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JP4453478B2 - 常時噛合式変速機用軸受装置 - Google Patents
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JP4453478B2 - 常時噛合式変速機用軸受装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ラジアルころ軸受を備えた常時噛合式変速機用軸受装置に係り、特には、常時噛合式の変速機においてシャフトとギヤとの間に介装されて該ギヤを支持するギヤインナ用として好適な常時噛合式変速機用軸受装置に関する。
常時噛合式変速機は、メインシャフトにおける各速段の駆動ギヤと、カウンタシャフトにおける各速段の被動ギヤとが常時噛み合っており、各速段の駆動ギヤ間、各速段の被動ギヤ間に介在する変速用のドグ歯クラッチにより、メインシャフトとメインシャフト上の駆動ギヤあるいはカウンタシャフトとカウンタシャフト上の被動ギヤとを噛み合わせて、車載エンジンの動力を変速して伝達するようになっている。以上のような動力伝達を行う常時噛合式変速機は、一般的な自動変速機と比較して、燃費に優れていることにより、燃費が重視される車両、例えばトラックやバス等に使用される(特許文献1参照)。そして、このような常時噛合式変速機では、各変速段のギヤの内側にラジアルタイプのころ軸受がギヤインナ用として使用されている。このようなころ軸受では、ギヤの非使用時では、ギヤ自重のみが負荷されたほぼ無負荷状態であるから、ギヤとシャフトとを相対回転させるように作用する。しかしながら、このような相対回転の状態においてはころ軸受には十分な荷重が負荷されていないために、ころ軸受の姿勢が安定せず、ギヤから異音(クー音)が発生するという不都合が起こる可能性が高い。
また、常時噛合式変速機では、ギヤが使用されている時、ギヤとシャフトとが同期回転するために、ころ軸受はシャフトとギヤとが全く相対回転しないか、もしくは、極く僅かだけ相対回転する状態で使用される結果、ころ軸受のころとシャフトとギヤとが同じ箇所で接触したり振動したりする等により、ころの配列ピッチでフレッチングが発生したり、あるいはまた、ギヤの傾きにより、ころの両端にピーリングが発生する等の不都合が起こる可能性が高い。
2003−042183号公報
したがって、本発明により解決すべき課題は、上記ギヤの非使用時でのころ軸受の姿勢の安定化によりギヤからの異音の発生等を防止可能とし、かつ、上記ギヤの使用時では、フレッチングやピーリングの発生等を防止可能とすることである。
本発明による常時噛合式変速機用軸受装置は、シャフトとギヤとの間にラジアルタイプのころ軸受を介装した常時噛合式変速機用軸受装置であって、上記ころ軸受は、外輪、内輪および両輪間に転動自在に介装した複数のころを備え、外輪は、軸方向中央側がギヤ内周面との間に隙間を持つ湾曲状態でギヤの内周面に弾性的に圧入された外輪本体と、この圧入状態で軸方向一端側にギヤの端面に沿って径方向外向きに延びる環状フランジ部とを備え、内輪は、軸方向中央側がシャフト外周面との間に隙間を持つ湾曲状態でシャフトの外周面に弾性的に圧入された内輪本体と、この圧入状態で軸方向両端側それぞれからころ径のほぼ中心まで径方向外向きに延びる2つの環状フランジ部とを備えていることを特徴とするものである。
上記の常時噛合式変速機用軸受装置によると、ころ軸受の外輪と内輪とがそれぞれ弾性的にギヤとシャフトとに圧入されていることにより、ころ軸受はギヤとシャフトとから予圧を付与されており、これによって、ギヤの非使用時におけるころ軸受本来の回転動作(ころ軸受がギヤの回転速度のほぼ1/2の回転速度で回転可能となること)が可能となって軸受姿勢が安定化する結果、ギヤからの異音(クー音)の発生が無くなる、あるいは低減される。さらに、ギヤの使用時、弾性的にギヤとシャフトとに圧入されている外輪と内輪とのダンパー作用によりギヤ等の振動が吸収され、その振動に起因したフレッチングの発生を防止可能となるとともに、ころ軸受の剛性が高まってピーリングの発生が防止され、ピーリングの進展に起因したころの摩耗によるギヤ抜け等が防止可能となる。なお、外輪本体の軸方向中央側がギヤ内周面との間に隙間を持つ湾曲状態でギヤの内周面に弾性的に圧入されており、かつ、内輪本体の軸方向中央側がシャフト外周面との間に隙間を持つ湾曲状態でシャフトの外周面に弾性的に圧入されているから、予圧過多にならず軸受の早期損傷を防止できる。さらに、外輪と内輪とを備えたことにより、ギヤの内周面やシャフトの外周面を高硬度に熱処理する必要がなくなり製造コストを低減できる。
