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JP4459277B2 - ラマン増幅による雑音光のモニタ方法および装置、並びに、それを用いた光通信システム - Google Patents
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JP4459277B2 - ラマン増幅による雑音光のモニタ方法および装置、並びに、それを用いた光通信システム - Google Patents

ラマン増幅による雑音光のモニタ方法および装置、並びに、それを用いた光通信システム Download PDF

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Description

本発明は、ラマン増幅により発生する雑音光のパワーをリアルタイムで精度良くモニタするための方法および装置、並びに、それを用いた光通信システムに関する。
近年の通信トラフィック増加を背景として、光通信伝送装置への需要が高まっている。基幹網で導入されてきた光中継ノードのみならず、最近では地域網についても光通信伝送装置の導入が活発に行われており、さらには加入者系へも光ネットワークが形成されている。このように光通信システムは世界の情報網に対して重要な役割を担っている。
一般的な光通信システムとしては、例えばエルビウム添加ファイバ増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier:EDFA)などの波長多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)用光増幅器を備えた光中継ノードを伝送路上に配置することで、低コストで高い信頼性を有し、かつ、大容量で長距離の伝送を実現した光増幅中継伝送システムが主流である。
このような光増幅中継伝送システムにおいて、ノード間の中継距離が長くなると伝送路の損失が大きくなる。具体的には、伝送路の単位長さあたりの損失は一般的に0.2dB/km程度であり、一中継区間の伝送路損失は中継距離に応じて増大する。また、光の伝送経路上に様々な機能光部品が配置される場合には、その機能光部品の透過損失が付加されることで中継損失はさらに大きくなる。このため、各光中継ノードのWDM用光増幅器への信号光の入力レベルが小さくなり、信号光と雑音光との強度比を表すOSNR(Signal-to-Noise Ratio)が低下し、伝送特性が劣化する可能性がある。このような中継損失の増大による伝送特性の劣化を回避するための1つの手段として、例えば、WDM用光増幅器の入力側に位置する伝送路に励起光を供給し、該伝送路を伝搬する信号光を誘導ラマン散乱効果による増幅作用を利用してラマン増幅する分布ラマン増幅器(Distributed Raman Amplifier:DRA)が知られており(例えば、非特許文献1参照)、実用化されている。
上記のようなラマン増幅を併用したシステムでは、大きな中継損失が発生するシステム条件になるほど、信号光の増幅手段(EDFAやDRA等)に対して高い利得が必要とされる。このため、該増幅手段から発生する雑音光のパワーも大きくなり、雑音光パワーに対する信号光パワーの割合(OSNR)が小さくなる。また、例えば図10に示すようにWDM光に含まれる信号波長数が少なくなるほど(図の例では信号光が1波)信号光のトータルパワーが減少するので、上記の割合はより小さくなる。そこで課題となる1つの事象として、雑音光を生じる増幅手段の下流に配置されている、信号光のレベル調整を伴う制御手段(例えば、光増幅器または可変光減衰器等を具備した各種制御装置)での制御精度の低下がある。
具体的に、上記制御手段の一般的な構成では、上流側から送られてくる信号光および雑音光を含んだ光の一部が分岐カプラで分岐され、該分岐光のトータルパワーが受光素子を用いてモニタされる。そして、光通信システムの監視信号系(OSC)などから通知を受けた信号波長数情報を基に、モニタされたトータルパワーを信号波長数で割り算することで1チャネルあたりの信号光パワーが求められ、それが所望のレベルとなるように光増幅器の利得や可変光減衰器の減衰量などが制御される。当然のことながら、信号光の制御が目的であるため、信号光パワーに対して雑音光パワーが大きいと制御精度が劣化する。信号光パワーが正常なレベルに制御されていない場合、伝送特性の劣化が生じる可能性がある。すなわち、信号光レベルが大きくなると伝送路での非線形効果により信号光の波形劣化が生じ、また、信号光レベルが小さくなるとOSNR低下の影響により信号光の波形劣化が生じて、受信エラーになる可能性が高くなる。
上記のような雑音光による制御精度の低下を抑えるための従来の技術としては、例えば、伝送路の入力側に信号光を伝達/遮断する遮断部を設け、伝送路に供給するラマン増幅用励起光のパワーを変化させると共に、該励起光パワーの変化に連動させて遮断部の状態を切り替え、励起光パワーのモニタ値および下流装置への入力光パワーのモニタ値を基に、信号光パワーと雑音光パワーとを切り分けて検出して雑音光の補正を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、伝送路に供給する励起光のパワーをモニタし、そのモニタ結果からラマン利得を演算し、該ラマン利得を基に雑音光の発生量を算出して制御に反映させる技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
M.Takeda et al., "Active Gain-Tilt Equalization by Preferentially 1.43μm- or 1.48μm-Pumped Raman Amplification", OAA'99, ThA3-1, 1999. 国際公開第2004/105275号パンフレット 特開2006−189465号公報
