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JP4460715B2 - シートベルト装置 - Google Patents
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JP4460715B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の衝突等の際に乗員をウェビングによって座席に拘束し、乗員の安全を図るシートベルト装置に関し、特に、衝突等の際の乗員の前方移動によってウェビング荷重が増加することを抑制するエネルギ吸収機構を備えたシートベルト装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
シートベルト装置には、衝突などの衝撃が作用したときにボビンからのウェビングの引出しをロックして乗員を拘束する機構(ELR)を備えたリトラクタを使用するものがある。ウェビングの引出しをロックすると、衝突による乗員の前方移動がウェビングによって拘束されるので、乗員の胸部にウェビング荷重が作用する。この衝撃を緩和するためにエネルギ吸収機構を設け、ロック機構(ELR)によってウェビング引出しをロックした後、ウェビング引出し力が所定値を超えると、ウェビング引出し力を一定に保持しながらボビンからのウェビング引出しを可能とする。
【0003】
例えば、特開平11−235967号記載のシートベルト装置では、更にウェビング張力を明確に段階的に低減させてエネルギ吸収を行う構成を提案している。このために、同装置はフレームの開口部とボビンの回転を阻止するロック機構間に介在し、ロック機構に係合してウェビング引出し力が所定値を超えると所定位置まで相対回転するリング部材を設けている。このリング部材に該リング部材の所定の回転区間内において第1の抵抗力を作用する第1の抵抗部材と該リング部材の全回転区間に第2の抵抗力を作用する第2の抵抗部材とを更に設けてウェビング引出し力を明確に2段階に低減するものであり、両抵抗部材の材質を選定あるいは回転区間を選定することでウェビング引出し荷重特性の設定を行っている。このようなシートベルト装置を用いれば、ウェビング荷重を段階的に減らして乗員への衝撃を低減することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車両事故は多様であり、各事故毎に車両衝突の衝撃程度が異なり、乗員体重等の個人差もある。上述したような固定されたウェビング引出し荷重特性のリトラクタではいわば平均的な対応しか出来ない。また、エネルギ吸収荷重特性の設定は抵抗部材の材質選定や回転区間設定で行うので、ウェビング引出し荷重特性を変える場合、新たな材料選定を行わなければならない。
【0005】
このため、実際の車両事故で乗員に作用するウェビング荷重に対応して臨機応変にウェビング引出し荷重特性を設定し、車両衝突時における衝撃の大きさや乗員体重等の個人差に応じてエネルギ吸収荷重を設定することが望まれる。
【0006】
よって、本発明は、乗員が実際にウェビングから受ける引出し荷重に対応した広範囲なエネルギ吸収動作とウェビング引出し量の設定を行うことを可能としたシートベルト装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のシートベルト装置は、乗員をウェビングによって座席に拘束して車両衝突から保護するシートベルト装置において、上記ウェビングを巻取るボビンと、上記乗員の慣性移動によって上記ウェビングに加わる引出し荷重を緩和するために使用される線材と、通過する部材に通過抵抗を与える線材通過部と、上記線材を上記線材通過部を介して巻取る巻取りプーリと、上記引出し荷重によって上記ボビンに生じた回転力を上記巻取りプーリに伝達するロック機構と、上記引出し荷重に応じて前記線材通過部の通過抵抗を調整する通過抵抗調整部と、を備える。
【0008】
かかる構成とすることによって、車両衝突の際の、衝突の衝撃程度及び/又は乗員体重等の体格要因の信号を受けてエネルギ吸収荷重を変更するための線材の通過抵抗を、例えば、線材径の塑性変形量を変更する等により、任意の複数のエネルギ吸収荷重を設定することができ、線材の長さによりウェビング引出し長さも任意に設定可能となる。
【0009】
好ましくは、上記線材通過部は、線材が挿通する貫通口が形成された通過台である。この貫通口内には、線材径よりも僅かに狭い部分や線材にこすれる部分を設けて通過抵抗を与えることが可能である。例えば、上記通過抵抗は前記線材のしごきによって与えられる。通過抵抗の程度は上記線材の線材径方向における塑性変形量によって与えられる。また、線材の通過抵抗は線材通路の径の実質的な減少、通路の傾き、曲り、捻れ、摩擦等、によって与えることも可能である。乗員の慣性移動が生ずるのは、例えば、所定値を超える車両の加速度若しくは減速度又は所定値を超える前記ウェビングの引出し加速度である。また、車両の衝突を検出する衝突センサの出力によって判別することも可能である。上記線材は可塑性の線材である。上記通過抵抗調整部は、例えば、最大の通過抵抗からこれを減少する方向に調整する。それにより、制御部のエラーや電源異常に対するリトラクタ動作の安全を確保可能となる。また、通過抵抗調整部は、衝突の衝撃に対応した段階的あるいは連続的な調整を行う。
