JP4460766B2 - 1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4−二酢酸 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な化合物である式(I)の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4−二酢酸、その常磁性金属イオンとの錯塩およびその生理的に許容しうる塩、ならびにその製造、およびキレート化剤の製造のためのその使用に関する。
【0002】
【化4】
【0003】
式(I)の化合物は、二価または三価金属イオンのための新規なキレート化剤であり、また、酢酸残基により、1−位および4−位で官能化されている1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン誘導体キレート化剤の合成のための、重要な中間体である。
【0004】
式(I)の化合物は、異なる金属の錯塩を形成できる多座誘導体の合成のための出発物質であり、そのうちのいくつかは、磁気共鳴技術(磁気共鳴画像診断法、MRI)のための造影剤として診断に使用される、上記誘導体のガドリニウム錯体のように、生物医学分野における応用がある。
【0005】
そのような錯塩は、とりわけ、EP325762に記載されている。
【0006】
したがって、本発明の目的は、式(I):
【0007】
【化5】
【0008】
の化合物;および原子番号20〜31、39、42、43、44、49または57〜83を有する、二価または三価金属イオンとの、そのキレート化錯塩;あるいはたとえば酢酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩およびシュウ酸塩より選ばれる、生理的に許容しうる有機酸のアニオンとのそれらの塩、または無機酸のアニオン、たとえばハロ酸イオン、特に塩素、臭素もしくはヨウ素とのそれらの塩である。
【0009】
式(I)の新規なキレート化剤とのキレート化錯塩を製造するために適切な金属イオンは、主として、20〜31、39、42、43、44、49または57〜83の間で変化しうる原子番号を有する元素の二価または三価イオンであり;特に、Fe(2+)、Fe(3+)、Cu(2+)、Cr(3+)、Gd(3+)、Eu(3+)、Dy(3+)、La(3+)、Yb(3+)もしくはMn(2+)であるか、または放射性同位体、たとえば51Cr,67Ga、68Ga、111In、99mTc、140La、175Yb、153Sm、166Ho、90Y、149Pm、177Lu、47Sc、142Pr、159Gdもしくは212Biが好ましい。
【0010】
本発明の新規な化合物は、良好な許容性を有し;そのうえ、その水可溶性およびその溶液の限定されたオスモル濃度は、それらを核磁気共鳴における使用に特に適切にする、さらに有利な特徴である。
【0011】
可溶性の化合物および難溶性の化合物の両方が、経口および経腸投与に、したがって、胃腸(GI)管の結像のために有用である。
【0012】
非経口投与に関する限り、化合物は、好ましくは無菌の水溶液または懸濁液として配合され、そのpHは、たとえば6.0〜8.5の範囲であることができる。
【0013】
これらの水溶液または懸濁液は、0.002〜1モルの範囲の濃度で投与できる。
【0014】
これらの配合物は、凍結乾固でき、使用の前に元に戻すために、そのまま提供することができる。
【0015】
GIへの使用、または体腔内への注射のために、そのような薬剤は、粘度を制御できる適切な添加剤を含有する溶液または懸濁液として処方化できる。
【0016】
経口投与において、それらは、製剤の慣習で一般的に用いられる調剤法に従って処方化でき、また、可能であれば、特に胃液の典型的なpHで起こるキレート金属イオンの遊離を防ぐことによって、胃酸のpHからのさらなる保護を得るために、被覆配合物としても処方化できる。
【0017】
他の賦形剤、たとえば甘味料および/または風味料もまた、既知の薬剤配合の技法に従って添加できる。
【0018】
本発明のキレート化錯塩は、診断の分野において、造影剤として使用できるのに対して、核医学における放射性医薬としては、診断および治療の両方の領域で有用である。
【0019】
しかしこの場合、キレート化される金属イオンは、放射性同位体であり、たとえば51Cr,67Ga、68Ga、111In、99mTc、140La、175Yb、153Sm、166Ho、90Y、149Pm、177Lu、47Sc、142Pr、159Gdおよび212Biである。
【0020】
本発明の目的化合物は、場合によっては適切な高分子と化学的に共役できるか、または適切な担体に含有される。
