JP4463306B2 - 車載電子制御装置 - Google Patents
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Description
特許文献1による定電圧電源では、同じDC5Vの出力電圧を、高精度を要する小容量電源と、低精度であってもよい大容量電源とに分離する概念が提示されているが、多数の出力電圧を持つことは、どれかの出力電圧が異常となった場合に、複雑な処理を必要とする問題点がある。しかし、各出力電圧の異常検出に関する概念は提示されていない。また、特許文献2による定電圧電源は過電流異常による定電圧制御用トランジスタの焼損を防止するためのものであって、出力電圧を正確に点検して異常発生の予兆を検知しようとするものではない。一方、特許文献3による電源電圧検出回路は、一対の比較回路によって出力電圧のリップル変動の上下限検出を行なって、その論理和によって変動異常検出を行なうものであるが、比較基準となる電圧は被検出電圧の変動平均値であり、その平均値そのものが正しいかどうかの判定と複数の出力電圧の異常発生を総合的に検出しようとするものではない。
この発明は、定電圧電源の複数の出力電圧について、異常の有無を正確に検出することができ、車載電子制御装置が運転不能となるような危険性の予知を行なうことができる車載電子制御装置を提供することである。
前記定電圧電源は、車載バッテリから給電を受ける複数の定電圧電源回路を含み、これらの各定電圧電源回路は、それぞれ基準電圧生成回路が発生する基準電圧に比例するように負帰還制御され、所定の許容変動帯域幅を有する出力電圧を発生するように構成され、
前記電源異常検出回路は、前記マイクロプロセッサと前記併用制御回路部との少なくとも一方と協働して、前記定電圧電源が発生した複数の出力電圧の中から選択された複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて個別異常検出を行なうための判定信号入力回路を含み、
前記マイクロプロセッサと前記併用制御回路部の少なくとも一方は、更に個別異常検出手段と総合判定処理手段を含み、
前記判定信号入力回路は、前記複数の監視対象出力電圧について、それぞれの出力電圧と比較基準電圧との相対電圧情報を、前記マイクロプロセッサと前記併用制御回路部の少なくとも一方に入力するように構成され、
前記比較基準電圧には、前記定電圧電源が発生した複数の出力電圧の中で、高精度の定電圧制御精度を有する所定の出力電圧に比例した電圧と、前記基準電圧発生回路が発生した基準電圧とのいずれか一方が使用され、
前記個別異常検出手段は、前記判定信号入力回路から入力された前記相対電圧情報に基づいて、前記複数の監視対象出力電圧が、それぞれの許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかの帯域異常の有無を個別に検出し、
また、前記総合判定処理手段は、前記個別異常検出手段によって、前記複数の監視対象出力電圧の少なくとも1つに個別異常が検出されたときに、前記複数の監視対象出力電圧のどの出力電圧が異常であるかを分析推定し、また同じ前記比較基準電圧と比較された前記複数の監視対象電圧が異常であるときには、前記比較基準電圧が異常と判定する多数決判決を行なうように構成された総合異常判定手段を有し、さらに、異常報知と異常発生情報の保存の少なくとも一方を行なうことを特徴とする。
度を有する定電圧電源回路の出力電圧、又は基準電圧生成回路の出力電圧を比較基準電
圧として、複数の定電圧電源回路の出力電圧が許容変動幅内にあるかどうかの帯域比較
を行なって個別異常の有無を検出し、個々の個別異常を総合判定して異常処理を行うよ
うになっている。
従って、複数の定電圧電源回路に対して、高精度な比較基準電圧を用いて正確に帯域異
常の有無を個別に検出することができると共に、マイクロプロセッサや併用制御回路部
が作動停止に至らない段階で、出力電圧の精度異常を危険予知情報として検出して異常
報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇
事故に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができ
る効果がある。
更に、単に個別異常の検出を行なうだけではなく、個別異常が発生している定電圧電源
回路がどの定電圧電源回路であるか、或いは比較基準電圧自体の異常ではないのかの識
別情報を付加して異常報知又は異常履歴情報の保存を行い、保守点検を容易にすること
ができる効果がある。
(1)構成の詳細な説明
図1は、この発明による車載電子制御装置の実施の形態1を示す全体回路図である。まず、この図1を参照し、実施の形態1の車載電子制御装置100Aについて、その構成を詳細に説明する。図1において、車載電子制御装置100Aには、車載バッテリ101から電源リレーの出力接点102aを介して主電源電圧Vbが供給されると共に、出力接点102aが開路しているときであっても、車載バッテリ101から副電源電圧Vbbが直接供給される。電源リレーの励磁コイル102bは、電源スイッチ103が閉路したことによって付勢され、出力接点102aを閉路し、また、電源スイッチ103が開路されると、所定時間をおいて遅延消勢され、出力接点102aを開路するように車載電子制御装置100Aによって制御される。
車載電子制御装置100Aには、第一・第二のアナログセンサ104a・104bが接続される。これらの第一・第二のアナログセンサ104a・104bは、それぞれ車載アナログセンサ群であり、各種のアナログセンサ出力を車載電子制御装置100Aに入力する。第一のアナログセンサ104aは、例えば吸気管の吸気量センサ、排気ガスセンサ、吸気弁開度センサ、およびアクセルペダルの踏込量センサを含む。第二のアナログセンサ104bは、冷却水温センサ、気圧センサなどを含む。これらの第一・第二のアナログセンサ104a・104bは、いずれも車両用エンジンに対する操作指令と、そのエンジンの運転状態の監視信号を生成する。
車載電子制御装置100Aには、また、第一・第二のスイッチセンサ105a・105bが接続される。これらの第一・第二のスイッチセンサ105a・105bは、それぞれ車載スイッチセンサ群であり、各種のスイッチセンサ出力を車載電子制御装置100Aに入力する。第一のスイッチセンサ105aは、例えばエンジンのクランク角センサ、車速センサを含む。第二のスイッチセンサ105bは、例えば変速機のシフトレバーの選択位置センサなどを含む。これらの第一・第二のスイッチセンサ105a・105bは、いずれも車両用エンジンに対する操作指令と、そのエンジンの運転状態の監視信号を生成する。
車載電子制御装置100Aには、第一・第二の車載電気負荷106a・106bが接続される。これらの第一・第二の車載電気負荷106a・106bは、それぞれ車載電気負荷群であり、車載電子制御装置100Aによって給電が制御される。第一の車載電気負荷106aは、例えば燃料噴射用電磁弁、点火コイル(ガソリンエンジンの場合)、および吸気弁開度制御用モータを含む。第二の車載電気負荷106bは、変速段選択用電磁弁、排気ガスセンサ用の電熱ヒータ、および警報表示機器などを含む。これらの第一・第二の車載電気負荷106a・106bは、いずれも車両用エンジンに対する運転制御と状態報知を行なう。
第一・第二のアナログインタフェース回路114a・114bは、それぞれ第一・第二のアナログセンサ104a・104bと後述の多チャンネルAD変換器124・134との間に接続されたノイズフィルタ回路である。
第一・第二の入力インタフェース回路115a・115bは、第一・第二のスイッチセンサ105a・105bと、後述の入力インタフェース回路125および併用制御回路部130Aの入力インタフェース回路135との間に接続され、信号電圧レベルの変換回路とノイズフィルタ回路によって構成される。
第一・第二の出力インタフェース回路116a・116bは、第一・第二の車載電気負荷106a・106bと、後述の出力インタフェース回路126および併用制御回路部130Aの出力インタフェース回路136との間に接続され、信号電圧レベルの変換を行なうパワートランジスタ回路によって構成される。
併用制御回路部130Aは、ハードロジックで構成された監視制御回路部131Aと、補助RAMメモリ133と、第二の多チャンネルAD変換器134と、入力インタフェース回路135と、出力インタフェース回路136を含む。この併用制御回路部130Aは、マイクロプロセッサ121に対して、図示しない直並列変換器を介してシリアル接続され、第二のアナログセンサ104bから得られるアナログ信号のデジタル変換値、および第二のスイッチセンサ105bから得られるON/OFF信号をマイクロプロセッサ121に送信すると共に、マイクロプロセッサ121が発生した制御出力信号によって第二の車載電気負荷106bを駆動する。
Di=K×(Ai/Vad)、 K=2m-1 ・・・・(1)
但しmは多チャンネルAD変換器の分解能であり、たとえばm=10であれば、Ai=Vadのときにフルスケールデジタル値K=1023となる。
また,サフィックスiはマルチプレクサ144によって選択された入力番号であり,デジタル変換出力Diは相対電圧情報となるものである。
第二の出力電圧Vifは、例えばDC5V±0.2V/200mAの低精度大容量の電源
を構成する。この第二の出力電圧Vifは、第一の出力電圧Vadと同等の出力電圧であるが、第一の出力電圧Vadよりも定電圧制御精度が低い。この第二の出力電圧Vifは、入出力インタフェース回路125・135、出力インタフェース回路126・136、併用制御回路部130A、不揮発データメモリ128A、およびウォッチドッグタイマ回路170に給電される。但し、不揮発データメモリ128Aには、後述のように、第一の出力電圧Vadから給電することもできる。
第三の出力電圧Vcpは、例えばDC3.3V±0.3V/500mAの低精度大容量の
電源を構成する。この第三の出力電圧Vcpは、第一の出力電圧Vadと電圧値が異なり、例えばそれよりも低い電圧であって、第一の出力電圧Vadよりも定電圧制御精度が低い。この第三の出力電圧Vcpは、マイクロプロセッサ121、不揮発プログラムメモリ122A、RAMメモリ123a、バックアップメモリ123bに給電される。
第四の出力電圧Vupは、例えばDC3.3V±0.3V/20mAの低精度小容量の電
源を構成する。この第四の出力電圧Vupは、第一の出力電圧Vadと電圧値が異なり、例えばそれよりも低い電圧であって、第一の出力電圧Vadよりも定電圧制御精度が低い。この第四の出力電圧Vupは、電源リレーの出力接点102aが開路されているときに、バックアップメモリ123bに給電される。
るが、実際にはDC2.5V±10mVの高精度制御電源として設計され、第一の出力電圧Vadと対比することによって相互に正常であるかどうかを判定することができるようになっている。この第五の出力電圧Vsbは、併用制御回路部130A内の監視制御回路部131Aに給電される。車載バッテリ101の出力電圧は、車両がDC12V系である場合、8〜16Vに変動する。第一・第二の入力インタフェース回路115a・115bは、DC12V系の主電源電圧VbからDC5V系に入力電圧を一次変換し、また、入力インタフェース回路125・135は、更にDC5V系からDC3.3V系又は2.5V系に二次変換する。出力インタフェース回路126・136は、DC3.3V系又は2.5V系の出力電圧をDC5V系に一次変換し、また、第一・第二の出力インタフェース回路116a・116bは、更にDC5V系からDC12V系に二次変換する。なお、マイクロプロセッサ121と各種メモリを第三の出力電圧Vcp=DC3.3V系で動作させることにより、第一の集積回路素子120Aの高密度実装と高速処理が可能となっている。
同様に、監視制御回路部131Aを第五の出力電圧Vsb=DC2.5Vで動作させることにより、併用制御回路部130Aの高密度実装と高速処理が可能となっている。ただし、第三の出力電圧Vcpと第五の出力電圧Vsbが同一電圧であって、同一精度に設計する場合には、第三の出力電圧Vcpと第五の出力電圧Vsbを分離する必要はない。
また、ウォッチドッグタイマ回路170は、それが正常動作しているときには、後述する正常運転信号Enaを発生し、第一・第二の出力インタフェース回路116a・116bの出力の発生を可能とするように構成されている。なお、第三の出力電圧Vcpが異常低下すると、マイクロプロセッサ121は全出力の発生を停止し、出力論理は不定となるが、このマイクロプロセッサ121の出力端子は、それに外部で接続されたプルアップ抵抗又はプルダウン抵抗によって安全側の出力となるようにバイアス付勢される。
同様に、第五の出力電圧Vsbが異常低下すると監視制御回路部131Aは全出力の発生を停止し、出力論理は不安定となるが、この監視制御回路部131Aの出力端子は、それに外部で接続されたプルアップ抵抗又はプルダウン抵抗によって安全側の出力となるようにバイアス付勢される。
なお、図2に点線で示すように、第三・第五の定電圧電源回路30・50は、第二の定電圧電源回路20からの第二の出力電圧Vifを降圧して、第三・第五の出力電圧Vcp・Vsbを発生するように構成することもできる。また、第五の定電圧電源回路50は、第四の定電圧電源回路40と同様に、副電源電圧Vbbを降圧し、第五の出力電圧Vsbを発生するようにすることもできる。
救援ダイオード113cは、第一・第二の定電圧電源回路10・20の各出力部の間に接続される。この救援ダイオード113cは、第一の出力電圧Vadが異常低下したときに、第二の出力電圧Vifによってアナログ系回路へ代替給電を行なう。第一・第二の出力電圧Vad・Vifが正常であるときには、第一の出力電圧Vadは、第二の出力電圧Vifから救援ダイオード113cの電圧降下分を差し引いた電圧よりも高い電圧となり、その結果、救援ダイオード113cがオフ状態となり、第二の出力電圧Vifからアナログ系回路への給電が行われない。
第一・第二・第三・第四・第五の各定電圧電源回路10・20・30・40・50は、それぞれの出力電圧に比例した電圧と、第一又は第二の基準電圧生成回路111・112が発生する第一又は第二の基準電圧Vs1・Vs2とが等しくなるように負帰還連続制御されたパワートランジスタによって構成され、一般にはドロッパー型と呼ばれるレギュレータとなっている。図2に示した実施の形態1の定電圧電源110Aにおいて、第一・第二・第三の定電圧電源回路10・20・30には、第一の基準電圧Vs1が使用され、第四・第五の定電圧電源回路40・50には、第二の基準電圧Vs2が使用される。ただし、第四の定電圧電源回路40に対しては、低消費電力となる簡易で低精度の第三の基準電圧Vs3を使用することも可能である。第四・第五の定電圧電源回路40・50は、付加の定電圧電源回路60を構成する。
なお、第三・第四・第五の出力電圧Vcp・Vup・Vsbは、第一の出力電圧Vadよりも確実に低い電圧であるために、これらの第三・第四・第五の出力電圧Vcp・Vup・Vsbを分圧する分圧回路は使用されず、第三・第四・第五の各出力電圧Vcp・Vup・Vsbが、そのまま第三・第四・第五の測定電圧V30・V40・V50として使用される。アナログスイッチ22b・32b・42b・52bは、測定電圧V20・V30・V40・V50のどれか一つを選択し、それを第一の多チャンネルAD変換器124(又は第二の多チャンネルAD変換器134) の一つの入力端子に対して選択接続する。
マルチプレクサ144は、マイクロプロセッサ121又は併用制御回路部130Aから選択指令MPX1・MPX2を受けて、選択指令信号DR2・DR3・DR4・DR5のどれか一つの論理レベルを「H」レベルにすることによってアナログスイッチ22b・32b・42b・52bのどれか一つを閉路する。
マイクロプロセッサ121および併用制御回路部130Aにおける多チャンネルAD変換器124・134には、AD変換のための基準電圧Vrefが供給される。
多チャンネルAD変換器124・134の一方は電源異常検出回路140Aにおける判定信号入力回路142Aの一部を構成しており、第一の出力電圧Vadが第一・第二の多チャンネルAD変換器124・134の基準電圧端子refに供給されている。
また、第二・第三・第四・第五の出力電圧Vif・Vcp・Vup・Vsbは、監視対象出力電圧を構成し、それらに比例する測定電圧V20・V30・V40・V50が、アナログスイッチ22b・32b・42b・52bが閉路されたときに、第一・第二の多チャンネルAD変換器124・134に供給される。これらの基準電圧Vrefおよび測定電圧V20・V30・V40・V50は、判定信号入力回路142Aから第一・第二の多チャンネルAD変換器124・134に供給される。第一・第二の多チャンネルAD変換器124・134は、基準電圧Vref、すなわち比較基準電圧に対する各測定電圧V20・V30・V40・V50の値をデジタル値に変換し、そのデジタル値を相対電圧情報としてマイクロプロセッサ121または併用制御回路部130Aに入力する。
また、以上の説明では、第四の定電圧電源回路40の出力電圧Vupの定電圧精度は低いものとしたが、小容量の電源である第四の定電圧電源回路40を、第一の定電圧電源回路10と同等レベルの定電圧制御精度のものにしておけば、第一・第四・第五の定電圧電源回路10・40・50の異常判定結果の多数決論理によって、高精度電源グループ内での異常判定を優先的に行なってから、第二・第三の定電圧電源回路20・30の異常判定を的確に行なうことができる。
また、以上の説明では、各測定電圧V20・V30・V40・V50を第一の多チャンネルAD変換器124を介して、マイクロプロセッサ121に直接入力するように説明したが、併用制御回路部130Aが使用されているものにおいては、第二の多チャンネルAD変換器134と併用制御回路部130Aとを介して、マイクロプロセッサ121にシリアル送信することができる。
また、多数の判定信号を総合的に判断して多数決処理によって異常発生した出力電圧を特定するための総合判定を併用制御回路部130Aで行なってから、その結論をマイクロプロセッサ121にシリアル送信するようにしてもよい。
なお、判定比較回路151は電源スイッチ103から直接給電を受けるようになっており、電源スイッチ103が開路すると、異常記憶状態はリセットされ、駆動停止トランジスタ155は不導通状態を維持する。
次に図1のとおり構成された車載電子制御装置100Aの作用、動作について詳細に説明する。先ず、図1において、電源スイッチ103が閉路されると、電源リレーの励磁コイル102bが付勢され、出力接点102aが閉路する。この出力接点102aが閉路することにより、車載バッテリ101から主電源電圧Vbが車載電子制御装置100Aに供給され、定電圧電源110Aは、第四の出力電圧Vupに加えて、第一・第二・第三・第五の出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vsbを発生し、マイクロプロセッサ121が動作を開始する。マイクロプロセッサ121は、第一・第二のアナログセンサ104a・104bと、第一・第二のスイッチセンサ105a・105bの動作状態と、不揮発プログラムメモリ122Aに格納された制御プログラムとに応動し、制御出力信号を発生して、第一・第二の車載電気負荷106a・106bを駆動制御する。
マイクロプロセッサ121の運転中に発生した各種の異常発生情報および学習記憶情報は、バックアップメモリ123bに格納され、その一部は不揮発データメモリ128Aに格納保存される。バックアップメモリ123bは、電源リレーの出力接点102aが開路していても、副電源電圧Vbbを降圧して得られる第四の出力電圧Vupによって記憶内容を保持する。
但し、車載バッテリ101が異常電圧低下した場合、又は車載バッテリ101の交換のために副電源電圧Vbbの入力端子が開放された場合には、バックアップメモリ123bの記憶情報は消失するので、一部の重要データは不揮発データメモリ128Aに格納保存されている。
しかし、電源スイッチ103が閉路している状態であっても、駆動停止トランジスタ155が導通すると、駆動抵抗158aから供給される駆動トランジスタ157のベース電流が、駆動停止トランジスタ155によりバイパスされて遮断され、また、マイクロプロセッサ121のリセット信号RSTが論理レベル「L」となってマイクロプロセッサ121が動作停止する。その結果として、駆動トランジスタ157が不導通となり、電源リレーの励磁コイル102bが消勢される。
続く工程402は、工程401で読み出された測定電圧V20のデジタル変換値が、不揮発プログラムメモリ122Aに予め格納されている許容帯域データの範囲内となる正常値であるかかどうかを判定する。測定電圧V20のデジタル変換値が正常値であれば、工程402の判定結果はYESとなり、工程403へ移行する。測定電圧V20のデジタル変換値が正常値でなければ、工程402の判定結果はNOとなり、工程406へ移行する。
工程407は、個別異常判定が完了したかどうかを判定するステップであり、判定番号nが4以下であれば、工程407の判定結果はNOとなり、工程401へ復帰する。
工程414は、異常発生履歴情報の転送退避時期であるかどうかを判定するステップである。電源スイッチ103が開路されてから電源リレーの出力接点102aが暫時閉路している期間であれば、工程414の判定結果はYESとなり、工程415へ移行する。電源スイッチ103が閉路されているときには、工程414の判定結果はNOとなり、動作終了工程408へ移行する。
なお、電源スイッチ103が開路されていたときには、その他の各種初期化処理が実行されてからマイクロプロセッサ121は動作停止し、これに伴って電源リレーの励磁コイル102bが消勢されて出力接点102aが開路する。また、電源スイッチ103が閉路しているときには、動作終了工程408で他の制御プログラムを実行し、所定時間以内には再度動作開始工程400が活性化して、以降のフローを実行する。
工程410a〜415で構成された工程ブロック420は、総合判定処理手段を構成し、個別異常検出手段409による個別異常検出結果に基づいて、総合異常判定手段410bによって多数決判定を行ない、工程412・415によって異常発生履歴保存を行なうと共に、工程413によって第一・第二・第三の異常処理手段413a・413b・413cが実行される。
また、出荷検査段階で全数の校正処理を行なうのを避けたい場合には、多数の製品サンプルを用いて許容帯域デジタル値、初期デジタル値、許容変動デジタル値の平均データを測定し、統計的に算出されたこれらの平均データを、不揮発プログラムメモリ122A又は不揮発データメモリ128Aに格納しておくことも可能である。
第二の異常処理手段413bは、総合異常判定手段410bの推定結果に応動して、第一の出力電圧Vadの精度が異常であると疑われるときに、異常報知を行なうか、又は少なくとも異常発生履歴を保存記憶すると共に、アナログセンサ104a・104bから得られる入力信号を、安全側の所定制御定数又は補正信号である補正置換データに置き換えて運転する手段である。なお第二の異常処理手段413bにおいて適用される補正信号は、電源電圧の変動によって検出出力が変化するアナログセンサに対しては、各アナログセンサに対応した補正係数を乗算するか、又は補正バイアスを代数加算するものであって、これらの補正係数又は補正バイアスは、補正置換データとして不揮発プログラムメモリ122Aに予め格納される。