【0010】
上記通過抵抗調整部は、通過台に螺合し、線材に先端部がくい込む1つ又は複数のEAボルト、これ等のEAボルトを線材の径方向において移動するアクチュエータ等、を含んで構成される。制御部は、時間経過と共に通過抵抗調整部を調整することによって、エネルギ吸収パターンを適宜に設定することが可能である。
【0011】
上記ロック機構は、上記衝突等の程度が所定値を超えないと上記ボビンとプーリを連結しない。該所定値は剪断ピンによって設定される。
【0012】
上記プーリは、例えば、ロック機構の外周に設けられたラッチプレートである。また、上記プーリは、ロック機構と連動するドラムである。
【0013】
上記ウェビングの引出し荷重は、例えば、制御部が衝突の際の減速度(あるいは加速度)と乗員の体重に基づいて計算する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。
【0015】
(全体構成)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図16は、シートベルト装置の構成を示している。乗員を座席2に拘束するウェビング4は、その一端側がリトラクタ3によって巻取り収納され、他端側はアンカープレート5を介して車体6にボルトで取付けられている。ウェビング4はセンターピラー上部に取付けられたターンバックル8で折返される。このウェビング4には、ウェビング4を挿通するタングプレート7が設けられ、このタングプレート7を座席2の腰部側方に支持部材10によって支持されたバックル11と係合させることによって、シートベルト装着が行われる。リトラクタ3は、概略、ウェビングをボビンに巻取る巻取り収納部3a、衝突などの際にボビンの回転軸をロックしてウェビング引出し方向の回転を阻止するロック機構を備えるロック部3b、衝突の際にウェビングの弛みを除くためにボビンをウェビングの巻取り方向に強制的に回転させるプリテンショナ部3c、ウェビング装着の解除の際の巻取りや装着したウェビングの弛みを除くための付勢力をボビンに与えるテンションを与えるスパイラルスプリング部3d、等によって構成される。ロック部3bには、後に詳述するように、エネルギ(衝撃)吸収機構が設けられている。車両の図示しない、ハンドルやダッシュボードには、エアバッグ装置24が設けられる。
【0016】
図17に示すように、車両には、上述したシートベルト装置の動作を制御する制御装置23が設けられている。座席2の底部には、乗員の体重を検出する体重センサ21が設けられており、体重センサ21の出力は制御部23に供給される。また、車両に取付けられて衝突や加減速度を検出する衝突センサ22の出力が制御部23に供給される。
【0017】
制御部23は、車載コンピュータであり、衝突の際にプリテンショナ25を作動させ、強制的にウェビングを巻取って弛みを除去し、乗員を座席に拘束する。また、制御部23は、体重センサ21及び衝突センサ22の出力によって乗員の体重、減速(加速)度を判別し、乗員に作用するウェビングの引出し荷重を計算する。この引出し荷重に応じて、後述の第1及び第2アクチュエータ323及び324の動作をそれぞれ制御する。それにより、エネルギ機構の衝撃吸収動作を選択する。すなわち、衝突による乗員の慣性移動によってウェビング4に作用する引出し荷重に応じた衝撃吸収動作を可能とする。制御部23は、衝突の衝撃が所定レベル以上の場合には、エアバック装置24も作動させる。
【0018】
かかるシートベルト装置の動作の概略を説明する。車両が障害物に衝突すると、衝突センサ22が衝突を検出し、制御部23はプリテンショナ3cを動作させ、ボビンをウェビングの巻取り方向に回転させてウェビング4の弛みを除去し、乗員を座席2に拘束する。また、減速度やウェビング4の急な引出しによってロック機構3bが作動し、ボビンの回転軸の一方端側をロックし、ウェビング引出し方向の回転を阻止する。更に、衝突の衝撃が所定値を超えると、エアバック装置24が作動してバッグを展開する。
【0019】
乗員が慣性によって前方に移動し、引出しがロックされたウェビングに引出し力(荷重)が作用する。制御部23は計算した引出し荷重がエネルギ吸収機構を作動させるべき値を超えていると、引出し荷重に応じたエネルギ吸収動作を選択すべくアクチュエータ323及び324を制御する。後述のように、エネルギ吸収機構はEA荷重線材のしごき程度を調整することによって、EA荷重線材の塑性変型の程度を設定することが可能である。制御部23がこの設定を計算した引出し荷重に基づいて適宜に行うことによって、乗員がウェビングによって受ける胸部荷重は緩和される。乗員が前方に移動することによる、ハンドル等への二次衝突は、エアバッグによっても防止され得る。このようにして、車両衝突の際の乗員安全が図られる。
【0020】
(実施例1)
本発明のシートベルト装置の第1の実施例について図1乃至図4を参照して説明する。図1は、リトラクタ3に形成されたエネルギ吸収機構(通常状態)を正面側から見た例を示しており、既述スパイラルスプリング部3d、プリテンショナ部3cは省略されている。図2は、図1に示すリトラクタ3をその右側面方向から見た例を示している。図3は、EA荷重が「中」に設定されたときのエネルギ吸収機構を説明する説明図である。図4は、図3に示すリトラクタの側面図である。
