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JP4455614B2 - 音響信号処理方法及び装置 - Google Patents
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Description

本発明は、入力音響信号中の目的音声信号を強調して出力する音響信号処理方法及び装置に関する。
音声認識技術を実環境で利用する場合、周囲の雑音は認識率に大きな影響を及ぼす。自動車の車内を例にとると、車のエンジン音、風切り音、対向車や追い越し車両の音、及びカーオーディオの音など、音声以外の多くの雑音が存在する。これらの雑音は、発声者の声に混ざって音声認識装置へ入力され、認識率を大きく低下させる原因となる。
このような雑音の問題を解決する方法の一つとして、雑音抑圧技術の一つであるマイクロホンアレーの利用があげられる。マイクロホンアレーは、複数のマイクロホンから入力された音響信号に対して信号処理を行い、目的音声を強調して出力するシステムである。マイクロホンアレーによる雑音抑圧技術は、ハンズフリー通話においても有効である。
音響環境における雑音の性質の一つとして、方向性の有無があげられる。方向性雑音としては、例えば妨害話者の声などが挙げられ、雑音の到来方向が知覚できる特徴がある。一方、非方向性雑音(拡散性雑音と呼ばれる)は、例えば自動車の走行雑音のように到来方向が特定の方向に定まらない雑音である。実環境での雑音は、方向性雑音と拡散性雑音との中間の性質を持っている場合が多い。例えば、自動車の車内においてエンジン音は全体的には前の方から聞こえるが、一方向に特定できるほど方向性は強くない。
マイクロホンアレーでは複数チャネルの音響信号の到来時間差等を利用して雑音抑圧を行うため、方向性雑音に関しては少数のマイクロホンでも大きな抑圧効果が期待できる。一方、拡散性雑音に対しては雑音抑圧の効果は大きくはない。例えば、同期加算を用いれば拡散性雑音を抑圧できるが、十分な雑音抑圧効果を得るためには多数のマイクロホンが必要となり、現実的でない。
さらに、実環境では残響の問題がある。閉じられた空間の中で発せられた音は、残響により壁面等で何回も反射して観測されるため、マイクロホンに直接波の到来方向とは異なる方向からも目的信号が到来することになり、音源の方向が不安定になる。その結果、方向性雑音についてもマイクロホンアレーによる抑圧は困難になるばかりでなく、抑圧してはならないはずの目的音声の信号までもが方向性雑音と勘違いされて部分的に除去されてしまう「目的音声除去」という問題が発生する。
このような残響下でのマイクロホンアレー技術として、特許文献1には予め想定される音響環境で残響の影響も含めたアレーのフィルタ係数を学習しておき、実際の使用時には入力信号から得られた特徴量に基づきフィルタ係数を選択する、いわゆる学習型アレーの手法が開示されている。この方法を用いることで、残響下においても方向性雑音を十分に抑圧することが可能であり、「目的音声除去」の問題も回避することが可能である。
特開2007−10897号公報
従来の技術では、拡散性雑音に関しては方向性を利用した抑圧ができない。従って、特許文献1記載の手法を用いても雑音抑圧効果が十分ではない。
本発明は、拡散性雑音の抑圧を行いつつマイクロホンアレーによる目的音声信号の強調を可能とすることを目的とする。
本発明の一観点による音響信号処理方法は、複数チャネルの入力音響信号のチャネル間の差異を表す少なくとも一つの特徴量を算出するステップと、前記特徴量に従って少なくとも一つの重み係数辞書から複数の重み係数を選択するステップと、前記複数チャネルの入力音響信号に対して雑音抑圧及び前記重み係数を用いた重み付け加算を含む信号処理を行って出力音響信号を生成するステップとを有する。
本発明の他の観点による音響信号処理方法は、複数チャネルの入力音響信号のチャネル間相関を算出するステップと、前記チャネル相関に基づいて指向性を形成するための重み係数を算出するステップと、前記複数チャネルの入力音響信号に対して雑音抑圧及び前記重み係数を用いた重み付け加算を含む信号処理を行って出力音響信号を生成するステップとを有する。
本発明によれば、拡散性雑音の除去を行いつつ目的音声の強調を行うことができる。さらに、入力音響信号のチャネル間の差異を表す特徴量あるいはチャネル間相関の算出を雑音除去前の入力音響信号について行うことにより、雑音除去の処理がチャネル毎に独立に動作しても、チャネル間の特徴量あるいはチャネル間相関が保存されるため、学習型マイクロホンアレーによる目的音声強調動作が保証される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1に示されるように、本発明の第1の実施形態に従う音響信号処理装置では、複数(N)のマイクロホン101−1〜NからのNチャネルの入力音響信号がチャネル間特徴量算出部102及び雑音抑圧部105−1〜105−Nに入力される。チャネル間特徴量算出部102では、入力音響信号のチャネル間の差異を表す特徴量(本明細書では、これをチャネル間特徴量と呼ぶ)が算出され、選択部104に渡される。選択部104では、多数の重み係数(アレー重み係数とも呼ばれる)を格納した重み係数辞書103から、チャネル間特徴量に対応付けられた一つの重み係数が選択される。
