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JP4458766B2 - オレフィンオリゴマーの製造方法 - Google Patents
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JP4458766B2 - オレフィンオリゴマーの製造方法 - Google Patents

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オレフィンオリゴマー製造用触媒およびオレフィンオリゴマーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、オリゴメリゼーション法によって、安価なオレフィンから高付加価値のオレフィンオリゴマー、例えば、自動車のエンジンオイルなどの潤滑油の原料;ガソリン留分、灯油留分、軽油留分等の燃料油の原料などを得ることが提案されている。
オレフィンのオリゴメリゼーション法としては、例えば、触媒として硫酸やフッ酸のような強酸を用い、これにオレフィンを接触させてオレフィンを重合させ、オレフィンオリゴマーを得る方法が知られている。
【0003】
しかしながら、触媒として硫酸やフッ酸のような強酸を用いた場合、以下のような問題点があった。
(i)生成物であるオレフィンオリゴマーが硫酸やフッ酸に溶解しているので、触媒とオレフィンオリゴマーとの分離が難しく、何段もの蒸留設備が必要となり、製造コストが増加する。
(ii)廃触媒、すなわち強酸の廃液処理が必要となり、製造コストのさらなる増加につながる。
(iii)オレフィンの重合が進みすぎ、重質のタール状物が生成するため、オレフィンオリゴマーからのタール状物の分離が必要である。
(iv)製造装置に強酸に耐える高級な材質が必要となり、装置自体が高価である。
(v)オレフィンの重合が急速に進むため、反応熱が大きい。そのため、反応温度を5℃以下にする必要があり、反応の制御が難しい。
【0004】
これらの問題を解決するために、7.15nmの平均細孔径を有する固体酸触媒を用いる方法(特許文献1)、アルミナまたはシリカ・アルミナに硫酸根を含有させた固体触媒を用いる方法(特許文献2)などが提案されている。
しかしながら、これら触媒は、活性が不十分であるため、オレフィンからオレフィンオリゴマーへの転換率(原料転換率)が低く、しかも、目的の炭素数のオレフィンオリゴマーの選択率が低かった。
【0005】
また、固体酸触媒や硫酸根含有固体触媒を用いた方法においては、オレフィンの2量体、3量体、4量体、5量体等が主生成物であった。すなわち、C4オレフィンを原料とした場合、生成物は4の倍数であるC8、C12、C16、C20のオレフィンオリゴマーが主であり、C9〜C11、C13〜C15、C17〜C19のオレフィンオリゴマーは、ほとんど生成しなかった。オレフィンオリゴマーをガソリン留分(C5〜C9)、灯油留分(C10〜C14)および軽油留分(C15〜C30)の燃料油の原料として利用する場合、生成物中のオレフィンオリゴマーの炭素数がオレフィンの炭素数の倍数に偏っているよりも、C5〜C30のあらゆる炭素数の連続成分からなるオレフィンオリゴマーが生成物に含まれていることが好ましい。
【0006】
ところで、特開平9−30991号公報(特許文献3)には、C3〜C6オレフィンとイソブタンまたはイソペンタン(アルカン)とのアルキレーションによって高オクタン価のパラフィン(アルキレート)を得る方法において、触媒としてトリフルオロメタンスルホン酸等を用いることが開示されている。しかしながら、この方法は、オレフィンのオリゴメリゼーションではなく、オレフィンとアルカンとのアルキレーションによって選択的にC8アルキレートを得る方法であり、オレフィン単独からオレフィンオリゴマーを得る方法ではない。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−52908号公報
【特許文献2】
特開平8−323207号公報
【特許文献3】
特開平9−30991号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の目的は、オレフィンオリゴマーからの分離が容易であり、装置に対する腐食性がなく、重質のタール状物を生成させることがなく、反応の制御が容易であり、得られるオレフィンオリゴマーの炭素数が原料のオレフィンの炭素数の倍数に偏ることがないオレフィンオリゴマー製造用触媒、およびこれを用いたオレフィンオリゴマーの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明のオレフィンオリゴマー製造用方法は、まず、反応容器内に下記式(I)で表される化合物を投入し、ついで、気体または液体のオレフィンを反応容器内に供給し、オレフィンを下記式(I)で表される化合物に接触させることによって、オレフィンと下記式(I)で表される化合物とを反応させ、オレフィンオリゴマーを生成させ、得られた液体を静置することにより、下記式(I)で表される化合物の層とオレフィンオリゴマーの層とに分離させることを特徴とする。