【0021】
図1において、略「コ」の字状に形成されたリトラクタベース(フレーム)301の両側壁には2つの開口が設けられ、該開口部分でウェビングを巻取るボビン302を回転自在に支持する構造となっている。ボビン302は略筒状であり、その軸中心にボビン軸303が配置されている。ボビン302とボビン軸303とは両側面側にそれぞれ位置するa部及びb部で嵌合して、常時一体に回転する。ボビン軸303の左端部は、リトラクタベース301の側壁開口部によって回転自在に支持され、この外方に延在している。該延在部分には、図示しない、プリテンショナ部3c及びスパイラルスプリング部3dが配置される。ボビン軸303の右端部には、固定ねじ311によってラッチ部3dのロッキングベース312が取付けられる。ロッキングベース312は、ボビン302、ボビン軸303と共に回転する。
【0022】
ロッキングベース312には、ポール313が回転可能に取付けられている。このポール313は、車体の減速度(あるいは加速度)が所定値を超えたとき及び/又はウェビングの引出し加速度が所定値を超えたときに反時計方向に回転して、内周に内歯が形成されたラッチプレート314と係合する。ラッチプレート314は剪断ピン315を介してリトラクタベース301に固定されている。このラッチプレート314は、外周に線材321を巻取るべく巻取りプーリが形成され、プーリの両側面にガイド316が設けられている。このガイド316の一部に線材321の一端部を係合するU溝317が形成される。
【0023】
ラッチプレート314は、後述するように、通常状態は、剪断ピン315によって回転が阻止されている。車両の加減速度やウェビングの引出し加速度が所定値を超えると、ポール313が固定されたラッチプレート314に係合し、ボビン302の回転を阻止してウェビングの引出しを防止しようとする。このとき、ウェビングの引出しトルクが剪断ピン315の破壊力よりも小さい場合には、ボビン302の回転が阻止される。また、ウェビングの引出しトルクが剪断ピン315の破壊力よりも大きい場合には、剪断ピン315は破壊され、ラッチプレート314は回転可能となり線材321を巻取る。この線材の他端部321はしごき機構320を経由して収納軸322に所要量巻回されている。
【0024】
線材321の他端部は収納軸322に所要量が巻回されている。収納軸322はリトラクタベース301の左右側壁によって回転可能に支持され、右側壁から外部に延在した部分に線材321の巻回部を有している。リトラクタベース301の右側壁の両側にはそれぞれ第1のアクチュエータ323及び第2のアクチュエータ324が取付けられている。各アクチュエータはそれぞれ動作指令信号に応じて伸張するアクチュエータピン325及び326を備えている。また、リトラクタベース301の右側壁のラッチプレート314及び収納軸322間にしごき機構330が取付けられている。
【0025】
しごき機構330は、線材通過部としての通過台331、通過抵抗を設定する第1のエネルギ吸収(EA)ボルト332、第2のEAボルト333、ワッシャ334及び335等によって構成される。
【0026】
通過台331は、線材321が通過する貫通口331aと、この貫通口331aの延在方向に対して直角な方向から貫通口331aを両側から挟持するように対向して形成された2つの雌ねじ穴331b及び331cと、貫通口331aの一部の内径を他よりも狭く形成した第1のしごき部331dとを有し、ねじによってリトラクタベースに取付けられる。雌ねじ穴331bにはワッシャ334を介してEAボルト332が螺合される。雌ねじ穴331cにはワッシャ335を介してEAボルト333が螺合される。ワッシャ334及び335は両EAボルトの通常位置の位置決め(EA荷重「大」を設定する線材のつぶし代)の調整に使用されている。EAボルト332及び333のねじの先端は円錐状になっており、それぞれ線材321を塑性変型させる第2のしごき部332a及び第3のしごき部333aとなっている。EAボルト332及び333の各頭にはそれぞれレバー332b及び333bが形成され、それぞれアクチュエータピン325及び326によって回転駆動される。アクチュエータが作動すると、EAねじを弛める方向に作用し、線材の塑性変型の程度が減少する。線材321は、例えば、塑性変型可能な鋼線であり、同等のものを使用することが可能である。従って、EAねじ332及び333の締め加減によって、ウェビング引出し荷重の程度が調整され、線材の長さによってウェビング引出し許容量が設定可能である。
【0027】
次に、上述したシートベルト装置による衝撃エネルギ吸収の動作について説明する。
【0028】
制御部23は、衝突センサ22の出力によって衝突を検知したとき等に、前述した体重センサ21による体重、衝突センサ22による衝突程度等の制御データに基づいて衝突の際の乗員の前方移動によるウェビングの引出し力を総合的に判断し、エネルギ吸収機構に設定すべきエネルギ吸収程度を判断する。例えば、エネルギ吸収機構の設定荷重(通過台331の可塑性線材のしごき荷重)を「小」、「中」、「大」のいずれかに設定する。
【0029】
