面形状に形成し、固体構造体309が覆われた状態に形成する。このレジストパターン310をマスクとして金属層307を選択的にエッチング除去した後にレジストパターン310を除去することで、図3(g)に示すように、金属配線部311が形成された状態とする。金属層307のエッチングにおいて、ヨウ素,ヨウ化アンモニウム,水,エタノールからなるエッチング液により金膜をエッチングし、HF系のエッチング液によりチタン膜をエッチングすればよい。形成された金属配線部311の一部は、例えば、前述した集積回路に接続している。
以上に説明した製造方法により、図1に示した熱電発電素子が形成できる。図3に示す埋め込み絶縁層302,配線部305,絶縁層306,固体構造体309,金属配線部311が、各々図1に示した絶縁層102,配線104,絶縁層109,固体構造体108,金属配線105に対応している。なお、図4に示すように、配線104,絶縁層109,固体構造体108,金属配線105の上面が覆われるように、酸化シリコンなどの絶縁材料からなる保護膜401が形成されているようにしてもよい。保護膜401を設けることで、外的要因により付着した水溶液や異物により、配線104と金属配線105との電気的な短絡を抑制できるようになる。
また、図5(a)に示すように、シリコン基板部101の固体構造体108が配置されている領域の下部に、開口部101aが形成されているようにしてもよい。開口部101aを備えることで、図5(b)に示すように金属板200を設ける場合、金属板200と固体構造体108の形成部との間の熱伝導が、抑制されるようにしてもよい。また、図6に示すように、金属板200の固体構造体108が配置されている領域に対応する箇所に、溝部200aが形成されているようにしても同様である。これらのことにより、冷却された金属板200による、固体構造体108の接触部分における温度低下が抑制できるようになる。
また、図6に示すように、板部材201に溝部201aが設けられ、固体構造体108が配置されている以外の領域と板部材201との距離が、固体構造体108の箇所より離れているようにしてもよい。溝部201aは、図1に示す接点107が形成されている領域に対向して形成されていればよい。このことにより、溝部201aの形成領域においては、板部材201からの熱の影響が低減し、固体構造体108が配置されている以外の領域における温度上昇が抑制できるようになる。言い換えると、溝部201aにより、図1に示す接点107の部分における温度上昇がより抑制できるようになり、接点106と接点107との温度差をより大きくすることが可能となる。
また、図1(b)に示したように、1対の熱電対103を構成する配線104と金属配線105とが直線上に配置される必要はない。例えば、図7の平面図に示すように、配線704の延在方向と垂直な方向に、中央部に対して端部が垂直に曲げられた金属配線705と配線704とを配列させ、1対の熱電対が隣り合う配線704と金属配線705とから構成されるようにしてもよい。
ところで、上述では、接点106の上には固体構造体108が接して配置され、接点107の上には、固体構造体108とは異なる状態である気体(空気)が配置され、これらにより、接点106の上と接点107の上とが、異なる熱伝導の状態としたが、これらの構成に限るものではない。例えば、図8に示すように、接点106の上には、水などの液体802が接して配置され、接点107の上には、液体802とは異なる状態である固体の状態の樹脂層801が配置されているようにしてもよい。樹脂層801は、発泡スチロールなどの多孔質の状態であればなおよい。多孔質の樹脂層801は、液体802に比較して熱伝導率が低くできるので、図1に示した熱電発電素子と同様に、接点106と接点107との間に大きな温度差を形成することが可能となる。
また、例えば、接点106の上部は親水性の状態とし、他の領域は疎水性の状態とし、これらの上に水を接触させることで、接点106の上部には、水などの液体からなる熱伝導物質が接して配置され、接点107の上部には、空気などの気体の状態の熱伝導物質が配置された状態とすることができる。このようにしても、接点106の上面と接点107の上面とを、熱伝導率の異なる状態とすることができる。また、当然ではあるが、図1,図2,図4,図5,図6に示した各構成において、接点106の上には固体構造体108が接して配置され、接点107の上には液体が配置されていても、前述と同様の作用効果が得られることはいうまでもない。
本発明の実施の形態における熱電発電素子の構成例を示す断面図(a)及び平面図(b)である。 本発明の実施の形態における熱電発電素子の構成例を示す断面図である。 本発明の実施の形態における熱電発電素子の製造方法例について説明する工程図である。 本発明の実施の形態における熱電発電素子の他の構成例を示す断面図である。 本発明の実施の形態における熱電発電素子の他の構成例を示す断面図(a)及び平面図(b)である。 本発明の実施の形態における熱電発電素子の他の構成例を示す平面図である。 本発明の実施の形態における熱電発電素子の他の構成例を示す断面図である。 本発明の実施の形態における熱電発電素子の他の構成例を示す断面図である。 従来よりある熱電発電素子の構成を示す斜視図である。 従来よりある熱電発電素子の構成を示す斜視図である。 従来よりある熱電発電素子の構成を示す断面図である。
符号の説明
101…シリコン基板部、102…絶縁層、103…熱電対、104…配線、105…金属配線、106,107…接点、108…固体構造体(第1熱伝導物)、109…絶縁層。

Claims (4)

  1. 絶縁性の基板の上に接して前記基板の平面方向に延在する第1導電材料からなる第1配線と、
    前記基板の平面方向に延在して前記第1導電材料とは熱電能の異なる第2導電材料からなる第2配線と、
    前記第1配線の一端と前記第2配線の一端とが接続する接点と、
    前記接点の上に接して配置されて物質の3態のいずれかの状態の第1物質からなる第1熱伝導物と、
    前記第1配線の他端及び前記第2配線の他端の上に接して配置されて前記第1熱伝導物とは異なる状態の第2物質からなる第2熱伝導物と
    を少なくとも備え、
    前記第1物質および前記第2物質の一方は、液体であり、
    前記第1物質および前記第2物質の他方は、気体もしくは固体であり、
    前記第1配線,前記第2配線,及び前記接点により熱電対が構成されていることを特徴とする熱電発電素子。
  2. 請求項1記載の熱電発電素子において、
    前記第2配線の他端に接続する前記第1導電材料から構成された第3配線と、
    この第3配線に前記第配線と異なる側で接続する前記第2導電材料から構成された第4配線と、
    前記第3配線と前記第4配線とが接続する接点の上に接して配置されて前記第1熱伝導物と同一の状態の前記第1物質からなる第3熱伝導物と
    を備えることを特徴とする熱電発電素子。
  3. 請求項1又は2記載の熱電発電素子において、
    前記第1物質は、固体の状態の金属であり、前記第2物質は液体である
    ことを特徴とする熱電発電素子。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の熱電発電素子において、
    前記第1導電材料は不純物が導入された半導体であり、前記第2導電材料は金属である
    ことを特徴とする熱電発電素子。
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