特に、本発明の常時噛合式変速機用軸受装置においては、外輪の環状フランジ部がギヤの端面に沿って径方向外向きに延びているから、ころ軸受の位置決め可能となる。
本発明によれば、ギヤの非使用時では、軸受姿勢を安定化させてギヤからの異音の発生等を防止することができ、かつ、ギヤの使用回転時では、フレッチングやピーリングの発生等を防止することができる。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係る常時噛合式変速機用軸受装置(以下、軸受装置という)を説明する。
参考の形態
図1ないし図3を参照して、参考形態の軸受装置を説明する。
図1は、常時噛合式変速機の要部を概略して示す断面図、図2は、図1の針状ころ軸受とカウンタシャフトの一部と被動ギヤとを拡大して示す図、図3は常時噛合式変速機に組み込む前の自由状態にある針状ころ軸受の断面図である。
これらの図において、1はメインシャフト、2はカウンタシャフト、3は、メインシャフト1上の任意の変速段における駆動ギヤ、4はカウンタシャフト2上の任意の変速段における被動ギヤ、5はラジアルタイプの針状ころ軸受である。図で左側で示す駆動ギヤ3と被動ギヤ4とで任意の1つの第m変速段のギヤ列、図で右側に示す駆動ギヤ3と被動ギヤ4とで次の1つの第n変速段のギヤ列を構成する。
第m変速段のギヤ列における駆動ギヤ3および被動ギヤ4と、第n変速段のギヤ列における駆動ギヤ3および被動ギヤ4とは、常時噛合している。
図面では、説明の都合で、変速段列数は任意の2つのみ図示されている。また、変速段列の形態も、メインシャフト1側の各駆動ギヤ3はメインシャフト1に一体、カウンタシャフト2側の各被動ギヤ4はそれぞれ針状ころ軸受5によりカウンタシャフト2に対して回転可能とされているが、この変速段列の構成は、単なる一例であり、例えば、6速であれば、メインシャフト上に6つの駆動ギヤが配設され、カウンタシャフト上に6つの被動ギヤが配設され、各速段に個別に対応する駆動ギヤと被動ギヤとが常時噛合する、等各種である。
図面に示す参考の形態では、各駆動ギヤ3はメインシャフト1に一体に形成され、各被動ギヤ4はカウンタシャフト2にそれぞれ針状ころ軸受5を介して相対回転可能に配設されている。図面には示されていないが、参考の形態では、メインシャフト1に駆動ギヤを針状ころ軸受を介して相対回転可能に配設し、カウンタシャフト2に被動ギヤを一体的に形成する場合も含み、変速形態に応じて各種の組み合わせがある。
カウンタシャフト2の任意の1つの変速段列である第m変速段の被動ギヤ4と次の変速段列である第n変速段の被動ギヤ4との間には仮想線で外形のみ簡略図示の変速用のドグ歯クラッチAが配設されている。ドグ歯クラッチは、カウンタシャフト2に一体のクラッチハブと、各被動ギヤ4それぞれに取り付けられた2つのドグ歯と、クラッチハブに左右に摺動自在にスプライン結合され、自らの内歯スプラインを摺動先のドグ歯に係脱させることにより一方(図で左側)の被動ギヤ4または他方(図で右側)の被動ギヤ4をカウンタシャフト2と一体回転状態とするスリーブとから構成されている。このようなドグ歯クラッチによりメインシャフト1の回転を、第m変速段列の駆動ギヤ3と被動ギヤ4とにより、または、第n変速段列の駆動ギヤ3と被動ギヤ4とによる変速段列により、減速させながら、カウンタシャフト2に伝達するようになっている。
以上の構成を備えた参考の形態の常時噛合式変速機において、カウンタシャフト2と被動ギヤ4との間に針状ころ軸受5が配設されている。