【0021】
本発明のキレート化錯塩の塩を形成するために適切な無機酸の好ましいアニオンは、特に、塩素、臭素、ヨウ素のようなハロ酸イオン、または硫酸塩のような他のイオンを含む。
【0022】
上記の目的のために適切な有機酸の好ましいアニオンは、酢酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩のような、塩基性物質の塩を形成する薬剤技術に、従来から使用される酸のアニオンを含む。
【0023】
好ましいアミノ酸アニオンは、たとえばタウリン、グリシン、リシン、アルギニンもしくはオルニチンのアニオン、またはアスパラギン酸およびグルタミン酸のアニオンを含む。
【0024】
式(I)の化合物と上記で定義された金属イオンとのキレート化錯塩は、文献で既知の方法に従って、式(I)の化合物と選択された金属イオンの酸化物またはハロゲン化物と反応させて製造される。
【0025】
より詳細には、反応は、水中で、または適切な水−アルコール混合物中で実施され、温度は、25〜100℃、好ましくは40〜80℃の範囲であることができる。
【0026】
金属イオンおよびいかなる中和イオンの選択も、製造される錯体の、意図される用途に密接に関連する。
【0027】
新規な化合物である、中性の形態であり、したがって生理的に適合する塩の形成を必要としない、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4−二酢酸のマンガンキレート錯塩の製造は、実験の部に記載されている。
【0028】
【化6】
【0029】
式(I)の化合物は、予期しなかったことに、下記の反応式1に従って、両方とも式(III)の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(一般名Cyclen)から、既知の方法に従って得ることができる、式(II)のオクタヒドロ−2a,4a,6a,8a−テトラアザペンタレン〔1,6−cd〕ペンタレン(CAS RN 54364-78-2)および式(IV)の1,2,3,4,6,7,8,9−オクタヒドロ−5H−4a,7,9a−トリアザ−2a−アゾニアシクロオクタ〔cd〕ペンタレンクロリドから出発して、式(V)の新規な化合物1,4,7,10−テトラアザビシクロ〔8.2.1〕トリデカン−13−オン−4,7−二酢酸の形成を経て製造され、このこともまた、本発明の目的である。
【0030】
【化7】
【0031】
式(II)の化合物は、水中で素早く、そして可逆的に解離して、式(IV)の化合物を与えるが、上記化合物のそれぞれの調製は、すでにUS3,932,451および論文(RichmanおよびSimmons, Tetrahedron, 30, 1769, 1974)に、写真におけるその両方の使用が開示されている。
【0032】
式(II)の化合物は、下記の反応式に示されるように、式(IV)の化合物のアルカリ化された溶液からベンゼンで抽出して得られ、式(IV)の化合物は、式(III)の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(市販品、一般名Cyclen)から、オルトカルボン酸エチルおよびエタノール中の当量の塩酸と反応させて、定量的収量で容易に製造することができる。
【0033】
【化8】
【0034】
式(IV)の化合物は、室温で式(II)の化合物および式(VI)のジカチオン化合物とプロトトロピー平衡である。この平衡はまた、配座型であり、したがって式(II)の化合物のプロトンの磁気等価をもたらす。
【0035】
US3,932,451は、下記の反応式に示されるように、2,3,5,6−テトラヒドロ−1H−イミダゾ〔1,2a〕−イミダゾールから出発する、これらの化合物の製造を開示している。
【0036】
【化9】
【0037】
式(II)の化合物は、クロロギ酸エチルとの反応によって、式(VII)の化合物に素早く再転換し、したがって、さらなる構造的証拠を与える。
【0038】
式(II)および(IV)の化合物の、文献に立証されているこのような挙動から、これらの化合物の、1,4−二置換1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン誘導体の合成のための有用な中間体としての使用は、期待できなかった。
【0039】
本発明のさらなる目的は、式(II)または(IV)の化合物から出発して、下記の反応式2:
【0040】
【化10】
【0041】
(式中、
工程a)は、塩基性条件下における、酢酸の反応性誘導体XCH2COOH(ここで、Xは、ハロゲンである)とのアルキル化反応であり;
工程b)は、加圧下で、150〜220℃の範囲の温度における塩基性加水分解である)
