JP4458433B2 - 引き出し式食器洗い機 - Google Patents
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Description
ところが、引き出し式の洗浄槽では、食器が入れられると、重くなって、出し入れ操作に強い力を必要とする。また、最後まで丁寧に押し込まずに途中で押し込み操作を止めたり、あるいは、最初から勢いよく押し込んで勢いを付けて、その惰性で終点まで押し込むという使い方がよくなされる。このような場合は、洗浄槽が途中で止まって終点(収納位置)まで達しないことが少なくなく、そうすると、押し込み操作が二度手間になるなど、使い勝手が悪い。これは、洗浄槽の押し込み動作の終点近傍で洗浄側壁の傾斜カムで平行リンクのカムローラを押し下げ、これによって、開蓋バネに抗して蓋体を引き下げて閉蓋する型式の引き出し式食器洗い機(特許第3537759号公報)において、特に顕著である。
したがって、引き出し式食器洗い機の洗浄槽について、オイルダンパーによって押し込み動作時の衝撃を緩和しつつ、オイルダンパーによる押し込み抵抗増大を回避することは、上記周知技術を利用することによって容易になし得ることである。
なお、上記オイルダンパーが直動型のオイルダンパーで、助勢バネが引っ張りバネによるものがあり、その一例として、ブルム社製の商品名「ブルモーションレール」がある。このような、直動型のオイルダンパーと引っ張りバネをレールに組み込んたものを、以下において「ソフトクローズレール」という。
なお上記の「終点近傍」は、終点からほぼ30mm程度の範囲のことである。
オイルダンパーを設けて押し込み動作による衝撃を防止しつつ、助勢バネによって押し込み抵抗を低減するとともに、押し込み動作の終点近傍において助勢力を強化して洗浄槽が確実に終点まで押し込まれるようにすることについて、洗浄槽の押し込み動作における抵抗が過大にならないように、助勢バネによる押し込み駆動機構を工夫することをその課題とするものである。
(ロ)食器洗い機本体と洗浄槽との間にソフトクローズレールが設けられており、上記ソフトクローズレールは、オイルダンパーと引き込みバネとキャッチ・レリーズスライダー(以下、これを「スライダー」という)と当該スライダーに対する本体側に固定されたガイドレールによるものであり、
(ハ)上記スライダーは洗浄槽側に固定された係合ピンに係合・離脱し、また、上記ガイドレールに係合・離脱するものであり、
(ニ)上記係合ピンがスライダーに係合したとき、スライダーとガイドレールとの係合が外れてスライドし、上記係合ピンがスライダーから離脱したとき、スライダーが上記ガイドレールに係合して停止するものであり、
(ホ)上記反転子の反転位置が収納位置の近傍にあり、
(ヘ)上記ソフトクローズレールのスライダーの係合ピンに対するキャッチ・レリーズ位置は上記反転子に対する反転ピンの係合・離脱位置よりも引き出し方向の位置にあり、
(ト)上記ソフトクローズレールの引き込みバネによる洗浄槽に対する付勢力は、洗浄槽の押し込み動作に対する上記反転子による抵抗よりも大きく、ソフトクローズレールの引き込みバネの力で、上記反転子を反転バネに抗して押し込み方向に駆動できるようになっていること。
洗浄槽が引き出し位置にあるとき、スライダーは上記係合ピンから外れており、スライダーはガイドレールに係合して、キャッチ・レリーズ位置、すなわち、スライダーが係合ピンをキャッチし、又はレリーズする位置に停止し、他方、このときは反転ピンは反転子の切り欠きから離脱しており、反転子は反転バネによって引き出し方向の位置に保持されている。
なお、オイルダンパーによる制動力は押し込み速度に比例し、押し込み速度が速いほど強く制動されるので、洗浄槽が急速に押し込まれても、押し込み動作の終点では速やかに減速されるので、収納位置(押し込み動作終点)で衝撃が生じることはない。