針状ころ軸受5は、外輪6と、内輪7と、両輪6,7間に転動自在に介装される円筒ころである複数の針状ころ8と、これら針状ころ8を保持する保持器9とを備える。
外輪6は、外輪本体61と、外輪本体61の軸方向一端側に径方向内向きに延びる環状フランジ部62とから構成されている。
外輪本体61は、自由状態では軸方向両側の外径do1が被動ギヤ4の内径dgより大径で軸方向中央側の外径do2が被動ギヤ4の内径dgより小径とした湾曲形状を有している。外輪本体61は、被動ギヤ4に対して、軸方向中央側が当該被動ギヤ4の内周面との間に隙間soを持つ湾曲状態で被動ギヤ4の内周面に弾性的に圧入されている。
環状フランジ部62は、外輪本体61の上記圧入状態で、複数の針状ころ8それぞれに対するころ径のほぼ中心まで延びている。
内輪7は、内輪本体71と、内輪本体71の軸方向他端側から径方向外向きに延びる環状フランジ部72とから構成されている。
内輪本体71は、自由状態では軸方向両側の内径di1がカウンタシャフト2の外径dcより小径で軸方向中央側の内径di2がカウンタシャフト2の外径dcより大径とした湾曲形状を有している。内輪本体71は、軸方向中央側がカウンタシャフト2の外周面との間に隙間siを持つ湾曲状態でカウンタシャフト2の外周面に弾性的に圧入されている。
環状フランジ部72は、内輪本体71の上記圧入状態で、軸方向他端側に複数の針状ころ8それぞれに対するころ径のほぼ中心まで延びている。
以上の構成を備えた参考の形態の軸受装置においては、針状ころ軸受5が外輪本体61と内輪本体71とがそれぞれ弾性的に被動ギヤ4とカウンタシャフト2とに圧入されていることにより、被動ギヤ4とカウンタシャフト2とから予圧を付与されている。
したがって、被動ギヤ4が使用されていないときは、被動ギヤ4とカウンタシャフト2とが通常の軸受と同様に被動ギヤ4の回転速度のほぼ半分の回転速度で回転できるようになり、軸受姿勢が安定するようになる結果、異音(クー音)が発生しなくなる。さらに、被動ギヤ4が使用されているときは、外輪本体61と内輪本体71とがそれぞれ弾性的に被動ギヤ4とカウンタシャフト2とに圧入されていることにより、それらがダンパー的に作用して被動ギヤ4の振動が吸収され、その振動に起因したフレッチングの発生を防止できるとともに、上記圧入より針状ころ軸受5受自体の剛性が高まり、ピーリングの進展によるころの摩耗によるギヤ抜けの発生を防止することができるようになる。
そして、参考の形態の軸受装置によると、特に、環状フランジ部62,72により、外輪6と内輪7それぞれは互いに軸方向に脱落が防止されて、それらがばらけてしまうことを防止することができるようになる。
なお、メインシャフト1と駆動ギヤ3との間にころ軸受を配設する変速段においては、上記針状ころ軸受5が配設されてもよい。
(実施の形態
図4を参照して実施の形態を説明する。
図4は、図2に対応する図である。図4において、図2と対応する部分には同一の符号を付している。図4において、1はメインシャフト、2はカウンタシャフト、3は、メインシャフト上の任意の変速段における駆動ギヤ、4はカウンタシャフト上の任意の変速段における被動ギヤ、5は針状ころ軸受である。針状ころ軸受5は、外輪6と、内輪7と、両輪6,7間に転動自在に介装される複数の針状ころ8とを備える。ただし、実施の形態の針状ころ軸受5においては、針状ころ8を保持する保持器を備えていない総ころタイプのころ軸受である。
外輪6は、外輪本体61と、外輪本体61の軸方向一端側の環状フランジ部63とから構成されている。
外輪本体61は、自由状態では軸方向両側の外径do1が被動ギヤ4の内径dgより大径で軸方向中央側の外径do2が被動ギヤ4の内径dgより小径とした湾曲形状を有している。外輪本体61は、被動ギヤ4に対して、軸方向中央側が当該被動ギヤ4の内周面との間に隙間soを持つ状態で被動ギヤ4の内周面に弾性的に圧入されている。
環状フランジ部63は、外輪本体61の上記圧入状態で、被動ギヤ4の端面4aに沿って径方向外向きに延びている。
内輪7は、内輪本体71と、内輪本体71の軸方向両端側の2つの環状フランジ部73a,73bとから構成されている。