で表される反応式に示される工程を含む、式(V)の新規な化合物の形成を経て、式(I)の新規な化合物を製造する方法である。
【0042】
工程a)におけるアルキル化条件は、従来のものである:反応温度は、30〜70℃の範囲であることができ;反応時間は、通常10〜25時間の範囲であり;塩基性pHは、10〜12の範囲であり、無機塩基、好ましくは水酸化ナトリウムまたはカリウムの添加によって得ることができ;アルキル化剤の量が、化学量論的であるか、またはわずかに過剰(50%まで)である。
【0043】
アルキル化剤として、出発物質のモル当たり少なくとも2モルのBrCH2COOHの存在における好ましい条件は、以下のとおりである:温度45℃;反応時間21時間;pH11.5。
【0044】
式(V)の化合物は、XAD−1600のようなポリスチレン吸着樹脂での、酸性化された最終溶液の溶離により、塩を除去し、続いて目的の生成物を回収することによって精製される。
【0045】
式(V)の化合物は、その構造を分光分析(1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMS)によって確認すると、加水分解の従来の条件下で、高度な安定性を示す。
【0046】
予期しなかったことに、この化合物の高温および加圧下における塩基性加水分解が、カルボニル橋を損失させ、一方、酢酸残基をそのまま保持するので、式(I)の化合物を簡単に、そして効率的に得ることが見出された。
【0047】
塩基性加水分解は、上記で定義される無機塩の、式(V)の化合物のモル当たり4〜7モルに対応する量を加えることによる、塩基pHの水性媒体中で、150〜220℃の温度で実施され;圧力は、理想気体の法則によって実施されるために、もちろん、選択される温度に依存し;反応時間は、15〜30時間の範囲である。
【0048】
好ましい条件は、以下のとおりである:温度195℃および圧力10bar;式(V)の化合物のモル当たり5モルのNaOH;反応時間22時間。
【0049】
式(I)の化合物は、次に、一般式(VIII):
【0050】
【化11】
【0051】
の化合物の合成のために有用な出発物質であり、一般式(VIII)の化合物は、EP325762に記載されているように、磁気共鳴画像診断法のための造影剤の調製のための、常磁性金属イオンの有用なキレート化剤である。
【0052】
したがって、本発明の目的は、反応式3:
【0053】
【化12】
【0054】
(式中、
Rは、水素原子、直鎖状もしくは分岐鎖状または環状のC1〜C6アルキル基(非置換であるか、または酸素原子1〜10個により置換されている)またはC1〜C20アルキル基(場合により、フェニレン、フェニレンオキシまたはフェニレンジオキシ基により中断され、このものは、直鎖状もしくは分岐鎖状のC1〜C6アルキル基(非置換であるか、またはヒドロキシ基1〜7個、もしくはC1〜C7基1〜3個により置換されている)により置換されている)であり;芳香族基は、非置換であるか、あるいはアルコキシ基により、またはハロゲン、カルボキシ、カルバモイル、アルコキシカルボニル、スルファモイル、ヒドロキシアルキル、アミノ、アシルアミノ、アシルもしくはヒドロキシアシル基により置換されていることができ;
Xは、ハロゲンまたはスルホン酸反応性残基であり;
Yは、基−OHまたはOR1(ここで、R1は、直鎖状もしくは分岐鎖状のC1〜C4アルキル基である)の基であり;YがOR1の場合、エステル基を、既知の方法に従って加水分解工程に付して、式(VIII)の化合物を得る)
で表される反応式に示される、式(I)の化合物から出発して、式(IX)のアルキル化剤R−CH(X)−COYの過剰量によりアルキル化し、場合によっては、続いて、存在するエステル基の加水分解反応により、式(VIII)の化合物を製造する方法である。
【0055】
式(X)(式中、Xは、臭素または塩素である)の化合物R−CH(X)−COOHに対応する、式(IX)のアルキル化剤が好ましく;式(XI)(式中、Rは、水素であり、そしてXは、臭素または塩素である)のアルキル化剤XCH2COOHが最も好ましい。
【0056】
他の場合、式(IX)のアルキル化剤は、市販の化合物から、もしくは文献(たとえば、WO93/24469またはEP325762を参照)にすでに記載されている製造物から、またはいまだ合成されていないものから、たとえば適切な前駆体の製造のための既知の製造方法(たとえば、α−ハロゲン誘導体アシルクロリドの場合、Harppら, J. Org. Chem., 40, 3420, 1975を参照)を使用して、続いて目的の生成物に転換したものから選ぶことができる。
【0057】
