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JP4459570B2 - 鳴き防止ロール - Google Patents
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Description

本発明は、発泡ポリウレタンからなる鳴き防止ロールに関し、特に、複写機、ファクシミリ、各種プリンター等の各種OA機器等の各種給紙、搬送を行う給紙搬送用ロール、及び紙葉類分離ロールに用いて好適な鳴き防止ロールに関する。
従来、各種OA機器の給紙・搬送用のロールは、搬送力が大きく、耐摩耗性に優れることが求められていたが、近年、給紙時の紙等との摩擦による振動により、いわゆる鳴き現象が生じるという点が問題視されている。
例えば、給紙部の重層防止に用いられる分離ロールには、その耐磨耗性、原稿非汚染性の点から、一般的には発泡ポリウレタンが用いられるが、紙さばき後、例えば、給紙ベルトと分離ロールとがつれまわりする際にブブブ、キューという鳴きが発生する。
従来、鳴き対策として、種々の検討がなされている。
例えば、本出願人は、低硬度化を図りつつ耐久性に優れ、紙粉の影響を受けず安定した摩擦係数を維持することができ、且つ鳴きが発生しない給紙搬送用ロールを提案している(特願2001−364471)。
しかしながら、未だ十分な対策品は出現していない。
本発明はこのような事情に鑑み、給紙搬送用ロール及び紙葉類分離ロールに用いて鳴きを防止することができる鳴き防止ロールを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の組成を有する発泡ウレタンを用いると、鳴きに対してきわめて有効であるという新たな知見を得て、本発明を完成させた。
かかる本発明の第1の態様は、カプロラクトン系ジオールを用いたプレポリマーに、2官能短鎖ジオールからなる鎖延長剤と3官能以上の短鎖ポリオールからなる架橋剤とを用いて得た発泡ポリウレタンからなる鳴き防止ロールにおいて、鎖延長剤及び架橋剤の総量に対して架橋剤が20重量%以上であり、ゴム硬度がAsker Cで40°〜65°であり、セル径が0.1mm以上であることを特徴とする鳴き防止ロールにある。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記鎖延長剤が、1,4−ブタンジオール又は1,3−プロパンジオールであることを特徴とする鳴き防止ロールにある。
本発明の第3の態様は、第1または2の態様において、前記架橋剤が、トリメチロールプロパン又はトリメチロールエタンであることを特徴とする鳴き防止ロールにある。
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様において、前記プレポリマーが4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を用いて製造されたものであることを特徴とする鳴き防止ロールにある。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様において、前記発泡ポリウレタンが、メカニカルフロスで発泡されていることを特徴とする鳴き防止ロールにある。
以上説明したように、本発明では、カプロラクトン系ジオールを用いたプレポリマーに、2官能短鎖ジオールからなる鎖延長剤と3官能以上の短鎖ポリオールからなる架橋剤とを用いて得た発泡ポリウレタンからなる鳴き防止ロールにおいて、鎖延長剤及び架橋剤の総量に対して架橋剤が20重量%以上であり、ゴム硬度がAsker Cで40°〜65°以下であり、セル径が0.1mm以上であることにより、異音発生が防止されるとともに、汚染性がないという効果を奏する。
ここで、本発明の鳴き防止ロールは、従来から知られている発泡ポリウレタンのうち、ポリε−カプロラクトン系ポリオールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤および架橋剤とを用いて製造されるものである。ポリε−カプロラクトン系ポリオールとしては、数平均分子量が1000〜4000のポリオールを用い、ポリイソシアネート化合物としては、2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート(TODI)などを挙げることができる。特に、性能およびコスト面で好適なものはMDIである。