内輪本体71は、自由状態では軸方向両側の内径di1がカウンタシャフト2の外径dcより小径で軸方向中央側の内径di2がカウンタシャフト2の外径dcより大径とした湾曲形状を有している。内輪本体71は、軸方向中央側がカウンタシャフト2の外周面との間に隙間siを持つ状態でカウンタシャフト2の外周面に弾性的に圧入されている。
2つの環状フランジ部73a,73bは、内輪本体71の上記圧入状態で、軸方向両端側それぞれから径方向外向きに延びている。
そして、上記2つの環状フランジ部73a,73b、すなわち軸方向他端側の環状フランジ部73bおよび軸方向一端側の環状フランジ部73aは、それぞれ、針状ころ軸受5がカウンタシャフト2への上記圧入状態で、複数の針状ころ8それぞれに対するころ径のほぼ中心まで径方向外向きに延びている。なお、軸方向他端側の環状フランジ部73bが、針状ころ軸受5がカウンタシャフト2への上記圧入状態で、複数の針状ころ8それぞれに対するころ径のほぼ中心を越えて径方向外向きに延びた構成であってもよい。
以上の構成を備えた実施の形態の軸受装置においては、針状ころ軸受5が外輪本体61と内輪本体71とがそれぞれ弾性的に被動ギヤ4とカウンタシャフト2とに圧入されていることにより、被動ギヤ4とカウンタシャフト2とから予圧を付与されている。
したがって、被動ギヤ4が使用されていないときは、被動ギヤ4とカウンタシャフト2とが通常の軸受と同様に被動ギヤ4の回転速度のほぼ半分の回転速度で回転できるようになり、軸受姿勢が安定するようになる結果、異音(クー音)が発生しなくなる。さらに、被動ギヤ4が使用されているときは、外輪本体61と内輪本体71とがそれぞれ弾性的に被動ギヤ4とカウンタシャフト2とに圧入されていることにより、それらがダンパー的に作用して被動ギヤ4の振動が吸収され、その振動に起因したフレッチングの発生を防止できるとともに、上記圧入より針状ころ軸受5自体の剛性が高まり、ピーリングの進展によるころの摩耗によるギヤ抜けの発生を防止することができるようになる。
そして、実施の形態の軸受装置によると、特に、外輪本体61の被動ギヤ4への圧入状態で、環状フランジ部63が被動ギヤ4の端面に沿って径方向外向きに延びているから、針状ころ軸受5を被動ギヤ4に対して位置決めして配置することができるようになる。
なお、メインシャフト1と駆動ギヤ3との間にころ軸受を配設する変速段においては、上記針状ころ軸受5が配設されてもよく、このような配設形態も実施の形態に含む。
参考の形態に係る軸受装置が組み込まれている常時噛合式変速機の要部を概略して示す断面図 図1の要部である針状ころ軸受と被動ギヤとカウンタシャフトとを拡大して示す図 図1に用いる針状ころ軸受の自由状態における断面図 本発明の実施の形態に係る常時噛合式変速機用軸受装置の要部である針状ころ軸受と被動ギヤとカウンタシャフトとを拡大して示す図であり、図2に対応する図
符号の説明
1…メインシャフト
2…カウンタシャフト(シャフト)
3…駆動ギヤ
4…被動ギヤ(ギヤ)
5…針状ころ軸受(ラジアルタイプのころ軸受)
6…外輪
61…外輪本体
62…環状フランジ部
7…内輪
71…内輪本体
72…環状フランジ部
8…針状ころ(ころ)
9…保持器

Claims (1)

  1. シャフトとギヤとの間にラジアルタイプのころ軸受を介装した常時噛合式変速機用軸受装置であって、上記ころ軸受は、外輪、内輪および両輪間に転動自在に介装した複数のころを備え、外輪は、軸方向中央側がギヤ内周面との間に隙間を持つ湾曲状態でギヤの内周面に弾性的に圧入された外輪本体と、この圧入状態で軸方向一端側にギヤの端面に沿って径方向外向きに延びる環状フランジ部とを備え、内輪は、軸方向中央側がシャフト外周面との間に隙間を持つ湾曲状態でシャフトの外周面に弾性的に圧入された内輪本体と、この圧入状態で軸方向両端側それぞれからころ径のほぼ中心まで径方向外向きに延びる2つの環状フランジ部とを備えている、ことを特徴とする常時噛合式変速機用軸受装置。
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