好ましくは、Rは、Hまたは直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基(たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはイソブチル基)であり、このものは、上記で定義されたように、ヒドロキシ基により置換されているか、または酸素原子により中断されている)からなる群より選ぶことができる。
【0058】
芳香族基がR中に存在する場合、特に好ましくは、フェニル、ベンジルまたはフェニルメトキシメチル基である。
【0059】
特に好ましいものは、3−(フェニルメトキシ)プロパン酸の反応性誘導体、たとえば2−ブロモ−3−(フェニルメトキシ)プロパン酸(その製造は、Grossmannら, Chem. Ber., 91, 538, 1958に記載されている)、および2−クロロ−3−(フェニルメトキシ)プロパン酸(CAS RN 124628-32-6)(臭素化誘導体と同様に製造される)である。
【0060】
他方、基R1は、好ましくはメチル、エチル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルより選ばれる。
【0061】
反応性基Xは、例としては、ハロゲン(Cl、Br、I)からなる群より選ばれるか、またはメシラート(MeSO2O-)、ベンゼンスルホニルオキシ(PhSO2O-)、ニトロベンゼンスルホニルオキシ(p−NO2PhSO2O-)、トシラート(TsO-)もしくはトリフラート(CF3SO3 -)基である。
【0062】
特に好ましくは、そのXがハロゲンである化合物であり、臭素または塩素である化合物が最も好ましい。
【0063】
式(I)の化合物のアルキル化は、Yがヒドロキシ基の場合、第二級カルボン酸の反応性誘導体、たとえば2−ブロモプロピオン酸により、アルカリ水溶液中、25〜55℃の温度で、都合よく実施できる。
【0064】
特に好ましくは、一般式(X)(式中、Yは、ブロモ酢酸(市販品)、2−ブロモプロピオン酸(市販品)、2−ブロモ酪酸(市販品)に対応するヒドロキシル基である)のアルキル化剤である。
【0065】
他方、アルキル化反応が、式(IX)の化合物のエステル誘導体によって実施される場合、反応溶媒は、双極性非プロトン溶媒、特にジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル(CH3CN)およびN−メチルピロリドンから適切に選ぶことができ、反応は、有機塩基、好ましくはトリエチルアミン(TEA)、ジイソプロピルエチルアミンおよびトリブチルアミンから選ばれる第三級脂肪族アミンの存在下で実施される。
【0066】
この場合、また、式(I)の化合物に存在する酸基(−COOH)を、アルキル化剤それ自体の活性によってアルキル化反応を促進するために、エステル基(−COOR1)に都合よく変換することもできる。
【0067】
反応温度は、選択されるアルキル化剤の活性に依存して、この場合、0〜80℃の範囲である。
【0068】
この場合、アルキル化反応の後に、得られたジエステルを、従来の条件で塩基性加水分解して、式(VIII)の目的生成物を得る。
【0069】
この合成経路によって提供される大きな可能性の例として、新規な化合物α、α′−ビス(メチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸:
【0070】
【化13】
【0071】
の合成、ならびにα、α′−ビス((フェニルメトキシ)メチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸:
【0072】
【化14】
【0073】
の合成が、実験部分で報告されており、引用された特許の実施例6で記載されている接触水素化により、α、α′−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸を得る。
【0074】
【化15】
【0075】
下記に、本発明の方法によるいくつかの製造例が報告されている。
【0076】
実験の部
実施例1
オクタヒドロ−2a,4a,6a,8a−テトラアザペンタレン〔1,6−cd〕ペンタレンの合成
【0077】
【化16】
【0078】
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン200g(1.16mol)を、トルエン3Lに溶解した。共沸蒸留により水を除去し、残留水分含有量を0.25%(Karl Fisher)とした。留去した量に対応する量のトルエンを加え、溶液の体積を回復した。溶液に、プロピオン酸100mL(1.37mol)を、80℃の温度で加え、次に、オルト炭酸エチル304mL(1.40mol)を加えながら、90℃に加熱した。溶液を90℃で22時間反応させ、次に冷却し、減圧下に溶媒を揮発させて濃縮し、目的生成物320gに対応する油状の残留物を得た。