また、鎖延長剤は、2官能短鎖ジオールであり、例えば、数平均分子量が80〜160の短鎖ジオールであり、例えば、プロパンジオール(PD)及びブタンジオール(BD)の少なくとも一方を用いるが、勿論、二種以上混合して用いてもよい。ここで、プロパンジオールとしては1,3−プロパンジオールが、ブタンジオールとしては1,4−ブタンジオールが代表的なものであり、1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオールは性能およびコスト面で好適であるが、これに限定されるものではない。
一方、架橋剤は3官能短鎖ポリオールであり、例えば、数平均分子量が800以下、好ましくは500以下の3官能ポリオールであり、例えば、トリメチロールエタン(TME)及びトリメチロールプロパン(TMP)の少なくとも一方を用いる。
ここで、鎖延長剤と架橋剤との総量に対して架橋剤を20重量%以上用いるのが好ましく、2官能:3官能=80:20〜50:50であることが好ましい。架橋剤が20重量%より少ないと、硬度が高くなり鳴きが発生する。また、50重量%より多いと、耐久性が低下し、ロールとしての機能を果たさなくなる。
本発明の鳴き防止ロールは、上述した原料を所定比率で配合後、発泡成形すればよいが、所定の添加剤を添加してもよい。例えば、発泡剤、整泡剤、老化防止剤、酸化防止剤などを添加してもよい。また、発泡は発泡剤による発泡でもよいが、整泡剤を添加して機械的に発泡させるメカニカルフロスでの発泡でもよい。
本発明の鳴き防止ロールは、セル径が0.1mm以上であるのが好ましい。0.1mm未満であると、鉛筆カス等がセルに詰まってロールが汚染され、搬送力が低下するからである。かかるセル径は、主に、ゴム硬度や発泡部材の発泡密度(g/cm)(注型重量[g]/注型金型の容積[cm])により決定されるが、発泡密度は、0.6[g/cm]以下とするのが好ましい。これより大きいと、セル径が0.1mmより小さくなる傾向にあり、好ましくないからである。なお、かかる発泡部材は、連続気泡でも独立気泡でもよい。
本発明の鳴き防止ロールのゴム硬度(Asker C)は、用途や製造条件に応じて適宜決定すればよいが、給紙搬送用ロール、特に、リバースロールとして用いる場合には、ゴム硬度40〜65°(Asker C)とするのが好ましい。
図1には、本発明の鳴き防止ロールをリバースロールとして用いた様子を示す説明図である。図1に示すように、リバースロール10は、給紙駆動ベルト21に対向して設けられ、この上流側には、紙葉類30をピックアップするピックアップロール22が設けられている。
このようなリバースロール10では、紙さばき後、リバースロール10が給紙駆動ベルト21と連れ回りする際に、ブブブ、キューというスティックスリップ音が発生する場合があるが、本発明の鳴き防止ロールを用いると、このような鳴きが著しく低減される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何ら限定するものではない。
(実施例1)
カプロラクトン系ポリウレタンプレポリマー(RV2600:大日本インキ化学工業株式会社製)100重量部に、整泡剤、老化防止剤を添加し、メカニカルフロスで5分間攪拌した。その後、硬化剤として、鎖延長剤1,4−ブタンジオール/架橋剤トリメチロールプロパン(TMP)=60/40の混合物を7.3重量部と、水0.05重量部とを混合し、メカニカルフロスで1分間攪拌したものを、120℃に加熱した金型に発泡密度0.4g/cmとなるように注型し、40分後に取り出した。
得られたロールを研磨し、突っ切りし、外径φ27mm×内径φ17mm×幅26mmのロール発泡体を得た。
(実施例2)
鎖延長剤1,4−ブタンジオール/架橋剤トリメチロールプロパン(TMP)=70/30の混合物を硬化剤として用いた以外は実施例1と同様にしてロール発泡体を得た。
(実施例3)
鎖延長剤1,4−ブタンジオール/架橋剤トリメチロールプロパン(TMP)=80/20の混合物を硬化剤として用いた以外は実施例1と同様にしてロール発泡体を得た。
(実施例4)
発泡密度0.6g/cmとなるようにした以外は、実施例1と同様にしてロール発泡体を得た。
(実施例5)
発泡密度0.6g/cmとなるようにした以外は、実施例2と同様にしてロール発泡体を得た。
(比較例1)
カプロラクトン系ポリウレタンプレポリマー(RV2600:大日本インキ化学工業株式会社製)100重量部に、整泡剤、老化防止剤を添加し、メカニカルフロスで5分間攪拌した。その後、硬化剤として、鎖延長剤1,4−ブタンジオール/架橋剤トリメチロールプロパン(TMP)=80/20の混合物を7.3重量部と、水0.05重量部とを混合し、メカニカルフロスで1分間攪拌したものを、120℃に加熱した金型に発泡密度0.6g/cmとなるように注型し、40分後に取り出した。