洗浄槽が収納位置にあるとき、洗浄槽から突設された係合ピンはスライダーに係合しており、洗浄槽が収納位置から引き出されるときは、スライダーが上記キャッチ・レリーズ位置まで係合ピンによって引き出されて、引き込みバネが引き伸ばされる。
他方、洗浄槽が急速に押し込まれても、ソフトクローズレールのオイルダンパーによって減速されるので、終点で衝撃を生じることはない。
そしてまた、押し込み動作の終点近傍(例えば終点の約20mm手前から終点まで)で傾斜カムが作動して開蓋バネに抗して蓋体を引き下げて閉蓋させるので、押し込み抵抗が急激に増大するが、しかし、この段階では反転子によって助勢されるので、終点まで確実に押し込まれる。
したがって、傾斜カムによって蓋体が閉蓋される食器洗い機についても、洗浄槽が押し込み動作の終期の当初まで押し込まれれば、その後は自然と収納位置(終点)まで確実に押し込まれ、洗浄槽の押し込み動作が容易かつ楽になされる。
したがって、上記従来技術に本発明を単純に適用することで顕著な効果を生じる。
この実施例の食器洗い機の基本構造は、通常の引き出し式食器洗い機のそれと違いはなく、前面が開口した本体1の底面に、左右のソフトクローズレール20,20によって洗浄槽2が出し入れ自在に支持されている。左右のソフトクローズレール20は本体の底面に固定されたガイドレールRgと洗浄槽の下面の可動レールRmとによるものである。
本体1に前後左右に4つの平行リンク4の下端が支持ピン4pで枢支されており、蓋体3の前後左右に上記平行リンク4の上端が連結されている。これによって、蓋体3が上記4つの平行リンク4を介して本体に昇降自在に支持されており、洗浄槽2が押し込まれたとき、これに連動して蓋体3が引き下げられて洗浄槽が閉じられる。
各平行リンク4はカムローラ4Rを備えており、当該カムローラ4Rに対する傾斜カム5が洗浄槽2の側壁に設けられている。傾斜カム5の後端が下向きの傾斜カム面5aになっており、この傾斜カム面のストローク(水平方向長さ)は9mm、カムリフト(上下方向高さ)は9mmである。
洗浄槽2が押し込まれ、収納位置(押し込み動作の終点)の近傍において、傾斜カム5でカムローラ4Rが押さえられ、各平行リンク4が押し下げられ、蓋体3が開蓋バネ6に抗して引き下げられて、洗浄槽2が閉蓋される。
本体1の後方(奥側)の左右の平行リンク4の支持ピン4pに反転子7が枢支されており、当該反転子7は反転バネ(引っ張りバネ)8で付勢されている。
反転子7のアーム7aに切り欠き7bがあり、さらに押さえ部7cがある。そして、反転ピン9が洗浄槽2の側壁から突設されており、押し込み動作時に、係脱位置CP(図3(a)における係脱位置CP)において反転ピン9が反転子7のアーム7aの上記切り欠き7bに係合し、また、引き出し動作時に係脱位置CPでこれから離脱する。
反転子の回転位置が反転位置(図3(a)の反転位置DP)で反転バネの作用方向が反転する。
なお、アーム7aの押さえ部7cは、カムローラ4Rを押さえて閉蓋を確実にするものである。
上記本体1の底面にソフトクローズレール20が固定されている。このソフトクローズレール20は、直動型のオイルダンパー21と、引き込みバネ22と、スライダー(以下、これを単に「スライダー」という)23とによる緩衝装置を有するレールであり、洗浄槽2の押し込み動作の終点前50mmから終点(収納位置)までの間で作動する。当該作動範囲(50mm)をスライダー23が往復してスライドし、これにより、引き込みバネ22が伸縮し、オイルダンパー21が伸縮する。
上記スライダー23は揺動自在のキャッチレバー24を有し、このキャッチレバーが切り欠き24aを有しており、他方、可動レールRmの下面に係合ピン30が垂直方向に突設されている。
