JP4460751B2 - 撮像素子および撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はCCD等の撮像素子およびそれを用いて被写体像の撮像を行なう撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
単板カラー撮像素子を用いた撮像装置は広く普及して各方面で用いられている。一方で、ダイナミックレンジの不足も指摘されており、さまざまな解決策が提案されている。
【0003】
同色で感度絶対値(フィルタ濃度)が異なる画素情報からダイナミックレンジの拡大した画像を得る技術は公知であり、特に複ベイヤ配列の同色ブロック内の画素に適用したものが特開2000−069491号に記載されている。これは縦横各2画素からなる4画素ブロックを単位画素と見做し(このような見做し単位画素を、本明細書では複画素と称し、複画素によって構成される行や列を複行、複列と称する)、この複画素がRGBベイヤ配列を構成した撮像素子において、複画素を構成する4画素の同色フィルタを全て異なる濃度にしたり、あるいは縦または横2列ずつに高低2つの濃度の同色フィルタを配置して、複画素内に異なる感度の画素を設けることでダイナミックレンジの広い画素情報を得るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記したような従来の構成はその効果はあるものの、以下に述べるような不具合を有する。すなわち濃度の異なる画素は、同色とはいえその有意に機能する露光量レンジが異なっているから、結局は画素情報サンプリング点としては異なるものである。従って、そのサンプリング周波数に対して高周波な画像情報が入力された場合にはエリアシング(モアレ)による偽信号を生じる。
【0005】
原理的な難点を見出しやすくするために議論を単純化して、縦2列ずつに露光量レンジがオーバーラップしない高低2つの感度の画素が配されている場合を取り上げ、被写体入力として黒(0レベル)と露光量レンジのクロスオーバーポイントに相当するグレイレベル(COGレベル)とが原画素の画素ピッチpで並んでいる縦縞を考える。これは周期2pすなわち周波数1/2pの1次元波である。この様子を図6に示す。
【0006】
図6(a)はフィルタ配列を示しており、Lはフィルタ濃度の低い高感度(light)の画素、またdはフィルタ濃度の高い低感度d(dark)の画素を示している。縦横各2画素からなるどの複画素についても高感度Lの画素と低感度dの画素の並びは同じである。前述のように高感度Lの画素と低感度dの画素の露光量レンジがオーバーラップしない場合を想定すると、それら高低2つの感度の画素それぞれの光電変換特性は図6(c)のようになる。
【0007】
この場合、被写体輝度に対応する露光量が0レベルである場合は高感度L,低感度dのいずれの画素でも有意な出力を生じない(ノイズレベル以下となる。以下においては簡単のためこれを0レベル出力と称する)が、COGレベルの場合は高感度L側では飽和レベル出力を生じるが、低感度d側の出力レベルは0レベルとなることによって、COGレベルであることが検出される。従ってこの場合、サンプリング位相のずれによって各複画素の出力は0レベルからCOGレベルまで異なることになり偽信号(モアレ)となる。例えば、図6(b)に示すように、高感度L側に黒、低感度d側にグレイが重なる場合はL,dいずれの画素でも有意な出力を生じないため複画素の出力は0レベルであるので黒ベタ出力となってしまい、逆に黒とグレイの位相が反転している場合はL画素で飽和レベルを生じることから、複画素の出力はCOGレベルと検出されてしまいグレイベタ出力となってしまう。
【0008】
なお、上記では露光量レンジにオーバーラップが無いと単純化したが、オーバーラップがあっても2つの画素のダイナミックレンジが同一でない限り(この技術の目的から同一では有り得ないことは自明)、一方のレンジを逸脱した領域での上記高周波入力に対しては同様の偽信号が発生することは明らかである。また横2列の場合は横縞を考えれば同じであり、また4画素とも異なる濃度の場合はサンプリング点がさらに減少することになる(同一特性画素は複画素あたり1画素のみ)から縦縞、横縞のいずれに対しても同様の現象を生じることになる。
【0009】