しかしながら、上記のような従来の技術について、信号光の遮断部を設けて雑音光パワーの検出を行う技術に関しては、伝送路の入力側で信号光を遮断する方式であるため、インサービス中に雑音光パワーをモニタすることが困難である。すなわち、ラマン増幅により発生する雑音光の影響をリアルタイムにモニタして、その結果を下流の制御装置における制御に反映させることができないという課題がある。
また、励起光パワーのモニタ結果からラマン利得および雑音光の発生量を演算する技術に関しては、励起光パワーとラマン利得との関係が一対一の場合には有効であるが、一般的に、上記の関係は伝送路の複雑な条件(例えば、伝送路の種類、損失係数、有効断面積、長さなど)に応じて変化し得るものであり、また、励起光パワーのモニタ値と伝送路に実際に供給される励起光パワーとの関係についても、運用中に一対一であり続けることは考え難い。したがって、ラマン増幅により発生する雑音光のパワーをリアルタイムで精度良くモニタすることが難しいという課題がある。これに対しては、例えば、伝送路の条件に応じた上記の関係をデータベース化しておき、監視信号などにより通知されるシステム条件に対応する関係をデータベースから抽出して雑音光パワーを演算することも考えられる。しかし、高い精度の演算を実現するには膨大なデータを保有しておかねばならず、そのような膨大なデータベースの実現は容易ではない。仮にデータベースが用意できたとしても、その中からシステム条件に適したデータを選ぶという時間のかかる処理が必要になるため、下流の制御装置における高速な制御への対応が難しくなるという課題もある。
本発明は上記の点に着目してなされたもので、ラマン増幅により発生する雑音光のパワーをリアルタイムで高速にモニタすることができるモニタ方法および装置、並びにそれを用いた光通信システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本モニタ方法は、伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅して伝送する光通信システムにおいて、ラマン増幅により発生する雑音光をモニタするための方法である。このラマン増幅による雑音光のモニタ方法の一態様は、前記伝送路への前記主信号光の入力が無い状態で、前記増幅媒体に励起光を供給して、ラマン増幅により発生する雑音光のうちで、前記主信号光が前記増幅媒体を伝搬する場合の進行方向に対して同じ方向に伝搬する前方向雑音光のパワーを測定するとともに、主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬する後ろ方向雑音光のパワーを測定し、該各測定結果に基づいて、前記前方向雑音光のパワーと前記後ろ方向雑音光のパワーとの関係を求める過程と、前記伝送路への前記主信号光の入力がある状態で、前記増幅媒体で発生する前記後ろ方向雑音光のパワーをモニタする過程と、前記伝送路への前記主信号光の入力が無い状態で求めた関係に従って、前記後ろ方向雑音光パワーのモニタ値を、前記前方向雑音光パワーに換算する過程と、を含んでいる。
また、ラマン増幅による雑音光のモニタ方法の他の態様は、前記伝送路への前記主信号光の入力が無い状態で、前記増幅媒体に励起光を供給して、ラマン増幅により発生する雑音光のうちで、前記主信号光が前記増幅媒体を伝搬する場合の進行方向に対して同じ方向に伝搬する前方向雑音光のパワーを測定するとともに、前記増幅媒体の側面より外部に放射される側方向雑音光のパワーを測定し、該各測定結果に基づいて、前記前方向雑音光のパワーと前記側方向雑音光のパワーとの関係を求める過程と、前記伝送路への前記主信号光の入力がある状態で、前記増幅媒体で発生する前記側方向雑音光のパワーをモニタする過程と、前記伝送路への前記主信号光の入力が無い状態で求めた関係に従って、前記側方向雑音光パワーのモニタ値を、前記前方向雑音光パワーに換算する過程と、を含んでいる。
上記のようなラマン増幅による雑音光のモニタ方法の各態様によれば、伝送路への主信号光の入力がある状態で、ラマン増幅による後ろ方向雑音または方向雑音光のパワーをモニタし、そのモニタ値を伝送路への主信号光の入力が無い状態で求めた関係に従って前方向雑音光パワーに換算するようにしたことで、主信号光と同じ方向に伝搬するラマン増幅の雑音光パワーをリアルタイムで正確かつ高速にモニタすることができる。このようなモニタ方法は、アクシデント等により過渡的に発生する変化も含めたシステム条件の変更にも柔軟に対応することが可能である。よって、本モニタ方法で得られるモニタ結果を用いて、光通信システムの下流側ノード内の制御装置におけるラマン雑音光の補正を行うようにすれば、主信号光のレベル調整を高い制御精度で高速に行うことができるようになる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、全図を通して同一の符号は同一または相当部分を示すものとする。
図1は、本発明による雑音光モニタ方法を適用した光通信システムの一実施形態における要部構成を示すブロック図である。
図1において、本光通信システムは、隣り合う光中継ノード10,20が伝送路1を介して接続され、該伝送路1には分布ラマン増幅(DRA)ユニット30からの励起光Lpが供給されており、上流側の光中継ノード10から送信された主信号光Lsを伝送路1でラマン増幅しながら下流の光中継ノード20に伝送する。このとき、前述したように伝送路1でのラマン増幅により雑音光が発生することになるが、本実施形態では、該ラマン増幅による雑音光が、主信号光Lsの進行方向に対して同じ方向に伝搬する雑音光(以下、前方向雑音光とする)Lnfと、主信号光Lsの進行方向に対して反対方向に伝搬する雑音光(以下、後ろ方向雑音光とする)Lnbとを含むことに着目する。本光通信システムにおいては、伝送路1の送信端に位置する分岐器12、光フィルタ41および受光器(PD)42を用いて、インサービス中に後ろ方向雑音光Lnbのパワーをモニタし、そのモニタ値を演算処理部45で前方向雑音光Lnfのパワーに換算して、その結果を基に下流の光中継ノード20における主信号光Lsのレベル調整時の雑音光補正を行うようにしている。