上記スライダー23は、ガイドレールRgに沿って移動し、キャッチ・レリーズ位置(所定の位置、図2におけるCRP)でガイドレールRgに係合してこれに一時的に固定される。洗浄槽2の押し込み動作、引き出し動作により可動レールRmが前後に移動し、これに伴って係合ピン30が前後方向に移動する。
洗浄槽2が押し込まれて、係合ピン30がキャッチ・レリーズ位置CRPまで移動すると、これが上記キャッチレバー24の切り欠き24aに係合し、同レバー24を後方に回動させて起立させる。キャッチレバー24が起立したとき、スライダー23とガイドレールRgとの係合が外れ、これとともに、キャッチレバー24がスライダー23に一時的に固定される。スライダー23は、ガイドレールRgから外されると、引き込みバネ22で後方(押し込み方向)に引き込まれる。
以上が、スライダー23のキャッチレリーズ機構の作用であるが、この具体的機構は、本発明の要旨ではなく、すでによく知られた機構である。
そして、係合ピン30がスライダー23にキャッチされると、スライダー23のガイドレールRgとの係合が外れ、引き込みバネ22によって収納位置(押し込み終点)へ引き込まれる。
なお、この実施例では、キャッチ・レリーズ機構が機械的に構成されているが、キャッチ・レリーズ位置CRPを位置センサーで電気的に検知し、係合ピン、ガイドレールRgとの係合・離脱を係脱機構を電気的手段で構成することもできる。
他方、洗浄槽2の押し込み終点前37mmの位置で反転ピン9が反転子7の切り欠き7bに係合して(図1−2)アーム7aを後方に押し、反転バネ8の作用方向が反転する位置(反転位置)回動させる(図1−2)。この間、反転バネ8が引き伸ばされ、反転バネ8の作用方向が反転した後(センターオーバーした後)は、反転子7が反転バネ8によって後方(押し込み方向)に回動される(図1−4)。これによって反転ピン9が押され、洗浄槽2が押し込み方向(又は引き込み方向)に押される。この反転子7による押し込み動作に対する助勢は、その終点まで持続する。なお、この反転子7による助勢の最終段階での強さは、洗浄槽2に対してほぼ1.5kgfである(図3(a))。
洗浄槽2に対する押し込み操作(引き込み操作)は、上記反転子7の動作範囲(ストローク37mmの範囲)の前半において大きな抵抗を受け(図3(a)の抵抗領域)、後半において助勢される(同(a)の助勢領域)。
他方、洗浄槽2の押し込み動作(又は、引き込み動作)の終了前50mmの位置で可動レールRm側の係合ピン30がガイドレールRg側のスライダー23にキャッチされる。係合ピン30がスライダー23にキャッチされると、スライダー23のガイドレールRgとの係合が外され、その後、引き込みバネ22によって引き込まれてゆく。このときの引き込みバネ22による引き込み力は初期段階で1.5kgfであり、最終段階で0.5kgfである(図3(b))。
したがって、傾斜カム5によってカムローラ4Rを押し下げることによる洗浄槽の押し込み抵抗の増分が、反転子7による助勢で完全に相殺されるので、押し込み動作に対する負荷の増大はなく、もし、最終段階で人手による押し込み操作がなくなっても、上記両助勢力で洗浄槽2が終点まで押し込まれ、確実に閉蓋される。
なお、ソフトクローズレールにおけるオイルダンパーは直動型のものであるが、これに代えて回転型のものを使用することもできる。
2:洗浄槽
3:蓋体
4:平行リンク
4p:支持ピン
4R:カムローラ
5:傾斜カム
5a:傾斜カム面
7:反転子
8:反転バネ
9:反転ピン
7a:アーム
7b:切り欠き
10a,10b:ストッパー
20:ソフトクローズレール
21:オイルダンパー
22:引き込みバネ
23:スライダー
24:キャッチレバー
24a:切り欠き