また、複ベイヤ配列を使用している関係から、別途色コーディングに基づくサンプリングモアレが発生し、これを防止するため水晶などの光学LPFが使用されることは前提であるが、このトラップ周波数は色サンプリング周波数に対応して設計されるものであるから、光線分離幅(ずらし量)は縦横とも2p(トラップ周波数1/4p)であり、上記問題となる入力周波数近傍には無効である。
【0010】
本発明は上述の事情を考慮してなされたみのであり、その目的とするところは、偽信号の発生を招くことなくダイナミックレンジを拡大できるようにし、十分な画質向上を図ることが可能な撮像素子および撮像装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明は、隣接する複数の画素からなる単位画素ブロックたる複画素に対して同色の相対分光感度を付与するとともに、前記各複画素に対しては所定数の異色の相対分光感度を付与することによって色コーディングを成した単板カラー撮像素子であって、前記各複画素内の複数の同色画素に対しては高低2種類の感度を付与しこれらを市松配置させ、前記撮像素子の色配列は、前記複画素が縦2×横2の正方4画素ブロックであり且つ前記色コーディング配列がベイヤ配列である複ベイヤ配列であって、前記複画素内における前記高低2感度の市松配置たる対角配置の交差パターンを各複画素毎に変化させたことを特徴とする。
【0012】
このように複画素内に高低2種類の感度の画素を市松配置することにより、縦および横のどちらの方向についても感度の異なる同色画素が隣接して配置されることになる。このため、上述したような高周波の縦縞や横縞が入力された場合でも高低2種類の画素出力を平均化して得ることができるので、偽信号(モアレ)は生じない。また斜め方向については同感度の画素が並んで配置されることになるものの、正方画素であれば斜め方向から見た高低2種類の画素間の画素ピッチは縦または横方向から見た高低2種類の画素間の画素ピッチよりも狭くなるため、斜め方向に入力される縞に対してもある程度の周波数までは偽信号の発生を抑制することができる。よって、モアレ等の偽信号の発生を招くことなく、高低2種類の感度の画素を利用して複画素のダイナミックレンジ拡大を図ることが可能となる。
【0013】
また、前記複画素が縦2×横2の正方4画素ブロックであり且つ前記色コーディング配列がベイヤ配列である複ベイヤ配列を使用する場合は、前記複画素内における前記高低2感度の市松配置たる対角配置の交差パターンを各複画素毎に変化させることが好ましい。この場合、交差パターンは同一の複行に関しては同一で、隣接する複行毎に変化するように構成したり、あるいは同一の複列に関しては同一であり、隣接する複列毎に変化するように構成することができる。これら構成により、斜め方向から見た場合でも複画素毎に高低2種類の感度の並びを交互に変えることができ同感度の画素が連続するのを1複画素内に留めることが可能となるので、縦縞、横縞の場合と同じく、斜め方向に入力される縞に対しても複画素間のサンプリング位相のずれによる偽信号の発生を十分に抑制することができる。
【0014】
また、複ベイヤ配列としては、前記色コーディング配列がRGBベイヤ配列であるところのRGB複ベイヤ配列を用いることができる。
【0015】
また、本発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の撮像素子と、前記撮像素子を駆動して撮像信号を読み出す駆動手段と、前記撮像信号に基づいて所定フォーマットの画像信号を生成可能な画像信号生成手段であって、前記複画素内の高低2種類の感度の画素情報に基づいて、当該複画素に関する広ダイナミックレンジ情報を生成するように構成された画像信号生成手段とを具備することを特徴とする。この撮像装置によれば、高低2種類の感度の画素情報を用いることにより各複画素の情報のダイナミックレンジを拡大でき、高画質の画像を得ることができる。この場合、画像信号生成に際しては、複画素内の高低2種類の感度の画素情報の加算結果を利用することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係わる撮像装置の構成が示されている。ここでは、デジタルカメラとして実現した場合を例示して説明することにする。
【0017】