第三の異常処理手段413cは、総合異常判定手段410bの推定結果に応動して、第四の出力電圧Vupの精度が異常であると疑われるときに、異常報知を行なうか、又は少なくとも異常発生履歴を保存記憶すると共に、バックアップメモリ123b内にあって運転中に学習記憶して変化する可変制御定数は、不揮発データメモリ128Aに転送保存されていた制御定数、又は不揮発プログラムメモリ122Aに格納されている基準制御定数に置き換えて運転する手段である。
車載センサ群104a・104b・105a・105bの動作状態と不揮発プログラムメモリ122Aに格納された制御プログラムの内容とに応動して車載電気負荷群106a・106bを駆動制御するマイクロプロセッサ121、前記マイクロプロセッサ121に対してシリアル接続され一部の入出力信号を仲介接続する併用制御回路部130A、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Aとそれらに対する入出力インタフェース回路に給電する定電圧電源110A、および前記定電圧電源の異常を検出する電源異常検出回路140Aを備えた車載電子制御装置100Aであって、
前記定電圧電源110Aは、車載バッテリ101から給電を受ける複数の定電圧電源回路10・20・30・40・50を含み、これらの各定電圧電源回路は、それぞれ基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1・Vs2に比例するように負帰還制御され、所定の許容変動帯域幅を有する出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbを発生するように構成され、
前記電源異常検出回路140Aは、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Aとの少なくとも一方と協働して、前記定電圧電源が発生した複数の出力電圧の中から選択された複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて個別異常検出を行なうための判定信号入力回路142Aを含み、
前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Aの少なくとも一方は、更に個別異常検出手段409と総合判定処理手段420を含み、
前記判定信号入力回路142Aは、前記複数の監視対象出力電圧について、それぞれの出力電圧と比較基準電圧との相対電圧情報を、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Aの少なくとも一方に入力するように構成され、
前記比較基準電圧には、前記定電圧電源110Aが発生した複数の出力電圧の中で、高精度の定電圧制御精度を有する所定の出力電圧(具体的には第一の出力電圧Vad)が使用され、
前記個別異常検出手段409は、前記判定信号入力回路142Aから入力された前記相対電圧情報に基づいて、前記複数の監視対象出力電圧が、それぞれの許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかの帯域異常の有無を個別に検出し、
また、前記総合判定処理手段420は、前記個別異常検出手段409によって、前記複数の監視対象出力電圧の少なくとも1つに個別異常が検出されたときに、前記複数の監視対象出力電圧のどの出力電圧が異常であるかを全体として分析推定し、また同じ前記比較基準電圧と比較された前記複数の監視対象電圧が異常であるときには、前記比較基準電圧が異常と判定する多数決判決を行なうように構成された総合異常判定手段410bを有し、さらに、異常報知と異常発生情報の保存の少なくとも一方を行なうことを特徴とする。
このように実施の形態1による車載電子制御装置100Aは、複数の定電圧電源回路の中の高精度な出力電圧精度を有する定電圧電源回路の出力電圧を比較基準電圧として、複数の定電圧電源回路の出力電圧が許容変動幅内にあるかどうかの帯域比較を行なって個別異常の有無を検出し、個々の個別異常を総合判定して異常処理を行なうようになっている。
従って、複数の定電圧電源回路に対して、高精度な比較基準電圧を用いて正確に帯域異常の有無を個別に検出することができると共に、マイクロプロセッサや併用制御回路部が作動停止に至らない段階で、出力電圧の精度異常を危険予知情報として検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる効果がある。
更に、単に個別異常の検出を行なうだけではなく、個別異常が発生している定電圧電源回路がどの定電圧電源回路であるか、或いは比較基準電圧自体の異常ではないのかの識別情報を付加して異常報知又は異常履歴情報の保存を行い、保守点検を容易にすることができる効果がある。
前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30に比べて負荷電流は小さいが、高精度な第一の出力電圧Vadを生成する電源回路であり、前記第一の定電圧電源回路10は、前記マイクロプロセッサ121に直接入力される第一の多チャンネルAD変換器124と、第一のアナログインタフェース回路114aと、第一のアナログセンサ104aの一部とに対する電源として使用されると共に、
前記併用制御回路部130Aが、第二の多チャンネルAD変換器路134と第二のアナログインタフェース回路114bを介して第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二の多チャンネルAD変換器134と、第二のアナログインタフェース回路114bと、第二のアナログセンサ104bの一部とに対する電源としても使用され、
前記第二の定電圧電源回路20は、前記第一の定電圧電源回路10に比べて負荷電流が大きく、前記第一の出力電圧Vadと同等の電圧であるが、定電圧制御精度が低い第二の出力電圧Vifを生成する電源回路であり、前記第二の定電圧電源回路20は、前記マイクロプロセッサ121内の入出力インタフェース回路125・126と、前記併用制御回路部130A内の入出力インタフェース回路135・136に対する電源として使用され、
前記第三の定電圧電源回路30は、前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第三の出力電圧Vcpを生成する電源回路であり、前記第三の定電圧電源回路30は、前記マイクロプロセッサ121の演算部、および不揮発プログラムメモリ122Aと演算処理用のRAMメモリ123aに対する電源として使用され、
前記付加の定電圧電源回路60は、前記第一の出力電圧Vadと同等の定電圧制御精度を有する付加の出力電圧を発生する電源回路を含むことを特徴とする。
この構成によれば、高精度小容量電源と同一電圧の低精度大容量電源と、異電圧大容量電源とを適切に使い分ける負荷区分となっている。従って、高精度電源の用途を限定することによって全体として安価な電源構成にすることができる特徴がある。
また、比較基準電圧として複数個の高精度定電圧出力を必要とする場合には付加の定電
圧電源回路の定電圧精度は第一の出力電圧と同等レベルとなっている。
従って、第一の出力電圧が正常であるかどうかを判定するために、他の高精度な出力電
圧を比較基準電圧として使用することができる特徴がある。
前記付加の定電圧電源回路60は、第四の定電圧電源回路40と第五の定電圧電源回路50の少なくとも一方を含み、
前記第四の定電圧電源回路40は、前記電源スイッチ103が開路されている状態においても前記車載バッテリ101から給電を受けて第四の出力電圧Vupを発生する低消費電力の電源回路であり、前記第四の定電圧電源回路40は、前記マイクロプロセッサ121のバックアップメモリ123bと、前記併用制御回路部130Aの補助RAMメモリ133の少なくとも一方とに対する電源として使用される電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記電源スイッチ103が閉路されている状態のみ、前記車載バッテリ101から給電を受けて前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第五の出力電圧Vsbを生成し、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30よりも低消費電力である電源回路であり、前記第五の定電圧電源回路50は、前記併用制御回路部130A内の監視制御回路131Aに対する電源として使用され、
前記監視制御回路131Aは、前記車載センサ群104b・105bからの監視入力信号を前記マイクロプロセッサ121に入力し、また、前記マイクロプロセッサ121からの制御出力信号によって前記車載負荷群106bを駆動制御する回路であり、
前記第四・第五の出力電圧Vup・Vsbの少なくとも一方は、その定電圧制御精度が、前記第一の出力電圧Vadと同等レベルとされ、前記付加の出力電圧として出力されることを特徴とする。
この構成によれば、付加の定電圧電源回路は、第一の出力電圧と同等レベルの出力電圧を有する第四の定電圧電源回路と第五の定電圧電源回路の少なくとも一方を含んでいる。第四の定電圧電源回路は車載バッテリから直接給電されているので、電源スイッチが遮断されて前記第一から第三の定電圧電源回路に対する給電が遮断された状態においても、一部のRAMメモリの記憶状態を保持しておくことができる特徴がある。
また、第四・第五の定電圧電源回路の出力電圧は、本来は高精度の定電圧精度を必要としないが、負荷電流が小さく、マイクロプロセッサを主体とした第一の集積回路素子又は併用制御回路部を構成する第二の集積回路素子以外への給電がなくて、負荷電流の変動も少ないので比較的容易に定電圧精度を高めることができる特徴がある。
この構成によれば、第一又は第二の多チャンネルAD変換器は判定信号入力回路の一部を構成し、第一の出力電圧Vadを基準電圧として、監視対象出力電圧と基準電圧との比率に比例したデジタル変換値を得て、これを相対電圧情報とするようになっている。
従って、個別異常検出を行うための許容帯域データは多数サンプルによる実験データに
基づいて抽出して、当該抽出データは不揮発プログラムメモリに格納しておくことに
よって、異常判定を行うためのハードウエア回路を必要としないで手軽に異常検出を行
うことができる特徴がある。
また、全ての測定電圧が正常でない場合には第一の出力電圧が疑われると共に、多チャ
ンネルAD変換器が異常となっていることも想定され、多チャンネルAD変換器の異常
発生を検出することができる特徴がある。
前記第一の異常処理手段413aは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第五の定電圧電源回路50を含む場合において、前記総合異常判定手段410bの判定結果に基づいて、前記第二・第三・第五の出力電圧Vif・Vcp・Vsbの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行なう手段であり、
前記第二の異常処理手段413bは、前記総合異常判定手段410bの判定結果に基づいて、前記第一の出力電圧Vadの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存の少なくとも一方を行ない、また、前記第一のアナログセンサ104aから得られる入力信号、および前記併用制御回路部130Aが、前記第二の多チャンネルAD変換器134と前記第二のアナログインタフェース回路114bを介して前記第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第二のアナログセンサ104bから得られる入力信号を、安全側の補正置換データに置き換える手段であり、
前記第三の異常処理手段413cは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第四の定電圧電源回路40を含む場合において、前記総合異常判定手段410bの判定結果に基づいて前記第四の出力電圧Vupの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行ない、また、前記バックアップメモリ123b内にあって運転中に学習記憶して変化する可変制御定数を、不揮発データメモリ128Aに転送保存されていた制御定数と、前記不揮発プログラムメモリ122Aに予め格納されている所定の基準制御定数とのいずれか一方に置き換えることを特徴とする。
この構成によれば、総合異常判定手段に基づいて推定された各出力電圧の異常発生に対応して、異常報知又は異常履歴情報の保存を行なうと共に、第一の出力電圧が異常であればアナログ信号の補正処理が行われ、第四の出力電圧が異常であれば学習制御定数を転送保存情報又は基準制御定数に復帰させるようになっている。従って、ウォッチドッグタイマ回路やマイクロプロセッサの作動停止に至らない出力電圧の精度異常を検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故を予想して、大事に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる特徴がある。
また、第一の出力電圧が異常であるときに適用される補正置換データは、各アナログセンサの現在のアナログ信号に対して安全側の補正係数を掛けるか、補正バイアスを代数加算するようになっている。従って、各アナログセンサ毎に適切な補正係数と補正バイアスを定めておいて、制御の安全性を維持することができる特徴がある。
この構成によれば、マイクロプロセッサに対して入出力信号のシリアル交信を行なう併用制御回路部を設け、併用制御回路部に設けられた監視制御回路部によって総合判定処理手段の処理の一部を分担するので、各測定信号をマイクロプロセッサに直接入力する必要がなく、高価で高速動作を行うマイクロプロセッサの入出力点数を節約し、またマイクロプロセッサの制御負担を軽減できる特徴がある。
前記個別異常検出手段409は、変動異常検出手段405を含み、この変動異常検出手段は、前記複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて、前記初期値データとの偏差電圧が、前記許容変動データ内の値かどうかを判定して、個別異常を判定することを特徴とする。
この構成によれば、変動異常検出を行なうための初期値データと許容変動データとは現品対応の実測データと多数サンプルによる実験データに基づいて抽出され、当該抽出データは不揮発プログラムメモリ又は不揮発データメモリに格納されるようになっている。従って、適用部品定数の固体変動に基づく検出誤差が校正されて正確に異常検出が行え
る特徴がある。
また、各出力電圧の初期値からの変動が過大であるときには、たとえ帯域異常の検出が
行なわれていなくても、異常発生の予兆であるとして個別異常に付加されて、安全性を
向上することができる特徴がある。
(1)構成の詳細な説明
図5は、この発明による車載電子制御装置の実施の形態2を示す全体回路図である。この図5を参照し、実施の形態2について、図1に示す実施の形態1との相違点を中心にして、その構成を詳細に説明する。なお、図5において、図1と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
図5において、実施の形態2の車載電子制御装置100Bにおける定電圧電源110Bは、図6について後述する通り、第三の定電圧電源回路30の入力電圧として、主電源電圧Vbに代わって第二の定電圧電源回路20の出力電圧Vifが使用されていて、第三の定電圧電源回路30の消費電力が大幅に抑制される特徴がある。但し全体としての消費電力が抑制されるものではないので、第二の定電圧電源回路20として、スイッチングレギュレータを使用して消費電力を抑制するようになっている。
第一の集積回路素子120Bに含まれている不揮発プログラムメモリ122Bには、フラッシュメモリが使用され、その一部の領域が不揮発データメモリ128Bとして使用されるように構成される。併用制御回路部130Bは、監視制御回路部131Bとして、ソークタイマ回路を兼ねたサブCPU131Bを備え、このサブCPU131Bは、マスクROMメモリ等による補助プログラムメモリ132Bおよび補助RAMメモリ133と協働するように構成される。
第五の出力電圧Vsbから常時給電を受けるソークタイマ回路は、低消費電力、小容量のサブCPU131Bによって構成される。このサブCPU131Bによるソークタイマ回路は、電源スイッチ103が開路されてエンジンが停止されている期間において、一時的に電源リレーの励磁コイル102bを付勢し、マイクロプロセッサ121を再起動し、第一・第二のアナログセンサ104a・104bおよび第一・第二のスイッチセンサ105a・105bの各一部のセンサの動作状態を監視して、異常の有無を検出記憶する。
電源異常検出回路140Bについては、図6を参照して後述する。過電圧検出記憶保護回路150と、監視電圧合成回路160は、図3と同じに構成される。
図6において、定電圧電源110Bは、第一・第二・第三・第四・第五の定電圧電源回路10・20・30・40・50を含む。第一の定電圧電源回路10は、主電源電圧Vbを降圧して第一の出力電圧Vadを生成する。第二の定電圧電源回路20は、主電源電圧Vbを降圧して第二の出力電圧Vifを生成する。第三の定電圧電源回路30は、第二の出力電圧Vifを降圧して第三の出力電圧Vcpを生成する。この第三の定電圧電源回路30は、図6に点線で示すように、主電源電圧Vbの給電を受け、この主電源電圧Vbを降圧して、第三の出力電圧Vcpを生成するようにすることもできる。第四・第五の定電圧電源回路40・50は、副電源電圧Vbbを降圧して第四・第五の出力電圧Vup・Vsbを生成する。第四・第五の定電圧電源回路40・50は、付加の定電圧電源回路60を構成する。
定電圧電源110Bの第一・第二・第三・第四・第五の定電圧電源回路10・20・30・40・50の各出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbの定電圧値、定電圧精度、および負荷電流値は、実施の形態1における各出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbと同じである。
第四の出力電圧Vupは、電源リレーの出力接点102aが開路されていても、バックアップメモリ123bに給電される。
第五の出力電圧Vsbは、電源リレーの出力接点102aが開路されていても、併用制御回路部130B内の監視制御回路部131Bに給電される。
各定電圧電源回路10・20・30・40・50は、それぞれの出力電圧に比例した電圧と、第一又は第二の基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1又はVs2とが等しくなるように、負帰還連続制御されたパワートランジスタによって構成される。とくに、第一・第三・第四・第五の定電圧電源回路10・30・40・50は、一般にはドロッパー型と呼ばれるレギュレータで構成されるのに対し、第二の定電圧電源回路20は、パワートランジスタのON/OFFデューティ制御によるスイッチングレギュレータで構成される。スイッチングレギュレータでは、制御用トランジスタの消費電力が小さくなり、発熱を抑制することができるが、高精度な定電圧は得られない。第三の定電圧電源回路30は、ドロッパー型のレギュレータではあるが、入力電圧が安定化された第二の出力電圧Vifであるので、消費電力が抑制される。救援ダイオード113cは、第一の出力電圧Vadが異常低下したとき、又は第二の出力電圧Vifが異常上昇したときに、第二の定電圧電源回路20から第一の定電圧電源回路10の負荷回路に対して給電する。第一・第二の出力電圧Vad・Vifが正常であるときには、第一の出力電圧Vadは、第二の出力電圧Vifから救援ダイオード113cの電圧降下分を差し引いた電圧よりも高い電圧となり、その結果、援ダイオード113cがオフ状態となり、第二の出力電圧Vifからアナログ系回路への給電が行われない。
判定信号入力回路142Bは、第二・第三・第四・第五の判定信号入力回路142B2・142B3・142B4・142B5を有し、これらの第二・第三・第四の判定信号入力回路142B2・142B3・142B4・142B5は、それぞれ第二・第三・第四・第五の比較回路23b・33b・43b・53bを含む。第二の比較回路23bは、第一の分圧電圧E1sが比較基準電圧として負の入力端子に供給され、また、第二の分圧電圧E2が比較対象電圧として正の入力端子に供給される。この第二の比較回路23bは、第二の分圧電圧E2の値が、第一の分圧電圧E1sの値を超過したときに、論理レベルが「H」となる第二の比較出力CMP2を発生し、この第二の比較出力CMP2を相対電圧情報としてマイクロプロセッサ121に入力する。
同様に、第三の比較回路33bは、第一の分圧電圧E1sが比較基準電圧として負の入力端子に供給され、また、第三の分圧電圧E3が比較対象電圧として正の入力端子に供給される。この第三の比較回路33bは、第三の分圧電圧E3の値が、第一の分圧電圧E1sの値を超過したときに、論理レベルが「H」となる第三の比較出力CMP3を発生し、この第三の比較出力CMP3を相対電圧情報としてマイクロプロセッサ121に入力する。
同様に、第四の比較回路43bは、第一の分圧電圧E1sが比較基準電圧として負の入力端子に供給され、また、第四の分圧電圧E4が比較対象電圧として正の入力端子に供給される。この第四の比較回路43bは、第四の分圧電圧E4の値が、第一の分圧電圧E1sの値を超過したときに、論理レベルが「H」となる第四の比較出力CMP4を発生し、この第四の比較出力CMP4を相対電圧情報としてマイクロプロセッサ121に入力する。
同様に、第五の比較回路53bは、第一の分圧電圧E1sが比較基準電圧として負の入力端子に供給され、第五の分圧電圧E5が比較対象電圧として正の入力端子に供給される。この第五の比較回路53bは、第五の分圧電圧E5の値が、第一の分圧電圧E1sの値を超過したときに、論理レベルが「H」となる第五の比較出力CMP5を発生し、この第五の比較出力CMP5を相対電圧情報としてマイクロプロセッサ121に入力する。
なお、第二の比較回路23bは、ダイオード68・69を介して第一・第二の出力電圧Vad・Vifから給電を受ける。第三・第四・第五の比較回路33b・43b・53bについては、図面を簡単化するため、図示を省略しているが、第二の比較回路23bと同様に、ダイオード68・69を介して第一・第二の出力電圧Vad・Vifから給電を受ける。
同様に、第三の補正回路35Aは、分圧抵抗35bと開閉素子36bを含み、これらの分圧抵抗35b、開閉素子36bは、互いに直列接続され、この直列回路は、開閉素子36bが閉路したときに、分圧抵抗31aに対して並列接続され、第三の分圧電圧E3の分圧比を減少させる。
同様に、第四の補正回路45Aは、分圧抵抗45bと開閉素子46bを含み、これらの分圧抵抗45b、開閉素子46bは、互いに直列接続され、この直列回路は開閉素子46bが閉路したときに分圧抵抗41aに対して並列接続され、第四の分圧電圧E4の分圧比を減少させる。同様に、第五の補正回路55Aは、分圧抵抗55bと開閉素子56bを含み、これらの分圧抵抗55b、開閉素子56bは、互いに直列接続され、この直列回路は開閉素子56bが閉路したときに分圧抵抗51aに対して並列接続され、第五の分圧電圧E5の分圧比を減少させる。