例えば、乗員体重が軽い場合(例えば、50kg未満)、衝突程度が小さい場合、乗員体重は重いが衝突程度は非常に小さいのでウェビング引出し力が小さい場合等には、制御部23はエネルギ吸収機構の設定荷重を「小」と判断する。乗員体重が中程度(例えば、50kg以上100kg未満)の場合、衝突程度が中程度である場合、乗員体重は重いが、衝突程度が小さくウェビング引出し力は中程度である場合等には、制御部23はエネルギ吸収機構の設定荷重を「中」と判断する。乗員体重が重い(例えば、100kg以上)の場合、衝突程度が大である場合、乗員体重は中程度であるが衝突程度は非常に大きいため、衝突の際の乗員移動によるウェビング引出し力が大である場合等には、制御部23はエネルギ吸収機構の設定荷重を「大」と判断する。
【0030】
(通常状態の場合)
衝突等の車両に衝撃が発生しない「通常の状態」では、ボビン302、ボビン軸303、ロッキングベース312は、一体に回転している。線材321は、第1のしごき部331d、第2のしごき部332a、第3のしごき部333aで線径を縮小(塑性変形)させられてラッチプレート314に取付けられている。また、制御部23はアクチュエータ323及び324を作動させない。両アクチュエータが作動しない状態では、第2のしごき部332a及び第3のしごき部333a相互間は最も狭い隙間となっている。「第1しごき部の線径>第2及び第3しごき部線径」であり、線材321に大きい塑性変型を与え得る。エネルギ吸収荷重(線材の引出し抗力)が「大」に設定された状態でもある。
【0031】
(緊急状態の場合)
ロック機構3bが車両の所定値を超える加減速及び/又は所定値を超えるウェビングの引出し加速度を感知する「車両緊急時」では、ロック機構3bはロッキングベース312に設けられたポール42を回転させ、剪断ピン315によって固定されているラッチプレート314の内歯に係合させる。「ウェビング引出しトルク<ピン破壊トルク」であるとき、ロッキングベース312の回転が阻止され、ボビン302の回転も阻止される。ボビン302からのウェビングの引出し方向の繰出しが阻止され、乗員を座席に拘束することが可能になる。
【0032】
(設定荷重「小」の場合)
制御部23は発生するウェビング引出し力を計算し、エネルギ吸収機構に設定すべき荷重を「小」と判断すると、第1のアクチュエータ、第2のアクチュエータを作動させ、第1のEAボルト、第2のEAボルトを共に移動させる。第2のしごき部332a、第3のしごき部333aでのしごき(抗力)がなくなり、ウェビング引出しに要する力は第1のしごき部331dの抗力f1となる。このとき、ボビン302に作用するウェビング引出し力は「ウェビング引出しトルク>ピン破壊トルク」のため、剪断ピン315は折れ、ラッチプレート314は線材321を力f1に抗して巻取るように回転する。第1のしごき部331dでの抗力f1に対応した比較的に低いウェビング引出し荷重によってボビン302はウェビング引出し方向に回転し、ウェビングの引出しが可能となる。
【0033】
(設定荷重「中」の場合)
制御部23は発生するウェビング引出し力を計算し、エネルギ吸収機構に設定すべき荷重を「中」と判断すると、図3及び図4に示すように、第1のアクチュエータ323を作動させる。第1のEAボルト332を線材径外周付近まで移動することにより、第2のしごき部332aがなくなり、ウェビング引出し可能な力は第1のしごき部331dと第3のしごき部333aでの合計の抗力f2となる。ボビン302に作用するウェビング引出し力は「ウェビング引出しトルク>ピン破壊トルク」のため、剪断ピン315は折れ、ラッチプレート314は線材321を力f2に抗して巻取るように回転する。「第1のしごき部線径>第3のしごき部線径」となってしごきの抗力f2(>f1)は中程度の荷重である。抗力f2に対応したウェビングの引出力によってボビン302からのウェビングの引出しが可能となる。
【0034】
(設定荷重「大」の場合)
制御部23は発生するウェビング引出し力を計算し、エネルギ吸収機構に設定すべき荷重を「大」と判断すると、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを作動させない。ウェビング引出しに要する力は第1のしごき部331d、第2のしごき部332a、第3しごき部333aの各抗力の合計抗力f3となる。ボビン302に作用するウェビング引出し力は「ウェビング引出しトルク>ピン破壊トルク」のため、剪断ピン315は折れ、ラッチプレート314は線材321を力f3に抗して巻取るように回転する。「第1のしごき部線径>第2及び第3のしごき部間線径」となってしごきの抗力f3(>f2)は大なる荷重である。抗力f3に対応したウェビングの引出力によってボビン302からのウェビングの引出しが可能となる。
【0035】
なお、しごき部の抗力fnの設定方法は線材材質及び線径縮小(塑性変形)量によって定めることが可能である。また、第1のしごき部331dの抗力は穴径の変更により調整可能である。第2及び第3のしごき部の抗力「大」のときはワッシャ厚334、335を調整する。第2及び第3のしごき部の抗力がそれぞれ「小」、「中」であるときは、第1及び第2のEAボルト332及び333の回転角、第1及び第2のEAボルトのねじピッチ、ねじ条数、によって調整可能である。
【0036】
(実施例2)
