JP4452877B2 - タンパク質巻き戻し成形体 - Google Patents
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Description
(1)タンパク質変性剤、界面活性剤及び/又はリフォールディングバッファーの存在下で、高次構造が無秩序なため不活性であるタンパク質の高次構造を整え活性にする、リフォールディングによる巻き戻し機能を有する不活性タンパク質の機能賦活デバイスであって、構成成分がBEA構造のゼオライトベータ単味、又は該ゼオライトベータとそれを支持する基材とから構成され、所定の形態・形状を有する成形体に成形されていることを特徴とするリフォールディング用機能賦活デバイス。
(2)機能賦活デバイスが、チップ状、膜状、ペレット状、又はビーズ状の形態、形状の成形体に成形されている、前記(1)に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
(3)タンパク質と接触することにより、巻き戻し機能を発揮する、前記(1)に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
(4)高次構造が無秩序なため不活性であるタンパク質が、大腸菌の発現系で生産されたタンパク質である、前記(1)に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
(5)高次構造が無秩序なため不活性であるタンパク質が、熱履歴の原因で失活したタンパク質である、前記(1)に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
(6)ゼオライトベータが、アンモニウムイオン及び/又は有機アンモニウムイオンを含む、前記(1)に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
(7)有機アンモニウムが、モノ、ジ、トリ及び/又はテトラアルキルアンモニウム(但し、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、又はブチル)イオンである、前記(5)に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
(8)溶液中に分散したタンパク質と接触することによって、タンパク質巻き戻し機能を発揮する、前記(1)から(7)のいずれかに記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
本発明のフォールディング用機能賦活デバイスは、BEA構造のゼオライト、いわゆるゼオライトベータ単味、又はゼオライトベータとそれを支持する基材(支持体)とから構成される。前者は、支持体無しで、後者は、支持体付きである。一般的に言って、ゼオライトという物質は、自己焼結性が乏しいため、単味単独では成形しにくいことが多いので、該機能賦活デバイスの作製、すなわち形態・形状の設計・制御に関しては、前者に比べ後者が、予め形が整えられた支持体上にゼオライトベータを固定・被覆するいうことなどが可能なため、一般に、自由度が高く、有利であることが多い。
Vol. 16(1996) 70 参照)、アルミナ等の無機粉体によるゼオライトベータの接着・成形、水に不溶の接着剤によるゼオライトベータの支持体上への固定化などが利用可能であるが、これらに限られるものではない。
11 (1991) 202. 参照)に従い自前で合成・調製したゼオライトベータ、それらを焼成して得られるゼオライトベータ、該ゼオライトの有する空間中にアンモニウムや種々の脂肪族及び/又は芳香族アンモニウムがあるゼオライトベータ、該ゼオライトを形成する骨格ケイ素の一部が他の金属に変わった骨格置換ゼオライトベータ、前記アンモニウム含有骨格置換ゼオライトベータなどが挙げられるが、ゼオライトベータの骨格構造を持つものであれば、基本的には全て該機能・能力を有しており、該フォールディング用機能賦活デバイスを構成するゼオライトベータは、ここに挙げたものに必ずしも限定されるものではない。
以下、本実施例では、大腸菌発現系生産タンパク質及び変性タンパク質の機能賦活を説明するが、本発明は、実施例に限定・制限されるものではない。
1)試料等の調製
(a)フォールディング用機能賦活デバイス
非晶質シリカ・アルミナの成形体及び無機・セラミックス系支持体表面に塗布した非晶質シリカ・アルミナ被膜をドライコンバーション法及び固相変換法でゼオライトベータとする方法、濾紙や無機・セラミックス系支持体表面にその場合成法でゼオライトベータを堆積固定化する方法、支持体表面に接着剤でゼオライトベータを固定化する方法、接着テープなど接着面を利用してのゼオライトベータの固定化法などで、フォールディング用機能賦活デバイスを作製した。接着剤及び接着面を利用する後二者においては、予め自前で合成しておいたゼオライトベータ、又は市販品、及びそれらをイオン交換等修飾処理した各種ゼオライトベータを用いて、機能賦活デバイスの作製を行った。
活性賦活対象タンパク質として、表1のタンパク質及び表1備考欄に示した内容のRPA70(黄色ショウジョウバエ由来)、P53(ヒト由来)等を使用した。
一般には、リフォールディングバッファーとして、50mM HEPES pH7.5 / 0.5M NaCl / 20mM 2−メルカプトエタノール / 0.5(w/v)% ポリエチレングリコール 20000(リフォールディング因子) / 1(v/v)% Tween20(界面活性剤)の組成の液を用いた。表1に、用いたリフォールディングバッファーの詳細を示す。
活性測定には、用いたタンパク質の働きに応じた方法を採用した。具体的には、以下に述べる4種の測定、すなわちゲルシフトアッセイ、ポリメラーゼアッセイ、リゾチーム活性測定及びトポイソメラーゼI 活性測定で行った。
1pmol の放射性同位体で標識したオリゴヌクレオチドDNA とリフォールディングしたタンパク質を、組成25mM HEPES pH7.4・50mM KCl・20% glycerol・0.1% NP-40・1mM DTT ・1mg/ml bovine serum albumin の溶液中で、氷上30分インキュベートし、4.5%のポリアクリルアミノゲルで0.5 ×TBE のバッファーを使い、4 ℃で電気泳動した。
鋳型DNA として、poly(dA)oligo(dT)12-18あるいはDNase I-activate calf thymus DNAを使用し、反応液には組成(終濃度)50nmM TrisHCl pH7.5 ・1mM DTT ・15% glycerol・5mM MgCl2 ・0.5 μM dTTP (cold) (チミジル酸三リン酸)・[3H]-dTTP (5mCi/ml: 100-500cpm/pmol)のものを用いた。先ず、この反応液の濃度が2倍のもの10μl にタンパク質(酵素)サンプル溶液を加え、懸濁した後、37℃で1時間インキュベートした後、氷上に置き反応を停止させた。