GC分析:93.5%(面積%)
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、構造と一致した。
【0079】
実施例2
1,4,7,10−テトラアザビシクロ〔8.2.1〕トリデカン−13−オン−4,7−二酢酸の合成
【0080】
【化17】
【0081】
実施例1に記載された手順に従って得られた残留物を、脱イオン水2Lに溶解した。2N NaOHでpH12とし、80重量%ブロモ酢酸水溶液452g(2.60mol)を加えた。混合物を45℃に加熱し、pH11.5(2N NaOHを徐々に加えてこのpHを保持しながら)で21時間反応させた。
【0082】
溶液を冷却し、34重量%HClによってpH1.1に酸性化し、真空下に蒸発させて濃縮し、重量2.7kgにした。
【0083】
溶液を、吸着樹脂XAD−1600 15Lで、水により溶離しながらパーコレートした。有用な生成物を含有し、塩を含有しない画分を回収し、合わせて、濃縮乾固した。
【0084】
このようにして、目的生成物266g(0.84mol)を得た。
収率:75%(実施例1の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンの量をもとに計算)
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、構造と一致した。
【0085】
実施例3
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4−二酢酸の合成
【0086】
【化18】
【0087】
1,4,7,10−テトラアザシクロ〔8.2.1〕トリデカン−13−オン260g(0.827mol)を、脱イオン水1Lに溶解した。30重量%NaOHの0.56kgを、オートクレーブ中に入れられた溶液に加えた。溶液を195℃で24時間放置し、冷却し、34%HClでpH4に酸性化し、そして紙を通して濾過した。
【0088】
濾液を樹脂Relite 3ASFB 12Lでパーコレートし、まず水で洗浄し、次に1M HCl 7L、0.5M HCl 8L、水20Lの順で生成物を溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮して、3.5kgの重量にした。得られた溶液を、ポリビニルピリジン樹脂10Lを含有するカラムで、水で溶離しながらパーコレートした。目的生成物を含有する画分を合わせ、濃縮して、油状残留物290gを得、それをメタノール1.4Lに再溶解した。溶液を再び濃縮乾固して、固形物205gを得、それをメタノール/アセトン混合物から再結晶した。
【0089】
目的生成物147g(0.81mol)を得た。
収率:61%
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、構造と一致した。
【0090】
実施例4
1,2,3,4,6,7,8,9−オクタヒドロ−5H−4a,7,9a−トリアザ−2a−アゾニアシクロオクタ〔cd〕ペンタレン(CAS RN 54364-76-0)クロリドの合成
【0091】
【化19】
【0092】
RichmanおよびSimmons(Tetrahedron, 30. 1769, 1974)によって記載された手順に従った。
【0093】
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン50g(0.29mol)から、目的生成物59.5g(0.27mol)を得た(収率95%)。
【0094】
実施例5
1,2,3,4,6,7,8,9−オクタヒドロ−5H−4a,7,9a−トリアザ−2a−アゾニアシクロオクタ〔cd〕ペンタレンクロリドから出発する1,4,7,10−テトラアザビシクロ〔8.2.1〕トリデカン−13−オン−4,7−二酢酸の合成
実施例4で得られた生成物を、脱イオン水500gに溶解した。2N NaOHを加えてpH12に調整し、80重量%ブロモ酢酸水溶液106g(0.60mol)を加えた。混合物を、実施例2ですでに記載されたようにして反応させた。
【0095】
目的生成物(0.19mol)63gを得た。
収率:69%
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、構造と一致した。
【0096】
実施例6
α、α′−ビス(メチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸の合成