具体的に、上流側の光中継ノード10には、例えば、エルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA)等を用いて主信号光Lsを所要のレベルまで増幅するための光増幅器11が備えられている。該光増幅器11で増幅された主信号光Lsは、伝送路1の一端に送信されると共にその一部が分岐器12で分岐されて当該光パワーが受光器(PD)13でモニタされる。このような分岐器12および受光器13を用いた主信号光Lsの出力モニタ構成は、従来の光中継ノードにおいて一般的なものである。本実施形態では、通常の出力モニタ構成において分岐器12に使用されることの多い、ファイバ型の2対2のポートを有する分岐カプラにおける未使用ポート(図1で左下に位置するポート)を、後ろ方向雑音光Lnbのモニタポートとして利用する。ここでは、該分岐器12の未使用ポートに、励起光Lpを除去するための光フィルタ41を介して、後ろ方向雑音光Lnbのパワーをモニタする受光器(PD)42が接続される。
図2は、分岐器12の各ポートに対して入出力される光を拡大して示したものである。このように分岐器12には、光増幅器11からの主信号光Lsが左上の第1ポートに入力される。そして、該主信号光Lsが所要の比率で2分岐されて、一方が右上の第2ポートより伝送路1の送信端に出力され、他方が右下の第3ポートより受光器13に出力される。また、伝送路1を主信号光Lsとは逆方向に伝搬してきた励起光Lpおよび後ろ方向雑音光Lnbが、伝送路1の送信端より第2ポートに入力され、該入力光の一部が左下の第4ポートより光フィルタ41に出力される。なお、第1ポートに入力された主信号光Lsの第4ポートへの漏れ込みに関しては、分岐器の一般的な特性として40dB程度のダイレクティビティが考えられるので、該漏れ光のパワーは後ろ方向雑音光Lnbのパワーに比べて十分に小さくなり無視することが可能である。また、第2ポートへの入力光の一部は、第4ポートだけでなく第1ポートにも出力されるが、該第1ポートの出力光は光増幅器11の出力に通常設けられている光アイソレータ(図示は省略)により遮断される。
光フィルタ41は、例えば図3に示すように、透過帯域内に主信号光Lsの波長帯を含み、かつ、遮断帯域内に励起光Lpの波長帯を含むフィルタ特性を有している。この光フィルタ41は、分岐器12の第4ポートから出力される光に含まれる、主信号光Lsの波長帯に対応した後ろ方向雑音光Lnbを透過して受光器42に与える一方、伝送路1でのラマン増幅に寄与せずに残留した励起光Lpを遮断する。受光器42は、光フィルタ41を透過した後ろ方向雑音光Lnbを受光して当該光パワーPnbをモニタし、そのモニタ結果を示す信号を演算処理部45に出力する。
下流側の光中継ノード20には、例えば、エルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA)等を用いて、伝送路1を伝送された主信号光Lsを所要のレベルまで増幅するための光増幅器21が備えられており、その増幅動作が制御部22により制御される。また、光増幅器21の前段には、伝送路1から光増幅器21に入力される光の一部を分岐する分岐器43が設けてあり、該分岐器43で分岐された光が受光器44に与えられてそのパワーがモニタされる。受光器44でのモニタ結果は、システム上の各ノード間で送受信される監視信号(Optical Supervisory Channel:OSC)光等を利用して、上流側の光中継ノード10内の演算処理部45に伝達される。さらに、伝送路1の受信端と分岐器43の入力ポートの間の光路上には、DRAユニット30が設けられている。このDRAユニット30は、主信号光Lsをラマン増幅することが可能な波長の励起光を発生する複数の励起光源(LD)31A,31Bと、各励起光源31A,31Bの出力光を1つに合波するための合波器32A,32B,33と、合波器33で合波された励起光Lpを伝送路1上に送るための合波器34とを有し、該合波器34から伝送路1に供給される励起光Lpにより、伝送路1を伝搬する主信号光Lをラマン増幅する。
次に、本実施形態の動作について説明する。
上記のような光通信システムでは、DRAユニット30からの励起光Lpの供給により伝送路1を増幅媒体として主信号光Lsのラマン増幅が行われる。このとき、増幅媒体の内部では、例えば図4の概念図に示すように、ラマン増幅による雑音光が発生し、該雑音光は、主信号光Lsと同方向に伝搬する前方向雑音光Lnfと、主信号光Lsとは反対方向に伝搬する後ろ方向雑音光Lnbと、増幅媒体の側面より外部に放射される雑音光(以下、側方向雑音光とする)Lnlとに分かれる。
このようなラマン増幅による前方向雑音光Lnf、後ろ方向雑音光Lnbおよび側方向雑音光Lnlの発生は、同様の物理現象がEDFA等の光ファイバ増幅器でも発生することが公知であり(例えば、L. Eskildsen and E. L. Goldstein, "High-performance amplified optical links without isolators or bandpass filters", IEEE Photonics Technology Letters, VOL.4, NO.1, JANUARY 1992, P55-58、および、山下真司、大越孝敬,「光ファイバ増幅器の特性解析−アイソレータの途中挿入による特性改善と反射による特性劣化−」,電子情報通信学会,光通信システム研究会,OCS92-27, 1992年6月等参照)、その発生の原理は基本的にラマン増幅においても同様であると類推される。この場合、後方励起のラマン増幅により発生する前方向雑音光Lnfおよび後ろ方向雑音光Lnbの各パワーは、増幅媒体(伝送路1)の長手方向について、図4下側の点線に示すような関係で変化するものと考えることができる。