開閉素子26b・36b・46b・56bは、例えばNPNトランジスタで構成される。これらの開閉素子26b・36b・46b・56bは、それぞれ駆動抵抗27b・37b・47b・57bを介してマイクロプロセッサ121の補正指令信号PWMによって開閉される。補正指令信号PWMが論理レベル「H」になると、開閉素子26b・36b・46b・56bが導通し、第二・第三・第四・第五の分圧回路21D・31D・41D・51Dのそれぞれの分圧比が減少する。
補正指令信号PWMのON/OFF動作に応動して、第二・第三・第四・第五の分圧電圧E2・E3・E4・E5は減少又は増大を繰返すが、各平滑回路28S・38S・48S・58Sの出力電圧は、補正指令信号PWMのON/OFFのデューティに対応した平均電圧に平滑化され、その平滑化電圧と第一の分圧電圧E1sとが、各比較回路23b・33b・43b・53bで比較されることになる。
具体的には、分圧抵抗35b・45b・55bが、それぞれ分圧抵抗31a・41a・51aに対して並列接続された結果、それぞれの分圧回路31D・41D・51Dが小さな分圧比となっているときには、定電圧電源回路30・40・50の各出力電圧Vcp・Vup・Vsbが、許容された上限電圧よりも更に大きな危険上限電圧以下であれば、各分圧電圧E3・E4・E5は、基準となる第一の分圧電圧E1sよりも小さい電圧となって、それぞれの比較出力CMP3・CMP4・CMP5の論理レベルが「L」となるように設定される。
また、開閉素子26b・36b・46b・56bが遮断されて各分圧回路21D・31D・41D・51Dが大きな分圧比となっているときには、各定電圧電源回路20・30・40・50の出力電圧Vif・Vcp・Vup・Vsbが、それぞれ許容された下限電圧よりも更に小さな限界下限電圧以上であれば、各分圧電圧E2・E3・E4・E5は、基準となる第一の分圧電圧E1sよりも大きい電圧となって、各比較出力CMP2・CMP3・CMP4・CMP5の論理レベルが「H」となるように、各出力電圧Vif・Vcp・Vup・Vsbの許容変動範囲よりも若干広い幅の変動範囲と分圧比との関係が設定されている。
また、高精度電圧が求められない小電流容量の第四・第五の定電圧電源回路40・50について、第一の定電圧電源回路10と同等レベルの定電圧制御精度のものにしておくと、より確実に全体の電源回路異常の有無を判定するのに好都合である。特に、第一の定電圧電源回路10は、第一の基準電圧生成回路111を用いて第一の出力電圧Vadを発生し、また、第五の定電圧電源回路50は、第二の基準電圧生成回路112を用いて第五の出力電圧Vsbを発生するようにしておけば、第一・第二の基準電圧生成回路111・112、第一・第五の定電圧電源回路10・50のどれかが異常であれば、第五の比較出力CMP5が異常論理出力を発生することになり、第一・第二の基準電圧生成回路111・112の異常を含めて検出することが可能となる。
次に、図5のとおり構成された車載電子制御装置100Bの作用、動作について詳細に説明する。先ず、図5において、電源スイッチ103が閉路されると、電源リレーの励磁コイル102bが付勢され、出力接点102aが閉路する。この出力接点102aの閉路により、車載バテリ101から主電源電圧Vbが車載電子制御装置100Bに供給され、定電圧電源110Bは、第四・第五の出力電圧Vup・Vsbに加えて、第一・第二・第三の出力電圧Vad・Vif・Vcpを発生し、マイクロプロセッサ121が動作を開始する。マイクロプロセッサ121は、車載センサ群である第一・第二のアナログセンサ104a・104bと、第一・第二のスイッチセンサ105a・105bの動作状態と、不揮発プログラムメモリ122Bに格納された制御プログラムに応動し、制御出力信号を発生して、第一・第二の車載電気負荷106a・106bを駆動制御する。
マイクロプロセッサ121の運転中に発生した各種の異常発生情報および学習記憶情報は、バックアップメモリ123bに格納された後に、一括して不揮発プログラムメモリ122B内の特定アドレス領域である不揮発データメモリ128Bに格納保存される。運転中に定電圧電源110Bの出力電圧が過大となった場合の作用、動作は、図3の場合と同様である。
図7において、工程700は、マイクロプロセッサ121による定電圧電源回路10・20・30・40・50の異常点検動作の開始ステップである。続く工程701は、デューティ調整手段を構成する工程であり、補正指令信号PWMとしてONデューティを順次0→100%に増加又は100%→0に減少させるために、例えばONデューティを僅かづつ漸増又は僅かづつ漸減させるステップである。この工程701は、後述の工程707との間で循環動作を行ないながら、ONデューティを漸増または漸減させるものである。ここではONデューティを漸増させて各分圧回路21D・31D・41D・51Dの分圧比を漸次小さくしていく場合について説明するが、そのONデューティを漸減させて各分圧回路21D・31D・41D・51Dの分圧比を漸次大きくする場合も、同様である。工程701に続く工程702は、判定番号nを順次2・3・4・5に更新設定するステップであり、循環の初回動作ではn=2となり、後述の工程706を経由して再度工程702が実行される度毎に、n=3、n=4、n=5に更新される。続く工程703は、第二・第三・第四・第五の比較出力CMPn(n=2〜5)の論理レベルが変化したかどうかを判定する。比較出力CMPnの論理レベルが変化していなければ、工程703の判定結果はNOとなり、工程704へ移行する。比較出力CMPnの論理レベルが変化しておれば、工程703の判定結果はYESとなり、工程ブロック705へ移行する。なお、初期状態においては、各分圧回路の21D・31D・41D・51Dの分圧比が十分大きな値となっているので、第nの比較出力CMPnの論理レベルは「H」であり、分圧比の漸減によって、やがて第nの比較出力CMPnは論理レベル「L」に変化するのが正常な動作である。
工程707では、ONデューティが最大値になったかどうかを判定する。ONデューティをまだ増加させる必要がある場合には、工程707の判定結果はNOとなり、工程701へ復帰する。ONデューティの漸増が完了し、ONデューティが最大値になっておれば、工程707の判定結果はYESとなり、工程710aへ移行する。
工程702〜707によって構成された工程ブロック709は、論理反転検出手段を構成し、また、工程ブロック705は個別異常検出手段を構成する。また、工程ブロック705の中で、工程802aは初期デューティ記憶手段を、工程802bは該当デューティ記憶手段を、工程803は判定データ換算手段を、工程804は帯域異常検出手段を、工程807は変動異常検出手段をそれぞれ構成する。
なお、異常処理手段を構成する工程713では、後述の第一・第二・第三の異常処理手段713a・713b・713cが実行されて、総論としては、エンジン回転速度を抑制するようにスロットル弁開度を低減し、また、安全性に関わる便利機能の動作を停止する。その詳細は、前述の図4における異常処理手段413と同等の内容となっている。
なお、電源スイッチ103が開路されていたときには、その他の各種退避処理が実行されてからマイクロプロセッサ121は動作停止し、これに伴って電源リレーの励磁コイル102bが消勢されて出力接点102aが開路する。また、電源スイッチ103が閉路しているときには、動作終了工程719で他の制御プログラムを実行し、所定時間以内には再度動作開始工程700が活性化して、以降のフローを実行するようになっている。
容下限電圧をV1、初期値データをV0、初期値データからの許容変動データをV3として
、製品の出荷検査時点で外部接続された高精度の電圧計によって第二の出力電圧Vifを測定し、第二の比較出力CMP2の論理が変化した時点における測定電圧をV0とし、このときの開閉素子26bの開閉デューティをγ0とすると、次式の関係が成立する。まず、第二の比較回路23bの負の入力端子に印加される基準電圧E1sの値は(2)式で示される。
E1s=Vad×K1 K1=R12/(R11+R12)・・・・・・・(2)
但しR11・R12は、分圧抵抗11d・11aの抵抗値である。
次に、第二の比較回路23bの正の入力端子に印加される分圧電圧E2は概略(3)式で示される。
E2=Vif×(γK21+φK22) ・・・・・・・・(3)
最小分圧比;K21=(R22//R25)/(R21+(R22//R25))
最大分圧比;K22=R22/(R21+R22)
φ=1-γ γ=0〜1
但し、R21・R22・R25は分圧抵抗21d・21a・25bの抵抗値であり、γは開閉素子26bの開閉デューティであり、(R22//R25)は抵抗R22と抵抗R25による並列抵抗であり、開閉デューティγ=0のときはE2=Vif×K22となり、γ=1のときにはE2=Vif×K21となっている。
E2=Vif×(K21+φΔK)=Vif×K21(1+φΔK/K21)・・・・・(4)
第二の比較出力CMP2が論理反転するときにはE1s=E2であり、(4)式に高精度電圧計による測定時点の値を代入すると、次の(5)式が得られる。
V0×K21(1+φ0ΔK/K21)=Vad×K1 ・・・・・(5)
但しφ0=1−γ0である。
一方、実際の運転段階で第二の比較出力CMP2が論理反転してE1s=E2となった時点では、次の(6)式が成立する。
Vif×K21(1+φΔK/K21)=Vad×K1 ・・・・・(6)
(5)(6)式から、次の(7)式が得られる。
Vif×(1+φΔK/K21)=V0×(1+φ0ΔK/K21)・・・(7)
ここで、ΔK/K21は設計理論値とおりの既知の固定数値αであるとすると、(7)式
から、次の(8)式が得られる。
Vif=V0×(1+φ0×α)/(1+φ×α)・・・・・(8)
先ず、異常判定の第一の方法は、外部で測定された初期値データV0と、その時点のデュ
ーティγ0と、固定数値αと、許容帯域データV1〜V2と、許容変動データV3を不揮発プログラムメモリ122Bに格納しておいて、(8)式から算出された現在時点の第二の出力電圧Vifが、許容帯域データV1〜V2の範囲内に入っているかどうかと、V0±V3の範囲内に入っているかどうか判定する。この場合には、異常判定を行なうために、(8)式による演算を必要とするが、マイクロプロセッサ121としては、校正された正確な出力電圧を知ることができる特徴がある。異常判定の第二の方法は、(8)式のVifの値をV1、V2又はV0+V3、V0−V3とした時の開閉デューティγ1・γ2又はγ3・γ4を算出し、開閉デューティγ0を初期値データとなる初期デューティとし、開閉デューティγ1・γ2を許容帯域データとなる許容デューティ範囲とし、開閉デューティγ3・γ4を許容変動データとなる許容変動デューティ範囲として不揮発プログラムメモリ122Bに格納しておいて、異常検出時に比較出力論理が反転した時点における開閉デューティγが上記γ1〜γ2、又はγ3〜γ4の範囲内に入っているかどうかを判定する。この場合には、異常判定を行なうために運転中に(8)式による演算を必要とせず、マイクロプロセッサ121の制御負担が軽減される特徴がある。
この発明の実施形態2による車載電子制御装置100Bは、車載センサ群104a・104b・105a・105bの動作状態と不揮発プログラムメモリ122Bに格納された制御プログラムの内容とに応動して車載電気負荷群106a・106bを駆動制御するマイクロプロセッサ121、前記マイクロプロセッサ121に対してシリアル接続され一部の入出力信号を仲介接続する併用制御回路部130B、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Bとそれらに対する入出力インタフェース回路に給電する定電圧電源110B、および前記定電圧電源の異常を検出する電源異常検出回路140Bを備えた車載電子制御装置100Bであって、
前記定電圧電源110Bは、車載バッテリ101から給電を受ける複数の定電圧電源回路10・20・30・40・50を含み、これらの各定電圧電源回路は、それぞれ基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1・Vs2に比例するように負帰還制御され、所定の許容変動帯域幅を有する出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbを発生するように構成され、
前記電源異常検出回路140Bは、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Bとの少なくとも一方と協働して、前記定電圧電源が発生した複数の出力電圧の中から選択された複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて個別異常検出を行なうための判定信号入力回路142Bを含み、
前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Bの少なくとも一方は、更に個別異常検出手段705と総合判定処理手段720を含み、
前記判定信号入力回路142Bは、前記複数の監視対象出力電圧について、それぞれの出力電圧と比較基準電圧との相対電圧情報を、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Bの少なくとも一方に入力するように構成され、
前記比較基準電圧には、前記定電圧電源110Bが発生した複数の出力電圧の中で、高精度の定電圧制御精度を有する所定の出力電圧(具体的には第一の出力電圧Vad)が使用され、
前記個別異常検出手段705は、前記判定信号入力回路142Bから入力された前記相対電圧情報に基づいて、前記複数の監視対象出力電圧が、それぞれの許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかの帯域異常の有無を個別に検出し、
また、前記総合判定処理手段720は、前記個別異常検出手段705によって、前記複数の監視対象出力電圧の少なくとも1つに個別異常が検出されたときに、前記複数の監視対象電圧のどの出力電圧が異常であるかを全体として分析推定し、また同じ前記比較基準電圧と比較された前記複数の監視対象電圧が異常であるときには、前記比較基準電圧が異常と判定する多数決判定を行なうように構成された総合異常判定手段710bを有し、さらに、異常報知と異常発生情報の保存の少なくとも一方を行なうことを特徴とする。
このように実施の形態2の車載電子制御装置100Bは、複数の定電圧電源回路の中の高精度な出力電圧精度を有する定電圧電源回路の出力電圧を比較基準電圧として、複数の定電圧電源回路の出力電圧が許容変動幅内にあるかどうかの帯域比較を行なって個別異常の有無を検出し、個々の個別異常を総合判定して異常処理を行なうようになっている。
従って、複数の定電圧電源回路に対して、高精度な比較基準電圧を用いて正確に帯域異常の有無を個別に検出することができると共に、マイクロプロセッサや併用制御回路部が作動停止に至らない段階で、出力電圧の精度異常を危険予知情報として検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる効果がある。
更に、単に個別異常の検出を行なうだけではなく、個別異常が発生している定電圧電源回路がどの定電圧電源回路であるか、或いは比較基準電圧自体の異常ではないのかの識別情報を付加して異常報知又は異常履歴情報の保存を行い、保守点検を容易にすることができる効果がある。
前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30に比べて負荷電流は小さいが、高精度な第一の出力電圧Vadを生成する電源回路であり、前記第一の定電圧電源回路10は、前記マイクロプロセッサ121に直接入力される第一の多チャンネルAD変換器124と、第一のアナログインタフェース回路114aと、第一のアナログセンサ104aの一部とに対する電源として使用されると共に、
前記併用制御回路部130Bが、第二の多チャンネルAD変換器路134と第二のアナログインタフェース回路114bを介して第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二の多チャンネルAD変換器134と、第二のアナログインタフェース回路114bと、第二のアナログセンサ104bの一部とに対する電源としても使用され、
前記第二の定電圧電源回路20は、前記第一の定電圧電源回路10に比べて負荷電流が大きく、前記第一の出力電圧Vadと同等の電圧であるが、定電圧制御精度が低い第二の出力電圧Vifを生成する電源回路であり、前記第二の定電圧電源回路20は、前記マイクロプロセッサ121内の入出力インタフェース回路125・126と、前記併用制御回路部130Bの入出力インタフェース回路135・136に対する電源として使用され、
前記第三の定電圧電源回路30は、前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第三の出力電圧Vcpを生成する電源回路であり、前記第三の定電圧電源回路30は、前記マイクロプロセッサ121の演算部、および不揮発プログラムメモリ122Bと演算処理用のRAMメモリ123aに対する電源として使用され、
前記付加の定電圧電源回路60は、前記第一の出力電圧Vadと同等の定電圧制御精度を有する付加の出力電圧を発生する電源回路を含むことを特徴とする。
この構成によれば、高精度小容量電源と同一電圧の低精度大容量電源と、異電圧大容量電源とを適切に使い分ける負荷区分となっている。従って、高精度電源の用途を限定することによって全体として安価な電源構成にすることができる特徴がある。
また、比較基準電圧として複数個の高精度定電圧出力を必要とする場合には付加の定電
圧電源回路の定電圧精度は第一の出力電圧と同等レベルとなっている。従って、第一の出力電圧が正常であるかどうかを判定するために、他の高精度な出力電圧を比較基準電圧として使用することができる特徴がある。
前記付加の定電圧電源回路60は、第四の定電圧電源回路40と第五の定電圧電源回路50の少なくとも一方を含み、
前記第四の定電圧電源回路40は、前記電源スイッチ103が開路されている状態においても前記車載バッテリ101から給電を受けて第四の出力電圧Vupを発生する低消費電力の電源回路であり、前記第四の定電圧電源回路40は、前記マイクロプロセッサ121のバックアップメモリ123bと、前記併用制御回路部130Bの補助RAMメモリ133の少なくとも一方とに対する電源として使用される電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記電源スイッチ103が閉路又は開路されているいずれの状態においても、前記車載バッテリ101から給電を受けて前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第五の出力電圧Vsbを生成し、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30よりも低消費電力である電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記併用制御回路部130B内の監視制御回路131Bに対する電源として使用され、
前記監視制御回路131Bは、前記車載センサ群104b・105bからの監視入力信号を前記マイクロプロセッサ121に入力し、また、前記マイクロプロセッサ121からの制御出力信号によって前記車載負荷群106bを駆動制御する回路であり、
前記第四・第五の出力電圧Vup・Vsbの少なくとも一方は、その定電圧制御精度が、前記第一の出力電圧Vadと同等レベルとされ、前記付加の出力電圧として出力される
ことを特徴とする。
この構成によれば、付加の定電圧電源回路は、第一の出力電圧と同等レベルの出力電圧を有する第四の定電圧電源回路と第五の定電圧電源回路の少なくとも一方を含んでいる。
第四の定電圧電源回路は車載バッテリから直接給電されているので、電源スイッチが遮
断されて前記第一から第三の定電圧電源回路に対する給電が遮断された状態において
も、一部のRAMメモリの記憶状態を保持しておくことができる特徴がある。
また、第五の定電圧電源回路も車載バッテリから直接給電されているので、電源スイッチが遮断されている状態で併用制御回路部を動作させることができる特徴がある。
また、第四・第五の定電圧電源回路の出力電圧は、本来は高精度の定電圧精度を必要と
しないが、負荷電流が小さく、マイクロプロセッサを主体とした第一の集積回路素子又
は併用制御回路部を構成する第二の集積回路素子以外への給電がなくて、負荷電流の変
動も少ないので比較的容易に定電圧精度を高めることができる特徴がある。
前記判定信号入力回路142Bは、前記複数の監視対象出力電圧のそれぞれを分圧する複数の分圧回路141Bと、これらの各分圧回路からのそれぞれの分圧電圧を前記比較基準電圧と比較して前記相対電圧情報CMP2〜CMP5を発生する複数の比較回路142B2〜142B5を有し、
前記分圧比補正回路146Bは、前記各分圧回路141Bの分圧比を可変制御する開閉素子26b・36b・46b・56bと平滑回路149Bを含み、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Bの少なくとも一方に設けられた補正指令手段701によって生成された補正指令信号PWMに基づいて、前記各分圧回路141Bの分圧比を補正するように構成され、
前記不揮発プログラムメモリ122Bには、前記複数の監視対象出力電圧のそれぞれの許容変動帯域幅に対応した許容帯域デューティが格納され、
前記開閉素子26b〜56bは、前記補正指令信号PWMに対応して変化する可変デューティで開閉動作を行ない、
前記平滑回路149Bは、前記開閉素子の開閉動作に基づく前記各分圧電圧の増減を平滑化して、平均化された分圧電圧を前記比較回路142B2〜142B5に入力するローパスフィルタであり、
前記個別異常検出手段705は、前記各分圧電圧と前記比較基準電圧とが一致した時点における前記可変デューティに相当する該当デューティが、前記許容帯域デューティ
に対応した許容範囲となっているかどうかを判定し、
前記個別異常検出手段705は、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Bの監視制御回路部131Bの少なくとも一方において実行され、前記個別異常検出手段705が前記監視制御回路部131Bで実行される場合には、前記許容帯域デューティは、前記不揮発プログラムメモリ122Bから前記併用制御回路部130B内の補助RAMメモリ133に転送して格納されることを特徴とする。
従って、適用部品定数の固体変動に基づく検出誤差が校正されて正確に異常検出が行え
ると共に、アナログ入力チャンネルを必要とせず、一点のパルス幅変調信号を用いて
各出力電圧の現在値を測定することができる特徴がある。
前記第一の異常処理手段713aは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第五の定電圧電源回路50を含む場合において、前記総合異常判定手段710bの判定結果に基づいて、前記第二・第三・第五の出力電圧Vif・Vcp・Vsbの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行なう手段であり、
