JP4457513B2 - X線発生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、LSIの製品検査などのために、X線非破壊検査、X線分析、LSIの内部構造を拡大してX線写真を撮るような工業用X線装置、細胞のX線写真をとるようなX線装置などに用いられるX線発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、X線発生装置は、図9に示すように、内部を真空状態にした管本体3と、この管本体3の内部に配備された陰極4と、すり鉢状に形成されたブロック状のウェーネルト電極5と、通電に伴い陰極4から発生した電子ビームを照射してX線を発生させるターゲットTと、ターゲットTに向けて電子ビームを収束させる磁界レンズ7とを備えている。
【0003】
また、ウェーネルト電極5は、陰極4に対して負の電位が保たれており、通電の際に陰極4から発生した電子ビームをある程度絞って出力するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置は、図9に示すように、ウェーネルト電極5がブロック状をしているので、陰極4に比べ、熱容量が大きくなる。つまり、通電時の陰極4の温度と、この陰極4から発生した輻射熱を帯びて上昇したウェーネルト電極5の温度との間に極端な温度差が生じてしまう。
【0005】
また、管本体3の内部は真空状態といえども、残留物であるカーボンや、電子を発生する際に陰極4が磨耗して生ずる酸化物などの蒸散物が微量に存在し、これらが絶縁物となり陰極4の近くに存在する陰極4よりも温度の低い物に付着するといった傾向がある。すなわち、陰極4の間近に存在するウェーネルト電極5の端部に付着する。その結果、陰極4とウェーネルト電極5との電位差が設定条件と異なり、出力する電子ビームを安定に取り出せなくなる。そして、最終的にX線を正確かつ安定に出力できないといった問題がある。
【0006】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ウェーネルト電極への絶縁物の付着を抑制し、X線を安定に効率よく発生するX線発生装置を提供することを主たる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、内部を真空状態にした管本体と、この管本体内で電子ビームを発生する電子源と、この電子源から発生した電子ビームを照射してX線を発生するターゲットとを備えたX線発生装置において、前記電子源は、(a)通電に伴い電子を発生する陰極と、(b)円筒状の支持部の前記ターゲット側の表面から前記陰極に向かうにつれて電子ビームが通過する開口部の幅が狭くなるように、平板によってすり鉢状に形成されたウェーネルト電極とを備え、(c)前記ウェーネルト電極は、前記支持部から前記陰極に向かうにつれて厚みが薄くなっているものである。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、内部を真空状態にした管本体と、この管本体内で電子ビームを発生する電子源と、この電子源から発生した電子ビームを照射してX線を発生するターゲットとを備えたX線発生装置において、前記電子源は、(a)通電に伴い電子を発生する陰極と、(d)円筒状の支持部の前記ターゲット側の表面から前記陰極先端方向に平板が水平に延伸し、かつ前記陰極部分で電子ビームが通過する開口部が設けられ、さらに電子ビーム出力方向斜めに開口部が拡がる方向に平板が屈折することですり鉢状に形成されたウェーネルト電極とを備え、(e)前記ウェーネルト電極のすり鉢状の陰極側先端の厚みは、100〜500μmの範囲に設定されているものである。
【0010】
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のX線発生装置において、(f)前記ウェーネルト電極の厚みは、100〜500μmの範囲に設定されている。
【0011】
〔作用〕