RSOH (I)
(式中、Rはアルキル基を表す。)
前記式(I)で表される化合物は、メタンスルホン酸であることが望ましい。
【0010】
た、前記オレフィンは、炭素数2〜6のオレフィンまたはそれらの混合物であることが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のオレフィンオリゴマー製造用触媒(以下、単に「触媒」とも記す)は、下記式(I)で表される化合物を含有するものである。
RSO H (I)
(式中、Rはアルキル基を表す。)
【0012】
上記式(I)で表される化合物としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸などが挙げられる。アルキル基(R)の炭素数が増えるに従い、触媒の活性が低下するため、本発明のオレフィンオリゴマー製造用触媒としては、メタンスルホン酸が最も好ましい。
【0013】
本発明のオレフィンオリゴマー製造用触媒としては、主に上記式(I)で表される化合物からなるものが好ましく、純度が98質量%以上のメタンスルホン酸が繰り返し使用の点でより好ましい。
【0014】
次に、オレフィンオリゴマーの製造方法について、触媒としてメタンスルホン酸を用いた場合を例にして説明する。
まず、反応容器内に液体のメタンスルホン酸を投入し、さらに、反応容器内に窒素ガスを充填する。
ついで、気体または液体のオレフィンを反応容器内に供給し、オレフィンをメタンスルホン酸に接触させることによって、オレフィンとメタンスルホン酸とを反応させ、オレフィンオリゴマーを生成させる。
【0015】
オレフィンをメタンスルホン酸に接触させる間は、反応容器内を所定の反応温度に維持する。また、オレフィンの消費によって圧力が低下するので、オレフィンを随時反応容器に供給し、反応容器内を所定の圧力に維持する、
所定時間経過後、反応容器内の液体(メタンスルホン酸+オレフィンオリゴマー)を取り出し、所定時間静置することにより、メタンスルホン酸(下層)とオレフィンオリゴマー(上層)とに分離させる。
【0016】
オレフィンとしては、オレフィン自体が安価で入手しやすく、また、炭素数がC30以下のオレフィンオリゴマーを得やすいことから、炭素数が2〜6のオレフィンが好ましい。炭素数が2〜6のオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン(イソブチレン)、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、1−ヘキセン、2,3−ジメチル−2−ブテンなどが挙げられる。
【0017】
反応温度は、特に限定はされないが、メタンスルホン酸は硫酸よりも触媒活性が低く、反応熱が小さいので、あまり低温にする必要はない。反応温度は、通常、10〜50℃の範囲とすればよい。
反応容器内の圧力は、特に限定はされず、通常、常圧〜30atmの範囲とすればよい。
【0018】
以上説明したオレフィンオリゴマー製造用触媒およびこれを用いたオレフィンオリゴマーの製造方法にあっては、上記式(I)で表される化合物への液状炭化水素の溶解度が極めて低いことから、オレフィンオリゴマーからの触媒の分離が容易である。例えば、各液状炭化水素のメタンスルホン酸への25℃における溶解度は、ヘキサン0質量%、メチルシクロペンタン0質量%、ベンゼン1.5質量%、トルエン0.58質量%である。
【0019】
また、上記式(I)で表される化合物の酸性度が、硫酸やフッ酸に比べ低いので、上記式(I)で表される化合物の腐食性が低く、製造装置に通常のステンレス材を使用することができる。また、上記式(I)で表される化合物は、硫酸やフッ酸に比べ弱酸であるので廃液処理がしやすい。
また、上記式(I)で表される化合物の活性が、硫酸やフッ酸に比べ低いので、反応が進みすぎて重質のタール状物を生成させることがない。また、上記式(I)で表される化合物の活性が、硫酸やフッ酸に比べ低いので、反応熱が小さく、反応温度をあまり低温にする必要がなく、反応の制御が容易である。
【0020】