図中101は各種レンズからなる撮像レンズ系、102はレンズ系101を駆動するためのレンズ駆動機構、103はレンズ系101の絞りを制御するための露出制御機構、104はローパスおよび赤外カット用の光学フィルタ、105は色フィルタを内蔵したCCDカラー撮像素子、106は撮像素子105を駆動するためのCCDドライバ、107はA/D変換器等を含むプリプロセス回路、108は色信号生成処理,マトリックス変換処理,その他各種のデジタル処理を行なうためのデジタルプロセス回路、109はカードインターフェース、110は撮影画像を記録するためのメモリカード、111はLCD画像表示系を示している。
【0018】
また、図中の112は各部を統括的に制御するためのシステムコントローラ(CPU)、113は各種SWからなる操作スイッチ系、114は操作状態及びモード状態等を表示するための操作表示系、115はレンズ駆動機構102を制御するためのレンズドライバ、116は発光手段としてのストロボ、117は露出制御機構103およびストロボ116を制御するための露出制御ドライバ、118は各種設定情報等を記憶するための不揮発性メモリ(EEPROM)を示している。
【0019】
CCD撮像素子105としては、プログレッシブスキャン(順次走査)型でインターライン構造のものが使用される。このCCD撮像素子105においては、フォトダイオードからなる光電変換領域(画素部)が行及び列のマトリクス状に配置されており、かつ垂直方向の1列分の画素部毎に垂直転送路が設けられ、また垂直転送路それぞれに共通の水平転送路が設けられている。各画素部からの信号はまず垂直転送路に移送された後、垂直転送路を介して水平転送路に転送され、そして出力アンプ(フローティングディフュージョンアンプFDA:Floating
Diffusion Amplifier)を通して読み出される。
【0020】
CCD撮像素子105の色フィルタの構造は図2以降で詳述するが、2×2の4画素ブロックが同色で、ブロックを単位とした場合の配列がベイヤ配列であるような複ベイヤ配列が用いられている。この場合、本実施形態では、偽信号(モアレ)の発生を招くことなくダイナミックレンジ(Dレンジ)の拡大を図るために、4画素ブロックからなる各複画素内に高低2つの濃度の同色フィルタを市松状に、すなわち対角配置している。
【0021】
本実施形態のデジタルカメラにおいては、システムコントローラ112が全ての制御を統括的に行っており、CCDドライバ106によりCCD撮像素子105の駆動を制御して露光(電荷蓄積)及び信号の読み出しを行い、それをプリプロセス回路107を介してディジタルプロセス回路108に取込んで所定フォーマットの記録用の画像信号を生成した後にカードインターフェース109を介してメモリカード110に記録するようになっている。
【0022】
システムコントローラ112には、画素加算駆動制御部112aと広Dレンジ情報生成制御部112bが設けられている。画素加算駆動制御部112aはCCDドライバ106を用いてCCD撮像素子105の駆動を制御して同色加算読み出しを実行するためのものであり、この同色加算読み出しにより複画素内の高低2種類の感度の画素情報を加算してCCD撮像素子105から読み出すことができる。広Dレンジ情報生成制御部112bは、同色加算読み出しで得られた加算信号、または非加算読み出しにより各複画素から個別に読み出された高低2種類の感度の画素情報を用いて、各複画素に関する広ダイナミックレンジ情報を生成する。
【0023】
次に、図2を参照して、CCD撮像素子105のフィルタ配列について説明する。
【0024】
図2(a)は本実施形態で用いられるフィルタ配列の第1の例を示している。このフィルタ配列は2×2の4画素ブロックから成る複画素を単位としたRGB複ベイヤ配列であり、各複画素(同色単位画素ブロック)内に高低2感度を市松(図示のように4画素の場合は対角)配置した構成となっている。
【0025】
Rの複画素はRの分光感度特性を持つ2×2の4画素から構成されるが、このうちの対角配置された2画素はフィルタ濃度の低い高感度画素(LR)であり、別の対角配置された2画素はフィルタ濃度の高い低感度画素(dR)である。同様に、Gの複画素についても同じGの分光感度特性を持つ2×2の4画素から構成され、このうちの対角配置された2画素はフィルタ濃度の低い高感度画素(LG)であり、別の対角配置された2画素はフィルタ濃度の高い低感度画素(dG)である。さらに、Bの複画素についても同様であり、対角配置された2つの高感度画素(LB)と別の対角配置された2つの低感度画素(dB)とから構成されている。複画素を単位とした場合の配列はRGBのベイヤ配列であるので、複画素の色の違いを無視して考えれば、画素配列全体にわたって高低2種類の感度の画素(L,d)が市松配置された形式となっている。