【0097】
【化20】
【0098】
実施例3で製造された1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4−二酢酸28g(0.095mol)を、脱イオン水250mLに溶解した。溶液を100℃に8時間加熱し、室温に冷却し、水45gで希釈し、2−ブロモプロピオン酸45.89g(0.300mol)を水40mLに溶解して調製した溶液を、徐々に加えた。2N NaOHを加えてpHを10.5〜11に保持しながら、混合物を45℃の温度で25時間反応させた。混合物を室温に冷却し、濃塩酸によってpH2に酸性化した。1時間後、沈殿した固形物を濾過し、脱イオン水によって洗浄した。粗生成物を、水で十分に溶離しながら、ポリビニルピリジン樹脂(PVP)600mLに再溶解した。有用な画分を合わせ、真空下で濃縮乾固し、静置型乾燥器中、真空下に50℃で乾燥して、目的生成物35.3g(0.080mol)を得た。
収率:84%
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、構造と一致した。
【0099】
実施例7
α4、α7−ビス〔(フェニルメトキシ)メチル〕−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸の合成
【0100】
【化21】
【0101】
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4−二酢酸を、2−ブロモ−3−(フェニルメトキシ)プロパン酸メチルエステルにより、または2−トリフルオロメタンスルホナート−2−(フェニルメトキシ)プロパン酸メチルエステルをDMFに含むものにより、TEAの存在下に反応させた。メチルエステルを加水分解して、目的生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、構造と一致した。
【0102】
実施例8
α1、α4−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸の合成
【0103】
【化22】
【0104】
実施例7で得られた生成物を、水中で、5%Pd/Cの存在下に接触水素化に付し、必要な水素を使用した後、目的生成物を得た。
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、構造と一致した。
【0105】
実施例9
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4−二酢酸マンガンキレート化錯体の製造
【0106】
【化23】
【0107】
実施例3に記載されたようにして製造された式(I)の化合物8.66g(30mmol)を、水30mLに溶解した。1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトール(0.3mL;0.3mmol)の溶液を加えて、pHを6.8に調整し、次に1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトール(28.2mL;28.2mL)を加えて、pHを6.8に保持しながら、MnCl2(30mL;30mmol)を2時間で加えた。24時間後、溶液をMillipore(登録商標)(HA−0.22μm)フィルターを通して濾過し、ナノ濾過し、溶媒を蒸発させ、残留物をP2O5で乾燥して、目的生成物(5.0g;14.65mmol)を得た。目的生成物を含有する透過物を50mLに濃縮し、得られた固形物(塩化メグルミン)を濾取した。溶液から溶媒を蒸発させて残留物を得、それをMeOH(50mL)から結晶化して、目的生成物の第二の回収分3g(8.0mmol)を得た。
収率:76%
1H−NMR、13C−NMR、IRおよびMSスペクトルは、構造と一致した。
Claims (18)
- Fe(2+)、Fe(3+)、Cu(2+)、Cr(3+)、Gd(3+)、Eu(3+)、Dy(3+)、La(3+)、Yb(3+)およびMn(2+)からなる群より選ばれる金属イオンとの、請求項1記載の式(I)の化合物のキレート化錯塩。
- 請求項2記載の、式(I)の1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4−二酢酸のマンガン(Mn(2+))キレート化錯塩。
- 反応式2:
(式中、
工程a)は、塩基性条件下における、酢酸の反応性誘導体XCH2COOH(ここで、Xは、ハロゲンである)とのアルキル化反応であり;
工程b)は、加圧下、150〜220℃の範囲の温度における塩基性加水分解である)