本発明の第2の実施例について図5乃至図9を参照して説明する。図5は、第2の実施例のリトラクタ3に形成されたエネルギ吸収機構を正面側から見た例を示している。図6は、図5に示すリトラクタ3をその右側面方向から見た例を示している。図7は、EA荷重が「大」に設定されたときのエネルギ吸収機構を説明する説明図である。図8は、EA荷重が「中」に設定されたときのエネルギ吸収機構を説明する説明図である。図9は、EA荷重が「小」に設定されたときのエネルギ吸収機構を説明する説明図である。各図おいて第1の実施例と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
【0037】
第2の実施例においては、図5に示すように、第1の実施例ではアクチュエータが2個であったの対し、第2の実施例ではアクチュエータは1個である。また、第1の実施例では線材のしごき部分が3箇所であったの対し、第2の実施例では線材のしごき部分は1箇所である。
【0038】
図5及び図6に示すように、アクチュエータ401はリトラクタベース301の右壁外側に設けられており、そのアクチュエータピン402を初期位置から2段階に突出することが出来る。線材321を巻回収納した収納軸322とラッチプレート314相互間にしごき機構330が配置される。このしごき機構330は、1つのEAボルト332、ワッシャ334、通過台410、取付けねじ等によって構成される。通過台410は、線材321を通す貫通口410a、この貫通口410aの延在方向と直角な方向において貫通口410aと対向するように形成された雌ねじ部410bを有する。この雌ねじ部410bにEAボルト332が螺合されている。他の構成は第1の実施例と同様である。
【0039】
図7(a)及び同(b)は、通常状態(及びエネルギ荷重「大」状態)のアクチュエータ401の動作を示している。この状態では、アクチュエータピン402は初期位置にある。EAボルト332が締め込まれてしごき部332aが線材を押込み、つぶし代が最大(エネルギ荷重)に設定されている。
【0040】
図8(a)及び同(b)は、エネルギ荷重「中」状態のアクチュエータ401の動作を示している。この状態では、アクチュエータピン402は第1の位置に移動している。アクチュエータピン402が突出することによってEAボルト332が弛み方向に回動され、しごき部332aが線材径の外方に移動して線材のつぶし代が「中」程度に設定されている。
【0041】
図9(a)及び同(b)は、エネルギ荷重「小」状態のアクチュエータ401の動作を示している。この状態では、アクチュエータピン402は第1の位置よりも更に外方の第2の位置に移動している。アクチュエータピン402が更に突出することによってEAボルト332が弛み方向により回動され、しごき部332aが線材径の外方に移動して線材のつぶし代が「小」程度に設定されている。
【0042】
このように、アクチュエータ401のアクチュエータピン402を段階的に移動することによって1つのEAボルトによって複数段階の抗力(荷重)を設定することが可能となる。前述した制御部23がエネルギ吸収機構に設定すべき荷重の「大」、「中」、「小」に応じてアクチュエータ401を3段階に制御することによって、実施例1と同様に機能させることが出来る。
【0043】
(実施例3)
本発明の第3の実施例について図10及び図11を参照して説明する。図10は、第3の実施例のリトラクタに形成されたエネルギ吸収機構を正面側から見た例を示している。図11は、図10に示すリトラクタ3をその右側面方向から見た例を示している。
【0044】
この第3の実施例では、第2の実施例のリニア動作(往復動)のアクチュエータ401を回転動作のアクチュエータ501としている。アクチュエータ501は例えばモータであり、回転軸にウォームギア502が取付けられている。EAボルトの頭部の外周には歯車503が形成されており、ウォームギア502と噛合している。制御部23によってエネルギ吸収機構に設定すべき荷重の「大」、「中」、「小」に応じてアクチュエータ401の回転量を3段階に制御し、EAボルトのつぶし代を調整する。従って、実施例1と同様に機能させることが出来る。好ましくは、EAボルト510の初期状態は、ボルト先端のしごき部521aが荷重の「大」に対応した線材の321つぶし代を与えるように設定しておく。
【0045】
(実施例4)
本発明の第4の実施例を図12乃至図14を参照して説明する。図12は、第4の実施例のエネルギ吸収機構が形成されたリトラクタを説明する正面図である。図13は、図12に示されたラッチプレートとドラムギアの動作を説明する説明図である。図14は、図12に示された線材のしごき機構を説明する説明図である。
【0046】
この第4の実施例では、エネルギ吸収機構に塑性変型する線材を複数用い、ウェビング引出し力に対応した信号によって塑性変型する線材の係合を選択的に解除するようにしている。
【0047】