なお、図4では、分布ラマン増幅を想定して横軸方向を伝送路長としているが、例えば、伝送路上の分散補償ファイバ等を増幅媒体とする集中型ラマン増幅の場合についても同様の関係を考えることが可能である。集中型ラマン増幅の場合、後ろ方向雑音光Lnbをモニタする位置(分岐器12の配置)は、分散補償ファイバ等の増幅媒体の主信号光入力端とするのがよい。集中型ラマン増幅においては、分布型ラマン増幅に比べて、増幅媒体の主信号光入力端付近におけるラマン利得が一般的に大きくなるため、モニタされる雑音光も大きくなり、本モニタ方法の適用により良好な精度で雑音光をモニタすることが可能である。
上記のような前方向雑音光Lnfおよび後ろ方向雑音光Lnbの関係に基づいて、本光通信システムでは、例えば図5に示すフローチャートに示すような手順に従って、ラマン増幅による雑音光をリアルタイムでモニタし、その結果をここでは下流側の光増幅器21の制御に反映させている。
具体的に、図5のステップ1(図中S1で示し、以下同様とする)では、システムの初期立ち上げ時に、まず、監視信号光が立ち上げられ各ノード間でOSC光の運用が正常に行われることが確認される。そして、ステップ2では、DRAユニット30の各励起光源31A,31Bが起動され、伝送路1への励起光Lpの供給が開始される。
次に、ステップ3では、伝送路1への主信号光Lsの入力が無い状態において、伝送路1で発生する前方向雑音光Lnfおよび後ろ方向雑音光Lnbの各パワーPnf,Pnbが各受光器44,42でそれぞれ測定される。ステップ4では、下流側の受光器44における前方向雑音光パワーPnfの測定結果に関する情報がOSC光を利用して上流側の光中継ノード10の演算処理部45に伝達される。そして、ステップ5では、演算処理部45において、各受光器42,44での測定結果に基づいて、例えば図6に示すような前方向雑音光パワーPnfおよび後ろ方向雑音光パワーPnbの比例関係(具体的には、Pnf=a×Pnbの傾きa)が求められる。この比例関係に関する情報は、演算処理部45内の図示しないメモリ等に記憶される。なお、ここでは簡易的に比例関係を一例として挙げたが、本発明における前方向雑音光パワーおよび後ろ方向雑音光パワーの関係は上記の比例関係には限定されるものではなく、ラマン利得と雑音光の物理現象に従った関係(例えば、指数関数など)を適宜採用することが可能である。
上記ステップ1〜ステップ5による初期立ち上げ時の処理が完了すると、次のステップ6では、光増幅器11,21等の各種装置が起動されることにより主信号光Lsが伝送路1に入力され、各光中継ノード10,20間における主信号光Lsの運用が開始される。そして、ステップ7では、インサービス中に伝送路1で発生する後ろ方向雑音光LnbのパワーPnbが受光器42でモニタされ、そのモニタ結果が演算処理部45に伝えられる。また、下流側の受光器44では、ラマン増幅された主信号光Lsおよび前方向雑音光パワーPnfのトータルパワー(光増幅器21への入力光パワー)がモニタされ、そのモニタ結果が制御部22に伝えられる。
ステップ8では、演算処理部45において、上記のステップ5で取得した比例関係に従い、受光器42でモニタされた後ろ方向雑音光パワーPnbの値を前方向雑音光パワーPnfに換算する演算処理が実行される。そして、ステップ9では、演算処理部45で演算された前方向雑音光パワーPnfの値がOSC光を利用して下流側の光中継ノード20の制御部22に伝達される。続くステップ10では、制御部22において、下流側の受光器44でモニタされた光増幅器21への入力光トータルパワーから、演算処理部45で演算された前方向雑音光パワーPnfを差し引くことにより、ラマン増幅による雑音光の補正を行い、該補正後の入力光パワー応じて、光増幅器21の増幅動作(利得)が制御されるようになる。
上記のようなステップ7〜ステップ10の一連の処理が所要の周期で繰り返して行われることにより、インサービス中に下流側の光増幅器21に入力されるラマン増幅による雑音光のパワーをリアルタイムで正確にモニタすることができ、そのモニタ結果を光増幅器21の制御に反映させることで、主信号光Lsのレベル調整を高い制御精度で行うことが可能になる。また、本実施形態では、後ろ方向雑音光パワーのモニタ値を前方向雑音光パワーに換算する演算処理が簡単な比例関係に従って行われるので、下流側の光増幅器21における高速な制御にも対応することが可能である。さらに、上流側の光増幅器11の出力モニタに使用される分岐器12の未使用ポートを利用することで、ラマン増幅による後ろ方向雑音光を簡略な構成で取り出すこともできる。
なお、上記の実施形態においては、後ろ方向雑音光パワーをモニタする受光器42の前段に、ラマン増幅における残留励起光を遮断する光フィルタ41を配置した構成例を示したが、この光フィルタ41は、伝送路長等のシステム条件により残留励起光のパワーが後ろ方向雑音光のパワーよりも十分に小さくなる場合には省略してもよい。あるいは、システム条件に応じて残留励起光のパワーを予め見積もっておき、演算処理部45での演算処理の際に、後ろ方向雑音光パワーのモニタ値の補正を行うようにしてもよい。
また、後ろ方向雑音光パワーのモニタ値の誤差要因に関しては、残留励起光の他にも、例えば、誘導ブリリュアン散乱(Stimulated Brillouin Scattering:SBS)による主信号光の反射戻り光等も誤差要因になり得る。この場合にも、上記の残留励起光と同様にして、SBSによる反射戻り光等のパワーを予め見積もっておき、後ろ方向雑音光パワーのモニタ値の補正を行うようにすればよい。このような補正を行うことでラマン増幅による雑音光のパワーをより正確にモニタすることが可能になる。なお、下流側の光増幅器21として、後方励起若しくは双方向励起の希土類ドープ光ファイバ増幅器が適用されている場合、該EDFAの励起光も主信号光と逆方向に伝搬することになるが、一般的に希土類ドープ光ファイバ増幅器は、増幅媒体の入出力側に光アイソレータが適用されているため、該希土類ドープ光ファイバ増幅器の励起光が上流側の伝送路に導出されることはなく、誤差要因として考慮する必要は特にない。