また、上記式(I)で表される化合物を用いたオレフィンのオリゴメリゼーションの反応機構が、従来の固体酸触媒や硫酸根含有固体触媒を用いたオリゴメリゼーションの反応機構とは異なるので、得られるオレフィンオリゴマーの炭素数が原料のオレフィンの炭素数の倍数に偏ることがなく、C5〜C30のあらゆる炭素数の連続成分からなるオレフィンオリゴマーを得ることができる。
【0021】
すなわち、上記式(I)で表される化合物を用いたオレフィンのオリゴメリゼーションは、例えばオレフィンとしてイソブテンを用いた場合、以下のステップで進むものと考えられる。
ステップ1:まず、式(II−1)に示すように、イソブテンと触媒(HX)が反応して、C4カルベニウムイオンが生成する。
【0022】
【化1】
Figure 0004458766
【0023】
ステップ2:式(II−2)に示すように、C4カルベニウムイオンとイソブテンとが反応し、イソブテンの2量体のC8カルベニウムイオンに成長する。このステップを繰り返すことによって、イソブテンの3量体、4量体、5量体等のカルベニウムイオンが生成する。
【0024】
【化2】
Figure 0004458766
【0025】
同時に、イソブテンの3量体以上のカルベニウムイオンの異性化が起こる。例えばC12カルベニウムイオンの場合、式(II−3)に示すような異性化が起こる。
【0026】
【化3】
Figure 0004458766
【0027】
ステップ3:触媒の存在下、異性化したカルベニウムイオンの分解が起こり、4の倍数以外の炭素数のカルベニウムイオンが生成する。例えば、異性化C12カルベニウムイオンの場合、式(II−4)に示すような分解が起こり、C6カルベニウムイオンが生成する。
【0028】
【化4】
Figure 0004458766
【0029】
ステップ4:分解により生成したカルベニウムイオンに、さらにイソブテンが反応し、4の倍数以外の炭素数のカルベニウムイオンが成長する。このようにして、イソブテンの2量体、3量体、4量体、5量体等以外のカルベニウムイオンが生成する。
ステップ5:最終的には、カルベニウムイオンとX が反応して水素が引き抜かれ、不飽和二重結合を1つ有するオレフィンオリゴマーが生成する。このようにして、図1に示す生成物の質量分析ガスクロマトグラムのように、C8〜C30のあらゆる炭素数の連続成分からなるオレフィンオリゴマーが得られる。
【0030】
一方、従来の固体酸触媒や硫酸根含有固体触媒を用いたオレフィンのオリゴメリゼーションは、例えばオレフィンとして1−ヘキセンを用いた場合、以下のステップで進むものと考えられる。
ステップ1:まず、式(III-1)に示すように、1−ヘキセンと触媒(HX)が反応して、カルベニウムイオンが生成する。
【0031】
【化5】
Figure 0004458766
【0032】
ステップ2:式(III-2)に示すように、カルベニウムイオンと1−ヘキセンとが反応し、1−ヘキセンの2量体のカルベニウムイオンに成長する。このステップを繰り返すことによって、1−ヘキセンの3量体、4量体、5量体等のカルベニウムイオンが生成する。
【0033】
【化6】
Figure 0004458766
【0034】
ステップ3:最終的には、式(III-3)に示すように、カルベニウムイオンとX が反応して、オレフィンオリゴマーが生成する。このようにして、1−ヘキセンの2量体、3量体、4量体、5量体等のオレフィンオリゴマーが得られる。
この反応機構では、カルベニウムイオンの異性化および分解が起こりにくく、1−ヘキセンの2量体、3量体、4量体、5量体等のオレフィンオリゴマーが主生成物となる。
【0035】
【化7】
Figure 0004458766
【0036】
なお、オレフィンとアルカンとのアルキレーションは、オレフィンとしてイソブテン、アルカンとしてイソブタンを用いた場合、以下のステップで進むものと考えられる。
ステップ1:まず、上記式(II−1)と同じく、イソブテンと触媒(HX)が反応して、C4カルベニウムイオンが生成する。
ステップ2:次いで、上記式(II−2)と同じく、C4カルベニウムイオンとイソブテンとが反応し、イソブテンの2量体のC8カルベニウムイオンが成長する。
【0037】
ステップ3:次いで、式(IV)に示すように、C8カルベニウムイオンがイソブタンから水素を引き抜き、アルキレートが生成する。
このように、上記式(I)で表される化合物を用いたオレフィンのオリゴメリゼーションは、従来のアルキレーションとは、反応機構が異なっている。
【0038】
【化8】
Figure 0004458766
【0039】