一方、雑音抑圧部105−1〜105−Nでは、Nチャネルの入力音響信号に対して雑音抑圧処理、特に拡散性雑音を抑圧する処理が行われる。雑音抑圧部105−1〜105−Nからの雑音抑圧が行われたNチャネルの音響信号は、重み付け部106−1〜106−Nによって、選択部104により選択された重み係数で重み付けが行われる。重み付け部106−1〜106−Nからの重み付け後のNチャネルの音響信号は加算部107によって加算され、目的音声信号が強調された出力音響信号108が生成される。
次に、図2のフローチャートに従って本実施形態の処理手順を説明する。マイクロホン101−1〜101−Nから出力される入力音響信号(x1〜xNとする)は、チャネル間特徴量算出部102によってチャネル間特徴量が算出される(ステップS11)。ディジタル信号処理技術を用いる場合、入力音響信号x1〜xNは図示しないアナログ−ディジタル変換器により時間方向に離散化されたディジタル信号であり、例えば時間インデックスtを用いてx(t)と表される。入力音響信号x1〜xNが離散化されていれば、チャネル間特徴量も離散化される。チャネル間特徴量の具体例としては、後述するように入力音響信号x1〜xNの到来時間差、パワー比、複素コヒーレンスあるいは一般化相関関数を用いることができる。
次に、ステップS11で算出されたチャネル間特徴量に基づいて、選択部104により重み係数辞書103からチャネル間特徴量と対応付けられている重み係数が選択される(ステップS12)。すなわち、重み係数辞書103から選択された重み係数が取り出される。チャネル間特徴量と重み係数との対応付けは事前に決定されており、最も簡便には離散化されたチャネル間特徴量と重み係数を1対1に対応させておく方法がある。より効率的な対応付けの方法としては、LBGなどのクラスタリング手法を用いてチャネル間特徴量をグループ分けしておき、各グループに対して対応する重み係数を割り当てる方法もある。GMM(Gaussian mixture model)のような統計的な分布を利用して、分布の重みと重み係数w1〜wNを対応付ける方法も考えられる。このように対応付けに関しては様々な方法が考えられ、計算量やメモリ量などを考慮して決定される。こうして選択部104により選択された重み係数w1〜wNは、重み付け部106−1〜106−Nにセットされる。
一方、入力音響信号x1〜xNは雑音抑圧部105−1〜105−Nにも送られ、ここで拡散性雑音が抑圧される(ステップS13)。次に、雑音抑圧後のNチャネルの音響信号に対して、重み付け部106−1〜106−Nにより重み係数w1〜wNに従って重み付けがなされた後、加算部107で加算が行われることによって、目的音声信号が強調された出力音響信号108が得られる(ステップS14)。
次に、チャネル間特徴量算出部102について詳しく述べる。
チャネル間特徴量は、前述のようにN個のマイクロホン101−1〜NからのNチャネルの入力音響信号x1〜xNのチャネル間の差異を表す量であり、特許文献1にも記載されているように以下のように様々なものが考えられる。
今、入力音響信号x1〜xNの到来時間差τをN=2の場合について考える。入力音響信号x1〜xNがマイクロホン101−1〜Nのアレーに対して正面から到来する場合、τ=0である。入力音響信号x1〜xNが正面から角度θだけずれた側方から到来する場合は、τ=dsinθ/cの遅延を生じる。ここで、cは音速、dはマイクロホン101〜Nの間隔である。
ここで、到来時間差τを検出できるとすると、τ=0に対して相対的に大きな重み係数、例えば(0.5,0.5)を対応付け、τ=0以外の値に対して相対的に小さな重み係数、例えば(0,0)を対応付けることにより、正面からの入力音響信号のみを強調することができる。τを離散化して考える場合は、マイクロホン101−1〜Nのアレーが検出できる最小の角度に対応する時間単位としてもよいし、1度刻みなど一定の角度単位に対応する時間としてもよく、あるいは角度とは無関係に一定の時間間隔を用いるなど、様々な方法がある。
従来からよく用いられているマイクロホンアレーの多くは、一般化すると各マイクロホンからの入力音響信号を重み付けして加算することで出力信号を得るというものである。マイクロホンアレーの方式は種々あるが、各方式の違いは基本的に重み係数wの決定法である。適応型マイクロホンアレーは、入力音響信号を基に重み係数wを解析的に求めるものが多い。このような適応型マイクロホンアレーの一つとしてDCMP(Directionally Constrained Minimization of Power:方向拘束付き電力最小化法)が知られている。
DCMPではマイクロホンからの入力音響信号に基づいて適応的に重み係数を求めるため、遅延和アレーなどの固定型アレーに比べて少ないマイクロホン数で高い雑音抑圧能力を実現することができる。しかし、残響下では音波の干渉により事前に定めた方向ベクトルcと実際に目的音が到来する方向が必ずしも一致しないため、目的音信号が雑音とみなされ抑圧されてしまう「目的音除去」の問題が起こる。このように入力音響信号に基づいて適応的に指向特性を形成する適応型アレーは残響の影響が顕著であり、「目的音除去」の問題は避けられない。
これに対し、本実施形態に従ってチャネル間特徴量に基づき重み係数を設定する方式は、重み係数を学習することで目的音除去を抑止することができる。例えば、正面から発せられた音響信号が反射により到来時間差τにτ0だけの遅延を生じたとすると、τ0に対応する重み係数を(0.5,0.5)のように相対的に大きくし、τ0以外のτに対応する重み係数を(0,0)のように相対的に小さくすることで、目的音除去の問題を避けることができる。重み係数の学習、すなわち重み係数辞書103を作成するときのチャネル間特徴量と重み係数の対応付けは、後述の方法により事前に行われる。