図12に示されるように、略「コ」の字状に形成されたリトラクタベース601の左側壁602と右側壁603には、上下方向に2組の開口部が設けられている。下方の一組の開口部はボビン軸604を回転自在に支持する。このボビン軸には、略筒状のボビン606が嵌合され、ボビン軸604と一体に回転する。このボビン604の両側には、それぞれボビン軸604に対してフリーに回転する収納ドラム607及び608が設けられる。収納ドラム607及び608の各外周にはそれぞれ線材609及び610が巻回収納されている。線材609及び610は、後述するように、異なる材質・硬度であっても良い。ボビン軸604の右端部には、図示しないプリテンショナ部3c、ウェビング巻取りばね部3dが設けられる。ボビン軸604の左端部には、取付けねじによってロック部3bが取付けられ、そのロッキングベース611がボビン軸604に嵌合される。ロッキングベース611はボビン軸604と一体に回転する。
【0048】
図13に示すように、ロッキングベース611には回転可能にポール612が設けられている。ロック部3bは車両に所定値以上の加速度(あるいは減速度)が作用したとき及び/又はウェビングの引出し加速度が所定値を超えたときにポール612を係合方向に回転させる。ポール612が係合方向に回転すると、環状のラッチプレート613の内周に形成された内歯に係止し、ラッチプレート613を回転させる。ラッチプレート613は外周に歯山が形成され、歯車となっている。
【0049】
リトラクタベース601に形成された上方の一組の開口部はドラム軸605を回転自在に支持する。ドラム軸605上の、収納ドラム607及び608にそれぞれ対応した位置に巻取りプーリに相当する第1のドラム614及び第2のドラム615が嵌合される。ドラム614の内側部にはドラム軸605に嵌合しドラム614と一体に回転する側板621が配置されている。側板621は線材609の一端をドラム614に係止し、ドラム614の回転によってその外周に線材609を巻取れるようにする。図14に示すように、側板621には、線材609の係合部621aを間に含むように2つのスリットが形成されている。これ等スリットに挟まれた弾性部分には、アクチュエータ623のアクチュエータピン624が係合している。アクチュエータ623が作動すると、該弾性部分が湾曲してドラム軸方向に移動する。それにより、係合部621aから線材609の先端部が外れ、係合が解除される。なお、線材609の端部に係合部材を取付けて該部材によって係合部621aに係合することとしても良い。ドラム615の内側部にもドラム軸605に嵌合しドラム604と一体に回転する側板622が配置されている。側板622は線材610の一端をドラム615に係止し、ドラム615の回転によってその外周に線材610を巻取れるようにする。側板622には、線材610の係合部622aを間に含むように2つのスリットが形成されている。このスリットに挟まれた弾性部分には、アクチュエータ625のアクチュエータピン626に係合している。アクチュエータ625が作動すると、該弾性部分が湾曲してドラム軸方向に移動する。それにより、係合部622aから線材610の先端部が外れ、係合が解除される。
【0050】
ドラム軸614の左端部にはラッチプレート613と噛合するドラムギア616が嵌合される。ドラムギア616は、ラッチプレート613によって所定値を超えるトルクが作用すると破断する剪断ピン617によって左側壁602に固定されている。ドラム軸605、第1のドラム614、第2のドラム615及びドラムギア616は一体に回転する。
【0051】
ボビン軸604及ドラム軸605相互間に通過台630が設けられる。通過台には円錐台状の2つの通過穴、すなわち、線材609をしごく第1の通過穴631と線材610をしごく第2の通過穴632が形成される。収納ドラム607に巻回された線材609は通過穴631を通ってドラム614に巻取られる。収納ドラム608に巻回された線材610は通過穴632を通ってドラム615に巻取られる。通過穴631及び632の各最狭径部分は線材を径方向に塑性変型させるしごき部となっている。
【0052】
各しごき部におけるしごき荷重(線材を通過させるに要する力)は、線材の材質、硬度、線径、通過穴径、等を適宜に定めることにより行える。例えば、第1の通過穴631におけるしごき荷重f1と、第2の通過穴632におけるしごき荷重f2とを、荷重f1<荷重f2に設定する。
【0053】
次に、上記第4の実施例のエネルギ吸収機構の動作について説明する。
【0054】
(通常動作の場合)
ロック機構3bが動作しない通常状態では、ボビン606、ボビン軸604、ロッキングベース611が一体回転し、ウェビングの引出し、巻取りが行われる。
収納ドラム607及び608、ドラム614及び615はそれぞれボビン軸604及びドラム軸605に対してフリーとなっており、ボビン606からのウェビングの引出し、スパイラルスプリング部3dの付勢力によるボビン606へのウェビング巻取り動作には影響を与えない。
【0055】
(緊急状態の場合)
ロック機構3bが所定値を超える車体の加減速度及び/又は所定値を超えるウェビングの引出し速度を感知すると、ポール612を作動方向(反時計方向)に回転させ、ラッチプレート613の内歯と係合させる。ウェビングが引出されるとボビン606と一体に回転するロッキングベース611はポール612を介してラッチプレート613を回転する。ラッチプレート613の回転は歯車構成によってドラムギア616に伝達される。ドラムギア616は剪断ピン617によってロッキングベース601に固定されているので、ウェビングをボビン606から引出す力が剪断ピン617が破壊するトルクを超えるまで、ウェビングの引出しは阻止される。剪断ピン617が破壊しない限り、ウェビングの引出し阻止を繰返して行うことが可能である。