請求項1に記載の発明の作用は次のとおりである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、円筒状の支持部のターゲット側の表面から陰極に向かうにつれて電子ビームが通過する開口部の幅が狭くなるように、平板によってすり鉢状に形成されたウェーネルト電極を備えている。つまり、ウェーネルト電極は、通電に伴い陰極から発生する輻射熱を帯びて、直ちに陰極と略同じ温度まで上昇させられる。その結果、ウェーネルト電極へのカーボンなどの絶縁物の付着が抑制され、陰極とウェーネルト電極との極端な電位差が回避される。また、ウェーネルト電極は、陰極に向かうにつれて厚みが薄くなっているので、陰極からの輻射熱により、直ちに陰極と略同じ温度まで上昇させられる。つまり。陰極とウェーネルト電極との電位差が抑制される。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、円筒状の支持部のターゲット側の表面から陰極先端方向に平板が水平に延伸し、かつ陰極部分で電子ビームが通過する開口部が設けられ、さらに電子ビーム出力方向斜めに開口部が拡がる方向に平板が屈折することですり鉢状に形成されたウェーネルト電極を備え、ウェーネルト電極のすり鉢状の陰極側先端の厚みは、100〜500μmの範囲に設定されている。つまり、ウェーネルト電極は、通電に伴い陰極から発生する輻射熱を帯びて、直ちに陰極と略同じ温度まで上昇させられる。その結果、ウェーネルト電極へのカーボンなどの絶縁物の付着が抑制され、陰極とウェーネルト電極との極端な電位差が回避される。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、厚みが100〜500μmの範囲に設定されたウェーネルト電極を用いることにより、陰極とウェーネルト電極との熱容量の差により発生する極端な電位差が回避される。
【0015】
【発明の実施の形態】
<第1実施例>
次に、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。
図1はこの発明のX線発生装置の全体構成を示すブロック図、図2はこの実施例のX線発生部の要部構成である電子源を示す縦断面図、図3は電子源の平面図、図4は陰極とウェーネルト電極の配置関係を示した模式図である。
【0016】
この実施例のX線発生装置は、図1に示すように、X線出力側から順にX線を発生するX線発生部1と、X線発生部1の内部を真空状態にする真空排気部8と、X線発生部1に管電圧・管電流を供給する高電圧電源部9と、前記各部を制御する制御部10と、制御部10にX線を発生させるための設定条件などの情報を送るコンピュータ11と、このコンピュータ11に接続され、X線出力の条件設定などの入力を行うキーボードなどからなる操作卓12と、この入力された設定条件や装置全体の状況を表示するモニタ13とを備えている。以下、各部の構成および機能について具体的に説明する。
【0017】
先ず、この実施例装置の特徴的な構成を有する電子源2を備えたX線発生部1について説明する。
X線発生部1は、図2に示すように、内部を真空可能にした管本体3に、陰極4と、この陰極4から発生する電子をビーム状に絞り込むウェーネルト電極5とを備えた電子源2と、電子源2から出力される電子ビームを後段のターゲットに照射するように、さらに電子ビームを収束する磁界レンズ部7とから構成されている。
【0018】
管本体3は、ステンレス鋼などからなる円柱状をしており、図示しないが、その長手方向の端部にX線出力窓を備えている。また、その側部には開閉部を備えており、陰極4の交換などのメンテナンスが行えるようになっている。
【0019】
陰極4は、高電圧コネクタ碍子6に着脱可能に取り付けられている。陰極4の材質としては、LaB6(六ホウ化ランタン)が用いられている。なお、陰極4の材質はLaB6に限定されるものではなく、例えば、タングステンなどであってもよい。
【0020】
ウェーネルト電極5は、ステンレス鋼で形成されている。また、図2および図3に示すように、ウェーネルト電極5の支持部周縁から陰極に向かうにつれて先窄まりとなったすり鉢状(以下、適宜「テーパ状」という)に形成されている。また、その先窄まりの先端側には、陰極4から発生する電子がビーム状となり通過するように開口部dが設けられている。さらに、テーパ状に形成されたウェーネルト電極5の傾斜角θは、図に示す鉛直方向の中心軸Yを基準に左右60°、すなわち、電子ビーム出力方向に120°の開口部を形成している。
【0021】
つまり、ウェーネルト電極5は、陰極4に対して数kV程度の負の電位に保たれており、ビーム電流を制御するとともに、開口部dを通過する電子ビームの径を細く絞り込むようになっている。
【0022】
なお、ウェーネルト電極5の材質は、ステンレス鋼に限定されるものではなく、例えば、タングステン、タンタル、モリブデンなどが挙げられる。また、この実施例ではウェーネルト電極の傾斜角θが120°となっているが、120°に限定されるものではない。