得られたロールを研磨し、突っ切りし、外径φ27mm×内径φ17mm×幅26mmのロール発泡体を得た。
(比較例2)
鎖延長剤1,4−ブタンジオール/架橋剤トリメチロールプロパン(TMP)=60/40の混合物を硬化剤として用い、発泡密度0.8g/cmとなるようにした以外は、比較例1と同様にしてロール発泡体を得た。
(比較例3)
鎖延長剤1,4−ブタンジオール/架橋剤トリメチロールプロパン(TMP)=70/30の混合物を硬化剤として用いた以外は比較例2と同様にしてロール発泡体を得た。
(比較例4)
鎖延長剤1,4−ブタンジオール/架橋剤トリメチロールプロパン(TMP)=80/20の混合物を硬化剤として用いた以外は比較例2と同様にしてロール発泡体を得た。
(比較例5)
鎖延長剤1,4−ブタンジオール/架橋剤トリメチロールプロパン(TMP)=85/15の混合物を硬化剤として用いた以外は実施例4と同様にしてロール発泡体を得た。
(試験例1)
各実施例および比較例のロール発泡体について、ゴム硬度(Ascker C)、セル径、および摩擦係数を測定した。これらの結果を表1に示す。
なお、セル径は、100倍の顕微鏡写真でランダムに10個測定した平均とした。
また、摩擦係数は、図2に示す装置を用いて測定した。すなわち、図2に示すように、固定したサンプルロール11に対向して回転自在に保持したフリーロール12を所定の荷重200gfで圧着し、その間に配置した測定用紙13をロードセル14を介して20mm/secで移動したときのロードセル14の出力をアンプ15を介して接続した検出器16で測定し、そのときの荷重Q(N)を求めた。そして、摩擦係数μを以下の式から求めた。
Figure 0004459570
(試験例2)
各実施例および比較例のロール発泡体をリバースロールとして、実機(リコー社製:imagioMF 3300W)に取り付け、第二原図(薄紙)(A4)を40〜60枚給紙した際の鳴き(異音)発生を官能試験にて確認した。10℃で30%RHの環境下で行った。また、この際の汚染性を観察した。これらの結果を併せて表1に示す。
Figure 0004459570
この結果、実施例1〜5のロール発泡体は、鎖延長剤および架橋剤の総量中の架橋剤が20重量%以上であり、ゴム硬度が65°以下であり、且つセル径が0.01mm以上であるので、異音が観察されないが、鎖延長剤および架橋剤の総量中の架橋剤が20重量%以上であっても、ゴム硬度が65°より大きくなると(比較例1〜4)、異音が発生し、また、セル径が0.1mmより小さくなると(比較例2〜4)、汚染性が低下することがわかった。また、鎖延長剤および架橋剤の総量中の架橋剤が20重量%未満であると(比較例5)、硬度が上昇するため異音が発生することがわかった。
本発明の鳴き防止ロールの使用態様の一例を示す図である。 本発明の試験例の測定状況を示す概略図である。
符号の説明
10 リバースロール
11 サンプルロール
12 フリーロール
13 測定用紙
14 ロードセル
15 アンプ
16 検出器
21 給紙駆動ベルト
22 ピックアップロール
30 紙葉類

Claims (5)

  1. カプロラクトン系ジオールを用いたプレポリマーに、2官能短鎖ジオールからなる鎖延長剤と3官能以上の短鎖ポリオールからなる架橋剤とを用いて得た発泡ポリウレタンからなる鳴き防止ロールにおいて、鎖延長剤及び架橋剤の総量に対して架橋剤が20重量%以上であり、ゴム硬度がAsker Cで40°〜65°であり、セル径が0.1mm以上であることを特徴とする鳴き防止ロール。
  2. 請求項1において、前記鎖延長剤が、1,4−ブタンジオール又は1,3−プロパンジオールであることを特徴とする鳴き防止ロール。
  3. 請求項1または2において、前記架橋剤が、トリメチロールプロパン又はトリメチロールエタンであることを特徴とする鳴き防止ロール。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記プレポリマーが4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を用いて製造されたものであることを特徴とする鳴き防止ロール。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記発泡ポリウレタンが、メカニカルフロスで発泡されていることを特徴とする鳴き防止ロール。
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