到来時間差τを求める方法として例えば、CSP(cross-power-spectrum phase)法があげられる。CSP法ではN=2の場合、CSP係数を
Figure 0004455614
と求める。CSP(t)はCSP係数、Xn(f)はxn(t)のフーリエ変換、IFT{ }はフーリエ逆変換、conj( )は共役複素数、| |は絶対値を表す。CSP係数は白色化クロススペクトルのフーリエ逆変換であるので、到来時間差τに相当する時刻tにパルス状のピークをもつ。従って、CSP係数の最大値探索により到来時間差τを知ることができる。
到来時間差に基づくチャネル間特徴量としては、到来時間差そのものほかに複素コヒーレンスを用いることも可能である。X1(f),X2(f)の複素コヒーレンスは、
Figure 0004455614
で表される。Coh(f)は複素コヒーレンス、E{ }は時間方向の期待値(より厳密には集合平均)である。コヒーレンスは、信号処理の分野では2つの信号の関係を表す量として用いられる。拡散性雑音のようにチャネル間に相関のない信号は、コヒーレンスの絶対値は小さくなり、方向性の信号はコヒーレンスが大きくなる。方向性の信号はチャネル間の時間差がコヒーレンスの位相成分となって現れるので、それが目的の方向からの目的音声信号であるのか、それ以外の方向からの信号であるかを位相で区別することができる。これらの性質を特徴量として利用することで、拡散性雑音、目的音声信号及び方向性雑音を区別することが可能となる。数式(2)からもわかるように、コヒーレンスは周波数の関数であるため、後述の第3の実施形態と相性がよいが、時間領域で用いる場合は周波数方向に平均化する、代表的な周波数の値を用いる、など様々な方法が考えられる。コヒーレンスは一般的にはNチャネルで定義され、ここでの例のようなN=2に限定されない。Nチャネルのコヒーレンスは、任意の2chのコヒーレンスの組み合わせ(最大でN×(N−1)/2通り)で表現されるのが一般的である。
チャネル間特徴量としては、到来時間差に基づく特徴量のほかに一般化相関関数を用いることもできる。一般化相関関数については、例えば "The Generalized Correlation Method for Estimation of Time Delay, C. H. Knapp and G. C. Carter, IEEE Trans, Acoust., Speech, Signal Processing", Vol.ASSP-24, No.4,pp.320-327(1976)(文献1)に記載されている。一般化相関関数GCC(t)は、
Figure 0004455614
と定義される。ここでIFTはフーリエ逆変換、Φ(f)は重み係数、G12(f)はチャネル間のクロスパワースペクトルである。Φ(f)の決め方に関しては様々な方法があり、詳細は上記文献に記載されている。例えば、最尤推定法による重み係数Φml(f)は、次式で表される。
Figure 0004455614
ただし、|γ12(f)|2 は振幅2乗コヒーレンスである。CSPの場合と同様に、GCC(t)の最大値と最大値を与えるtからチャネル間の相関の強さと音源の方向を知ることができる。
このように本実施形態はチャネル間特徴量と重み係数w1〜wNの関係を学習によって求めることで、残響等により入力音響信号x1〜xNの方向情報が乱されていても、これを学習しておくことにより、「目的音除去」の問題を起こすことなく目的音信号の強調を行うことが可能である。
次に、重み付け部106−1〜106−Nについて詳しく説明する。
重み付け部106−1〜106−Nにおける重み付けは、時間領域におけるディジタル信号処理では畳み込みとして表現される。すなわち、重み係数w1〜wNをwn={wn(0),wn(1),...,wn(L-1)}と表した場合、以下の関係式が成り立つ。
Figure 0004455614
と表される。ただし、Lはフィルタ長、nはチャネル番号、*は畳み込みを表す。
加算部107から出力される出力音響信号108は、全チャネルの合計として以下のy(t)のように表される。
Figure 0004455614
次に、雑音抑圧部105−1〜105−Nについて詳しく説明する。雑音抑圧部105−1〜105−Nにおいても、同様の畳み込み演算により雑音抑圧を行うことができる。具体的な雑音抑圧方法に関しては周波数領域で述べるが、時間領域の畳み込み演算と周波数領域での乗算はフーリエ変換の関係にあるので、周波数領域及び時間領域のいずれで実現しても等価である。
雑音抑圧の方法としては、例えばS.F.Boll, "Suppression of Acoustic Noise in Speech Using Spectral Subtraction," IEEE Trans. ASSP vol. 27, pp.113-120, 1979(文献2)に示されるスペクトルサブトラクション、Y. Ephraim, D. Malah, ”Speech Enhancement Using a Minimum Mean-Square Error Short-Time Spectral Amplitude Estimator”, IEEE Trans. ASSP vol. 32, 1109-1121, 1984(文献3)に示されるMMSE-STSA、及びY. Ephraim, D. Malah, ”Speech Enhancement Using a Minimum Mean-Square Error Log-Spectral Amplitude Estimator”, IEEE Trans. ASSP vol. 33, 443-445, 1985(文献4)に示されるMMSE-LSAやその改良型など様々な手法があり、これらから任意の雑音抑圧方法を適宜選択することが可能である。