【0023】
また、ウェーネルト電極5の厚みHは、使用する材質によっても異なるが、図2のLに示す支持部から陰極方向の先端までを100〜500μmの範囲に設定することが好ましい。さらに好ましくは、100〜200μmの範囲である。
【0024】
つまり、ウェーネルト電極5の厚みHが100μm未満であれば、厚みが薄くなりすぎてウェーネルト電極5の先端と陰極4との間で放電現象が発生してしまうからである。
【0025】
逆に、ウェーネルト電極5の厚みHが500μmを越えると、陰極4から電子を発生する際の輻射熱を帯びて上昇するウェーネルト陰極5の温度と、陰極4の温度のとの間に極端な温度差が生じる。そして、管本体3に微量に存在するカーボンなどの蒸散物が絶縁物としてウェーネルト電極5の先端に付着する。その結果、陰極4とウェーネルト電極5との間で設定以上の電位差が生じてしまうからである。
【0026】
また、陰極4とウェーネルト電極5との配置関係は、図4に示すように、ウェーネルト電極5を陰極方向に延伸した仮想線が陰極4の先端と交差するようになっている。このように相互配置することによって、陰極4から発生した電子が効率よくウェーネルト電極5の開口部dを通過するようになっている。なお、この実施例装置の場合、開口部dは、0.5〜1.0mmの範囲に設定されているが、この範囲に限定されるものではない。
【0027】
次に、磁界レンズ部7は、図9に示す構造と同様であり、磁界レンズ7aと、ターゲットTから構成されている。
磁界レンズ7aは、純鉄からなる円筒状の側壁内部にコイルCが設けられているとともに、円筒の中央空間部の先端側(電子ビーム出力側)に間隙Kが設けられている。つまり、コイルCに電流を流したときに発生する磁力が、純鉄の間隙K部分に集中するとともに、電流レベルを調整することによって磁力が変更され、所定の位置に電子ビームが収束するように調整される。
【0028】
そして、磁界レンズ7aの後段にターゲットTが配置されており、このターゲットTに電子ビームが照射されることによってX線が発生するようになっている。
【0029】
ターゲットTとしは、タングステンからなる平板状のものや、円柱状のものであってもよい。特に、円柱状のものは、その長手方向の中心軸を基準に回転可能であるとともに、長手方向の左右にスライド移動できるようになっている。つまり、電子ビームの照射によって照射部分が磨耗した場合、電子ビームの照射箇所が容易に変更できるようになっている。
【0030】
つまり、この実施例装置の場合、磁界レンズ部7としては、透過型または反射型のいずれであってもよい。
【0031】
真空排気部8は、管本体3の内部を真空状態にするためのものである。つまり、X線発生部1の陰極4を交換するなどのメンテナンスを行う場合、管本体3の内部を一旦大気状態に戻し、陰極4を交換した後に再度真空状態に戻すようになっている。
【0032】
高電圧電源部9は、操作卓13で設定された管電圧・管電流の情報に基づいて制御部10から送られるパルス信号に応じて、X線発生部1に管電圧・管電流を供給するようになっている。なお、X線発生時のX線発生部1側の管電圧・管電流の状況が逐次高電圧電源部9にフィードバックされ、図示しないトランスによって逐次モニタリングされている。つまり、設定条件の管電圧・管電流を一定に保つようになっている。
【0033】
制御部10は、上述のX線発生部1、真空排気部8、高電圧電源部9のそれぞれを、操作卓13から入力設定された情報に基づいて総括的に制御している。
【0034】
次に、上記構成を有するX線発生装置の動作を説明する。
オペレータは、出力するX線レベルに応じた管電圧・管電流などの条件を操作卓13から入力する。この入力情報に基づいて制御部10がパルス信号を高電圧電源部9に送り、高電圧電源部9から管電圧・管電流をX線発生部1に供給する。このとき、制御部10は、他の各構成部も総括的に制御する。
【0035】
管電圧・管電流が供給されたX線発生部1では、陰極4から電子が発生する。この発生した電子は、ウェーネルト電極5の開口部dを通過すときに陰極4とウェーネルト電極5との電位差によって生ずる磁界の強度に応じて絞り込まれ、磁界レンズ部7に向けて電子ビームとなって出力される。
【0036】
そして、出力された電子ビームは、磁界レンズによって、さらにビーム径が収束されてターゲットに照射される。そして、電子ビームが照射されたターゲットからX線が出力される。