本発明のオレフィンオリゴマーの製造方法によって得られたオレフィンオリゴマーは、その炭素数が原料のオレフィンの炭素数の倍数に偏っていないので、燃料油の原料として好適である。具体的には、連続成分からなるオレフィンオリゴマーの水素化を行い、生成物を分留することによって、硫黄や窒素を含まないガソリン留分、灯油留分、軽油留分等のクオリティーの高い燃料油を得ることができる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例を示す。
オレフィンオリゴマーの製造試験装置としては、図2に示すものを用いた。この製造装置は、容量300mlのオートクレーブ1と、窒素ボンベ2と、原料ボンベ3,4と、窒素ボンベ2からオートクレーブ1へと向かう流路途中に設けられた流量コントローラ5および圧力制御バルブ6と、原料ボンベ3,4からオートクレーブ1へと向かう流路途中に設けられた流量コントローラ7,7および圧力制御バルブ8,8と、オートクレーブ1内の圧力を測定する圧力計9と、オートクレーブ1内を加熱する電気ヒータ10と、オートクレーブ1内を冷却する水冷管11と、オートクレーブ1からの排出流路に途中に設けられた縁切バルブ12および流量計13とを具備して概略構成されるものである。
【0041】
[実施例1]
まず、製造装置の各バルブをすべて閉じ、オートクレーブ1内に液体のメタンスルホン酸(東京化成工業製、純度99質量%)100mlを投入した。圧力制御バルブ6および縁切バルブ12を開け、オートクレーブ1内に窒素ガスを充填した。水冷管11内に冷却水を流しながら電気ヒータ10によりオートクレーブ1内を加熱し、オートクレーブ1内を20℃に維持した。
【0042】
ついで、縁切バルブ12を閉じ、圧力制御バルブ8を開いて原料ボンベ2からオートクレーブ1内に気体のイソブテン(高千穂化学製、純度99体積%)を供給し、オートクレーブ1内の圧力が2atmとなったところで一旦、圧力制御バルブ8を閉じた。
イソブテンをメタンスルホン酸に接触させることによって、イソブテンとメタンスルホン酸とを反応させ、オレフィンオリゴマーを生成させた。
【0043】
液体のオレフィンオリゴマーの生成とともに、オートクレーブ1内の圧力が低下するので、圧力制御バルブ8を開いて原料ボンベ2からオートクレーブ1内に気体のイソブテンを供給し、オートクレーブ1内の圧力を2atmに維持した。
イソブテンの供給開始から1時間後、縁切バルブ12を開けて系内ガスを排出して反応を停止させた後、オートクレーブ内の液体(メタンスルホン酸+オレフィンオリゴマー)を取り出した。液体を30分静置し、メタンスルホン酸(下層)とオレフィンオリゴマー(上層)とに分離させた。オレフィンオリゴマーを回収し、MS−GC(質量分析ガスクロマトグラフィ)によりその成分の分析を行い、各留分(ガソリン留分(C5〜C9)、灯油留分(C10〜C14)および軽油留分(C15〜C30))の量を求めた。結果を表1に示す。
【0044】
さらに、反応時間を2時間、3時間、4時間に変更して、同様にオレフィンオリゴマーの製造を行った。得られたオレフィンオリゴマーの成分分析を行い、各留分の量を求めた。結果を表1に示す。
さらに、反応温度を30℃、40℃に変更して、同様にオレフィンオリゴマーの製造を行った。得られたオレフィンオリゴマーの成分分析を行い、各留分の量を求めた。結果を表1に示す。
いずれのオレフィンオリゴマーの製造においても、得られたオレフィンオリゴマー中に、分離し難い重質分(C31以上のオレフィンオリゴマー)およびメタンスルホン酸の存在は認められなかった。
【0045】
【表1】
Figure 0004458766
【0046】
[実施例2]
まず、製造装置の各バルブをすべて閉じ、オートクレーブ1内に液体のメタンスルホン酸(東京化成工業製、純度99質量%)100mlを投入した。圧力制御バルブ6および縁切バルブ12を開け、オートクレーブ1内に窒素ガスを充填した。水冷管11内に冷却水を流しながら電気ヒータ10によりオートクレーブ1内を加熱し、オートクレーブ1内を20℃に維持した。
【0047】
ついで、縁切バルブ12を閉じ、圧力制御バルブ8を開いて原料ボンベ4から1−ペンテン(液体、高千穂化学製、純度99体積%)を11.82g投入した。次いで、原料ボンベ2からオートクレーブ1内にプロピレン(高千穂化学製、純度99体積%)を供給し、オートクレーブ1内の圧力が2atmとなったところで一旦、圧力制御バルブ8を閉じた。
プロピレンおよび1−ペンテンをメタンスルホン酸に接触させることによって、オレフィンとメタンスルホン酸とを反応させ、オレフィンオリゴマーを生成させた。
【0048】