マイクロホンアレー処理と雑音抑圧を組み合わせる手法自体は公知である。例えば、アレー処理部よりも後に配置される雑音抑圧部はポストフィルタと呼ばれ、さまざまな手法が検討されている。一方、アレー処理部の前に雑音抑圧部を配置する方法は、雑音抑圧部の計算量がマイクロホンの本数倍に増大するため、あまり用いられない。
特許文献1記載の手法は、学習によって重み係数を求めるため、雑音抑圧部によって生じる歪みを軽減するように重みを学習することが可能であるという長所を備えている。その理由は学習時に、歪みの生じた信号を入力信号として目的信号により近くなるような重み係数が学習されるからである。そのため、計算量が増加することを考えても、本実施形態のように雑音抑圧部105−1〜105−Nをアレー処理部である重み付け加算部(重み付け部106−1〜106−Nと加算部107)の前に配置するメリットがある。
この場合、まず雑音抑圧を行った後にチャネル間特徴量を求め、これに基づき重み係数を選択する構成が考えられる。しかし、この通常考えられる構成には問題がある。雑音抑圧部はチャネル毎に独立に動作し得るため、雑音抑圧部による雑音抑圧後では音響信号のチャネル間特徴量が乱れてしまう。例えば、チャネル間特徴量としてチャネル間のパワー比を考えた場合、チャネル毎に異なる抑圧係数をかけると、雑音抑圧の前後でパワー比が変ってしまう。これに対して、本実施形態に従いチャネル間特徴量算出部102及び雑音抑圧部105−1〜105−Nを図1のように配置し、雑音抑圧を行う前の入力音響信号についてチャネル間特徴量を算出することにより、上述の問題が回避される。
図3を用いて、このように雑音抑圧を行う前の入力音響信号についてチャネル間特徴量を算出することによる効果について詳しく述べる。図3は、チャネル間特徴量の分布を模式的に表している。特徴量空間内に想定した3つの音源位置A,B及びCのうち、Aは目的信号が到来する強調位置(例えば、正面方向の位置)、B、Cは雑音を抑圧すべき位置(例えば、右方向と左方向の位置)とする。
雑音が存在しない環境で算出されるチャネル間特徴量は、図3の黒丸のように方向毎に狭い範囲に分布する。例えば、チャネル間特徴量としてパワー比を考えると、正面方向でのパワー比は1である。左方向または右方向では、音源に近い方のマイクロホンのゲインが僅かに大きくなるため、左方向または右方向でのパワー比の一方は1より大きく、他方は1より小さくなる。
一方、ノイズが存在する環境ではノイズのパワーはチャネル毎に独立に変化することから、チャネル間のパワー比の分散は大きくなる。その様子を示したのが図3の実線の円である。ここで、チャネル毎に雑音抑圧を行うと、分散が点線の円のように広がる。これは、抑圧係数がチャネル毎に独立に求められるためである。後段のマイクロホンアレー処理が効果的に機能するためには、特徴量の段階で目的方向と妨害方向ができるだけ明確に区別できることが望ましい。
本実施形態では、雑音抑圧を行った後の分布(点線の円)においてチャネル間特徴量を算出するのではなく、雑音抑圧を行う前の分布(実線の円)においてチャネル間特徴量を算出することにより、雑音抑圧によるチャネル特徴量の分布の広がりを回避し、後段のアレー処理部を効果的に機能させることができる効果がある。
(第2の実施形態)
図4は、第1の実施形態を変形した第2の実施形態に従う音響信号処理装置であり、図1における雑音抑圧部105−1〜105−Nと重み付け部106−1〜106−Nの位置が入れ替わっている。すなわち、図5のフローチャートに示されるように、チャネル間特徴量算出部102においてNチャネルの入力音響信号x1〜xNのチャネル間特徴量が算出され(ステップS21)、算出されたチャネル間特徴量に対応する重み係数が選択部104において選択される(ステップS22)。このようにステップS21及びS22の処理は、図2と同様である。
本実施形態では、ステップS22の次に重み付け部106−1〜106−Nにより入力音響信号x1〜xNに対し重み付けが行われる(ステップS23)。次に、重み付けが行われたNチャネルの音響信号に対して、雑音抑圧部105−1〜105−Nにより拡散性雑音の抑圧が行われる(ステップS24)。最後に、雑音抑圧後のNチャネルの音響信号が加算部107によって加算され、出力音響信号108が得られる(ステップS25)。
このように雑音抑圧部105−1〜105−Nと重み付け部106−1〜106−Nの処理は、実装上はどちらの処理を先に行ってもよい。
(第3の実施形態)
図6に示される本発明の第3の実施形態に従う音響信号処理装置では、第1の実施形態に従う図1の音響信号処理装置に対して、Nチャネルの入力音響信号を周波数領域の信号に変換するためのフーリエ変換部401−1〜401Nと、雑音抑圧及び重み付け加算後の周波数領域の音響信号を時間領域の信号に戻すためのフーリエ逆変換部405が追加されている。さらに、フーリエ変換部401−1〜401N及びフーリエ逆変換部405の追加に伴い、雑音抑圧部105−1〜105−N、重み付け部106−1〜106−N及び加算部107が周波数領域での演算によって拡散性雑音の抑圧、重み付け及び加算を行う雑音抑圧部402−1〜402−N、重み付部403−1〜403−N及び加算部404に置き換えられている。
