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JP4460410B2 - 風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置 - Google Patents
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JP4460410B2 - 風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置 - Google Patents

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Description

本発明は、風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置に関する。
転がり免震支承を用いた免震建物では、免震支承であるがゆえに建物が強風を受けると上部構造部が移動を起こして揺れてしまうことがあり、それを阻止するため、上部構造部を下部構造部に固定して建物の風揺れを阻止する風揺れ阻止装置が組み込まれている。
しかしながら、従来の風揺れ阻止装置では、風揺れ阻止のための係合機構部が免震支承装置とは別に備えられていて、建物には、免震支承装置を組み込むスペースと、風揺れ固定装置の係合機構部を組み込むスペースの両方を確保する必要があった。
また、風揺れ阻止装置の係合機構部を免震支承装置に組み込むことも考えられるが、仮に、ピン差し込み式の係合機構部を球体受け皿の受け面の周囲部に組み込んだとすると、受け皿の平面サイズを大きくしなければならず、免震支承装置の平面サイズが大型化したり、また、安定した風揺れ阻止状態の形成のために周囲複数箇所に係合部を備えさせると機構が複雑化してしまうという問題もある。
本発明は、上記のような問題点に鑑み、力学的に安定した風揺れ阻止状態を形成することができ、しかも、省スペースでコンパクトかつ簡素な構造によりそれを実現することができる風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置を提供することを課題とする。
上記の課題は、球体と、
上下の構造部のいずれか一方に備えられ、球体を回転自在に保持する球体保持機構部と、
上下の構造部のもう一方に備えられ、球体を転動自在に受ける受け皿と
が備えられ、
前記球体保持機構部は、
球体を回転可能に保持する凹所を先端部に備えた球体保持部と、
受け皿の受け面内の上方において、球体保持部によって上下方向に進退移動可能にガイド保持された風揺れ阻止用の進退作動体と、
該進退作動体の作動を司る進退機構部と、
を備え、
進退機構部による進退作動体の作動状態の制御により、進退作動体が先端側に進出しその先端部が受け皿の受け面に当接した状態で基端側への後退を阻止された風揺れ阻止状態と、進退作動体による風揺れ阻止状態が解除された免震のための球体による転がり支承状態とが切り換えられるようになされていることを特徴とする、風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置によって解決される。
この免震支承装置では、進退作動体を球体保持部から基端側に後退させて球体による転がり支承状態にすることで、地震時に上部構造部を免震することができると共に、進退作動体を先端側に進出させてその先端部を受け皿の受け面に当接させた状態にすることで、進退作動体と受け皿の受け面とが係合して風揺れ阻止状態が形成されるようになされており、強風による免震建物の風揺れを防止することができる。
しかも、風揺れ阻止のための係合は、進退作動体と受け皿の受け面との係合によって行われるようになされているので、風揺れ阻止のための係合部を備えさせるスペースを転がり免震支承装置とは別に確保する必要がなく、風揺れを省スペースにて阻止することができる。加えて、転がり免震支承装置においても、受け皿の平面サイズを小さくすることができて、転がり免震支承装置の平面サイズもコンパクトにすることができると共に、風揺れ阻止のための力の作用部が受け皿の受け面内となるから、力学的に安定した風揺れ阻止状態を簡素な構造で実現することができる。
また、上記の装置において、前記受け皿の受け面が中央に向けて傾斜する凹面からなる場合は、風揺れ阻止状態において、受け面の傾斜を利用してしっかりとした係合状態を形成することができる。
更に、上記の装置において、球体保持機構部が上部構造部の側に備えられ、受け皿が下部構造部の側に備えられ、
受け皿の受け面は中央に向けて傾斜する凹面からなり、
進退作動体はその先端部が自重により受け皿の受け面に常時支承されるようになされており、
進退機構部は、受け皿の受け面に支承されている進退作動体が上方への移動を阻止された風揺れ阻止状態と、該進退作動体が上方への移動を許容された転がり免震支承状態とを切り換える構造のものからなっているのもよい。
この装置では、進退作動体を受け皿の受け面に常時支承させた状態にするようになされており、液圧等によって進退作動体を積極的に進退動作させる駆動構成をとらなくてよいので、進退機構部を簡素な構成にすることができる。なお、必要に応じて、自重を補うため、進退作動体を下方に付勢するバネ等の付勢手段が備えられていてもよい。
また、球体保持機構部が上部構造部の側に備えられ、受け皿が下部構造部の側に備えられ、
受け皿の受け面は中央に向けて傾斜する凹面からなり、
進退作動体は自重等の付勢手段により受け皿の受け面の側に付勢されており、