30:係合ピン
Rg:ガイドレール
Rm:可動レール
CRP:キャッチ・レリーズ位置
CP:係脱位置
DP:反転位置
EP:終点
Claims (3)
- 洗浄槽の側壁に傾斜カムを設け、蓋体を前後左右の4つの平行リンクを介して本体に支持させてあり、平行リンクによって水平姿勢で引き下げられて洗浄槽が閉蓋されるようになっている引き出し式食器洗い機において、
食器洗い機本体の側壁に反転子と反転バネによる反転機構が設けられ、洗浄槽の側壁から反転ピンが突設されていて、洗浄槽の押し込み動作、引き出し動作によって上記反転ピンが上記反転子の切り欠きに対して係合・離脱するようになっており、
食器洗い機本体と洗浄槽との間にソフトクローズレールが設けられており、上記ソフトクローズレールは、オイルダンパーと引き込みバネとスライダーと当該スライダーに対する本体側に固定されたガイドレールによるものであり、
上記スライダーは洗浄槽側に固定された係合ピンに係合・離脱し、また、上記ガイドレールに係合・離脱するものであり、
上記係合ピンがスライダーに係合したとき、スライダーとガイドレールとの係合が外れ、スライダーがスライドし、上記係合ピンが上記スライダーから離脱したとき、当該スライダーが上記ガイドレールに係合して停止するものであり、
上記反転子の反転位置が収納位置の近傍にあり、
上記ソフトクローズレールのスライダーの係合ピンに対するキャッチ・レリーズ位置は上記反転子に対する反転ピンの係合・離脱位置よりも引き出し方向の位置にあり、
上記ソフトクローズレールの引き込みバネによる洗浄槽に対する付勢力は、洗浄槽の押し込み動作に対する上記反転子による抵抗よりも大きく、ソフトクローズレールの引き込みバネの力で、上記反転子を反転バネに抗して押し込み方向に駆動できるようになっていることを特徴とする引き出し式食器洗い機。 - 洗浄槽の側壁に傾斜カムを設け、蓋体を支持している平行リンクにカムローラを設け、洗浄槽の押し込み動作の終点近傍で当該カムローラを上記傾斜カムで押さえ込み、上記平行リンクで蓋体を引き下げて閉蓋するようになっている引き出し式食器洗い機において、
食器洗い機本体の側壁に反転子と反転バネによる反転機構が設けられ、洗浄槽の側壁から反転ピンが突設されていて、洗浄槽の押し込み動作、引き出し動作によって上記反転ピンが上記反転子の切り欠きに対して係合・離脱するようになっており、
食器洗い機本体と洗浄槽との間にソフトクローズレールが設けられており、上記ソフトクローズレールは、オイルダンパーと引き込みバネとスライダーと当該スライダーに対する本体側に固定されたガイドレールによるものであり、
上記スライダーは洗浄槽側に固定された係合ピンに係合・離脱し、また、上記ガイドレールに係合・離脱するものであり、
上記係合ピンがスライダーに係合したとき、スライダーのガイドレールとの係合が外れ、上記係合ピンがスライダーから離脱したとき、スライダーが上記ガイドレールに係合して停止するものであり、上記反転子の反転位置が収納位置の近傍にあり、
上記ソフトクローズレールのスライダーの係合ピンに対するキャッチ・レリーズ位置は上記反転子に対する反転ピンの係合・離脱位置よりも引き出し方向の位置にあり、
上記ソフトクローズレールの引き込みバネによる洗浄槽に対する付勢力は、洗浄槽の押し込み動作に対する上記反転子による抵抗よりも大きく、ソフトクローズレールの引き込みバネの力で、上記反転子を反転バネに抗して押し込み方向に駆動できるようになっていることを特徴とする引き出し式食器洗い機。 - 本体の底面に洗浄槽を支持する左右のレールがあり、当該レールがソフトクローズレールである請求項1又は請求項2の引き出し式食器洗い機。
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