前記第二の異常処理手段713bは、前記総合異常判定手段710bの判定結果に基づいて、前記第一の出力電圧Vadの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存の少なくとも一方を行ない、また、前記第一のアナログセンサ104aから得られる入力信号、および前記併用制御回路部130Bが、前記第二の多チャンネルAD変換器134と前記第二のアナログインタフェース回路114bを介して前記第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第二のアナログセンサ104bから得られる入力信号を、安全側の補正置換データに置き換える手段であり、
前記第三の異常処理手段713cは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第四の定電圧電源回路40を含む場合において、前記総合異常判定手段710bの判定結果に基づいて前記第四の出力電圧Vupの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行ない、また、前記バックアップメモリ123b内にあって運転中に学習記憶して変化する可変制御定数を、不揮発データメモリ128Bに転送保存されていた制御定数と、前記不揮発プログラムメモリ122Bに予め格納されている所定の基準制御定数とのいずれか一方に置き換えることを特徴とする。
この構成によれば、総合異常判定手段に基づいて推定された各出力電圧の異常発生に対応して、異常報知又は異常履歴情報の保存を行なうと共に、第一の出力電圧が異常であればアナログ信号の補正処理が行われ、第四の出力電圧が異常であれば学習制御定数を転送保存情報又は基準制御定数に復帰させるようになっている。従って、ウォッチドッグタイマ回路やマイクロプロセッサの作動停止に至らない出力電圧の精度異常を検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故を予想して、大事に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる特徴がある。
また、第一の出力電圧が異常であるときに適用される補正置換データは、各アナログセンサの現在のアナログ信号に対して安全側の補正係数を掛けるか、補正バイアスを代数加算するようになっている。従って、各アナログセンサ毎に適切な補正係数と補正バイアスを定めておいて、制御の安全性を維持することができる特徴がある。
前記監視制御回路部131Bが、前記総合判定処理手段720による処理の一部を実行する
ことを特徴とする。
この構成によれば、マイクロプロセッサに対して入出力信号のシリアル交信を行なう併用制御回路部を設け、当該併用制御回路部に設けられた監視制御回路部によって総合異常判定を分担している。従って、各判定信号や比較信号をマイクロプロセッサに直接入力する必要がないので、高価で高速動作を行うマイクロプロセッサの入力点数を節約したり、マイクロプロセッサの制御負担を軽減することができる特徴がある。
前記個別異常検出手段705は、変動異常検出手段807を含み、この変動異常検出手段は、前記複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて、前記初期値データとの偏差電圧が、前記許容変動データ内の値かどうかを判定して、個別異常を判定することを特徴とする。
この構成によれば、変動異常検出を行なうための初期値データと許容変動データとは現品対応の実測データと多数サンプルによる実験データに基づいて抽出され、当該抽出データは不揮発プログラムメモリ又は不揮発データメモリに格納されるようになっている。
従って、適用部品定数の固体変動に基づく検出誤差が校正されて正確に異常検出が行え
る特徴がある。
また、各出力電圧の初期値からの変動が過大であるときには、たとえ帯域異常の検出が
行なわれていなくても、異常発生の予兆であるとして個別異常に付加されて、安全性を
向上することができる特徴がある。
(1)構成の詳細な説明
図9は、この発明による車載電子制御装置の実施の形態3を示す全体回路図である。この図9を参照し、実施の形態3について、図5のものとの相違点を中心にして、その構成を詳細に説明する。なお、図9において、図5と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
図9において、実施の形態3の車載電子制御装置100Cは、定電圧電源110Cを含む。この定電圧電源110Cは、図10で後述するとおり、副電源電圧Vbbを降圧して得られる第四・第五の出力電圧Vup・Vsbを発生する。集積回路素子120Cに含まれている不揮発プログラムメモリ122Cにはフラッシュメモリが使用され、その一部の領域が不揮発データメモリ領域128Cとして使用される。併用制御回路部130Cは、監視制御回路部131Cとしてソークタイマ回路を兼ねたサブCPU131Cを備え、このサブCPU131Cは、マスクROMメモリ等による補助プログラムメモリ132C、および補助RAMメモリ133と協働する。併用制御回路部130Cは、入力インタフェース回路135と出力インタフェース回路136も備えている。
電源異常検出回路140Cは、図10で後述するとおりであり、過電圧検出記憶保護回路150と、監視電圧合成回路160は、図3と同じに構成される。
図10において、定電圧電源110Cは、第一・第二・第三・第四・第五の定電圧電源回路10・20・30・40・50を含む。第一の定電圧電源回路10は、主電源電圧Vbを降圧して第一の出力電圧Vadを生成する。第二の定電圧電源回路20は、主電源電圧Vbを降圧して第二の出力電圧Vifを生成する。第三の定電圧電源回路30は、主電源電圧Vbを降圧して第三の出力電圧Vcpを発生する。この第三の定電圧電源回路30は、図10に点線で示すように、第二の出力電圧Vifの給電を受け、この第二の出力電圧Vifを降圧して第三の出力電圧Vcpを生成するようにすることもできる。第四の定電圧電源回路40は、副電源電圧Vbbを降圧して第四の出力電圧Vupを生成する。第五の定電圧電源回路50は、副電源電圧Vbbを降圧して第五の出力電圧Vsbを生成する。
定電圧電源110Cの第一・第二・第三・第四・第五の定電圧電源回路10・20・30・40・50の各出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbの定電圧値、定電圧制御精度、および負荷電流値は、実施の形態1における各出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbと同じである。
実施の形態3でも、実施の形態2と同様に、第一の出力電圧Vadは、第一・第二の多チャンネルAD変換器124・134、第一・第二のアナログインタフェース回路114a・114b、および第一・第二のアナログセンサ104a・104bの一部に対して給電される。第二の出力電圧Vifは、入出力インタフェース回路125・126、併用制御回路部130C、およびウォッチドッグタイマ回路170に給電される。第三の出力電圧Vcpは、マイクロプロセッサ121、不揮発プログラムメモリ122C、RAMメモリ123a、バックアップメモリ123bに給電される。第四の出力電圧Vupは、電源リレーの出力接点102aが開路されていても、バックアップメモリ123bに給電される。第五の出力電圧Vsbは、電源リレーの出力接点102aが開路されていても、併用制御回路部130C内の監視制御回路部132Cに給電される。
これらの各定電圧電源回路10・20・30・40・50は、それぞれの出力電圧に比例した電圧と、第一又は第二の基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1又はVs2とが等しくなるように負帰還連続制御されたパワートランジスタによって構成される。この実施の形態3においては、第一・第二・第三の定電圧電源回路10・20・30には、第一の基準電圧生成回路111による第一の基準電圧Vs1が使用され、第四・第五の定電圧電源回路40・50には第二の基準電圧生成回路112による第二の基準電圧Vs2が使用される。救援ダイオード113cは、第一の出力電圧Vadが異常低下したとき、又は第二の出力電圧Vifが異常上昇したときに、第二の定電圧電源回路20から第一の定電圧電源回路10の負荷回路に対して給電する。第一・第二の出力電圧Vad・Vifが正常であるときには、第一の出力電圧Vadは、第二の出力電圧Vifから救援ダイオード113cの電圧降下分を差し引いた電圧よりも高い電圧となり、その結果、援ダイオード113cがオフ状態となり、第二の出力電圧Vifからアナログ系回路への給電が行われない。
第一の分圧回路11Dの分圧抵抗11d・11aは、第一の出力電圧Vadを受けて第一の分圧電圧E1を出力する高精度の分圧抵抗11d・11aの直列回路によって構成される。
第二の分圧回路21Dの分圧抵抗21d・21aは、第二の出力電圧Vifを受けて第二の分圧電圧E2を出力する高精度の分圧抵抗21d・21aの直列回路によって構成される。
第三の分圧回路31Dの分圧抵抗31d・31aは、第三の出力電圧Vcpを受けて第三の分圧電圧E3を出力する高精度の分圧抵抗31d・31aの直列回路によって構成される。
第四の分圧回路41Dの分圧抵抗41d・41aは、第四の出力電圧Vupを受けて第四の分圧電圧E4を出力する高精度の分圧抵抗41d・41aの直列回路によって構成される。
第五の分圧回路51Dの分圧抵抗51d・51aは、第五の出力電圧Vsbを受けて第五の分圧電圧E5を出力する高精度の分圧抵抗51d・51aの直列回路によって構成される。
第一・第二・第三・第四・第五の判定信号入力回路142C1・142C2・142C3・142C4・142C5は、それぞれ第一・第二・第三・第四・第五の比較回路13b・23b・33b・43b・53bを含む。
第一の比較回路13bは、第二の基準電圧Vs2が比較基準電圧として負の入力端子に供給され、また、第一の分圧電圧E1が比較対象電圧として正の入力端子に供給される。この第一の比較回路13bは、第一の分圧電圧E1の値が第二の基準電圧Vs2の値を超過したときに、論理レベルが「H」となる第一の比較出力CMP1を発生し、この第一の比較出力CMP1を相対電圧情報としてマイクロプロセッサ121に入力する。
同様に、第二の比較回路23bは、第二の基準電圧Vs2が比較基準電圧として負の入力端子に供給され、また、第二の分圧電圧E2が比較対象電圧として正の入力端子に供給される。この第二の比較回路23bは、第二の分圧電圧E2の値が第二の基準電圧Vs2の値を超過したときに、論理レベルが「H」となる第二の比較出力CMP2を発生し、この第二の比較出力CMP2を相対電圧情報としてマイクロプロセッサ121に入力する。
第四の比較回路43bは、第一の基準電圧Vs1が比較基準電圧として負の入力端子に供給され、第四の分圧電圧E4が比較対象電圧として正の入力端子に供給される。この第四の比較回路43bは、第四の分圧電圧E4の値が第一の基準電圧Vs1の値を超過したときに、論理レベルが「H」となる第四の比較出CMP4を発生し、この第四の比較出力CMP4を相対電圧情報としてマイクロプロセッサ121に入力する。
同様に、第五の比較回路53bは、第一の基準電圧Vs1が比較基準電圧として負の入力端子に供給され、また、第五の分圧電圧E5が比較対象電圧として正の入力端子に供給される。この第五の比較回路53bは、第五の分圧電圧E5の値が第一の基準電圧Vs1の値を超過したときに、論理レベルが「H」となる第五の比較出力CMP5を発生し、この第五の比較出力CMP5を相対電圧情報としてマイクロプロセッサ121に入力する。
なお、第二の比較回路23bは、ダイオード68・69を介して第一・第二の出力電圧Vad・Vifから給電される。第一・第三・第四・第五の比較回路13b・33b・43b・53bについては、図面を簡単化するために、図示を省略しているが、第二の比較回路23bと同様に、ダイオード68・69を介して第一・第二の出力電圧Vad・Vifから給電される。
同様に、第二の補正回路25Aは、分圧抵抗25bと開閉素子26bを含み、これらの分圧抵抗25bと開閉素子26bは、互いに直列接続され、この直列回路は、開閉素子26bが閉路したときに、分圧抵抗21aに対して並列接続され、第二の分圧電圧E2の分圧比を減少させる。同様に、第三の補正回路35Aは、分圧抵抗35bと開閉素子36bを含み、これらの分圧抵抗35b、開閉素子36bは、互いに直列接続され、この直列回路は、開閉素子36bが閉路したときに、分圧抵抗31aに対して並列接続され、第三の分圧電圧E3の分圧比を減少させる。同様に、第四の補正回路45Aは、分圧抵抗45bと開閉素子46bを含み、これらの分圧抵抗45b、開閉素子46bは、互いに直列接続され、この直列回路は開閉素子46bが閉路したときに分圧抵抗41aに対して並列接続され、第四の分圧電圧E4の分圧比を減少させる。同様に、第五の補正回路55Aは、分圧抵抗55bと開閉素子56bを含み、これらの分圧抵抗55b、開閉素子56bは、互いに直列接続され、この直列回路は開閉素子56bが閉路したときに分圧抵抗51aに対して並列接続され、第五の分圧電圧E5の分圧比を減少させる。開閉素子16b・26b・36b・46b・56bは、例えばNPNトランジスタで構成される。この開閉素子16b・26b・36b・46b・56bは、それぞれ駆動抵抗17b・27b・37b・47b・57bを介してマイクロプロセッサ121の補正指令信号PWMによって開閉される。補正指令信号PWMが論理レベル「H」になると、開閉素子16b・26b・36b・46b・56bが導通し、第一・第二・第三・第四・第五の分圧回路11D・21D・31D・41D・51Dのそれぞれの分圧比が減少する。
分圧抵抗41d・41aと分圧抵抗45bの分圧比は、分圧抵抗45bが分圧抵抗41aに対して並列接続された結果、その分圧回路が小さな分圧比となっているときには、定電圧電源回路40の出力電圧Vupが、許容された上限電圧よりも更に大きな危険上限電圧以下であれば、分圧電圧E4は、第一の基準電圧Vs1よりも小さい電圧となって、比較出力CMP4の論理レベルが「L」となるように設定される。分圧抵抗51d・51aと分圧抵抗55bの分圧比は、分圧抵抗55bが分圧抵抗51aに対して並列接続された結果、その分圧回路が小さな分圧比となっているときには、定電圧電源回路50の出力電圧Vsbが、許容された上限電圧よりも更に大きな危険上限電圧以下であれば、分圧電圧E5は、第一の基準電圧Vs1よりも小さい電圧となって、比較出力CMP5の論理レベルが「L」となるように設定される。
また、開閉素子16b・26b・36b・46b・56bが遮断されて各分圧回路11D・21D・31D・41D・51Dが大きな分圧比となっているときには、各定電圧電源回路10・20・30・40・50の出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbが,それぞれ許容された下限電圧よりも更に小さな限界下限電圧以上であれば、各分圧電圧E1・E2・E3・E4・E5は、基準となる第一又は第二の基準電圧Vs1・Vs2よりも大きい電圧となって、各比較出力CMP1・CMP2・CMP3・CMP4・CMP5の論理レベルが「H」となるように、各出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbの許容変動範囲よりも若干広い幅の変動範囲と分圧比との関係が設定されている。
また、高精度電圧が求められない小電流容量の第四・第五の定電圧電源回路40・50について、第一の定電圧電源回路10と同等レベルの定電圧制御精度のものにしておくと、より確実に全体の電源回路異常の有無を判定するのに好都合である。
また、以上の説明では、第一・第二・第三・第四・第五の比較出力CMP1〜CMP5は、マイクロプロセッサ121に入力され、マイクロプロセッサ121は補正指令信号PWMを発生するものとしたが、第一・第二・第三・第四・第五の比較出力CMP1〜CMP5を監視制御回路部131Cに入力し、この監視制御回路部131Cが補正指令信号PWMを発生するようにして、異常判定結果をマイクロプロセッサ121に送信するようにしてもよい。
次に図9のとおり構成された車載電子制御装置100Cの作用、動作について詳細に説明する。先ず、図9において、電源スイッチ103が閉路されると、電源リレーの励磁コイル102bが付勢され、出力接点102aが閉路する。この出力接点102aの閉路により、車載バッテリ101から主電源電圧Vbが車載電子制御装置100Cに供給され、定電圧電源110Cは、第四・第五の出力電圧Vup・Vsbに加えて、第一・第二・第三の出力電圧Vad・Vif・Vcpを発生してマイクロプロセッサ121が動作を開始する。マイクロプロセッサ121は、車載センサ群である第一・第二のアナログセンサ104a・104bと、第一・第二のスイッチセンサ105a・105bの動作状態と、不揮発プログラムメモリ122Cに格納された制御プログラムに応動し、制御出力信号を発生して、第一・第二の車載電気負荷106a・106bを駆動制御する。
マイクロプロセッサ121の運転中に発生した各種の異常発生情報および学習記憶情報は、バックアップメモリ123bに格納された後に、一括して不揮発プログラムメモリ122C内の特定アドレス領域である不揮発データメモリ128Cに格納保存される。運転中に定電圧電源110Cの出力電圧が過大となった場合の作用については、図3の場合と同様である。
なお、帯域異常検出手段1204(又は804)又は変動異常検出手段1207(又は807)は、不揮発プログラムメモリ122C(又は122B)に格納された制御プログラムによってマイクロプロセッサ121によって実行されるか、又は前記併用制御回路部130C(又は130B)内の監視制御回路部131C(又は131B)において実行され、監視制御回路部131C(又は131B)において実行する場合には、許容帯域データ又は初期値データと許容変動データは、不揮発プログラムメモリ122C(又は122B)から補助RAMメモリ133に転送格納しておくようにされる。
この発明の実施の形態3による車載電子制御装置100Cは、車載センサ群104a・104b・105a・105bの動作状態と不揮発プログラムメモリ122Cに格納された制御プログラムの内容とに応動して車載電気負荷群106a・106bを駆動制御するマイクロプロセッサ121、前記マイクロプロセッサ121に対してシリアル接続され一部の入出力信号を仲介接続する併用制御回路部130C、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Cとそれらに対する入出力インタフェース回路に給電する定電圧電源110C、および前記定電圧電源の異常を検出する電源異常検出回路140Cを備えた車載電子制御装置であって、
前記定電圧電源110Cは、車載バッテリ101から給電を受ける複数の定電圧電源回路10・20・30・40・50を含み、これらの各定電圧電源回路は、それぞれ基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1・Vs2に比例するように負帰還制御され、所定の許容変動帯域幅を有する出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbを発生するように構成され、
前記電源異常検出回路140Cは、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Cとの少なくとも一方と協働して、前記定電圧電源が発生した複数の出力電圧の中から選択された複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて個別異常検出を行なうための判定信号入力回路142Cを含み、
前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Cの少なくとも一方は、更に個別異常検出手段1105と総合判定処理手段1120を含み、
前記判定信号入力回路142Cは、前記複数の監視対象出力電圧について、それぞれの出力電圧と比較基準電圧との相対電圧情報を、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Cの少なくとも一方に入力するように構成され、
前記比較基準電圧には、前記基準電圧発生回路111・112が発生した基準電圧Vs1・Vs2とのいずれか一方が使用され、
前記個別異常検出手段1105は、前記判定信号入力回路142Cから入力された前記相対電圧情報に基づいて、前記複数の監視対象出力電圧が、それぞれの許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかの帯域異常の有無を個別に検出し、
また、前記総合判定処理手段1120は、前記個別異常検出手段1105によって、前記複数の監視対象出力電圧の少なくとも1つに個別異常が検出されたときに、前記複数の監視対象電圧のどの出力電圧が異常であるかを全体として分析推定し、また同じ前記比較基準電圧と比較された前記複数の監視対象電圧が異常であるときには、前記比較基準電圧が異常と判定する多数決判定を行なうように構成された総合異常判定手段1110bを有し、さらに、異常報知と異常発生情報の保存の少なくとも一方を行なうことを特徴とする。
このように実施の形態3の車載電子制御装置100Cは、基準電圧生成回路の出力電圧を比較基準電圧として、複数の定電圧電源回路の出力電圧が許容変動幅内にあるかどうかの帯域比較を行なって個別異常の有無を検出し、個々の個別異常を総合判定して異常処理を行なうようになっている。
従って、複数の定電圧電源回路に対して、高精度な比較基準電圧を用いて正確に帯域異常の有無を個別に検出することができると共に、マイクロプロセッサや併用制御回路部が作動停止に至らない段階で、出力電圧の精度異常を危険予知情報として検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる効果がある。
更に、単に個別異常の検出を行なうだけではなく、個別異常が発生している定電圧電源回路がどの定電圧電源回路であるか、或いは比較基準電圧自体の異常ではないのかの識別情報を付加して異常報知又は異常履歴情報の保存を行い、保守点検を容易にすることができる効果がある。
前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30に比べて負荷電流は小さいが、高精度な第一の出力電圧Vadを生成する電源回路であり、前記第一の定電圧電源回路10は、前記マイクロプロセッサ121に直接入力される第一の多チャンネルAD変換器124と、第一のアナログインタフェース回路114aと、第一のアナログセンサ104aの一部とに対する電源として使用されると共に、
前記併用制御回路部130Cが、第二の多チャンネルAD変換器路134と第二のアナログインタフェース回路114bを介して第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二の多チャンネルAD変換器134と、第二のアナログインタフェース回路114bと、第二のアナログセンサ104bの一部とに対する電源としても使用され、