進退機構部は、受け皿の受け面に支承されている進退作動体が上方への移動を阻止された風揺れ阻止状態と、該進退作動体が上方への移動を許容された転がり免震支承状態とを切り換え、かつ、転がり免震支承状態において地震等の振動によって受け面の傾斜で上昇した進退作動体を上昇位置に保持し、振動終了後、前記付勢手段によって進退作動体の先端部を受け皿の受け面に当接させた初期状態に復帰させる構造のものからなっているのもよい。
この場合は、免震中、進退作動体と受け皿の受け面との接触が抑えられて、進退作動体の先端部の摩耗を少なくすることができる。
また、本発明は、球体と、
上下の構造部のいずれか一方に備えられ、球体を回転自在に保持する球体保持機構部と、
上下の構造部のもう一方に備えられ、球体を転動自在に受ける受け皿と
が備えられ、
前記球体保持機構部に、受け皿の受け面から離間することで球体による転がり支承状態を形成する一方、受け皿の受け面に当接して風揺れ阻止状態を形成する風揺れ阻止機構部が備えられていることを特徴とする風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置を含む。
この装置においても、風揺れ阻止機構部と受け皿の受け面との係合によって風揺れ阻止状態を形成するものであり、力学的に安定した風揺れ阻止状態を形成することができ、しかも、省スペースでコンパクトかつ簡素な構造によりそれを実現することができる。
本発明は、以上のとおりのものであるから、力学的に安定した風揺れ阻止状態を形成することができ、しかも、省スペースでコンパクトかつ簡素な構造によりそれを実現することができる。
次に、本発明の実施最良形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す実施形態の風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置1において、2は鋼球などからなる転動用の球体、3は球体保持機構部、4は受け皿であり、受け皿4は、建物の下部構造部としての基礎5の側に受け面4aを上に向けて固着状態に備えられ、球体保持機構部3は受け皿4の受け面4aと上下方向において正対するように建物の上部構造部6の側に下向きに固着状態に備えられている。
上記の球体保持機構部3は、球体保持部7と、進退作動体8と、進退機構部9とを備えている。
球体保持部7は、その先端部である下面部に球体2を回転可能に保持する凹所7aを備え、球体2は、該凹所7a内での回転保持作用を受けながら、受け皿4の受け面4a上を転動するようになされている。
また、球体保持部7は、進退作動体8を上下方向に移動可能にガイド保持する機能も併せもち、凹所7aの周囲部には下方に開放された円環状のガイド孔7bを備え、該ガイド孔7b内に筒状の進退作動体8が差し込み状態に収容配置されることで、進退作動体8が受け皿4の受け面4a内の上方において上下方向に移動可能に保持されている。
そして、進退機構部9は、球体保持部7にガイドされている進退作動体8の上下方向の作動状態の切換えを司るもので、該進退機構部9により、図2(イ)に示すように、進退作動体8が下方に進出しその先端部が受け皿4の受け面4aに当接した状態で上方への後退を阻止された風揺れ阻止状態と、図2(ロ)に示すように、進退作動体8が上方への後退を許容された転がり支承状態とが切り換えられるようになされている。
具体的には、本実施形態では、進退作動体8が、自重により、その先端部を受け皿4の受け面4aに当接支承した状態になるようになされていて、進退機構部9は、球体保持部7のガイド孔7bをシリンダー孔として、進退作動体8の基端側の室10に液圧源としての油圧ポンプ11が接続されると共に、室10には圧抜き用のサブタンク12が接続されている。そして、室10と油圧ポンプ11との間には油の送込み方向への流れのみを許容する逆止弁14が設けられると共に、室10とサブタンク12との間には、通常時は閉じられ、地震を感知したときに開く、感震機能付き開閉バルブ13が設けられている。
上記の風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置1では、開閉バルブ13を閉じた状態でポンプ11を駆動し、室10内の圧力を上昇させて、受け皿4の受け面4aに当接している進退作動体8の上方への移動を阻止した状態にする。この状態が初期状態であり、強風もなく地震もない通常時は、この状態に保たれる。
その状態において、図2(イ)に示すように、強風が吹くと、進退作動体8が受け皿4の受け面4aから上方への移動を規制させていることにより、進退作動体8と受け皿4の凹球面状受け面4aとが水平方向において強く係合し、水平方向に相対移動することかでなく、強風による上部構造部6の横揺れが阻止される。
また、図2(ロ)に示すように、地震が起こると、開閉バルブ13が開き、室10内が開放され、進退作動体8は上下方向への移動が許容されることで、風揺れ阻止状態が解除されて、球体2の転動により、建物の上部構造部6が免震される。
このように、上記の風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置1によれば、転がり免震支承状態と風揺れ阻止状態とがうまく切り換えられて、強風による免震建物の風揺れを適正に防止することができる。
しかも、風揺れ阻止のための係合は、進退作動体8と受け皿4の受け面4aとの係合によって行われるようになされているので、風揺れ阻止のための係合部を備えさせるスペースを転がり免震支承装置1とは別に確保する必要がなく、風揺れを省スペースにて阻止することができ、また、転がり免震支承装置1においても、受け皿4の平面サイズを小さくすることができて、転がり免震支承装置1の平面サイズもコンパクトにすることができ、更には、風揺れ阻止のための力の作用部が受け皿4の受け面4a内であるから、力学的に安定した風揺れ阻止状態を簡素な構造で実現することができる。