ディジタル信号処理技術の分野において周知のように、時間領域での畳み込み演算は周波数領域での積の演算で表される。本実施形態では、Nチャネルの入力音響信号をフーリエ変換部401−1〜401Nにおいて周波数領域の信号に変換してから雑音抑圧及び重み付け加算を行い雑音抑圧及び重み付け加算後の信号についてフーリエ逆変換部405によりフーリエ逆変換を行い、時間領域の信号に戻している。従って、信号処理的には本実施形態は時間領域で処理を行う第1の実施形態と等価な処理を行っていることになる。この場合、加算部404からの出力信号Y(k)は、式(5)に示したような畳み込みではなく、以下のように積の形で表される。
Figure 0004455614
ただし、kは周波数インデックスである。
加算部404からの出力信号Y(k)に対しフーリエ逆変換部405においてフーリエ逆変換が行われることによって、時間領域の出力音響信号y(t)が得られる。加算部404からの周波数領域の出力信号Y(k)をそのまま、例えば音声認識のパラメータとして利用することも可能である。
本実施形態のように入力音響信号を周波数領域に変換してから処理を行う利点としては、重み付け部403−1〜403−Nのフィルタ次数によっては計算量が削減できる場合があることと、周波数帯域毎に独立に処理を行うことが可能であるため、複雑な残響を表現しやすいことなどが挙げられる。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に雑音抑圧部402−1〜402−Nによる雑音抑圧前の信号からチャネル間特徴量の算出を行う構成とすることで、雑音抑圧によるチャネル特徴量の分布の分散を最小限に抑え、もって後段のアレー処理部を効果的に機能させることができる。
本実施形態における雑音抑圧の方法としては、先の文献2に示されるスペクトルサブトラクション、文献3に示されるMMSE-STSA、及び文献4に示されるMMSE-LSAやその改良型など様々な手法から任意の雑音抑圧方法を適宜選択することが可能である。
(第4の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態に従う音響信号処理装置であり、第2の実施形態に従う図4の音響信号処理装置に対して、照合部406とセントロイド辞書407が追加されている。セントロイド辞書407には、図8に示すようにLBG法等により得られた複数(I)のセントロイドの特徴量がインデクスIDと対応付けられて格納されている。ここでセントロイドとは、チャネル間特徴量をクラスタリングしたときの各クラスタの代表点である。
図7の音響信号処理装置の処理手順は、図9のフローチャートに示される。ただし、図9ではフーリエ変換部401−1〜401N及び逆フーリエ変換部405の処理については省略している。チャネル間特徴量算出部102において、フーリエ変換後のNチャネルの音響信号のチャネル間特徴量が算出される(ステップS31)。次に、各チャネル間特徴量とセントロイド辞書407に格納されている複数(I)のセントロイドの特徴量とが照合され、両者間の距離が計算される(ステップS32)。
照合部406からチャネル間特徴量と代表点の特徴量との間の距離を最小にするセントロイドの特徴量を指し示すインデクスIDが選択部104に送られ、選択部104においてインデクスIDに対応する重み係数が重み係数辞書103から選択されて取り出される(ステップS33)。こうして選択部104で選択された重み係数は、重み付け部403−1〜403−Nにセットされる。
一方、フーリエ変換部401−1〜401Nにより周波数領域に変換された入力音響信号は、雑音抑圧部402−1〜402−Nに入力されることにより、拡散性雑音が抑圧される(ステップS34)。
次に、雑音抑圧後のNチャネルの音響信号は、重み付け部403−1〜403−Nにおいて、ステップS33でセットされた重み係数に従って重み付けがなされた後、加算部404で加算されることにより、目的音声信号が強調された出力信号が得られる(ステップS35)。加算部404からの出力信号は、フーリエ逆変換部405においてフーリエ逆変換が行われることによって、時間領域の出力音響信号が得られる。
(第5の実施形態)
図10に示されるように、本発明の第5の実施形態に従う音響信号処理装置では、第1の実施形態で説明したチャネル間特徴量算出部102、重み係数辞書103及び選択部104をそれぞれ有する複数(M)の重み制御部500−1〜500−Mが備えられる。
重み制御部500−1〜500−Mは、制御信号501に従って入力切替器502及び出力切替器503によって切り替えられる。すなわち、マイクロホン101−1〜101−NからのNチャネルの入力音響信号セットは、入力切替器502によって重み制御部500−1〜500−Mにいずれかに入力され、チャネル間特徴量算出部102によってチャネル間特徴量が算出される。入力音響信号セットが入力された重み制御部では、選択部104によって重み係数辞書103からチャネル間特徴量に対応する重み係数セットが選択される。選択された重み係数セットは、出力切替器503を介して重み付け部106−1〜106−Nに与えられる。
雑音抑圧部105−1〜105−Nからの雑音抑圧が行われたNチャネルの音響信号は、重み付け部106−1〜106−Nによって選択部104により選択された重み係数で重み付けが行われる。重み付け部106−1〜106−Nからの重み付け後のNチャネルの音響信号は加算部107によって加算され、目的音声信号が強調された出力音響信号108が生成される。