前記第二の定電圧電源回路20は、前記第一の定電圧電源回路10に比べて負荷電流が大きく、前記第一の出力電圧Vadと同等の電圧であるが、定電圧制御精度が低い第二の出力電圧Vifを生成する電源回路であり、前記第二の定電圧電源回路20は、前記マイクロプロセッサ121内の入出力インタフェース回路125・126と、前記併用制御回路部
130C内の入出力インタフェース回路135・136に対する電源として使用され、
前記第三の定電圧電源回路30は、前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第三の出力電圧Vcpを生成する電源回路であり、前記第三の定電圧電源回路30は、前記マイクロプロセッサ121の演算部、および不揮発プログラムメモリ122Cと演算処理用のRAMメモリ123aに対する電源として使用され、
前記付加の定電圧電源回路60は、前記第一の出力電圧Vadと同等の定電圧制御精度を有する付加の出力電圧を発生する電源回路を含むことを特徴とする。
この構成によれば、高精度小容量電源と同一電圧の低精度大容量電源と、異電圧大容量電源とを適切に使い分ける負荷区分となっている。従って、高精度電源の用途を限定することによって全体として安価な電源構成にすることができる特徴がある。
前記付加の定電圧電源回路60は、第四の定電圧電源回路40と第五の定電圧電源回路50の少なくとも一方を含み、
前記第四の定電圧電源回路40は、前記電源スイッチ103が開路されている状態においても前記車載バッテリ101から給電を受けて第四の出力電圧Vupを発生する低消費電力の電源回路であり、前記第四の定電圧電源回路40は、前記マイクロプロセッサ121のバックアップメモリ123bと、前記併用制御回路部130Cの補助RAMメモリ133の少なくとも一方とに対する電源として使用される電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記電源スイッチ103が閉路又は開路されているいずれの状態においても、前記車載バッテリ101から給電を受けて前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第五の出力電圧Vsbを生成し、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30よりも低消費電力である電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記併用制御回路部130C内の監視制御回路131Cに対する電源として使用され、
前記監視制御回路131Cは、前記車載センサ群104b・105bからの監視入力信号を前記マイクロプロセッサ121に入力し、また、前記マイクロプロセッサ121からの制御出力信号によって前記車載負荷群106bを駆動制御する回路であり、
前記第四・第五の出力電圧Vup・Vsbの少なくとも一方は、その定電圧制御精度が、前記第一の出力電圧Vadと同等レベルとされ、前記付加の出力電圧として出力される
ことを特徴とする。
この構成によれば、付加の定電圧電源回路は、第一の出力電圧と同等レベルの出力電圧を有する第四の定電圧電源回路と第五の定電圧電源回路の少なくとも一方を含んでいる。
第四の定電圧電源回路は車載バッテリから直接給電されているので、電源スイッチが遮
断されて前記第一から第三の定電圧電源回路に対する給電が遮断された状態において
も、一部のRAMメモリの記憶状態を保持しておくことができる特徴がある。
また、第五の定電圧電源回路を車載バッテリから直接給電されているので、電源スイッチが遮断されている状態で併用制御回路部を動作させることができる特徴がある。
また、第四・第五の定電圧電源回路の出力電圧は、本来は高精度の定電圧精度を必要と
しないが、負荷電流が小さく、マイクロプロセッサを主体とした第一の集積回路素子又
は併用制御回路部を構成する第二の集積回路素子以外への給電がなくて、負荷電流の変
動も少ないので比較的容易に定電圧精度を高めることができる特徴がある。
前記判定信号入力回路142Cは、前記複数の監視対象出力電圧のそれぞれを分圧する複数の分圧回路141Cと、これらの各分圧回路からのそれぞれの分圧電圧を前記比較基準電圧と比較して前記相対電圧情報CMP1〜CMP5を発生する複数の比較回路142C1〜142C5を有し、
前記分圧比補正回路146Cは、前記各分圧回路141Cの分圧比を可変制御する開閉素子16b・26b・36b・46b・56bと平滑回路149Cを含み、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Cの少なくとも一方に設けられた補正指令手段1101によって生成された補正指令信号PWMに基づいて、前記各分圧回路141Cの分圧比を補正するように構成され、
前記不揮発プログラムメモリ122Cには、前記複数の監視対象出力電圧のそれぞれの許容変動帯域幅に対応した許容帯域デューティが格納され、
前記開閉素子16b〜56bは、前記補正指令信号PWMに対応して変化する可変デューティで開閉動作を行ない、
前記平滑回路149Cは、前記開閉素子の開閉動作に基づく前記各分圧電圧の増減を平滑化して、平均化された分圧電圧を前記比較回路142C1〜142C5に入力するローパスフィルタであり、
前記個別異常検出手段1105は、前記各分圧電圧と前記比較基準電圧とが一致した時点における前記可変デューティに相当する該当デューティが、前記許容帯域デューティ
に対応した許容範囲となっているかどうかを判定し、
前記個別異常検出手段1105は、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Cの監視制御回路部131Cの少なくとも一方において実行され、前記個別異常検出手段1105が前記監視制御回路部131Cで実行される場合には、前記許容帯域デューティは、前記不揮発プログラムメモリ122Cから前記併用制御回路部130C内の補助RAMメモリ133に転送して格納されることを特徴とする。
この構成によれば、帯域異常検出を行なうための許容帯域デューティは多数サンプルによる実験データに基づいて抽出され、当該抽出データは不揮発プログラムメモリに格納されるようになっていて、各出力電圧は比較基準電圧と一致したときの可変デューティの値である該当デューティによって検出されるようになっている。
従って、適用部品定数の固体変動に基づく検出誤差が校正されて正確に異常検出が行え
ると共に、アナログ入力チャンネルを必要とせず、一点のパルス幅変調信号を用いて
各出力電圧の現在値を測定することができる特徴がある。
前記第一・第二・第三の出力電圧Vad・Vif・Vcpと付加の出力電圧Vup・Vsbは前記第一又は第二の基準電圧Vs1・Vs2のどちらか一方の基準電圧を使用するか、又は両方の基準電圧が使用されている場合にはどちらの基準電圧を使用したかによって第一・第二グループに分類され、
前記判定信号入力回路142Cにおいて比較される第一から第五の出力電圧に対する比較基準側の電圧は、第一から第五の定電圧電源回路10・20・30・40・50において使用された基準電圧生成回路111・112とは異なるグループのものであるか、又は、比較基準用として使用される比較基準電圧生成回路111・112と第一から第五の定電圧電源回路10・20・30・40・50において使用された基準電圧生成回路とは互いに異なる比較基準電圧生成回路となっていることを特徴とする。
この構成によれば、定電圧電源回路をグループ分けして、基準電圧生成回路をグループ別に設けると共に、各判定回路において比較される分圧電圧と比較基準側の電圧は、使用された基準電圧生成回路が異なっている。従って、基準電圧生成回路の出力電圧に異常があった場合であっても、電源異常検出回路によって異常検出が可能となる特徴がある。
なお、もしも第一・第二・第三の定電圧電源回路が共に第一の基準電圧生成回路によっ
て得られる第一の基準電圧によって負帰還制御されていて、当該第一の基準電圧生成回
路の出力電圧が異常変動した場合には、第一と第二の定電圧電源回路の各出力電圧の比較や、第一と第三の定電圧電源回路の各出力電圧の比較や、各出力電圧と第一の基準電圧との比較によっては異常の検出は不可能であり、基準電圧生成回路を二重系設置して相対比較することによって相互間の異常が検出できるものである。
前記第一の異常処理手段1113aは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第五の定電圧電源回路50を含む場合において、前記総合異常判定手段1110bの判定結果に基づいて、前記第二・第三・第五の出力電圧Vif・Vcp・Vsbの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行なう手段であり、
前記第二の異常処理手段1113bは、前記総合異常判定手段1110bの判定結果に基づいて、前記第一の出力電圧Vadの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存の少なくとも一方を行ない、また、前記第一のアナログセンサ104aから得られる入力信号、および前記併用制御回路部130Cが、前記第二の多チャンネルAD変換器134と前記第二のアナログインタフェース回路114bを介して前記第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第二のアナログセンサ104bから得られる入力信号を、安全側の補正置換データに置き換える手段であり、
前記第三の異常処理手段1113cは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第四の定電圧電源回路40を含む場合において、前記総合異常判定手段1110bの判定結果に基づいて前記第四の出力電圧Vupの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行ない、また、前記バックアップメモリ123b内にあって運転中に学習記憶して変化する可変制御定数を、不揮発データメモリ128Cに転送保存されていた制御定数と、前記不揮発プログラムメモリ122Cに予め格納されている所定の基準制御定数とのいずれか一方に置き換えることを特徴とする。
この構成によれば、総合異常判定手段に基づいて推定された各出力電圧の異常発生に対応して、異常報知又は異常履歴情報の保存を行なうと共に、第一の出力電圧が異常であればアナログ信号の補正処理が行われ、第四の出力電圧が異常であれば学習制御定数を転送保存情報又は基準制御定数に復帰させるようになっている。
従って、ウォッチドッグタイマ回路やマイクロプロセッサの作動停止に至らない出力電圧の精度異常を検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故を予想して、大事に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる特徴がある。
また、第一の出力電圧が異常であるときに適用される補正置換データは、各アナログセンサの現在のアナログ信号に対して安全側の補正係数を掛けるか、補正バイアスを代数加算するようになっている。従って、各アナログセンサ毎に適切な補正係数と補正バイアスを定めておいて、制御の安全性を維持することができる特徴がある。
前記監視制御回路部131Cが、前記総合判定処理手段1120による処理の一部を実行する
ことを特徴とする。
この構成によれば、マイクロプロセッサに対して入出力信号のシリアル交信を行なう併用制御回路部を設け、当該併用制御回路部に設けられた監視制御回路部によって総合異常判定を分担している。従って、各判定信号や比較信号をマイクロプロセッサに直接入力する必要がないので、高価で高速動作を行うマイクロプロセッサの入力点数を節約したり、マイクロプロセッサの制御負担を軽減することができる特徴がある。
前記個別異常検出手段1105は、変動異常検出手段1207を含み、この変動異常検出手段は、前記複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて、前記初期値データとの偏差電圧が、前記許容変動データ内の値かどうかを判定して、個別異常を判定することを特徴とする。
この構成によれば、変動異常検出を行なうための初期値データと許容変動データとは現品対応の実測データと多数サンプルによる実験データに基づいて抽出され、当該抽出データは不揮発プログラムメモリ又は不揮発データメモリに格納されるようになっている。
従って、適用部品定数の固体変動に基づく検出誤差が校正されて正確に異常検出が行え
る特徴がある。
また、各出力電圧の初期値からの変動が過大であるときには、たとえ帯域異常の検出が
行なわれていなくても、異常発生の予兆であるとして個別異常に付加されて、安全性を
向上することができる特徴がある。
(1)構成の詳細な説明
この発明の実施の形態4による車載電子制御装置100Dついてその構成を詳細に説明する。図13は、実施の形態4による車載電子制御装置100Dを示す全体回路図である。この実施の形態4による車載電子制御装置100Dの主な特徴は、この実施の形態4による車載電子制御装置100Dにおける電源異常検出回路140Dでは、監視対象出力電圧が第二・第三・第四・第五の出力電圧Vif・Vcp・Vup・Vsbとされ、これらの各監視対象出力電圧の異常を判定するための比較基準電圧として、第一の出力電圧Vadを用いた相対比較方式が採用され、監視対象出力電圧の異常の判定は、個別異常検出手段1309によって論理判定されるようになっていることである。
図13において、車載電子制御装置100Dには、車載バッテリ101から電源リレーの出力接点102aを介して主電源電圧Vbが印加されると共に、出力接点102aが開路しているときであっても車載バッテリ101から副電源電圧Vbbが直接印加されている。電源リレーの励磁コイル102bは、電源スイッチ103が閉路したことによって付勢され、電源スイッチ103が開路されると、所定時間をおいて遅延消勢されるように励磁コイル102bが車載電子制御装置100Dによって制御される。車載電子制御装置100Dに入力される車載センサ群である第一のアナログセンサ104aは、例えば吸気管の吸気量センサ、排気ガスセンサ、吸気弁開度センサ、アクセルペダルの踏込量センサであり、第二のアナログセンサ104bは、例えば冷却水温センサ、気圧センサなどであり、いずれも車両用エンジンに対する操作指令と、このエンジンの運転状態の監視信号を生成するものとなっている。
第四・第五の定電圧電源回路40・50は、付加の定電圧電源回路60を構成する。
これらの各定電圧電源回路は、それぞれの出力電圧に比例した電圧と、第一又は第二の基準電圧生成回路111・112が発生する第一又は第二の基準電圧Vs1・Vs2とが等しくなるように負帰還連続制御されたパワートランジスタによって構成され、俗称ではドロッパー型と呼ばれるレギュレータとなっている。図14で示した実施の形態4において、第一・第二・第三の定電圧電源回路10・20・30では、第一の基準電圧Vs1が使用され,第四・第五の定電圧電源回路40・50では、第二の基準電圧Vs2が使用されている。但し、第四の定電圧電源回路40については、低消費電力となる簡易低精度な第三の基準電圧Vs3を使用することも可能である。
判定信号入力回路142Dは、第二・第三・第四・第五の判定信号入力回路142D2・142D3・142D4・142D5を含み、これらの判定信号入力回路は、それぞれ第二・第三・第四・第五の判定回路28a・38a・48a・58aによって構成されている。第二の判定回路28aは、比較第1回路CP1と、比較第2回路CP2と、論理結合手段ORLとによって構成される。第二の比較回路28aにおける比較第1回路CP1には、比較基準電圧、すなわち分圧電圧E1sが正の入力端子に入力され、第二の上側分圧電圧E22が比較対象電圧として負の入力端子に入力され、第二の上側分圧電圧E22の値が分圧電圧E1sの値より小さくなったときに、論理レベルが「H」となる第一の比較論理出力を発生して、論理和素子である論理結合手段ORLに入力する。
第二の比較回路28aにおける比較第2回路CP2には、比較基準電圧,すなわち分圧電圧E1sが負の入力端子に入力され、第二の下側分圧電圧E21が比較対象電圧として正の入力端子に入力され、第二の下側分圧電圧E21の値が分圧電圧E1sの値を超過したときに論理レベルが「H」となる第二の比較論理出力を発生して、論理和素子である論理結合手段ORLに入力する。
第二の比較回路28aにおける論理結合手段ORLは、比較第1回路CP1からの第一論理出力と、比較第2回路CP2からの第二の論理出力との論理和出力を、第二の判定信号ER2としてマイクロプロセッサ121に入力する。第二の判定信号ER2は、比較基準電圧に対する第二の出力電圧Vifの相対電圧情報である。
第四の判定回路48aも、第二の判定回路28aと同様に、比較第1回路CP1と、比較第2回路CP2と、論理結合手段ORLとによって構成され、比較基準電圧、すなわち分圧電圧E1sと第四の上側分圧電圧E42との比較論理出力、および分圧電圧E1sと第四の下側分圧電圧E41との比較論理出力の論理和出力を第四の判定信号ER4としてマイクロプロセッサ121に入力する。
第五の判定回路58aは、図示しないが、第二の判定回路28aと同様に、比較第1回路CP1と、比較第2回路CP2と、論理結合手段ORLとによって構成され、比較基準電圧、すなわち分圧電圧E1sと第五の上側分圧電圧E52との比較論理出力、および分圧電圧E1sと第五の下側分圧電圧E51との比較論理出力の論理和出力を第五の判定信号ER5としてマイクロプロセッサ121に入力する。
第三・第四・第五の判定信号ER3・ER4・ER5は、それぞれ比較基準電圧に対する第三・第四・第五の出力電圧Vcp・Vup・Vsbの相対電圧情報である。なお、第二・第三・第四・第五の判定回路28a・38a・48a・58aは、ダイオード68・69を介して第一・第二の出力電圧Vad・Vifから給電される。
次に図13、図14のとおり構成された車載電子制御装置100Dにおける作用、動作について詳細に説明する。先ず、図13、図14において、電源スイッチ103が閉路されると電源リレーの励磁コイル102bが付勢され、出力接点102aが閉路して車載バテリ101から主電源電圧Vbが印加され、定電圧電源110Dは第四の出力電圧Vupに加えて、第一・第二・第三・第五の出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vsbを発生して、マイクロプロセッサ121と併用制御回路部130Dとが動作を開始する。マイクロプロセッサ121は車載センサ群である第一・第二のアナログセンサ104a・104bと第一・第二のスイッチセンサ105a・105bの動作状態と不揮発プログラムメモリ122Dに格納された制御プログラムに応動して制御出力信号を発生して、第一・第二の車載電気負荷群106a・106bを駆動制御する。
続く工程1305aは、第五の判定信号ER5の論理レベルを判定して、工程1305bによって第一・第五異常状態を仮記憶してから工程1310aへ移行するステップである。なお、工程1302aから工程1305bによって構成された工程ブロック1309は、個別異常検出手段を構成する。
この発明の実施の形態4による車載電子制御装置100Dは、車載センサ群104a・104b・105a・105bの動作状態と不揮発プログラムメモリ122Dに格納された制御プログラムの内容とに応動して車載電気負荷群106a・106bを駆動制御するマイクロプロセッサ121、前記マイクロプロセッサ121に対してシリアル接続され一部の入出力信号を仲介接続する併用制御回路部130D、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Dとそれらに対する入出力インタフェース回路に給電する定電圧電源110D、および前記定電圧電源の異常を検出する電源異常検出回路140Dを備えた車載電子制御装置100Dであって、
前記定電圧電源110Dは、車載バッテリ101から給電を受ける複数の定電圧電源回路10・20・30・40・50を含み、これらの各定電圧電源回路は、それぞれ基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1・Vs2に比例するように負帰還制御され、所定の許容変動帯域幅を有する出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbを発生するように構成され、
前記電源異常検出回路140Dは、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Dとの少なくとも一方と協働して、前記定電圧電源が発生した複数の出力電圧の中から選択された複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて個別異常検出を行なうための判定信号入力回路142Dを含み、
前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Dの少なくとも一方は、更に個別異常検出手段1309と総合判定処理手段1320を含み、
前記判定信号入力回路142Dは、前記複数の監視対象出力電圧について、それぞれの出力電圧と比較基準電圧との相対電圧情報を、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Dの少なくとも一方に入力するように構成され、
前記比較基準電圧には、前記定電圧電源110Dが発生した複数の出力電圧の中で、高精度の定電圧制御精度を有する所定の出力電圧に比例した電圧(具体的には第一の出力電圧Vad)が使用され、
前記個別異常検出手段1309は、前記判定信号入力回路142Dから入力された前記相対電圧情報に基づいて、前記複数の監視対象出力電圧が、それぞれの許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかの帯域異常の有無を個別に検出し、
また、前記総合判定処理手段1320は、前記個別異常検出手段1309によって、前記複数の監視対象出力電圧の少なくとも1つに個別異常が検出されたときに、前記複数の監視対象電圧のどの出力電圧が異常であるかを全体として分析推定し、また同じ前記比較基準電圧と比較された前記複数の監視対象電圧が異常であるときには、前記比較基準電圧が異常と判定する多数決判定を行なうように構成された総合異常判定手段1310bを有し、さらに、異常報知と異常発生情報の保存の少なくとも一方を行なうことを特徴とする。
このように実施の形態4の車載電子制御装置100Dは、複数の定電圧電源回路の中の高精度な出力電圧精度を有する定電圧電源回路の出力電圧、又は基準電圧生成回路の出力電圧を比較基準電圧として、複数の定電圧電源回路の出力電圧が許容変動幅内にあるかどうかの帯域比較を行なって個別異常の有無を検出し、個々の個別異常を総合判定して異常処理を行なうようになっている。
従って、複数の定電圧電源回路に対して、高精度な比較基準電圧を用いて正確に帯域異常の有無を個別に検出することができると共に、マイクロプロセッサや併用制御回路部が作動停止に至らない段階で、出力電圧の精度異常を危険予知情報として検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる効果がある。
更に、単に個別異常の検出を行なうだけではなく、個別異常が発生している定電圧電源回路がどの定電圧電源回路であるか、或いは比較基準電圧自体の異常ではないのかの識別情報を付加して異常報知又は異常履歴情報の保存を行い、保守点検を容易にすることができる効果がある。