【0056】
(設定荷重「小」の場合)
制御部23は、衝突センサ22の出力によって車両衝突を検出すると、体重センサ21の乗員の体重出力及び衝突センサ22の減速度(あるいは加速度)出力に基づいて乗員移動によって生ずるウェビング引出し力を計算する。この引出し力に基づいて、前述したように、引出し力「大」、「中」、「小」を判断する。前述したように、第1の線材609のしごき荷重f1<第2の線材610のしごき荷重f2に予め設定されている。
【0057】
制御部23が乗員移動によるウェビング引出し力を「小」と判断すると、第2のアクチュエータ625を作動させ、第2の線材610の先端部とドラム615との係合を解除する。エネルギ吸収機構の設定荷重は、第1の線材609のしごき荷重f1によって設定される。
【0058】
衝突によって乗員の前方移動が生じ、ボビン606からのウェビング引出し力がドラムギア616の剪断ピン617の破壊力を超えると、剪断ピン617が折れ、第1のドラム614が回転して第1の線材609を巻取るように回転する。線材609は通過台630の通過穴631でしごかれ、径方向に塑性変型してドラム614に巻取られる。巻取られている間、ウェビングは引出し可能となり衝撃エネルギが吸収される。
【0059】
(設定荷重「中」の場合)
制御部23が乗員移動によるウェビング引出し力を「中」と判断すると、第1のアクチュエータ625を作動させ、第1の線材609の先端部とドラム614との係合を解除する。エネルギ吸収機構の設定荷重は、第2の線材610のしごき荷重f2によって設定される。
【0060】
衝突によって乗員の前方移動が生じ、ボビン606からのウェビング引出し力がドラムギア616の剪断ピン617の破壊力を超えると、剪断ピン617が折れ、第2のドラム615が回転して第2の線材610を巻取るように回転する。線材610は通過台630の通過穴632でしごかれ、径方向に塑性変型してドラム615に巻取られる。巻取られている間、ウェビングは引出し可能となり衝撃エネルギが吸収される。
【0061】
(設定荷重「大」の場合)
制御部23が乗員移動によるウェビング引出し力を「大」と判断すると、第1のアクチュエータ623及び第2のアクチュエータ625を作動させない。第1の線材609及び第2の線材610の各先端部はドラム614及び615にそれぞれ係合している。エネルギ吸収機構の設定荷重f3は、第1の線材609のしごき荷重f1及び第2の線材610のしごき荷重f2の合成力によって設定される。
【0062】
衝突によって乗員の前方移動が生じ、ボビン606からのウェビング引出し力がドラムギア616の剪断ピン617の破壊力を超えると、剪断ピン617が折れ、第1のドラム614が回転して第1の線材609を巻取るように回転する。また、第2のドラム615が回転して第2の線材610を巻取るように回転する。線材609及び610はそれぞれ通過台630の通過穴634及び632でしごかれ、径方向に塑性変型してドラム614及び615に巻取られる。巻取られている間、ウェビングは引出し可能となり衝撃エネルギが吸収される。
【0063】
(実施例5)
上述した実施例1、2及び4においては、アクチュエータの作動位置は特定の段階的な位置であるため、エネルギ吸収荷重を特定値に設定した後は、一定荷重で、ウェビングは引出される。
【0064】
しかし、実施例3に示すように、連続的に引出し荷重を設定できるアクチュエータを使用することによって、アクチュエータの移動量、回転角度を任意に変更可能である。塑性変型させる線材のしごき量(つぶし量)を経時的に変えることにより、例えば、図15に示すように、アクチュエータに供給する印加電圧を変えることによって衝突後の乗員移動中のエネルギ吸収荷重を随時変更でき、乗員に負担の少ないエネルギ荷重パターンや乗員移動による二次衝突を回避可能なエネルギ荷重パターンを得ることが可能となる。
【0065】
なお、上述した実施例では、線材のしごき加減によって線材の通過台の通過抵抗を調整するようにしているが、通過路の曲げ、捻り、摩擦、実質的な通路径の変更等によって線材の通過抵抗を調整しても良い。
【0066】
このように、本発明の実施例によれば、従来のトーション(捻れ)軸、トーションパイプを使用するエネルギ吸収機構では衝突時の乗員移動によるウェビング引出し量が軸及び/又はパイプの捻り破断が限界であったが、本本実施例ではウェビングの引出し量は、線材の長さによって自由に調節可能である。また、トーション軸及びトーションパイプの場合には、軸の外径、軸とパイプの隙間、パイプの内径と肉厚の関係など、トーションパイプ軸やトーションパイプの個々の設定には限界があり、自由に荷重設定が出来ないが、線材の場合には、荷重設定は線材と通過穴の関係であり、自由に設定可能である。
【0067】
また、本発明の実施例では、通常の状態では、エネルギ吸収荷重が「大」に設定されているため、例えば、電気的障害によってアクチュエータが作動しない場合であっても、確実に乗員を拘束し、乗員からウェビングに作用する荷重によりウェビングを所定量繰出させ、乗員への衝撃を減少させることが可能である。
【0068】