重み係数辞書103は、事前に実使用環境に近い音響環境での学習により作成される。実際には、種々の音響環境が想定される。例えば、自動車の車内の音響環境は、車種によって大きく異なる。重み制御部500−1〜500−M内の各々の重み係数辞書103は、それぞれ異なる音響環境の下で学習されている。従って、音響信号処理時の実使用環境に応じて重み制御部500−1〜500−Mを切り替え、実使用環境と同一もしくは最も類似した音響環境の下で学習された重み係数辞書103から、選択部104により選択される重み係数を用いて重み付けを行うことで、実使用環境に適した音響信号処理を行うことができる。
重み制御部500−1〜500−Mの切り替えのために用いる制御信号501は、例えばユーザによるボタン操作によって生成されてもよいし、信号対雑音比(SNR)のような、入力音響信号に起因するパラメータを指標として自動的に生成されてもよい。また、車速等の外部からのパラメータを指標として生成されてもよい。
第5の実施形態のように重み制御部500−1〜500−M内にそれぞれチャネル間特徴量算出部102を備えた場合、重み制御部500−1〜500−Mのそれぞれに対応する音響環境に適したチャネル間特徴量の算出方法やパラメータを用いることで、より的確なチャネル間特徴量を算出することが期待される。
(第6の実施形態)
図11は、第5の実施形態を変形した本発明の第6の実施形態に従う音響信号処理装置であり、図10中の出力切替器503が重み付け加算器504に置き換えられている。第5の実施形態と同様に、重み制御部500−1〜500−M内の各々の重み係数辞書103は、それぞれ異なる音響環境の下で学習されている。
重み付け加算器504では、重み制御部500−1〜500−M内の重み係数辞書103から選択部104により選択される重み係数の重み付け加算が行われ、重み付け加算後の重み係数が重み付け部106−1〜106−Nに与えられる。従って、実使用環境が変化しても、その使用環境に比較的適合した音響信号処理を行うことができる。重み付け加算器504では、固定の重み係数で重み付けを行ってもよいし、制御信号501に基づいて制御される重み係数で重み付けを行ってもよい。
(第7の実施形態)
図12は、第5の実施形態を変形した本発明の第7の実施形態に従う音響信号処理装置であり、図10中の重み制御部500−1〜500−Mからチャネル間特徴量辞書が除去され、共通のチャネル間特徴量算出部102が用いられる。
このようにチャネル間特徴量算出部102に関しては切り替えを行わずに共通として、重み係数辞書103及び選択部104のみを切り替えて使用しても、第5の実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。さらに、第6の実施形態と第7の実施形態を組み合わせ、図12における出力切替器503を重み付け加算器504に置き換えても構わない。
(第8の実施形態)
図13は、本発明の第8の実施形態に従う音響信号処理装置であり、図6におけるチャネル間特徴量算出部102、重み係数辞書103及び選択部104がチャネル間相関算出部601及び重み算出部602に置き換えられている。
次に、図14のフローチャートに従って本実施形態の処理手順を説明する。マイクロホン101−1〜101−Nから出力される入力音響信号x1〜xNは、チャネル間相関算出部601によってチャネル間相関が算出される(ステップS41)。入力音響信号x1〜xNが離散化されていれば、チャネル間相関も離散化される。
次に、重み係数算出部602ではステップS41で算出されたチャネル間相関に基づき指向性を形成するための重み係数w1〜wNが算出される(ステップS42)。重み係数算出部302により算出された重み係数w1〜wNは、重み付け部106−1〜106−Nにセットされる。
一方、入力音響信号x1〜xNは雑音抑圧部105−1〜105−Nにおいて拡散性雑音が抑圧される(ステップS43)。次に、雑音抑圧後のNチャネルの音響信号に対して、重み付け部106−1〜106−Nにより重み係数w1〜wNに従って重み付けがなされた後、加算部107で加算が行われることによって、目的音声信号が強調された出力音響信号108が得られる(ステップS44)。
適応型アレーの例である前述のDCMPに従うと、重み付け部403−1〜403−Nに与えられる重み係数wは、以下のように解析的に求められる。
Figure 0004455614
ここで、Rxxはチャネル間相関行列、inv( )は逆行列、は共役転置を表す。ベクトルcは拘束ベクトルとも呼ばれ、ベクトルcで示される方向の応答が希望応答h(目的音声の方向に指向性を持つ応答)となるように設計が可能である。w及びcはベクトル、hはスカラである。複数の拘束条件を設定することも可能であり、その場合、cは行列、hはベクトルとなる。通常、拘束ベクトルを目的音声方向とし、希望応答を1として設計する。
DCMPでは、入力信号に基づいて解析的に重み係数を求めことができる。しかし、本実施形態では重み付け部403−1〜403−Nの入力信号は雑音抑圧部402−1〜402−Nの出力信号、重み係数の算出に用いるチャネル間相関算出部601の入力信号は雑音抑圧部402−1〜402−Nの入力信号であり、両者は一致しないため、理論的な不整合を起こしている。
本来ならば、雑音抑圧後の信号を用いてチャネル間相関を算出すべきであるが、反面で本実施形態によるとチャネル間相関を早目に算出できるメリットがあり、利用条件によっては全体として有利に働く場合もあり得る。一方、第1乃至第7の実施形態で述べた手法は、事前学習により重み係数を雑音抑圧部の寄与も含めて学習するため、上述のような不整合は起こらない。