さらに、上記の実施形態では、リアルタイムでモニタしたラマン増幅による雑音光パワーを用いて、下流の光増幅器21の制御における雑音光補正を行うようにしたが、本発明における雑音光補正の対象は光増幅器の制御に限定されるものではなく、下流ノードに配置される主信号光のレベル調整を伴う任意の制御手段(例えば、可変光減衰器等)を雑音光補正の対象とすることが可能である。
次に、上記実施形態の光通信システムに関する応用例について説明する。
図7は、上記光通信システムの応用例における要部構成を示すブロック図である。
図7において、本光通信システムは、上述した実施形態の構成(図1)について、下流側の光中継ノード20内で、光増幅器21への入力光パワーをモニタする受光器44の前段に光フィルタ46を追加している。なお、光フィルタ46以外の他の構成は、図1の場合と同様であるのでここでの説明を省略する。
光フィルタ46は、例えば図8に示すように、主信号光Lsの波長帯に等しい透過帯域を有するバンドパス光フィルタである。この光フィルタ46は、分岐器43で分岐された光のうちの、主信号光Lsの波長帯内にある光(具体的には、伝送路1でラマン増幅された主信号光Lsおよび後ろ方向雑音光Lnb)のみを透過して受光器44に与え、その他の光を遮断する。
上記のような光フィルタ46を適用することにより、下流側の光増幅器21に入力される光と同等の光が受光器44でモニタされるようになるため、下流側の光増幅器21における制御精度をより向上させることが可能になる。すなわち、ラマン増幅による雑音光は、その波長特性およびトータルパワーが運用条件に応じて複雑に変化することが考えられる。このため、下流側の光増幅器21の増幅動作に実際に影響を及ぼすラマン増幅の雑音光と同等の光が、受光器44においてモニタされるようにするのが望ましい。一般的に、光中継ノードの受信端でプリアンプとして配置されるEDFA等の希土類ドープ光ファイバ増幅器は、主信号光Lsの波長帯に対応した増幅帯域を有しているため、受光器44でモニタされる光の波長帯域を光フィルタ46により主信号光Lsの波長帯に制限することで、より高い制御精度を実現することが可能になる。なお、上流側の受光器42の前段に設けている光フィルタ41についても、下流側の光フィルタ46と同様の透過特性を有するバンドパス光フィルタを適用してもよく、これにより下流側の光増幅器21の制御精度をより一層高めることが可能になる。
次に、本発明による雑音光モニタ方法を適用した光通信システムの他の実施形態について説明する。
図9は、上記他の実施形態による光通信システムの要部構成を示すブロック図である。
上述した実施形態およびその応用例は、ラマン増幅によって発生する雑音光のうちの後ろ方向雑音光をモニタするものであった。これに対して本実施形態の光通信システムは、ラマン増幅によって発生する雑音光のうちの側方向雑音光Lnl(図4参照)を、伝送路1の側面近傍に配置した受光器47で受光してそのパワーをモニタするようにしている。この受光器47は、伝送路1の長手方向について任意の位置に配置することができ、図9の例では上流側の端部付近に受光器47を配置している。なお、本光通信システムの構成は、後ろ方向雑音光をモニタする受光器42に代えて、側方向雑音光Lnlをモニタする受光器47を設けた点を除けば、上述の図1に示した構成と同様である。
上記のような構成により受光器47で側方向雑音光Lnlのパワーをモニタする場合も、上述した後ろ方向雑音光Lnbのパワーをモニタする場合と同様にして、システムの初期立ち上げ時に、前方向雑音光パワーおよび側方向雑音光パワーの比例関係を求めておき、その比例関係に従い、インサービス中に取得される側方向雑音光パワーのモニタ値を方向雑音光パワーに換算する演算処理を行う。これにより、下流側の光増幅器21に入力されるラマン増幅による雑音光のパワーをリアルタイムで正確にモニタすることができ、そのモニタ結果を光増幅器21の制御に反映させることで、主信号光Lsのレベル調整を高い制御精度で行うことが可能になる。また、側方向雑音光Lnlのパワーをモニタする場合、残留励起光やSBSによる主信号光の反射戻り光等の影響を受けないので、モニタ構成若しくは演算処理の簡略化を図ることが可能である。
以上の各実施形態に関して、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) 伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅して伝送する光通信システムにおいて、ラマン増幅により発生する雑音光をモニタするための方法であって、
前記光通信システムの初期立ち上げ時に、前記増幅媒体に励起光を供給して、ラマン増幅により発生する雑音光のうちで、主信号光の進行方向に対して同じ方向に伝搬する前方向雑音光のパワーと、主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬する後ろ方向雑音光のパワーとの関係を求める過程と、
前記光通信システムにおける主信号光の運用中に、前記増幅媒体で発生する前記後ろ方向雑音光のパワーをモニタする過程と、
前記初期立ち上げ時に求めた関係に従って、前記後ろ方向雑音光パワーのモニタ値を、前記前方向雑音光パワーに換算する過程と、
を含むことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ方法。
(付記2) 伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅して伝送する光通信システムにおいて、ラマン増幅により発生する雑音光をモニタするための装置であって、
前記増幅媒体の主信号光入力端近傍で、主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬する光を取り出して当該光パワーをモニタする第1モニタ部と、
前記増幅媒体の主信号光出力端近傍で、主信号光の進行方向に対して同じ方向に伝搬する光を取り出して当該光パワーをモニタする第2モニタ部と、