【0037】
以上に述べた上記実施例のX線発生装置によれば、ウェーネルト電極5の厚みを薄くして熱容量を小さくすることによって、電子を発生するときの陰極4とウェーネルト電極5との温度差が抑制される。つまり、電子を発生するときの陰極4の輻射熱を受けたウェーネルト電極5は、直ちに陰極4と略同じ温度まで上昇するので、管本体3の内部に存在するカーボンなどの絶縁物がウェーネルト電極の先端部分に付着しない。その結果、電子源2は設定条件に応じた電子ビームを正確かつ安定に出力することができるとともに、X線発生部1としては、この電子ビームを利用することによって所定のX線を正確かつ安定に出力することができる。
【0038】
<第2実施例>
次に、第2実施例に係るX線発生装置について説明する。
なお、この実施例装置において、X線発生部以外の構成は、先の第1実施例と同一であるので同一箇所については同一符号を付すに留め、説明を省略する。
図5は第2実施例のX線発生部の要部である電子源の縦断面図である。
【0039】
電子源2は、陰極4と、支持部周縁から陰極方向にテーパ状に形成され平板状のウェーネルト電極5とを備えている。ウェーネルト電極5のテーパ状に傾斜した傾斜角θは、図5に示すように陰極4側から電子ビーム出力側に向かって120°となっている。
【0040】
そして、ウェーネルト電極5の厚みは、支持部側から陰極側の先端に向かうにつれて、例えば、200(支持部側)〜100(先端側)μmと厚みが次第に薄くなるように形成されている。つまり、ウェーネルト電極5は、支持部側の厚みを厚くすることによって構造上の強度を増すようにするとともに、ウェーネルト電極5の先端では陰極4との間で放電が発生しない限度の厚みが維持されている。
【0041】
上述のようにウェーネルト電極5を形成することによって、ウェーネルト電極5の先端への絶縁物の付着が抑制され、設定条件に応じた電子ビームを電子源2から正確かつ安定に出力することができる。その結果、X線発生装置1からはX線を正確かつ安定に出力することができる。
【0042】
<第3実施例>
次に、第3実施例に係るX線発生装置について説明する。
なお、この実施例装置において、X線発生部のウェーネルト電極以外の構成は、先の第1実施例および第2実施例と同一であるので同一箇所については同一符号を付すに留め、説明を省略する。
図6は第3実施例のX線発生部の要部である電子源の縦断面図である。
【0043】
ウェーネルト電極5は、平板状のもので形成されたすり鉢状のものであって、内部は中空となっている。つまり、ウェーネルト電極5は、図6に示すように、支持部から陰極4先端の水平方向に延伸しており、かつ陰極4部分で電子ビームを出力する開口部dを設け、電子ビーム出力方向斜めに屈折している。そして、図6に示すS部分は中空となっている。
【0044】
なお、ウェーネルト電極5の屈折(傾斜角θ)は、陰極中心軸Yを基準に左右60°、すなわち、電子ビーム出力方向に120°の開口部を形成したものとなっている。
【0045】
なお、この実施例では、ウェーネルト電極5の陰極側先端の厚みHが100〜500μmの範囲に設定されていればよい。
【0046】
この発明は、上記実施例の形態に限られるものではなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上記実施例では、平板状のウェーネルト電極5であったが、平板状に限定されるものではく、陰極間4とウェーネルト電極5との間で放電が起こらないとともに、互いの温度差によってウェーネルト電極に絶縁物が付着して異なった電位差が生じないような構成であればよい。例えば、図7に示すように、ウェーネルト電極の先端がリング状のものであってもよいし、図8に示すブロック状のものであってもよい。ただし、上述の条件を満たすために、図7および図8の先端部分の厚みは、100〜500μmの範囲に設定することが好ましい。
【0047】
(2)上記実施例では、磁界レンズを設けていたが、磁界レンズに限定されるものではなく、例えば、コンデンサレンズなどの集光器であってもよい。
【0048】