前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30に比べて負荷電流は小さいが、高精度な第一の出力電圧Vadを生成する電源回路であり、前記第一の定電圧電源回路10は、前記マイクロプロセッサ121に直接入力される第一の多チャンネルAD変換器124と、第一のアナログインタフェース回路114aと、第一のアナログセンサ104aの一部とに対する電源として使用されると共に、
前記併用制御回路部130Dが、第二の多チャンネルAD変換器路134と第二のアナログインタフェース回路114bを介して第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二の多チャンネルAD変換器134と、第二のアナログインタフェース回路114bと、第二のアナログセンサ104bの一部とに対する電源としても使用され、
前記第二の定電圧電源回路20は、前記第一の定電圧電源回路10に比べて負荷電流が大きく、前記第一の出力電圧Vadと同等の電圧であるが、定電圧制御精度が低い第二の出力電圧Vifを生成する電源回路であり、前記第二の定電圧電源回路20は、前記マイクロプロセッサ121内の入出力インタフェース回路125・126と、前記併用制御回路部130D内の入出力インタフェース回路135・136に対する電源として使用され、
前記第三の定電圧電源回路30は、前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第三の出力電圧Vcpを生成する電源回路であり、前記第三の定電圧電源回路30は、前記マイクロプロセッサ121の演算部、および不揮発プログラムメモリ122Dと演算処理用のRAMメモリ123aに対する電源として使用され、
前記付加の定電圧電源回路60は、前記第一の出力電圧Vadと同等の定電圧制御精度を有する付加の出力電圧を発生する電源回路を含むことを特徴とする。
この構成によれば、高精度小容量電源と同一電圧の低精度大容量電源と、異電圧大容量電源とを適切に使い分ける負荷区分となっている。従って、高精度電源の用途を限定することによって全体として安価な電源構成にすることができる特徴がある。
また、比較基準電圧として複数個の高精度定電圧出力を必要とする場合には付加の定電
圧電源回路の定電圧精度は第一の出力電圧と同等レベルとなっている。従って、第一の出力電圧が正常であるかどうかを判定するために、他の高精度な出力電圧を比較基準電圧として使用することができる特徴がある。
前記付加の定電圧電源回路60は、第四の定電圧電源回路40と第五の定電圧電源回路50の少なくとも一方を含み、
前記第四の定電圧電源回路40は、前記電源スイッチ103が開路されている状態においても前記車載バッテリ101から給電を受けて第四の出力電圧Vupを発生する低消費電力の電源回路であり、前記第四の定電圧電源回路40は、前記マイクロプロセッサ121のバックアップメモリ123bと、前記併用制御回路部130Dの補助RAMメモリ133の少なくとも一方とに対する電源として使用される電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記電源スイッチ103が閉路されている状態のみ、前記車載バッテリ101から給電を受けて前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第五の出力電圧Vsbを生成し、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30よりも低消費電力である電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記併用制御回路部130D内の監視制御回路131Dに対する電源として使用され、
前記監視制御回路131Dは、前記車載センサ群104b・105bからの監視入力信号を前記マイクロプロセッサ121に入力し、また、前記マイクロプロセッサ121からの制御出力信号によって前記車載負荷群106bを駆動制御する回路であり、
前記第四・第五の出力電圧Vup・Vsbの少なくとも一方は、その定電圧制御精度が、前記第一の出力電圧Vadと同等レベルとされ、前記付加の出力電圧として出力される
ことを特徴とする。
この構成によれば、付加の定電圧電源回路は、第一の出力電圧と同等レベルの出力電圧を有する第四の定電圧電源回路と第五の定電圧電源回路の少なくとも一方を含んでいる。
第四の定電圧電源回路は車載バッテリから直接給電されているので、電源スイッチが遮
断されて前記第一から第三の定電圧電源回路に対する給電が遮断された状態において
も、一部のRAMメモリの記憶状態を保持しておくことができる特徴がある。
また、第四・第五の定電圧電源回路の出力電圧は、本来は高精度の定電圧精度を必要と
しないが、負荷電流が小さく、マイクロプロセッサを主体とした第一の集積回路素子又
は併用制御回路部を構成する第二の集積回路素子以外への給電がなくて、負荷電流の変
動も少ないので比較的容易に定電圧精度を高めることができる特徴がある。
前記判定信号入力回路142Dは、前記第二の出力電圧Vifを受ける第二の判定信号入力回路142D2と、前記第三の出力電圧Vcpを受ける第三の判定信号入力回路142D3と、前記付加の出力電圧Vup・Vsbを受ける付加の判定信号入力回路142D4・142D5とを有し、これらの第二・第三・付加の判定信号入力回路は、それぞれ、前記第一の出力電圧Vadに比例する電圧E1sを前記比較基準電圧として使用し、前記相対電圧情報ER2〜ER5を出力することを特徴とする。
この構成によれば、個別異常検出を行なうための比較基準電圧には第一の出力電圧が適用され、高精度な出力電圧である第一の出力電圧は他の高精度な出力電圧と相対比較されるようになっている。従って、複数の高精度な比較基準電圧を用いて、当該比較基準電圧自体の異常の有無を含めて、複数の出力電圧の個別異常の有無を正確に判定することができる特徴がある。
また、異種の基準電源生成回路が発生する基準電圧に基づいて生成された高精度電源同
士の相対比較を行なうことによって、基準電圧生成回路自体の異常の有無も検出するこ
とができる特徴がある。
また、基準となった第一の定電圧電源回路は軽負荷用の電源回路であるため、自己発熱
が少なく過電流ストレスを受けることもないので信頼度が高く、その出力電圧は製品の
出荷検査の段階で確認しておけば以後は問題発生する危険性が少ない特徴がある。
前記分圧回路141Dは、3つの分圧抵抗を相互に直列接続して構成され、前記監視対象出力電圧を受け、前記監視対象出力電圧の上側分圧電圧と下側分圧電圧を発生し、
前記判定回路は、前記上側分圧電圧および下側分圧電圧と、前記比較基準電圧とを比較
し、前記監視対象出力電圧が、前記許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかを表わす
信号を前記相対電圧情報ER2〜ER5として出力することを特徴とする。
この構成では、大小2種類の分圧電圧を発生する分圧回路の出力電圧を監視して、異常の有無を判定するようになっている。従って、必要とされる検出精度に見合った精度の高精度抵抗を用いた分圧回路によって正確に許容上下限値を設定することができる特徴がある。
前記第一の異常処理手段1313aは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第五の定電圧電源回路50を含む場合において、前記総合異常判定手段1310bの判定結果に基づいて、前記第二・第三・第五の出力電圧Vif・Vcp・Vsbの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行なう手段であり、
前記第二の異常処理手段1313bは、前記総合異常判定手段1310bの判定結果に基づいて、前記第一の出力電圧Vadの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存の少なくとも一方を行ない、また、前記第一のアナログセンサ104aから得られる入力信号、および前記併用制御回路部130Dが、前記第二の多チャンネルAD変換器134と前記第二のアナログインタフェース回路114bを介して前記第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第二のアナログセンサ104bから得られる入力信号を、安全側の補正置換データに置き換える手段であり、
前記第三の異常処理手段1313cは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第四の定電圧電源回路40を含む場合において、前記総合異常判定手段1310bの判定結果に基づいて前記第四の出力電圧Vupの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行ない、また、前記バックアップメモリ123b内にあって運転中に学習記憶して変化する可変制御定数を、不揮発データメモリ128Dに転送保存されていた制御定数と、前記不揮発プログラムメモリ122Dに予め格納されている所定の基準制御定数とのいずれか一方に置き換えることを特徴とする。
この構成によれば、総合異常判定手段に基づいて推定された各出力電圧の異常発生に対応して、異常報知又は異常履歴情報の保存を行なうと共に、第一の出力電圧が異常であればアナログ信号の補正処理が行われ、第四の出力電圧が異常であれば学習制御定数を転送保存情報又は基準制御定数に復帰させるようになっている。
従って、ウォッチドッグタイマ回路やマイクロプロセッサの作動停止に至らない出力電圧の精度異常を検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故を予想して、大事に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる特徴がある。
また、第一の出力電圧が異常であるときに適用される補正置換データは、各アナログセンサの現在のアナログ信号に対して安全側の補正係数を掛けるか、補正バイアスを代数加算するようになっている。従って、各アナログセンサ毎に適切な補正係数と補正バイアスを定めておいて、制御の安全性を維持することができる特徴がある。
前記監視制御回路部131Dが、前記総合判定処理手段1320による処理の一部を実行する
ことを特徴とする。
この構成によれば、マイクロプロセッサに対して入出力信号のシリアル交信を行なう併用制御回路部を設け、当該併用制御回路部に設けられた監視制御回路部によって総合異常判定を分担している。従って、各判定信号や比較信号をマイクロプロセッサに直接入力する必要がないので、高価で高速動作を行うマイクロプロセッサの入力点数を節約したり、マイクロプロセッサの制御負担を軽減することができる特徴がある。
(1)構成の詳細な説明
次に、この発明の実施の形態5による車載電子制御装置100Eについて、実施の形態4による車載電子制御装置100Dとの相違点を中心にしてその構成を、図16、図17を参照して詳細に説明する。図16は、実施の形態5による車載電子制御装置100Eを示す全体回路図、図17は、その電源異常検出回路140Eを示す電気回路図である。なお,図16、17において、図13、14と同一符号は同一又は相当部分を示している。この実施の形態5による車載電子制御装置100Eの主な特徴は、この実施の形態5では、第一・第二・第三・第四・第五の出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbの中で、出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vupを監視対象出力電圧とし、これらの各出力電圧の異常を判定するための比較基準電圧として第五の出力電圧Vsbを用いた相対比較方式を採用し、異常の判定は個別異常検出手段1609によって論理判定するようになっていることである。図16において,車載電子制御装置100Eは、図17で後述する電源異常検出回路140Eを備えた定電圧電源110Eと、併用制御回路部130Eと協働する第一の集積回路素子120Eと,図3で説明した過電圧検出記憶保護回路150と監視電圧合成回路160と、ウォッチドッグタイマ170と、図13と同様の各種の入出力インタフェース回路によって構成されている。第一の集積回路素子120Eに含まれている不揮発プログラムメモリ122Eはフラッシュメモリが使用されていて、その一部の領域が不揮発データメモリ128Eとして使用されるようになっている。併用制御回路部130Eは監視制御回路部131Eを主体として動作して、マイクロプロセッサ121との間で入出力信号のシリアル交信を行なうようになっている。なお、併用制御回路部130Eの監視制御回路部131Eは、例えばハードロジック回路で構成されるが、図5、図9、図19に示す監視制御回路部131B・131C・131Fと同様に、サブCPUとなるマイクロプロセッサで構成することもできる。
定電圧電源110Eを構成するこれらの各定電圧電源回路10・20・30・40・50は,それぞれの出力電圧に比例した電圧と、第一又は第二の基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1又はVs2とが等しくなるように負帰還連続制御されたパワートランジスタによって構成されている。なお,この実施の形態5においては、第一・第二・第三の定電圧電源回路10・20・30には、第一の基準電圧生成回路111による第一の基準電圧Vs1が使用され、第四・第五の定電圧電源回路40・50には、第二の基準電圧生成回路112による第二の基準電圧Vs2が使用されている。
第二の分圧回路27aは、上側分圧電圧E22と下側分圧電圧E21を発生し、第三の分圧回路37aは、上側分圧電圧E32と下側分圧電圧E31を発生し、第四の分圧回路47aは、上側分圧電圧E42と下側分圧電圧E41を発生する。比較基準電圧となる第五の出力電圧Vsbは、他の出力電圧に比べて最も低い電圧になっているために分圧回路を必要とせずそのまま比較基準電圧として判定信号入力回路142Eで使用される。
次に図16、図17のとおり構成された車載電子制御装置100Eの作用、動作について詳細に説明する。先ず、図16、図17において、電源スイッチ103が閉路されると電源リレーの励磁コイル102bが付勢され、出力接点102aが閉路して車載バテリ101から主電源電圧Vbが印加され、定電圧電源110Eは、第四の出力電圧Vupに加えて第一・第二・第三・第五の出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vsbを発生してマイクロプロセッサ121が動作を開始する。マイクロプロセッサ121は、車載センサ群である第一・第二のアナログセンサ104a・104bと,第一・第二のスイッチセンサ105a・105bの動作状態と、不揮発プログラムメモリ122Eに格納された制御プログラムに応動して制御出力信号を発生して、第一・第二の車載電気負荷群106a・106bを駆動制御する。マイクロプロセッサ121の運転中に発生した各種の異常発生情報や学習記憶情報は、バックアップメモリ123bに格納され、その一部は不揮発プログラムメモリ122E内の一部領域である不揮発データメモリ128Eに格納保存されるようになっており、バックアップメモリ123bは電源リレーの出力接点102aが開路していても、副電源電圧Vbbを降圧して得られる第四の出力電圧Vupによって記憶内容が保持されている。但し、車載バッテリ101が異常電圧低下したり,交換のために出力端子が開放された場合には、バックアップメモリ123bの記憶情報は消失するので,一部の重要データは不揮発データメモリ128Eに格納保存される。
併用制御回路部130E内の監視制御回路部131Eを駆動する第五の出力電圧Vsbは、本来は高精度な定電圧特性を必要とするものではないが、負荷容量が小さく、負荷変動も少なくて安価に高精度な出力電圧を得るのに適しているために、この実施の形態5では意図的に高精度な定電圧特性を持たせて異常判定のための精度を高めるようにしたものとなっている。実施の形態5において、第五の出力電圧Vsbを比較基準電圧として使用した場合の利点としては、第五の出力電圧Vsbが他の出力電圧に比べて最も低い出力電圧であるために、比較基準電圧を得るための分圧回路を設ける必要がないので、高精度分圧抵抗が不要となることである。また、第五の出力電圧Vsbは、監視制御回路部131Eのみに給電されていて、出力配線が多岐に敷設されないのでノイズの影響を受け難く、安定した小負荷であって負荷変動による出力電圧の変動が発生し難いことである。
この発明の実施の形態5による車載電子制御装置100Eは、車載センサ群104a・104b・105a・105bの動作状態と不揮発プログラムメモリ122Eに格納された制御プログラムの内容とに応動して車載電気負荷群106a・106bを駆動制御するマイクロプロセッサ121、前記マイクロプロセッサ121に対してシリアル接続され一部の入出力信号を仲介接続する併用制御回路部130E、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Eとそれらに対する入出力インタフェース回路に給電する定電圧電源110E、および前記定電圧電源の異常を検出する電源異常検出回路140Eを備えた車載電子制御装置100Eであって、
前記定電圧電源110Eは、車載バッテリ101から給電を受ける複数の定電圧電源回路10・20・30・40・50を含み、これらの各定電圧電源回路は、それぞれ基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1・Vs2に比例するように負帰還制御され、所定の許容変動帯域幅を有する出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbを発生するように構成され、
前記電源異常検出回路140Eは、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Eとの少なくとも一方と協働して、前記定電圧電源が発生した複数の出力電圧の中から選択された複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて個別異常検出を行なうための判定信号入力回路142Eを含み、
前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Eの少なくとも一方は、更に個別異常検出手段1609と総合判定処理手段1620を含み、
前記判定信号入力回路142Eは、前記複数の監視対象出力電圧について、それぞれの出力電圧と比較基準電圧との相対電圧情報を、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Eの少なくとも一方に入力するように構成され、
前記比較基準電圧には、前記定電圧電源110Eが発生した複数の出力電圧の中で、高精度の定電圧制御精度を有する所定の出力電圧に比例した電圧が使用され、
前記個別異常検出手段1609は、前記判定信号入力回路Eから入力された前記相対電圧情報に基づいて、前記複数の監視対象出力電圧が、それぞれの許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかの帯域異常の有無を個別に検出し、
また、前記総合判定処理手段1620は、前記個別異常検出手段1609によって、前記複数の監視対象出力電圧の少なくとも1つに個別異常が検出されたときに、前記複数の監視対象電圧のどの出力電圧が異常であるかを全体として分析推定し、また同じ前記比較基準電圧と比較された前記複数の監視対象電圧が異常であるときには、前記比較基準電圧が異常と判定する多数決判定を行なうように構成された総合異常判定手段1610bを有し、さらに、異常報知と異常発生情報の保存の少なくとも一方を行なうことを特徴とする。
このように実施の形態5の車載電子制御装置100Eは、複数の定電圧電源回路の中の高精度な出力電圧精度を有する定電圧電源回路の出力電圧、又は基準電圧生成回路の出力電圧を比較基準電圧として、複数の定電圧電源回路の出力電圧が許容変動幅内にあるかどうかの帯域比較を行なって個別異常の有無を検出し、個々の個別異常を総合判定して異常処理を行なうようになっている。
従って、複数の定電圧電源回路に対して、高精度な比較基準電圧を用いて正確に帯域異常の有無を個別に検出することができると共に、マイクロプロセッサや併用制御回路部が作動停止に至らない段階で、出力電圧の精度異常を危険予知情報として検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる効果がある。
更に、単に個別異常の検出を行なうだけではなく、個別異常が発生している定電圧電源回路がどの定電圧電源回路であるか、或いは比較基準電圧自体の異常ではないのかの識別情報を付加して異常報知又は異常履歴情報の保存を行い、保守点検を容易にすることができる効果がある。
前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30に比べて負荷電流は小さいが、高精度な第一の出力電圧Vadを生成する電源回路であり、前記第一の定電圧電源回路10は、前記マイクロプロセッサ121に直接入力される第一の多チャンネルAD変換器124と、第一のアナログインタフェース回路114aと、第一のアナログセンサ104aの一部とに対する電源として使用されると共に、
前記併用制御回路部130Eが、第二の多チャンネルAD変換器路134と第二のアナログインタフェース回路114bを介して第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二の多チャンネルAD変換器134と、第二のアナログインタフェース回路114bと、第二のアナログセンサ104bの一部とに対する電源としても使用され、
前記第二の定電圧電源回路20は、前記第一の定電圧電源回路10に比べて負荷電流が大きく、前記第一の出力電圧Vadと同等の電圧であるが、定電圧制御精度が低い第二の出力電圧Vifを生成する電源回路であり、前記第二の定電圧電源回路20は、前記マイクロプロセッサ121内の入出力インタフェース回路125・126と、前記併用制御回路部130E内の入出力インタフェイス回路135・136に対する電源として使用され、
前記第三の定電圧電源回路30は、前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第三の出力電圧Vcpを生成する電源回路であり、前記第三の定電圧電源回路30は、前記マイクロプロセッサ121の演算部、および不揮発プログラムメモリ122Eと演算処理用のRAMメモリ123aに対する電源として使用され、
前記付加の定電圧電源回路60は、前記第一の出力電圧Vadと同等の定電圧制御精度を有する付加の出力電圧を発生する電源回路を含むことを特徴とする。
この構成によれば、高精度小容量電源と同一電圧の低精度大容量電源と、異電圧大容量電源とを適切に使い分ける負荷区分となっている。従って、高精度電源の用途を限定することによって全体として安価な電源構成にすることができる特徴がある。