液体のオレフィンオリゴマーの生成とともに、オートクレーブ1内の圧力が低下するので、プロピレン側の圧力制御バルブ8を開いて原料ボンベ2からオートクレーブ1内にプロピレンを供給し、オートクレーブ1内の圧力を2atmに維持した。
オレフィンの供給開始から1時間後、縁切バルブ12を開けて系内ガスを排出した後、オートクレーブ内の液体(メタンスルホン酸+オレフィンオリゴマー)を取り出した。液体を30分静置し、メタンスルホン酸(下層)とオレフィンオリゴマー(上層)とに分離させた。オレフィンオリゴマーを回収し、MS−GC(質量分析ガスクロマトグラフィ)によりその成分の分析を行い、各留分(ガソリン留分(C5〜C9)、灯油留分(C10〜C14)および軽油留分(C15〜C30))の量を求めた。結果を表2に示す。
【0049】
さらに、反応温度を30℃、40℃に変更して、同様にオレフィンオリゴマーの製造を行った。得られたオレフィンオリゴマーの成分分析を行い、各留分の量を求めた。結果を表2に示す。
いずれのオレフィンオリゴマーの製造においても、得られたオレフィンオリゴマー中に、分離し難い重質分(C31以上のオレフィンオリゴマー)およびメタンスルホン酸の存在は認められなかった。
【0050】
【表2】
Figure 0004458766
【0051】
[実施例3]
オレフィンを1−ブテン(高千穂化学製、純度99体積%)に変更した以外は、実施例1と同様にオレフィンオリゴマーの製造を行った。反応温度は20℃、反応時間は1時間とした。得られたオレフィンオリゴマーの成分分析を行い、各留分の量を求めた。結果を表3に示す。
得られたオレフィンオリゴマー中に、分離し難い重質分(C31以上のオレフィンオリゴマー)およびメタンスルホン酸の存在は認められなかった。
【0052】
[比較例1]
触媒を硫酸(関東化学製、純度96質量%)に変更した以外は、実施例3と同様にオレフィンオリゴマーの製造を行った。得られたオレフィンオリゴマーの成分分析を行い、各留分の量を求めた。結果を表3に示す。
オートクレーブから取り出された液体を静置したが、オレフィンオリゴマーと硫酸との分離は困難であった。また、液体は黒褐色であり、分離しがたい重質成分(C31以上のオレフィンオリゴマー)の存在が認められた。
【0053】
【表3】
Figure 0004458766
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のオレフィンオリゴマー製造用触媒は、上記式(I)で表される化合物を含有するものであるので、オレフィンオリゴマーからの分離が容易であり、装置に対する腐食性がなく、重質のタール状物を生成させることがなく、反応の制御が容易であり、得られるオレフィンオリゴマーの炭素数が原料のオレフィンの炭素数の倍数に偏ることがなく、連続成分からなる。
【0055】
また、本発明のオレフィンオリゴマーの製造方法は、上記式(I)で表される化合物にオレフィンを接触させる方法であるので、この製造方法によれば、オレフィンオリゴマーと触媒との分離が容易であり、装置が腐食することがなく、重質のタール状物を生成させることがなく、反応の制御が容易であり、得られるオレフィンオリゴマーの炭素数が原料のオレフィンの炭素数の倍数に偏ることがなく、連続成分からなるオレフィンオリゴマーを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のオレフィンオリゴマーの製造方法によって得られたオレフィンオリゴマーの質量分析ガスクロマトグラムである。
【図2】 実施例で用いたオレフィンオリゴマーの製造試験装置の概略構成図である。

Claims (3)

  1. まず、反応容器内に下記式(I)で表される化合物を投入し、
    ついで、気体または液体のオレフィンを反応容器内に供給し、オレフィンを下記式(I)で表される化合物に接触させることによって、オレフィンと下記式(I)で表される化合物とを反応させ、オレフィンオリゴマーを生成させ、
    得られた液体を静置することにより、下記式(I)で表される化合物の層とオレフィンオリゴマーの層とに分離させることを特徴とするオレフィンオリゴマーの製造方法。
    RSOH (I)
    (式中、Rはアルキル基を表す。)
  2. 前記式(I)で表される化合物が、メタンスルホン酸であることを特徴とする請求項記載のオレフィンオリゴマーの製造方法。
  3. 前記オレフィンが、炭素数2〜6のオレフィンまたはそれらの混合物であることを特徴とする請求項または請求項記載のオレフィンオリゴマーの製造方法。
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