【0026】
図2(a)では2感度対角配置の交差パターンは全ての複画素で共通となっており、低感度の2画素(d)は左下および右上に配置され、高感度の2画素(L)は左上および右下に配置されている。
【0027】
このように高低2種類の感度の画素(L,d)を市松配置することにより、縦および横のどちらの方向についても各画素内では感度の異なる同色画素(L,d)が隣接して配置されることになる。このため、図6で説明したような高周波の縦縞や横縞が入力された場合でもサンプリング位相のずれによらずに高低2種類の画素出力を各複画素毎に平均化して得ることができるので、偽信号(モアレ)は生じない。また斜め方向については同感度の画素が並んで配置されることになるものの、図2(a)に示すように斜め方向から見た高低2種類の画素間の画素ピッチP’は縦または横方向から見た高低2種類の画素間の画素ピッチPよりも狭くなる(P’=P/ 21/2)ため、斜め方向に入力される縞に対してもある程度の周波数までは偽信号の発生を抑制することができる。よって、モアレ等の偽信号の発生を招くことなく、高低2種類の感度の画素を利用して複画素のダイナミックレンジ拡大を図ることが可能となる。
【0028】
図2(b)〜(d)はそれぞれ本実施形態で用いられるフィルタ配列の別の例を示している。これら配列は斜め方向に入力される縞に対しても複画素間のサンプリング位相のずれによる偽信号の発生を十分に抑制できるように2感度対角配置の交差パターンを複画素によって変化させた場合の例である。
【0029】
すなわち、図2(b)は、2感度対角配置の交差パターンを同一の複行に関しては同一で、隣接する複行単位で変化させた場合を示している。この図2(b)では、奇数番目の複行(1,3,5,…)では2感度対角配置の交差パターンは図2(a)と同じであるが(左下および右上が低感度dで、左上および右下が高感度L)、偶数番目の複行(2,4,6,…)では2感度対角配置の交差パターンは図2(a)とは逆のパターン(左下および右上が高感度Lで、左上および右下が低感度d)になっている。図2(c)も2感度対角配置の交差パターンを複行単位で変化させた例であり、ここでは図2(b)とは逆に、偶数番目の複行では2感度対角配置の交差パターンを図2(a)と同じにし、奇数番目の複行では2感度対角配置の交差パターンを図2(a)とは逆のパターンにしている。
【0030】
図2(d)は2感度対角配置の交差パターンを同一の複列に関しては同一で、隣接する複列単位で変化させた場合を示している。この図2(d)では、奇数番目の複列(1,3,5,…)では2感度対角配置の交差パターンは図2(a)と同じであるが(左下および右上が低感度dで、左上および右下が高感度L)、偶数番目の複列(2,4,6,…)では2感度対角配置の交差パターンは図2(a)とは逆のパターン(左下および右上が高感度Lで、左上および右下が低感度d)になっている。図2(e)も2感度対角配置の交差パターンを複列単位で変化させた例であり、ここでは図2(d)とは逆に、偶数番目の複列では2感度対角配置の交差パターンを図2(a)と同じにし、奇数番目の複列では2感度対角配置の交差パターンを図2(a)とは逆のパターンにしている。
【0031】
次に、図2のようなフィルタ配列を有する撮像素子105で得られる撮像信号に対する信号処理について説明する。
【0032】
ここでは説明を簡単にするために、高感度Lの画素と低感度dの画素の露光量レンジがオーバーラップしない場合を想定する。この場合、高低2つの感度の画素L,dのそれぞれの光電変換特性は図3のようになる。これら高低2つの感度の画素L,dからの信号を用いることにより、例えば図3に点線で示すように、撮像可能な被写体の輝度レベル(露光量)のレンジが広がり、各複画素に関して広ダイナミックレンジの画素情報を生成することができる。広ダイナミックレンジ情報の生成は、大別して、同色加算読み出しを利用する場合と、非加算読み出しにより各複画素から個別に読み出された高低2種類の感度の画素情報を利用する場合の2通りがある。
【0033】
まず、図4を参照して、同色加算読み出しを利用する場合の信号処理動作を説明する。