前記光通信システムの初期立ち上げ時に、前記増幅媒体に励起光を供給した状態で、前記第1および第2モニタ部でそれぞれモニタされる光パワーに基づいて、ラマン増幅により発生する雑音光のうちで、主信号光の進行方向に対して同じ方向に伝搬する前方向雑音光のパワーと、主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬する後ろ方向雑音光のパワーとの関係を求め、かつ、前記光通信システムにおける主信号光の運用中に、前記第1モニタ部でモニタされる前記後ろ方向雑音光パワーを、前記初期立ち上げ時に求めた関係に従って、前記前方向雑音光パワーに換算する演算処理部と、
を備えたことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ装置。
(付記3) 付記2に記載のラマン増幅による雑音光のモニタ装置であって、
前記増幅媒体に供給される励起光が主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬するとき、
前記第1モニタ部は、前記増幅媒体の主信号光入力端近傍より取り出した光について、主信号光の波長帯に対応した光成分を透過し、かつ、励起光の波長帯に対応した光成分を遮断する第1光フィルタを有することを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ装置。
(付記4) 付記2に記載のラマン増幅による雑音光のモニタ装置であって、
前記増幅媒体に供給される励起光が主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬するとき、
前記演算処理部は、前記増幅媒体の主信号光入力端近傍に到達する残留励起光のパワーを予め見積もり、該残留励起光パワーに従って、前記第1モニタ部でモニタされる前記後ろ方向雑音光パワーの補正を行うことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ装置。
(付記5) 付記2に記載のラマン増幅による雑音光のモニタ装置であって、
前記演算処理部は、前記増幅媒体の主信号光入力端近傍に到達する誘導ブリリュアン散乱による主信号光の反射戻り光のパワーを予め見積もり、該反射戻り光パワーに従って、前記第1モニタ部でモニタされる前記後ろ方向雑音光パワーの補正を行うことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ装置。
(付記6) 伝送路を介して互いに接続された複数のノードと、前記伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅するラマン増幅ユニットとを備えた光通信システムにおいて、
付記2〜5のいずれか1つに記載のラマン増幅による雑音光のモニタ装置を備え、
前記複数のノードのうちの下流側のノードが、主信号光のレベル調整を行う制御装置を含み、該制御装置は、入力される光のトータルパワーについて、前記モニタ装置の前記演算処理部で換算された前記前方向雑音光パワーを用いて補正を行い、該補正後の入力光パワーに応じて主信号光のレベル調整を行う制御部を有することを特徴とする光通信システム。
(付記7) 付記6に記載の光通信システムであって、
前記複数のノードのうちの上流側のノードが、前記伝送路に出力する主信号光の一部を分岐する分岐器および該分岐器で分岐された主信号光のパワーをモニタする受光器を具備するとき、
前記モニタ装置の前記第1モニタ部は、前記分岐器の未使用ポートを利用して、主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬する光を取り出すことを特徴とする光通信システム。
(付記8) 付記6に記載の光通信システムであって、
前記制御装置は、希土類ドープ光ファイバ増幅器を含み、
前記モニタ装置の前記第2モニタ部は、前記増幅媒体の主信号光出力端近傍より取り出した光について、主信号光の波長帯に対応した光成分のみを透過する第2光フィルタを有することを特徴とする光通信システム。
(付記9) 付記6に記載の光通信システムであって、
前記制御装置は、可変光減衰器を含むことを特徴とする光通信システム。
(付記10) 伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅して伝送する光通信システムにおいて、ラマン増幅により発生する雑音光をモニタするための方法であって、
前記光通信システムの初期立ち上げ時に、前記増幅媒体に励起光を供給して、ラマン増幅により発生する雑音光のうちで、主信号光の進行方向に対して同じ方向に伝搬する前方向雑音光のパワーと、前記増幅媒体の側面より外部に放射される側方向雑音光のパワーとの関係を求める過程と、
前記光通信システムにおける主信号光の運用中に、前記増幅媒体で発生する前記側方向雑音光のパワーをモニタする過程と、
前記初期立ち上げ時に求めた関係に従って、前記側方向雑音光パワーのモニタ値を、前記前方向雑音光パワーに換算する過程と、
を含むことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ方法。
(付記11) 伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅して伝送する光通信システムにおいて、ラマン増幅により発生する雑音光をモニタするための装置であって、
前記増幅媒体の側面より外部に放射される光のパワーをモニタする第1モニタ部と、
前記増幅媒体の主信号光出力端近傍で、主信号光の進行方向に対して同じ方向に伝搬する光を取り出して当該光パワーをモニタする第2モニタ部と、