(3)上記1実施例では、管本体3の内部をメンテナンスできる開放型にX線発生装置について説明しているが、開放型に限定されるものではない。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、円筒状の支持部の前記ターゲット側の表面から陰極に向かうにつれて電子ビームが通過する開口部の幅が狭くなるように、平板によってすり鉢状に形成されたウェーネルト電極を備え、陰極に向かうにつれて厚みが薄くなっている。そのため、陰極とウェーネルト電極との熱容量が略同一とされる。つまり、陰極とウェーネルトの電極との温度差が抑制され、ウェーネルト電極への絶縁物の付着を回避することができる。その結果、電子源は、陰極とウェーネルト電極との間で異なった電位差が生じないので、電子ビームの出力を安定かつ効率よく行えるとともに、X線発生装置としては設定条件に応じたX線を正確かつ安定に出力させることができる。
【0050】
また、請求項2に記載の発明によれば、円筒状の支持部のターゲット側の表面から陰極先端方向に平板が水平に延伸し、かつ陰極部分で電子ビームが通過する開口部が設けられ、さらに電子ビーム出力方向斜めに開口部が拡がる方向に平板が屈折することですり鉢状に形成されたウェーネルト電極とを備え、ウェーネルト電極のすり鉢状の陰極側先端の厚みは、100〜500μmの範囲に設定されている。そのため、陰極とウェーネルト電極との熱容量が略同一とされる。つまり、陰極とウェーネルトの電極との温度差が抑制され、ウェーネルト電極への絶縁物の付着を回避することができる。その結果、電子源は、陰極とウェーネルト電極との間で異なった電位差が生じないので、電子ビームの出力を安定かつ効率よく行えるとともに、X線発生装置としては設定条件に応じたX線を正確かつ安定に出力させることができる。また、請求項3に記載の発明によれば厚みが100〜500μmの範囲に設定されたウェーネルト電極を用いることにより、陰極とウェーネルト電極との熱容量が略同一とされる。つまり、陰極とウェーネルト電極との温度差の影響による電位差が抑制され、ウェーネルト電極への絶縁物の付着が回避される。その結果、X線発生装置は、設定条件に応じたX線を正確かつ安定に出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のX線発生装置に係る第1実施例の全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施例の要部構成を示した縦断面図である。
【図3】第1実施例の電子源の正面図である。
【図4】第1実施例の陰極とウェーネルト電極との配置関係を示した模式図である。
【図5】第2実施例装置のX線発生装置に係る要部の縦断面図である。
【図6】第3実施例装置のX線発生装置に係る要部の縦断面図である。
【図7】この発明のX線発生装置に係る変形例の要部を示した縦断面図である。
【図8】この発明のX線発生装置に係る変形例の要部を示した縦断面図である。
【図9】従来例のX線発生装置の要部構成を示した図である。
【符号の説明】
1 … X線発生部
2 … 電子源
3 … 管本体
4 … 陰極
5 … ウェーネルト電極
7 … 電界レンズ部
8 … 真空排気部
9 … 高圧電源部
10 … 制御部
11 … コンピュータ
Claims (3)
- 内部を真空状態にした管本体と、この管本体内で電子ビームを発生する電子源と、この電子源から発生した電子ビームを照射してX線を発生するターゲットとを備えたX線発生装置において、前記電子源は、(a)通電に伴い電子を発生する陰極と、(b)円筒状の支持部の前記ターゲット側の表面から前記陰極に向かうにつれて電子ビームが通過する開口部の幅が狭くなるように、平板によってすり鉢状に形成されたウェーネルト電極とを備え、(c)前記ウェーネルト電極は、前記支持部から前記陰極に向かうにつれて厚みが薄くなっていることを特徴とするX線発生装置。
- 内部を真空状態にした管本体と、この管本体内で電子ビームを発生する電子源と、この電子源から発生した電子ビームを照射してX線を発生するターゲットとを備えたX線発生装置において、前記電子源は、(a)通電に伴い電子を発生する陰極と、(d)円筒状の支持部の前記ターゲット側の表面から前記陰極先端方向に平板が水平に延伸し、かつ前記陰極部分で電子ビームが通過する開口部が設けられ、さらに電子ビーム出力方向斜めに開口部が拡がる方向に平板が屈折することですり鉢状に形成されたウェーネルト電極とを備え、(e)前記ウェーネルト電極のすり鉢状の陰極側先端の厚みは、100〜500μmの範囲であることを特徴とするX線発生装置。
- 請求項1に記載のX線発生装置において、(f)前記ウェーネルト電極の厚みは、100〜500μmの範囲であることを特徴とするX線発生装置。
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