また、比較基準電圧として複数個の高精度定電圧出力を必要とする場合には付加の定電圧電源回路の定電圧精度は第一の出力電圧と同等レベルとなっている。従って、第一の出力電圧が正常であるかどうかを判定するために、他の高精度な出力電圧を比較基準電圧として使用することができる特徴がある。
前記付加の定電圧電源回路60は、第四の定電圧電源回路40と第五の定電圧電源回路50の少なくとも一方を含み、
前記第四の定電圧電源回路40は、前記電源スイッチ103が開路されている状態においても前記車載バッテリ101から給電を受けて第四の出力電圧Vupを発生する低消費電力の電源回路であり、前記第四の定電圧電源回路40は、前記マイクロプロセッサ121のバックアップメモリ123bと、前記併用制御回路部130Eの補助RAMメモリ133の少なくとも一方とに対する電源として使用される電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記電源スイッチ103が閉路されている状態のみ、前記車載バッテリ101から給電を受けて前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第五の出力電圧Vsbを生成し、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30よりも低消費電力である電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記併用制御回路部130E内の監視制御回路131Eに対する電源として使用され、
前記監視制御回路131Eは、前記車載センサ群104b・105bからの監視入力信号を前記マイクロプロセッサ121に入力し、また、前記マイクロプロセッサ121からの制御出力信号によって前記車載負荷群106bを駆動制御する回路であり、
前記第四・第五の出力電圧Vup・Vsb(実態としては第五の出力電圧Vsb)の少なくとも一方は、その定電圧制御精度が、前記第一の出力電圧Vadと同等レベルとされ、前記付加の出力電圧として出力されることを特徴とする。
この構成によれば、付加の定電圧電源回路は、第一の出力電圧と同等レベルの出力電圧を有する第四の定電圧電源回路と第五の定電圧電源回路の少なくとも一方を含んでいる。
第四の定電圧電源回路は車載バッテリから直接給電されているので、電源スイッチが遮
断されて前記第一から第三の定電圧電源回路に対する給電が遮断された状態において
も、一部のRAMメモリの記憶状態を保持しておくことができる特徴がある。
また、第四・第五の定電圧電源回路の出力電圧は、本来は高精度の定電圧精度を必要と
しないが、負荷電流が小さく、マイクロプロセッサを主体とした第一の集積回路素子又
は併用制御回路部を構成する第二の集積回路素子以外への給電がなくて、負荷電流の変
動も少ないので比較的容易に定電圧精度を高めることができる特徴がある。
if・Vcpが前記監視対象出力電圧とされ、
前記判定信号入力回路142Eは、前記第一の出力電圧Vadを受ける第一の判定信号入力回路142E1と、前記第二の出力電圧Vifを受ける第二の判定信号入力回路142E2と、前記第三の出力電圧Vcpを受ける第三の判定信号入力回路142E3とを有し、これらの第一・第二・第三の判定信号入力回路は、それぞれ、第五の出力電圧Vsbに比例する電圧を前記比較基準電圧として使用し、前記相対電圧情報ER1〜ER3を出力することを特徴とする。
この構成によれば、個別異常検出を行なうための比較基準電圧は第五の出力電圧が適用され、高精度な出力電圧である第一の出力電圧は他の高精度な出力電圧と相対比較されるようになっている。従って、複数の高精度な比較基準電圧を用いて、当該比較基準電圧自体の異常の有無を含めて、複数の出力電圧の個別異常の有無を正確に判定することができる特徴がある。
また、異種の基準電源生成回路が発生する基準電圧に基づいて生成された高精度電源同
士の相対比較を行なうことによって、基準電圧生成回路自体の異常の有無も検出するこ
とができる特徴がある。
また、基準となった第五の定電圧電源回路は軽負荷用の電源回路であるため、自己発熱
が少なく過電流ストレスを受けることもないので信頼度が高く、その出力電圧は製品の
出荷検査の段階で確認しておけば以後は問題発生する危険性が少ない特徴がある。
前記分圧回路141Eは、3つの分圧抵抗を相互に直列接続して構成され、前記監視対象出力電圧を受け、前記監視対象出力電圧の上側分圧電圧と下側分圧電圧を発生し、
前記判定回路は、前記上側分圧電圧および下側分圧電圧と、前記比較基準電圧とを比較し、前記監視対象出力電圧が、前記許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかを表わす
信号を前記相対電圧情報ER1〜ER4として出力することを特徴とする。
この構成では、大小2種類の分圧電圧を発生する分圧回路の出力電圧を監視して、異常の有無を判定するようになっている。従って、必要とされる検出精度に見合った精度の高精度抵抗を用いた分圧回路によって正確に許容上下限値を設定することができる特徴がある。
前記第一の異常処理手段1613aは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第五の定電圧電源回路50を含む場合において、前記総合異常判定手段1610bの判定結果に基づいて、前記第二・第三・第五の出力電圧Vif・Vcp・Vsbの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行なう手段であり、
前記第二の異常処理手段1613bは、前記総合異常判定手段1610bの判定結果に基づいて、前記第一の出力電圧Vadの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存の少なくとも一方を行ない、また、前記第一のアナログセンサ104aから得られる入力信号、および前記併用制御回路部130Eが、前記第二の多チャンネルAD変換器134と前
記第二のアナログインタフェース回路114bを介して前記第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第二のアナログセンサ104bから得られる入力信号を、安全側の補正置換データに置き換える手段であり、
前記第三の異常処理手段1613cは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第四の定電圧電源回路40を含む場合において、前記総合異常判定手段1610bの判定結果に基づいて前記第四の出力電圧Vupの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行ない、また、前記バックアップメモリ123b内にあって運転中に学習記憶して変化する可変制御定数を、不揮発データメモリ128Eに転送保存されていた制御定数と、前記不揮発プログラムメモリ122Eに予め格納されている所定の基準制御定数とのいずれか一方に置き換えることを特徴とする。
この構成によれば、総合異常判定手段に基づいて推定された各出力電圧の異常発生に対応して、異常報知又は異常履歴情報の保存を行なうと共に、第一の出力電圧が異常であればアナログ信号の補正処理が行われ、第四の出力電圧が異常であれば学習制御定数を転送保存情報又は基準制御定数に復帰させるようになっている。従って、ウォッチドッグタイマ回路やマイクロプロセッサの作動停止に至らない出力電圧の精度異常を検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故を予想して、大事に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる特徴がある。
また、第一の出力電圧が異常であるときに適用される補正置換データは、各アナログセンサの現在のアナログ信号に対して安全側の補正係数を掛けるか、補正バイアスを代数
加算するようになっている。従って、各アナログセンサ毎に適切な補正係数と補正バイアスを定めておいて、制御の安全性を維持することができる特徴がある。
前記監視制御回路部131Eが、前記総合判定処理手段1620による処理の一部を実行することを特徴とする。
この構成によれば、マイクロプロセッサに対して入出力信号のシリアル交信を行なう併用制御回路部を設け、当該併用制御回路部に設けられた監視制御回路部によって総合異常判定を分担している。従って、各判定信号や比較信号をマイクロプロセッサに直接入力する必要がないので、高価で高速動作を行うマイクロプロセッサの入力点数を節約したり、マイクロプロセッサの制御負担を軽減することができる特徴がある。
(1)構成の詳細な説明
次に、この発明の実施の形態6による車載電子制御装置100Fについて、実施の形態4による車載電子制御装置100Dとの相違点を中心にして、その構成を図19.図20を参照して詳細に説明する。図19は、実施の形態6による車載電子制御装置100Fの全体回路図、図20は、その電源異常検出回路140Fの電気回路図である。なお、図19、図20において、図13、図14と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
この実施の形態6による車載電子制御装置100Fの主な特徴は,第一・第二・第三・第四・第五の出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbの中で、すべての出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbが監視対象出力電圧とされ、各監視対象出力電圧の異常を判定するための比較基準電圧として,基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1・Vs2を用いた個別比較方式が採用され、異常の判定には分圧比補正回路143を備えた判定信号入力回路142Fが使用されていることである。また、併用制御回路部130Fには、ソークタイマ機能を備えたサブCPU131Fが使用されていて、第五の定電圧電源回路50は、車載バッテリ101から直接給電されている。図19において、車載電子制御装置100Fは、図20で後述する電源異常検出回路140Fを備えた定電圧電源110Fと、併用制御回路部130Fと協働する第一の集積回路素子120Fと、図3ですでに説明した過電圧検出記憶保護回路150と監視電圧合成回路160と、ウォッチドッグタイマ170と、図13と同様の各種の入出力インタフェース回路125・126・135・136によって構成されている。第一の集積回路素子120Fに含まれている不揮発プログラムメモリ122Fはフラッシュメモリが使用されていて、その一部の領域が不揮発データメモリ128Fとして使用されるようになっている。
各定電圧電源回路10・20・30・40・50は、それぞれの出力電圧に比例した電圧と、第一又は第二の基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1又はVs2とが等しくなるように負帰還連続制御されたパワートランジスタによって構成されている。なお,この実施の形態6においては第一・第二・第三の定電圧電源回路10・20・30には、第一の基準電圧生成回路111による第一の基準電圧Vs1が使用され、第四・第五の定電圧電源回路40・50には第二の基準電圧生成回路112による第二の基準電圧Vs2が使用されている。
判定信号入力回路142Fは、第一・第二・第三・第四・第五の判定信号入力回路142F1・142F2・142F3・142F4・142F5を有し、これらの各判定信号入力回路は、それぞれ第一・第二・第三・第四・第五の判定回路13a・23a・33a・43a・53aによって構成される。第一の判定回路13aは、第二の基準電圧Vs2が比較基準電圧として負の入力端子に入力され、第一の分圧電圧E1が比較対象電圧として正の入力端子に入力され、第一の分圧電圧E1の値が第二の基準電圧Vs2の値を超過したときに、論理レベルが「H」となる第一の判定信号CMP1を発生し、この第一の判定信号CMP1をマイクロプロセッサ121に入力する。第二の判定回路23aは、第二の基準電圧Vs2が比較基準電圧として負の入力端子に入力され、第二の分圧電圧E2が比較対象電圧として正の入力端子に入力され、第二の分圧電圧E2の値が第二の基準電圧Vs2の値を超過したときに論理レベルが「H」となる第二の判定信号CMP2を発生し、この第二の判定信号CMP2をマイクロプロセッサ121に入力する。
なお、第一・第二・第三・第四・第五の判定回路13a・23a・33a・43a・53aは、ダイオード68・69を介して第一・第二の出力電圧Vad・Vifから給電されるようになっている。
次に,図19、図20のとおり構成された車載電子制御装置100Fの作用、動作について詳細に説明する。先ず、図19、図20において、電源スイッチ103が閉路されると電源リレーの励磁コイル102bが付勢され、出力接点102aが閉路して車載バテリ101から主電源電圧Vbが印加され、定電圧電源110Fは、第四・第五の出力電圧Vup・Vsbに加えて第一から第三の出力電圧Vad・Vif・Vcpを発生してマイクロプロセッサ121が動作を開始する。マイクロプロセッサ121は、車載センサ群である第一・第二のアナログセンサ104a・104bと第一・第二のスイッチセンサ105a・105bの動作状態と、不揮発プログラムメモリ122Fに格納された制御プログラムに応動して制御出力信号を発生して、第一・第二の車載電気負荷群106a・106bを駆動制御する。マイクロプロセッサ121の運転中に発生した各種の異常発生情報や学習記憶情報はバックアップメモリ123bに格納され、その一部は不揮発プログラムメモリ122Fの一部領域である不揮発データメモリ128Fに格納保存されるようになっており、バックアップメモリ123bは電源リレーの出力接点102aが開路していても副電源電圧Vbbを降圧して得られる第四の出力電圧Vupによって記憶内容が保持されている。但し、車載バッテリ101が異常電圧低下した場合および交換のために車載バッテリ101の出力端子が開放された場合には、バックアップメモリ123bの記憶情報は消失するので、一部の重要データは不揮発データメモリ128Fに格納保存されるものである。
この発明の実施の形態6による車載電子制御装置100Fは、車載センサ群104a・104b・105a・105bの動作状態と不揮発プログラムメモリ122Fに格納された制御プログラムの内容とに応動して車載電気負荷群106a・106bを駆動制御するマイクロプロセッサ121、前記マイクロプロセッサ121に対してシリアル接続され一部の入出力信号を仲介接続する併用制御回路部130F、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Fとそれらに対する入出力インタフェース回路に給電する定電圧電源110F、および前記定電圧電源の異常を検出する電源異常検出回路140Fを備えた車載電子制御装置100Fであって、
前記定電圧電源110Fは、車載バッテリ101から給電を受ける複数の定電圧電源回路10・20・30・40・50を含み、これらの各定電圧電源回路は、それぞれ基準電圧生成回路111・112が発生する基準電圧Vs1・Vs2に比例するように負帰還制御され、所定の許容変動帯域幅を有する出力電圧Vad・Vif・Vcp・Vup・Vsbを発生するように構成され、
前記電源異常検出回路140Fは、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Fとの少なくとも一方と協働して、前記定電圧電源が発生した複数の出力電圧の中から選択された複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて個別異常検出を行なうための判定信号入力回路142Fを含み、
前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Fの少なくとも一方は、更に個別異常検出手段1909と総合判定処理手段1920を含み、
前記判定信号入力回路142Fは、前記複数の監視対象出力電圧について、それぞれの出力電圧と比較基準電圧との相対電圧情報を、前記マイクロプロセッサ121と前記併用制御回路部130Fの少なくとも一方に入力するように構成され、
前記比較基準電圧には、前記基準電圧発生回路111・112が発生した基準電圧Vs1・Vs2が使用され、
前記個別異常検出手段1909は、前記判定信号入力回路142Fから入力された前記相対電圧情報に基づいて、前記複数の監視対象出力電圧が、それぞれの許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかの帯域異常の有無を個別に検出し、
また、前記総合判定処理手段1920は、前記個別異常検出手段1909によって、前記複数の監視対象出力電圧の少なくとも1つに個別異常が検出されたときに、前記複数の監視対象電圧のどの出力電圧が異常であるかを全体として分析推定し、また同じ前記比較基準電圧と比較された前記複数の監視対象電圧が異常であるときには、前記比較基準電圧が異常と判定する多数決判定を行なうように構成された総合異常判定手段1910b,1930bを有し、さらに、異常報知と異常発生情報の保存の少なくとも一方を行なうことを特徴とする。
このように実施の形態6の車載電子制御装置100Fは、複数の定電圧電源回路の中の高精度な出力電圧精度を有する定電圧電源回路の出力電圧、又は基準電圧生成回路の出力電圧を比較基準電圧として、複数の定電圧電源回路の出力電圧が許容変動幅内にあるかどうかの帯域比較を行なって個別異常の有無を検出し、個々の個別異常を総合判定して異常処理を行なうようになっている。
従って、複数の定電圧電源回路に対して、高精度な比較基準電圧を用いて正確に帯域異常の有無を個別に検出することができると共に、マイクロプロセッサや併用制御回路部が作動停止に至らない段階で、出力電圧の精度異常を危険予知情報として検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる効果がある。
更に、単に個別異常の検出を行なうだけではなく、個別異常が発生している定電圧電源回路がどの定電圧電源回路であるか、或いは比較基準電圧自体の異常ではないのかの識別情報を付加して異常報知又は異常履歴情報の保存を行い、保守点検を容易にすることができる効果がある。
前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30に比べて負荷電流は小さいが、高精度な第一の出力電圧Vadを生成する電源回路であり、前記第一の定電圧電源回路10は、前記マイクロプロセッサ121に直接入力される第一の多チャンネルAD変換器124と、第一のアナログインタフェース回路114aと、第一のアナログセンサ104aの一部とに対する電源として使用されると共に、
前記併用制御回路部130Fが、第二の多チャンネルAD変換器路134と第二のアナログインタフェース回路114bを介して第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第一の定電圧電源回路10は、前記第二の多チャンネルAD変換器134と、第二のアナログインタフェース回路114bと、第二のアナログセンサ104bの一部とに対する電源としても使用され、
前記第二の定電圧電源回路20は、前記第一の定電圧電源回路10に比べて負荷電流が大きく、前記第一の出力電圧Vadと同等の電圧であるが、定電圧制御精度が低い第二の出力電圧Vifを生成する電源回路であり、前記第二の定電圧電源回路20は、前記マイクロプロセッサ121内の入出力インタフェース回路125・126と、前記併用制御回路部
130F内の入出力インタフェース回路135・136に対する電源として使用され、
前記第三の定電圧電源回路30は、前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第三の出力電圧Vcpを生成する電源回路であり、前記第三の定電圧電源回路30は、前記マイクロプロセッサ121の演算部、および不揮発プログラムメモリ122Fと演算処理用のRAMメモリ123aに対する電源として使用され、
前記付加の定電圧電源回路60は、前記第一の出力電圧Vadと同等の定電圧制御精度を有する付加の出力電圧を発生する電源回路を含むことを特徴とする。
この構成によれば、高精度小容量電源と同一電圧の低精度大容量電源と、異電圧大容量電源とを適切に使い分ける負荷区分となっている。従って、高精度電源の用途を限定することによって全体として安価な電源構成にすることができる特徴がある。
前記付加の定電圧電源回路60は、第四の定電圧電源回路40と第五の定電圧電源回路50の少なくとも一方を含み、
前記第四の定電圧電源回路40は、前記電源スイッチ103が開路されている状態においても前記車載バッテリ101から給電を受けて第四の出力電圧Vupを発生する低消費電力の電源回路であり、前記第四の定電圧電源回路40は、前記マイクロプロセッサ121のバックアップメモリ123bと、前記併用制御回路部130Fの補助RAMメモリ133の少なくとも一方とに対する電源として使用される電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記電源スイッチ103が閉路又は開路されているいずれの状態においても、前記車載バッテリ101から給電を受けて前記第一の出力電圧Vadと異なる電圧である第五の出力電圧Vsbを生成し、前記第二・第三の定電圧電源回路20・30よりも低消費電力である電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路50は、前記併用制御回路部130F内の監視制御回路131Fに対する電源として使用され、
前記監視制御回路131Fは、前記車載センサ群104b・105bからの監視入力信号を前記マイクロプロセッサ121に入力し、また、前記マイクロプロセッサ121からの制御出力信号によって前記車載負荷群106bを駆動制御する回路であり、
前記第四・第五の出力電圧Vup・Vsbの少なくとも一方は、その定電圧制御精度が、前記第一の出力電圧Vadと同等レベルとされ、前記付加の出力電圧として出力されることを特徴とする。
この構成によれば、付加の定電圧電源回路は、第一の出力電圧と同等レベルの出力電圧を有する第四の定電圧電源回路と第五の定電圧電源回路の少なくとも一方を含んでいる。第四の定電圧電源回路は車載バッテリから直接給電されているので、電源スイッチが遮断されて前記第一から第三の定電圧電源回路に対する給電が遮断された状態においても、一部のRAMメモリの記憶状態を保持しておくことができる特徴がある。
また、第五の定電圧電源回路を車載バッテリから直接給電されているので、電源スイッチが遮断されている状態で併用制御回路部を動作させることができる特徴がある。
また、第四・第五の定電圧電源回路の出力電圧は、本来は高精度の定電圧精度を必要としないが、負荷電流が小さく、マイクロプロセッサを主体とした第一の集積回路素子又は併用制御回路部を構成する第二の集積回路素子以外への給電がなくて、負荷電流の変動も少ないので比較的容易に定電圧精度を高めることができる特徴がある。
前記基準電圧生成回路は少なくとも第一・第二の基準電圧Vs1・Vs2を発生する第一・第二の基準電圧生成回路111・112を備えると共に、
前記第一・第二・第三の出力電圧Vad・Vif・Vcpと付加の出力電圧Vup・Vsbは前記第一又は第二の基準電圧Vs1・Vs2のどちらか一方の基準電圧を使用するか、又は両方の基準電圧が使用されている場合にはどちらの基準電圧を使用したかによって第一・第二グループに分類され、