前記光通信システムの初期立ち上げ時に、前記増幅媒体に励起光を供給した状態で、前記第1および第2モニタ部でそれぞれモニタされる光パワーに基づいて、ラマン増幅により発生する雑音光のうちで、主信号光の進行方向に対して同じ方向に伝搬する前方向雑音光のパワーと、前記増幅媒体の側面より外部に放射される側方向雑音光のパワーとの関係を求め、かつ、前記光通信システムにおける主信号光の運用中に、前記第1モニタ部でモニタされる前記側方向雑音光パワーを、前記初期立ち上げ時に求めた関係に従って、前記前方向雑音光パワーに換算する演算処理部と、
を備えたことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ装置。
(付記12) 伝送路を介して互いに接続された複数のノードと、前記伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅するラマン増幅ユニットとを備えた光通信システムにおいて、
付記11に記載のラマン増幅による雑音光のモニタ装置を備え、
前記複数のノードのうちの下流側のノードが、主信号光のレベル調整を行う制御装置を含み、該制御装置は、入力される光のトータルパワーについて、前記モニタ装置の前記演算処理部で換算された前記前方向雑音光パワーを用いて補正を行い、該補正後の入力光パワーに応じて主信号光のレベル調整を行う制御部を有することを特徴とする光通信システム。
(付記13) 付記12に記載の光通信システムであって、
前記制御装置は、希土類ドープ光ファイバ増幅器を含み、
前記モニタ装置の前記第2モニタ部は、前記増幅媒体の主信号光出力端近傍より取り出した光について、主信号光の波長帯に対応した光成分のみを透過する第2光フィルタを有することを特徴とする光通信システム。
(付記14) 付記12に記載の光通信システムであって、
前記制御装置は、可変光減衰器を含むことを特徴とする光通信システム。
本発明による雑音光モニタ方法を適用した光通信システムの一実施形態における要部構成を示すブロック図である。 上記実施形態における上流側の分岐器の各ポートに対して入出力される光を示す図である。 上記実施形態に用いられる光フィルタの透過特性の一例を示す図である。 増幅媒体の内部で発生するラマン増幅による雑音光を説明する概念図である。 上記実施形態におけるラマン増幅による雑音光のモニタ方法を説明するフローチャートである。 前方向および後ろ方向雑音光パワーの比例関係を例示した図である。 上記実施形態の応用例における要部構成を示すブロック図である。 上記の応用例に用いられる光フィルタの透過特性の一例を示す図である。 本発明による雑音光モニタ方法を適用した光通信システムの他の実施形態における要部構成を示すブロック図である。 WDM光の信号波長数が少ないときのOSNRを説明する図である。
符号の説明
1…伝送路
10,20…光中継ノード
11,21…光増幅器
12,43…分岐器
13,42,44,47…受光器(PD)
22…制御部
30…DRAユニット
31A,31B…励起光源(LD)
32A,32B,33,34…合波器
41,46…光フィルタ
45…演算処理部
Lnb…後ろ方向雑音光
Lnf…前方向雑音光
Lnl…側方向雑音光
Lp…励起光
Ls…主信号光
Pnb…後ろ方向雑音光パワー
Pnf…前方向雑音光パワー

Claims (10)

  1. 伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅して伝送する光通信システムにおいて、ラマン増幅により発生する雑音光をモニタするための方法であって、
    前記伝送路への前記主信号光の入力が無い状態で、前記増幅媒体に励起光を供給して、ラマン増幅により発生する雑音光のうちで、前記主信号光が前記増幅媒体を伝搬する場合の進行方向に対して同じ方向に伝搬する前方向雑音光のパワーを測定するとともに、主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬する後ろ方向雑音光のパワーを測定し、該各測定結果に基づいて、前記前方向雑音光のパワーと前記後ろ方向雑音光のパワーとの関係を求める過程と、
    前記伝送路への前記主信号光の入力がある状態で、前記増幅媒体で発生する前記後ろ方向雑音光のパワーをモニタする過程と、
    前記伝送路への前記主信号光の入力が無い状態で求めた関係に従って、前記後ろ方向雑音光パワーのモニタ値を、前記前方向雑音光パワーに換算する過程と、
    を含むことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ方法。
  2. 伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅して伝送する光通信システムにおいて、ラマン増幅により発生する雑音光をモニタするための装置であって、
    前記増幅媒体の主信号光入力端近傍で、前記主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬する光を取り出して当該光パワーをモニタする第1モニタ部と、
    前記増幅媒体の主信号光出力端近傍で、前記主信号光の進行方向に対して同じ方向に伝搬する光を取り出して当該光パワーをモニタする第2モニタ部と、
    前記伝送路への前記主信号光の入力が無く、前記増幅媒体に励起光を供給した状態で、前記第1および第2モニタ部でそれぞれモニタされる光パワーに基づいて、ラマン増幅により発生する雑音光のうちで、前記主信号光の進行方向に対して同じ方向に伝搬する前方向雑音光のパワーと、前記主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬する後ろ方向雑音光のパワーとの関係を求め、かつ、前記伝送路への前記主信号光の入力がある状態で、前記第1モニタ部でモニタされる前記後ろ方向雑音光パワーを、前記伝送路への前記主信号光の入力が無い状態で求めた関係に従って、前記前方向雑音光パワーに換算する演算処理部と、
    を備えたことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ装置。