で表される反応式に示される工程を含む、式(II)のオクタヒドロ−2a,4a,6a,8a−テトラアザペンタレン〔1,6−cd〕ペンタレン、または式(IV)の1,2,3,4,6,7,8,9−オクタヒドロ−5H−4a,7,9a−トリアザ−2a−アゾニアシクロオクタ〔cd〕ペンタレンクロリドから出発して、式(V)の1,4,7,10−テトラアザビシクロ〔8.2.1〕トリデカン−13−オン−4,7−二酢酸を形成することによる、式(I)の化合物を製造する方法。 - 工程a)において、反応温度が、30〜70℃の範囲であり;pHが、10〜12の範囲であり、そしてアルキル化剤の量が、化学量論的であるか、または50%までの過剰である、請求項4記載の方法。
- アルキル化剤が、出発物質のモル当たり少なくとも2モルのBrCH2COOHであり;工程a)の温度が45℃で、pHが11.5である、請求項5記載の方法。
- 工程b)において、塩基性加水分解が、式(V)の化合物のモル当たり4〜7モルに対応する量の塩基を加えることによる塩基性pHの水性媒体中、温度150〜220℃で;温度に依存する圧力のもとに実施される、請求項4記載の方法。
- 温度が195℃であり、圧力が10barであり;そして塩基が、式(V)の化合物のモル当たり5モル量のNaOHで加えられる、請求項7記載の方法。
- 反応式3:
(式中、
Rは、水素原子;非置換であるか、ヒドロキシ基により置換されているか、または酸素原子1〜10個により中断されている、直鎖状もしくは分岐鎖状または環状のC 1 〜C 6 アルキル基;あるいはフェニル、ベンジルまたはフェニルメトキシメチルであり;
Xは、Cl、BrおよびIから選ばれるハロゲンであるか、またはメシラート、ベンゼンスルホニルオキシ、ニトロベンゼンスルホニルオキシ、トシラートもしくはトリフラート基であり;
Yは、基−OHまたはOR1(ここで、R1は、直鎖状もしくは分岐鎖状のC1〜C4アルキル基である)の基であり;YがOR1の場合、エステル基を加水分解工程に付して、式(VIII)の化合物を得る)
で表される反応式に示される、式(I)の化合物から出発して、式(IX)のアルキル化剤R−CH(X)−COYの過剰量によりアルキル化し、場合によっては、続いて、存在するエステル基の加水分解反応により、式(VIII)の化合物を製造する方法。 - 式(IX)のアルキル化剤が、式(X)の化合物R−CH(X)−COOHであり、そしてXが、臭素または塩素である、請求項9記載の方法。
- 式(X)のアルキル化剤が、式(XI)の化合物XCH2COOH(式中、Rは、水素であり、そしてXは、臭素または塩素である)である、請求項10記載の方法。
- Rが、H;または直鎖状もしくは分岐鎖状のメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルおよびイソブチル基からなる群より選ばれる、直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基(これらの基は、非置換であるか、ヒドロキシ基により置換されているか、または酸素原子1〜10個により中断されている)であり;
R1が、メチル、エチル、イソプロピル、ブチルおよびtert−ブチルからなる群より選ばれ;
Xが、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれるハロゲンであるか、またはメシラート、ベンゼンスルホニルオキシ、ニトロベンゼンスルホニルオキシ、トシラートもしくはトリフラート基である、請求項9または10記載の方法。 - アルキル化剤が、2−ブロモ−3−(フェニルメトキシ)プロパン酸または2−クロロ−3−(フェニルメトキシ)プロパン酸である、請求項12記載の方法。
- 式(XI)のアルキル化剤が、ブロモ酢酸、2−ブロモプロピオン酸および2−ブロモ酪酸からなる群より選ばれる、請求項11記載の方法。
- α、α′−ビス(メチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸の製造のための、請求項14記載の方法。
- α、α′−ビス〔(フェニルメトキシ)メチル〕−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸の製造のための、請求項13記載の方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載のキレート化錯塩、またはその生理的に許容しうる塩の少なくとも1個を含む造影診断薬組成物。
- 核磁気共鳴の使用により、人体または動物体の器官および/または組織の画像を得るための、請求項17記載の造影診断薬組成物。
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