まず、画素加算駆動制御部112aがCCDドライバ106を用いてCCD撮像素子105の駆動を制御して同色加算読み出しを実行することにより、各複画素毎にそれを構成する垂直・水平各2画素の計4画素の加算読み出しが行われる(ステップS101)。この加算読み出しでは、通常の2倍の速度で垂直転送路を駆動することにより、1水平ブランキング期間に2ライン分の垂直転送が行われる。これにより、各複画素における縦2画素が水平転送路上で加算される。垂直加算後の画素情報(加算平均情報)は水平転送路を介して出力アンプ(FDA)に送られる。そして、通常はFDAには1画素当たり1パルスの割合でリセットパルスが供給されるが、1リセットパルスに対して2画素分の水平転送が行われるように水平転送駆動またはリセットパルスの供給タイミングを制御することにより、水平方向に隣接する垂直加算後の2画素同士がFDAにて加算されて読み出される。このようにして、各複画素毎に2×2の4画素の加算結果(加算平均)がCCD撮像素子105から撮像信号として読み出される。
【0034】
この加算後の撮像信号はA/D変換された後にデジタルプロセス回路108に送られる。加算後の撮像信号に対して直接的に例えば階調処理(γ、ニー、セットアップ)や色バランス処理など従来公知の任意の信号処理を適用して記録用の画像を生成してもよいが、本例では、通常のγ補正処理(ステップS103)に先だって、階調適正化のための処理(ステップS102)が広Dレンジ情報生成制御部112bの制御の下にデジタルプロセス回路108内で行われる。階調適正化処理(ステップS102)は、加算信号を通常のγ補正処理に入力する前に行なわれる前処理であり、ここでは加算信号のレベルから元の入力露光量レベル(被写体輝度)が推定され、それに基づいて加算信号の階調補正が行われる。
【0035】
すなわち、高低2感度の画素情報を加算しているため、高感度のL画素が飽和する領域とそうでない領域では光電変換特性が異なり、全体としては折れ線状の非線型特性となってしまうため、出力信号レベルの大きさによる場合分け処理を行なうことで入力露光量に比例した信号(線形信号)を算出するものである。処理の一例を挙げれば、撮像素子出力をS0(ただし飽和レベル=最大値をSMAXとする)、補正後の線形信号をS、L画素に対するd画素の感度比をr(<1)としたとき例えば、
S=S0/(1+r) :ただしS0≦(1+r)・SMAX/2のとき
=(S0−SMAX/2)/r:ただしS0≧(1+r)・SMAX/2のとき
とすれば良い。
【0036】
なお、通常、感度の異なる高低2つの画素の露光量レンジは一部オーバーラップさせるのが望ましいが、上述の階調適正化処理(ステップS102)を行うことにより、露光量レンジをオーバーラップさせた場合でも入力露光量に比例した線形信号を正しく求め、それをγ補正処理(ステップS103)のγ補正テーブルにかけることが可能となる。
【0037】
次に、図5を参照して、非加算読み出しを利用する場合の信号処理動作を説明する。
まず、画素加算駆動制御部112aがCCDドライバ106を用いてCCD撮像素子105の駆動を制御して各画素それぞれを個別に読み出すための通常の非加算読み出しが行われる(ステップS111)。CCD撮像素子105から読み出された撮像信号はA/D変換された後にデジタルプロセス回路108に送られ、そこで複画素毎に広Dレンジ情報を得るための演算処理が広Dレンジ情報生成制御部112bの制御の下に実行される。
【0038】
すなわち、各複画素毎に、対角配置された同感度の2画素からの信号同士をデジタル加算する処理が行われ(ステップS112)、これにより低感度画素d同士の加算信号と、高感度画素L同士の加算信号とが得られる。次いで、複画素毎に低感度画素d同士の加算信号と高感度画素L同士の加算信号を合成する処理が行われる(ステップS113)。この合成処理では、例えば高感度画素L同士の加算信号である高感度出力側を主として用い、その飽和レベル近傍以上の高輝度領域の信号については低感度画素d同士の加算信号である低感度出力側を用いて補完するという処理が行われる。またこの合成処理では、前述したステップS102と同様に線形信号を得る目的で、ゲイン補正処理が必要に応じて高感度出力および低感度出力に対してそれぞれ行われる。すなわち、L、dの感度比rを考慮して低感度出力に対しては高感度出力よりも高いゲイン(相対的に1/r倍)を与えるようになっている。そして、合成後の信号に対して通常のγ補正処理(ステップS114)が実行され、さらにニー、セットアップや色バランス処理などの必要な各信号処理を経て記録画像が生成される。
【0039】
なお、この他にも次のような様々な実施形態が考えられる。
【0040】