前記判定信号入力回路142Fにおいて比較される第一から第五の出力電圧に対する比較基準側の電圧は、第一から第五の定電圧電源回路10〜50において使用された基準電圧生成回路111・112とは異なるグループのものであるか、又は、比較基準用として使用される比較基準電圧生成回路111・112と第一から第五の定電圧電源回路10〜50において使用された基準電圧生成回路とは互いに異なる比較基準電圧生成回路となっていることを特徴とする。
この構成によれば、定電圧電源回路をグループ分けして、基準電圧生成回路をグループ別に設けると共に、各判定回路において比較される分圧電圧と比較基準側の電圧は、使用された基準電圧生成回路が異なっている。従って、基準電圧生成回路の出力電圧に異常があった場合であっても、電源異常検出回路によって異常検出が可能となる特徴がある。
なお、もしも第一・第二・第三の定電圧電源回路が共に第一の基準電圧生成回路によっ
て得られる第一の基準電圧によって負帰還制御されていて、当該第一の基準電圧生成回
路の出力電圧が異常変動した場合には、第一と第二の定電圧電源回路の比較や、第一と
第三の定電圧電源回路の比較や、第一の基準電圧との比較によっては異常の検出は不可
能であり、基準電圧生成回路を二重系設置して相対比較することによって相互間の異常
が検出できるものである。
前記第一・第二・第三・付加の判定信号入力回路142Fは、それぞれ分圧回路141Fと判定回路142F1〜142F5を含み、
前記分圧回路141Fは、直列接続された2つの分圧抵抗に対して残りの分圧抵抗を入切り並列接続して構成され、前記監視対象出力電圧を受け、前記監視対象出力電圧の上側分圧電圧と下側分圧電圧を発生し、
前記判定回路は、前記上側分圧電圧および下側分圧電圧と、前記比較基準電圧とを比較
し、前記監視対象出力電圧が、前記許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかを表わす
信号を前記相対電圧情報CMP1〜CMP5として出力することを特徴とする。
この構成によれば、大小2種類の分圧電圧を発生する分圧回路の出力電圧を監視して、異常の有無を判定するようになっている。従って、必要とされる検出精度に見合った精度の高精度抵抗を用いた分圧回路によって正確に許容上下限値を設定することができる特徴がある。
前記第一の異常処理手段1913a・1933aは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第五の定電圧電源回路50を含む場合において、前記総合異常判定手段1910b・1930bの判定結果に基づいて、前記第二・第三・第五の出力電圧Vif・Vcp・Vsbの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行なう手段であり、
前記第二の異常処理手段1913b・1933bは、前記総合異常判定手段1910b・1930bの判定結果に基づいて、前記第一の出力電圧Vadの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存の少なくとも一方を行ない、また、前記第一のアナログセンサ104aから得られる入力信号、および前記併用制御回路部130Fが、前記第二の多チャンネルAD変換器134と前記第二のアナログインタフェース回路114bを介して前記第二のアナログセンサ104bに接続されている場合には、前記第二のアナログセンサ104bから得られる入力信号を、安全側の補正置換データに置き換える手段であり、
前記第三の異常処理手段1913c・1933cは、前記付加の定電圧電源回路60が、前記第四の定電圧電源回路40を含む場合において、前記総合異常判定手段1910b・1930bの判定結果に基づいて前記第四の出力電圧Vupの異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行ない、また、前記バックアップメモリ123b内にあって運転中に学習記憶して変化する可変制御定数を、不揮発データメモリ128Fに転送保存されていた制御定数と、前記不揮発プログラムメモリ122Fに予め格納されている所定の基準制御定数とのいずれか一方に置き換えることを特徴とする。
この構成によれば、総合異常判定手段に基づいて推定された各出力電圧の異常発生に対応して、異常報知又は異常履歴情報の保存を行なうと共に、第一の出力電圧が異常であればアナログ信号の補正処理が行われ、第四の出力電圧が異常であれば学習制御定数を転送保存情報又は基準制御定数に復帰させるようになっている。従って、ウォッチドッグタイマ回路やマイクロプロセッサの作動停止に至らない出力電圧の精度異常を検出して異常報知又は異常発生履歴を保存しておくことによって、出力電圧の異常低下又は異常上昇事故を予想して、大事に至る前に保守点検を行なったり、定期点検によって危険性を予知することができる特徴がある。
また、第一の出力電圧が異常であるときに適用される補正置換データは、各アナログセンサの現在のアナログ信号に対して安全側の補正係数を掛けるか、補正バイアスを代数加算するようになっている。従って、各アナログセンサ毎に適切な補正係数と補正バイアスを定めておいて、制御の安全性を維持することができる特徴がある。
前記監視制御回路部131Fが、前記総合判定処理手段1920による処理の一部を実行することを特徴とする。
この構成によれば、マイクロプロセッサに対して入出力信号のシリアル交信を行なう併用制御回路部を設け、当該併用制御回路部に設けられた監視制御回路部によって総合異常判定を分担している。従って、各判定信号や比較信号をマイクロプロセッサに直接入力する必要がないので、高価で高速動作を行なうマイクロプロセッサの入力点数を節約したり、マイクロプロセッサの制御負担を軽減することができる特徴がある。
実施の形態1〜6において、総合異常判定手段410b・710b・1110b・1310b・1610b・1910b・1930bは、各出力電圧が許容変動帯域幅内の電圧値を維持しているかどうかに注目し、許容変動帯域幅を逸脱していると、危険状態の予兆であると判断して直ちに異常報知するか、又は少なくとも異常発生情報を保存して定期点検において予兆を発見できるようになっている。即ち、許容変動帯域幅を逸脱した帯域異常の状態では、マイクロプロセッサおよび併用制御回路部は、制御性能の悪化は想定されても、まだ運転が続行可能な状態である。これに対し、過電圧検出記憶保護回路150は各出力電圧の過電圧状態(例えば正常値の110%以上の電圧)をハードウエアによって検出し、電源リレーを遮断して定電圧電源および車載電子制御装置の焼損を防止するものとなっている。逆に、定電圧電源の出力電圧が異常低下した場合には、マイクロプロセッサまたはウォッチドッグタイマ回路が動作停止して、安全側の出力状態となるようにフェールセーフ設計が行なわれている。
また,比較基準電圧としては定電圧制御回路10〜50の中で使用されていない第三の基準電圧生成回路に基づく第三の基準電圧を使用することも可能である。
20:第二の定電圧電源回路 101:車載バッテリ
30:第三の定電圧電源回路 102a:電源リレー(出力接点)
40:第四の定電圧電源回路 102b:電源リレー(励磁コイル)
50:第五の定電圧電源回路 103:電源スイッチ
60:付加の定電圧電源回路 104a・104b:アナログセンサ
13a・23a・33a・43a・53a:判定回路 105a・105b:スイッチセンサ
17a・27a・37a・47a・57a:分圧回路 106a・106b:車載電気負荷群
18a・28a・38a・48a・58a:判定回路 110A〜110F:定電圧電源
13b・23b・33b・43b・53b:比較回路 111・112:基準電圧生成回路
16b・26b・36b・46b・56b:開閉素子 114a・114b:アナログインタフェース回路
19b・29b・39b・49b・59b:平滑コンデンサ 115a・115b:入力インタフェース回路
66:開閉素子 116a・116b:出力インタフェース回路
Vs1・Vs2:基準電圧 120A〜120F:第一の集積回路素子
Vad:第一の出力電圧 121:マイクロプロセッサ
Vif:第二の出力電圧 122A〜122F:不揮発プログラムメモリ
Vcp:第三の出力電圧 123a:RAMメモリ
Vup:第四の出力電圧 123b:バックアップメモリ
Vsb:第五の出力電圧 124・134:多チャンネルAD変換器
CMP1〜CMP5・ER1〜ER5:相対電圧情報 125・135:入力インタフェース回路
Vref:基準電圧(AD変換) 126・136:出力インタフェース回路
E1s:比較基準信号 128A〜128F:不揮発データメモリ
130A〜130F:併用制御回路部 131A〜131F:監視制御回路部
132B・132C・132F:補助プログラムメモリ 133:補助RAMメモリ
140A〜140F:電源異常検出回路 141A〜141F:分圧回路
142A〜142F:判定信号入力回路 143・146B・146C:分圧比補正回路
149B・149C:平滑回路
409・705・1105・1309・1609・1909:個別異常検出手段
420・720・1120・1320・1620・1920:総合判定処理手段
410b・710b・1110b・1310b・1610b・1910b・1930b:総合異常判定手段
413a・713a・1113a・1313a・1613a・1913a・1933a:第一の異常処理手段
413b・713b・1113b・1313b・1613b・1913b・1933b:第二の異常処理手段
413c・713c・1113c・1313c・1613c・1913c・1933c:第三の異常処理手段
701・1101:デューティ調整手段(補正指令手段)
802a・1202a:初期デューティ記憶手段
802b・1202b:該当デューティ記憶手段
803・1203:判定データ換算手段。
Claims (12)
- 車載センサ群の動作状態と不揮発プログラムメモリに格納された制御プログラムの内容とに応動して車載電気負荷群を駆動制御するマイクロプロセッサ、前記マイクロプロセッサに対してシリアル接続され一部の入出力信号を仲介接続する併用制御回路部、前記マイクロプロセッサと前記併用制御回路部とそれらに対する入出力インタフェース回路に給電する定電圧電源、および前記定電圧電源の異常を検出する電源異常検出回路を備えた車載電子制御装置であって、
前記定電圧電源は、車載バッテリから給電を受ける複数の定電圧電源回路を含み、これらの各定電圧電源回路は、それぞれ基準電圧生成回路が発生する基準電圧に比例するように負帰還制御され、所定の許容変動帯域幅を有する出力電圧を発生するように構成され、
前記電源異常検出回路は、前記マイクロプロセッサと前記併用制御回路部との少なくとも一方と協働して、前記定電圧電源が発生した複数の出力電圧の中から選択された複数の監視対象出力電圧のそれぞれについて個別異常検出を行なうための判定信号入力回路を含み、
前記マイクロプロセッサと前記併用制御回路部の少なくとも一方は、更に個別異常検出手段と総合判定処理手段を含み、
前記判定信号入力回路は、前記複数の監視対象出力電圧について、それぞれの出力電圧と比較基準電圧との相対電圧情報を、前記マイクロプロセッサと前記併用制御回路部の少なくとも一方に入力するように構成され、
前記比較基準電圧には、前記定電圧電源が発生した複数の出力電圧の中で、高精度の定電圧制御精度を有する所定の出力電圧に比例した電圧と、前記基準電圧発生回路が発生した基準電圧とのいずれか一方が使用され、
前記個別異常検出手段は、前記判定信号入力回路から入力された前記相対電圧情報に基づいて、前記複数の監視対象出力電圧が、それぞれの許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかの帯域異常の有無を個別に検出し、
また、前記総合判定処理手段は、前記個別異常検出手段によって、前記複数の監視対象出力電圧の少なくとも1つに個別異常が検出されたときに、前記複数の監視対象出力電圧のどの出力電圧が異常であるかを分析推定し、また同じ前記比較基準電圧と比較された前記複数の監視対象出力電圧が異常であるときには、前記比較基準電圧が異常と判定する多数決判決を行なうように構成された総合異常判定手段を有し、さらに、異常報知と異常発生情報の保存の少なくとも一方を行なうことを特徴とする車載電子制御装置。 - 請求項1記載の車載電子制御装置であって、前記定電圧電源は、第一・第二・第三の定
電圧電源回路、および付加の定電圧電源回路を含み、
前記第一の定電圧電源回路は、前記第二・第三の定電圧電源回路に比べて負荷電流は小
さいが、高精度な第一の出力電圧を生成する電源回路であり、前記第一の定電圧電源回
路は、前記マイクロプロセッサに直接入力される第一の多チャンネルAD変換器と、第
一のアナログインタフェース回路と、第一のアナログセンサの一部とに対する電源とし
て使用されると共に、前記併用制御回路部が、第二の多チャンネルAD変換器路と第二
のアナログインタフェース回路を介して第二のアナログセンサに接続されている場合に
は、前記第一の定電圧電源回路は、前記第二の多チャンネルAD変換器と、第二のアナ
ログインタフェース回路と、第二のアナログセンサの一部とに対する電源としても使用
され、
前記第二の定電圧電源回路は、前記第一の定電圧電源回路に比べて負荷電流が大きく、
前記第一の出力電圧と同等の電圧であるが、定電圧制御精度が低い第二の出力電圧を生
成する電源回路であり、前記第二の定電圧電源回路は、前記マイクロプロセッサ内の入
出力インタフェース回路と、前記併用制御回路部内の入出力インタフェイス回路に対す
る電源として使用され、
前記第三の定電圧電源回路は、前記第一の出力電圧と異なる電圧である第三の出力電圧
を生成する電源回路であり、前記第三の定電圧電源回路は、前記マイクロプロセッサの
演算部、および不揮発プログラムメモリと演算処理用のRAMメモリに対する電源とし
て使用され、
前記付加の定電圧電源回路は、前記第一の出力電圧と同等の定電圧制御精度を有する付
加の出力電圧を発生する電源回路を含むことを特徴とする車載電子制御装置。 - 請求項2記載の車載電子制御装置であって、
前記第一・第二・第三の定電圧電源回路は、電源スイッチが閉路されたことによって、
前記車載バッテリから給電を受けて前記第一・第二・第三の出力電圧を発生するように
構成され、
前記付加の定電圧電源回路は、第四の定電圧電源回路と第五の定電圧電源回路の少なく
とも一方を含み、
前記第四の定電圧電源回路は、前記電源スイッチが開路されている状態においても前記
車載バッテリから給電を受けて第四の出力電圧を発生する低消費電力の電源回路であ
り、前記第四の定電圧電源回路は、前記マイクロプロセッサのバックアップメモリと、
前記併用制御回路部の補助RAMメモリの少なくとも一方とに対する電源として使用される電源回路であり、
前記第五の定電圧電源回路は、前記電源スイッチが閉路されている状態のみ、或いは
それが閉路又は開路されているいずれの状態においても、
前記車載バッテリから給電を受けて前記第一の出力電圧と異なる電圧である第五の出力
電圧を生成し、前記第二・第三の定電圧電源回路よりも低消費電力である電源回路であ
り、前記第五の定電圧電源回路は、前記併用制御回路部内の監視制御回路に対する電源
として使用され、
前記監視制御回路は、前記車載センサ群からの監視入力信号を前記マイクロプロセッサ
に入力し、また、前記マイクロプロセッサからの制御出力信号によって前記車載負荷群
を駆動制御する回路であり、
前記第四・第五の出力電圧の少なくとも一方は、その定電圧制御精度が、前記第一の出
力電圧と同等レベルとされ、前記付加の出力電圧として出力される
ことを特徴とする車載電子制御装置。 - 請求項2記載の車載電子制御装置であって、
前記第一・第二の多チャンネルAD変換器の少なくとも一方は、前記判定信号入力回路
の一部を構成して、前記監視対象出力電圧に比例する電圧又は監視対象電圧の出力電圧
をそのまま受け、前記第一の出力電圧をAD変換のための基準電圧として、複数の監視
電圧をデジタル値に変換し、そのデジタル値を前記相対電圧情報とする
ことを特徴とする車載電子制御装置。 - 請求項2記載の車載電子制御装置であって、
前記電源異常検出回路は、前記判定信号入力回路とともに分圧比補正回路を有し、
前記判定信号入力回路は、前記複数の監視対象出力電圧のそれぞれを分圧する複数の分
圧回路と、これらの各分圧回路からのそれぞれの分圧電圧を前記比較基準電圧と比較し
て前記相対電圧情報を発生する複数の比較回路を有し、
前記分圧比補正回路は、前記各分圧回路の分圧比を可変制御する開閉素子と平滑回路を
含み、前記マイクロプロセッサと前記併用制御回路部の少なくとも一方に設けられた補
正指令手段によって生成された補正指令信号に基づいて、前記各分圧回路の分圧比を補
正するように構成され、
前記不揮発プログラムメモリには、前記複数の監視対象出力電圧のそれぞれの許容変
動帯域幅に対応した許容帯域デューティが格納され、
前記開閉素子は、前記補正指令信号に対応して変化する可変デューティで開閉動作を行
ない、
前記平滑回路は、前記開閉素子の開閉動作に基づく前記各分圧電圧の増減を平滑化し
て、平均化された分圧電圧を前記比較回路に入力するローパスフィルタであり、
前記個別異常検出手段は、前記各分圧電圧と前記比較基準電圧とが一致した時点におけ
る前記可変デューティに相当する該当デューティが、前記許容帯域デューティに対応し
た許容範囲となっているかどうかを判定し、
前記個別異常検出手段は、前記マイクロプロセッサと前記併用制御回路部の監視制御回
路部の少なくとも一方において実行され、前記個別異常検出手段が前記監視制御回路部
で実行される場合には、前記許容帯域デューティは、前記不揮発プログラムメモリか
ら前記併用制御回路部内の補助RAMメモリに転送して格納される
ことを特徴とする車載電子制御装置。 - 請求項2記載の車載電子制御装置であって、前記第一・第二・第三・付加の出力電圧の
中で、前記第二・第三・付加の出力電圧が前記監視対象出力電圧とされ、
前記判定信号入力回路は、前記第二の出力電圧を受ける第二の判定信号入力回路と、前
記第三の出力電圧を受ける第三の判定信号入力回路と、前記付加の出力電圧を受ける付
加の判定信号入力回路とを有し、これらの第二・第三・付加の判定信号入力回路は、そ
れぞれ、前記第一の出力電圧に比例する電圧を前記比較基準電圧として使用し、前記相
対電圧情報を出力することを特徴とする車載電子制御装置。 - 請求項2記載の車載電子制御装置であって、前記第一・第二・第三・付加の出力電圧の
中で、前記第一・第二・第三の出力電圧が前記監視対象出力電圧とされ、
前記判定信号入力回路は、前記第一の出力電圧を受ける第一の判定信号入力回路と、前
記第二の出力電圧を受ける第二の判定信号入力回路と、前記第三の出力電圧を受ける第
三の判定信号入力回路とを有し、これらの第一・第二・第三の判定信号入力回路は、そ
れぞれ、前記付加の出力電圧に比例する電圧を前記比較基準電圧として使用し、前記相
対電圧情報を出力することを特徴とする車載電子制御装置。 - 請求項3記載の車載電子制御装置であって、
前記基準電圧生成回路は少なくとも第一・第二の基準電圧を発生する第一・第二の基準
電圧生成回路を備えると共に、
前記第一・第二・第三の出力電圧と付加の出力電圧は前記第一又は第二の基準電圧のど
ちらか一方の基準電圧を使用するか、又は両方の基準電圧が使用されている場合にはど
ちらの基準電圧を使用したかによって第一・第二グループに分類され、
前記判定信号入力回路において比較される第一から第五の出力電圧に対する比較基準側
の電圧は、第一から第五の定電圧電源回路において使用された基準電圧生成回路とは異
なるグループのものであるか、又は、比較基準用として使用される比較基準電圧生成回
路と第一から第五の定電圧電源回路において使用された基準電圧生成回路とは互いに異
なる比較基準電圧生成回路となっている
ことを特徴とする車載電子制御装置。 - 請求項6、7、8のいずれか一項記載の車載電子制御装置であって、前記第一・第二・
第三・付加の判定信号入力回路は、それぞれ分圧回路と判定回路を含み、
前記分圧回路は、3つの分圧抵抗を相互に直列接続するか、又は直列接続された2つの分圧抵抗に対して残りの分圧抵抗を入切り並列接続して構成され、前記監視対象出力電圧を受け、前記監視対象出力電圧の上側分圧電圧と下側分圧電圧を発生し、
前記判定回路は、前記上側分圧電圧および下側分圧電圧と、前記比較基準電圧とを比較
し、前記監視対象出力電圧が、前記許容変動帯域幅内の電圧値であるかどうかを表わす
信号を前記相対電圧情報として出力することを特徴とする車載電子制御装置。 - 請求項3記載の車載電子制御装置であって、前記総合判定処理手段は、第一・第二・第三の異常処理手段の少なくとも一つの手段を含み、
前記第一の異常処理手段は、前記付加の定電圧電源回路が、前記第五の定電圧電源回路を含む場合において、前記総合異常判定手段の判定結果に基づいて、前記第二・第三・第五の出力電圧の異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行なう手段であり、
前記第二の異常処理手段は、前記総合異常判定手段の判定結果に基づいて、前記第一の出力電圧の異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存の少なくとも一方を行ない、また、前記第一のアナログセンサから得られる入力信号、および前記併用制御回路部が、前記第二の多チャンネルAD変換器と前記第二のアナログインタフェース回路を介して前記第二のアナログセンサに接続されている場合には、前記第二のアナログセンサから得られる入力信号を、安全側の補正置換データに置き換える手段であり、
前記第三の異常処理手段は、前記付加の定電圧電源回路が、前記第四の定電圧電源回路を含む場合において、前記総合異常判定手段の判定結果に基づいて前記第四の出力電圧の異常が検出されたときに、その異常報知と、その異常発生情報の保存との少なくとも一方を行ない、また、前記バックアップメモリ内にあって運転中に学習記憶して変化する可変制御定数を、不揮発データメモリに転送保存されていた制御定数と、前記不揮発性プログラムメモリに予め格納されている所定の基準制御定数とのいずれか一方に置き換えることを特徴とする車載電子制御装置。 - 請求項3記載の車載電子制御装置であって、前記併用制御回路部の前記監視制御回路部
は、ハードロジック回路と、サブCPUとなるマイクロプロセッサとのいずれかで構成
され、
前記監視制御回路部が、前記総合判定処理手段による処理の一部を実行することを特徴
とする車載電子制御装置。 - 請求項1記載の車載電子制御装置であって、
前記車載電子制御装置内の不揮発データメモリと、前記不揮発プログラムメモリと
のいずれか一方には、前記複数の監視対象出力電圧のそれぞれに関する出荷時における
初期値データと、許容変動データとが格納され、
前記個別異常検出手段は、変動異常検出手段を含み、この変動異常検出手段は、前記複
数の監視対象出力電圧のそれぞれについて、前記初期値データとの偏差電圧が、前記許
容変動データ内の値かどうかを判定して、個別異常を判定する
ことを特徴とする車載電子制御装置。
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