本実施形態では適応型アレーの例としてDCMPを用いたが、L.J. Griffiths and C.W. Jim,”An Alternative Approach to Linearly Constrained Adaptive Beamforming,” IEEE Trans. Antennas Propagation, vol. 30, no. 1, pp.2 7-34, 1982(文献4)に記載されるGriffiths-Jim型など他の種類のアレーを用いてもよい。
(第9の実施形態)
図15は、第8の実施形態を変形した第9の実施形態に従う音響信号処理装置であり、図13における雑音抑圧部105−1〜105−Nと重み付け部106−1〜106−Nの位置が入れ替わっている。すなわち、図16のフローチャートに示されるように、チャネル間相関算出部601においてNチャネルの入力音響信号x1〜xNのチャネル間相関量が算出され(ステップS51)る。次に、算出されたチャネル間相関に基づき、指向性を形成するための重み係数w1〜wNが重み係数算出部602により算出される(ステップS52)。重み係数算出部302により算出された重み係数w1〜wNは、重み付け部106−1〜106−Nにセットされる。このようにステップS51及びS52の処理は、図14と同様である。
本実施形態では、ステップS52の次に重み付け部106−1〜106−Nにより入力音響信号x1〜xNに対し重み付けが行われる(ステップS53)。次に、重み付けが行われたNチャネルの音響信号に対して、雑音抑圧部105−1〜105−Nにより拡散性雑音の抑圧が行われる(ステップS54)。最後に、雑音抑圧後のNチャネルの音響信号が加算部107によって加算され、出力音響信号108が得られる(ステップS55)。
このように雑音抑圧部105−1〜105−Nと重み付け部105−1〜105−Nの処理は、実装上はどちらの処理を先に行ってもよい。
上述した第1乃至第9の実施形態で説明した音響信号処理は、例えば汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることでも実現することが可能である。すなわち、上述した音響信号処理をコンピュータ装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このとき当該プログラムをコンピュータ装置にあらかじめインストールすることで実現してもよいし、CD−ROMなどの記憶媒体に記憶して、あるいはネットワークを介して当該プログラムを配布して、このプログラムをコンピュータ装置に適宜インストールしてもよい。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
第1の実施形態に従う音響信号処理装置を示すブロック図 第1の実施形態の処理手順を示すフローチャート チャネル特徴量の分布を示す図 第2の実施形態に従う音響信号処理装置を示すブロック図 第2の実施形態の処理手順を示すフローチャート 第3の実施形態に従う音響信号処理装置を示すブロック図 第4の実施形態に従う音響信号処理装置を示すブロック図 図7中のセントロイド辞書の内容を示す図 第4の実施形態の処理手順を示すフローチャート 第5の実施形態に従う音響信号処理装置を示すブロック図 第6の実施形態に従う音響信号処理装置を示すブロック図 第7の実施形態に従う音響信号処理装置を示すブロック図 第8の実施形態に従う音響信号処理装置を示すブロック図 第8の実施形態の処理手順を示すフローチャート 第9の実施形態に従う音響信号処理装置を示すブロック図 第9の実施形態の処理手順を示すフローチャート
符号の説明
101−1〜101−N・・・マイクロホン
102・・・チャネル間特徴量算出部
103・・・選択部
104・・・重み係数辞書
105−1〜105−N・・・雑音抑圧部
106−1〜106−N・・・重み付け部
107・・・加算部
108・・・出力音響信号
401−1〜401N・・・フーリエ変換部
402−1〜402−N・・・雑音抑圧部
403−1〜403−N・・・重み付け部
404・・・加算部
405・・・フーリエ逆変換部
406・・・照合部
407・・・セントロイド辞書
500−1〜500−M・・・重み制御部
501・・・制御信号
502・・・入力切替部
503・・・出力切替部
504・・・重み付け加算器
601・・・チャネル相関算出部
602・・・重み係数算出部

Claims (21)

  1. 複数チャネルの入力音響信号のチャネル間の差異を表す少なくとも一つの特徴量を算出するステップと、
    前記特徴量に従って少なくとも一つの重み係数辞書から学習によって事前に求められた複数の重み係数を選択するステップと、
    前記複数チャネルの入力音響信号に対して雑音抑圧及び前記重み係数を用いた重み付けをチャネル毎に個別に行って、前記雑音抑圧及び前記重み付けが行われた複数チャネルの音響信号を加算して出力音響信号を生成するステップとを含むことを特徴とする音響信号処理方法。
  2. 前記出力音響信号を生成するステップは、前記複数チャネルの入力音響信号に対して前記雑音抑圧をチャネル毎に個別に行うステップと、前記雑音抑圧が行われた複数チャネルの音響信号に対して前記重み付けをチャネル毎に個別に行うステップと、前記重み付けが行われた複数チャネルの音響信号を加算するステップとを含む請求項1記載の音響信号処理方法。