撮像素子の色配列は、複ベイヤに限らず任意の複カラー配列で良い。また複画素の構成画素数は4画素に限らずそのカラー配列と生成目的の画像の画素密度が許す限りにおいて、任意数を用いることが可能である。
【0041】
また、高低2種類の感度の画素情報の加算に際しては、例えば垂直方向の2画素の加算のみを素子内で行い、水平加算は素子外でデジタル演算によって行うようにしてもよい。
【0042】
また、本発明のフィルタ配列および広Dレンジ情報生成のための信号処理はデジタルスチルカメラに限らず、デジタルムービーにも適用することが可能である。
【0043】
また、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、偽信号の発生を招くことなくダイナミックレンジを拡大することができ、十分な画質向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態で使用される固体撮像素子のフィルタ構造を示す図。
【図3】同実施形態で使用される高濃度フィルタと低濃度フィルタの輝度レンジ特性の一例を示す図。
【図4】同実施形態に適用される広Dレンジ情報生成のための信号処理の例を説明するための図。
【図5】同実施形態に適用される広Dレンジ情報生成のための信号処理の他の例を説明するための図。
【図6】従来のフィルタ配置とその問題点を説明するための図。
【符号の説明】
101…レンズ系
102…レンズ駆動機構
103…露出制御機構
104…フィルタ
105…CCDカラー撮像素子
106…CCDドライバ
107…プリプロセス部
108…デジタルプロセス部
109…カードインターフェース
110…メモリカード
111…LCD画像表示系
112…システムコントローラ(CPU)
112a…画素加算駆動制御部
112b…広Dレンジ情報生成制御部
118…不揮発性メモリ(EEPROM)
LR,LG,LB…低濃度フィルタ(高感度画素)
dR,dG,dB…高濃度フィルタ(低感度画素)
Claims (6)
- 隣接する複数の画素からなる単位画素ブロックたる複画素に対して同色の相対分光感度を付与するとともに、前記各複画素に対しては所定数の異色の相対分光感度を付与することによって色コーディングを成した単板カラー撮像素子であって、前記各複画素内の複数の同色画素に対しては高低2種類の感度を付与しこれらを市松配置させ、前記撮像素子の色配列は、前記複画素が縦2×横2の正方4画素ブロックであり且つ前記色コーディング配列がベイヤ配列である複ベイヤ配列であって、前記複画素内における前記高低2感度の市松配置たる対角配置の交差パターンを各複画素毎に変化させたことを特徴とする撮像素子。
- 前記交差パターンは同一の複行に関しては同一であり、隣接する複行毎に変化するように構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の撮像素子。
- 前記交差パターンは同一の複列に関しては同一であり、隣接する複列毎に変化するように構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の撮像素子。
- 前記複ベイヤ配列は、前記色コーディング配列がRGBベイヤ配列であるところのRGB複ベイヤ配列であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の撮像素子。
- 請求項1乃至4のいずれか1項記載の撮像素子と、前記撮像素子を駆動して撮像信号を読み出す駆動手段と、前記撮像信号に基づいて所定フォーマットの画像信号を生成可能な画像信号生成手段であって、前記複画素内の高低2種類の感度の画素情報に基づいて、当該複画素に関する広ダイナミックレンジ情報を生成するように構成された画像信号生成手段とを具備することを特徴とする撮像装置。
- 前記複画素内の高低2種類の感度の画素情報を加算する画素加算手段をさらに具備し、前記画像信号生成手段は、前記画素加算手段によって加算された画素情報に基づいて前記広ダイナミックレンジ情報を生成するように構成されたものであることを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
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|---|---|---|---|
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