基質に細菌M. lysodeikticusを選び、これを50mMリン酸バッファーで懸濁し、0.16mg/ml 濃度の基質溶液を調製した。この基質溶液480 μl に20μl のタンパク質(酵素リゾチーム)溶液を加え、室温で30分間インキュベートした。その後、波長450nm の吸光度を測定した。リゾチームは、細菌の細胞壁を分解する能力があるので、その能力、すなわち活性が高いほど吸光度は減少する。リゾチーム活性1 unitは1分間当たりに450nm の吸光度が0.001 減少することと定義した。
0.5 μg のsupercoiled pBR322 とトポイソメラーゼ(Topoisomerase )I タンパク質を反応バッファー(10mM TrisHCl, pH7.5, 150mM NaCl, 5mM β-mercaptoethanol, 0.5mM EDTA)に懸濁し、37℃で30分インキュベーションした後、0.1%SDS を添加し反応を停止した。次に、これに0.5 μg/ml proeinase Kを添加し、37℃で30分インキュベーションし、液中のタンパク質トポイソメラーゼI を分解した。この後、この液を1%(w/v) アガロースで電気泳動し、0.5 μg/mlのエチジウムブロマイドでDNA染色し、UVトランスイルミネーターで上方にシフトしたDNAのバンドを確認することによってトポイソメラーゼI 活性測定を行った。
市販の接着テープ(セロテープ(登録商標))の接着面にゼオライトベータ粉末を敷き詰め固定化した膜に、前記の変性タンパク質(RPA70)溶液(濃度は0.5 〜1.0mg/ml)を0.5ml を滴下し、膜表面を溶液に浸した。該タンパク質のフォールディング用機能賦活デバイス上への吸着を確実にするために、しばらく放置した後、タンパク質変性剤を完全に除去するために、溶液を切り、膜表面を蒸留水で4回洗った。
HEPES pH7.5、0.5MNaCl、20mM 2−メルカプトエタノール、リフォールディング因子及び非イオン系界面活性剤から構成)を滴下し、フォールディング用機能賦活デバイス上に吸着した該タンパク質を脱着・溶離させた。フォールディング用機能賦活デバイスを引き上げて、残った溶液を新しいエッペンドルフチューブに移し、上述のゲルシフトアッセイで活性測定を行ったところ、活性を示し、RPA70がリフォールディングしたことが確かめられた。
市販の両面接着テープを用いて、両面ゼオライトベータ成形膜を作製し、用いた以外は、前記操作例1と全く同様な手順・操作で変性RPA70タンパク質のリフォールディングを行った。ゲルシフトアッセイで活性が認められ、リフォールディングが起こったことが確かめられた。
市販の多孔質α−アルミナチューブ(円筒形、長さ5cm、口径5mm)の表面を、その場合成法でゼオライトベータ被覆した機能賦活デバイスを用いた以外は、前記操作例1と全く同様な手順・操作で変性RPA70タンパク質のリフォールディングを行った。ゲルシフトアッセイで活性が認められ、リフォールディングが起こったことが確かめられた。
リフォールディング操作例1〜3で用いたRPA70変性タンパク質のリフォールディングを、微粉体のゼオライトベータを用いて行った。以下に、その操作を示した。本発明のフォールディング用機能賦活デバイス使用に比べ、遠心分離操作を3回も行い、その都度上澄み液除去、洗浄を繰り返す必要があり、ゼオライトベータ微粉体による操作は極めて煩雑であった。
Claims (8)
- タンパク質変性剤、界面活性剤及び/又はリフォールディングバッファーの存在下で、高次構造が無秩序なため不活性であるタンパク質の高次構造を整え活性にする、リフォールディングによる巻き戻し機能を有する不活性タンパク質の機能賦活デバイスであって、構成成分がBEA構造のゼオライトベータ単味、又は該ゼオライトベータとそれを支持する基材とから構成され、所定の形態・形状を有する成形体に成形されていることを特徴とするリフォールディング用機能賦活デバイス。
- 機能賦活デバイスが、チップ状、膜状、ペレット状、又はビーズ状の形態、形状の成形体に成形されている、請求項1に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
- タンパク質と接触することにより、巻き戻し機能を発揮する、請求項1に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
- 高次構造が無秩序なため不活性であるタンパク質が、大腸菌の発現系で生産されたタンパク質である、請求項1に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
- 高次構造が無秩序なため不活性であるタンパク質が、熱履歴の原因で失活したタンパク質である、請求項1に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
- ゼオライトベータが、アンモニウムイオン及び/又は有機アンモニウムイオンを含む、請求項1に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
- 有機アンモニウムが、モノ、ジ、トリ及び/又はテトラアルキルアンモニウム(但し、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、又はブチル)イオンである、請求項5に記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
- 溶液中に分散したタンパク質と接触することによって、タンパク質巻き戻し機能を発揮する、請求項1から7のいずれかに記載のフォールディング用機能賦活デバイス。
Priority Applications (6)
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Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|
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Country Status (1)
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2004
- 2004-03-31 JP JP2004101710A patent/JP4452877B2/ja not_active Expired - Lifetime
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