  3. 前記出力音響信号を生成するステップは、前記複数チャネルの入力音響信号に対して前記重み係数を用いて重み付けをチャネル毎に個別に行うステップと、前記重み付けが行われた複数チャネルの音響信号に対して前記雑音抑圧をチャネル毎に個別に行うステップと、前記雑音抑圧が行われた複数チャネルの音響信号を加算するステップとを含む請求項1記載の音響信号処理方法。
  4. 前記重み係数は、前記特徴量に予め対応付けられている請求項1記載の音響信号処理方法。
  5. 前記選択するステップは、前記特徴量と予め用意された複数のセントロイドの特徴量との間の距離を求めるステップと、前記距離が相対的に小さい一つのセントロイドを決定するステップとを有し、前記複数の重み係数は、前記セントロイドに予め対応付けられている請求項1記載の音響信号処理方法。
  6. 前記特徴量を算出するステップは、前記入力音響信号のチャネル間の到達時間差を算出する請求項1記載の音響信号処理方法。
  7. 前記特徴量を算出するステップは、前記入力音響信号のチャネル間の複素コヒーレンスを算出する請求項1記載の音響信号処理方法。
  8. 前記特徴量を算出するステップは、前記入力音響信号のチャネル間のパワー比を算出する請求項1記載の音響信号処理方法。
  9. 前記重み係数は時間領域のフィルタ係数であり、前記音響信号と前記重み係数の畳み込みによって前記重み付けを行う請求項1記載の音響信号処理方法。
  10. 前記重み係数は周波数領域のフィルタ係数であり、前記音響信号と前記重み係数の積をとることによって前記重み付けを行う請求項1記載の音響信号処理方法。
  11. 前記重み係数辞書は、音響環境に応じて選択される請求項1記載の音響信号処理方法。
  12. 複数チャネルの入力音響信号のチャネル間相関を算出するステップと、
    前記チャネル相関に基づいて指向性を形成するための重み係数を算出するステップと、
    前記複数チャネルの入力音響信号に対して雑音抑圧及び前記重み係数を用いた重み付けをチャネル毎に個別に行って、前記雑音抑圧及び前記重み付けが行われた複数チャネルの音響信号を加算して出力音響信号を生成するステップとを含むことを特徴とする音響信号処理方法。
  13. 前記出力音響信号を生成するステップは、前記複数チャネルの入力音響信号に対して前記雑音抑圧をチャネル毎に個別に行うステップと、前記雑音抑圧が行われた複数チャネルの音響信号に対して前記重み付けをチャネル毎に個別に行うステップと、前記重み付けが行われた複数チャネルの音響信号を加算するステップとを含む請求項12記載の音響信号処理方法。
  14. 前記出力音響信号を生成するステップは、前記複数チャネルの入力音響信号に対して前記重み係数を用いて重み付けをチャネル毎に個別に行うステップと、前記重み付けが行われた複数チャネルの音響信号に対して前記雑音抑圧をチャネル毎に個別に行うステップと、前記雑音抑圧が行われた複数チャネルの音響信号を加算するステップとを含む請求項12記載の音響信号処理方法。
  15. 前記重み係数は時間領域のフィルタ係数であり、前記音響信号と前記重み係数の畳み込みによって前記重み付けを行う請求項12記載の音響信号処理方法。
  16. 前記重み係数は周波数領域のフィルタ係数であり、前記音響信号と前記重み係数の積をとることによって前記重み付けを行う請求項12記載の音響信号処理方法。
  17. 前記重み係数辞書は、音響環境に応じて選択される請求項12記載の音響信号処理方法。
  18. 複数チャネルの入力音響信号のチャネル間の差異を表す少なくとも一つの特徴量を算出する算出部と、
    前記特徴量に従って少なくとも一つの重み係数辞書から複数の重み係数を選択する選択部と、
    前記複数チャネルの入力音響信号に対して雑音抑圧及び前記重み係数を用いた重み付けをチャネル毎に個別に行って、前記雑音抑圧及び前記重み付けが行われた複数チャネルの音響信号を加算して出力音響信号を生成する信号処理部とを具備することを特徴とする音響信号処理装置。
  19. 複数チャネルの入力音響信号のチャネル間相関を算出する第1の算出部と、
    前記チャネル相関に基づいて指向性を形成するための重み係数を算出する第2の算出部と、
    前記複数チャネルの入力音響信号に対して雑音抑圧及び前記重み係数を用いた重み付けをチャネル毎に個別に行って、前記雑音抑圧及び前記重み付けが行われた複数チャネルの音響信号を加算して出力音響信号を生成する信号処理部とを具備することを特徴とする音響信号処理装置。
  20. 複数チャネルの入力音響信号のチャネル間の差異を表す少なくとも一つの特徴量を算出する処理と、
    前記特徴量に従って少なくとも一つの重み係数辞書から複数の重み係数を選択する処理と、
    前記複数チャネルの入力音響信号に対して雑音抑圧及び前記重み係数を用いた重み付けをチャネル毎に個別に行って、前記雑音抑圧及び前記重み付けが行われた複数チャネルの音響信号を加算して出力音響信号を生成する処理とを含むことを特徴とする音響信号処理をコンピュータに行わせるためのプログラム。
  21. 複数チャネルの入力音響信号のチャネル間相関を算出する処理と、
    前記チャネル相関に基づいて指向性を形成するための重み係数を算出する処理と、
    前記複数チャネルの入力音響信号に対して雑音抑圧及び前記重み係数を用いた重み付けをチャネル毎に個別に行って、前記雑音抑圧及び前記重み付けが行われた複数チャネルの音響信号を加算して出力音響信号を生成する処理とを含むことを特徴とする音響信号処理をコンピュータに行わせるためのプログラム。
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