また、上記の実施形態では、進退作動体8を自重によって受け皿4の受け面4aに常時当接支承させた状態にするようになされており、油圧によって進退作動体を積極的に進退動作させる駆動構成をとらなくてよいので、進退機構部9を構造簡素なものにすることができる。
このように、地震等の振動中、進退作動体8の先端部が受け皿4の受け面4aに常時当接支承摺動するようにする場合のほか、振動中に往き来する液路に絞りを設けるなどして、一回目の揺れで進退作動体8が受け面4aの傾斜で上昇すると、その絞りの作用によって、下降がゆっくりとしたものになり、地震等の振動中は上昇位置をほぼ維持した状態となり、地震終了後、例えば30分を経過したのち、進退作動体8の先端部が受け面4aに当接して初期状態に復帰するというような制御が行われるようになされていてもよく、その場合には、地震等の振動による進退作動体8の先端部の摩耗を小さく抑えることができる。
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、上記の実施形態では、球体保持機構部3を上部構造部6の側に、受け皿4を下部構造部としての基礎5の側に備えさせた場合を示しているが、逆であってもよい。逆にした場合は、進退作動体をバネ等の付勢手段で受け皿の受け面に常時当接させるようにしておくのものよいし、また、逆か正にかかわらず、進退作動体を液圧駆動機構によって昇降させて風揺れ阻止状態と転がり免震支承状態の切換えが行われるようになされていてもよい。また、上記の実施形態では、強風も地震もない通常状態において、装置1を風揺れ阻止状態に保持した場合を示したが、通常状態において装置1を転がり免震支承状態に保持するようにしてもよい。また、風揺れ阻止状態は、進退作動体を受け皿の受け面に強く当接させたときのその摩擦力によって形成されてもよい。
実施形態の風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置を示す断面正面図である。 図(イ)は強風時の作動状態を示す断面正面図、図(ロ)は地震時の作動状態を示す断面正面図である。
符号の説明
1…免震支承装置
2…球体
3…球体保持機構部
4…受け皿
4a…受け面
5…基礎(下部構造部)
6…上部構造部
7…球体保持部
8…進退作動体
9…進退機構部

Claims (3)

  1. 球体と、
    上下の構造部のいずれか一方に備えられ、球体を回転自在に保持する球体保持機構部と、
    上下の構造部のもう一方に備えられ、球体を転動自在に受ける受け皿と
    が備えられ、
    前記球体保持機構部は、
    球体を回転可能に保持する凹所を先端部に備えると共に、該凹所の周囲部に同心状に設けられた円環状のガイド孔を備えた球体保持部と、
    該球体保持部の円環状ガイド孔に差し込み状態に収容配置されることによって上下方向に進退移動可能にガイド保持された、円筒状をした、風揺れ阻止用の進退作動体と、
    該進退作動体の作動を司る進退機構部と、
    を備え、
    前記受け皿の受け面は中央に向けて傾斜する凹球面状をしていて、
    前記進退作動体は、前記球体が受け皿の受け面の前記中央に位置した状態で、先端側に進出することにより、その先端部が球体の周囲で受け皿の受け面に当接するようになされていると共に、該当接状態において基端側への後退を阻止されることで、前記凹球面状という形状の作用を受けて、受け皿の受け面と係合して風揺れ阻止状態を形成するようになされており、
    前記進退機構部による進退作動体の作動状態の制御により、進退作動体が先端側に進出しその先端部が受け皿の受け面に当接した状態で基端側への後退を阻止された風揺れ阻止状態と、進退作動体による風揺れ阻止状態が解除された免震のための球体による転がり支承状態とが切り換えられるようになされていることを特徴とする、風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置
  2. 前記球体保持機構部が上部構造部の側に備えられ、受け皿が下部構造部の側に備えられ
    進退作動体はその先端部が自重により受け皿の受け面に常時支承されるようになされており、
    進退機構部は、受け皿の受け面に支承されている進退作動体が上方への移動を阻止された風揺れ阻止状態と、該進退作動体が上方への移動を許容された転がり免震支承状態とを切り換える構造のものからなっている請求項1に記載の、風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置。
  3. 前記球体保持機構部が上部構造部の側に備えられ、受け皿が下部構造部の側に備えられ
    進退作動体は自重等の付勢手段により受け皿の受け面の側に付勢されており、
    進退機構部は、受け皿の受け面に支承されている進退作動体が上方への移動を阻止された風揺れ阻止状態と、該進退作動体が上方への移動を許容された転がり免震支承状態とを切り換え、かつ、転がり免震支承状態において地震等の振動によって受け面の傾斜で上昇した進退作動体を上昇位置に保持し、振動終了後、前記付勢手段によって進退作動体の先端部を受け皿の受け面に当接させた初期状態に復帰させる構造のものからなっている請求項1に記載の、風揺れ阻止機能付き転がり免震支承装置。
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