  3. 請求項2に記載のラマン増幅による雑音光のモニタ装置であって、
    前記増幅媒体に供給される励起光が主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬するとき、
    前記第1モニタ部は、前記増幅媒体の主信号光入力端近傍より取り出した光について、主信号光の波長帯に対応した光成分を透過し、かつ、励起光の波長帯に対応した光成分を遮断する第1光フィルタを有することを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ装置。
  4. 請求項2に記載のラマン増幅による雑音光のモニタ装置であって、
    前記増幅媒体に供給される励起光が主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬するとき、
    前記演算処理部は、前記増幅媒体の主信号光入力端近傍に到達する残留励起光のパワーを予め見積もり、該残留励起光パワーに従って、前記第1モニタ部でモニタされる前記後ろ方向雑音光パワーの補正を行うことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ装置。
  5. 伝送路を介して互いに接続された複数のノードと、前記伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅するラマン増幅ユニットとを備えた光通信システムにおいて、
    請求項2〜4のいずれか1つに記載のラマン増幅による雑音光のモニタ装置を備え、
    前記複数のノードのうちの下流側のノードが、主信号光のレベル調整を行う制御装置を含み、該制御装置は、入力される光のトータルパワーについて、前記モニタ装置の前記演算処理部で換算された前記前方向雑音光パワーを用いて補正を行い、該補正後の入力光パワーに応じて主信号光のレベル調整を行う制御部を有することを特徴とする光通信システム。
  6. 請求項5に記載の光通信システムであって、
    前記複数のノードのうちの上流側のノードが、前記伝送路に出力する主信号光の一部を分岐する分岐器および該分岐器で分岐された主信号光のパワーをモニタする受光器を具備するとき、
    前記モニタ装置の前記第1モニタ部は、前記分岐器の未使用ポートを利用して、主信号光の進行方向に対して反対方向に伝搬する光を取り出すことを特徴とする光通信システム。
  7. 請求項5に記載の光通信システムであって、
    前記制御装置は、希土類ドープ光ファイバ増幅器を含み、
    前記モニタ装置の前記第2モニタ部は、前記増幅媒体の主信号光出力端近傍より取り出した光について、主信号光の波長帯に対応した光成分のみを透過する第2光フィルタを有することを特徴とする光通信システム。
  8. 伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅して伝送する光通信システムにおいて、ラマン増幅により発生する雑音光をモニタするための方法であって、
    前記伝送路への前記主信号光の入力が無い状態で、前記増幅媒体に励起光を供給して、ラマン増幅により発生する雑音光のうちで、前記主信号光が前記増幅媒体を伝搬する場合の進行方向に対して同じ方向に伝搬する前方向雑音光のパワーを測定するとともに、前記増幅媒体の側面より外部に放射される側方向雑音光のパワーを測定し、該各測定結果に基づいて、前記前方向雑音光のパワーと前記側方向雑音光のパワーとの関係を求める過程と、
    前記伝送路への前記主信号光の入力がある状態で、前記増幅媒体で発生する前記側方向雑音光のパワーをモニタする過程と、
    前記伝送路への前記主信号光の入力が無い状態で求めた関係に従って、前記側方向雑音光パワーのモニタ値を、前記前方向雑音光パワーに換算する過程と、
    を含むことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ方法。
  9. 伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅して伝送する光通信システムにおいて、ラマン増幅により発生する雑音光をモニタするための装置であって、
    前記増幅媒体の側面より外部に放射される光のパワーをモニタする第1モニタ部と、
    前記増幅媒体の主信号光出力端近傍で、前記主信号光の進行方向に対して同じ方向に伝搬する光を取り出して当該光パワーをモニタする第2モニタ部と、
    前記伝送路への前記主信号光の入力が無く、前記増幅媒体に励起光を供給した状態で、前記第1および第2モニタ部でそれぞれモニタされる光パワーに基づいて、ラマン増幅により発生する雑音光のうちで、前記主信号光の進行方向に対して同じ方向に伝搬する前方向雑音光のパワーと、前記増幅媒体の側面より外部に放射される側方向雑音光のパワーとの関係を求め、かつ、前記伝送路への前記主信号光の入力がある状態で、前記第1モニタ部でモニタされる前記側方向雑音光パワーを、前記伝送路への前記主信号光の入力が無い状態で求めた関係に従って、前記前方向雑音光パワーに換算する演算処理部と、
    を備えたことを特徴とするラマン増幅による雑音光のモニタ装置。
  10. 伝送路を介して互いに接続された複数のノードと、前記伝送路上の増幅媒体に励起光を供給し、該増幅媒体を伝搬する主信号光をラマン増幅するラマン増幅ユニットとを備えた光通信システムにおいて、
    請求項9に記載のラマン増幅による雑音光のモニタ装置を備え、
    前記複数のノードのうちの下流側のノードが、主信号光のレベル調整を行う制御装置を含み、該制御装置は、入力される光のトータルパワーについて、前記モニタ装置の前記演算処理部で換算された前記前方向雑音光パワーを用いて補正を行い、該補正後の入力光パワーに応じて主信号光のレベル調整を行う制御部を有することを特徴とする光通信システム。
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