また、エネルギ荷重を「大」から「中」又は「小」へと切換えることにより、切換え時に乗員の胸部に大きな荷重が加わられない。
【0069】
エネルギ吸収加工が回転部材に係合する機構ではなく、静止状態の部材を作動させ切換えるため、確実に切換が可能となる。
【0070】
エネルギ吸収荷重を「大」、「中」、「小」のように、設定荷重を任意に設定可能であり、ウェビング引出し長さも自由に設定することが可能となる。
【0071】
エネルギ吸収荷重を時間経過に従って制御し、車両衝突時の乗員移動初期から最後までの全ての範囲で最も乗員に適した拘束荷重を容易に得ることが出来る。
【0072】
車両衝突時の衝突の大きさ及び/又は乗員体重等の体格要因の信号で乗員に適した拘束荷重を容易に得ることが出来る。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のシートベルト装置は、エネルギ吸収荷重を「大」、「中」、「小」のように、設定荷重を任意に設定可能であり、ウェビング引出し長さも自由に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施例のエネルギ吸収機構(通常状態、エネルギ荷重「大」の場合)を説明する説明図である。
【図2】図2は、第1の実施例のエネルギ吸収機構を説明する側面図である。
【図3】図3は、第1の実施例のエネルギ吸収機構(エネルギ荷重「中」の場合)を説明する説明図である。
【図4】図4は、第1の実施例のエネルギ吸収機構(エネルギ荷重「中」の場合)を説明する側面図である。
【図5】図5は、第2の実施例のエネルギ吸収機構を説明する説明図である。
【図6】図6は、第2の実施例のエネルギ吸収機構を説明する側面図である。
【図7】図7は、第2の実施例のエネルギ吸収機構(通常状態、エネルギ荷重「大」の場合)を説明する説明図である。
【図8】図8は、第2の実施例のエネルギ吸収機構(通常状態、エネルギ荷重「中」の場合)を説明する説明図である。
【図9】図9は、第2の実施例のエネルギ吸収機構(通常状態、エネルギ荷重「小」の場合)を説明する説明図である。
【図10】図10は、本発明の第3の実施例を示す説明図である。
【図11】図11は、第3の実施例を説明する側面図である。
【図12】図12は、本発明の第4の実施例を説明する説明図である。
【図13】図13は、第4の実施例を説明する左側面図である。
【図14】図14は、第4の実施例のしごき機構を説明する説明図である。
【図15】図15は、本発明の第5の実施例の制御態様を説明するグラフである。
【図16】図16は、シートベルト装置を説明する説明図である。
【図17】図17は、シートベルト装置の制御経系を説明するブロック図である。
【符号の説明】
3 リトラクタ
21 体重センサ
22 衝突センサ
23 制御部
321 線材
323,623 第1のアクチュエータ
324,625 第2のアクチュエータ
401,501 アクチュエータ
321 可塑性線材
330 しごき機構
331 通過台

Claims (2)

  1. 乗員をウェビングによって座席に拘束して車両衝突から保護するシートベルト装置であって、
    フレームに回転自在に支持されて前記ウェビングを巻取るボビンと、
    前記フレームに設けられた収納軸又は収納ドラムに巻回される可塑性の線材と、
    前記ボビンと連動可能に構成されて前記巻回された可塑性の線材を引き出して巻取る巻取りプーリと、
    前記ウェビングに作用する引出し荷重が所定値を超えると前記ボビンに生じた回転力を前記巻取りプーリに伝達するロック機構と、
    前記巻取りプーリと前記収納軸又は収納ドラムとの間に配置されて、前記可塑性の線材を挟持して引き出される線材に通過抵抗を与える線材通過部と、
    供給される信号に応じて前記線材通過部の狭持力を設定して前記線材に塑性変形を与えその変形量により前記通過抵抗を設定する通過抵抗調整部と、
    を備えるシートベルト装置。
  2. 乗員をウェビングによって座席に拘束して車両衝突から保護するシートベルト装置であって、
    フレームに回転自在に支持されて前記ウェビングを巻取るボビンと、
    前記フレームに設けられた収納軸又は収納ドラムに巻回される可塑性の線材と、
    前記ボビンと連動可能に構成されて前記巻回された可塑性の線材を引き出して巻取る巻取りプーリと、
    前記ウェビングに作用する引出し荷重が所定値を超えると前記ボビンに生じた回転力を前記巻取りプーリに伝達するロック機構と、
    前記巻取りプーリと前記収納軸又は収納ドラムとの間に配置されて、前記可塑性の線材を挟持して引き出される線材に通過抵抗を与える線材通過部と、
    供給される信号に応じて前記線材通過部の狭持力を設定して前記線材に塑性変形を与えその変形量により前記通過抵抗を設定する通過抵抗調整部と、
    車両衝突の際に乗員の移動による前記ウェビングの引出し力を判断して前記通過抵抗調整部に設定すべきエネルギー吸収の程度を決定して前記信号を供給する制御部とを備え
    前記制御部は、衝突後に前記線材の塑性変形量を経時的に変えて衝突の際のウェビング引出荷重特性の経時的パターンを設定する、シートベルト装置。
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